JPH06286651A - 自動車の車体構造 - Google Patents

自動車の車体構造

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JPH06286651A
JPH06286651A JP9701293A JP9701293A JPH06286651A JP H06286651 A JPH06286651 A JP H06286651A JP 9701293 A JP9701293 A JP 9701293A JP 9701293 A JP9701293 A JP 9701293A JP H06286651 A JPH06286651 A JP H06286651A
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JP
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integrally
casting
side sill
vehicle body
cab
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JP9701293A
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Inventor
Hiroshi Shinagawa
浩 品川
Yoshihisa Miwa
能久 三輪
Yasuaki Ishida
恭聡 石田
Masahiro Osumi
正宏 大隅
Toshisuke Nakanishi
利介 中西
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体的にアルミニウム合金等を反映させたモ
ノコック構造の自動車の車体構造を提供することにあ
る。 【構成】 ヒンジピラー部を含んでサイドドア開口部回
りを一体で取り込んだキャブサイド・インナー側一体の
鋳造部材11と、アウター側の展伸部材12とによっ
て、閉断面状のモノコック構造体を形成し、鋳造部材1
1の材質にはアルミニウム合金又はマグネシウム合金等
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車において燃料消費量を減
少させ長距離走行を可能とするためには車体を可及的に
軽量化することが要求され、また自動車事故などから乗
員を保護するためには車体を高剛性にすることも望まれ
る。
【0003】従来、自動車の車体には、外装部材と車体
フレームとを一体構造とするいわゆるモノコック構造が
採用されている。これは、プレス成形により形成された
各外装部材を溶接などによって接合し組み立てられるも
ので、成形された各外装部材の断面形状が補強リブの役
割を合わせ持つ閉断面状に形成される。
【0004】このモノコック構造に対し、車体の軽量化
等の観点から、エンジンルーム及び車体のフロア部を構
成する骨格構造体と、乗用空間を画成する骨格構造体と
をアルミニウム合金又はマグネシウム合金等の軽合金に
よって鋳造成形し、それらを結合して、剛性の高い車体
フレームを構成するいわゆるスペースフレーム構造も提
案されている(特開昭62−88674号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルミニウム
合金等には、軽量であるという利点、複雑な形状が流し
込みができる利点等があり、従来の如く車体の骨組にア
ルミニウム合金等を使用するのみでは、アルミニウム合
金等の長所を充分に利用し尽くしていない。その反面、
アルミニウム合金等は、溶接になじまない等、鋼板とは
異なる取り扱い上の難しさも有している。そこで、アル
ミニウム合金等の軽量で鋳造ができる等の利点を有効に
利用して、自動車の車体全体にアルミニウム合金等を反
映させることが望まれている。
【0006】本発明は、上記したアルミニウム合金等の
軽量で鋳造ができる等の利点を有効に利用して、全体的
にアルミニウム合金等を反映させることが可能なモノコ
ック構造の自動車の車体構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による自動車の車体構造は、ヒンジピラー部
を含んでサイドドア開口部回りを一体で取り込んだキャ
ブサイド・インナー側一体の鋳造部材と、アウター側の
