JPH06279211A - 増収剤および増収方法 - Google Patents

増収剤および増収方法

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JPH06279211A
JPH06279211A JP2374393A JP2374393A JPH06279211A JP H06279211 A JPH06279211 A JP H06279211A JP 2374393 A JP2374393 A JP 2374393A JP 2374393 A JP2374393 A JP 2374393A JP H06279211 A JPH06279211 A JP H06279211A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hesperetin
formula
monoglucoside
yield
compound
Prior art date
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Pending
Application number
JP2374393A
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English (en)
Inventor
Koichiro Komai
功一郎 駒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGUROSU KK
WAKAYAMA AGURI BIO KENKYU CENTER KK
Original Assignee
AGUROSU KK
WAKAYAMA AGURI BIO KENKYU CENTER KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次式(I) 【化1】 [式中、Bは水素原子、モノグルコシドまたはポリグル
コシドを表わす。]で示されるヘスペレチン、ヘスペレ
チンモノグルコシドまたはヘスペレチントランスグルコ
シドを有効成分として含有する作物の増収剤、および該
増収剤を施す作物の増収方法。 【効果】 本発明の増収剤を施すことにより各種の作物
の収穫量を著しく増やすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作物の増収剤および増収
方法に関する。さらに詳しく言えば、フラボノイド類の
1種であるヘスペレチンおよびその7位のO−グルコシ
ドを使用する作物の増収剤および増収方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、フラボノイド類の
1種であり、柑橘類の外果皮に含まれている次式(II)
【化3】
【0003】(式中、RGはラムノグルコシド(C12
219 −)を表わす。)で示されるヘスペリジン等の配
糖体が植物の徒長、ツルボケ、過繁茂を防止し、その結
果として枝豆等の増収に有効であることが、特開昭55-6
4504号公報に開示されている。しかしながら、その増収
効果は必ずしも充分なものとは言えない。従って、本発
明の課題は、より改善された作物の増収剤および増収方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記ヘス
ペリジンから誘導されるヘスペレチンおよびその7位の
0−グルコシドが作物の増収に有効であることを見出し
本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は 1)次式 (I)
【0006】
【化4】
【0007】[式中、Bは水素原子、モノグルコシドま
たはポリグルコシドを表わす。]で示されるヘスペレチ
ン、ヘスペレチンモノグルコシドまたはヘスペレチント
ランスグルコシドを有効成分として含有することを特徴
とする作物の増収剤、および前記式(I) で示されるヘス
ペレチン、ヘスペレチンモノグルコシドまたはヘスペレ
チントランスグルコシドを施すことを特徴とする作物の
増収方法である。
【0008】本発明によれば、ヘスペレチン、ヘスペレ
チンモノグルコシドおよびヘスペレチントランスグルコ
シドを有効成分とする増収剤は、ダイコン、テンサイ、
カブ、ニンジン、ホウレンソウ、チンゲンサイ、チシ
ャ、ソバ、エンドウ、ソラマメ、インゲン、ダイズ、ラ
ッカセイ、サツマイモ、ジャガイモ、イチゴ、キュウ
リ、メロン、スイカ、カボチャ、タバコ、トマト、レタ
ス、キャベツ、ハクサイ、ネギ、ブドウ、レモン、ミカ
ン、リンゴ、モモ、イネ、コムギ、オオムギ、トウモロ
コシ等の作物の増収に有効である。
【0009】本発明において用いられる式(I) において
Bが水素原子を表わすヘスペレチン(III) は、ミカン、
レモン等の柑橘類の外果皮に含まれるヘスペリジン(II)
を希酸で加水分解して得ることができる。
【0010】
【化5】
【0011】また、式(I) においてBがモノグルコシド
(G)であるヘスペレチンモノグルコシド(IV)は、例え
ば、下記の工程に従ってヘスペリジン(II)の7位の糖残
基であるラムノグルコース(RG)の末端ラムノース
(R)を、ヘスペリジナーゼを用いて遊離させることに
より得ることができる。
【0012】
【化6】
【0013】更に、式(I) においてBがポリグルコシド
((G)n :nは2以上の整数、通常2〜10の整数の
混合物である。)を表わすヘスペレチントランスグルコ
シド(V) は、例えば、ヘスペレチンモノグルコシド(IV)
の水溶液にデキストリンを加え、グルコシルトランスフ
ェラーゼを添加して糖転移反応を行うことにより得るこ
とができる。
【0014】本発明に従って作物の増収を図るには、ヘ
スペレチン、ヘスペレチンモノグルコシドまたはヘスペ
レチントランスグルコシドを、通常適当な担体、例えば
クレー、珪藻土、シリカ、肥料要素等の固体担体、水、
アルコール類等の液体担体などに担持させ、必要により
界面活性剤等の製剤用補助剤を加えて製剤化したものを
作物の成長期に茎葉部に散布し、あるいは土壌に施して
用いるのが一般的である。該製剤中の有効成分量は特に
限定されないが、通常0.01〜80重量%、好ましくは0.
