JPH06280849A - 繊維強化材製コネクチングロッド - Google Patents

繊維強化材製コネクチングロッド

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JPH06280849A
JPH06280849A JP5072061A JP7206193A JPH06280849A JP H06280849 A JPH06280849 A JP H06280849A JP 5072061 A JP5072061 A JP 5072061A JP 7206193 A JP7206193 A JP 7206193A JP H06280849 A JPH06280849 A JP H06280849A
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connecting rod
cap member
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fiber
large end
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JP5072061A
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Junichi Noguchi
順一 野口
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、繊維強化材製コネクチングロッド
に関し、コネクチングロッドの大端部の結合をその強度
低下を招くことなく行なえて、コネクチングロッドを所
要の軌跡内に収めることができるようにすることを目的
とする。 【構成】 コネクチングロッド本体1とキャップ部材2
とを結合されてなる繊維強化材製コネクチングロッドロ
ッド10において、コネクチングロッド本体1の内部
に、小端部10Aから連桿部10Cを経て大端部構成部
10Bに至るように強化用繊維8を埋設して、さらに、
この強化用繊維8の端部を、キャップ部材2の背面側に
露出させて、この端部に、強化用繊維8の引張反力を利
用して、止め部材7を係止させることで、コネクチング
ロッド本体1とキャップ部材2とを結合するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化プラスチック
(FRP)等の繊維で強化された材料により形成され
た、繊維強化材製コネクチングロッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの性能を向上させるため
に、エンジンの可動部の重量軽減が推進されている。例
えば、ピストンとクランクシャフトとの間のコネクチン
グロッドを、繊維強化材料により形成することで、軽量
化を進めることも多数提案されている。
【0003】この繊維強化材料としては、母材(マトリ
クス)としてプラスティック(以下、樹脂ともいう)を
用いた繊維強化プラスティック(以下、FRPという)
やマトリクスとして金属を用いた繊維強化金属(以下、
FRMという)等がある。このような材料では、強化用
繊維やマトリクスの材質の設定も重要であるが、特に、
強化用繊維をどの様に配向させるかが重要である。
【0004】例えば、特開昭58−91919,特開昭
58−94620,特開昭58−94621の各提案
(以下、これらの各提案を上記の順に第1従来例,第2
従来例,第3従来例という)では、繊維強化材料製のコ
ネクチングロッドの強度及び耐磨耗性の向上を目的とし
た構造が開示されている。これらの従来例のうち、特開
昭58−94620の提案(第2従来例)について図4
に示す。
【0005】図4に示すように、コネクチングロッド1
1は、ピストンピン(図示略)と回転自在に結合される
小端部12と、クランクシャフト(図示略)と回転自在
に結合される大端部13と、これらの小端部12と大端
部13とを連結する連桿部14とから構成される。この
例のものは、大端部13が2つ割れになっていて、小端
部12,連桿部14,大端部13の一側を構成する大端
部構成部15とを有するコネクチングロッド本体11A
と、大端部13の他側を構成するキャップ部材11Bと
からなっている。つまり、キャップ部材11Bが、ボル
ト16A及びナット16Bによって、大端部構成部15
の左右両側端部に結合されることにより、クランクシャ
フト(図示略)のための軸受部をそなえた大端部13が
形成される。クランクシャフト(図示略)を挟み込ん
で、大端部構成部15の左右両側端部に結合される。
【0006】このようなコネクチングロッド本体11A
及びキャップ部材11Bは、いずれもFRP製のもので
あり、図4中において、符号18は樹脂内に埋め込まれ
た強化用繊維を模式的に示したものである。図示するよ
うに、繊維18は、小端部12,大端部13及び連桿部
14のいずれにも埋め込まれているが、これらの繊維1
8としては主として長繊維が用いられており、この長繊
維は、コネクチングロッド11の外形に沿うように配置
