JPH0627833A

JPH0627833A - 転写・定着装置

Info

Publication number: JPH0627833A
Application number: JP18208392A
Authority: JP
Inventors: Ryuji Watariki; 龍司渡木; Eiji Nimura; 栄司丹村; Yoshio Fujita; 恵生藤田; Koichi Baba; 弘一馬場; Yuki Ito; 由起伊東; Michio Uchida; 内田　　理夫; Akitaka Okazaki; 哲卓岡崎
Original assignee: Mita Industrial Co Ltd
Current assignee: Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Priority date: 1992-07-09
Filing date: 1992-07-09
Publication date: 1994-02-04

Abstract

(57)【要約】【目的】感光体の異常な温度上昇を抑制することがで
きる転写・定着装置を提供する。【構成】転写ベルト５の下方に、放熱兼クリーニング
用ベルト６が設けられている。ベルト６は、加圧ローラ
３と熱ローラ４の間を通過して転写用ローラ２に至るま
での転写ベルト５の外面に摺接して回転する。ベルト６
の直下には、同ベルト６を冷却するためのファン９が配
されている。複写用紙１１への定着を終えた転写ベルト
５は、加圧ローラ３と熱ローラ４の間を通過する。そし
て、転写ベルト５の外面が回転中のベルト６の表面に対
抗状に摺接しながら、転写用ローラ２の方へ移動する。
ファン９がベルト６の回転とともに作動し、ベルト６は
空冷される。そして、転写ベルト５から熱が放散され
る。転写ベルト５の外面における残留トナーは、ベルト
６の表面に粘着してベルト６へ移る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は転写・定着装置に関し、
さらに詳しくは、複写機やプリンタなどの画像形成装置
に組み込まれ、感光体上のトナー像を転写・定着する転
写・定着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像形成装置に組み込まれる転写
・定着装置として、中間転写体と称される、耐熱性樹脂
からなるエンドレス状のベルトを用いたものが提案され
ている。すなわち、その転写・定着装置は、感光体上の
トナー像を同ベルト上に転写した後、定着部において画
像形成用紙を同ベルトのトナー面に当接させて、用紙へ
の転写・定着を行うものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような転写・定着
装置にあっては、感光体よりも高温である定着部の熱が
同ベルトを介して感光体に伝わる。このため、感光体の
温度が許容範囲を超えて上昇し、感光体の帯電性能およ
び光感度に悪影響を与えるという問題が発生していた。

【０００４】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、感光体の異常な温度上昇を抑制す
ることのできる転写・定着装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段およびその作用】本発明に
係る転写・定着装置は以下の２つの形態をとる。その第
１の形態は、感光体の近傍に配された転写用ローラと、
定着部に配された定着用ローラと、転写用ローラおよび
定着用ローラにエンドレス回転可能に掛け渡され、転写
用ローラにより感光体に圧接される中間転写体としての
転写ベルトとを備え、さらに、転写ベルトの外側に配さ
れ、定着用ローラを通過して転写用ローラに至るまでの
転写ベルトの外面に摺接しながら回転し、それによっ
て、転写ベルトから熱を放散させるとともに、転写ベル
トの外面における残留トナーをクリーニングする放熱兼
クリーニング用ベルトを具備してなる転写・定着装置で
ある。

【０００６】すなわち、第１の転写・定着装置は、中間
転写体としての転写ベルトの外側に放熱兼クリーニング
用のベルトを配し、そのベルトを、定着用ローラを通過
して転写用ローラに至るまでの転写ベルトの外面に摺接
する状態で回転させるようにしたことを要旨とする。

【０００７】放熱兼クリーニング用ベルトは、定着用ロ
ーラを通過して転写用ローラに至るまでの転写ベルトの
外面に摺接しながら回転する。これによって、転写ベル
トから熱を放散させるとともに、転写ベルトの外面にお
ける残留トナーをクリーニングする。

