JPH062858B2 - ポリエステル可塑剤 - Google Patents

ポリエステル可塑剤

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JPH062858B2
JPH062858B2 JP59054952A JP5495284A JPH062858B2 JP H062858 B2 JPH062858 B2 JP H062858B2 JP 59054952 A JP59054952 A JP 59054952A JP 5495284 A JP5495284 A JP 5495284A JP H062858 B2 JPH062858 B2 JP H062858B2
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polyester plasticizer
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polyester
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plasticizer
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正浩 横多
康典 久恒
昌明 矢澤
信一 川村
宏 長澤
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリエステル可塑剤に関する。さらに詳しくは
ジオールとして、アルキル基の炭素数が3〜4である2
−エチル、2−アルキル1,3−プロパンジオールを用
いてなるポリエステル可塑剤に関する。
ポリ塩化ビニル樹脂に可塑剤を配合してなる軟質塩化ビ
ニル製品は優れた性能を有するため、多岐の用途にわた
つて使用されている。一般に軟質塩化ビニル製品の製造
に用いられる可塑剤としてはDOPを始めフタル酸エス
テル類が広く使用されているが、他の材料へ該使用可塑
剤が移行するといつた欠点がしばしば問題となる。
このため移行性の少ない可塑性としてポリエステル可塑
剤が使用されるようになつて来た。このポリエステル可
塑性には大別してアジペート系、フタレート系、セバケ
ート系の各種ポリエスレル可塑剤があり、現在市販され
ている。
しかしながら、ポリエステル可塑剤は一般に耐水水(加
水分解を行け易い。)が悪く、また該ポリエステル可塑
剤を配合し軟質塩化ビニル製品の表面に該ポリエスレテ
ル可塑剤が吹き出して来るいわゆるブリード現象が起り
易い(以下ブリート性という。)といつた欠点がある。
またシオールとしてネオペンチルグリコールを使用した
ポリエステル可塑剤が知られているが耐水性、ブリード
性および移行性の面で未だ充分とは言えない。
本発明者らはこれらの欠点を改善するべく鋭意研究し
た。その結果、ジオール成分として、アルキル基の炭素
数が3〜4である2−エチル,2−アルキル1,3−プ
ロパンジオールを用いたポリエステル可塑剤が、軟質塩
化ビニル製品とした場合に、耐水性、ブリード性および
可塑剤の移行性を大巾に改善することを見い出し、本発
明を完成した。
以上の記述から明らかなように本発明の目的は、ジオー
ル成分として、アルキル基の炭素数が3〜4である2−
エチル,2−アルキル1,3−プロバンジオールを用い
ることにより耐水性、ブリード性および移行性の改善さ
れたポリエステル可塑性を提供することである。
本発明は下記の構成を有する。
(1)脂肪族ジカルボン酸(A)およびアルキル基の炭
素数が3〜4である2−エチル,2−アルキル1,3−
プロパンジオール(B)または該ジオールと、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘ
キサンジールおよびこれらの2以上の混合物のなかから
選ばれたジオールとの混合ジオール(B)並びに一価の
脂肪族アルコーユ(C)をモル比(A):(B):
(C)=3:3:2:〜6:6:2の割合で反応させて
得られるポリエステル可塑剤であって、単一円筒回転粘
度計を用いて、温度25℃で測定した粘度が3000〜
7000cpであるハロゲン含有樹脂用ポリエステル可
塑剤。
本発明のポリエステル可塑剤は脂肪族ジカルボン酸
(A)、脂肪族ジオール(B)および1価の脂肪族アル
コール(C)を(A):(B):(C)=3:3:2:
〜6::6:2のモル比で触媒の存在下で加熱反応させ
ることより得られる。
使用する脂肪族ジカルボン酸としてはコハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などを単
独でまたはこれら2以上の混合物を用いることが出来
る。
脂肪族ジオールとしは2−エチル,2−アルキル1,3
プロパンジオールのアルキルが炭素数3〜4であるジオ
ールおよびこれらジオールの混合物ならびに該ジオール
と他のジオール例えばプロピレングリコール、ブタンジ
オール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールなどとの
混合物を用いることが出来る。
このとき該混合物中の該2−エチル、2−アルキル1、
3−プロパンジオールの含有量は他のジオールに対して
等モル以上であることが好ましい。
脂肪族アルコールとしてはヘキサノール、ヘブタノー
ル、n−オクタノール、2−エチルヘサノール、ステア
リルアルコール、セチルアルコールなどの通常の脂肪族
アルコールを用いればよい。特に炭素数が6〜16程度
を高級脂肪族アルコールが好ましい。
本発明のポリエステル可塑剤はポリ塩化ビニル樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン樹脂などのハロゲン含有樹脂の可塑剤
として使用される。用いるポリ塩化ビニル樹脂は重合方
法によつて限定されるものでなく懸濁重合品、乳化重合
品、塊状重合品などいずれの重合方法で得られるものを
使用してもよい。また塩化ビニルホモポリマー、または
コポリマーまたはこれは2以上の混合物などを用いても
よい。またポリ塩化ビニリデン樹脂としては塩化ビニリ
デンホモポリマーまたはコポリマーまたはこれらの2以
上の混合物が用いられる。
