JPH06281873A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH06281873A
JPH06281873A JP4123293A JP4123293A JPH06281873A JP H06281873 A JPH06281873 A JP H06281873A JP 4123293 A JP4123293 A JP 4123293A JP 4123293 A JP4123293 A JP 4123293A JP H06281873 A JPH06281873 A JP H06281873A
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deflecting
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伸夫 佐久間
Hiromichi Atsumi
広道 厚海
Osamu Endo
理 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光スポットの結像に凹面鏡を用い、ハーフミラ
ーにより光路分離する光走査装置において、ハーフミラ
ーの使用に起因する走査線の曲がりを有効に補正する。 【構成】光源1からの光束を偏向手段4により等角速度
的に偏向させ、偏向光束を、ビーム偏向面BSに対して
傾けたハーフミラー5を透過させて反射結像素子6に入
射せしめ、反射結像素子6による反射光束をハーフミラ
ー5により反射させ、反射結像素子6の結像作用により
被走査面7上に光スポットを形成して光走査を行なう装
置において、反射結像素子6は、光スポットによる光走
査を実質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、被走査
面上における走査線の曲がりを補正するために、反射結
像素子6をビーム偏向面BSに直交する方向へ所定のシ
フト量:ΔZずらして配備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光走査装置、より詳細
には、等速回転する偏向反射面を有する偏向手段により
偏向される偏向光束を反射結像素子の結像作用により被
走査面上に光スポットとして集光させ、実質的に等速走
査を行なう光走査装置に関する。この発明はデジタル複
写機や光プリンター等における書き込み光学系や、計測
機、ディスプレイ等の走査光学系に利用できる。
【0002】
【従来の技術】光走査装置において偏向光束を被走査面
上に光スポットとして集光する光学系として、従来から
「fθレンズ」が広く知られているが、近来、fθレン
ズに代えて反射性の結像素子(偏向光束を反射し、被走
査面上に光スポットとして集光させる機能をもつ光学素
子、この明細書中において反射結像素子と言う)を利用
するものが意図されている(例えば、特開平1−220
221号公報)。また上記「fθレンズに代わる反射結
像素子」の鏡面形状を非球面形状とし、像面湾曲とリニ
アリティとを良好に補正することも提案されている。
【0003】このような反射結像素子を用いる光走査装
置では偏向手段により偏向された偏向光束が反射結像素
子により偏向手段側に折り返されるため、偏向手段から
反射結像素子に向かう光路と、反射結像素子から被走査
面に向かう光路とを互いに分離する「光路分離手段」が
必要となる。
【0004】光路を分離する手段の一つとして、例えば
「偏向手段における偏向反射面の回転軸に対して傾いた
方向から光束を入射させ、偏向光束の方向が、上記回転
軸に直交する平面から傾くようにする」ことが考えられ
る。このようにすると反射結像素子に入射する偏向光束
の方向と反射光束の方向が分離するため、入射偏向光束
の光路と反射光束の光路とを分離できる。しかし、上記
手段のみにより光路分離を行なう場合、各光学素子のレ
イアウトを可能ならしめるためには、偏向反射面に対す
る入射光束の、上記平面に対する角度をある程度大きく
せざるを得ず、上記角度が大きくなると「被走査面上に
おける光スポットの軌跡」、即ち「走査線」に大きな曲
がりを生じ、良好な光走査の妨げとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたものであって、屈折もしくは屈折と
反射により光路分離を行うようにした新規な光走査装置
の提供を目的とする。この発明の別の目的は、上記光路
分離に起因する走査線の曲がりを有効に補正できる新規
な光走査装置を提供することである。この発明の他の目
的は、上記各目的の達成に加え、「偏向手段における偏
向反射面の面倒れを補正する機能」を持つ光走査装置の
提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の光走査装置は
「光源からの光束を、等速回転する偏向反射面を有する
偏向手段により偏向させ、偏向光束を反射結像素子に入
射せしめ、反射結像素子による反射光束を反射結像素子
の結像作用により被走査面上に光スポットとして集光さ
せ、実質的に等速的な光走査を行なう装置」である。
【0007】「偏向手段」は上記のように、偏向光束を
偏向させるものあり、具体的には、ピラミダルミラー、
ほぞ型ミラー、回転多面鏡等である。
【0008】請求項1記載の光走査装置は「光源からの
光束を、等速回転する偏向反射面を有する偏向手段によ
り平面内で等角速度的に偏向させ、偏向光束を、ビーム
偏向面に対して傾けたハーフミラーを透過させて反射結
像素子に入射せしめ、反射結像素子による反射光束を上
記ハーフミラーにより反射させ、反射結像素子の結像作
用により被走査面上に光スポットとして集光させて光走
査を行なう装置」であって、「反射結像素子」が、光ス
ポットによる光走査を実質的に等速的に行なわしめる機
能を持ち、被走査面上における走査線の曲がりを補正す
るために、反射結像素子を「ビーム偏向面」に直交する
方向へ所定の「シフト量」ずらして配備することを特徴
とする。
【0009】「ビーム偏向面」は、この発明において以
下のように定義される。前述のように、この発明の光走
査装置では、光束を偏向させる偏向手段は等速回転する
偏向反射面を有する。光源側からの光束は偏向反射面に
より反射され、反射光束は偏向反射面の回転により偏向
される。
【0010】そこで、被走査面上に集光する光スポット
の「像高が0」の状態において偏向反射面に入射する光
束における主光線の入射位置を「入射基準位置」とし、
「入射基準位置を通り、偏向反射面の回転軸(軸振れ等
を考慮しない理想上の回転軸)に直交する平面」をビー
ム偏向面と定義するのである。「シフト量」は、反射結
像素子の光軸と反射面との交点(反射結像素子の中央点
という)と上記ビーム偏向面との隔たりを意味する。
【0011】請求項2記載の光走査装置は「光源からの
光束を、等速回転する偏向反射面を有する偏向手段によ
り平面内で等角速度的に偏向させ、偏向光束を、ビーム
偏向面に対して傾けたハーフミラーを透過させて反射結
像素子に入射せしめ、反射結像素子による反射光束を上
記ハーフミラーにより反射させ、反射結像素子の結像作
用により被走査面上に光スポットとして集光させて光走
査を行なう装置」であって、反射結像素子が、光スポッ
トによる光走査を実質的に等速的に行なわしめる機能を
持ち、被走査面上における走査線の曲がりを補正するた
めに、反射結像素子を、「その光軸がビーム偏向面に対
して所定のティルト量傾くように配備する」ことを特徴
とする。「ティルト量」は、上記の如く反射結像素子の
光軸とビーム偏向面とのなす角である。
【0012】請求項1,2に記載された光走査装置にお
いて「ハーフミラー」は、片側の面(どちらの面でもよ
い)を半透鏡としたものであってもよいし、半透鏡面を
両側から透明平行平板で挾持したものであってもよい。
【0013】請求項3記載の光走査装置は「光源からの
光束を等速回転する偏向反射面を有する偏向手段により
平面内で等角速度的に偏向させ、偏向光束を、ビーム偏
向面に対して傾けたハーフミラーを透過させて反射結像
素子に入射せしめ、反射結像素子による反射光束を上記
ハーフミラーにより反射させ、反射結像素子の結像作用
により被走査面上に光スポットとして集光させて光走査
を行なう装置」であって、反射結像素子が、光スポット
による光走査を実質的に等速的に行なわしめる機能を持
ち、「ハーフミラーが、偏向手段側の面を半透鏡面とし
たもの」であることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の光走査装置においては、被
走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
「反射結像素子をビーム偏向面に直交する方向へ所定の
シフト量ずらして配備する」ようにしてもよく(請求項
4)、「反射結像素子を、その光軸がビーム偏向面に対
して所定のティルト量傾くように配備する」ようにして
も良い(請求項5)。
【0015】請求項2または5記載の光走査装置におい
ては、被走査面上における走査線の曲がりを補正するた
めに、「反射結像素子の光軸をビーム偏向面に対して所
定のティルト量傾けるとともに、反射結像素子をビーム
偏向面に直交する方向へ所定のシフト量ずらして配備す
る」ことができる(請求項6)。即ち、走査線の曲がり
を補正するために、「反射結像素子をビーム偏向面に対
して傾ける」ことと、「反射結像素子をビーム偏向面か
らずらす」こととは共用できる。
【0016】請求項1ないし6の任意の1に記載された
光走査装置においては、「偏向手段として、回転軸に平
行な偏向反射面を有するものを用い、反射結像素子とし
て、偏向手段の偏向反射面位置と被走査面とを副走査対
応方向において幾何光学的に共役な関係とするものを用
い、光源からの光束が副走査対応方向(光源から被走査
面に到る光路を光軸に沿って直線的に展開した仮想的な
光路上において、副走査方向と平行的に対応する方向)
において、偏向反射面近傍に、主走査対応方向(上記仮
想的な光路上において、主走査方向と平行的に対応する
方向)に長い線像として結像させられる」ようにするこ
とができる(請求項7)。
【0017】請求項8記載の光走査装置は、「光源から
の光束を等速回転する偏向反射面を有する偏向手段によ
り平面内で等角速度的に偏向させ、偏向光束をアナモフ
ィックな反射結像素子により反射させ、反射光束を反射
結像素子の結像作用により被走査面上に光スポットとし
て集光させて光走査を行なう装置」であって、「反射結
像素子が、光スポットによる光走査を実質的に等速的に
行なわしめる機能を持ち、偏向手段と反射結像素子との
間に、透明な平行平板を、偏向手段の回転軸に対して有
限の傾き角だけ傾くように配備して、偏向手段から反射
結像素子へ向かう光路と、反射結像素子から被走査面に
到る光路を分離し、且つ、平行平板の材質、厚さ、傾き
角を、走査線の曲がりが補正されるように定めたことを
特徴とする。「傾き角」とは、上記の如く、平行平板の
互いに平行な面が、偏向手段の回転軸方向に対してなす
角である。平行平板が「透明」であるとは、光走査に用
いられる光束に対して透明という意味であり、必ずしも
全波長領域の光に対して透明であることを要しない。
【0018】この請求項8記載の光走査装置において
は、「反射結像素子に入射する偏向光束と、反射結像素
子による反射光束とが、共に平行平板を透過する」よう
にしてもよいし(請求項9)、「反射結像素子に入射す
る偏向光束と反射結像素子による反射光束とのうち、反
射結像素子に入射する偏向光束のみが、平行平板を透過
する」ようにしてもよく(請求項10)、これら請求項
8〜10記載の光走査装置においては、「平行平板に入
射する偏向光束の入射角が、略ブリュースター角を満足
するように平行平板の傾き角を定める」ことができる
(請求項11)。
【0019】上記請求項9記載の光走査装置において
は、偏向光束および反射光束が共に平行平板を透過する
が、この場合、「平行平板の、偏向手段側の面の一部に
反射膜を形成し、反射結像素子により反射されて平行平
板を透過した反射光束のみが選択的に上記反射膜により
反射される」ようにすることができる(請求項12)。
【0020】請求項10記載の光走査装置において、反
射結像素子による反射光束は、そのまま被走査面へ導か
れてもよいが、「平行平板の反射結像素子側の面の一部
に反射膜を形成し、反射結像素子により反射された反射