【０００８】ここで、放熱兼クリーニング用ベルトはた
とえば、ポリイミドなどの耐熱性樹脂フィルムにコーテ
ィングを施したものが用いられる。そのコーティング
を、シリコーンなどの、常温〜約５０°Ｃにおいて粘着
性の高い樹脂により行うと、高いクリーニング効果を得
ることができる。

【０００９】また、放熱兼クリーニング用ベルトは、放
熱効果およびクリーニング効果を上げるために、たとえ
ば空冷用ファンにより、冷却されるようになっているの
が好ましい。

【００１０】本発明の第２の形態は、感光体の近傍に配
された転写用ローラと、定着部に配された定着用ローラ
と、転写用ローラおよび定着用ローラにエンドレス回転
可能に掛け渡され、転写用ローラにより感光体に圧接さ
れる中間転写体としての転写ベルトとを備え、さらに、
転写ベルトの内側に配され、転写ベルトの内面のうち
の、定着用ローラを通過して転写用ローラに至るまでの
箇所と転写用ローラを通過して定着用ローラに至るまで
の箇所とに摺接しながら転写ベルトと同じ方向へ回転
し、それによって、転写ベルトのうちの、定着用ローラ
を通過して転写用ローラに至るまでの箇所から熱を奪う
とともに、転写ベルトのうちの、転写用ローラを通過し
て定着用ローラに至るまでの箇所へ熱を与える熱交換用
ベルトを具備してなる転写・定着装置である。

【００１１】すなわち、第２の転写・定着装置は、中間
転写体としての転写ベルトの内側に熱交換用のベルトを
配し、そのベルトを、転写ベルトの内面のうちの、定着
用ローラを通過して転写用ローラに至るまでの箇所と転
写用ローラを通過して定着用ローラに至るまでの箇所と
に摺接する状態で転写ベルトと同じ方向へ回転させるよ
うにしたことを要旨とする。

【００１２】熱交換用ベルトは、転写ベルトの内面のう
ちの、定着用ローラを通過して転写用ローラに至るまで
の箇所と転写用ローラを通過して定着用ローラに至るま
での箇所とに摺接しながら転写ベルトと同じ方向へ回転
する。これによって、転写ベルトのうちの、定着用ロー
ラを通過して転写用ローラに至るまでの箇所から熱を奪
うとともに、転写ベルトのうちの、転写用ローラを通過
して定着用ローラに至るまでの箇所へ熱を与える。

【００１３】すると、転写ベルトは、定着用ローラを通
過して転写用ローラに至るまでの箇所で放熱されてその
温度が下がる。また、転写用ローラを通過して定着用ロ
ーラに至るまでの箇所で熱を吸収してその温度が上が
る。

【００１４】熱交換用ベルトは、放熱効果を上げるため
に、たとえば空冷用ファンにより、特定箇所で冷却され
るようになっているのが好ましい。

【００１５】

【実施例】以下、図面に示す２つの実施例に基づいて本
発明を詳述する。なお、これらによって本発明が限定さ
れるものではない。

【００１６】実施例１図１および図２において、複写機に組み込まれた転写・
定着装置Ｄ₁は、ドラム状感光体１の直下に配された転
写用ローラ２と、加圧ローラ３とともに定着用ローラを
構成する熱ローラ４と、略水平にかつ転写用ローラ２お
よび熱ローラ４にエンドレス回転可能に掛け渡され、転
写用ローラ２により感光体１に圧接される中間転写体と
しての転写ベルト５とを備えている。

【００１７】転写ベルト５は、ポリイミドなどの耐熱性
樹脂フィルムにシリコーンなどでコーティングを施した
ものである。感光体１および加圧ローラ３は、時計回り
方向へ回転する。転写用ローラ２および熱ローラ４は反
時計回り方向へ回転する。そして、転写ベルト５は各図
の矢印の方向へ回転する。

