JPH0628113Y2

JPH0628113Y2 - 採血針プロテクターおよび採血管用スタンド

Info

Publication number: JPH0628113Y2
Application number: JP12628989U
Authority: JP
Inventors: 登石田
Original assignee: Terumo Corp
Current assignee: Terumo Corp
Priority date: 1989-10-28
Filing date: 1989-10-28
Publication date: 1994-08-03
Anticipated expiration: 2004-08-03
Also published as: JPH0364652U

Description

【考案の詳細な説明】［技術分野］本考案は、血液バッグの採血針または採血器具の採血針
に被嵌されているプロテクターおよび採血管を立てた状
態にて収納あるいは保持するスタンドに関する。

［従来の技術］従来より、血液バッグを用いて採血が行なわれており、
採血にあたり、血液バッグの採血針に取り付けられてい
る採血針プロテクターを取り外し、採血針を供血者に穿
刺し採血する。そして、採血された血液は、そのまま
（全血）あるいは必要な成分に遠心分離されて患者に輸
血される。また、血液型の確認、輸血によるＢ型、非Ａ
非Ｂ型などの血清肝炎、エイズ（後天性免疫不全症候
群）、性病などの感染性疾患の感染の防止、献血者の健
康診断（モニタリング）などのために、採血された血液
の検査を行っている。この検査のために、血液バッグの
採血針を供血者より抜去し、その採血針を内部が減圧さ
れた採血管の封止部材（ゴム栓）に栓刺し、血液バッグ
内の血液の一部を採血管に採取し、その後、再び採血針
にプロテクターを被嵌する。このようにして、採取した
血液を用いて必要な項目について検査を行っている。

［従来技術の問題点］採血管に血液を採取する作業は、片手に採血管を持ち、
片手に血液バッグの採血針を持ち、採血針を採血管のゴ
ム栓に穿刺して行う。この際に、採血針を誤って手指に
指す危険性があり、採血作業者への上記のような感染性
疾患の感染の危険性があった。さらに、上記のように血
液を採取した採血管には、血液バッグと同じシールラベ
ル（同じシリアルNO.が付されたシールラベル）を貼付
して両者の血液が同一であることを確認できるようにし
ている。しかし、血液バッグを用いた採血作業は、通常
採血車の中で複数並行して行われているため、複数の採
血した採血管が採血車内に混在することがあり、貼付す
るシールラベルを間違えるおそれ、また、採血前に採血
管にシールラベルを貼付する場合にあっては、シールラ
ベルを貼付した採血管に他のシールラベル（シリアルN
O.）の異なる血液バッグより血液を採取するおそれがあ
った。このようなシールラベルの貼り間違えまたは採血
する血液バッグの錯誤は、感染性疾患を有する血液を安
全な血液と錯誤して輸血することになり、危険である。

また、採血作業が終了した後、採血針にプロテクターを
被嵌する作業は、片手にプロテクターを持ち、片手に血
液バッグの採血針を持ち、被嵌する。この際にも、採血
針を誤って手指に指す危険性があり、採血作業者への感
染の危険性があった。

［問題点を解決するための手段］本考案の目的は、上記のような問題点を解消し、血液バ
ッグより採血管に採血する際、さらに、血液バッグの採
血針に再びプロテクターを被嵌する際に、採血作業者が
誤って、自分の手指に採血針が穿刺することを防止し、
さらに、血液バッグより採血した採血管に血液バッグと
同じシールラベル（同じシリアルNO.が付されたシール
ラベル）を貼付する際に、他の採血された採血管と混同
すること、およびシールラベルを貼付した採血管に他の
シールラベル（シリアルNO.）の異なる血液バッグより
血液を採取することを防止し、感染性疾患を有する血液
が安全な血液と錯誤して輸血されることを防止できる採
血針プロテクターおよび採血管スタンドを提供するもの
である。

上記目的を達成するものは、採血針プロテクターを立て
た状態で載置するプロテクター載置部と、採血管を立て
た状態で載置する採血管載置部とを有する採血針プロテ
クターおよび採血管用スタンドである。

そして、前記採血管の載置部は、２つ以上設けられてい
ることが好ましい。また、前記採血針プロテクターの載
置部は、例えば、前記スタンドの上面よりスタンド内方
に延びる採血針プロテクターを収納可能な孔部である。
また、前記採血管の載置部は、例えば、前記スタンドの
上面よりスタンド内方に延びる採血管を収納可能な孔部
である。また、前記採血針プロテクターの載置部は、例
えば、採血針プロテクターを保持可能な保持部である。
また、前記採血管の載置部は、例えば、採血管を保持可
能な保持部である。

