JPH062830Y2 - 車両の発進制御装置 - Google Patents

車両の発進制御装置

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JPH062830Y2
JPH062830Y2 JP1985150070U JP15007085U JPH062830Y2 JP H062830 Y2 JPH062830 Y2 JP H062830Y2 JP 1985150070 U JP1985150070 U JP 1985150070U JP 15007085 U JP15007085 U JP 15007085U JP H062830 Y2 JPH062830 Y2 JP H062830Y2
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engine
shift
engine speed
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敏昭 立野
滋樹 福島
知之 岩本
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、エンジンと変速機との間に介装された摩擦ク
ラッチをアクチュエータを介して電子制御すると共に変
速機の噛み合い位置をギヤ位置切換手段を介して電子制
御する自動変速装置に適用するに好適な車両の発進制御
装置に関する。
〈従来の技術〉 近年、大型貨物自動車や乗合自動車等における運転者の
運転操作の負担を軽減する目的で、車両の走行条件に応
じたギヤ位置を自動的に選択できるようにした自動変速
装置が考えられている。
従来の自動変速装置は、専ら小型の乗用車を対象とした
ものであり、エンジンと遊星歯車式変換機との間にトル
クコンバータ等の流体継手を介在させ、圧油を制御媒体
とした遊星歯車式変速機のギヤ位置切換手段を具えた型
式のものが一般的である。
〈考案が解決しようとする問題点〉 大型貨物自動車等を対象とした自動変速装置を開発する
上で重要なことは、車両の生産台数が乗用車と較べて著
しく少ないことから、高価なトルクコンバータ等を新た
に設計することはコストの点で極めて不利となり、従来
からある生産設備を含めて摩擦クラッチや変速機等の駆
動系をそのまま用いることが望ましい。
しかしながら、従来からの駆動系をそのまま使用して車
両の発進を制御しようとすると、従来、運転者の微妙な
操作に頼っていたクラッチ作動を電子制御化しなければ
ならず、特に渋滞路等で車両を微動させる場合の制御が
困難であった。
このため、本考案は円滑に車両を微動させることができ
る車両の発進制御装置を提供することを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案の自動変速装置の変速制御装置は、エンジンに接
続する摩擦クラッチと、この摩擦クラッチを操作するク
ラッチ用アクチュエータと、前記摩擦クラッチに接続す
る歯車式変速機と、前記摩擦クラッチの接続状態をクラ
ッチストローク量により検出するクラッチストローク検
出手段と、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手
段と、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数
検出手段と、前記各検出手段の検出出力を受けて前記エ
ンジン及び前記クラッチ用アクチュエータの作動を制御
する制御装置とを具えた自動変速装置において、上記制
御手段は、アクセル開度に対応して車両を微動させる目
標エンジン回転数及び目標クラッチストロークを予め設
定しておき、発進時にアクセル開度に応じた前記目標エ
ンジン回転数より若干高い回転数となるように前記エン
ジン回転数を上昇させると共に前記摩擦クラッチを徐々
に接続させ、前記摩擦クラッチによって動力が伝達され
始めるのに伴って生じる前記エンジン回転数のピーク点
が得られてからは、前記目標エンジン回転数及び目標ク
ラッチストロークとなるようにエンジン回転とクラッチ
ストロークを制御して車両を微動させる微動制御処理を
行うことを特徴とする。
〈作用〉 車両の発進時、摩擦クラッチによって動力が伝達され始
めるのに伴って生じるエンジン回転数のピーク点が得ら
れてからは、車両を微動させる微動制御処理へ移行し、
そこではアクセル開度に対応して予め設定されている目
標エンジン回転数及び目標クラッチストロークとなるよ
うにエンジン回転とクラッチストロークが制御され、ス
ムーズな発進がなされる。又は、微動制御処理へ移行す
る前においては、エンジンは微動制御処理における目標
エンジン回転数と近い回転数となるように制御されてい
るので、微動制御処理へ移行した際にエンジン回転の急
変が防止される。
〈実施例〉 本考案の車両の発進制御装置を具える変速制御装置を実
現する自動変速装置の一実施例の概念を表す第1図に示
すように、この自動変速装置はディーゼルエンジン(以
後、単にエンジンと記す)11とその出力軸13の回転力
を機械式の摩擦クラッチ(以下、単にクラッチと略称す
る)15を介して受ける歯車式変速機17とに亙って取
付けられる。エンジン11にはその出力軸13の回転の
1/2の回転速度で回転する入力軸19を備えた燃料噴
射ポンプ(以後、単に噴射ポンプと記す)21が取付け
られており、この噴射ポンプ21のコントロールラック23
には電磁アクチュエータ25が連結され、入力軸19に
はエンジン11の出力軸13の回転数信号を発するエン
ジン回転センサ27が付設されている。クラッチ15は
フライホイール29に対してクラッチ板31を図示しな
い周知の挾持手段により圧接させ、クラッチ用アクチュ
エータとしてのエアシリンダ33が非作動状態から作動
状態に移行すると前記挾持手段が解除方向に作動し、ク
ラッチ15は接続状態から遮断状態に変化する(第1図
では遮断状態を示している)。なお、このクラッチ15に
はクラッチ15の遮断状態或いは接続状態をクラッチス
トローク量により検出するクラッチストロークセンサ3
5が取付けられているが、これに代えてクラッチタッチ
センサ37を利用しても良い。又、歯車式変速機17の入