光束のみが選択的に上記反射膜により反射される」よう
にしてもよい(請求項13)。
【0021】請求項14記載の光走査装置は、上記請求
項8ないし13の任意の1に記載された光走査装置にお
いて、「偏向手段として、回転軸に平行な偏向反射面を
有するものを用い、光源からの光束が偏向反射面近傍に
主走査対応方向に長い線像として結像するようにし、且
つ、反射結像素子により、偏向反射面位置と被走査面位
置とが副走査対応方向に関して幾何光学的に略共役な関
係となるようにした」ことを特徴とする。
【0022】請求項15記載の光走査装置は、「光源か
らの光束を偏向手段により平面内で等角速度的に偏向さ
せ、偏向光束を反射結像素子により反射させ、反射光束
を反射結像素子の結像作用により被走査面上に光スポッ
トとして集光させて光走査を行なう装置」であって、反
射結像素子が、光スポットによる光走査を実質的に等速
的に行なわしめる機能を持ち、「偏向手段と反射結像素
子との間に、断面形状が楔形の長尺プリズムを主走査対
応方向に平行に配備して、偏向手段から反射結像素子へ
向かう光路と、反射結像素子から被走査面に到る光路を
分離する」ことを特徴とする。
【0023】この場合、走査線の曲がりを補正するため
に、「反射結像素子をビーム偏向面に直交する方向へ所
定のシフト量ずらして配備する」ことができ(請求項1
6)、あるいは、「反射結像素子を、その光軸がビーム
偏向面に対して所定のティルト量傾くように配備する」
ことができる(請求項17)。また、請求項16記載の
光走査装置においては、「反射結像素子の反射面形状を
共軸の球面もしくは非球面とする」ことができる(請求
項18)。
【0024】さらに、請求項15または16または17
記載の光走査装置においては、「偏向手段として、回転
軸に平行な偏向反射面を有するものを用い、反射結像素
子として、アナモフィックで偏向手段の偏向反射面位置
と被走査面とを副走査対応方向において幾何光学的に共
役な関係とするものを用い、光源からの光束が、偏向反
射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結像させら
れる」ようにすることができる(請求項19)。
【0025】請求項20記載の光走査装置は、「光源か
らの光束を等速回転する偏向反射面を有する偏向手段に
より平面内で等角速度的に偏向させ、偏向光束をアナモ
フィックな反射結像素子により反射させ、反射光束を反
射結像素子の結像作用により被走査面上に光スポットと
して集光させて光走査を行なう装置」であって、反射結
像素子が、光スポットによる光走査を実質的に等速的に
行なわしめる機能を持ち、「偏向手段と反射結像素子と
の間に、透明な平行平板を、偏向手段の回転軸に対して
有限の傾き角だけ傾くように配備して、偏向手段から反
射結像素子へ向かう光路と、反射結像素子から被走査面
に到る光路を分離し、反射結像素子をビーム偏向面に対
して所定のティルト量傾け、平行平板の材質、厚さ、傾
き角、反射結像素子のビーム偏向面に対する傾き角を、
走査線の曲がりが補正されるように定めた」ことを特徴
とする。
【0026】この請求項20記載の光走査装置において
は、「反射結像素子に入射する偏向光束と、反射結像素
子による反射光束とが、共に平行平板を透過する」よう
にしてもよいし(請求項21)、「反射結像素子に入射
する偏向光束と反射結像素子による反射光束とのうち、
反射結像素子に入射する偏向光束のみが、平行平板を透
過する」ようにしてもよく(請求項22)、さらに、こ
れら請求項20〜22記載の光走査装置においては、
「平行平板に入射する偏向光束の入射角が、略ブリュー
スター角を満足するように平行平板の傾き角を定める」
ことができる(請求項23)。
【0027】上記請求項21記載の光走査装置において
は、反射結像素子への入射光と、同素子による反射光束
が共に平行平板を透過するが、「平行平板の、偏向手段
側の面の一部に反射膜を形成し、反射結像素子により反
射されて平行平板を透過した反射光束のみが選択的に上
記反射膜により反射される」ようにしてもよい(請求項
24)。請求項22記載の光走査装置においては、反射
結像素子による反射光束は、そのまま被走査面へ導かれ
ても良いが、「平行平板の反射結像素子側の面の一部に
反射膜を形成し、反射結像素子により反射された反射光
束のみが選択的に上記反射膜により反射される」ように
しても良い(請求項25)。
【0028】請求項26記載の光走査装置は、上記請求
項20〜25記載の光走査装置において、「偏向手段と
して、回転軸に平行な偏向反射面を有するものを用い、
光源からの光束が上記偏向反射面近傍に主走査対応方向
に長い線像として結像するようにし、且つ、反射結像素
子により、偏向反射面位置と被走査面位置とが副走査対
応方向に関して幾何光学的に略共役な関係となるように
した」ことを特徴とする。
【0029】上記のように、請求項1〜請求項26記載
の光走査装置においては、偏向手段による光束の偏向は
「平面内」において行われる。即ち、偏向手段により理
想的に偏向される偏向光束の主光線が偏向に伴い掃引す
る面は、偏向反射面の回転軸に対して直交する平面であ
り、この面は「ビーム偏向面」に一致する。
【0030】請求項27〜35記載の光走査装置は、
「光源からの光束を、等速回転する偏向反射面を有する
偏向手段により偏向させ、偏向光束をアナモフィックな
反射結像素子により反射させ、反射光束を上記反射結像
素子の結像作用により被走査面上に光スポットとして集
光させて光走査を行なう装置」であって、反射結像素子
は、光スポットによる光走査を実質的に等速的に行なわ
しめる機能を持つ。
【0031】請求項27記載の光走査装置は、「偏向手
段と反射結像素子との間に、透明な平行平板を、偏向手
段の回転軸に対して有限の傾き角だけ傾くように配備す
るとともに、偏光手段の偏向反射面へ入射光束をビーム
偏光面に対して傾けて入射させることにより、偏向手段
から反射結像素子へ向かう光路と反射結像素子から被走
査面に到る光路を分離し、平行平板の材質、厚さ、傾き
角、偏向光束の反射結像素子に対する光線シフト量が走
査線の曲がりが補正されるように定められた」ことを特
徴とする。
【0032】反射結像素子の反射面と反射結像素子の光
軸との交点を反射結像素子の中央部と称するが、非走査
面上における光スポットの像高が0のとき、偏向光束の
主光線が上記反射面に入射する位置と上記中央部との間
の距離を「光線シフト量」と呼ぶのである。
【0033】請求項28記載の光走査装置は、「偏向手
段と反射結像素子との間に、透明な平行平板を、上記偏
向手段の回転軸に対して有限の傾き角だけ傾くように配
備するとともに、上記偏光手段の偏向反射面へ入射光束
をビーム偏光面に対して傾けて入射させることにより、
上記偏向手段から反射結像素子へ向かう光路と、反射結
像素子から被走査面に到る光路を分離し、反射結像素子
を、その光軸がビーム偏向面に対し所定のティルト量傾
くように配備し、平行平板の材質、厚さ、傾き角、反射
結像素子のティルト量を、走査線の曲がりが補正される
ように定めた」ことを特徴とする。
【0034】上記請求項27記載の光走査装置において
は、「反射結像素子を、その光軸がビーム偏向面に対し
所定のティルト量傾くように配備し、平行平板の材質、
厚さ、傾き角、光線シフト量およびティルト量を、走査
線の曲がりが補正されるように定める」ことができる
(請求項29)。
【0035】これら請求項27または28または29記
載の光走査装置においても、「反射結像素子に入射する
偏向光束と、反射結像素子による反射光束とが、共に平
行平板を透過する」ようにしてもよく(請求項30)、
あるいは、「反射結像素子に入射する偏向光束と反射結
像素子による反射光束とのうち、反射結像素子に入射す
る偏向光束のみが、平行平板を透過する」ようにしても
よい(請求項31)。さらに、上記請求項27〜31記
載の光走査装置においても、「平行平板に入射する偏向
光束の入射角が、略ブリュースター角を満足するように
平行平板の傾き角を定める」ことができる(請求項3
2)。
【0036】請求項30記載の光走査装置においては、
「平行平板の、偏向手段側の面の一部に反射膜を形成
し、反射結像素子により反射されて平行平板を透過した
反射光束のみが選択的に上記反射膜により反射される」
ようにしても良いし(請求項33)、「平行平板の反射
結像素子側の面の一部に反射膜を形成し、反射結像素子
により反射された反射光束のみが選択的に上記反射膜に
より反射される」ようにしてもよい(請求項34)。
【0037】さらに、上記請求項27〜34記載の光走
査装置においても、「偏向手段として、回転軸に平行な
偏向反射面を有するものを用い、光源からの光束が上記
偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像として結像
するようにし、且つ、反射結像素子により、上記偏向反
射面位置と被走査面位置とが副走査対応方向に関して幾
何光学的に略共役な関係となる」ようにすることができ
る(請求項35)。
【0038】請求項27〜35記載の光走査装置では、
光束は偏向手段の偏向反射面に対しビーム偏向面に対し
て傾けて入射させる。従ってこのとき、理想的に偏向さ
れる偏向光束の主光線の掃引する面は「円錐面」様の曲
面になる。
【0039】
【作用】ビーム偏向面に光軸を合致させて反射結像素子
を配備し、これら偏向手段と反射結像素子との間に、ハ
ーフミラーをビーム偏向面に対して傾けて配備すると、
ハーフミラーの「厚さ」のために、ハーフミラーを透過
した偏向光束はビーム偏向面に直交する方向へずれるこ
とになる。このため偏向光束の反射結像素子に対する入
射位置が光軸からずれ、これが「光スポットの軌跡に曲
がり」を発生させる原因となる。
【0040】請求項1ないし7記載の光走査装置におい
ては、後述する各具体例で示すように、反射結像素子を
ビーム偏向面に直交する方向へ「ずらし」たり、あるい
は反射結像素子の光軸をビーム偏向面に対して「傾け」
たり、さらには「ハーフミラーの半透鏡面を偏向手段側
に位置させる」ようにして配備することにより、光スポ
ットの軌跡である「走査線」の曲がりを有効に補正する
ことが可能である。
【0041】また、請求項8ないし14記載の光走査装
置では、偏向手段と反射結像素子との間に平行平板が配
備され、少なくとも偏向手段による偏向光束は、反射結
像素子への入射に先だって平行平板を透過する。後述す
る各実施例で示すように「平行平板の材質や厚さ、偏向
手段回転軸に対する傾き角を調整する」ことにより、走
査線の曲がりを有効に補正することが可能である。
【0042】また請求項15記載の光走査装置では、偏
向手段と反射結像素子との間に長尺プリズムが配備さ
れ、屈折により、偏向光束の方向がビーム偏向面に対し
て傾くため、反射結像素子への入射方向と、同素子によ
る反射方向とが共に、ビーム偏向面に対して傾くため、
良好な光路分離を行うことができる。請求項16ないし
19記載の光走査装置では、後述する各具体例で示すよ
うに、反射結像素子をビーム偏向面に直交する方向へ
「ずらし」たり、あるいは反射結像素子の光軸をビーム
偏向面に対して「傾けて」たりして配備することによ
り、光スポットの軌跡である「走査線」の曲がりを有効
に補正することが可能である。
【0043】さらに、請求項20ないし26記載の光走
査装置では、偏向手段と反射結像素子との間に平行平板
が配備され、少なくとも偏向手段による偏向光束は、反
射結像素子への入射に先だって平行平板を透過する。ま
た、反射結像素子は、ビーム偏向面に対して傾けられ
る。後述する各実施例で示すように「平行平板の材質や
厚さ、偏向手段回転軸に対する傾き角、反射結像素子の
ビーム偏向面に対する傾き角を調整する」ことにより、
走査線の曲がりを有効に補正することが可能である。
【0044】また、請求項27ないし35記載の光走査
装置では、偏向手段と反射結像素子との間に平行平板が
配備され、少なくとも偏向手段による偏向光束は、反射
結像素子への入射に先だって平行平板を透過する。偏向
反射面への入射光束はビーム偏向面に対して傾いてい
る。
【0045】反射結像素子に対する偏向光束の光線シフ
ト量および/または反射結像素子のティルト量を、平行
平板の材質や厚さ、偏向手段回転軸に対する傾き角とと
もに調整する」ことにより、走査線の曲がりを有効に補