されている。
【0007】つまり、長繊維18は、連桿部14ではそ
の長さ方向に配向され、小端部12及び大端部13では
軸受け穴回りの円周方向に環状に配向されている。これ
らの繊維により、各部の強度が確保されている。また、
小端部12及び大端部13の軸方向の両側には、短繊維
(図示略)又は一方向プリプレグのチョップをランダム
に積層した構造になっており、これにより、軸受け部分
としての耐磨耗性が確保されている。
【0008】なお、第1従来例のものでは、小端部12
及び大端部13の軸方向の両側に、クロス状の強化用繊
維を厚さ方向に積層した構造になっており、第3従来例
のものでは、小端部12及び大端部13の軸方向の両側
に、強化用繊維を軸心から半径方向に配置した構造にな
っている。これにより、いずれも、軸受け部分としての
耐磨耗性が確保されている。
【0009】また、特開昭60−84418,特開昭6
0−84419の各提案(以下、これらの各提案を上記
の順に第4従来例,第5従来例という)では、繊維強化
金属(FRM)製のコネクチングロッドにおいてその小
端部のピストンヘッド裏面との干渉を防止することや小
端部の厚さ方向の剛性の均一化を目的とした構造が開示
されている。
【0010】これらの従来例のうち、特開昭60−84
419の提案(第5従来例)について図5に示す。図5
において図4と同符号は同様の部分を示すが、この第5
従来例のコネクチングロッド11では、上述の各従来例
のものと同様に、連続した長繊維19が、連桿部14で
はその長さ方向に配向され、小端部12及び大端部13
では軸受け穴回りの円周方向に環状に配向されている
が、この長繊維19は、連桿部14から小端部12のみ
ならず大端部13も迂回するように連続した閉ループ
(第1の閉ループ)を形成するように配設されている。
なお、符号19A,19B,190Cは、それぞれ小端
部12,大端部13,連桿部14に配置される第1の閉
ループの長繊維19部分である。
【0011】さらに、大端部13の軸受け穴回りには、
長繊維20が、円周方向に環状に連続した閉ループ(第
2の閉ループ)を形成している。このように第1の閉ル
ープを形成する長繊維19が、連桿部14と小端部12
との間で連続していることにより、小端部12の強度が
確保され、小端部12の外径を縮小できて、小端部12
のピストンヘッド裏面との干渉を防止できるようになっ
ている。また、第2の閉ループを形成する長繊維20に
より、大端部13の強度や剛性が確保されている。
【0012】そして、この従来例のものでは、長繊維1
9が、連桿部14から小端部12に向かった部分でその
軸方向(図5中、左右方向)に広げられており、小端部
の厚さ方向の剛性の均一化が促進されている。また、こ
の分だけその小端部12の半径方向の厚みが削減され、
この点からも、小端部12の外径が縮小できて、小端部
12のピストンヘッド裏面との干渉を防止できるように
なっている。
【0013】なお、図示しないが、特開昭60−844
18の提案(第4従来例)では、第5従来例のものと同
様に、第1の閉ループ及び第2の閉ループが設けられ
る。また、連桿部14から小端部12に向かう長繊維1
9の配向については示されていないが、小端部12の軸
受け穴回りに、大端部13の場合と同様に、長繊維によ
る第3の閉ループが配設されている。これにより、小端
部12の強度が確保され、小端部12のピストンヘッド
裏面との干渉を防止できるようになっている。
【0014】また、特開昭58−8819の提案(以
下、この提案を第6従来例という)では、第1〜3従来
例と同様に、コネクチングロッド11を、その大端部1
3で2つ割れとして、小端部12,連桿部14,大端部
13の一側とを有するコネクチングロッド本体11A
と、大端部13の他側を構成するキャップ部材11B
と、これらのコネクチングロッド本体11Aとキャップ
部材11Bとを結合するループ部材21とから構成して
いる。このうち、コネクチングロッド本体11A及びキ
ャップ部材11Bは鋳鉄製であるが、ループ部材21は
FRP製になっている。
【0015】このFRP製ループ部材21は、炭素繊維
等の強化用繊維のロービングを液状樹脂に浸漬してルー
プ状に巻いて硬化させたもので、硬化後、軸方向へ拡張
した上で、このループ部材21内にコネクチングロッド
本体11A及びキャップ部材11Bを挿入して、コネク
チングロッド11を組み立てる。つまり、FRP製ルー
プ部材21は、コネクチングロッド本体11Aとキャッ
プ部材11Bとを結合するために用いられている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コネクチン
グロッドは、その大端部においてクランクシャフトとの
結合を容易にするために、上述の第1〜第3従来例及び
第6従来例のもののように、大端部でコネクチングロッ
ド本体11Aとキャップ部材11Bとに2つ割れに形成
されるのが一般的である。逆に、上述の第4および第5
従来例のもののように、大端部13側が2つ割れになっ