力軸39にはこの入力軸39の回転数(以後、これをク
ラッチ回転数と記す)信号を発するクラッチ回転数セン
サ41が付設されている。前記エアシリンダ33にはエ
ア通路43が接続し、これが逆止弁45を介して高圧エ
ア源としての一対のエアタンク47,49に連結されてい
る。エア通路43の途中には、作動エアの供給をデューテ
ィ制御する開閉手段としての電磁弁51と、エアシリン
ダ33内を大気開放するためのデューティ制御される通
電時開放型の電磁弁53と、更に車両の走行時のみエア
シリンダ33内を大気開放する通電時閉塞型の図示しな
い電磁弁が取付けられ、これら三つの電磁弁51,53
の開閉制御によりクラッチ15の断続とその断続時間の
制御とがなされるようになっている。なお、一対のエア
タンク47,49のうち、一方のエアタンク49は非常
用でメインのエアタンク47にエアがない場合に電磁弁
55を開いてエアの供給を行うようになっており、これ
らエアタンク47,49には内部エア圧が規定値以下に
なるとON信号を出力するエアセンサ57,59が取付け
られている。それぞれの変速段を達成する歯車式変速機
17のギヤ位置を切換えるには、例えば第2図に示すよ
うなシフトパターンに対応した変速位置にチェンジレバ
ー61を運転者が操作することにより、変速段選択スイッ
チ63を切換えて得られる変速信号に基づきギヤ位置切
換手段としてのギヤシフトユニット65を操作し、シフ
トパターンに対応した目標変速段にギヤ位置を切換える
と共にそのギヤ位置をギヤ位置インジケータ67に表示
するようにしている。ここで、Rは後進段を示し、N及
びNはニュートラル、1,2,3,4,5はそれぞれ
の指定変速段を示し、D,Dは2速から7速までの
任意の自動変速段を示しており、D,Dレンジを選
択すると後述の最適変速段決定処理により2速〜7速が
車両の走行条件に基づいて自動的に決定される。なお、
パワフル自動変速段であるDとエコノミー自動変速段
であるDとの変速領域をそれぞれ表す第3図(a),(b)
に示す如く、アップシフトとダウンシフトとではそれぞ
れ変速領域が変えられており、2速〜7速の変速時期
は、車両の高負荷時等に対処するためDレンジの方が
高速側に設定されている。又、運転者がブレーキペダル
69を踏んでいる場合や図示しない排気ブレーキ装置を
作動させている場合には、それに応じて予めプログラム
されたそれぞれ別のシフトマップが選択されるようにな
っており、Dレンジ及びDレンジそれぞれに三つの
シフトマップが用意されている。前記ギヤシフトユニッ
ト65はコントロールユニット71からの作動信号によ
り作動する複数個の電磁弁(第1図では1つのみ示して
いる)73と、これら電磁弁73を介してエアタンク47
(49)から高圧の作動エアが供給されて歯車式変速機17
の図示しないセレクトフォーク及びシフトフォークを作
動させる一対の図示しないパワーシリンダとを有し、上
記電磁弁73に与えられる作動信号によりそれぞれパワ
ーシリンダを操作し、セレクト,シフトの順で歯車式変
速機17の噛み合い態様を変えるよう作動する。更に、
ギヤシフトユニット65には各ギヤ位置を検出するギヤ
位置センサとしてのギヤ位置スイッチ75が付設され、
これらギヤ位置スイッチ75からのギヤ位置信号がコン
トロールユニット71に出力される。又、歯車式変速機
17の出力軸77には車速信号を発する車速センサ79
が付設され、更にアクセルペダル81にはその踏み込み
量に応じた抵抗変化を電圧値として生じさせ、これをA
/D変換器83でデジタル信号化して出力するアクセル
負荷センサ85が取付けられている。前記ブレーキペダ
ル69にはこれが踏込まれた時にハイレベルのブレーキ
信号を出力するブレーキセンサ87が取付けられており、
前記エンジン11にはフライホイール29の外周のリン
グギヤに適時噛み合ってエンジン11をスタートさせる
スタータ89が取付けられ、そのスタータリレー91は
コントロールユニット71に接続している。なお、図中
の符号で93はコントロールユニット71とは別途に車
両に取付けられて車両の各種制御を行なうマイクロコン
ピュータを示しており、図示しない各センサからの入力
信号を受けてエンジン11の駆動制御等を行う。このマ
イクロコンピュータ93は噴射ポンプ21の電磁アクチュ
エータ25に作動信号を与え、燃料の増減操作によりエ
ンジン11の出力軸13の回転数(以後、これをエンジ
ン回転数と記す)の増減を制御する。つまり、コントロ
ールユニット71からのエンジン回転増減信号としての
出力信号に応じてエンジン回転数が増減される。
コントロールユニット71は自動変速装置専用のマイク
ロコンピュータであり、マイクロプロセッサ(以後、こ
れをCPUと記す)95及びメモリ97及び入力信号処
理回路としてのインターフェース99とで構成される。
インターフェース99のインプットポート101には、上
述の変速段選択スイッチ63とブレーキセンサ87とア
クセル負荷センサ85とエンジン回転センサ27とクラ
ッチ回転数センサ41とギヤ位置スイッチ75と車速セ
ンサ79とクラッチタッチセンサ37(クラッチ15の
遮断状態或いは接続状態をクラッチストロークセンサ3
5に代えて検出する時に用いる)とクラッチストローク
センサ35とエアセンサ57,59と後述する坂道発進
補助スイッチ103と1速発進スイッチ105とからそ
れぞれ各出力信号が入力される。坂道発進補助スイッチ
103は、上り坂での車両の発進時に後退を防止するシ
ステム(以下、これをAUSと呼称する)を作動させる
ためのものであり、ホイールブレーキ107のエアマス
タ109に対するエアの供給を電磁弁(以下、これをM
VQと呼称する)111を介して制御しながら車両を発
進させるが、このMVQ111の制御はコントロールユ
ニット71にてなされる。又、1速発進スイッチ105
はDレンジ或いはDレンジにおいて1速発進を達成
させるためのものであり、これをON操作することによ
って自動変速動作での1速発進がなされる。一方、アウ
トプットポート113は上述のマイクロコンピュータ9
3とスタータリレー91と電磁弁53,73,111とカツ
ト弁51とにそれぞれ接続してこれらに出力信号を送出
できる。なお、図中の符号で115はエアタンク47,
