JPH06279881A - 珪酸苦土ニッケル鉱石の処理方法 - Google Patents

珪酸苦土ニッケル鉱石の処理方法

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JPH06279881A
JPH06279881A JP6784493A JP6784493A JPH06279881A JP H06279881 A JPH06279881 A JP H06279881A JP 6784493 A JP6784493 A JP 6784493A JP 6784493 A JP6784493 A JP 6784493A JP H06279881 A JPH06279881 A JP H06279881A
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Japan
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hydrochloric acid
leachate
oxide
magnesium
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JP6784493A
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English (en)
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Kenichi Katayama
賢一 片山
Retsu Nagabayashi
烈 長林
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 珪酸苦土ニッケル鉱石から、Ni含有合金溶
製時のNi原料として直接使用可能な高濃度Ni酸化物
を高回収率で得る。 【構成】 珪酸苦土ニッケル鉱石からFe及びNiを塩
酸浸出する。浸出液を50℃以上に保持し、1.0×1
-5〜1.5×10-3kw/リットルの強度で撹拌しな
がら、Mg換算1.2〜15.0g/分・リットルの添
加速度で中和剤を添加する。第1段中和工程でpHを
1.5以下とし、浸出液からFeを沈澱させる。第2段
中和工程でpHを5.5〜7.0とし、浸出液からNi
を沈澱させる。Fe及びNiの沈澱物は、それぞれ個別
に濾過洗浄した後、乾燥・焙焼により酸化物とされる。 【効果】 Ni濃度が高いNi酸化物が得られ、副産物
として酸化鉄,酸化マグネシウム及び塩酸が得られる。
酸化マグネシウム及び塩酸は、系内にリサイクルしてそ
れぞれ中和剤及び浸出液として再使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Ni含有合金等の製
鋼,溶製原料として使用されるNi原料を珪酸苦土ニッ
ケル鉱石から回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼等のNi含有合金を溶製す
る際、極めて高価な高炭素フェロニッケル,低炭素フェ
ロニッケル,純ニッケル,ニッケルオキサイドシンター
等がNi源として使用されている。そのため、オーステ
ナイト系ステンレス鋼のように多量のNiを含む合金で
は、製鋼コストのうちNi原料費が占める割合が格段に
高く、製造コストを上昇させる原因となる。この点で、
安価なNi原料を提供することが強く望まれている。他
方、現在工業的に採用されている珪酸苦土ニッケル鉱石
を原料としたフェロニッケルの製錬には、乾燥,仮焼し
た鉱石を溶鉱炉や電気炉で溶解する方法が最も広く行わ
れている。しかし、この方法では、ニッケル鉱石を濃縮
処理を施すことなく、脈石ごと全量を溶解している。そ
のため、炭材やフラックス等の副原料が多量に必要にな
ると共に、熱エネルギーの消費量も多くなっている。ニ
ッケル鉱石から不要な脈石を除去することが可能であれ
ば、Ni濃縮物が溶解原料とされ、資源的にもエネルギ
ー的にも有利な製錬法となる。
【0003】珪酸苦土ニッケル鉱石中のNiの濃縮に関
し、従来から種々の方法が研究・報告されている。しか
し、何れも実用化されるまでには至っていない。実用化
が困難な原因は、鉱石中のNiが2%程度と少量で、し
かも鉱石の主要鉱物であるマグネシウム珪酸塩中に極め
て微細に分散しているため、Niを物理的に濃縮するこ
とが難しいことにある。また、乾式処理では鉱石の融点
近い1400℃程度の高温で処理することから、エネル
ギーコストが高いこと等も実用化を妨げる原因として掲
げられる。湿式法では、酸化マグネシウムを中和剤とし
て珪酸苦土ニッケル鉱石を処理する方法が米国特許第2
468103号明細書,特開昭50−110901号公
報,特開昭54−5816号公報等で紹介されている。
しかし、鉱石に多量に含まれている鉄分は濾過洗浄に問
題があり、Feの全量を沈澱回収することは工業化が困
難である。この点、米国特許第2468103号明細書
では、対象とするニッケル鉱石をFe含有量の少ないガ
ーニエライト鉱石に限定し、沈澱させるFeの量を可能
な限り少なくしている。また、特開昭54−5816号
公報では、鉄分をメチルイソブチルケトンで抽出除去し
た後、MgOで中和してNiを水酸化物として沈澱回収
している。この方法は、工程が複雑であり、設備コス
ト,薬剤コスト等の面でも不経済である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、ニッケル鉱石の塩酸浸出により得られた浸出液から
中和によってFe,Ni及びCrを回収する際、中和条
件の制御によって沈澱物粒子を成長させ、濾過及び洗浄
が容易になるように濾過性に優れた沈澱物を得る処理方
法を開発し、特願平3−57845号,特願平4−10
5952号等として提案した。提案した処理方法は、珪
酸苦土ニッケル鉱石を塩酸で浸出する浸出工程、SiO
2 を主成分とする浸出残渣を分離する浸出工程、SiO
2 除去後の浸出液に中和剤を添加してNi,Fe及びC
rを水酸化物として沈澱させる沈澱凝集工程、沈澱物を
濾過・洗浄して塩化マグネシウム水溶液から分離する濾
過洗浄工程、分離した沈澱物を乾燥・焙焼してNi,F
eを混合酸化物とする乾燥焙焼工程、濾過洗浄工程で得
られた濾液を乾燥・焙焼して塩酸を回収すると共に、酸
化マグネシウムを再生する塩酸回収工程を経て珪酸苦土
ニッケル鉱石を処理している。
【0005】このとき、塩酸浸出液中の金属イオンの濃
度をFe:0.3〜0.6モル/リットル,Ni:0.