ていないと、クランクシャフトとの結合が困難になり一
般的ではない。
【0017】しかし、大端部で2つ割れに形成する場
合、コネクチングロッド本体11Aとキャップ部材11
Bとの結合が課題となる。つまり、上述の第1〜第3従
来例のものでは、ボルト16A及びナット16Bの締結
により両者11A,11Bを結合しているので、ボルト
16Aの軸力(圧縮力)が局部的にFRP等の繊維強化
材料の積層方向と垂直に働くので繊維強化材料が座屈し
やすく、積層間の層間剥離を招く恐れもあり、コネクチ
ングロッドの強度低下を招くという課題がある。勿論、
ボルト16Aの軸力は局部的に各繊維に圧縮力として作
用し、繊維は圧縮力には弱いので、この点からもコネク
チングロッドの強度低下を招く。
【0018】一方、上述の第6従来例のものでは、コネ
クチングロッド本体11Aとキャップ部材11Bとが金
属製なので圧縮力には強いが、ループ21が本来のコネ
クチングロッドの外形よりも大きくはみだしてコネクチ
ングロッド軌跡内に収まらないという課題がある。ま
た、上述の第6従来例のものでは、ループ21を除いて
一般的な(繊維強化されてない)金属製なので、繊維強
化材料によるコネクチングロッドの軽量化は部分的なも
のになってしまう。
【0019】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、繊維強化材料によるコネクチングロッドの軽量化
を大きく推進できるとともに、コネクチングロッド本体
とキャップ部材との結合をコネクチングロッドの強度低
下を招くことなく行なえるようにし、さらには、コネク
チングロッドを所要の軌跡内に収めることができるよう
にした、繊維強化材製コネクチングロッドを提供するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の繊維強化材製コネクチングロッドは、小端部
と、大端部の一側を構成する大端部構成部と、これらの
小端部側と大端部構成部側との間の連桿部とを有する繊
維強化材製のコネクチングロッド本体と、該大端部の他
側を構成し、該大端部構成部の両側部に結合される繊維
強化材製のキャップ部材とをそなえ、該コネクチングロ
ッド本体と該キャップ部材とを結合されてなる繊維強化
材製コネクチングロッドにおいて、該コネクチングロッ
ド本体の内部に、該小端部から該連桿部を経て該大端部
構成部に至るように埋設されて、その端部が、該大端部
構成部における該キャップ部材との結合端部から外部に
露出するように配設された強化用繊維と、該キャップ部
材における該大端部構成部分との結合端部から該キャッ
プ部材の背面側に亘って穿設されて、該強化用繊維の端
部を挿通される穴部とが設けられて、該コネクチングロ
ッド本体と該キャップ部材との結合時に、該強化用繊維
の端部が、該穴部の内部から該キャップ部材の背面側に
露出するように設定され、該キャップ部材の背面側に露
出した該強化用繊維の端部に、該強化用繊維の引張反力
を利用して該キャップ部材を該コネクチングロッド本体
への結合状態に保持する止め部材が係止されていること
を特徴としている。
【0021】また、請求項2記載の本発明の繊維強化材
製コネクチングロッドは、請求項1記載の構成に加え
て、該強化用繊維が、その中間部分を、該小端部側の軸
受部に巻回されるとともに、その両端部側部分を、該小
端部側の軸受部の一側から該大端部構成部における結合
端部の他側へ及び該小端部側の軸受部の他側から該大端
部構成部における結合端部の一側へ向けて、対角線状に
互いに交差し且つ直線状に延設されていることを特徴と
している。
【0022】また、請求項3記載の本発明の繊維強化材
製コネクチングロッドは、請求項1又は請求項2記載の
構成に加えて、該コネクチングロッド本体と該キャップ
部材とが、プラスチックを母材として該強化用繊維で強
化された、繊維強化プラスチックにより構成されている
ことを特徴としている。
【0023】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の繊維強化材製コ
ネクチングロッドでは、コネクチングロッド本体とキャ
ップ部材との結合は、以下のように行なう。つまり、コ
ネクチングロッド本体の内部に埋設された強化用繊維の
端部の、大端部構成部におけるキャップ部材との結合端
部から外部に露出した部分を、キャップ部材の穴部に挿
通させながら、コネクチングロッド本体とキャップ部材
とを整合させる。そして、穴部からキャップ部材の背面
側に露出した強化用繊維の端部に、キャップ部材をコネ
クチングロッド本体への結合状態に保持するように、止
め部材を係止する。
【0024】この結果、強化用繊維及び止め部材によ
り、キャップ部材がコネクチングロッド本体に結合する
ように拘束されるが、このときの結合拘束力には、強化
用繊維の引張反力(引張力に対する反力)が用いられ
る。強化用繊維は引張力に対してはその強度特性を十分
に発揮するので、キャップ部材とコネクチングロッド本
体との結合強度と同時に、コネクチングロッド全体の構
造強度を向上させることができ、勿論、繊維強化材料の