49のエア圧が設定値に達しない場合、図示しない駆動
回路から出力を受けて点灯するエアウオーニングランプ
であり、117はクラッチ15の摩耗量が規定値を越え
た場合に出力を受けて点灯するクラッチウオーニングラ
ンプである。
メモリ97は第5図〜第9図にフローチャートとして示
すプログラムやデータを書込んだ読み出し専用のROM
と書込み読み出し兼用のRAMとで構成される。即ち、
ROMには上記プログラムの外にアクセル負荷信号の値
に対応した電磁弁53のデューティ率αを予め第4図に
示すようなマップとして記憶させておき、適宜このマッ
プを参照して該当する値を読み出す。上述した変速段選
択スイッチ63は変速信号としてのセレクト信号及びシ
フト信号を出力するが、この両信号の一対の組合わせに
対応した変速段位置を予めデータマップとして記憶させ
ておき、セレクト信号及びシフト信号を受けた際にこの
マップを参照して該当する出力信号をギヤシフトユニッ
ト65の各電磁弁73に出力し、変速信号に対応した目
標変速段にギヤ位置を合わせる。この場合、ギヤ位置ス
イッチ75からのギヤ位置信号は変速完了により出力さ
れ、セレクト信号及びシフト信号に対応した各ギヤ位置
信号が全て出力されたか否かを判断し、噛み合いが正常
か異常かの信号を発するのに用いる。更に、ROMには
レンジ或いはDレンジにおいて目標変速段が存在
する時、車速及びアクセル負荷及びエンジン回転の各信
号に基づき、最適変速段を決定するための第3図(a),
(b)に示すようなシフトマップも記憶させている。
ここで、第5図〜第9図に基づき本実施例の変速制御手
順について説明する。
第5図に示すように、プログラムがスタートするとコン
トロールユニット71ではメモリ等のクリア及びクラッ
チ15が正規の圧力及び正規の状態で接続された場合、
この位置からある程度クラッチ15が切られて車両の駆
動輪が回転状態から停止状態に移行する半クラッチ状態
の位置(以降、これをLE点と記す)のダミーデータ読
込の初期設定が行われた後、始動処理に入り始動処理完
了後に車速信号及びクラッチ回転数信号を入力させる。
車速信号の値が4Km/hを越える場合は変速処理を、4Km/h
以下の場合にはギヤ位置がNか否かを判断する。ギヤ位
置がNの場合には図示しない後退表示用のRevパイロッ
トランプを消灯して発進処理を行い、ギヤ位置がN以外
の場合にはクラッチ回転数NCLが規定値以下か否かを判
断する。クラッチ回転数NCLが規定値以下の場合には、
Revパイロットランプを消灯して発進処理を行い、クラ
ッチ回転数NCLが規定値を越える場合には車速が4Km/h
を越えているとみなして変速処理を行う。
第6図(a),(b)に示す始動処理ではエンジン回転数N
の信号を入力させ、その値がエンジン11の停止域内に
あるか否かを判断し、エンジン11の停止の場合は始動
時にクラッチ15のフェーシングの摩耗状態や積載物の
有無等に応じてLE点の補正を行ったか否かを即ち、フ
ラグHFLGが1の場合、始動時にLE点補正を行ったと判断
する。LE点の補正を行うことにより、LE点からクラ
ッチ15が完全に接続されるまでのクラッチ板31のス
トロークが常にほぼ一定となり、車両の状態にかかわら
ずスムーズにクラッチ15が接続されるのである。フラ
グHFLGが1となっていないと判断した場合、クラッチ接
続信号を出力すると共に1.5秒間のタイムラグをとり、
LE点の補正を行うと共にフラグHFLGを1にしてC
HANGEルーチンへ進む。又、エンジン11が停止で
フラグHFLG=1と判断された場合にはCHANGE
ルーチンへ進む。一方、エンジン11が停止していない
場合にはフラグHFLGをクリアして図示しないスター
タ可能用リレーをOFFにし、メインのエアタンク47
及び非常用のエアタンク49内のエアが規定圧に達して
いるか否かをチェックする。エアが規定圧に達している
場合はエアウオーニングランプ115を消灯して始動処
理を完了する。エアが規定圧に達していない場合にはエ
アウオーニングランプ115を消灯し、チェンジレバー
61がN以外の位置からNにされたか否かを判断する。
チェンジレバー61がN以外からNにされたと判断され
た場合にはCHANGEルーチンに進み、チェンジレバ
ー61がN以外からNにされていないと判断された場合
にはエンジン回転数Nの値がエンジン11の停止域内
にあるか否かを判断する。
CHANGEルーチンでは、第6図(b)に示すように、
メインのエアタンク47内のエアが規定圧に達している
か否かを判断し、規定圧に達していない場合は非常用の
エアタンク49内のエアが規定圧に達しているか否かを
判断する。非常用のエアタンク49内のエアが規定圧に
達していない場合はエアウオーニングランプ115を点
灯させて運転者にメインのエアタンク47及び非常用の
エアタンク49内のエアが規定圧以下であることを知ら
せると共にチェンジレバー61の位置とギヤ位置とが同
じか否か、即ち、変速信号とギヤ位置信号とが同じとな
ってセレクト信号で指示した目標変速段(D,D
ンジを選択している場合、予め例えば2速と設定してお
く)に歯車式変速機17のギヤ位置が一致しているか否
かを判断する。非常用のエアタンク49内のエアが規定
圧に達している場合には、エアウオーニングランプ115
を消灯して非常用のエアタンク49の電磁弁55をON
にしたのち、チェンジレバー61の位置とギヤ位置とが
同じか否かを判断する。一方、メインのエアタンク47
内のエアが規定圧に達している場合には、エアウオーニ
ングランプ115を消灯してチェンジレバー61の位置と
ギヤ位置とが同じか否かを判断する。チェンジレバー6
1の位置とギヤ位置とが異なる場合、クラッチ15が遮
断されているか否かを判断し、遮断されている場合には
クラッチ15のエア圧を現状にホールドしてチェンジレ
バー61の位置にギヤ位置を合わせる信号を出力し、再
びメインのエアタンク47内のエア圧が規定値か否かを
判断する。クラッチ15が接続している場合、クラッチ
遮断信号を出力したのち再びメインのエアタンク47内
のエア圧が規定値か否かを判断する。チェンジレバー6
1の位置とギヤ位置とが同じ場合、ギヤ位置がニュート
ラルのN位置となっているか否かを判断し、N位置