正することが可能である。
【0046】請求項7,14,19,26,35記載の
光走査装置におけるように「回転軸に平行な偏向反射面
を有する偏向手段を用い、光源からの光束が偏向反射面
近傍に主走査対応方向に長い線像として結像するように
するとともに、反射結像素子により、偏向手段の偏向反
射面位置と被走査面位置とを副走査対応方向に関して幾
何光学的な共役関係とする」ことにより、偏向反射面の
「面倒れ」を補正できる。各具体例に見るように、反射
結像素子のシフト量、ティルト量は共に小さいので、偏
向手段の偏向反射面位置と被走査面位置とを副走査対応
方向に関して、反射結像素子により高精度に共役関係と
することができる。
【0047】光源との関係等を工夫すれば、偏向反射面
が回転軸に対し45度傾いているような偏向手段(ピラ
ミダルミラー等)を用いる場合でも上記面倒れの補正を
行うようにすることは可能である。
【0048】
【実施例】図1(A)は、請求項1ないし7記載の発明
を適用できる光走査装置の1例を要部のみ略示してい
る。図において符号1で示す光源はLDやLED等であ
る。光源1から放射される光束は正のパワーを持つレン
ズ2により発散傾向を抑制され、同レンズ2を透過する
と平行光束あるいは集光性の光束もしくは発散性の光束
の何れかとなり、シリンダレンズ3により副走査対応方
向にのみ集束傾向を与えられ、「ほぞ型ミラー」である
偏向手段4の偏向反射面近傍に「主走査対応方向に長い
線像」として結像する。
【0049】偏向手段4である「ほぞ型ミラー」は、回
転軸の頂部に所謂「ほぞ」を形成し、「ほぞ」の上記回
転軸に平行な面を偏向反射面とし、上記回転軸をモータ
ーで回転駆動するようになっている。光源1側からの光
束は、その主光線が偏向手段4の「回転軸に直交する面
内」で偏向反射面に入射するようになっており、従って
偏向手段4により等角速度的に偏向された偏向光束の主
光線が掃引する面は上記回転軸に直交し「ビーム偏向
面」と一致する。
【0050】偏向手段4により等角速度的に偏向された
偏向光束は、ハーフミラー5を透過して凹面鏡である反
射結像素子6に入射し、反射結像素子6により反射され
るとハーフミラー5に反射されて記録媒体7の表面に照
射される。この照射光束は反射結像素子6の作用によ
り、記録媒体7の周面上に光スポットとして集光する。
光スポットは偏向光束の偏向に従い、「理想的には」光
走査ラインL上を光走査する。従って、走査線は理想的
には光走査ラインLと合致するが、実際には曲がりを生
じて光走査ラインLからずれる。記録媒体7の周面にお
ける接平面の内で上記光走査ラインLを含むものが「被
走査面」である。
【0051】反射結像素子6は、偏向光束を被走査面上
に光スポットに集光させる機能とともに、光スポットに
よる光走査が実質的に等速的(光スポットの等速光走査
からのずれによる光走査の誤差が電気的な信号処理で補
正出来る程度)に行なわせる機能をも有する。また、上
述したように偏向手段4に入射する光束は偏向反射面近
傍に主走査対応方向に長い線像として結像するから、反
射結像素子6は副走査対応方向において、偏向反射面位
置と被走査面位置とを幾何光学的な共役関係としてい
る。即ち、反射結像素子6の結像機能は主走査対応方向
と副走査対応方向において異なり、同素子6は「アナモ
フィック」である。
【0052】反射結像素子6は以下の如き鏡面形状を有
している。即ち、反射結像素子の光軸(鏡面の対称軸)
と、この光軸に直交し主走査対応方向に平行な直線とで
決定される面(主対称面という)内においては、反射結
像素子6の鏡面は、光軸方向の座標を:X、光軸位置を
原点とする光軸直交方向の座標を:Yとして、一般式 Y2=2RmX−(K+1)X2 (Rm:光軸上の曲率半
径、K:円錐定数) で表される形状を有する。鏡面の3次元的な形状は、
「光軸上で鏡面からRsだけ離れ、主対称面内で光軸に
直交する軸」を回転軸として、上記形状を回転させて形
成される「凹の樽型面」である。従って反射結像素子6
の鏡面形状は「Rm,Rs,K」という3つのパラメータ
ーで決定される。なお、反射結像素子の鏡面が上記一般
式で表される形状を持つとは、鏡面の形状が上記一般式
で実質的に表されることを意味する。
【0053】図1(B)は、請求項1記載の発明を図1
(A)の光走査装置に適用した実施例を要部のみ略示し
ている。符号BSで示すビーム偏向面は、この場合、偏
向手段4により理想的に偏向された偏向光束の主光線が
掃引する仮想的な平面に一致する。
【0054】偏向手段4と反射結像素子6の間に配備さ
れたハーフミラー5は、反射結像素子6の側の面5bが
「半透鏡面」であり、ビーム偏向面BSに対して傾けて
設けられる。偏向光束はハーフミラー5を透過し、反射
結像素子6により反射されるとハーフミラー5の面5b
に形成された半透鏡面により反射されて記録媒体7上に
光スポットとして集光する。
【0055】図1(B)の実施例において、反射結像素
子6の光軸AXはビーム偏向面BSに平行であり、反射
結像素子6全体がビーム偏向面BSに直交する方向へシ
フト量:ΔZだけずれている。この場合、反射結像素子
の光軸AXはビーム偏向面BSに平行であるので、シフ
ト量:ΔZは、ビーム偏向面BSに対する光軸AXのず
れ量であり、図1(B)においてビーム偏向面BSの上
側を+とする。
【0056】反射結像素子6として、鏡面形状を決定す
る上記3パラメーターが、Rm=−277mm,Rs=−
91mm,K=−0.33で与えられるものを用い、ハ
ーフミラー5として、屈折率:n=1.51118,厚
さ:t=7mmのものを用いる。ハーフミラー5をビー
ム偏向面BSに対して、傾き角:α(面5a(面5bと
平行である)の法線とビーム偏向面BSとのなす角)=
45度に配備する。偏向反射面4aから反射結像素子6
に到る距離:L0=87.42mmとし、光走査幅:S
=216mmとする。
【0057】この場合、反射結像素子6のシフト量:Δ
Zを0とすると、光スポットによる走査線の曲がりは図
2(a)に示すようになる。即ち、走査線の曲がりは、
光走査領域の中央部近傍では殆ど問題とならないが、光
走査領域の両端部では著しく大きくなり、適正な光走査
を妨げる。
【0058】具体例1 上記のハーフミラーと反射結像素子とを用い、図1
(B)に示すように、反射結像素子6を同面BSに直交
する方向へシフト量:ΔZだけずらして配備する。シフ
ト量:ΔZ=−0.36mmとしたときの走査線の曲が
りは、図2(b)に示すように光走査領域全域に渡って
比較的小さい値に抑えられ、良好に補正された。
【0059】図1(C)は、請求項2の発明を図1
(A)の光走査装置に適用した実施例を要部のみ略示し
ている。反射結像素子6は、その光軸AXと鏡面の交点
の位置がビーム偏向面BS上にあり、光軸AXはビーム
偏向面BSに対してティルト量:Δθだけ傾いている。
ティルト量:Δθは反射結像素子6の鏡面を時計回りに
回転させる場合を+とする。
【0060】具体例2 具体例1におけると同一のハーフミラーおよび反射結像
素子を、傾き角:α=45度、距離:L0=87.42
mm、光走査幅:S=216mmに合わせて用い、反射
結像素子6のティルト量:Δθ=−0.22度に設定し
たところ、走査線の曲がりは図2(c)に示すようにな
り、具体例1の場合同様、走査線の曲がりが良好に補正
された。
【0061】次に、反射結像素子6として、鏡面形状を
決定する3パラメーターが、Rm=−218.6mm,
s=−109.4mm,K=−1.89で与えられる
ものを用い、ハーフミラー5として、屈折率:n=1.
51118,厚さ:t=8.4mmのものを用い、ハー
フミラー5をビーム偏向面BSに対して傾き角:α=5
6度に配備する。偏向反射面4aから反射結像素子6に
到る距離:L0=66.1mmとし、光走査幅:S=2
16mmとする。
【0062】この場合、反射結像素子6のビーム偏向面
BSからのシフト量:ΔZ=0、ティルト量:Δθ=0
とすると、光スポットの走査線は図3(a)に示すよう
に曲がり、走査線の曲がりは光走査領域の中央部近傍か
ら光走査領域両端部向かって急激に大きくなって、適正
な光走査を妨げる。
【0063】具体例3 上記条件において、前記具体例1におけると同じく、反
射結像素子6を同面BSに直交する方向へシフト量:Δ
Z=+0.33mmだけずらしたとき、走査線の曲がり
は図3(b)に示すように、光走査領域全域に渡って比
較的小さい値に抑えられ、良好に補正された。
【0064】具体例4 上記具体例3の条件において、具体例2におけると同じ
く、反射結像素子6の光軸をビーム偏向面BSに対し
て、ティルト量:Δθ=+0.17度に傾けて設定した
ところ、走査線の曲がりは図3(c)に示すようにな
り、走査線の曲がりが良好に補正された。
【0065】上に説明した例では、ハーフミラー5は、
反射結像素子6側の面5bが半透鏡面である。図1
(D)は、請求項3の発明を図1(A)の光走査装置に
適用した実施例を要部のみ略示している。ハーフミラー
5は、偏向手段4側の面5aが半透鏡面となっている。
反射結像素子6は、その光軸がビーム偏向面BS内に位
置するように配備されている。
【0066】反射結像素子6として、具体例1,2と同
じく鏡面形状を決定する3パラメーターが、Rm=−2
77mm,Rs=−91(mm),K=−0.33で与
えられるものを用い、ハーフミラー5としては、屈折
率:n=1.51118,厚さ:t=3.5mmのもの
を用い、ハーフミラー5をビーム偏向面BSに対して傾
き角:α=45度に配備する。偏向反射面4aから反射
結像素子6に到る距離:L0=87.42mmとし、光
走査幅:S=216mmとする。
【0067】この条件においてハーフミラー5の半透鏡
面を反射結像素子6側にし、シフト量:ΔZ=0,ティ
ルト量:Δθ=0としたところ、走査線の曲がりは図4
(a)に示すようになった。
【0068】具体例5 上記条件において、ハーフミラー5の半透鏡面を図1
(D)に示すように偏向手段4側に向けて配備したとこ
ろ、走査線の曲がりは図4(b)に示す如くに改善され
た。ハーフミラーの半透鏡面を偏向手段側にすると、偏
向光束は、半透鏡面を透過した後に、ハーフミラーを3
回透過することになり、ハーフミラー内における光路が
長くなることから光路長を稼ぐことができるが、それと
同時に、図4(b)に示すように、走査線の曲がりを有
効に補正する機能が生じる。
【0069】この場合、具体例5に示したように、反射
結像素子6を「ずらさず、傾けなくても」走査線の曲が
りが改善されるのである。ハーフミラーの半透鏡面を偏
向手段側に向けることによる「走査線の曲がり」補正
は、反射結像素子の「ずらし」あるいは「傾け」による
補正と共用することができる。
【0070】例えば、反射結像素子6として、鏡面形状
を決定する3つのパラメーターが、Rm=−252m
m,Rs=−96mm,K=−1.0で与えられるもの
を用い、ハーフミラー5として、屈折率:n=1.51
118,厚さ:t=3.2mmのものを用い、半透鏡面
ハーフミラー5をビーム偏向面BSに対して傾き角:α
=45度に配備する。偏向反射面4aから反射結像素子
6に到る距離:L0=76.5mmとし、光走査幅:S
=216mmとする。
【0071】このような条件において、反射結像素子6
のシフト量:ΔZ=0、ティルト量:Δθ=0とし、且
つハーフミラー5の半透鏡面が反射結像素子6側にある
と、走査線の曲がりは図5(a)に示す如きものとな
る。
【0072】具体例6 このとき、ハーフミラー5の半透鏡面を偏向手段側に
し、反射結像素子6をビーム偏向面に対して、シフト
量:ΔZ=+0.25mmだけずらすと、走査線の曲が
りは図5(b)に示すように良好に改善される。
【0073】具体例7 上記具体例6の条件で、反射結像素子を「ずらす」代わ
りに、反射結像素子をティルト量:Δθ=+0.15度
だけ傾けて配備しても、走査線の曲がりは図5(c)に
示すように良好に改善される。
【0074】なお、走査線の曲がりを補正するために、
反射結像素子6をビーム偏向面BSに対して傾けるとと
もに、ビーム偏向面BSに直交する方向へずらして配置
することも可能である。
【0075】図6(A)は請求項8〜14記載の発明の
光走査装置の1実施例を要部のみ略示している。繁雑を
避けるため、混同の虞れがないと思われるものに就いて
は、図1(A)におけると同一の符号を付した。