座屈等のおそれも回避される。
【0025】また、請求項2記載のように強化用繊維を
配置すると、強化用繊維の両端部側部分が、連桿部内を
通る部分で、直線状に延設されながらも対角線状に互い
に交差した状態になるので、強化用繊維を十分に強度を
発揮しうる状態で所要の幅の連桿部内に収めることがで
きる。
【0026】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1,2は本発明の第1実施例としての繊
維強化材製コネクチングロッドを示すもので、図1はそ
の分解斜視図、図2はその正面図及び縦断面図であり、
図3は本発明の第2実施例としての繊維強化材製コネク
チングロッドを示す正面図である。
【0027】まず、第1実施例について説明すると、図
1に示すように、この繊維強化材製コネクチングロッド
10は、小端部10Aと大端部10Bと連桿部10Cと
をそなえ、大端部10Bで2つ割れになっている。つま
り、コネクチングロッド10は、小端部10Aと大端部
10Bの一側を構成する大端部構成部1Bと連桿部10
Cとを有するコネクチングロッド本体1と、大端部10
Bの他側を構成するキャップ部材(ベアリングキャッ
プ)2とを結合した構造になっている。
【0028】コネクチングロッド本体1の小端部10A
には、図示しないピストンピンを挿入される軸穴(小端
穴)1Aが形成され、この軸穴1A内には軸受け3が圧
入等により装着されている。また、コネクチングロッド
本体1の大端部構成部1Bは、軸穴(大端穴)1Cを形
成しうるように二股状に形成されており、二股状に形成
された端部には、それぞれキャップ部材2と結合する結
合端面1Dが形成されている。
【0029】一方、キャップ部材2にも、コネクチング
ロッド本体1の各結合端面1D,1Dと対応して結合端
面2D,2Dが設けられている。コネクチングロッド本
体1及びキャップ部材2は、いずれも強化用繊維として
の炭素繊維を母材(マトリクス)としての樹脂(プラス
ティック)で固めた炭素繊維強化プラスティック(CF
RP)である。このようなコネクチングロッド本体1及
びキャップ部材2は、例えば、母材としての樹脂に耐熱
性エポキシ樹脂等の熱に強い材料を用いて所要の方向に
炭素繊維を配向させた一方向プリプレグ(UDプリプレ
グ)を積層して圧縮成型することで形成することができ
る。この場合の繊維の方向は、連桿部10Cではコネク
チングロッドの軸方向とし小端部10A及び大端部10
Bの軸穴1A,1Cの回りでは周方向とするなど、各種
の従来構造を適用できる。
【0030】ただし、このコネクチングロッド本体1の
内部には、上述の強化用繊維の他に、強化用繊維として
の炭素繊維ロービング8が埋設されている。この炭素繊
維ロービング8は、例えばプリプレグの積層厚さの中央
部分にプリプレグ一層分だけに配設されている。また、
この炭素繊維ロービング8は、小端部10Aから連桿部
10Cを経て大端部構成部1Bに至るように埋設されて
いるが、図2に示すように、特に、その中間部8Aを小
端部10で軸穴1A回りに巻回された上で、その両端部
8B,8C側をそれぞれ反対側の結合端面1Dへ向けて
直線状に配設されている。
【0031】つまり、軸穴1A回りの一側(例えば図2
中の左側)から大端部構成部1Bの方へ向かう炭素繊維
ロービング8の端部8B側部分は軸方向中心線に対して
反対側(図2中の右側)の結合端面1Dへ向けて配向さ
れ、軸穴1A回りの他側(つまり図2中の右側)から大
端部構成部1Bの方へ向かう炭素繊維ロービング8の端
部8C側部分は軸方向中心線に対して反対側(図2中の
左側)の結合端面1Dへ向けて配向される。この結果、
炭素繊維ロービング8の両端部8B,8Cは、図2に示
すように、連桿部10C内において互いに交差する対角
線状でしかも直線状に配設されることになる。
【0032】なお、炭素繊維ロービング8の両端部8
B,8Cは、いずれも結合端面1D,1Dから所要量外
部に露出している。そして、キャップ部材2には、これ
らの炭素繊維ロービング8の両端部8B,8Cを通す穴
部2A,2Bが穿設されている。この穴部2A,2B
は、コネクチングロッド本体1の各結合端面1D,1D
の炭素繊維ロービング8の露出位置と対応したキャップ
部材2の結合端面2D,2Dの要部から、キャップ部材
2の背面側(軸穴1Cの外側、図1,2中の下方)に亘
って穿設されている。
【0033】また、この第1実施例では、キャップ部材
2の背面側が曲面ではなく、結合端面2D,2Dの外側
面をそのまま平行に下方へ延設した側壁2E,2Eとこ
れら2E,2Eと互いに直交する下面2Fとからなる矩
形状に形成されており、穴部2A,2Bは、コネクチン
グロッド10の軸心線と平行又は略平行に設定されてい
る。
【0034】炭素繊維ロービング8の両端部8B,8C
は、これらの各穴部2A,2B内を挿通されて、キャッ
プ部材2の背面側からさらに所要量だけ露出され、この
露出部分に止め部材(以下、止め具という)7を係止さ
れている。なお、キャップ部材2の背面側には、端面プ