また本発明にあっては、通常、軟質塩化ビニル樹脂、軟
質塩化ビニリデン樹脂に添加される添加剤例えば高分子
改質剤、熱安定剤、帯電防止剤、滑剤、顔料などを本発
明の目的を損わない範囲内で使用することが出来る。
得られたポリエステル可塑剤について諸特性として酸
化、ケン化価、ヒドロキシル価を測定した。また粘度は
B型粘度計(BL型)を用いて温度25℃で測定した。
さらに得られたポリエステル可塑剤の耐水性、ブリード
性および移行性についてはポリ塩化ビニル樹脂に試験し
ようとするポリエステル可塑剤および所要の安定剤を通
常の混合装置例えばヘンセルミキサー(商品名)で撹拌
混合し、加熱ロールにて混練後、プレス成形によりシー
トを成形し、このシートより所定の試験片を調整して試
験した。
その結果、本発明のポリエステル可塑剤を用いた軟質ポ
リ塩化ビニル樹脂製品の耐水性、プリード性および移行
性は従来のポリエステル可塑剤を用いた軟質ポリ塩化ビ
ニル樹脂製品に比し大巾に改善されていることが判明し
本発明のポリエステル可塑剤が優れた耐水性、耐ブリー
ド性、耐移行性を有するポリエステル可塑剤であること
が確認された。
以下本発明および比較例によつて本発明を具体的に説明
する。なお実施例、比較例で実施した酸価、ケン化価ヒ
ドロキシル価の測定はJISK8004に準拠し、引張
試験の測定はJISK6723に準拠した。また硬度の
測定はJISK6301(スプリング式硬さ試験A型に
よる)に準拠し、比重はASTMD792によつた。
粘度の測定は、B型粘度計(ビスメトロン(商標)、芝
浦システム(株)製)を用いて温度25℃で測定した。
また得られたポリエステル可塑剤の耐水製、ブリード
製、移行性の試験および熱安定性試験は次の方法により
実施した。
耐水性試験 試験片(JISK7113の2号形試験片)をあらかじめ90℃
以上に熱しておいた熱湯の入つたステンレス容器に浸漬
し、密閉する。これを100℃のオーブンに入れ、48時
間放置後、取り出し、試験片表面のベタつきを拭き取つ
た後100℃のオーブン中で2時間乾燥する。乾燥後該試
験片の重量を測定し、試験前の該試験片の重量との重量
変化率を求める。
ブリード性試験 長さ60mm、巾30mm、厚み1mmの試験片を温度70
℃、相対湿度80%の定温定湿の状態におき、経時的に
該試験片の表面状態を観察しブリードの有無、程度を判
定する。
移行性試験 長さ50mm、巾50mm、厚み1mmの試験片を、ABS樹
脂板またはAS樹脂板にはさみ、1kgの荷重をかけ、温
度70℃で168時間放置後試験片の試験前後の重量変
化から移行性を算出する。
またアクリル塗装板への移行については、試験片をアク
リル塗装板にはさみ、荷重1kg、温度70℃で相対湿度
80%、240時間放置し試験片の試験前後の重量変化
から移行性を算出する。
熱安定性試験 長さ30mm、巾25mm、厚さ1mmの試験片を180℃の
ギャーオーブンに入れ、10分毎に試験片の着色状態を
観察し比較する。
実施例1、比較例1 各種ポリエステル可塑剤は次のようにして合成した。
(1)アジピン酸205.5gr.、ジメチロールヘプ
タン(DMHと略称、2−n−ブチル,2−エチル1,
3−プロパンジオール)241.5gr.、2−エチル
ヘキサノール83.2gr.を、温度計、窒素導入管、
撹拌機、分水器および還流冷却器を付した内容積1の
フラスコに仕込み、窒素気流中で撹拌しながら加熱を行
い、反応液の温度が140℃になった時点で、触媒とし
てテトライソプロピルチタネートを0.1gr.添加
し、分水器により生成水を連続的に系外に除去しながら
反応液の酸価がおよそ20(mgKOH/gr.)にな
るまで温度200℃にコントロールし反応させた。反応
時間は2.5時間であった。ついでこの反応系を2〜3
mmHgの減圧下、220℃にて2.5時間エステル交
換反応を行わせて所定のポリエステル可塑剤を得た。
(2)アジピン酸275.4gr。,DMH163.7gr.,1,6−ヘキサンジ
オール120.7gr。,2−エチルヘキサンノール104.0gr.を
前記(1)と同様の反応条件により所定のポリエステル可
塑剤を得た。
また比較例1として (1)アジピン酸314.5gr.,ネオペンチルグリコール(NPG
と略称)267.4gr.,−エチルヘキサノール108.6gr.を前
記(1)と同様の反応条件下で反応させ、所定のポリエス
テル可塑剤を得た。
また比較例として市販のアジペート系ポリエステル可塑
剤2種類をとりあげた。かくして得られた各種ポリエス
テル可塑剤の諸特性をまとめて第1表に示した。
実施例2、比較例2 本発明に係るポリエステル可塑剤の耐水性、ブリード性
および移行性を調べるため、ポリ塩化ビニル樹脂(ニポ
リットSM重合度1300のホモポリマー)100重量部に実
施例1で合成した各種ポリエステル可塑剤90重量部、
安定剤として二塩基性硫酸鉛4重量部、ステアリン酸鉛
1重量部をヘンセルミキサーで混合し、ロール温度16
0℃の8インチロールで7分間混練した。得られたシー
トを170℃のブレス成形機にかけブレス圧150kg/c
m2加圧3分、冷却3分の条件下にプレス成形し、得られ
たプレスシールより所定の試験片を作成し各種試験に供
した。なお前記耐水性、ブリード性、移行性の試験のほ
かに引張試験、熱安定性、比重、硬度などの一般的性能
についても測定した。また比較例2として比較例1で合
成したポリエステル可塑剤および市販のアジペート系ポ
リエステル可塑剤2種類を選び実施例2と同様の方法で
試験片を作成し、実施例2と同様の各種試験を実施し
た。これらの結果をまとめて第2表に示す。
第2表より判るように、本発明に係るポリエステル可塑
剤は耐水性、ブリード性および移行性が比較例にあげた
ポリエステル可塑剤にくらべで大巾に改善されているこ
とが確認された。また引張強度、比重、硬度、熱安定性
などの一般的性能は市販品とほとんど大差なく、従来品
と同等の性能を保持していることも確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Society of Detrole um Engineers Journa l 19 (1963−9) (英) P984− 991