と判断された場合には電磁弁55をOFFにしてメイン
の始動ルーチンに戻る。ギヤ位置がN以外と判断され
た場合にはエンジン11が停止しているか否かを判断
し、エンジン11が停止している場合にはクラッチ15
を接続すると共に電磁弁55をOFFにしてメインの始
動ルーチンに戻り、エンジン11が停止していない場合
は電磁弁55をOFFにしてメインの始動ルーチンに戻
る。
CHANGEルーチンが終了したらギヤ位置がN位置に
あるか否かを判断し、ギヤ位置がN位置にある場合はス
タータ可能用リレーをONにして再びエンジン回転数N
の値がエンジン11の停止域内にあるか否かを判断
し、ギヤ位置がN位置にない場合はスタータ可能用リレ
ーをOFFにして再びエンジン回転数Nの値がエンジ
ン11の停止域内にあるか否かを判断する。
始動処理完了後に車速信号及びクラッチ回転数信号を読
取り、これらが規定値を下回っていると発進処理に入
る。
第7図に示すように、まずクラッチ15を遮断すると共
に図示しない排気ブレーキ解除用リレーをONとし、フ
ラグHAFLG,LEFLGを1とし、エンジン11を
アイドリング回転させるアイドル相当電圧をアクセル擬
似信号電圧VACとして電子ガバナに出力すると共にフラ
グNEFLGをクリアにする。次に、チェンジレバー6
1の位置とギヤ位置とが同じか否かを判断し、両者が相
異する場合にはチェンジレバー61の位置にギヤを合せ
る信号を出力して両者を一致させる。このようにチェン
ジレバー61の位置とギヤ位置とが一致した状態でギヤ
がN位置にあるか否かを判断し、ギヤがN位置にある場
合にはクラッチ15を接続させ、アクセル擬似信号電圧
ACを解除し、排気ブレーキ解除リレーをOFFとした
後、チェンジレバー61が他の位置に変更されたか否か
を判断し、チェンジレバー61の位置が変更された場
合、即ち、N位置以外となった後に上記処理が初期から
実行し直す。一方、ギヤがN位置以外にあると判断され
た場合には前述の坂道発進補助ルーチンAUSに移行す
る。
AUSルーチンは第7図(c)に示すように、クラッチ回
転数NCLが500rpm以下で且つ十分に図示しないサイドブ
レーキが引かれて車両に制動力がかかっている場合に、
MVQ111をONにすると共に0.5秒間図示しないブザーを
鳴らしてホイールブレーキ107を作動させて制動力を
きかせる処理を行うものである。なお、クラッチ回転数
CLが500rpmを越える場合やサイドブレーキを十分に引
いていない場合にはMVQ111をONとすることなく
メインのフローに戻る。
AUSルーチンが終了すると、第7図(d)に示すようなC
LLEルーチンに移り、クラッチ15をLE点までストロ
ークさせる。CLLEルーチンでは、LE点までクラッチ1
5がストロークされたことを示すフラグLEFLGがク
リアとなっているか否かを判断し、フラグLEFLGが
クリアとなっていない場合にはLE点までクラッチ15
が接続されているのでメインのフローに戻り、フラグLE
FLGがクリアとなっている場合には、クラッチ15をLE
点まで接続しフラグLEFLGを1としてメインのフロ
ーに戻る。
CLLEルーチンが終了した後、クラッチ回転数NCL
規定値以上であるか否かを判断し、規定値を下回る場合
には次に運転者がアクセルペダル81を離しているか否
かを判断する。ここでNOの場合つまりアクセルペダル
81が踏込まれているときは、続いて発進時にエンジン
回転数Nがピーク点を越えたことを表わすフラグPE
LGが0か否かを調べ、0でない場合つまりエンジン回
転数Nがピーク点を越えているときには後述する微動
制御処理フローへ移行する。一方、エンジン回転数N
が未だピーク点を越えていないときは、アクセル擬似
信号電圧VACに微動制御における目標エンジン回転数+
aに相当する無負荷時の電圧を出力する。即ち、第13
図に示すように、運転者のアクセルペダル81の操作に
より決定されるアクセル開度に対応して、微動制御処理
に用いる目標エンジン回転数が予め設定されており、そ
の目標エンジン回転数にクラッチ15の接続によるエン
ジン回転数Nの低下分を見込んだ定数aを加えた値を
選定する。そして、第14図に示すように、その(目標
エンジン回転数+a)に相当する電圧をアクセル擬似信
号電圧VACに出力し、エンジン回転数Nを上昇させて
行く。続いて、クラッチ15をデューティ制御にて徐々
に接続させて行く。そして、エンジン回転数Nがその
アクセル開度に相応した最大値(ピーク点)となり、発
進をするに十分な運転状態にあるかを判断し、エンジン
回転数Nがピークである場合にはMVQ111をOF
FとしてAUSを解除すると共にフラグPFLGを1と
しこの発進処理の初期に戻る。一方、エンジン回転が未
だピーク点に達していない場合にはMVQ111をOF
Fせずにそのままこの発進処理の初期に戻り、これをピ
ーク点に達するまで繰返す。なお、このピーク点は、第
10図に示すように、エンジン11の出力軸13がクラ
ッチ15を介して歯車式変速機17の入力軸39の回転
として駆動輪側へ動力が伝達され始めることにより低下
するために生じるものである。
一方、上記クラッチ回転数NCLが規定値以上か否かの判
断において、クラッチ回転数NCLが規定値以上の場合は
後述の微動制御処理フローの段階へ移行する。また、
上記アクセルペダル81を離しているかの判断におい
て、アクセルペダル81を離している場合は、フラグP
FLGをクリアした後、微動制御処理フローへ移行す
る。
前述のようにエンジン回転数Nがピーク点を越えると
車両を微速度で発進させるための微動制御処理フロー
に移行する。ここでは、まずクラッチ15の回転とエン
ジン11の回転とが同期しているか否かを判断する。こ
の同期が達成されている場合には運転者がアクセルペダ
ル81を離したか否か、即ち、運転者がアクセルペダル
81を一定のまま保持して車速を序々に高めて発進しよ
うとしているか、若しくは運転者がアクセルペダル81
を踏込んだり離したりして微動発進をしようとしている
かを判断する。この結果、アクセルペダル81が離され
ていない前者の場合には、クラッチ15をデューティ制
御にて接続させて行き、クラッチ15が接続した後にア
クセル擬似信号電圧VACを段階的に解除するVAC段階解