【0076】光源1から放射される光束は、正のパワー
を持つレンズ2により発散傾向を抑制され、レンズ2を
透過した光束は同レンズ2のパワーと配置に応じて、平
行光束あるいは集光性の光束もしくは発散性の光束の何
れかとなる。レンズ2を透過した光束は、上記平行光
束、集光光束、発散光束の何れであっても良いが、この
例では発散光束となっている。レンズ2を透過した発散
光束はシリンダレンズ3により副走査対応方向にのみ集
束傾向を与えられ、偏向手段4の偏向反射面近傍に主走
査対応方向に長い線像として結像する。
【0077】偏向手段4により偏向された偏向光束は、
次いで平行平板5Aを介して反射結像素子6に入射し、
同素子6により反射されると反射光束となる。反射光束
は記録媒体7の表面に照射されるが、反射結像素子6の
作用により記録媒体7の周面上に光スポットとして集光
する。光スポットは偏向光束の偏向に従い「理想的に
は」光走査ラインL上を光走査する。走査線は理想的に
は光走査ラインLと合致するが、実際には一般に曲がり
を生じて光走査ラインLからずれる。
【0078】反射結像素子6は、前述の図1(A)に即
して説明したものと同様、アナモフィックな凹面鏡6で
あって、「凹の樽型面」であり、その鏡面形状は前述の
3パラメーター「Rm,Rs,K」により決定される。
【0079】また、上述したように偏向手段4に入射す
る光束は、偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像
として結像し、反射結像素子6は副走査対応方向におい
て、偏向反射面位置と被走査面位置とを幾何光学的な共
役関係としている(従って、この実施例は請求項14記
載の光走査装置の実施例でもある)。
【0080】図6(B)は図6(A)の光走査装置の偏
向手段4から記録媒体7に到る光路を、主走査対応方向
から見た状態を示している。図に現われた反射結像素子
6の鏡面形状は半径:Rsの円弧である。符号BSはビー
ム偏向面を示し、符号AXは反射結像素子6の光軸を示
している。光軸AXはビーム偏向面BSに平行であり、
従ってティルト量:Δθ=0である。
【0081】偏向手段4による偏向光束は平行平板5A
を透過して反射結像素子6に入射し、同素子6により反
射されると平行平板5Aを透過して記録媒体7の光走査
を行なう(従って、この例は請求項9記載の光走査装置
の実施例でもある)。
【0082】図7〜9に変形例を示す。繁雑を避けるた
め、混同の虞れがないと思われるものに就いては図6に
おけると同一の符号を用いる。これらの変形例におい
て、光源から偏向手段に到る光路上の光学配置は、図6
に即して説明した例と同様であり、反射結像素子6によ
り、偏向反射面位置と被走査面位置とが「副走査対応方
向に関して、幾何光学的に略共役な関係」にされること
も、図6の実施例と同様である。
【0083】図7に示す実施例は請求項10の光走査装
置の実施例であり、平行平板5Bは反射結像素子6に向
かう「偏向光束のみ」を透過させるように配備されてい
る。
【0084】図8に示す変形実施例は請求項12記載の
光走査装置の実施例である。平行平板5Aの、偏向手段
4側の面の一部に反射膜5Mが形成され、反射結像素子
6による反射光束は平行平板5を透過した後、反射膜5
Mにより反射され、再度平行平板5を透過して記録媒体
7へ向かう。
【0085】図9に示す変形実施例は請求項13記載の
光走査装置の実施例である。平行平板5Aの、反射結像
素子6側の面の一部に反射膜5mが形成され、反射結像
素子6による反射光束は、反射膜5mにより反射されて
記録媒体7へ向かう。
【0086】以下、図6〜図9に示す各実施例装置にお
ける光走査の具体例を挙げる。各具体例において、反射
結像素子6は上述した3パラメーター「Rm,Rs,K」
を与えて形状を特定し、平行平板に就いては、屈折率:
nにより材質を、厚さ:tにより形状を特定する。また
平行平板の配備態位は、その「傾き角(偏向手段の回転
軸に平行な方向からの傾きの角度):α」を与えて特定
する。なお、平行平板の屈折率:nは、全具体例を通じ
てn=1.51118である。また、ビーム偏向面はこ
の場合は、平面である。
【0087】光源からの光束はレンズ2により発散光束
とされており、その発散の起点(発散光束の発散が始ま
っていると見做される幾何光学上の位置)の、反射結像
素子6の鏡面からの距離:S0を与える(これにより、
反射結像素子6に入射する入射偏向光束の主走査対応方
向に関する光源位置が定まる)。上記発散の起点は反射
結像素子6の鏡面の手前の位置にあるから負の距離で表
す。
【0088】また、反射結像素子6は以下の具体例8〜
30において、その光軸がビーム偏向面と平行であり、
上記光軸とビーム偏向面との距離を反射結像素子の「シ
フト量」として与える。また上記偏向起点から反射結像
素子に到る距離:L0は、具体例8〜30において、L0
=66.1079mmである。上記シフト量とL0とに
より、反射結像素子の配置態位が定まる。「分離量」
は、偏向反射面位置もしくは平行平板の何れかの面にお
けるビーム偏向面と反射光束との距離を表す。「走査線
曲がり」は、実際の走査線と前述の光走査ラインLとの
ずれの最大値を表す。
【0089】最初に挙げる具体例8〜19は、図6の実
施例における具体例である。「分離量」は、偏向反射面
位置におけるビーム偏向面と反射光束との距離を表す。
【0090】具体例8 t=4mm,α=15度、S0=−314.089,K
=−1.87,Rm=−223.0,Rs=−110.
5,シフト量:0.41mm,分離量=0.91mm,
走査線曲がり=4μm 。
【0091】具体例9 t=4mm,α=30度、S0=−314.089,K
=−1.87,Rm=−223.0,Rs=−110.
5,シフト量:0.71mm,分離量=1.75mm,
走査線曲がり=11μm 。
【0092】具体例10 t=4mm,α=45度、S0=−314.089,K
=−1.87,Rm=−223.0,Rs=−110.
5,シフト量:0.70mm,分離量=2.36mm,
走査線曲がり=21μm 。
【0093】具体例11 t=4mm,α=60度、S0=−314.089,K
=−1.89,Rm=−223.0,Rs=−110.6
3,シフト量:0.00mm,分離量=2.35mm,
走査線曲がり=31μm 。
【0094】具体例12 t=8mm,α=15度、S0=−292.339,K
=−1.85,Rm=−218.7,Rs=−108.
8,シフト量:0.86mm,分離量=1.84mm,
走査線曲がり=7μm 。
【0095】具体例13 t=8mm,α=30度、S0=−292.339,K
=−1.85,Rm=−218.6,Rs=−108.
0,シフト量:1.50mm,分離量=3.50mm,
走査線曲がり=19μm 。
【0096】具体例14 t=8mm,α=45度、S0=−292.339,K
=−1.88,Rm=−218.6,Rs=−108.
2,シフト量:1.48mm,分離量=4.72mm,
走査線曲がり=40μm 。
【0097】具体例15 t=8mm,α=60度、S0=−292.339,K
=−1.81,Rm=−218.8,Rs=−108.
7,シフト量:0.11mm,分離量=4.69mm,
走査線曲がり=62μm 。
【0098】具体例16 t=12mm,α=15度、S0=−249.97 ,
K=−1.81,Rm=−210.0,Rs=−105.
5,シフト量:1.42mm,分離量=2.94mm,
走査線曲がり= 6μm 。
【0099】具体例17 t=12mm,α=30度、S0=−259.68 ,
K=−1.83,Rm=−211.6,Rs=−104.
2,シフト量:2.50mm,分離量=5.70mm,
走査線曲がり=24μm 。
【0100】具体例18 t=12mm,α=45度、S0=−286.93 ,
K=−1.86,Rm=−216.5,Rs=−104.
2,シフト量:2.47mm,分離量=7.41mm,
走査線曲がり=60μm 。
【0101】具体例19 t=12mm,α=60度、S0=−292.339,
K=−1.89,Rm=−217.2,Rs=−105.
1,シフト量:0.38mm,分離量=7.20mm,
走査線曲がり=93μm 。
【0102】次ぎに挙げる具体例20〜23は、図8に
示す実施例における具体例である。「分離量」は、平行
平板の偏向手段側面におけるビーム偏向面と反射光束と
の距離を表す。
【0103】具体例20 t=8mm,α=15度、S0=−292.339,K
=−1.85,Rm=−218.7,Rs=−108.
7,シフト量:0.95mm,分離量=1.32mm,
走査線曲がり=8μm 。
【0104】具体例21 t=8mm,α=30度、S0=−292.339,K
=−1.86,Rm=−218.6,Rs=−107.
9,シフト量:1.67mm,分離量=2.47mm,
走査線曲がり=23μm 。
【0105】具体例22 t=8mm,α=45度、S0=−292.339,K
=−1.89,Rm=−218.6,Rs=−107.
9,シフト量:1.72mm,分離量=3.12mm,
走査線曲がり=45μm 。
【0106】具体例23 t=8mm,α=60度、S0=−292.339,K
=−1.91,Rm=−218.8,Rs=−108.
0,シフト量:0.40mm,分離量=2.93mm,
走査線曲がり=66μm 。
【0107】次ぎに挙げる具体例24〜26は、図6に
示す実施例において、平行平板への偏向光束の入射角が
ブリュースター角を満足するようにした、請求項11記
載の光走査装置の具体例である。「分離量」は、偏向起
点位置におけるビーム偏向面と反射光束との距離を表
す。
【0108】具体例24 t=4mm,α=56.506度、S0=−314.0
89,K=−1.89,Rm=−223.0,Rs=−1
10.65,シフト量:0.24mm,分離量=2.4
2mm,走査線曲がり=29μm
【0109】具体例25 t=8mm,α=56.506度、S0=−292.3
39,K=−1.89,Rm=−218.6,Rs=−1
09.0,シフト量:0.58mm,分離量=4.81
mm,走査線曲がり=58μm
【0110】具体例26 t=12mm,α=56.506度、S0=−292.
339,K=−1.88,Rm=−217.2,Rs=−
105.6,シフト量:1.05mm,分離量=7.3
5mm,走査線曲がり=86μm
【0111】次ぎに挙げる具体例27は、図8に示す実
施例において、平行平板への偏向光束の入射角がブリュ
ースター角を満足するようにした、請求項11記載の光
走査装置の具体例である。「分離量」は、平行平板の偏
向手段側面におけるビーム偏向面と反射光束との距離を
表す。
【0112】具体例27 t=8mm,α=56.506度、S0=−292.3
39,K=−1.9,Rm=−218.6,Rs=−10
8.0,シフト量:0.86mm,分離量=3.05m
m,走査線曲がり=62μm
【0113】具体例28〜30は、図7,9に示す実施
例における具体例である。「分離量」は、平行平板の反
射結像素子側面における偏向光束と反射光束との偏向手
段回転軸方向の距離を表す。
【0114】具体例28 t=12mm,α=30度、S0=−292.339,
K=−1.71,Rm=−218.8,Rs=−113.
3,シフト量:1.8mm,分離量=2.28mm,走
査線曲がり=37μm 。
【0115】具体例29 t=12mm,α=45度、S0=−292.339,
K=−1.74,Rm=−218.8,Rs=−112.
0,シフト量:1.8mm,分離量=3.28mm,走
査線曲がり=83μm 。
【0116】具体例30 t=12mm,α=60度、S0=−292.339,
K=−1.85,Rm=−219.5,Rs=−108.
45,シフト量:−0.1mm,分離量=3.93m
m,走査線曲がり=83μm
【0117】図10〜32に、上記具体例8〜30に関
する、像面湾曲(左図)および走査特性(右図)を示
す。像面湾曲の図における実線はサジタル光線、破線は
メリディオナル光線を表す。走査特性は、偏向光束にお
ける偏向角θに対する理想像高をH(θ)、現実の像高
をH’(θ)とするとき、 [{H’(θ)−H(θ)}/H(θ)]×100% で定義される量であり、fθレンズにおけるfθ特性に
相当する。各具体例とも、像面湾曲・走査特性ともに良
好であり、上記のように走査線の曲がりも、最大で0.
