JPH0628831U - 眼 鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 つるの長さの複雑な調整機構を不要とし、か
つ耳掛部の微調整を可能とする眼鏡を提供することであ
る。 【構成】 球面形状のレンズ１の両端に、その後方に延
びる棒形状のつる９ａ，９ｂが取付けられる。つる９
ａ，９ｂの各々には、弾性物質より構成される耳掛部１
１ａ，１１ｂが摺動自在に嵌合し、またその弾性機能に
よって、つる９ａ，９ｂに対して任意の位置に固定され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は眼鏡に関し、特に耳掛部の取付け構造を改良した眼鏡に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

図４は実公昭６１−４４１８８号公報に開示されている従来の眼鏡のつる部の 斜視図であり、図５は図４のＶ−Ｖラインの断面構造を示す図である。

【０００３】 これらの図を参照して、レンズ１のフレーム４４に固定された支持部７に、ヒ ンジ部１３を介して支持片２５が取付けられる。支持片２５には、筒状の前つる ４２が取付けられる。前つる４２には、耳掛部４５がその先端に取付けられてい る後つる４３が挿入自在とされている。後つる４３の先端部には、段状の突起部 からなる後係止部４９が形成されている。一方、前つる４２の筒内部には、後つ る４３の後係止部４９に対応する段状の前係止部５６がその蓋片５５に形成され ている。蓋片５５と、ヒンジ１３に取付けられている蓋片２３とは枢着部３２を 介して回動自在に接続されている。また、枢着部３２の内部は、ばね３３によっ て受板３７を介して押圧されている。

【０００４】 次に従来のつる長さの調整方法について説明する。 通常は、図５の（１）に示されているように、ばね３３の付勢力によって、前 つる４２の前係止部５６は、後つる４３の後係止部４９に係合するように後係止 部４９を押圧した状態となっている。この状態では、前係止部５６と、後係止部 ４９とが係合するため、後つる４３の位置、すなわちつるの長さは固定された状 態になっている。次につるの長さを調整しようとするときは、図５の（２）に示 されているように、前つる４２の蓋片５５を、ばね３３の付勢力に抗して外方に 開けるように移動させる。それによって、図に示すように、後つる４３の後係止 部４９と、前つる４２の前係止部５６との係合が解除される。この状態で、後つ る４３の位置を前後の適切な位置に動かした後、蓋片５５を図５の（１）のよう な状態に戻すことによって、前係止部５６と後係止部４９との係合が再度なされ 、後つる４３の位置が固定され、すなわちつるの長さが調整される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来のつる長さ調整装置にあっては、前係止部および後係止部が 段状の突起形状となされているため、つるの長さの微調整は難しく、またその構 造が複雑となり、コスト的にも有利ではなかった。また、つるの長さの調整方向 が、前つると後つるとが一直線上に位置するため限定され、頭の形に合わせた三 次元的な耳掛部の位置の調整をすることができなかった。

【０００６】 この考案は上記のような課題を解決するためになされたもので、耳掛部の微調 整が可能で、かつ経済的に有利な眼鏡を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る眼鏡は、レンズと、レンズの両側に取付けられ、棒形状を有す るつると、弾性物質より構成され、つるに摺動自在に嵌合し、つるに対して任意 の位置に固定することができる耳掛部とを備えたものである。

【０００８】

【作用】

この考案においては、耳掛部がつるに対して摺動自在に任意の位置に固定され る。

【０００９】

【実施例】

図１はこの考案の一実施例による眼鏡の外観構造を示す斜視図である。

【００１０】 図を参照して、眼鏡には球面形状を有したレンズ１と、レンズ１の中央に着脱 自在に取付けられたノーズピース３と、レンズ１の上部周辺に沿って取付けられ たパッド５と、レンズ１の両端に取付けられた支持部７ａ，７ｂが含まれている 。支持部７ａ，７ｂには、ヒンジ部１３ａ，１３ｂの各々を介して人体の頭部の 側面形状に沿った棒形状のつる９ａ，９ｂが後方に延びている。つる９ａ，９ｂ の各々には、熱可塑性のウレタンエラストマー等の合成ゴムより形成された耳掛 部１１ａ，１１ｂが摺動自在に取付けられている。なお、図２は図１の耳掛部１ １ａの外観形状を示す図であり、その図２の（１）は耳掛部１１ａの側面形状を 現わした図であり、図２の（２）は、図２の（１）の“ａ”−“ａ”ラインから 見た図であり、図２の（３）は図２の（１）の“ｂ”−“ｂ”ラインから見た図 である。

【００１１】 図２で示されているように、耳掛部１１ｂには、断面が四角形状の開口１２が 設けられている。この開口１２の大きさは、棒状のつる９ｂが貫通した状態で、 耳掛部１１ｂが一定の力で前後に摺動可能であり、かつその摺動された任意の位 置で、つる９ｂに対する耳掛部１１ｂの固着力を発揮する程度とされている。こ のように開口１２の大きさは、つるの大きさと耳掛部の弾性体の材料による弾性 性能によって適宜定めればよい。

【００１２】 なお、図２は左側の耳掛部の代表的な形状を示すものであり、この実施例に限 らず、その形状は任意に設計することが可能である。

【００１３】 図３は図１で示した眼鏡を、実際に人物に装着した場合の状態を側面から表わ した図である。

【００１４】 図１で示されているように、つる９ｂは人体の頭部の形状に沿わせた三次元的 曲線形状に仕上げられており、耳掛部１１ｂは、装着された人の耳１５の位置に 合わせた距離Ｌに対した適切な位置に調整されている。図で破線で示されている ように、耳掛部１１ｂはつるの前後の任意の位置に調整して固定することが可能 である。

【００１５】 なお、上記実施例では、耳掛部にはつるがそれを貫通する開口１２を設けてい るが、この開口に代わり、一部を開放としたような形状の溝を設けその開放部を 広げて、つるにはめ合わせるような構造とすることも可能である。

【００１６】 また、上記の実施例では、スポーツ用の眼鏡を一例としているが、一般の通常 の生活における眼鏡に対しても同様に適用することも可能である。

【００１７】 さらに、上記実施例では、耳掛部の材質として、ポリウレタンエラストマーの 合成ゴムを使用しているが、その他の材料であって、適当な弾性機能を有する弾 性物質を使用してもよいことは言うまでもない。

【００１８】

【考案の効果】

この考案は以上説明したとおり、耳掛部がつるに対して摺動自在で、かつ任意 の位置に固定されるので、複雑な調整機構を不要とし、経済性が向上する。また 、任意の位置に耳掛部を固定することができるため、眼鏡を掛ける人の頭の形に 合わせた微調整が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による眼鏡の外観構造を示
す斜視図である。

【図２】図１の眼鏡に取付けられている耳掛部の外観構
造を示す図である。

【図３】この考案の一実施例による眼鏡を実際に装着し
た場合の状態を示す側面図である。

【図４】従来の眼鏡のつる部の斜視図である。

【図５】図４のＶ−Ｖラインの断面構造を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ レンズ ７ａ，７ｂ 支持部 ９ａ，９ｂ つる １１ａ，１１ｂ 耳掛部 １２ 開口 なお、図において同一符号は同一または相当部分を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レンズと、 前記レンズの両側に取付けられ、棒形状を有するつる
   と、 弾性物質より構成され、前記つるに摺動自在に嵌合し、
   前記つるに対して任意の位置に固定することができる耳
   掛部とを備えた、眼鏡。