展伸部材とによって、閉断面状のモノコック構造体を形
成した構成のものである(請求項1)。
【0008】上記鋳物部材には、他部材(フロントヘッ
ダー、ルーフレインフォース、リアヘッダー、パッケー
ジトレイ等)の取付け部及び装備品取付部材(ナット、
クリップ等)の両者のうち、少なくとも一方が一体成形
されている形態とすることができる(請求項2)。
【0009】最も好ましい形態は、上記鋳物部材を軽合
金製とし(請求項3)、更には上記展伸部材も軽合金製
としたものである(請求項4)。
【0010】
【作用】一般に、ヒンジピラー根元部は、車体剛性上、
重要部位である。またドア開口は、フロントウインド
ウ,リアウインドウのようにはこの部位に変形抑制部材
が存在せず、変形に対し、より厳しい部位である。
【0011】請求項1は、ヒンジピラー部を含んでサイ
ドドア開口部回りを一体で取り込んだキャブサイド・イ
ンナー側を一体で鋳造し、この鋳造部材をインナー側、
展伸部材をアウター側に用いて、閉断面状のモノコック
構造体を形成するものである。従って、従来のスチール
製の展伸部材で結合部を一体で取り込んだ場合と比較し
て、部品コーナ部が空洞化したり縦壁の繋らない開断面
の所ができる等の不都合が生ずることもなく、このドア
開口部の変形を有効に阻止することができ、従って全体
としてのボディーの剛性を向上させることができる。ま
た、必要な肉厚の最適分布を取ることができ、ドアーヒ
ンジの取り付け精度もうまく確保できる。
【0012】また、アウター側は従来通り展伸部材を用
いているため、鋳造品特有の熱収縮によるへこみ部(ひ
け)等があってもトリム等でうまく隠すことができ、表
面性状は展伸部材で確保できるため、外観の品質低下を
きたすことがない。従って、上記利点は、見栄えの向上
を図りつつ、達成することができる。
【0013】また、スペースフレーム構造等では、開口
部の所に部材の繋ぎの部分ができ、ドアーと車体とのシ
ールがうまく取れなくなる等の問題があるが、本発明で
は、鋳物を利用したモノコック構造を対象とし、フレー
ムが全体一周通しで作れるため、シール性確保のための
追加加工が従来よりも少なくて済み、ラインサイドでの
負担が減少できるという利点がある。これは、モノコッ
ク構造で鋳造品を扱うことによって、モノコック構造の
良さも遜色なく取り込めることを意味する。
【0014】請求項2の構成では、上記鋳物部材に、他
部材の取付け部(例えばフロントヘッダー、ルーフレイ
ンフォースメント、リアヘッダー、パッケージトレイ
等)や装備品取付部材(例えばナット、クリップ等)を
一体成形しておくことで、これらを個別に後から取り付
ける不具合を解消することができる。
【0015】また他部材への連続性が向上して、結合力
を向上でき、全体としてのボディーの剛性を向上させる
ことができる。装備品等の他部材の取り付けは、インナ
ー側の方が多いので、インナー側を鋳物部材で一体成形
することの意義は大きい。
【0016】上記の他部材への連続性の向上としては、
例えば次のようなケースがある。即ち、インナー側に部
材の止まりを取る場合、相手の部材まで入り込ませるよ
うな形で切ってつながりの向上を図るが、歩留の上から
は余り伸ばしたくない、またプレス加工の加工を浅くし
たい意味でも伸ばせないケースが出てくる。このような
場合、相手部材への入り込み量を増やしたり、或いは三
又状、L字状としてうまくリブを配してやる等により、
結合部の剛性を上げながら相手の部材へ入り込ませるこ
とができる。
【0017】請求項3又は4は、上記鋳物部材又は展伸
部材を軽合金製とするもので、軽量化を図ることができ
る。ここで、「軽合金」とはスチールより比重が軽い合
金を指し、例えばアルミニウム合金、マグネシウム合金
がある。アルミニウム合金やマグネシウム合金は、低融
点なのでダイキャストの作業性が良く、また合金の表面
性状についても良好である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。図1において、11はヒンジピラー部を含
んでサイドドア開口部回りを一体で取り込んだ自動車の
キャブサイドフレーム9、正確にはそのインナー側を構
成する鋳造部材であり、12はキャブサイドフレーム9
のアウター側を構成する展伸部材である。
【0019】インナー側の鋳造部材11とアウター側の
展伸部材12は、互いに重ね合さって、図2に示すよう