1mm以下と極めて良好に補正されている。
【0118】上記各具体例では、反射結像素子として3
つのパラメーター「Rm,Rs,K」で鏡面形状の特定さ
れるものを用いたが、この発明は勿論、他の鏡面形状を
持つ反射結像素子を用いる場合にも適用可能である。
【0119】図33(A)は請求項15〜19記載の発
明の光走査装置の1実施例を要部のみ略示している。繁
雑を避けるため、混同の虞れがないと思われるものに就
いては、図1(A)におけると同一の符号を付した。
【0120】光源1から放射される光束は、正のパワー
を持つレンズ2により発散傾向を抑制され、レンズ2を
透過した光束は同レンズ2のパワーと配置に応じて、平
行光束あるいは集光性の光束もしくは発散性の光束の何
れかとなる。レンズ2を透過した光束は、上記平行光
束、集光光束、発散光束の何れであっても良いが、この
例では発散光束となっている。レンズ2を透過した発散
光束はシリンダレンズ3により副走査対応方向にのみ集
束傾向を与えられ、偏向手段4の偏向反射面近傍に主走
査対応方向に長い線像として結像する。
【0121】偏向手段4により偏向された偏向光束は、
次いで長尺プリズム50を介して反射結像素子6に入射
し、同素子6により反射されると反射光束となる。反射
光束は記録媒体7の表面に照射され、反射結像素子6の
作用により記録媒体7の周面上に光スポットとして集光
する。光スポットは偏向光束の偏向に従い「理想的に
は」光走査ラインL上を光走査する。走査線は理想的に
は光走査ラインLと合致するが、実際には一般に曲がり
を生じて光走査ラインLからずれる。
【0122】反射結像素子6は、前述の図1(A)に即
して説明したものと同様、アナモフィックな凹面鏡6で
あって、「凹の樽型面」であり、その鏡面形状は前述の
3パラメーター「Rm,Rs,K」により決定される。
【0123】また、上述したように偏向手段4に入射す
る光束は、偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像
として結像し、反射結像素子6は副走査対応方向におい
て、偏向反射面位置と被走査面位置とを幾何光学的な共
役関係としている(従って、この実施例は請求項19記
載の光走査装置の実施例でもある)。
【0124】図33(B)は図33(A)の光走査装置
の偏向手段4から記録媒体7に到る光路を、主走査対応
方向から見た状態を示している。図に現われた反射結像
素子6の鏡面形状は半径:Rsの円弧である。符号BSは
「ビーム偏向面」を示し、符号AXは反射結像素子6の
光軸を示している。光軸AXはビーム偏向面BSに平行
である。偏向手段4による偏向光束は長尺プリズム50
を透過して反射結像素子6に入射し、同素子6により反
射されると記録媒体7の光走査を行なう。長尺プリズム
50は、その長手方向を主走査対応方向に平行にして配
備され、横断面形状が楔状であるが、偏向手段4の側の
面はビーム偏向面と直交しており従って射出側の面はビ
ーム偏向面BSに対して傾いている。
【0125】このため、長尺プリズム50から射出する
偏向光束は、射出面での屈折により光路方向をビーム偏
向面BSに対して傾けられ、反射結像素子6に対し、そ
の光軸AXと傾いて入射することになり、反射光束が入
射光束に対してビーム偏向面に直交する方向(図の上下
方向)において互いに角をなすようになり、光路分離が
行われるのである。
【0126】図34(A)は、図33(B)の光学配置
において、偏向光束の反射結像素子6への入射位置を、
偏向光束の偏向角が0のとき(偏向手段4から長尺プリ
ズム50に向かう偏向光束の方向が、反射結像素子6の
光軸と平行になるとき。実線で示す)と、偏向角が大き
いとき(破線で示す)とにおいて示している。偏向角が
0のとき、長尺プリズム50により屈折された偏向光束
は、反射結像素子6の光軸位置に入射するが、偏向角が
大きくなるに従い、長尺プリズム50の射出面への偏向
光束の入射角が変化するので、射出面での屈折角も次第
に変化し、偏向角が大きくなると、破線で示しているよ
うに、被走査面上での光スポット位置は副走査対応方向
へずれ、走査線の曲がりが大きくなる。
【0127】図34(B)は請求項16記載の光走査装
置の1実施例を示す。この実施例では、図34(A)の
状態から反射結像素子6がビーム偏向面BSに直交する
方向へずらされ、ビーム偏向面BSと平行である光軸A
Xの位置が、偏向角0の偏向光束(実線)の反射結像素
子6への入射位置と、有効光走査領域における最大偏向
角の偏向光束(破線)の反射結像素子6への入射位置と
の間に位置するようにすることにより、走査線の曲がり
が補正されている。
【0128】図34(C)は請求項17記載の光走査装
置の1実施例を示す。この実施例では、図34(A)の
状態から反射結像素子6が主走査対応方向(図面に直交
する方向)に平行で、鏡面と光軸の交点を通る直線を軸
として角:Δβだけ傾けられることにより、走査線の曲
がりが補正されている。
【0129】以下の具体例31は、図34(B)に示し
た請求項16記載の光走査装置の具体例である。反射結
像素子6は前述の3パラメーター「Rm,Rs,K」で形
状を特定し、長尺プリズム50に就いては、屈折率:n
と、偏向光束の入射位置での厚さ:t、頂角:δを与え
る。またL0は従前通り、偏向手段による偏向起点から
反射結像素子6に到る距離であり、光走査の書き込み幅
は216mmである。
【0130】また「シフト量」は、この実施例では、図
34(A)の状態をシフト量0とし、同図において、反
射結像素子6を上側へ変位させるときを(+)として変
位量を表す。
【0131】具体例31 t=4mm,δ=10度,n=1.51118,L0
66.11,K=−1.72,Rm=−222.0,Rs
=−108.3,シフト量:6.45mm 。
【0132】以下の具体例32は、図34(C)に示し
た請求項17記載の光走査装置の具体例である。
「Rm,Rs,K」,n,t,L0は具体例30における
と同様の意味である。光走査の書き込み幅は216mm
である。
【0133】また反射結像素子の「ティルト量」は、こ
の実施例では図34(A)の状態をティルト量:0と
し、同図(C)のように反射結像素子6を反時計回りに
傾けたときを(−)として表す。
【0134】具体例32 t=4mm,δ=10度,n=1.51118,L0
66.11,K=−1.72,Rm=−222.0,Rs
=−108.3,ティルト量:−3.4度 。
【0135】図35(a)は具体例31,32におい
て、シフト量およびティルト量を共に0としたときの走
査線の曲がりを示す。同図(b)(c)はそれぞれ。具
体例31,32により走査線の曲がりを補正したのちの
走査線の状況を示している。具体例31,32とも走査
線の曲がりが有効に補正されているのが分かる。
【0136】図33に即して説明した例では、反射結像
素子6はアナモフィックであって、副走査対応方向に関
して、偏向手段の偏向反射面位置と被走査面とを共役関
係として、偏向手段における面倒れを補正している。
【0137】偏向手段として説明した「ほぞ型ミラー」
は、回転多面鏡とは異なり、面倒れは比較的小さく、従
って、面倒れの補正が実際上必要ない場合も多い。その
ような場合には、反射結像素子をアナモフィックとする
必要はなく、反射結像素子の鏡面形状を共軸の球面もし
くは共軸の非球面、即ち、光軸に関して回転対称な球面
もしくは非球面としてもよい(請求項18)。
【0138】以下の具体例33は、請求項18記載の光
走査装置の具体例である。反射結像素子は共軸非球面で
あり、光軸上の曲率半径:Rと、円錐定数:Kにより形
状が特定される。n,t,δ,L0は具体例31におけ
ると同様の意味である。光走査の書き込み幅は216m
mである。
【0139】具体例33 t=4mm,δ=10度,n=1.51118,L0
137.76,K=2.14,R=−387.0,シフ
ト量=29.62mm 。
【0140】この具体例33において、シフト量を0と
した場合、即ち、共軸非球面形状の反射結像素子を図3
4(A)のように配備した場合の、走査線の曲がりは、
図36(a)に示すごとく大きいが、具体例33のよう
に反射結像素子に29.62mmのシフト量を与えて、
図34(B)の如き配置とすることにより、走査線の曲
がりを図36(b)に示すように有効に補正軽減するこ
とができた。
【0141】図37(A)は請求項20〜26記載の発
明の光走査装置の1実施例を要部のみ略示している。繁
雑を避けるため、混同の虞れがないと思われるものに就
いては、図6(A)におけると同一の符号を付した。
【0142】光源1から放射される光束は、正のパワー
を持つレンズ2により発散傾向を抑制され、レンズ2を
透過した光束は同レンズ2のパワーと配置に応じて、平
行光束あるいは集光性の光束もしくは発散性の光束の何
れかとなる。レンズ2を透過した光束は、上記平行光
束、集光光束、発散光束の何れであっても良いが、この
例では発散光束となっている。レンズ2を透過した発散
光束はシリンダレンズ3により副走査対応方向にのみ集
束傾向を与えられ、偏向手段4の偏向反射面近傍に主走
査対応方向に長い線像として結像する。
【0143】偏向手段4により偏向された偏向光束は、
次いで平行平板5Aを介して反射結像素子6に入射し、
同素子6により反射されると反射光束となる。反射光束
は記録媒体7の表面に照射されるが、反射結像素子6の
作用により記録媒体7の周面上に光スポットとして集光
する。走査線は一般に曲がりを生じて光走査ラインLか
らずれる。
【0144】反射結像素子6は前述の図1(A)に即し
て説明したものと同様、アナモフィックな凹面鏡6であ
って、「凹の樽型面」であり、その鏡面形状は前述の3
パラメーター「Rm,Rs,K」により決定される。
【0145】図6(A)の例と同様、偏向手段4に入射
する光束は偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像
として結像し、反射結像素子6は副走査対応方向におい
て、偏向反射面位置と被走査面位置とを幾何光学的な共
役関係としている(従って、この実施例は請求項26記
載の光走査装置の実施例でもある)。
【0146】図37(B)は図37(A)の光走査装置
の偏向手段4から記録媒体7に到る光路を、主走査対応
方向から見た状態を示している。図に現われた反射結像
素子6の鏡面形状は半径:Rsの円弧である。符号BSは
「ビーム偏向面」を示し、符号AXは反射結像素子6の
光軸を示している。
【0147】図6の実施例と異なるのは、この実施例に
おいては光軸AXはビーム偏向面BSに対して所定角:
Δθだけ傾いている点である。偏向手段による偏向光束
は平行平板5Aを透過して反射結像素子6に入射し、同
素子6により反射されると平行平板5Aを透過して記録
媒体7の光走査を行なう(従って、この例は請求項21
記載の光走査装置の実施例でもある)。
【0148】図38〜40に変形例を示す。繁雑を避け
るため、混同の虞れがないと思われるものに就いては図
37におけると同一の符号を用いる。これらの変形例に
おいて、光源から偏向手段に到る光路上の光学配置は図
37に即して説明した例と同様であり、反射結像素子6
により、偏向反射面位置と被走査面位置とが「副走査対
応方向に関して、幾何光学的に略共役な関係」にされる
ことも図37の実施例と同様である。
【0149】図38に示す実施例は請求項22の光走査
装置の実施例であり、平行平板5Bは反射結像素子6に
向かう偏向光束のみを透過させるように配備されてい
る。
【0150】図39に示す変形実施例は請求項24記載
の光走査装置の実施例である。平行平板5Aの、偏向手
段4側の面の一部に反射膜5Mが形成され、反射結像素
子6による反射光束は平行平板5を透過した後、反射膜
5Mにより反射され、再度平行平板5を透過して記録媒
体7へ向かう。
【0151】図40に示す変形実施例は請求項25記載
の光走査装置の実施例である。平行平板5Aの、反射結
像素子6側の面の一部に反射膜5mが形成され、反射結
像素子6による反射光束は、反射膜5mにより反射され
て記録媒体7へ向かう。
【0152】以下、図37〜図40に示す各実施例装置
における光走査の具体例を挙げる。各具体例において反
射結像素子6は上述した3パラメーター「Rm,Rs
K」を与えて形状を特定し、平行平板に就いては屈折
率:nにより材質を、厚さ:tにより形状を特定する。
平行平板の配備態位は、その「傾き角(偏向手段の回転
軸に平行な方向からの傾きの角度):α」を与えて特定
する。なお、平行平板の屈折率:nは、全具体例を通じ
てn=1.51118である。
【0153】光源からの光束はレンズ2により発散光束
とされており、その発散の起点(発散光束の発散が始ま
っていると見做される幾何光学上の位置)の、反射結像
素子6の鏡面からの距離:S0を与える(これにより、
反射結像素子6に入射する入射偏向光束の主走査対応方
向に関する光源位置が定まる)。上記発散の起点は反射
結像素子6の鏡面の手前の位置にあるから、負の距離で
表す。
【0154】以下の具体例34〜43において、反射結
像素子6の光軸はビーム偏向面に対し、ティルト量:Δ
θ(単位:度)だけ傾いている。上記偏向起点から反射結
像素子に到る距離をL0とし、ΔθとL0とにより反射結
像素子の配置態位が定まる。
【0155】「分離量」は、偏向反射面位置もしくは平