除ルーチンを実行する。
AC段階解除ルーチンでは、第7図(e)に示すように、
クラッチ15の接続を完了した時のアクセル負荷信号電
圧Vを読み込み、前記アクセル擬似信号の電圧VAC
の差の1/8だけ一定時間アクセル擬似信号電圧VAC
上げ、この操作を繰り返して最新のアクセル開度相当電
圧Vから最新のアクセル擬似信号電圧VACを引いた値
が、最新のアクセル開度相当電圧Vからエンジン11の
アイドル回転に対応するコントロールラック23の位置
の電磁アクチュエータ25に作用するアクセル開度相当
電圧Vを引いた値の1/8よりも小さくなった時点で
このアクセル擬似信号を解除してメインのフローに戻
る。このように、電磁アクチュエータ25への出力信号
を一気にアクセル開度相当電圧Vに上昇させずに段階
的に加えていくことにより、ショックを軽減することが
できる。そして、アクセル擬似信号電圧VACを段階的に
解除した後、クラッチ15の摩耗量を計算するスリップル
ーチンを行って発進処理を終了する。このスリップルー
チンでは、第7図(f)に示すように、{(エンジン回転
数N−クラッチ回転数NCL)/エンジン回転数N
の値が50%以上か否かを判断し、50%以上の場合には
クラッチウオーニングランプ117を点灯してメインのフ
ローに戻り、50%を超えない場合にはクラッチウオー
ニングランプ117を消灯してメインのフローに戻る。な
お、上記アクセル擬似信号電圧VACを段階的に解除する
前に、クラッチ15が接続されているか否かを判断し、
クラッチ15の接続が達成されていない場合には当該発
進処理の初期の段階から再度制御をし直す。
一方、上記クラッチ15の回転とエンジン11の回転と
が同期していない場合、若しくはアクセルペダル81が
離されている前記後者の場合には、微動発進を達成する
ための目標クラッチストローク量と前述した目標エンジ
ン回転数をアクセル開度に対応して予め設定されたデー
タに基づいて計算する。次いで、クラッチ15の現実の
ストローク量と上記目標値とを比較し、クラッチ15を
デューティ制御にて接続、又はクラッチ15をオフデュ
ーティ制御にて切離、又はクラッチ15をそのストロー
ク量でホールド、のいずれかを行って現実のクラッチ1
5のストローク量を目標値に一致させる。次いで、発進
時にエンジン回転数Nが400rpmを下回ったことを
示すフラグNEFLGが1であるか否かを判断し、YE
Sの場合にはエンジン回転数Nが第一エンスト防止回
転数NENST1以下であるかを判断する。この結果、
エンジン回転数Nが第一エンスト防止回転数NENS
T1以下である場合にはクラッチ15をオフデューティ
により切離させて行き、そうでない場合にはフラグNE
FLGをクリアにして、アクセル開度の制御へ移行す
る。一方、上記フラグNEFLGが1でなかった場合に
は、エンジン回転数Nが第一エンスト防止回転数NE
NST2より低い第二エンスト防止回転数NENST2
以下であるか否かを判断し、第二エンスト防止回転数N
ENST2以下である場合にはクラッチ15をオフデュ
ーティにより切離すると共にフラグNEFLGを1に
し、第二エンスト防止回転数を上回る場合にはそのまま
の状態で、アクセル開度の制御へ移行する。
アクセル開度の制御においては、まずアクセル開度が規
定値以上か否かを判断し、規定値を下回る場合にはアク
セル擬似信号電圧VACをエンジン11のアイドリング回
転に相当するアイドル電圧VAIDLとして出力して、発進
処理の初期段階へ移行する。一方、アクセル開度が規
定値以上である場合には、現実のエンジン回転数N
前記目標値とを比較し、アクセル擬似信号電圧VACの増
加又は維持又は減少を行って現実のエンジン回転数N
を目標値に一致させた後、発進処理の初期段階へ移行
する。なお、アクセル擬似信号電圧VACがアイドル電圧
AIDL以上あるいはエンジン11をフル回転させるフル
電圧VFULL以上のときは、それぞれアクセル擬似電圧V
ACの減少あるいは増大は行わない。
このような微動制御処理により、実際のエンジン回転数
を車両の微動を達成するに適した目標エンジン回転
数に一致させることができ、且つクラッチ15は目標ク
ラッチストロークにて接続するので運転者のアクセルペ
ダル81の操作により決定されるアクセル開度に対応し
て自動的に円滑な車両の微動を達成することができる。
又、微動制御処理へ移行する前においては、エンジン1
1は微動制御処理における目標回転数と近い回転数とな
るように制御されているので、微動制御処理へ移行した
際にエンジン回転の急変が防止される。即ち、例えば微
動制御処理へ移行する前のエンジン回転を直接アクセル
開度相当電圧にて制御すると、エンジンの回転数はエン
ジンに作用する負荷の状態により変動するから、クラッ
チの接続時期によりエンジン回転数は変動することにな
り、何らかの理由でクラッチの接続が遅れる等するとエ
ンジン回転数が過度に上昇する。このような状況で微動
制御処理に移行すると、エンジン回転数Nがそのアク
セル開度における目標エンジン回転数よりもかなり高く
なる可能性があり、その場合微動制御処理へ移った時に
エンジン回転数Nが急に減少することになるためショ
ックを発生したり、時にはエンストを引起こす。一方、
この場合クラッチ15の接続が遅れたとき等には、エン
ジン回転が吹き上がったりクラツチ15がすべり気味と
なる不具合が発生する。それに対して本実施例のように
微動制御処理移行前に、アクセル擬似信号電圧VACを目
標エンジン回転数+aに相当する電圧として、エンジン
回転数Nの上昇を抑えることにより、微動制御処理へ
の移行がスムーズになされ、上記不具合が発生すること
はない。
一方、処理フローの中の適宜な位置で第8図に示すよう
なエンジン回転数計算ルーチンが実行される。先ずエン
ジン回転数Nの計算を行い、エンジン回転数Nが1
37rpmを超えるか否かを判断する。137rpm以下の場
合、図示しないオイルプレッシャゲージスイッチにより
エンジンストップ(以下、エンストと略称する)と判断
されているか否かを判断し、エンストの場合は始動前の
初期設定を行う処理に移行する。エンジン回転数N
137rpmを超える場合及びオイルプレッシャゲージス
イッチではエンストと判断されていない場合には、発進