【００１８】転写ベルト５の外側下方には、放熱兼クリ
ーニング用のベルト６が設けられている。すなわち、放
熱兼クリーニング用ベルト６は、転写ベルト５と同じ材
料からなっており、その幅は転写ベルト５の幅と同じで
ある。そして、転写ベルト５に対して略垂直にかつ上下
２つのローラ７・８にエンドレス回転可能に掛け渡され
ている。同ベルト６は上側のローラ７とともに、転写ベ
ルト５に所定の強さでテンションを与えている。そし
て、同ベルト６は、加圧ローラ３および熱ローラ４の間
を通過して転写用ローラ２に至るまでの転写ベルト５の
外面に摺接して回転する。その回転方向は、各図の矢印
に示すように、転写ベルト５の移動に対抗する方向であ
る。

【００１９】放熱兼クリーニング用ベルト６の直下に
は、同ベルト６を冷却するための空冷用ファン９・９・
９が配されている。これらのファン９・９・９は、断面
形状が凵形であるフレーム１０の内側に配されている。
なお、図１において１１は複写用紙であり、２点鎖線は
複写用紙１１の動きの状態を示している。

【００２０】この転写・定着装置Ｄ₁にあっては、感光
体１と転写用ローラ２の間を通過して感光体１の表面か
らトナー像が転写された転写ベルト５は、加圧ローラ３
と熱ローラ４のある定着部へ移動し、熱ローラ４により
１２０〜１３０°Ｃに加熱される。次いで、複写用紙１
１への定着を終えた転写ベルト５は、加圧ローラ３と熱
ローラ４の間を通過する。

【００２１】このとき、空冷用ファン９・９・９は放熱
兼クリーニング用ベルト６の回転とともに作動してお
り、ベルト６は空冷される。そして、転写ベルト５の外
面が回転中の放熱兼クリーニング用ベルト６の表面に対
抗状に摺接しながら、転写用ローラ２の方へ移動する。
これにより転写ベルト５から熱が放散される。

【００２２】すなわち、転写ベルト５の温度は、転写ベ
ルト５が感光体１と転写用ローラ２の間にもどって来た
時には、約６０°Ｃまで下がっている。この温度は、感
光体１が正常に作動する温度の上限である約７０°Ｃよ
りも低いため、感光体１の帯電性能および光感度は充分
に確保されることになる。

【００２３】転写ベルト５がベルト６およびファン９・
９・９により放熱されている間に、転写ベルト５の外面
における残留トナーは、常温〜約５０°Ｃにおいて粘着
性の高いシリコーンでコーティングされたベルト６の表
面に粘着して同ベルト６へ移る。ここで、転写ベルト５
が放熱されているため、転写ベルト５の外面における残
留トナーも冷やされている。したがって、残留トナー自
身の粘着性が小さくなり、良好なクリーニングを行うこ
とができる。

【００２４】実施例２図３および図４において、複写機に組み込まれた転写・
定着装置Ｄ₂は、実施例１の転写・定着装置Ｄ₁と同様
に、転写用ローラ２、熱ローラ４および転写ベルト５を
備えている。

【００２５】転写ベルト５の内側には、熱交換用のベル
ト１６が設けられている。すなわち、熱交換用ベルト１
６は、転写ベルト５と同じ材料からなっており、その幅
は転写ベルト５の幅と同じである。そして、転写ベルト
５に対して略垂直にかつ上下２つのローラ７・８にエン
ドレス回転可能に掛け渡されている。同ベルト１６は、
２つのローラ７・８とともに、転写ベルト５に所定の強
さでテンションを与えている。

【００２６】同ベルト１６は、転写ベルト５の内面のう
ちの、加圧ローラ３および熱ローラ４の間を通過して転
写用ローラ２に至るまでの箇所と感光体１および転写用
ローラ２を通過して熱ローラ４に至るまでの箇所とに摺
接しながら、転写ベルト５と同じ方向（各図の矢印方
向）へ回転する。