行平板の何れかの面におけるビーム偏向面と反射光束と
の距離を表す。「走査線曲がり」は、実際の走査線と前
述の光走査ラインLとのずれの最大値を表す。
【0156】最初に挙げる具体例34〜39は、図37
の実施例における具体例である。これら具体例において
「分離量」は、偏向反射面位置におけるビーム偏向面と
反射光束との距離を表す。
【0157】具体例34 t=4mm,α=15度、S0=−306.11,L0
66.11,K=−1.87,Rm=−223.0,Rs
=−110.5,Δθ=0.4,分離量=1.0mm,
走査線曲がり=7μm 。
【0158】具体例35 t=4mm,α=60度、S0=−296.11,L0
66.11,K=−1.89,Rm=−221.2,Rs
=−109.7,Δθ=1.1,分離量=2.4mm,
走査線曲がり=27μm 。
【0159】具体例36 t=8mm,α=15度、S0=−296.11,L0
66.11,K=−1.89,Rm=−218.7,Rs
=−108.8,Δθ=0.8,分離量=1.8mm,
走査線曲がり=22μm 。
【0160】具体例37 t=8mm,α=60度、S0=−296.11,L0
66.11,K=−1.86,Rm=−218.8,Rs
=−108.7,Δθ=2.20,分離量=4.6m
m,走査線曲がり=54μm
【0161】具体例38 t=12mm,α=15度、S0=−296.61,L0
=68.61,K=−1.77,Rm=−218.0,
s=−109.05,Δθ=1.2,分離量=2.7
mm,走査線曲がり=6μm
【0162】具体例39 t=12mm,α=60度、S0=−296.11,L0
=66.11,K=−1.87,Rm=−217.2,
s=−105.1,Δθ=3.6,分離量=7.3m
m,走査線曲がり=54μm
【0163】次に挙げる具体例40〜41は、図39に
示す実施例における具体例である。これら具体例におい
ては、「分離量」は平行平板5Aの偏向手段側面におけ
るビーム偏向面と反射光束との距離を表す。
【0164】具体例40 t=8mm,α=30度、S0=−292.339,L0
=66.11,K=−1.86,Rm=−218.6,
s=−111.2,Δθ=1.63,分離量=2m
m,走査線曲がり=23μm
【0165】具体例41 t=8mm,α=60度、S0=−292.339,L0
=66.11,K=−1.91,Rm=−218.6,
s=−108.0,Δθ=2.4,分離量=3mm,
走査線曲がり=65μm 。
【0166】次に挙げる具体例42は、図37の実施例
において、平行平板への偏向光束の入射角がブリュース
ター角を満足するようにした、請求項23記載の光走査
装置の具体例である。この具体例において、「分離量」
は偏向起点位置におけるビーム偏向面と反射光束との距
離を表す。
【0167】具体例42 t=8mm,α=56.506度、S0=−296.1
1,L0=66.11,K=−1.89,Rm=−21
8.6,Rs=−109.0,Δθ=2.25,分離量
=4.8mm,走査線曲がり=44μm
【0168】最後に挙げる具体例43は、図38の実施
例の具体例である。「分離量」は平行平板の反射結像素
子側面における偏向光束と反射光束との、ビーム偏向面
に直交する方向の距離を表す。
【0169】具体例43 t=12mm,α=45度、S0=−299.11,L0
=66.11,K=−1.74,Rm=−218.8,
s=−112.0,Δθ=2.9,分離量=3.0m
m,走査線曲がり=54μm
【0170】図41〜50に、上記具体例34〜43に
関する、像面湾曲(左図)および走査特性(右図)を示
す。具体例34〜43の何れも、像面湾曲および走査特
性が良好に補正され、また走査線曲がりも大きいもので
も0.1mm以下で極めて良好に補正されている。
【0171】図51(A)は請求項27記載の発明の光
走査装置の1実施例を要部のみ略示している。繁雑を避
けるため、混同の虞れがないと思われるものに就いて
は、図37(A)におけると同一の符号を付した。
【0172】光源1から放射される光束は、正のパワー
を持つレンズ2により発散傾向を抑制され、レンズ2を
透過した光束は同レンズ2のパワーと配置に応じて、平
行光束あるいは集光性の光束もしくは発散性の光束の何
れかとなる。レンズ2を透過した光束は、上記平行光
束、集光光束、発散光束の何れであっても良いが、この
例では発散光束となっている。レンズ2を透過した発散
光束はシリンダレンズ3により副走査対応方向にのみ集
束傾向を与えられ、偏向手段4の偏向反射面近傍に主走
査対応方向に長い線像として結像する。
【0173】偏向手段4により偏向された偏向光束は、
次いで平行平板5Aを介して反射結像素子6に入射し、
同素子6により反射されると反射光束となる。反射光束
は記録媒体7の表面に照射されるが、反射結像素子6の
作用により記録媒体7の周面上に光スポットとして集光
する。走査線は一般に曲がりを生じて光走査ラインLか
らずれる。
【0174】反射結像素子6は前述の図1(A)に即し
て説明したものと同様、アナモフィックな凹面鏡6であ
って、「凹の樽型面」であり、その鏡面形状は前述の3
パラメーター「Rm,Rs,K」により決定される。
【0175】図37(A)の例と同様、偏向手段4に入
射する光束は偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線
像として結像し、反射結像素子6は副走査対応方向にお
いて、偏向反射面位置と被走査面位置とを幾何光学的な
共役関係としている(従って、この実施例は請求項35
記載の光走査装置の実施例でもある)。
【0176】図51(B)は図51(A)の光走査装置
の偏向手段4から記録媒体7に到る光路を主走査対応方
向から見た状態を示している。図に現われた反射結像素
子6の鏡面形状は半径:Rsの円弧である。符号BSは
「ビーム偏向面」を示し、符号AXは反射結像素子6の
光軸を示している。
【0177】図37の実施例と異なるのは、この実施例
においては、光源側からの光束が偏向反射面BSに対し
て傾いて入射することである。光源側から偏向反射面に
入射する光束のビーム偏向面に対する傾きと反射結像素
子との相対的な関係を表す指標として前述のように「光
線シフト量」なる量を用いる。
【0178】即ち、図51(B)に示すように、偏向光
束は平行平板5Aを介して反射結像素子6の反射面に入
射するが、被走査面上の光スポットの像高が0のときに
おける、入射位置:Pと前述した反射結像素子6の中央
部:O(光軸AXと反射面との交点)との隔たり:Δl
を「光線シフト量(単位:mm)」と呼び、入射位置:
Pが中央部:Oよりも下にあるときを「正」とする。
【0179】偏向手段による偏向光束は平行平板5Aを
透過して反射結像素子6に入射し、同素子6により反射
されると平行平板5Aを透過して記録媒体7の光走査を
行なう(従って、この例は請求項30記載の光走査装置
の実施例でもある)。
【0180】図52〜54に変形例を示す。繁雑を避け
るため、混同の虞れがないと思われるものに就いては図
38ないし40におけると同一の符号を用いる。これら
の変形例において、光源から偏向手段に到る光路上の光
学配置は図51に即して説明した例と同様であり、反射
結像素子6により、偏向反射面位置と被走査面位置とが
「副走査対応方向に関して、幾何光学的に略共役な関
係」にされることも図51の実施例と同様である。
【0181】図52に示す実施例は請求項31の光走査
装置の実施例であり、平行平板5Bは反射結像素子6に
向かう偏向光束のみを透過させるように配備されてい
る。
【0182】図53に示す変形実施例は請求項33記載
の光走査装置の実施例である。平行平板5Aの、偏向手
段4側の面の一部に反射膜5Mが形成され、反射結像素
子6による反射光束は平行平板5を透過した後、反射膜
5Mにより反射され、再度平行平板5を透過して記録媒
体7へ向かう。
【0183】図54に示す変形実施例は請求項34記載
の光走査装置の実施例である。平行平板5Aの、反射結
像素子6側の面の一部に反射膜5mが形成され、反射結
像素子6による反射光束は、反射膜5mにより反射され
て記録媒体7へ向かう。
【0184】図51ないし図54において、反射結像素
子6の光軸AXはビーム偏向面BSに対して平行であり
「ティルト量」は0であるが、上記光線シフト量を0と
し、有限のティルト量とすることもでき(請求項2
8)、光線シフト量とティルト量とを共に有限の大きさ
とすることもできる(請求項29)。
【0185】以下、図51〜図54に示す各実施例装置
における光走査の具体例を挙げる。各具体例において反
射結像素子6は上述した3パラメーター「Rm,Rs
K」を与えて形状を特定し、平行平板に就いては屈折
率:nにより材質を、厚さ:tにより形状を特定する。
平行平板の配備態位は、その「傾き角(偏向手段の回転
軸に平行な方向からの傾きの角度=平行平板の法線とビ
ーム偏向面との間の角):α」を与えて特定する。なお
平行平板の屈折率:nは、以下の全具体例を通じてn=
1.51118である。
【0186】光源からの光束はレンズ2により発散光束
とされており、その発散の起点(発散光束の発散が始ま
っていると見做される幾何光学上の位置)の、反射結像
素子6の鏡面からの距離:S0を与える(これにより、
反射結像素子6に入射する入射偏向光束の主走査対応方
向に関する光源位置が定まる)。上記発散の起点は反射
結像素子6の鏡面の手前の位置にあるから、負の距離で
表す。偏向光束の偏向手段による偏向起点から反射結像
素子に到る距離をL0とすると、一般に、光線シフト
量;Δlと、ティルト量:ΔθとL0とにより反射結像
素子6の配置態位が定まる。
【0187】以下の各具体例において、「分離量」は、
偏向反射面位置におけるビーム偏向面と反射光束との距
離を表す。「走査線曲がり」は、実際の走査線と前述の
光走査ラインLとのずれの最大値を表す。
【0188】最初に挙げる具体例44〜49は、図51
の実施例における具体例であり、従ってティルト量:Δ
θ=0である。
【0189】具体例44 t=4mm,α=15度、S0=−315.1,L0=6
6.1,K=−1.87,Rm=−223.0,Rs=−
110.5,Δl=3.6,分離量=0.3mm,走査
線曲がり=26μm 。
【0190】具体例45 t=4mm,α=60度、S0=−315.1,L0=6
6.11,K=−1.89,Rm=−223.0,Rs
−110.5,Δl=5.1,分離量=1.4mm,走
査線曲がり=20μm 。
【0191】具体例46 t=8mm,α=15度、S0=−293.3,L0=6
6.1,K=−1.85,Rm=−218.7,Rs=−
108.7,Δl=4.2,分離量=0.5mm,走査
線曲がり=36μm 。
【0192】具体例47 t=8mm,α=60度、S0=−293.3,L0=6
6.1,K=−1.91,Rm=−218.8,Rs=−
112.0,Δl=7.0,分離量=3.6mm,走査
線曲がり=46μm 。
【0193】具体例48 t=12mm,α=15度、S0=−311.2,L0
70.3,K=−1.73,Rm=−223.34,Rs
=−112.0,Δl=4.9,分離量=1.2mm,
走査線曲がり=40μm 。
【0194】具体例49 t=12mm,α=60度、S0=−293.3,L0
66.1,K=−1.89,Rm=−217.2,Rs
−105.1,Δl=9.3,分離量=6.2mm,走
査線曲がり=46μm 。
【0195】次に挙げる具体例50〜55も図51に示
す実施例における具体例である。これら実施例では、光
線シフト量:Δl=0であり、ティルト量:Δθは有限
の大きさである。
【0196】具体例50 t=4mm,α=15度、S0=−315.1,L0=6
6.1,K=−1.87,Rm=−223.0,Rs=−
110.5,Δθ=2,分離量=0.0mm,走査線曲
がり=67μm 。
【0197】具体例51 t=4mm,α=60度、S0=−315.1,L0=6
6.1,K=−1.89,Rm=−223.0,Rs=−
110.63,Δθ=2.6,分離量=1.3mm,走
査線曲がり=9μm 。
【0198】具体例52 t=8mm,α=15度、S0=−293.3,L0=6
6.1,K=−1.85,Rm=−218.7,Rs=−
108.7,Δθ=2.3,分離量=0.7mm,走査
線曲がり=21μm 。
【0199】具体例53 t=8mm,α=60度、S0=−293.3,L0=6
6.1,K=−1.91,Rm=−218.8,Rs=−
218.8,Δθ=3.8,分離量=3.8mm,走査
線曲がり=35μm 。
【0200】具体例54 t=12mm,α=15度、S0=−311.2,L0
70.3,K=−1.73,Rm=−223.34,Rs
=−112.0,Δθ=2.5,分離量=1.2mm,
走査線曲がり=40μm 。
【0201】具体例55 t=12mm,α=60度、S0=−293.3,L0
66.1,K=−1.89,Rm=−217.2,Rs
−105.1,Δθ=5.0,分離量=6.1mm,走
査線曲がり=60μm 。
【0202】次に挙げる実施例56〜57も図51に示
す実施例における具体例で、平行平板への入射角を「ブ
リュースター角」に設定したものであり、従って請求項
33記載の光走査装置の実施例である。
【0203】具体例56 t=8mm,α=56.506度、S0=−293.