処理中か否かを判断して発進時でない場合、即ち一般走
行時である場合にはアクセル開度が10%以上か否かを
判断する。アクセル開度が10%以上の場合及び発進中
の場合には、エンジン回転数Nが250rpm以下か否かを
判断し、250rpm以下の場合には車速が規定値以下か否か
を判断する。アルセル開度が10%を超えない場合には
エンジン回転数Nが600rpm以下か否かを判断し、6
00rpm以下の場合には車速が規定値以下か否かを判断す
る処理に移り、600rpmを超える場合にはフラグENSTFLG
をクリアする。車速が規定値以下の場合及びエンジン回
転数Nが250rpmを超える場合にはフラグENSTFLGを
クリアし、車速が規定値を超える場合にはフラグENSTFL
Gを1とする。フラグENSTFLGをクリアした後、
或いはフラグENSTFLGを1とした後にはクラッチ
回転数NCLを計算すると共に50msec毎のエンジン回転
数Nの変化量ΔN及び50msec毎のクラッチ回転数
CLの変化量ΔNCLを計算してメインのフローに戻る。
始動処理完了後、コントロールユニット71は車速或いは
クラッチ回転数NCLが規定値を上回っている場合に変速
処理に入る。第9図に示すように、まずインプットポー
ト101に選択信号を与えてブレーキフェイルか否かを調
べ、ホイールブレーキ107に故障があるYESの場合
には次にフラグSSFLGが1か否かを調べる。ホイー
ルブレーキ107に故障があり且つブレーキペダル69
が踏込まれていることを表すフラグSSFLGが1の場
合には、チェンジレバー61の位置がDレンジ或いは
レンジの自動変速段かどうかを判断し、YESの場
合には後述のフラグENSTFLGの判断に移行して現
状変速段を維持する。又、チェンジレバー61の位置が
,Dレンジでない時、つまりマニュアルレンジの
指定変速段の時はチェンジレバー61の位置とギヤ位置
とが同じか否かの判断をし、YESで同じくフラグEN
STFLGの判断に移り、NOの場合にはチェンジレバ
ー61の位置を目標変速段と設定した後、後述のように
変速操作を行う。一方、フラグSSFLGの判断におい
てそれが0の場合には、ブレーキペダル69が踏まれてい
るかを調べ、踏まれている時はフラグSSFLGを1と
した後、前述のフラグSSFLGが1の時と同じ処理を
行う。又、ブレーキペダル69が踏まれていない時及び
ホイールブレーキ107に故障の無い場合には改めてフ
ラグSSFLGをクリアした後、チェンジレバー61の
位置とギヤ位置とが同じか否かを判断する。
ここで、チェンジレバー61の位置とギヤ位置とが同じ
である場合には、Revパイロットランプの消灯操作を行
った後、次にギヤ位置がNか否かを調べる。ギヤがNで
あれば、クラッチ15接続時の同期の問題は生じないの
でそのままエアタンク切換用の電磁弁55をOFFした
後、クラッチを接続する。その後、変速時にアクセル擬
似信号電圧VACを出力したことを表すフラグGFLGが
1か否かを調べ、出力されていなければ直ちにクラッチ
15のスリップを調べた後、シフトマップ切換用メモリ
MAPMODE及びフラグLEFLGをクリアしてからメイン
のフローに戻る。又、アクセル擬似信号電圧VACが出力
されている場合には、アクセル擬似信号電圧VAC解除用
のタイムラグを設定した後、前述したVAC段階解除ルー
チンを実行してから次に進む。
一方、ギヤ位置がNでない場合にはクラッチ15を同期
させるフローに移行する。まずフラグENSTFLGが
1か否かを調べ、フラグENSTFLGが1の時、車速
低下時にエンジン回転数Nがエンスト防止回転数を下
回っている時はクラッチ15を切ると共にVAC用リレー
をOFFし、その後前述のようにシフトマップ切換用メ
モリMAPMODE及びフラグLEFLGをクリアした後、
メインのフローに戻る。それに対し、フラグENSTFLGが
0の場合にはエンジン回転数Nとクラッチ回転数NCL
との差が規定値以下か、つまり同期しているか否かの判
断を行い、同期しているYESの場合には前述のように
直ちにクラッチ15を接続する。一方、NOの場合にはク
ラッチ15が切れているかを調べ、クラッチ15が接続さ
れている時はそのまま前述のクラッチ接続フローに戻
る。ここでクラッチ15が切れている時はアクセル開度が
10%以下かを調べ、YESの場合、つまりアクセルペ
ダル81が踏み込まれていない時はクラッチ回転数NCL
が規定値以下で車速が規定値以下であることを条件に発
進処理へ移行する。一方、クラッチ回転数NCLとエンジ
ン回転数Nとの差がそれらの規定値を上回っている場
合にはCLLEルーチンを実行して半クラッチ状態とする。
又、アクセル開度が10%を越えている場合には、走行
の意思があるものとみなして、発進処理へは移行せずに
そのままCLLEルーチンを実行する。その後、クラッチ回
転数NCL相当のアクセル擬似信号電圧VACを出力し、最
適デューティ率によりクラッチ15を接続させて行く。
そして変速処理の最初の所に戻り、これが同期或はクラ
ッチ15が接続されるまで繰り返される。
一方、先のチェンジレバー61の位置とギヤ位置とが同
じか否かの判断において、それらが異なるNOの場合に
は、チェンジレバー61の位置がDレンジ或いはD
レンジであるかが調べられる。ここでDレンジかD
レンジが選択されている時は、運転状態に応じた最適変
速段を予め設定した複数のシフトマップの中から1つを
選択する。即ち、シフトマップ切換用メモリMAPMO
DEの内容を調べ、それが0の場合、つまり未だシフト
マップが選択されていない時には、図示しない排気ブレ
ーキを使用しているか否かを判断し、排気ブレーキを使
用していない場合には第一のシフトマップを選択してシ
フトマップ切換用メモリMAPMODEを1とする。一
方、排気ブレーキを使用している場合には更にブレーキ
ペダル69が踏み込まれているか否かを調べ、ブレーキ
ペダル69が踏み込まれている場合には第二のシフトマ
ップを選択してシフトマップ切換用メモリMAPMOD
Eを2とする一方、そうでない場合には第三のシフトマ
ップを選択してシフトマップ切換用メモリMAPMOD
Eを3とする。又、現在実行している変速処理において