本考案の採血針プロテクターおよび採血管スタンドを図
面に示す実施例を用いて説明する。

本発明のスタンド１は、採血針プロテクターを立てた状
態で載置するプロテクター載置部２と、採血管を立てた
状態で載置する採血管載置部３とを有している。

そこで、第１図ないし第３図に示した実施例を用いて、
本発明のスタンドを説明する。

第１図は、本発明のスタンドの上面図であり、第２図
は、第１図のＸ−Ｘ線断面図であり、第３図は、本発明
のスタンドの斜視図である。

このスタンド１は、上面および下面が平坦面となってい
る立方体であり、上面の平坦面には、スタンドの内方に
延びる採血針プロテクター載置部２および採血管載置部
３が設けられている。そして、この実施例では、プロテ
クター載置部２は、プロテクターの本体部分より若干大
きく、かつプロテクターの基端部分（採血針ハブと嵌合
する部分）より若干小さい径を有するプロテクターの本
体部分を収納可能な収納孔部２ａと、この収納孔部２ａ
の上部に位置し、プロテクターの基端部分より若干大き
い径を有し、かつプロテクターの基端部分の先端（プロ
テクターの本体部と基端部の接続部分）を係止可能な係
止孔部２ｂとからる孔部により形成されている。よっ
て、プロテクターは、その基端部が上記の係止孔部２ｂ
に位置するとともに係止され、かつプロテクターの本体
部分は上記の収納孔部２ａに収納されてた状態に載置さ
れる。また、係止孔部２ｂの深さは、プロテクターの基
端部分の長さより浅いものとなっているので、プロテク
ターの基端部分は若干突出した状態に載置される。この
ように、この実施例のスタンド１では、プロテクターの
基端部分（開口部分）が上方を向き、かつ突出した状態
にて載置されるようになっている。このため、プロテク
ターがスタンド１に載置されていることを容易に確認で
き、さらにプロテクターを載置した状態にて、血液バッ
グさらには血液採取器の採血針をプロテクターの基端部
分の開口に挿入することにより、採血針にプロテクター
を容易に被嵌することができ、プロテクターを手に持つ
必要がない。また、プロテクター載置部２を形成する孔
部の形状としては、上記のものに限られず、例えば、全
体としてプロテクターの基端部分より若干大きい径を有
し、かつ孔部の深さがプロテクター全体の長さより若干
浅いものとしてもよく、また孔部が下方に向かって縮径
するように形成し、プロテクターの本体部分あるいは基
端部分が孔部の内壁に接触し、係止するように構成して
もよい。

また、このスタンド１には、上面の平坦面には、スタン
ドの内方に延びる採血管載置部３が設けられている。こ
の採血管載置部３は、この実施例のように複数設けるこ
とが好ましい。そして、この実施例では、採血管載置部
３は、採血管本体より若干大きく、かつ採血管本体を封
止する封止部材（例えば、ゴム栓）より若干小さい径を
有する採血管本体を収納可能な収納孔部３ａと、この収
納孔部３ａの上部に位置し、封止部材より若干大きい径
を有し、かつ封止部材先端（採血管本体と封止部材の嵌
合部分）を係止可能な係止孔部３ｂとからなる孔部によ
り形成されている。よって、採血管は、封止部材が上記
の係止孔部２ｂに位置するとともに係止され、かつ採血
管本体は上記の収納孔部３ａに収納されてた状態に載置
される。また、係止孔部３ｂの深さは、封止部材の長さ
より浅いものとなっているので、封止部材は若干突出し
た状態に載置される。このように、この実施例のスタン
ド１では、ゴム栓が上方を向き、かつ突出した状態にて
載置されるようになっている。このため、採血管がスタ
ンド１に載置されていることを容易に確認でき、さらに
採血管を載置した状態にて、血液バッグさらには血液採
取器の採血針をゴム栓に穿刺することにより、ゴム栓に
採血針を穿刺する際に、採血管を手に持つ必要がない。
また、採血管載置部３を形成する孔部の形状としては、
上記のものに限らず、例えば、全体として採血管および
封止部材より若干大きい径を有し、かつ孔部の深さが採
血管全体の長さより若干浅いものとしてもよく、また孔
部が下方に向かって縮径するように形成し、採血管本体
あるいは封止部材が孔部の内壁に接触し、係止するよう
に構成してもよい。