05〜50重量%である。
【0015】作物を増収させるのに用いられるヘスペレ
チン、ヘスペレチンモノグルコシドまたはヘスペレチン
トランスグルコシドの有効量は、対象となる作物の種
類、生育時期、各種の気象条件や生育条件等により異な
り一概に言えないが、一般に 0.5〜500g/a程度で
ある。本発明においては、ヘスペレチン、ヘスペレチン
モノグルコシドまたはヘスペレチントランスグルコシド
を有効成分として含有する製剤は2種以上を併用するこ
ともできる。本発明の作物の増収剤は、肥料、土壌改良
剤、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、植物生長調節剤等と混
合して用いることもできる。なお、ヘスペレチン、ヘス
ペレチンモノグルコシドおよびヘスペレチントランスグ
ルコシドは、作物の増収以外にも、植物の花芽発育促
進、植物の徒長防止等の植物生長調節作用や殺菌作用な
ども有しており、植物生長調節剤や植物病害防除剤の有
効成分として用いることもできる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を製造例および試験例により詳
細に説明するが、本発明は以下の例のみに限定されるも
のではない。 製造例:ヘスペレチンモノグルコシドおよびヘスペレチ
ントランスグルコシドの調製
【0017】ヘスペリジン1gを蒸留水1リットルに懸
濁させ、これに5gのデキストリンを加え、オートクレ
ーブにて加熱溶解させた。この水溶液を 0.1M塩酸にて
pH4.5に調節した後、ヘスペリジナーゼを1g添加
し、60℃に10時間保つことによりヘスペレチンモノ
グルコシド水溶液を得た。また、得られた水溶液250
mgを400mlの蒸留水で希釈し、さらに10gのデキ
ストリンを加え、リン酸−クエン酸緩衝液にてpH 6.0
に調節した後、バチルス・マセランス(Bacillusmacera
ns )IFO 3490由来のグルコシルトランスフェラーゼ 0.