レート6が当接されており、炭素繊維ロービング8の両
端部8B,8Cは、この端面プレート6の外側から止め
具7を係止される。
【0035】端面プレート6は、キャップ部材2の背面
側の下面2Fに当接する部材であり、下面2Fの形状に
沿うように形成されている。この端面プレート6には、
炭素繊維ロービング8の両端部8B,8Cを挿通される
とともに止め具7を当接される穴6Aが穿設されてい
る。この穴6Aは、炭素繊維ロービング8を挿通しうる
細穴部6Bの下方にテーパ状に拡径した円錐状穴部6C
の連続した構造になっている。
【0036】一方、止め具7は、こまのような形状の部
材を二つ割れさせた2つの部材からなり、両部材を整合
させると、全体として、軸心に炭素繊維ロービング8を
挿通しうる細穴部7Aが形成され、上部外面に端面プレ
ート6の円錐状穴部6Cと整合しうるようにテーパ状に
形成された円錐面部7Bが形成され、下部外面に円錐面
部7Bに連続する円筒面部6Cが形成されるようになっ
ている。
【0037】また、細穴部7Aは、止め具7の2つの部
材を接合させた際に最も内径が小さくなるが、この際に
炭素繊維ロービング8を把持できるように、炭素繊維ロ
ービング8の外径よりも適当に小さな内径になるように
設定されている。なお、このように、止め具7及び炭素
繊維ロービング8を通じてコネクチングロッド本体1に
キャップ部材2が結合されることで、大端部10Bが形
成されるが、この大端部10Bには、その軸穴1Cとク
ランクシャフトの外周との間に、軸受け4A,4Bを介
装され、その軸方向両端面とクランクシャフトの対応面
との間には、スラストワッシャ5をそれぞれ介装され
る。
【0038】このため、当然ながら、大端部10Bの軸
穴1Cの内径は、クランクシャフトの軸径よりも軸受け
4A,4Bの厚み分だけ大きく設定される。また、大端
部10Bの軸方向両端面は、スラストワッシャ5の厚み
分だける削除された凹部1Eが形成されている。なお、
スラストワッシャ5はクランクシャフトの軸径よりもや
や小さい幅の開口部5Aを有するが、このスラストワッ
シャ5は弾性変形により拡径されながらクランクシャフ
トへ装着される。
【0039】なお、軸受け3,4A,4B及びスラスト
ワッシャ5は、いずれも、軽量で且つ耐磨耗性の高い材
料で形成される。この実施例では、例えばポリイミド,
ポリアミドイミド,フェノール等の樹脂に、グラファイ
トや二硫化モリブデンなどを添加した材料を圧縮成型ま
たは射出成型することで軸受け3,4A,4B及びスラ
ストワッシャ5を形成しているが、これらの材料として
は、このほか所謂コンロッドメタルと称される銅系合金
をはじめとうした金属系材料も考えられる。
【0040】また、端面プレート6には、所要の硬度,
剛性及び強度が要求される。そこで、この実施例では、
端面プレート6をスチールで形成しているが、その他の
金属系材料や樹脂系材料で形成してもよい。本発明の第
1実施例としての繊維強化材製コネクチングロッドは、
上述のように構成されているので、このコネクチングロ
ッド10のエンジンへの組み付けは、例えば以下のよう
に行なう。
【0041】コネクチングロッド10のクランクシャフ
トへの取り付けは、まず、コネクチングロッド本体1の
大端部構成部1B及びキャップ部材2を図示しないクラ
ンクシャフトの軸部の両側から装着する。このとき、大
端部構成部1Bの結合端面1D,1Dから露出した炭素
繊維ロービング8の両端部8B,8Cを、キャップ部材
2の結合端面2D,2Dから穴部2A,2Bに挿通す
る。
【0042】そして、各穴部2A,2Bから露出した炭
素繊維ロービング8の両端部8B,8Cに、止め具7を
係止させる。この際、キャップ部材2の背面側には、端
面プレート6を当接して、止め具7を、この端面プレー
ト6の外側から炭素繊維ロービング8の両端部8B,8
Cに係止させる。この際、大端部10Bの軸穴1Cには
軸受け4A,4Bを介装し、大端部10Bの軸穴1C回
りの軸方向両端面とクランクシャフトの対応面との間に
はスラストワッシャ5をそれぞれ介装する。
【0043】止め具7の装着を具体的に説明すると、端
面プレート6の外側から露出した炭素繊維ロービング8
の両端部8B,8Cを、例えば図示しないてこ等の治具
を利用しながら、適当な荷重で引張状態にしておき、そ
の両側から2つの止め具7,7を整合させる。このと
き、端面プレート6から露出した両端部8B,8Cの最
も基部に、それぞれ、端面プレート6の円筒面部6Cへ
止め具7の円錐面部7Bが当接するようにして、止め具
7,7を整合させる。ただし、止め具7,7の細穴部7
Aは、止め具7,7の接合時に炭素繊維ロービング8の
外径よりも小さな内径になるように設定されているの
で、この時には、止め具7,7を互いに強く押しつける
などしない限り止め具7,7は相互に当接していない。
【0044】この後、炭素繊維ロービング8の両端部8
B,8Cに加えた引張荷重を開放すると、炭素繊維ロー
ビング8が収縮して、その各端部8B,8Cが端面プレ
ート6の穴6A内に戻り込もうとする。この時、止め具