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族ジカルボン酸(A)およびアルキル
    基の炭素数が3〜4である2−エチル,2−アルキル
    1,3−プロパンジオール(B)または該ジオールと、
    プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオ
    ール、ヘキサンジールおよびこれらの2以上の混合物の
    なかから選ばれたジオールとの混合ジオール(B)並び
    に一価の脂肪族アルコール(C)をモル比(A):
    (B):(C)=3:3:2〜6:6:2の割合で反応
    させて得られるポリエステル可塑剤であって、単一円筒
    回転粘度計を用いて、温度25℃で測定した粘度が30
    00〜7000cpであるハロゲン含有樹脂用ポリエス
    テル可塑剤。
  2. 【請求項2】脂肪族ジカルボン酸がコハク酸、グルタル
    酸、アゼライン酸、セバシン酸もしくはこれら2以上の
    混合物である特許請求の範囲第1項記載のハロゲン含有
    樹脂用ポリエステル可塑剤。
JP59054952A 1984-03-22 1984-03-22 ポリエステル可塑剤 Expired - Lifetime JPH062858B2 (ja)

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PL236221B1 (pl) * 2018-03-16 2020-12-28 Grupa Azoty Zakl Azotowe Kedzierzyn Spolka Akcyjna Sposób otrzymywania nieftalanowego plastyfikatora poliestrowego

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SocietyofDetroleumEngineersJournal19(1963−9)(英)P984−991

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