05〜0.2モル/リットル及びMg:1.0〜1.7
モル/リットルとなるように調整している。この塩酸浸
出液を温度50℃以上に保持し、Mg換算1.2〜1
5.0g/分・リットルの添加速度でMg含有中和剤を
添加し、撹拌速度1.0×10-5〜1.5×10-3kw
/リットル及びpH3.0〜6.5に調整するとき、濾
過洗浄性に優れたFe,Ni含有沈澱物が生成する。先
願で提案した処理方法は、従来工業的に困難であった沈
澱物の濾過洗浄を可能にしている点で優れた方法であ
る。しかし、最終的に得られるNi濃縮物は、Niが濃
縮されてはいるものの、Feの酸化物を多量に含んでい
る。そのため、Ni濃縮物の使用形態は、溶融還元法,
ロータリキルンにより予備還元した後で溶解炉に投入す
る方法等に限られていた。本発明は、先願で提案した珪
酸苦土ニッケル鉱石の処理方法を更に改良したものであ
り、二段階の中和工程を採用することにより、浸出液か
らFe及びNiを分別回収し、Fe含有量が少なく使用
形態に拘束を受けないNi濃縮物を得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の処理方法は、そ
の目的を達成するため、次の工程(1)〜(6)を経て
珪酸苦土ニッケル鉱石を処理する。 (1) 珪酸苦土ニッケル鉱石を塩酸で浸出し、SiO
2 を主成分とする浸出残渣を分離する浸出工程 (2) SiO2 除去後の浸出液を撹拌強度1.0×1
-5〜1.5×10-3kw/リットルで撹拌しながら、
目標pHを0.0〜1.5としてMg換算1.2〜1
5.0g/分・リットルの添加速度で中和剤を添加し、
沈澱したFeを除去する第1段中和工程 (3) 目標pHを5.5〜7.0として引き続き中和
剤を添加し、Niを沈澱させる第2段中和工程 (4) Niの沈澱物を濾過及び洗浄して塩化マグネシ
ウム水溶液から分離する濾過洗浄工程 (5) 分離したFe及びNiの沈澱物を個別に乾燥及
び焙焼することにより、Fe及びNiの酸化物を製造す
る乾燥焙焼工程、及び (6) 前記濾過洗浄工程で得られた濾液を乾燥及び焙
焼して塩酸を回収すると共に、酸化マグネシウムを再生
する塩酸回収工程
【0007】第1段及び第2段の中和工程で使用される
中和剤には、酸化マグネシウム,水酸化マグネシウム,
炭酸マグネシウム及びマグネシアの1種又は2種以上を
含む鉱物又は該鉱物をスラリー状にしたものが使用され
る。また、塩酸回収工程で酸化マグネシウムが回収され
ることから、この酸化マグネシウムを中和剤として再利
用することもできる。
【0008】以下、各工程を説明する。なお、図1は、
これら各工程の関係を表したフローである。 (1) 浸出工程 粉砕した珪酸苦土ニッケル鉱石及び塩酸を浸出槽に入
れ、好ましくは50℃以上に加熱して撹拌する。Fe及
びNiは、塩酸によって完全に珪酸苦土ニッケル鉱石か