また、スタンド１の形状は、第１図ないし第３図に示す
ようなものに限られず、例えば、第４図に示すように、
スタンド１の下部が広がっているものとしてもよい。さ
らに、スタンドの上面は傾斜しており、上記の孔部が垂
直方向に対し若干斜めに延び、プロテクターおよび採血
管を傾斜した状態に載置できるものであってもよい。つ
まり、本考案において、プロテクターおよび採血管を立
てた状態とは、垂直状態に限らず、プロテクターの開口
部および採血管の封止部材が水平方向より上方を向いた
状態であればよい。

さらに、上記のような孔部によりプロテクターおよび採
血管を載置するものではなく、例えば、第５図に示すよ
うに、円形台座６に垂直に取り付けられた係止具７とか
らなり、この係止具は、採血針プロテクターを保持可能
な保持部８と採血管を保持可能な保持部９とを有するも
のでもよい。この実施例では、プロテクター保持部８
は、係止具７に設けられたプロテクターの本体部分より
若干大きく、かつプロテクターの基端部分より若干小さ
い径を有する環状部により構成されている。また、採血
管保持部９は、係止具７に設けられた採血管本体より若
干大きく、かつ採血管本体に取り付けられているゴム栓
より若干小さい径を有する環状部により構成されてい
る。

［作用］本考案のスタンドの作用を第３図および第６図を用いて
説明する。

まず、血液バッグ（図示せず）に貼付されているシール
ラベルの採血管貼付用シールラベルをはがし、それぞれ
の採血管の表面に貼付する。この段階で、血液バッグの
シールラベルのシリアルNO.と採血管のシールラベルの
シリアルNO.が一致しているか確認する。そして、それ
ら採血管をスタンド１の採血管載置部３に載置する。そ
の後、採血針よりプロテクター10を取り外し、取り外し
たプロテクター10をスタンド１のプロテクター載置部２
に載置する。そして、採血針を供血者に穿刺し、血液バ
ッグに血液を採取する。所定量の血液を採血した後、採
血針を供血者より抜去し、採血針を片手に持ち、スタン
ドに載置されている採血管の封止部材12に穿刺し、血液
バッグ内の血液の一部を採血管に採取する。この作業
を、例えば２回行う。その後、採血針をスタンドに載置
されているプロテクター10内に挿入し、プロテクター10
を採血針に取り付ける。

［考案の効果］本考案の血液バッグは、採血針プロテクターを立てた状
態で載置するプロテクター載置部と、採血管を立てた状
態で載置する採血管載置部とを有するものであるので、
血液バッグの採血針を採血管に穿刺する際、および採血
針に再びプロテクターを被嵌する際に、プロテクターお
よび採血管を手に持つ必要がないので、採血作業者が誤
って、自分の手指に採血針を穿刺することを防止する。
さらに、このスタンドは個々の供血者に対し個別に用意
されるので、血液バッグより採血した採血管に血液バッ
グと同じシールラベル（同じシリアルNO.が付されたシ
ールラベル）を貼付する前に、他の採血された採血管と
混同すること、およびシールラベルを貼付した採血管に
他のシールラベル（シリアルNO.）の異なる血液バッグ
より血液を採取することを防止し、感染性疾患を有する
血液を安全な血液と錯誤して輸血されることを防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のスタンドの一実施例の上面図、第２
図は、第１図に示したスタンドのＸ−Ｘ線断面図、第３
図は、本考案のスタンドの一実施例の斜視図、第４図
は、本考案のスタンドの他の実施例の斜視図、第５図
は、本考案のスタンドの他の実施例の斜視図、第６図
は、本考案のスタンドの作用を説明するための説明図で
ある。１……スタンド２……プロテクター載置部２ａ，３ａ……収納孔部、２ｂ，３ｂ……係止孔部３……採血管載置部６……台座、７……係止具８……プロテクター保持部９……採血管保持部、10……プロテクター 12……封止部材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】採血針プロテクターを立てた状態で載置す
るプロテクター載置部と、採血管を立てた状態で載置す
る採血管載置部とを有することを特徴とする採血針プロ
テクターおよび採血管用スタンド。
【請求項２】前記採血管の載置部は、２つ以上設けられ
ている請求項１に記載のスタンド。
【請求項３】前記採血針プロテクターの載置部は、前記
スタンドの上面よりスタンド内方に延びる採血針プロテ
クターを収納可能な孔部である請求項１に記載のスタン
ド。
【請求項４】前記採血管の載置部は、前記スタンドの上
面よりスタンド内方に延びる採血管を収納可能な孔部で
ある請求項１に記載のスタンド。
【請求項５】前記採血針プロテクターの載置部は、採血
針プロテクターを保持可能な保持部である請求項１に記
載のスタンド。
【請求項６】前記採血管の載置部は、採血管を保持可能
な保持部である請求項１に記載のスタンド。