な、車体の剛性を強化する閉断面状のモノコックフレー
ム体を形成している。ここで、「インナー側」「アウタ
ー側」とは、この閉断面形状の構成に関し、車体の内
側,外側を意味する。本実施例の場合、アウター側の鋳
造部材11はアルミニウム合金より成るが、他のマグネ
シウム合金等の軽合金を用いることもできる。
【0020】上記キャブサイド・インナー側を構成する
鋳造部材11に直接又は間接に取り付けられる部品に
は、ルーフパネル13や、ヒンジピラー・レインフォー
スメント14,15等がある。但し、このレインフォー
スメント14,15は、鋳造部材11の適切な肉厚の分
布をとることにより、鋳造部材11と一体に形成し、な
くすことができる。尚、21はフロントウインドウを、
22はリアウインドウを示す。
【0021】図2(イ)にA−A断面として示すルーフ
レール部分を、図2(ロ)にB−B断面としてサイドシ
ル部分を、図2(ハ)にC−C断面としてリアフェンダ
ーの部分を、図2(ニ)にE−E断面としてフロントピ
ラー部分を示す。これらの部分では、アウター側たる鋳
造部材11とインナー側たる展伸部材12とが合わさっ
て、モノコックフレーム体の閉断面部10を形成してい
る。但し、図2(ニ)にE−E断面として示すフロント
ピラー部分では、レインフォースメント14との間に閉
断面部10が形成されている。これらにおいて、鋳物部
材11はインナー側に在るので、その地肌が外側に露出
して外観を損なうことはない。
【0022】鋳物部材11は、その所要部が肉厚部16
として形成されている。例えば、キャブサイドフレーム
9のヒンジ取付部,ストライカー部,ジャッキアップ部
等である。
【0023】このように、キャブサイドフレーム9を鋳
物で一体に造った場合の最も大きな利点として、キャブ
サイドは従来より大きな強度剛性を有し、加えて肉厚の
最適分布により、更に向上した強度剛性を有している。
【0024】特に、ドアの取り付けに関しては、ドアが
片持ち支持され大重量がかかるので、この支えになる部
分を一体化し厚板化して強度剛性を上げてやることによ
り、取り付け穴のピッチやヒンジのセンター精度等が向
上し、大きな重量がかかっても、その開閉フィーリング
等が変わらないようにすることができる。また、キャビ
ンの潰れを防止して、例えば車が横転したケースでも乗
員の生存空間を残してやるには、フロントピラーからル
ーフレールかけての強度が影響するので、ここを厚肉化
して所定強度を得る場合、インナー側が鋳物であること
から、そのチューニングがやり易くなる。
【0025】図3及び図4はセダンタイプ、クーペタイ
プといったツードアーの場合の実施例を示す。上記図1
及び図2の実施例と特に変わるところはないので、同じ
番号を付して説明を省略する。
【0026】アルミニウム合金等の場合、溶接は本質的
になじまない。そこで、上記鋳物部材11と展伸部材1
2とは何等かの締結手段により結合するが、これには、
(1)鋳物部材の一部を突起として展伸部材から突出さ
せ、外力により潰して固定するというカシメによる方
法、(2)上記突起をスナップリング等のファスナーに
より固定する方法、(3)展伸部材側からこれを貫く形
でネジを通し、ネジ先端部を鋳物部材11にねじ込んで
固定する方法等がある。車体の外観が損なわれないよ
う、適切な手段を講ずることになる。
【0027】ところで、車体の外側はデザイン等との関
係で思うように板厚が上げれないケースが多く、また、
最近のキャブサイド・アウターとしての一体化から、ア
ウター側がほぼ一定板厚になっており、内側で強弱を付
けることが要請される。インナー側を鋳物部材で造るこ
とは、かかる要請に極めて適合したものとなる。もっと
も、この鋳物化は、従来は別部材として分けていたもの
を、一体化可能としたことを意味する。また、インナー
側を鋳物部材とすることは、外から見えないことを意味
し、外観的に問題がないことは勿論、内側での取り付け
部品が沢山あるので、それらに対する取付部を一体化し
ておくことができる点等の利点がある。
【0028】図1では、補強部品(レインフォースメン
ト14,15)を組み込むように描いてあるが、これは
鋳造部材11の肉厚で取ることで対応できるならば、そ
の方が効率が良いことは勿論である。
【0029】図5及び図6に、センターピラー(Bピラ
ー)の下の所の構成例を示す。
【0030】図9及び図10に示すように、サイドシル