ら浸出する。浸出後のSiO2 を主成分とする残渣は、
濾過によって浸出液から分離される。浸出反応は、液温
を50℃以上にすることによって促進される。使用され
る塩酸の濃度は、特に制限を受けるものでない。珪酸苦
土ニッケル鉱石は、浸出によりFe,Ni及びMgを含
む浸出液とSiO2 を主成分とする浸出残渣に分離され
る。浸出残渣は、適宜の選鉱法によって耐火物原料とし
て有用な高純度SiO2 粉末を得るための原料として使
用することができる。
【0009】(2) 第1段中和工程 SiO2 を除去した後の塩酸浸出液を温度50℃以上に
保持し、液中のFe全量を水酸化物として沈澱させるに
必要な量の中和剤をMg換算1.2〜15.0g/分・
リットルの添加速度で浸出液に添加する。第1段で使用
される中和剤の添加量は、Niが沈澱するOH- イオン
濃度に浸出液が達しないように上限が規制される。具体
的には、浸出液の濃度に応じてpHが0.0〜1.5に
収まる条件下で、中和剤を浸出液に添加する。第1段中
和工程では、添加速度をMg換算1.2〜15.0g/
分・リットルとし、次式で定義される撹拌強度が1.0
×10-5〜1.5×10-3kw/リットルの範囲に維持
される条件下で、浸出液を撹拌しながら中和剤を添加す
る。添加速度及び撹拌速度は、第1段中和工程において
有効なFeの沈澱物を生成する上で重要な因子である。 撹拌強度=(8.067・T・ω)/中和処理量 (ただし、T:撹拌軸の回転トルク,ω:角速度)
【0010】中和剤の添加速度がMg換算15.0g/
分・リットルを超えると、沈澱物の成長速度に比較して
沈澱物の生成速度が大きくなり、微細な沈澱物粒子が多
量に発生する。その結果、沈澱物の濾過性が低下する。
逆に、Mg換算1.2g/分・リットルよりも遅い添加
速度では、中和工程が長時間になることから生産速度が
低下し、結果として莫大な処理設備を必要とする。他
方、撹拌強度は、中和槽内で中和反応を均一に行わせ、
濾過性の良好な沈澱物を得る上で必要である。撹拌強度
が1.0×10-5kw/リットルより小さくなると、中
和反応が不均一になることは勿論、相互に衝突した沈澱
物粒子を吸着力や吸引力によって粗大化させるための撹
拌エネルギーが不足する。また、中和剤の溶解が促進さ
れず、後続する濾過工程で分離されるFe又はNiの沈
澱物中に未溶解のMgが混入し、最終的に得られる産物
のNi品位を低下させる。逆に1.5×10-3kw/リ
ットルを超える撹拌強度では、成長中の凝集フロックが
剪断力によって崩壊し、細かな微粒子となる。その結
果、沈澱物の濾過性が低下する。
【0011】撹拌時に浸出液を50℃以上の温度に保持
することは、濾過性の良好な沈澱物を生成する上で好ま
しい。しかし、浸出液が100℃を超える高温に加熱さ
れると、水の蒸発によって浸出液の濃化が著しく進行
し、却って不都合を生じる。また、浸出液のpHを0.