3,L0=66.1,K=−1.89,Rm=−218.
6,Rs=−109.0,Δl=7.1,分離量=3.
7mm,走査線曲がり=36μm
【0204】具体例57 t=8mm,α=56.506度、S0=−293.
3,L0=66.1,K=−1.89,Rm=−218.
6,Rs=−109.0,Δθ=3.7,分離量=3.
6mm,走査線曲がり=32μm
【0205】次に挙げる実施例58〜59は図52に示
す実施例における具体例であり、従って請求項31記載
の光走査装置の実施例である。
【0206】具体例58 t=12m,α=45度、S0=−289.2,L0=6
9.0,K=−1.8,Rm=−218.8,Rs=−1
12.0,Δl=8.3,分離量=1.7mm,走査線
曲がり=20μm 。
【0207】具体例59 t=12mm,α=45度、S0=−284.2,L0
69.0,K=−1.8,Rm=−218.8,Rs=−
112.0,Δθ=4.3,分離量=1.8mm,走査
線曲がり=27μm 。
【0208】これら具体例58,59の数値は、そのま
ま図54の実施例として用いることができる。但しこの
場合、分離量は、いずれも1.8mmになる。
【0209】最後に挙げる具体例60〜63は図53の
実施例の具体例である。具体例60,61はティルト
量:Δθ=0の場合、具体例62は光線シフト量:Δl
=0の場合、具体例63は光線シフト量:Δl・ティル
ト量:Δθともに有限の大きさの場合である。
【0210】具体例60 t=8mm,α=15度、S0=−294.3,L0=6
7.1,K=−1.85,Rm=−218.7,Rs=−
108.7,Δl=4.4,分離量=0.2mm,走査
線曲がり=39μm 。
【0211】具体例61 t=8mm,α=56.506度、S0=−293.
3,L0=66.1,K=−1.91,Rm=−218.
8,Rs=−108.0,Δl=7.7,分離量=1.
7mm,走査線曲がり=56μm
【0212】具体例62 t=8mm,α=60度、S0=−293.3,L0=6
6.1,K=−1.91,Rm=−218.8,Rs=−
218.8,Δθ=4.1,分離量=1.7mm,走査
線曲がり=51μm 。
【0213】具体例63 t=8mm,α=15度、S0=−294.3,L0=6
7.1,K=−1.85,Rm=−218.7,Rs=−
108.7,Δl=0.2,Δθ=2.4,分離量=
0.2mm,走査線曲がり=29μm 。
【0214】図55〜74に、上記具体例44〜63に
関する、像面湾曲(左図)および走査特性(右図)を示
す。具体例44〜63の何れも、像面湾曲および走査特
性が良好に補正され、また走査線曲がりも大きいもので
も0.1mm以下で極めて良好に補正されている。
【0215】なお、上記具体例44〜63において、偏
向手段の偏向反斜面へ入射する光束のビーム偏向面に対
する傾き角度は2度に設定されているが、これ以外の傾
き角でも勿論実施可能である。
【0216】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば新規な
光走査装置を提供できる。請求項1〜6記載の光走査装
置は上記の如き構成となっているから、光スポットを凹
面反射面形状を持つ反射結像素子で結像させる方式の光
走査装置において、ハーフミラーを光路分離手段として
用いることに起因する走査線の曲がりを有効に軽減して
良好な光走査を実現できる。
【0217】請求項8〜13記載の光走査装置では、光
路分離手段として透明な平行平板を用いるので、ハーフ
ミラーを光路分離手段として用いる場合に比して一段と
光の利用効率が高く、しかも走査線の曲がりが極めて小
さいので高速且つ良好な光走査が可能である。また請求
項11記載の光走査装置は、平行平板への入射偏向光束
の入射角がブリュースター角を近似的に満足するため、
P偏向成分の反射量が極めて小さくなり、平行平板に反
射防止膜を設けなくても光利用効率を高めることができ
る。また請求項12,13記載の光走査装置は、光学系
のレイアウトの自由度が大きい。
【0218】請求項15〜18記載の光走査装置では、
長尺プリズムを光路分離手段として用いる新規な光走査
が可能となり、請求項16〜18記載の光走査装置で
は、長尺プリズムを光路分離手段として用いることに起
因する走査線の曲がりを有効に軽減して良好な光走査を
実現できる。
【0219】請求項20〜25記載の光走査装置では、
平行平板による光路分離の効果と、反射結像素子を傾け
ることの効果とにより走査線曲がりを良好に補正でき
る。
【0220】請求項27〜34記載の光走査装置では、
平行平板による光路分離の効果と、偏向手段に対する光
束に入射方向をビーム偏向面から傾ける効果、あるいは
これらと反射結像素子をビーム偏向面に対して傾けると
により、走査線の曲がりを良好に補正できる。
【0221】また、請求項7,14,19,26,35
記載の光走査装置では偏向面の面倒れを補正できるの
で、偏向手段として回転多面鏡等、多様な偏向手段の使
用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜7記載の発明を説明するための図で
ある。
【図2】請求項1,2の発明の具体例による、走査線曲
がり補正効果を説明する図である。
【図3】請求項1,2の発明の別具体例による、走査線
曲がり補正効果を説明する図である。
【図4】請求項3の発明の具体例による、走査線曲がり
補正効果を説明する図である。
【図5】請求項4,5の発明の具体例による、走査線曲
がり補正効果を説明する図である。
【図6】請求項8〜14記載の発明の光走査装置の実施
例を説明するための図である。
【図7】請求項8〜14記載の発明の変形実施例を説明
するための図である。
【図8】請求項8〜14記載の発明の別の変形実施例を
説明するための図である。
【図9】請求項8〜14記載の発明の他の変形実施例を
説明するための図である。
【図10】具体例8に関する、像面湾曲と走査特性の図
である。
【図11】具体例9に関する、像面湾曲と走査特性の図
である。
【図12】具体例10に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図13】具体例11に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図14】具体例12に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図15】具体例13に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図16】具体例14に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図17】具体例15に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図18】具体例16に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図19】具体例17に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図20】具体例18に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図21】具体例19に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図22】具体例20に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図23】具体例21に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図24】具体例22に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図25】具体例23に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図26】具体例24に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図27】具体例25に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図28】具体例26に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図29】具体例27に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図30】具体例28に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図31】具体例29に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図32】具体例30に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図33】請求項15〜19記載の発明を説明するため
の図である。
【図34】請求項16〜19記載の発明の実施例によ
る、走査線曲がり補正効果を説明する図である。
【図35】請求項16,17記載の発明の具体例によ
る、走査線曲がり補正効果を説明する図である。
【図36】請求項18記載の発明の具体例による、走査
線曲がり補正効果を説明する図である。
【図37】請求項20〜26記載の発明の、光走査装置
の実施例を説明するための図である。
【図38】請求項20〜26記載の発明の変形実施例を
説明するための図である。
【図39】請求項20〜26記載の発明の別の変形実施
例を説明するための図である。
【図40】請求項20〜26記載の発明の他の変形実施
例を説明するための図である。
【図41】具体例34に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図42】具体例35に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図43】具体例36に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図44】具体例37に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図45】具体例38に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図46】具体例39に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図47】具体例40に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図48】具体例41に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図49】具体例42に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図50】具体例43に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図51】請求項27記載の発明の、光走査装置の実施
例を説明するための図である。
【図52】請求項30記載の発明の変形実施例を説明す
るための図である。
【図53】請求項31記載の発明の別の変形実施例を説
明するための図である。
【図54】請求項34記載の発明の他の変形実施例を説
明するための図である。
【図55】具体例44に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図56】具体例45に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図57】具体例46に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図58】具体例47に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図59】具体例48に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図60】具体例49に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図61】具体例50に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図62】具体例51に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図63】具体例52に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図64】具体例53に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図65】具体例54に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図66】具体例55に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図67】具体例56に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図68】具体例57に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図69】具体例58に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図70】具体例59に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図71】具体例60に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図72】具体例61に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図73】具体例62に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【図74】具体例63に関する、像面湾曲と走査特性の
図である。
【符号の説明】
1 光源 2 集光レンズ 3 シリンダレンズ 4 偏向手段 5 ハーフミラー 5A 平行平板 50 長尺プリズム 6 反射結像素子 7 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−14127 (32)優先日 平5(1993)1月29日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光束を、等速回転する偏向反射
    面を有する偏向手段により平面内で等角速度的に偏向さ
    せ、偏向光束を、ビーム偏向面に対して傾けたハーフミ
    ラーを透過させて反射結像素子に入射せしめ、上記反射
    結像素子による反射光束を上記ハーフミラーにより反射
    させ、上記反射結像素子の結像作用により被走査面上に
    光スポットとして集光させて光走査を行なう装置であっ
    て、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    上記反射結像素子を上記ビーム偏向面に直交する方向へ
    所定のシフト量ずらして配備することを特徴とする、光
    走査装置。
  2. 【請求項2】光源からの光束を等速回転する偏向反射面
    を有する偏向手段により平面内で等角速度的に偏向さ
    せ、偏向光束を、ビーム偏向面に対して傾けたハーフミ
    ラーを透過させて反射結像素子に入射せしめ、上記反射
    結像素子による反射光束を上記ハーフミラーにより反射
    させ、上記反射結像素子の結像作用により被走査面上に
    光スポットとして集光させて光走査を行なう装置であっ