既にシフトマップが選択されている時はそのシフトマッ
プの所へ移行する。これは、変速処理を開始して一旦シ
フトマップが選択された場合にはその変速処理が終るま
では常に同一のシフトマップを維持するためである。
次に、選択されたシフトマップから目標変速段を決定
し、現ギヤ位置がこの目標変速段と同じか否かを調べ
る。ここで、現ギヤ位置が目標変速段と同じとなってい
る場合は、そのまま現状変速段を維持する前述のフラグ
ENSTFLGの判断に移行する。又、現ギヤ位置が目
標変速段と異なる場合には、目標変速段が現ギヤ位置よ
りも上か下か、つまりシフトアップすべきか否かを判断
する。シフトアップすべき場合において、噴射ポンプ21
のコントロールラック23の位置が規定値以上の時に限
って変速操作を行い、そうでないときは変速操作を行わ
ずに現状変速段を維持する。これは、エンジン11に十
分な余裕馬力が無いにもかかわらずシフトアップを行う
のを防止するためである。一方、反対にシフトダウンす
べき場合には、排気ブレーキを使用されていなくてブレ
ーキペダル69が強く踏み込まれ且つ5速以下でのダウ
ンシフトの場合に限って変速操作を行わずに現状変速段
を維持し、それ以外の時に変速操作を行う。
又、前述のチェンジレバー61の位置がDレンジ、D
レンジにあるか否かの判断においてNOの場合、チェ
ンジレバー61の位置がマニュアルレンジの前進段にあ
るか否かが調べられ、前進段が選択されている場合には
ギヤ位置がRでないことを条件に次に進む。続いてシフ
トアップかどうかを判断し、シフトアップの場合にはブ
ザーをOFFした後、NEAIDLルーチンを実行してク
ラッチ15を切る。
NEAIDLルーチンでは、第9図(e)に示すように、
先ずアクセル擬似信号電圧出力用第三作動メモリR
エンジン11をアイドル回転数とする予め決められた電
圧値Vを読み込んで、VAC用リレーをONにして電磁
アクチュエータ25にコントロールラツク23の制御信
号を出力できるようにする。そして、順次アクセル擬似
信号電圧VACをV−(V−V)×1/8,V
(V−V)×1/4,V−(V−V)×3/8,V
−(V−V)×1/2に設定して一定時間(例えば
0.09秒)ずつ出力する(第11図参照)。これは、ア
クセル擬似信号電圧VACを一気に落とさずに、段階的に
低下させることで変速ショックの軽減を図ったものであ
る。その後、クラッチ15を切って、アクセル擬似信号
電圧VACを電圧値Vとすると共にアクセル擬似信号電
圧VACを出力したことを表すフラグGFLGを1とし、
メインのフローに戻る。
NEAIDLルーチンを実行した後、エアチェックルー
チンを実行し、次にクラッチ15が実際に切れたかどう
かを調べ、切れている場合にはギヤ位置を目標変速段と
一致させる変速信号を電磁弁73へ出力して変速を行う
一方、クラッチ15が切れていない場合にはクラッチ1
5を切る信号を出力し、その後変速処理の最初の所に戻
る。
一方、シフトアップでない場合、つまりシフトダウンを
すべきである場合にはDレンジ或いはDレンジにお
けるシフトダウンか否かを調べ、Dレンジ或いはD
レンジにおけるシフトダウンである場合には現変速段か
ら1段落としたものを目標変速段と設定し、又マニュア
ルレンジにおけるシフトダウンである場合にはそのチェ
ンジレバー61の位置を目標変速段として設定する。そ
して、エンジン11の回転がオーバーランすることなく
シフトダウンを行えるか否かを判断し、オーバランをす
る可能性のある場合にはブザーにより運転者にオーバー
ランの警告を行い、変速操作を行わずに変速処理の最初
に戻る。オーバーランをしない場合にはブザーをOFF
にした後、フラグGFLGを調べてアクセル擬似信号電圧V
ACが出力されていないときに限りNEHOLDルーチンを実行
してクラッチ15を切る。NEHOLDルーチンは、第9図(e)
に示すように、前述のNEAIDLルーチンとアクセル
擬似信号電圧出力用第三作動メモリRに無負荷時の現
エンジン回転数Nに相当する電圧値Vが読み込まれ
ることを除いてあとは同じであり、アクセル擬似信号V
ACを段階的に落とし、クラッチ15を切る(第12図参
照)。
その後、このダウンシフトが5速以下でのシフトダウン
でないこと、或いは車速がその変速段における規定車速
以上でないことを条件に前述のエアチェックルーチンを
実行してから変速操作を行う。一方、5速以下でのシフ
トダウンで且つ車速が規定車速以上である場合にはダブ
ルクラッチルーチンを実行する。
ダブルクラッチルーチンでは、第9図(f)に示すよう
に、現クラッチ回転数NCLに予め変速状態に応じて決め
られた定数C(例えば1.5)を乗じて目標クラッチ回転
数を仮りに設定する。次に、この目標クラッチ回転数が
上限回転数である2300rpm以上か否かを調べ、23
00rpm以上の場合には2300rpmを目標クラッチ回転
数とし、2300rpmより少さい場合にはそれをそのま
ま目標クラッチ回転数とする。次に、ギヤの噛み合いを
外すべく電磁弁73をONにし、ギヤ位置がN状態にな
った後にクラッチON信号を出力すると共にアクセル擬
似信号電圧VACを所定の値に設定してクラッチ回転数N
CLが前記目標クラッチ回転数となるようにする。その
後、アクセル擬似信号電圧VACをクラッチ回転相当の電
圧に設定してクラッチ15を遮断し、その後ギヤ位置を
合わせてメインのフローに戻る。
又、前述のチェンジレバー61の位置がマニュアルレン
ジの前進段にあるか否かの判断においてNOの場合に
は、チェンジレバー61の位置が後進段にあるか否かを調
べる。チェンジレバー61の位置が後進段にある時は前
進走行中に誤ってチェンジレバー61が後進段に入れら
れた場合なので、Revパイロットランプを点灯して目標
変速段ニュートラルとした変速操作を行う。又、チェン
ジレバー61で前進段が選択された場合でギヤ位置がR
となっている時も、同様にRevパイロットランプを点灯
して目標変速段をニュートラルとする。一方、ここでチ
ェンジレバー61の位置が後進段でない場合には、更に
チェンジレバー61の位置がNであるか否かを調べる。
Nである場合においてチェンジレバー61がそこで1秒
間移動していない場合には、運転者がNを選択したもの
とみなして目標変速段をニュートラルとする。それに対