1gを添加し45℃に12時間保つことにより、ヘスペ
レチントランスグルコシドの水溶液を得た。ヘスペレチ
ンモノグルコシドおよびヘスペレチントランスグルコシ
ドは、粗製品のまま使用することもできるが、必要によ
りアンバーライトXAD−4(アルドリッチ社等で市販
されているイオン交換樹脂)を用いたカラムクロマトグ
ラフィーにより不純物を除去して精製することもでき
る。
【0018】試験例1 インゲン豆(品種:ケンタッキーワンダー)を播種し、
発芽5日後に間引きを行い各処理区とも8株の密度(畝
幅70cm)で栽植維持した。間引き後1週間経過した時
点で、供試薬剤の 1000ppm水溶液を各植物体に10mlず
つ茎葉部全面に噴霧処理した。その後さらに10日間隔
で3回薬剤処理し、最後の4回目の処理後10日でイン
ゲン豆を収穫してさや重量を測定した。結果を表1に示
す。なお、表1の結果は、薬剤無処理区のさや重量12
0g(10個体の平均測定値)を100とした指数で示
した。
【0019】
【表1】
【0020】試験例2 二十日大根(品種:赤丸二十日大根コメット)を播種
し、2回間引きを行い各処理区とも10植物体の密度
(畝幅60cm)で栽植維持した。2回目の間引き時に、
供試薬剤の 1000ppm水溶液を各植物体に10mlずつ茎葉
部全面に噴霧処理した。その後さらに1週間間隔で2回
薬剤処理し、最後の3回目の処理後1週間で二十日大根
の根重量を測定した。結果を表2に示す。なお、表2の
結果は、薬剤無処理区の根重量14.3g(20個体の平均
測定値)を100とした指数で示した。
【0021】
【表2】
【0022】試験例3 ハクサイ(品種:山東白菜)を播種し、発芽2日後に間
引きを行い各処理区とも10植物体の密度(畝幅80c
m)で栽植維持した。播種1週間後に、供試薬剤の所定
濃度の水溶液を各植物体に10mlずつ茎葉部全面に噴霧
処理した。その後さらに7日後および15日後に同様に
供試薬剤を処理し、最後の3回目の処理後1週間でハク
サイを収穫して生体重量を測定した。結果を表3に示
す。なお、表3の結果は、薬剤無処理区の生体重量44.7
g(10個体の平均測定値)を100とした指数で示し
た。
【0023】
【表3】
【0024】試験例4 チンゲンサイを播種し、発芽2日後に間引きを行い各処
理区とも10植物体の密度(畝幅80cm)で栽植維持し
た。播種1週間後に、供試薬剤の所定濃度の水溶液を各
植物体に10mlずつ茎葉部全面に噴霧処理した。その後
さらに7日後に同様に供試薬剤を処理し、その11日後
にチンゲンサイを収穫して生体重量を測定した。結果を
表4に示す。なお、表4の結果は、薬剤無処理区の生体
重量35.3g(10個体の平均測定値)を100とした指
数で示した。
【0025】
【表4】
【0026】
【発明の効果】本発明によるヘスペレチン、ヘスペレチ
ンモノグルコシドまたはヘスペレチントランスグルコシ
ドを有効成分とする増収剤を作物に施すことにより、各
種の作物の収穫量を著しく増やすことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I) 【化1】 [式中、Bは水素原子、モノグルコシドまたはポリグル
    コシドを表わす。]で示されるヘスペレチン、ヘスペレ
    チンモノグルコシドまたはヘスペレチントランスグルコ
    シドを有効成分として含有することを特徴とする作物の
    増収剤。
  2. 【請求項2】 次式(I) 【化2】 [式中、Bは水素原子、モノグルコシドまたはポリグル
    コシドを表わす。]で示されるヘスペレチン、ヘスペレ
    チンモノグルコシドまたはヘスペレチントランスグルコ
    シドを施すことを特徴とする作物の増収方法。
JP2374393A 1993-01-19 1993-01-19 増収剤および増収方法 Pending JPH06279211A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039349A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Hayashibara Biochem Lab Inc ヘスペレチン−7−β−マルトシド及びその製造方法並びにその用途
CN101891730A (zh) * 2010-07-30 2010-11-24 西南大学 7-烷氧基甲基橙皮素的合成及其制药用途
WO2020149373A1 (ja) * 2019-01-16 2020-07-23 出光興産株式会社 植物生育調節剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039349A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Hayashibara Biochem Lab Inc ヘスペレチン−7−β−マルトシド及びその製造方法並びにその用途
CN101891730A (zh) * 2010-07-30 2010-11-24 西南大学 7-烷氧基甲基橙皮素的合成及其制药用途
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