0〜1.5に調整することにより、Niの沈澱を防止し
ながらFeを全量回収することが可能になる。pHが
1.5を超えると、Niの沈澱が始まり、後続する第2
段中和工程におけるNi回収率が低下する。しかし、
0.0より低いpHは、Feの沈澱が完全に終了せず、
第2段中和工程の際にNi沈澱物中にFeが混入する欠
点となる。その結果、最終的に得られるNi酸化物のN
i濃度が低下する。
【0012】(3) 第2段中和工程 第1段中和工程で生じたFeの沈澱物を濾過等によって
分離した後、第2段の中和処理が浸出液に施される。添
加される中和剤の量は、浸出液に含まれているNiの全
量を水酸化物として沈澱させるに必要な量に設定され
る。このとき、中和剤添加量は、Mgが沈澱するOH-
イオン濃度に浸出液が達しないように上限が規制され
る。具体的には、浸出液の濃度に応じてpHが5.5〜
7.0の範囲に収まる条件下で、中和剤を浸出液に添加
する。浸出液のpHが5.5より低いと、Niの沈澱が
不十分になり、Ni回収率が低下する。逆に、pHが
7.0を超えるようでは、添加する中和剤を多量に必要
として不経済であるばかりでなく、中和剤の溶解度が低
下し、得られたNiの沈澱物に多量のMgが混入する。
その結果、Ni濃度が低下する。
【0013】(4)濾過洗浄工程 第1段中和工程及び第2段中和工程で浸出液から沈澱し
たFe及びNiの沈澱物は、それぞれ個別に分離され
る。具体的には、50℃以上に加熱された浸出液、すな
わち沈澱物を含んでいる塩化マグネシウム水溶液を、濾
材等をいためることがない約60℃以下の温度に維持し
て濾過分離する。或いは、濾過装置の寿命延長を重視す
る場合、若干濾過速度が低下するものの浸出液を一旦室
温近傍まで冷却した後で、濾過することもできる。最終
産物であるFe又はNiの酸化物の純度を向上させる場
合、濾別した沈澱物ケーキを洗浄する。洗浄方法として
は、濾過装置に洗浄水をそのまま供給して脱水してもよ
く、或いはケーキを一旦取り出して撹拌槽等でリパルプ
してもよい。リパルプするとき、本発明に従って得られ
た沈澱物は、再び洗浄水を分離するために濾過において
も濾過性に問題を生じない。
【0014】(5)乾燥焙焼工程 浸出液から分離された沈澱物、すなわちFe及びNiの
水酸化物を主成分とするケーキは、個別にロータリキル
ン等で乾燥・焙焼され、それぞれFe及びNiの酸化物
に製造される。このとき、乾燥・焙焼時に発生する排ガ
スから若干の塩酸が回収される。得られたNi酸化物
は、30〜60%と高いNi濃度を示し、Ni原料とし
て利用価値の高いものである。このNi酸化物は、Ni
含有合金を溶製する際に電気炉等の溶解炉に直接投入す
ることができ、従来の高価なNi原料を必要とすること
なくオーステナイトステンレス鋼を始めとする各種Ni
含有合金が安価に溶製される。Ni酸化物は、粉末状で
溶湯に吹き込み、或いはフラックス等と製団して投入す
ることも可能である。また、予備還元したクロム鉱石ペ
レットと同時に用いることができ、スクラップ溶解法と
組み合わせることもできる。更には、予備還元すること
なく、溶融還元法に使用することも可能である。
【0015】(6)塩酸回収工程 Niの沈澱物が分離された塩化マグネシウム水溶液を乾
燥・焙焼することにより、塩酸を回収すると共に酸化マ
グネシウムを副産物として製造する。焙焼炉には、たと
えば流動層型やロータリキルンのような回転炉が使用さ
れる。得られた酸化マグネシウムは、一部を中和工程の
中和剤として使用することができ、残部を精製・焼成等
を経て耐火物原料等として使用することができる。ま
た、回収された塩酸も、浸出工程にリサイクルして使用
することができる。
【0016】
【作用】本発明においては、珪酸苦土ニッケル鉱石から
Fe及びNiを浸出させた浸出液に2段階の中和処理を
施している。第1段中和処理工程では、中和目標pHを
1.5以下に設定し、Feを沈澱させる。沈澱したFe
を分離した後、中和目標pHを5.5〜7.0に設定し
た第2段中和工程によってNiを沈澱分離する。この2
段階中和によって、Mgの混入なくFe及びNiをそれ
ぞれ個別に回収することが可能となる。Ni沈澱物から
最終的に得られたNi酸化物は、Ni濃度が30〜60
%と大幅に高い値を示す。因みに、Fe及びNiの混合
物から得られるNi酸化物は、Ni濃度が10%前後に
過ぎない。このように高濃度のNi酸化物は、Ni含有
合金を溶製する際に電気炉等の溶解炉に直接投入するこ
とができ、従来の高価なNi原料を必要とせず安価なN
i含有合金の溶製が可能になる。
【0017】
【実施例】
実施例1:表1に示す珪酸苦土ニッケル鉱石を80メッ
シュ以下に粉砕し、80℃の6N塩酸でFe及びNiを
完全に浸出した。浸出液を濾過することにより、SiO
2を除去した。
【表1】
【0018】SiO2 除去後の浸出液を80℃に保持
し、1.0×10-4kw/リットルの撹拌速度で浸出液
を撹拌しながら、スラリー状に調製した酸化マグネシウ
ムをMg換算1.5g/分・リットルの添加速度で添加
した。浸出液のpHが0.1になった時点で生成した沈
澱物を濾過洗浄した後、乾燥焙焼した。濾過及び洗浄に