7,7は、炭素繊維ロービング8の両端部8B,8Cと
摩擦係合しているので、端部8B,8Cとともに穴6A
側に引き込まれ、円筒面部6Cへの円錐面部7Bの当接
(噛合)が強まる。これにより、円筒面部6Cから円錐
面部7Bへ作用する反力が、2つの止め具7,7を相互
に接近させるようにはたらく。
【0045】止め具7,7が相互に接近すると、止め具
7,7の細穴部7Aの内径が小さくなって、この細穴部
7Aの内面が、炭素繊維ロービング8の端部8B,8C
を把持するようになる。つまり、炭素繊維ロービング8
が収縮しようとするほど、止め具7,7の端面プレート
6の穴6Aへの結合及び止め具7,7と炭素繊維ロービ
ング8の端部8B,8Cとの結合が強まることになる。
【0046】この結果、炭素繊維ロービング8に適当な
引張荷重が残存した状態で、炭素繊維ロービング8の端
部8B,8Cが止め具7,7を介して端面プレート6に
係止されることになる。そして、炭素繊維ロービング8
に加えられている引張力が、コネクチングロッド本体1
とキャップ部材2とを結合させる結合力(キャップ締付
力)として作用するので、この炭素繊維ロービング8を
通じて、コネクチングロッド本体1とキャップ部材2と
の結合が保持されるようになる。
【0047】この炭素繊維ロービング8は、コネクチン
グロッド本体1には完全に埋設されて一体化されている
ので、炭素繊維ロービング8によるキャップ締付力は、
コネクチングロッド本体1とキャップ部材2との間で
は、各結合端面1D,1D,2D,2Dの全面で負担さ
れ、炭素繊維ロービング8の端部8B,8Cとキャップ
部材2との間では、端面プレート6を介してキャップ部
材2の背面側の下面2F全体で負担されることになる。
【0048】このようにキャップ締付力が分散するた
め、キャップ締付力がコネクチングロッド本体1とキャ
ップ部材2との結合部で局部的に働くことが回避され、
繊維強化材料の座屈が回避され、積層間の層間剥離も回
避され、コネクチングロッドの強度及び耐久性が確保さ
れる。さらに、繊維は一般に引張力には強いので、炭素
繊維ロービング8に適当な引張力が残存していること
で、炭素繊維ロービング8による補強効果が高まり、コ
ネクチングロッドの強度が向上する。
【0049】また、炭素繊維ロービング8は連桿部10
C内において互いに交差する対角線状でしかも直線状に
配設されるので、強度上も有利となり、さらに、対角線
状の配設は炭素繊維ロービング8を本来のコネクチング
ロッドの外形内に十分に納めることができる利点があ
る。なお、このような、コネクチングロッド本体1とキ
ャップ部材2との結合時に、大端部10Bの軸穴1Cと
クランクシャフトの外周との間に、軸受け4A,4Bを
介装し、軸穴1Cの軸方向両端面とクランクシャフトの
対応面との間に、スラストワッシャ5をそれぞれ介装す
る。
【0050】これらの軸受け4A,4B及びスラストワ
ッシャ5により、クランクシャフトとの摺動による耗損
が抑制され、コネクチングロッド10として十分な耐久
性が確保される。また、スラストワッシャ5により、大
端部10Bのクランクシャフトの軸方向のずれが防止さ
れる効果もある。なお、クランクシャフトへの取り付け
とともに、コネクチングロッド10のクランクシャフト
への取り付けは、ピストンピンへの取り付けも行なう。
この際に、コネクチングロッド本体1の小端部1Aの軸
穴1A内に軸受け3を装着する。この軸受け3には耐磨
耗性の高い材料が用いられているので、ピストンピンと
の摺動による耗損が抑制され、コネクチングロッド10
として十分な耐久性が確保される。
【0051】もちろん、本繊維強化材製コネクチングロ
ッドにおいても、CFRPという繊維強化材料の採用に
より、コネクチングロッドの軽量化も十分に実現する。
次に、本発明の第2実施例としての繊維強化材製コネク
チングロッドについて説明すると、このコネクチングロ
ッド10′は、図3に示すように、キャップ部材2′の
形状が第1実施例のものと異なっている。
【0052】つまり、このキャップ部材2′の内部に形
成された穴部2A′,2B′は、コネクチングロッド本
体1内の炭素繊維ロービング8の配向方向に向けて穿設
されている。即ち、炭素繊維ロービング8がコネクチン
グロッド本体1とキャップ部材2′との接合部分で屈曲
することなく一直線をなすように穴部2A′,2B′が
形成されているのである。
【0053】これに応じて、キャップ部材2′の外周側
の形状も第1実施例のものとは異なっている。つまり、
このキャップ部材2′の外周側は、第1実施例のキャッ
プ部材2の下面側の左右角部を削除されていて、穴部2
A′,2B′の下部開口が炭素繊維ロービング8の配向
方向と直角をなす端面2F′,2F′にそれぞれ形成さ
れている。
【0054】そして、端面プレート6′も端面2F′,
2F′に対応して2つに分割されており、端面プレート
6と同様に穴6A′をそなえ、穴部2A′,2B′から
露出した炭素繊維ロービング8の両端部8B,8Cに
は、この端面プレート6′の穴6A′の外側から第1実
施例の場合と同様に止め具7を係止される。また、スラ