・アウター17にセンターピラー・アウター19が続
き、センターピラー・インナー20がサイドシル・イン
ナー18よりクロスしてサイドシル・アウター17に至
る。従来、このセンターピラー・インナー20に作業穴
23を開け、立上り壁24にシートベルトアンカー用ナ
ット25を設けている。ここで、センターピラー・イン
ナー20は断面がある高さをもっており、下部の結合部
までの間に、この断面の高さをなくすように減少させて
こなくてはならない。
【0031】図5及び図6は、これを鋳造部材11によ
り、上記サイドシル・インナー18,センターピラー・
インナー20,立上り壁24に対応する部分を一体化し
厚肉化した例である。肉厚部26は、ここにシートベル
トからの荷重が掛かることになるので、ここの強度アッ
プも考慮して適切な板厚で形成され、直接に利用できる
ようにしている。尚、鋳造部材11は剛性があるので、
場合によってはリブを出してきて、圧着により止めるこ
とができる。外部から見えなければボルトアップしても
良いし、インダイレクトで止めても良い。
【0032】上記はセンターピラーの部分であったが、
図7及び図8は、ショルダーアンカー27の所に適用し
た実施例である。即ち、ピラー28は、図8の如く鋳物
部材11で一体に構成され、特にシートベルトの取付穴
30の存在する部分は厚肉部29として成形されてい
る。このように厚肉化することにより別部材による補強
を無くすことができる。尚、31はシートベルト金具3
3の取付ボルトであり、シートベルト金具33を貫通し
て取付穴30に差し込み、裏面の取付雌ネジ部材32に
締結される。
【0033】次に、サイドシル部分の構成例を図12〜
図18を用いて説明する。このサイドシルの部分は図
1,図3のB−B断面に対応する。例えばサイドシル部
分は、図11に示すように、フロアー34側を組み、フ
ロアー34にサイドシル・インナー35を付けて、キャ
ブサイドはサイドシル・アウター17だけを付けて、こ
れを一体化する。このため、サイドシル・インナー35
の腹にフロアー34のスポット溶接をしようとしても、
溶接できない状態となる。
【0034】そこで図12は、サイドシル・インナー3
5を鋳物部材11で形成すると共に、その途中にフロア
ー34のための取付突起37を一体に形成することによ
り、結合部36を鋳造部材11とフロアー34の結合部
36aと、鋳造部材11とサイドシル・アウター17の
結合部36bとの2組に分け、サイドシル・インナー3
5の下端の結合作業を容易にしたものである。
【0035】また、図11の場合、三部材の結合部36
には、ノズル38によりシール作業を行って止水部39
を施すようにしているが、この作業がブラケット等の影
になって作業しにくい。図13〜図15は、サイドシル
・インナー35を鋳造部材11とすることでこの問題を
回避した実施例である。図13はサイドシル・インナー
35の下部に断面h字状部40を形成し、その上面先端
部をフロアー34に結合したものである。この形態で
は、止水部39を施すべき結合部36cが、サイドシル
・アウター17との結合部36bから横方向に離れるた
め、ノズル38によるシール作業が容易となる。
【0036】図14及び図15において、サイドシル・
インナー35の断面h字状部40で、フロアー下のフロ
アフレームを兼用させた例である。通常、このフロアフ
レームの位置は、車によってまちまちであるが、本実施
例ではサイドシル・インナー35の位置にこれと一体に
設け、更に内部にリブ41を波状にうねらせて設けて、
結果的にフロアフレームを省略している。また、このサ
イドシル・インナー35の断面h字状部40には、より
背の高いシートブラケット42が一体に形成され、これ
には取付開口43が設けられている。通常はブラケット
を付けると影になって止水用のシール作業が非常にやり
にくいが、それを回避でき、シール作業も良くなる利点
がある。
【0037】図16は、従来の組み立て構造を変えない
ための配慮をした実施例である。図11で説明した従来
の組み方では、サイドシル・インナー35がフロアー3
4側にあるという組み方ができなくなる。そこで、この
実施例では、サイドシル・インナー35としては薄板の
ものを置いておき、サイドシル・アウター17とで形成
される閉断面部10の中へ鋳物で一体化したサイドシル
・レインフォースメント44を配設して下まで落して、