し、チェンジレバー61がNにあつたが1秒以内に移動
してしまった場合には、変速処理の最初に戻る。一方、
チェンジレバーの位置がNでない時、つまりチェンジレ
バー61がどの位置も選択していない曖昧な位置にある
場合には、チェンジレバー61の位置を前回のチェンジ
レバー61の位置と同じとみなし、変速処理の最初に戻
る。
なお、本実施例では車両に備え付けのエアタンク47,
49からのエア圧を利用してクラッチ15作動用のエア
シリンダ33を駆動するようにしたが、油圧を制御媒体
として使うことも当然可能である。但し、この場合には
新たにオイルポンプ等の油圧発生源を増設しなければな
らず、コスト高となる虞がある。又、本実施例で示した
変速制御手順やシフトパターン等は必要に応じて細かな
所で適宜変更が可能であることは云うまでもなく、本考
案はガソリンエンジンを搭載した車両にも適用すること
ができる。更に、手動変速装置から乗り換える運転者の
ためにクラッチペダルをダミーで取り付けるようにして
も良く、この場合R段や1,2,3,4,5の指定変速
段ではクラッチペダルがエアシリンダ33に優先して機
能するように設定することも可能である。
〈考案の効果〉 本考案の車両の発進制御装置によれば、発進時、摩擦ク
ラッチによつて動力が伝達され始めるのに伴って生じる
エンジン回転数のピーク点が得られてからは、車両を微
動させる微動制御処理へ移行し、そこではアクセル開度
に対応して予め設定されている目標エンジン回転数及び
目標クラッチストロークとなるようにエンジン回転とク
ラッチストロークが制御されるので、運転者のアクセル
ペダルの操作により決定されるアクセル開度に応じて自
動的に円滑な車両の微動を達成することができる。又、
微動制御処理へ移行する前においては、エンジンは微動
制御処理における目標エンジン回転数と近い回転数とな
るように制御されているので、微動制御処理へ移行した
際にエンジン回転の急変が防止され、ショックのない微
動制御処理への移行が達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る車両の発進制御装置を
具えた自動変速装置の概略構成図、第2図はそのシフト
パターンの一例を表す概念図、第3図(a),(b)はそのD
レンジ及びDレンジのシフトマップの一例をそれぞ
れ表すグラフ、第4図はそのデューティ率決定のための
マップの一例を表すグラフ、第5図〜第9図(a),(b),
(c),(d),(e),(f)はその制御プログラムの一例を表す
流れ図、第10図はその変速時におけるエンジン回転数
及びクラッチ回転数の経時変化の一例を示すグラフ、第
11図はシフトアップ操作時の作動概念図、第12図は
シフトダウン操作時の作動概念図、第13図はアクセル
開度に対応した目標エンジン回転数を表わすグラフ、第
14図はエンジン回転数と無負荷時にその回転数を与え
る電圧値との関係を表わすグラフである。 図面中、11はエンジン、15は摩擦クラッチ、17は
歯車式変速機、21は燃料噴射ポンプ、23はコントロ
ールラック、25は電磁アクチュエータ、33はエアシ
リンダ、47,49はエアタンク、53は電磁弁、65はギ
ヤシフトユニット、71はコントロールユニット、61
はチェンジレバー、81はアクセルペダル、93はマク
ロコンピュータである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岩本 知之 東京都大田区下丸子4丁目21番1号 三菱 自動車工業株式会社東京自動車製作所丸子 工場内 (56)参考文献 特開 昭60−12345(JP,A) 特開 昭59−106750(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに接続する摩擦クラッチと、この
    摩擦クラッチを操作するクラッチ用アクチュエータと、
    前記摩擦クラッチに接続する歯車式変速機と、前記摩擦
    クラッチの接続状態をクラッチストローク量により検出
    するクラッチストローク検出手段と、アクセル開度を検
    出するアクセル開度検出手段と、前記エンジンの回転数
    を検出するエンジン回転数検出手段と、前記各検出手段
    の検出出力を受けて前記エンジン及び前記クラッチ用ア
    クチュエータの作動を制御する制御装置とを具えた車両
    の発進制御装置において、上記制御手段は、アクセル開
    度に対応して車両を微動させる目標エンジン回転数及び
    目標クラッチストロークを予め設定しておき、発進時に
    アクセル開度に応じた前記目標エンジン回転数より若干
    高い回転数となるように前記エンジン回転数を上昇させ
    ると共に前記摩擦クラッチを徐々に接続させ、前記摩擦
    クラッチによって動力が伝達され始めるのに伴って生じ
    る前記エンジン回転数のピーク点が得られてからは、前
    記目標エンジン回転数及び目標クラッチストロークとな
    るようにエンジン回転とクラッチストロークを制御して
    車両を微動させる微動制御処理を行うことを特徴とする
    車両の発進制御装置。
JP1985150070U 1985-03-29 1985-09-30 車両の発進制御装置 Expired - Lifetime JPH062830Y2 (ja)

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DE19863690165 DE3690165T1 (ja) 1985-03-29 1986-03-28
DE3690165A DE3690165C2 (de) 1985-03-29 1986-03-28 Anfahrsteuervorrichtung für ein automatisches Getriebe
US06/939,341 US4817776A (en) 1985-03-29 1986-03-28 Starting control apparatus for automatic transmission system
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