ストワッシャ5′もこのキャップ部材2′の形状に対応
して形成されている。
【0055】なお、これらの他の部分は、第1実施例と
同様に構成されている。このような構成により、本発明
の第2実施例としての繊維強化材製コネクチングロッド
においても、第1実施例と同様の作用及び効果が得られ
る。つまり、キャップ締付力の分散により、繊維強化材
料の座屈、さらに、積層間の層間剥離が回避され、コネ
クチングロッドの強度及び耐久性が確保される。
【0056】また、炭素繊維ロービング8に適当な引張
力が残存していることで、炭素繊維ロービング8を通じ
てコネクチングロッドの強度が向上する。さらに、炭素
繊維ロービング8が連桿部10C内において互いに交差
する対角線状でしかも直線状に配設されていることで、
強度が向上し、炭素繊維ロービング8を本来のコネクチ
ングロッドの外形内に十分に納めることができる。
【0057】また、軸受け3,4A,4B及びスラスト
ワッシャ5′により、クランクシャフトとの摺動による
耗損が抑制され、コネクチングロッド10として十分な
耐久性が確保され、スラストワッシャ5′により、大端
部10Bのクランクシャフトの軸方向のずれが防止され
る。もちろん、CFRPという繊維強化材料の採用によ
り、コネクチングロッドの軽量化も十分に実現する。
【0058】そして、この実施例の構成では、炭素繊維
ロービング8がコネクチングロッド本体1とキャップ部
材2′との接合部分で屈曲することなく一直線をなすよ
うに配向されているので、上述の炭素繊維ロービング8
を通じたコネクチングロッドの強度の向上がより一層大
きなものになる。また、キャップ部材2′の外周側にお
いて、第1実施例のキャップ部材2よりも下面側の左右
角部を削除されているので、コネクチングロッド10の
外形をよりコンパクトに形成できる。
【0059】なお、炭素繊維ロービング8に相当する強
化用繊維としては、アラミド繊維やボロン繊維をはじめ
とした他の材料のものを用いてもよく、その繊維の形態
もロービング以外のものを用いてもよい。また、この強
化用繊維8の配置角度等の配置状態についても、この繊
維8の引張反力によってコネクチングロッド本体とキャ
ップ部材との結合を行なうようなものであればよく、上
述の各実施例の配置に限定されるものではない。
【0060】さらに、本繊維強化材製コネクチングロッ
ドの各部の材料は、上述の各実施例のものに限定される
ものではなく、母材として、例えばポリエーテルエーテ
ルケトンやその他の種々の樹脂材料のほか、例えばアル
ミニウム合金等の金属径材料を採用しうるものである。
また、強化用繊維としても炭素繊維以外に例えばアラミ
ド繊維やボロン繊維をはじめとして他の種類の繊維を採
用しうる。また、長繊維や短繊維を適当に配合するなど
してもよい。
【0061】また、上述の各実施例では、UDプリプレ
グの積層によりコネクチングロッド本体やキャップ部材
を形成したが、クロス状の繊維の積層によりこれらを形
成するなど、その各部の繊維配向をはじめとした細部の
構成も各実施例のものには限定されない。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の繊維強化材製コネクチングロッドによれば、小端
部と、大端部の一側を構成する大端部構成部と、これら
の小端部側と大端部構成部側との間の連桿部とを有する
繊維強化材製のコネクチングロッド本体と、該大端部の
他側を構成し、該大端部構成部の両側部に結合される繊
維強化材製のキャップ部材とをそなえ、該コネクチング
ロッド本体と該キャップ部材とを結合されてなる繊維強
化材製コネクチングロッドにおいて、該コネクチングロ
ッド本体の内部に、該小端部から該連桿部を経て該大端
部構成部に至るように埋設されて、その端部が、該大端
部構成部における該キャップ部材との結合端面から外部
に露出するように配設された強化用繊維と、該キャップ
部材における該大端部構成部分との結合端面から該キャ
ップ部材の背面側に亘って穿設されて、該強化用繊維の
端部を挿通される穴部とが設けられて、該コネクチング
ロッド本体と該キャップ部材との結合時に、該強化用繊
維の端部が、該穴部の内部から該キャップ部材の背面側
に露出するように設定され、該キャップ部材の背面側に
露出した該強化用繊維の端部に、該強化用繊維の引張反
力を利用して該キャップ部材を該コネクチングロッド本
体への結合状態に保持する止め部材が係止されるという
構成により、以下のような効果が得られる。
【0063】キャップ締付力が分散して、繊維強化材
料の座屈や積層間の層間剥離が回避され、コネクチング
ロッドの強度及び耐久性が確保される。 強化用繊維に適当な引張力が残存していることで、コ
ネクチングロッドの強度が向上する。 上記の強度及び耐久性の向上により、コネクチングロ
ッドの軽量化を大幅に促進できる。
【0064】また、請求項2記載の本発明の繊維強化材
製コネクチングロッドによれば、該強化用繊維が、その
中間部分を、該小端部側の軸受部に巻回されるととも
に、その両端部側部分を、該小端部側の軸受部の一側か