それでキャブサイドアウターを構成している。このよう
に、サイドシル・インナー側若しくはサイドシル・レイ
ンフォースメントを一体化することで、従来通りの組み
立てが可能となる。
【0038】ここでは、サイド部材のインナー側が、サ
イドシルの部分でサイドシル・レインフォースメントと
して利用されている。
【0039】図17は、サイドシル・インナー35のジ
ャッキアップポイント、つまりジャッキ45に付き当て
て使う突き当て面46に相当する部分を厚肉部16とし
た実施例である。また、この厚肉部16に続いて比較的
厚肉のフランジ部16aが形成されており、断面U字形
のジャッキ45との嵌め合いにより、横方向の多少のズ
レは、このフランジの剛性で耐え得るようにしている。
【0040】図18の実施例は、サイドシル・アウター
17とサイドシル・インナー35とで閉断面部10を構
成するが、サイドシル・インナー35は鋳物部材11で
一体に形成して複数のリブ47を設け、リブ47,47
間に他の部材48を結合しやすくした例である。
【0041】図19は、ハーネスやホースを容易に支持
収納する実施例である。ここでは、ルーフレール・アウ
ター49に鋳物部材11から成るルーフレール・インナ
ー50を合わせた構造を前提として、更に外側にはルー
フパネル13が、また内側にはトップシーリング51や
トリム52が設けられている。そして、内部の閉断面部
10にリブ53を1個付けることで、ハーネスやホース
をここに収納支持する構成を構築している。
【0042】図20は、ルーフレール・インナー50を
鋳造部材11により一体に成形して、アシストグリップ
54に対する取付け用の肉厚部16を設けた実施例であ
る。アシストグリップ54は、これを貫通する取付ボル
ト55を、肉厚部16に設けたネジ穴56にねじ込むこ
とにより取付けられる。ルーフレール・インナー50自
体にネジ穴56を形成しているので、この取付けは容易
である。尚、57は取付部を隠すためのキャップであ
る。
【0043】図21(ロ)は、ナット部分を一体化した
実施例である。即ち、従来は、(イ)の如く、ボトムア
ップしたいトリム等の部材のため、展伸部材12にナッ
ト58を溶接59で一体化していたものを、(ロ)の如
く、ナット58を一体化した形の部位60を有する鋳物
部材11を用いるものであり、この実施例では、アシス
トグリップ54を容易に取付ボルト55により取付ける
ことを可能としている。
【0044】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。
【0045】(1)請求項1によれば、ヒンジピラー部
を含んでサイドドア開口部回りを一体で取り込んだキャ
ブサイド・インナー側一体の鋳造部材を扱っているの
で、ドア開口部の変形を有効に防止し、全体としてのボ
ディーの剛性を向上させることができる。また、ドアー
ヒンジの取り付け精度もうまく確保できる。更に、モノ
コック構造の良さも遜色なく取り込むことができる。
【0046】加えて、展伸部材をアウター側に用いてい
るため、見栄えの遜色無しに、むしろ見栄えの向上を図
りつつ、ドア開口部の変形を有効に防止し、全体として
のボディー剛性(強度)向上を図ることができる。
【0047】(2)請求項2によれば、上記鋳物部材
に、他部材の取付け部(例えばフロントヘッダー、ルー
フレインフォースメント、リアヘッダー、パッケージト
レイ等)や装備品取付部材(例えばナット、クリップ
等)を一体成形しておくことで、これらを個別に後から
設ける不具合を解消することができる。また他部材への
連続性が向上して、結合力を向上でき、全体としてのボ
デーの剛性を向上させることができる。
【0048】(3)請求項3又は4によれば、上記鋳物
部材又は展伸部材を軽合金製とすることにより、軽量化
を図りつつ所要の剛性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動車の車体たるキャ
ブサイドの展開図である。
【図2】図1のキャブサイドの各部の断面構造を示した
もので、(イ)はA−A断面図、(ロ)はB−B断面
図、(ハ)はC−C断面図、(ニ)はD−D断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例に係るキャブサイドの展開
図である。
【図4】図3のキャブサイドの各部の断面構造を示した
もので、(イ)はA−A断面図、(ロ)はB−B断面