    て、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    上記反射結像素子を、その光軸が上記ビーム偏向面に対
    して所定のティルト量傾くように配備することを特徴と
    する、光走査装置。
  3. 【請求項3】光源からの光束を等速回転する偏向反射面
    を有する偏向手段により平面内で等角速度的に偏向さ
    せ、偏向光束を、ビーム偏向面に対して傾けたハーフミ
    ラーを透過させて反射結像素子に入射せしめ、上記反射
    結像素子による反射光束を上記ハーフミラーにより反射
    させ、上記反射結像素子の結像作用により被走査面上に
    光スポットとして集光させて光走査を行なう装置であっ
    て、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 上記ハーフミラーは、偏向手段側の面が半透鏡面となっ
    ていることを特徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の光走査装置において、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    反射結像素子を、ビーム偏向面に直交する方向へ所定の
    シフト量ずらして配備することを特徴とする光走査装
    置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の光走査装置において、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    反射結像素子を、その光軸がビーム偏向面に対して所定
    のティルト量傾くように配備することを特徴とする光走
    査装置。
  6. 【請求項6】請求項2または5記載の光走査装置におい
    て、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    反射結像素子の光軸をビーム偏向面に対して所定のティ
    ルト量傾けるとともに、反射結像素子をビーム偏向面に
    直交する方向へ所定のシフト量ずらして配備することを
    特徴とする光走査装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の任意の1に記載された
    光走査装置において、 偏向手段が、回転軸に平行な偏向反射面を有し、 反射結像素子が、偏向手段の偏向反射面位置と被走査面
    とを副走査対応方向において幾何光学的に共役な関係と
    し、光源からの光束が副走査対応方向において、上記偏
    向反射面近傍に、主走査対応方向に長い線像として結像
    させられることを特徴とする光走査装置。
  8. 【請求項8】光源からの光束を等速回転する偏向反射面
    を有する偏向手段により平面内で等角速度的に偏向さ
    せ、偏向光束をアナモフィックな反射結像素子により反
    射させ、反射光束を上記反射結像素子の結像作用により
    被走査面上に光スポットとして集光させて光走査を行な
    う装置であって、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 上記偏向手段と反射結像素子との間に、透明な平行平板
    を、上記偏向手段の回転軸に対して有限の傾き角だけ傾
    くように配備して、偏向手段から反射結像素子へ向かう
    光路と、反射結像素子から被走査面に到る光路を分離
    し、 且つ、上記平行平板の材質、厚さ、傾き角を、走査線の
    曲がりが補正されるように定めたことを特徴とする光走
    査装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の光走査装置において、 反射結像素子に入射する偏向光束と、反射結像素子によ
    る反射光束とが、共に平行平板を透過するようにしたこ
    とを特徴とする光走査装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載の光走査装置において、 反射結像素子に入射する偏向光束と反射結像素子による
    反射光束とのうち、反射結像素子に入射する偏向光束の
    みが、平行平板を透過するようにしたことを特徴とする
    光走査装置。
  11. 【請求項11】請求項8または9または10記載の光走
    査装置において、 平行平板に入射する偏向光束の入射角が、略ブリュース
    ター角を満足するように平行平板の傾き角を定めること
    を特徴とする光走査装置。
  12. 【請求項12】請求項9記載の光走査装置において、 平行平板の、偏向手段側の面の一部に反射膜を形成し、
    反射結像素子により反射されて平行平板を透過した反射
    光束のみを選択的に上記反射膜により反射するようにし
    たことを特徴とする光走査装置。
  13. 【請求項13】請求項10記載の光走査装置において、 平行平板の反射結像素子側の面の一部に反射膜を形成
    し、反射結像素子により反射された反射光束のみを選択
    的に上記反射膜により反射するようにしたことを特徴と
    する光走査装置。
  14. 【請求項14】請求項8ないし13の任意の1に記載さ
    れた光走査装置において、 偏向手段が、回転軸に平行な偏向反射面を有し、 光源からの光束が上記偏向反射面近傍に主走査対応方向
    に長い線像として結像するようにし、 且つ、反射結像素子により、上記偏向反射面位置と被走
    査面位置とが副走査対応方向に関して幾何光学的に略共
    役な関係となるようにしたことを特徴とする光走査装
    置。
  15. 【請求項15】光源からの光束を偏向手段により平面内
    で等角速度的に偏向させ、偏向光束を反射結像素子によ
    り反射させ、反射光束を上記反射結像素子の結像作用に
    より被走査面上に光スポットとして集光させて光走査を
    行なう装置であって、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 上記偏向手段と反射結像素子との間に、断面形状が楔形
    の長尺プリズムを主走査対応方向に平行に配備して、偏
    向手段から反射結像素子へ向かう光路と、反射結像素子
    から被走査面に到る光路を分離することを特徴とする光
    走査装置。
  16. 【請求項16】請求項15記載の光走査装置において、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    上記反射結像素子をビーム偏向面に直交する方向へ所定
    のシフト量ずらして配備することを特徴とする、光走査
    装置。
  17. 【請求項17】請求項15記載の光走査装置において、 被走査面上における走査線の曲がりを補正するために、
    上記反射結像素子を、その光軸がビーム偏向面に対して
    所定のティルト量傾くように配備することを特徴とす
    る、光走査装置。
  18. 【請求項18】請求項16記載の光走査装置において、 反射結像素子の反射面形状が共軸の球面もしくは非球面
    であることを特徴とする、光走査装置。
  19. 【請求項19】請求項15または16または17記載の
    光走査装置において、 偏向手段が、回転軸に平行な偏向反射面を有し、 反射結像素子がアナモフィックで、偏向手段の偏向反射
    面位置と被走査面とを副走査対応方向において幾何光学
    的に共役な関係とし、光源からの光束が副走査対応方向
    において、上記偏向反射面近傍に、主走査対応方向に長
    い線像として結像させられることを特徴とする光走査装
    置。
  20. 【請求項20】光源からの光束を等速回転する偏向反射
    面を有する偏向手段により平面内で等角速度的に偏向さ
    せ、偏向光束をアナモフィックな反射結像素子により反
    射させ、反射光束を上記反射結像素子の結像作用により
    被走査面上に光スポットとして集光させて光走査を行な
    う装置であって、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 上記偏向手段と反射結像素子との間に、透明な平行平板
    を、上記偏向手段の回転軸に対して有限の傾き角だけ傾
    くように配備して、偏向手段から反射結像素子へ向かう
    光路と、反射結像素子から被走査面に到る光路を分離
    し、 上記反射結像素子をビーム偏向面に対して所定のティル
    ト量傾け、 上記平行平板の材質、厚さ、傾き角、上記反射結像素子
    のビーム偏向面に対する傾き角を、走査線の曲がりが補
    正されるように定めたことを特徴とする光走査装置。
  21. 【請求項21】請求項20記載の光走査装置において、 反射結像素子に入射する偏向光束と、反射結像素子によ
    る反射光束とが、共に平行平板を透過するようにしたこ
    とを特徴とする光走査装置。
  22. 【請求項22】請求項20記載の光走査装置において、 反射結像素子に入射する偏向光束と反射結像素子による
    反射光束とのうち、反射結像素子に入射する偏向光束の
    みが、平行平板を透過するようにしたことを特徴とする
    光走査装置。
  23. 【請求項23】請求項20または21または22記載の
    光走査装置において、 平行平板に入射する偏向光束の入射角が、略ブリュース
    ター角を満足するように平行平板の傾き角を定めること
    を特徴とする光走査装置。
  24. 【請求項24】請求項21記載の光走査装置において、 平行平板の、偏向手段側の面の一部に反射膜を形成し、
    反射結像素子により反射されて平行平板を透過した反射
    光束のみを選択的に上記反射膜により反射するようにし
    たことを特徴とする光走査装置。
  25. 【請求項25】請求項22記載の光走査装置において、 平行平板の反射結像素子側の面の一部に反射膜を形成
    し、反射結像素子により反射された反射光束のみを選択
    的に上記反射膜により反射するようにしたことを特徴と
    する光走査装置。
  26. 【請求項26】請求項20または21または22または
    23または24または25記載の光走査装置において、 偏向手段は回転軸に平行な偏向反射面を有し、 光源からの光束が上記偏向反射面近傍に主走査対応方向
    に長い線像として結像するようにし、 且つ、反射結像素子により、上記偏向反射面位置と被走
    査面位置とが副走査対応方向に関して幾何光学的に略共
    役な関係となるようにしたことを特徴とする光走査装
    置。
  27. 【請求項27】光源からの光束を、等速回転する偏向反
    射面を有する偏向手段により偏向させ、偏向光束をアナ
    モフィックな反射結像素子により反射させ、反射光束を
    上記反射結像素子の結像作用により被走査面上に光スポ
    ットとして集光させて光走査を行なう装置であって、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 上記偏向手段と反射結像素子との間に、透明な平行平板
    を、上記偏向手段の回転軸に対して有限の傾き角だけ傾
    くように配備するとともに、上記偏光手段の偏向反射面
    へ入射光束をビーム偏光面に対して傾けて入射させるこ
    とにより、上記偏向手段から反射結像素子へ向かう光路
    と、反射結像素子から被走査面に到る光路を分離し、 上記平行平板の材質、厚さ、傾き角、偏向光束の上記反
    射結像素子に対する光線シフト量を、走査線の曲がりが
    補正されるように定めたことを特徴とする光走査装置。
  28. 【請求項28】光源からの光束を、等速回転する偏向反
    射面を有する偏向手段により偏向させ、偏向光束をアナ
    モフィックな反射結像素子により反射させ、反射光束を
    上記反射結像素子の結像作用により被走査面上に光スポ
    ットとして集光させて光走査を行なう装置であって、 上記反射結像素子は、上記光スポットによる光走査を実
    質的に等速的に行なわしめる機能を持ち、 上記偏向手段と反射結像素子との間に、透明な平行平板
    を、上記偏向手段の回転軸に対して有限の傾き角だけ傾
    くように配備するとともに、上記偏光手段の偏向反射面
    へ入射光束をビーム偏光面に対して傾けて入射させるこ
    とにより、上記偏向手段から反射結像素子へ向かう光路
    と、反射結像素子から被走査面に到る光路を分離し、 上記反射結像素子を、その光軸が上記ビーム偏向面に対
    し所定のティルト量傾くように配備し、 上記平行平板の材質、厚さ、傾き角、上記反射結像素子
    のティルト量を、走査線の曲がりが補正されるように定
    めたことを特徴とする光走査装置。
  29. 【請求項29】請求項27記載の光走査装置において、 上記反射結像素子を、その光軸がビーム偏向面に対し所
    定のティルト量傾くように配備し、 上記平行平板の材質、厚さ、傾き角、光線シフト量およ
    びティルト量を、走査線の曲がりが補正されるように定
    めたことを特徴とする光走査装置。
  30. 【請求項30】請求項27または28または29記載の
    光走査装置において、 反射結像素子に入射する偏向光束と、反射結像素子によ
    る反射光束とが、共に平行平板を透過するようにしたこ
    とを特徴とする光走査装置。
  31. 【請求項31】請求項27または28または29記載の
    光走査装置において、 反射結像素子に入射する偏向光束と反射結像素子による
    反射光束とのうち、反射結像素子に入射する偏向光束の
    みが、平行平板を透過するようにしたことを特徴とする
    光走査装置。
  32. 【請求項32】請求項27または28または29または
    30または31記載の光走査装置において、 平行平板に入射する偏向光束の入射角が、略ブリュース
    ター角を満足するように平行平板の傾き角を定めること
    を特徴とする光走査装置。
  33. 【請求項33】請求項30記載の光走査装置において、 平行平板の、偏向手段側の面の一部に反射膜を形成し、
    反射結像素子により反射されて平行平板を透過した反射
    光束のみを選択的に上記反射膜により反射するようにし
    たことを特徴とする光走査装置。
  34. 【請求項34】請求項30記載の光走査装置において、 平行平板の反射結像素子側の面の一部に反射膜を形成
    し、反射結像素子により反射された反射光束のみを選択
    的に上記反射膜により反射するようにしたことを特徴と
    する光走査装置。
  35. 【請求項35】請求項27または28または29または
    30または31または32または33または34記載の
    光走査装置において、 偏向手段は回転軸に平行な偏向反射面を有し、 光源からの光束が上記偏向反射面近傍に主走査対応方向
    に長い線像として結像するようにし、 且つ、反射結像素子により、上記偏向反射面位置と被走
    査面位置とが副走査対応方向に関して幾何光学的に略共
    役な関係となるようにしたことを特徴とする光走査装
    置。
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US5122658A (en) * 1988-01-06 1992-06-16 Canon Kabushiki Kaisha Scanning optical apparatus having focus position adjusting means
US6449036B1 (en) * 1997-04-25 2002-09-10 Baumer Optronic Gmbh Sensor unit, process and device for inspecting the surface of an object
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