は、総濾過面積が3.4m2 のフィルタープレス式濾過
機を使用した。濾過に要した時間は25分/1000リ
ットルであり、濾過性は良好であった。この処理によっ
て得られたFe酸化物は、Fe23 :98.2%,N
iO:0.002%及びMgO:0.006%の組成
で、実質的にNi及びMgの混入がない高純度の鉄分で
あった。
【0019】Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉
末を添加し、pHを5.6に調整した。生成した沈澱物
を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼した。焙焼後に、Ni濃度
59.0%のNi酸化物が得られた。Niの沈澱物を除
去した濾液である塩化マグネシウム水溶液は、スプレー
ドライヤーで乾燥した後、ロータリキルンで800℃に
焙焼された。焙焼により、酸化マグネシウムが生成され
た。また、発生したガスから塩酸を回収した。このとき
の塩酸及び先の乾燥焙焼工程での回収塩酸を合わせたト
ータルの塩酸回収率は、98.5%であり、塩酸浸出工
程に十分使用できるものであった。
【0020】実施例2:実施例1と同じ鉱石を使用し、
実施例1と同様に浸出・濾過した。ただし、浸出液に
は、実施例1で得られた回収塩酸に新酸を若干加えたも
のを使用した。浸出液からSiO2 を除去した後、80
℃に保持した浸出液を1.0×10-4kw/リットルの
撹拌強度で撹拌しながら、実施例1で回収した酸化マグ
ネシウムをMg換算14.5g/分・リットルの添加速
度で添加した。浸出液のpHが1.4になった時点で、
生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過及び
洗浄には、実施例1と同じフィルタープレス式濾過機を
使用した。濾過に要した時間は31分/1000リット
ルであり、濾過性は良好であった。この処理によって得
られたFe酸化物は、Fe23 :96.7%,Ni
O:0.15%及びMgO:0.16%の組成であっ
た。
【0021】Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉
末を添加し、pHを6.9に調整した。生成した沈澱物
を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼した。焙焼後に、Ni濃度
33.1%のNi酸化物が得られた。このときのNi回
収率は、94%であった。Niの沈澱物を除去した濾液
である塩化マグネシウム水溶液を、直接スプレーロース
ターで焙焼した。焙焼により、酸化マグネシウムが生成
された。また、発生したガスから塩酸を回収した。この
ときの塩酸及び先の乾燥焙焼工程での回収塩酸を合わせ
たトータルの塩酸回収率は、99.0%であり、塩酸浸
出工程に十分使用できるものであった。
【0022】実施例3:実施例2と同じ処理を行った。
ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃の浸
出液を1.5×10-5kw/リットルの撹拌強度で撹拌
しながら、実施例2で生成した酸化マグネシウムをスラ
リー状に調製したものをMg換算5.0g/分・リット
ルの添加速度で添加した。浸出液のpHが1.4になっ
た時点で、生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼し
た。濾過及び洗浄には、実施例1と同じフィルタープレ
ス式濾過機を使用した。濾過に要した時間は28分/1
000リットルであり、濾過性は良好であった。この処
理によって得られたFe酸化物は、Fe23 :96.
5%,NiO:0.14%及びMgO:0.18%の組
成をもっていた。Feの沈澱物を除去した浸出液にMg
O粉末を添加し、pHを6.9に調整した。生成した沈
澱物を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼した。焙焼後に、Ni
濃度33.9%のNi酸化物が得られた。このときのN
i回収率は、94.5%であった。
【0023】実施例4:実施例2と同じ処理を行った。
ただし、浸出工程では、実施例3で回収した塩酸を使用
し、中和剤は水酸化マグネシウムを使用した。中和工程
では、SiO2を除去した80℃の浸出液を1.4×1
-3kw/リットルの撹拌強度で撹拌しながら、水酸化
マグネシウムをMg換算5.0g/分・リットルの添加
速度で添加した。浸出液のpHが0.5になった時点
で、生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過
及び洗浄には、実施例1と同じフィルタープレス式濾過
機を使用した。濾過に要した時間は35分/1000リ
ットルであり、濾過性は良好であった。この処理によっ
て得られたFe酸化物は、Fe23 :97.5%,N
iO:0.05%及びMgO:0.09%の組成をもっ
ていた。
【0024】Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉
末を添加し、pHを6.5に調整した。生成した沈澱物