図、(ハ)はC−C断面図、(ニ)はD−D断面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例に係るセンターピラー下部
を示す断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】本発明の他の実施例に係るショルダーアンカー
部を示す図である。
【図8】図7のA−A断面図である。
【図9】従来のセンターピラー下部を示す図である。
【図10】従来の図8のA−A断面図である。
【図11】本発明のサイドシル部を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施例に係るサイドシル部を示
す断面図である。
【図13】本発明の更に他の実施例に係るサイドシル部
を示す断面図である。
【図14】本発明の別の実施例に係るサイドシル部を示
す斜視図である。
【図15】図14のB−B断面図である。
【図16】本発明の更に別の実施例に係るサイドシル部
を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施例に係るサイドシル部を示
す断面図である。
【図18】本発明の他の実施例に係るサイドシル部を示
す断面図である。
【図19】本発明の他の実施例に係るルーフレール部を
示す図である。
【図20】本発明の他の実施例に係るアシストグリップ
取付け部を示す断面図である。
【図21】本発明の他の実施例に係るナットを一体化し
た形態を従来と比較して示す断面図である。
【符号の説明】
9 キャブサイドフレーム 10 閉断面部 11 インナー側の鋳造部材 12 アウター
側の展伸部材 13 ルーフパネル 14,15 ヒンジピラー・レインフォースメント 16 肉厚部 17 サイドシル・アウター 18 サイドシ
ル・インナー 19 センターピラー・アウター 20 センター
ピラー・インナー 21 フロントウインドウ 22 リアウイ
ンドウ 23 作業穴 24 立上り壁 25 シートベルトアンカー用ナット 26 肉厚部 27 ショルダーアンカー 28 ピラー 29 厚肉部 30 シートベ
ルトの取付穴 31 取付ボルト 32 取付雌ネ
ジ部材 33 シートベルト金具 34 フロアー 35 サイドシル・インナー 36、36a、36b、36c 結合部 37 取付突起 38 ノズル 39 止水部 40 断面h字
状部 41 リブ 42 シートブ
ラケット 43 取付開口 44 サイドシル・レインフォースメント 45 ジャッキ 46 突き当て
面 47 リブ 48 他の部材 49 ルーフレール・アウター 50 ルーフレ
ール・インナー 51 トップシーリング 52 トリム 53 リブ 54 アシスト
グリップ 55 取付ボルト 56 ネジ穴 57 キャップ 58 ナット 59 溶接 60 部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大隅 正宏 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 中西 利介 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒンジピラー部を含んでサイドドア開口
    部回りを一体で取り込んだキャブサイド・インナー側一
    体の鋳造部材と、アウター側の展伸部材とによって、閉
    断面状のモノコック構造体を形成したことを特徴とする
    自動車の車体構造。
  2. 【請求項2】 上記鋳物部材には、他部材の取付け部及
    び装備品取付部材の両者のうち、少なくとも一方が一体
    成形されていることを特徴とする請求項1記載の自動車
    の車体構造。
  3. 【請求項3】 上記鋳物部材が軽合金製であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の自動車の車体構造。
  4. 【請求項4】 上記展伸部材が軽合金製であることを特
    徴とする請求項1,2又は3記載の自動車の車体構造。
JP9701293A 1993-03-31 1993-03-31 自動車の車体構造 Pending JPH06286651A (ja)

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