ら該大端部構成部における結合端面の他側へ及び該小端
部側の軸受部の他側から該大端部構成部における結合端
面の一側へ向けて、対角線状に且つ直線状に延設される
という構成により、キャップ部材の結合部材としての強
化用繊維を、本来のコネクチングロッドの外形内に十分
に納めることができるようになる。
【0065】また、請求項3記載の本発明の繊維強化材
製コネクチングロッドによれば、請求項1又は請求項2
記載の構成に加えて、該コネクチングロッド本体と該キ
ャップ部材とが、プラスチックを母材として該強化用繊
維で強化された、繊維強化プラスチックにより構成され
るという構成により、所要の強度や剛性を確保しながら
コネクチングロッドの軽量化を大幅に促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての繊維強化材製コネ
クチングロッドを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例としての繊維強化材製コネ
クチングロッドを示す正面図及び縦断面図であって、
(A)が正面図、(B)が(A)のA−A矢視断面に相
当する縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施例としての繊維強化材製コネ
クチングロッドを示す正面図である。
【図4】従来例の繊維強化材製コネクチングロッドを示
す模式的な正面図である。
【図5】従来例の繊維強化材製コネクチングロッドを示
す模式的な側面図及び埋め込まれる強化用繊維の模式的
な斜視図である。
【図6】従来例の繊維強化材製コネクチングロッドを示
す模式的な正面図である。
【符号の説明】
1 コネクチングロッド本体 1A 軸穴(小端穴) 1B 大端部構成部 1C 軸穴(大端穴) 1D 結合端面 1E 凹部 2,2′ キャップ部材(ベアリングキャップ) 2A,2B,2A′,2B′ 穴部 2D,2D′ 結合端面 2E 側壁 2F 下面 2F′ 端面 3 軸受け 4A,4B 軸受け 5、5′ スラストワッシャ 5A 開口部 6,6′ 端面プレート 6A,6A′ 穴 6B 細穴部 6C 円錐状穴部 7 止め部材(止め具) 7A 細穴部 7B 円錐面部 8 強化用繊維としての炭素繊維ロービング 8A 中間部 8B,8C 両端部 10 繊維強化材製コネクチングロッド 10A 小端部 10B 大端部 10C 連桿部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:06 4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小端部と、大端部の一側を構成する大端
    部構成部と、これらの小端部側と大端部構成部側との間
    の連桿部とを有する繊維強化材製のコネクチングロッド
    本体と、 該大端部の他側を構成し、該大端部構成部の両側部に結
    合される繊維強化材製のキャップ部材とをそなえ、 該コネクチングロッド本体と該キャップ部材とを結合さ
    れてなる繊維強化材製コネクチングロッドにおいて、 該コネクチングロッド本体の内部に、 該小端部から該連桿部を経て該大端部構成部に至るよう
    に埋設されて、その端部が、該大端部構成部における該
    キャップ部材との結合端部から外部に露出するように配
    設された強化用繊維と、 該キャップ部材における該大端部構成部分との結合端部
    から該キャップ部材の背面側に亘って穿設されて、該強
    化用繊維の端部を挿通される穴部とが設けられて、 該コネクチングロッド本体と該キャップ部材との結合時
    に、該強化用繊維の端部が、該穴部の内部から該キャッ
    プ部材の背面側に露出するように設定され、 該キャップ部材の背面側に露出した該強化用繊維の端部
    に、該強化用繊維の引張反力を利用して該キャップ部材
    を該コネクチングロッド本体への結合状態に保持する止
    め部材が係止されていることを特徴とする、繊維強化材
    製コネクチングロッド。
  2. 【請求項2】 該強化用繊維が、 その中間部分を、該小端部側の軸受部に巻回されるとと
    もに、 その両端部側部分を、該小端部側の軸受部の一側から該
    大端部構成部における結合端部の他側へ及び該小端部側
    の軸受部の他側から該大端部構成部における結合端部の
    一側へ向けて、対角線状に互いに交差し且つ直線状に延
    設されていることを特徴とする、請求項1記載の繊維強
    化材製コネクチングロッド。
  3. 【請求項3】 該コネクチングロッド本体と該キャップ
    部材とが、プラスチックを母材として該強化用繊維で強
    化された、繊維強化プラスチックにより構成されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の繊維強化材製
    コネクチングロッド。
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