を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼した。焙焼後に、Ni濃度
45.2%のNi酸化物が得られた。このときのNi回
収率は、95%であった。濾液である塩化マグネシウム
水溶液は、スプレードライヤーで乾燥させた後、ロータ
リキルンで800℃に加熱することにより焙焼した。焙
焼により、酸化マグネシウムが生成された。また、発生
したガスから塩酸を回収した。
【0025】実施例5:実施例1〜3で生成したNi酸
化物(Ni:42.8%)を、電気炉でNi含有合金を
溶製する際に使用した。先ず、電気炉でスクラップを溶
解し、Cr:18.04%,Ni:5.0%及びC:
2.8%の粗溶湯を用意した。目標18Cr−8Niス
テンレス鋼1トン当り70.5kgの割合で、Ni酸化
物を粗溶湯に塊状コークス及び石灰,珪砂等のフラック
スと共に連続的に投入した。Ni酸化物の投入により、
溶湯中のNi量が約3%上昇し、8%となった。このと
き、Ni回収率99%で、Ni酸化物はほぼ完全に還元
された。また、還元速度も、従来のNi源を使用した場
合と実質的な相違はみられなかった。
【0026】実施例6:実施例1〜3で生成したNi酸
化物(Ni:42.8%)を、溶融還元法でNi含有合
金を溶製する際に使用した。先ず、溶解炉でスクラップ
を溶解し、Cr:14.5%,Ni:4.6%,C:
2.2及びSi:0.5%の粗溶湯を用意した。粗溶湯
を種湯として転炉型溶融還元炉に移し、酸素吹錬後に、
アルゴン撹拌しながら脱炭精練した。このとき、撹拌ガ
スと共にNi酸化物を、目標18Cr−8Niステンレ
ス鋼1トン当り86kgの割合で連続的に吹込んだ。ま
た、石灰,珪砂等の造滓材と共に、143kg/トン−
目標ステンレス鋼の割合でCr鉱石予備還元ペレットを
連続的に投入した。Ni酸化物の吹込みにより、溶湯中
のNi量が約3.4%上昇し、8%となり、最終的に1
8Cr−8Niステンレス鋼粗溶湯が得られた。
【0027】比較例1:実施例1と同じ処理を行った。
ただし、第1段中和工程では、1.0×10-4kw/リ
ットルの撹拌強度で撹拌しながら中和材をMg換算17
g/分・リットルの添加速度で添加した。pHが0.5
になった時点で、生成した沈澱物を、総面積3.392
2 のフィルタープレス式濾過機を用いて濾過しようと
したが、濾過が困難であったため、完全に脱水するには
35分/1000リットルを必要とした。Feの沈澱物
を除去した浸出液にMgO粉末を添加し、pHを5.3
に調整した。生成した沈澱物を濾過・洗浄し、乾燥・焙
焼した。焙焼後に、Ni濃度54.8%のNi酸化物が
得られた。このとき、85%と低い回収率であった。濾
液の塩化マグネシウム水溶液は、スプレードライヤーで
乾燥させた後、ロータリキルンで800℃に加熱するこ
とにより焙焼した。焙焼により、酸化マグネシウムが生
成された。また、発生したガスから塩酸を回収した。
【0028】比較例2:実施例1と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃
の浸出液を0.5×10-6kw/リットルの撹拌強度で
撹拌しながら、中和剤をMg換算5.0g/分・リット
ルの添加速度で添加した。浸出液のpHが0.5になっ
た時点で、生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼し
た。濾過に要した時間は41分/1000リットルであ
り、濾過性は良好であった。Feの沈澱物を除去した浸
出液にMgO粉末を添加し、pHを7.1に調整した。
生成した沈澱物を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼した。焙焼
後に、Ni酸化物が生成したが、Ni濃度が12.4%
と低いものであった。このときのNi回収率は、94%
であった。
【0029】比較例3:実施例1と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃
の浸出液を1.6×10-3kw/リットルの撹拌強度で
撹拌しながら、中和剤をMg換算5.0g/分・リット
ルの添加速度で添加した。浸出液のpHが1.7になっ
た時点で、生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼し
た。濾過及び洗浄には、比較例1と同じフィルタープレ
ス式濾過機を使用した。濾過に要した時間は、66分/
1000リットルであり、実施例に比較して濾過性が劣
っていた。この処理によって得られたFe酸化物は、F
23 :92.2%,NiO:4.8%及びMgO:
0.12%の組成をもっていた。Feの沈澱物を除去し
た浸出液にMgO粉末を添加し、pHを6.5に調整し
た。生成した沈澱物を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼した。
焙焼後に、Ni濃度56.1%のNi酸化物が生成した
が、65%の低いNi回収率であった。
【0030】比較例4:実施例1と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃
の浸出液を1.0×10-4kw/リットルの撹拌強度で
撹拌しながら、中和剤をMg換算5.0g/分・リット
ルの添加速度で添加した。pH<0.0で中和を止め、
生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過及び
洗浄には、比較例1と同じフィルタープレス式濾過機を
使用した。濾過に要した時間は、28分/1000リッ
トルであり、濾過性に問題はなかった。この処理によっ
て得られたFe酸化物は、Fe23 :98.5%,N
iO:0.01%及びMgO:0.05%の組成をもっ
ていた。Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉末を
添加し、pHを6.5に調整した。生成した沈澱物を濾
過・洗浄し、乾燥・焙焼した。得られたNi酸化物は、
Ni濃度が18.2%と極めて低く、53.8%ものF
eが混入していた。このときのNi回収率は、94%で
あった。
【0031】比較例5:実施例4と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、pH1.7まで中和し、生
成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過及び洗
浄には、実施例1と同じフィルタープレス式濾過機を使
用した。濾過に要した時間は、29分/1000リット
ルであり、濾過性に問題はなかった。Feの沈澱物を除
去した浸出液にMgO粉末を添加し、pHを5.3に調
整した。生成した沈澱物を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼し
た。得られたNi酸化物は、Ni濃度が46.4%であ
った。しかし、Ni回収率は、55.3%に過ぎなかっ
た。
【0032】比較例6:実施例4と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃
の浸出液を0.5×10-5kw/リットルの撹拌強度で
撹拌しながら中和剤を添加した。その他の条件は、実施
例4と同じpH及び中和剤添加速度を採用した。生成し
た沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過及び洗浄に
は、実施例1と同じフィルタープレス式濾過機を使用し
た。濾過に要した時間は、40分/1000リットルで
あった。Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉末を
添加し、pHを6.5に調整した。生成した沈澱物を濾
過・洗浄し、乾燥・焙焼した。得られたNi酸化物は、
Ni濃度が15.5%と極めて低いものであった。この
ときのNi回収率は、93%であった。
【0033】比較例7:実施例4と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃
の浸出液を1.6×10-3kw/リットルの撹拌強度で
撹拌しながら中和剤を添加した。その他の条件は、実施
例4と同じpH及び中和剤添加速度を採用した。生成し
た沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過及び洗浄に
は、実施例1と同じフィルタープレス式濾過機を使用し
た。濾過に要した時間は、実施例4に比較して長時間の
60分/1000リットルであった。Feの沈澱物を除
去した浸出液にMgO粉末を添加し、pHを6.5に調
整した。生成した沈澱物を濾過・洗浄し、乾燥・焙焼し
た。得られたNi酸化物はNi濃度56.0%であり、
このときのNi回収率は、93%であった。
【0034】比較例8:実施例4と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、中和剤をMg換算0.6g
/分・リットルの添加速度で添加し、1.0×10-4
w/リットルの撹拌強度で撹拌しながら中和剤を添加し
た。pH条件は、実施例4と同じに設定した。生成した
沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼した。濾過及び洗浄に
は、実施例1と同じフィルタープレス式濾過機を使用し
た。濾過に要した時間は、30分/1000リットルで
あった。Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉末を
添加し、pHを6.5に調整した。生成した沈澱物を濾
過・洗浄し、乾燥・焙焼した。得られたNi酸化物はN
i濃度45.0%であり、このときのNi回収率は、9
4%であった。しかし、中和剤の添加速度をMg換算
0.6g/分・リットルとしたことから、全体の生産速
度が中和工程で律速され、実施例4に比較して著しく生
産性が低下した。また、中和時に消費した撹拌エネルギ
ーも、2倍に上昇した。
【0035】比較例9:実施例4と同様な処理を行っ
た。ただし、中和工程では、SiO2 を除去した80℃
の浸出液を1.0×10-4kw/リットルの撹拌強度で
撹拌しながら中和剤をMg換算17.0g/分・リット
ルの添加速度で添加した。pH条件は、実施例4と同じ
に設定した。生成した沈澱物を濾過洗浄し、乾燥焙焼し
た。濾過及び洗浄には、実施例1と同じフィルタープレ
ス式濾過機を使用した。濾過に要した時間は、実施例4
に比較して長時間の65分/1000リットルであっ
た。Feの沈澱物を除去した浸出液にMgO粉末を添加
し、pHを6.5に調整した。生成した沈澱物を濾過・
洗浄し、乾燥・焙焼した。得られたNi酸化物はNi濃
度44.0%であり、このときのNi回収率は、95%
であった。以上の実施例及び比較例について、中和条
件,濾過時間,回収率,Mg除去率及び得られた酸化物
中の各元素の濃度を表2に対比して示す。
【表2】
【0036】実施例では、Ni濃度30〜60%のNi
酸化物が95%前後のNi回収率で得られ、また濾過時
間も30分/1000リットル前後と良好である。これ
に対し、比較例1では、中和剤の添加速度が適性範囲か
ら外れた速い速度であるため、沈澱物の濾過が困難であ
った。比較例2では、第2段中和工程のpHが適性範囲
よりも高く、撹拌強度が弱かったため、中和剤の溶解が
進行せず多量のMgが酸化物に混入した。比較例3で
は、第1段中和工程のpHが適性範囲よりも高く、Fe
の沈澱物にNiが混入し、Ni回収率が低い値を示し
た。比較例4では、逆に第1段中和工程のpHが適性範
囲よりも低く、Niの沈澱物に多量のFeが混入し、N
i濃度が低いNi酸化物が回収された。比較例5でも、
pHが適性範囲から外れたため、Niの回収率が低下し
た。比較例6及び7では、撹拌強度が適性範囲から外れ
たため、Ni酸化物のNi濃度が低下したり、Ni回収
率が低下する結果となった。比較例8では、中和速度が
遅いことから、生産性の低下やエネルギー消費量の増加
を招くことになった。比較例9では、他の条件が適切で
あっても、比較例1と同様に中和剤の添加速度が速すぎ
たことから、濾過性に問題を生じた。この対比から明ら
かなように、本発明で規定した条件が満足されるとき、
初めて高濃度のNi酸化物が高回収率で得られ、しかも
良好な生産性が維持されることが判る。
【0037】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、珪酸苦土ニッケル鉱石を塩酸で浸出し、浸出液を中
和して鉱石中の有価金属を回収する際、中和時の撹拌及
び中和剤添加速度を適切な条件に設定すると共に、二段
階中和工程を採用することにより、従来困難であったF
eを主成分とする沈澱物の濾過を容易にし、且つFe及
びNiの酸化物をそれぞれ高回収率で分別回収してい
る。Ni酸化物は、Ni濃度が高いことから、Ni含有
合金を溶製する際に電気炉等の溶解炉に直接投入するこ
とができ、従来の高価なNi原料を必要とすることなく
Ni含有合金の安価な溶製を可能にする。また、耐火物
原料である酸化マグネシウムやシリカ等が副産物として
得られる。しかも、処理に必要な塩酸や中和剤も再生さ
れ、系内でリサイクルされるため、非常に優れた処理方
法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の処理方法を示すフロー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22B 3/00 D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪酸苦土ニッケル鉱石を塩酸で浸出し、S
    iO2 を主成分とする浸出残渣を分離する浸出工程、 SiO2 除去後の浸出液を撹拌強度1.0×10-5
    1.5×10-3kw/リットルで撹拌しながら、目標p
    Hを0.0〜1.5として添加速度1.2〜15.0g
    −Mg/分・リットルで中和剤を添加し、沈澱したFe
    を除去する第1段中和工程、 目標pHを5.5〜7.0として引き続き中和剤を添加
    し、Niを沈澱させる第2段中和工程、 Niの沈澱物を濾過及び洗浄して塩化マグネシウム水溶
    液から分離する濾過洗浄工程、 分離したFe及びNiの沈澱物を個別に乾燥及び焙焼す
    ることにより、Fe及びNiの酸化物を製造する乾燥焙
    焼工程、及び前記濾過洗浄工程で得られた濾液を乾燥及
    び焙焼して塩酸を回収すると共に、酸化マグネシウムを
    再生する塩酸回収工程を経る珪酸苦土ニッケル鉱石の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の中和剤が酸化マグネシウ
    ム,水酸化マグネシウム,炭酸マグネシウム及び/又は
    マグネシアを含む鉱物又は該鉱物をスラリー状にしたも
    の、或いは請求項1記載の塩酸回収工程で再生した酸化
    マグネシウムである珪酸苦土ニッケル鉱石の処理方法。
JP6784493A 1993-03-26 1993-03-26 珪酸苦土ニッケル鉱石の処理方法 Withdrawn JPH06279881A (ja)

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