【００２７】熱交換用ベルト１６の内側には、同ベルト
１６を冷却するための空冷用ファン９・９が配されてい
る。これらのファン９・９は、断面形状がコ形であるフ
レーム１０の内側に配されている。なお、図３において
１１は複写用紙であり、２点鎖線は複写用紙１１の動き
の状態を示している。

【００２８】この転写・定着装置Ｄ₂にあっては、感光
体１と転写用ローラ２の間を通過して感光体１の表面か
らトナー像が転写された転写ベルト５は、加圧ローラ３
と熱ローラ４のある定着部へ移動し、熱ローラ４により
１２０〜１３０°Ｃに加熱される。次いで、複写用紙１
１への定着を終えた転写ベルト５は、加圧ローラ３と熱
ローラ４の間を通過する。このとき、空冷用ファン９・
９は、熱交換用ベルト１６の回転とともに作動してい
る。そして、転写ベルト５は、その内面が回転中の熱交
換用ベルト１６の表面に摺接しながら、転写用ローラ２
の方へ移動する。

【００２９】これによって、転写ベルト５のうちの、加
圧ローラ３および熱ローラ４の間を通過して転写用ロー
ラ２に至るまでの箇所から熱が奪われる。また、転写ベ
ルト５のうちの、感光体１および転写用ローラ２を通過
して熱ローラ４に至るまでの箇所へ熱が与えられる。

【００３０】すなわち、転写ベルト５の温度は、転写ベ
ルト５が感光体１と転写用ローラ２の間にもどって来た
時には、約６０°Ｃまで下がっている。この温度は、感
光体１が正常に作動する温度の上限である約７０°Ｃよ
りも低いため、感光体１の帯電性能および光感度は充分
に確保されることになる。

【００３１】また、転写ベルト５の温度は、転写ベルト
５が感光体１と転写用ローラ２の間を通過して、再び熱
ローラ４にもどって来た時には、熱交換用ベルト１６に
より熱せられて約８０°Ｃまで上がっている。すなわ
ち、同ベルト１６が転写ベルト５を熱ローラ４の前で予
熱する機能を有しているため、この転写・定着装置Ｄ₂
によれば、省エネルギを図ることができる。

【００３２】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の転写・定着装置
は、上記のように構成されているので、感光体の異常な
温度上昇を抑制することができるとともに、残留トナー
の良好なクリーニングを行うことができる。また、本発
明の請求項２記載の転写・定着装置は、上記のように構
成されているので、感光体の異常な温度上昇を抑制する
ことができるとともに、省エネルギを図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１に係る転写・定着装置が組み
込まれた複写機の概略構成説明図。

【図２】その転写・定着装置の構成説明図。

【図３】本発明の実施例２に係る転写・定着装置が組み
込まれた複写機の概略構成説明図。

【図４】その転写・定着装置の構成説明図。

【符号の説明】

１感光体２転写用ローラ３加圧ローラ（定着用ローラ）４熱ローラ（定着用ローラ）５転写ベルト６放熱兼クリーニング用ベルト９空冷用ファン１６熱交換用ベルト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者馬場弘一大阪市中央区玉造１丁目２番28号三田工業株式会社内 (72)発明者伊東由起大阪市中央区玉造１丁目２番28号三田工業株式会社内 (72)発明者内田理夫大阪市中央区玉造１丁目２番28号三田工業株式会社内 (72)発明者岡崎哲卓大阪市中央区玉造１丁目２番28号三田工業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】感光体の近傍に配された転写用ローラ
と、定着部に配された定着用ローラと、転写用ローラお
よび定着用ローラにエンドレス回転可能に掛け渡され、
転写用ローラにより感光体に圧接される中間転写体とし
ての転写ベルトとを備え、さらに、転写ベルトの外側に配され、定着用ローラを通
過して転写用ローラに至るまでの転写ベルトの外面に摺
接しながら回転し、それによって、転写ベルトから熱を
放散させるとともに、転写ベルトの外面における残留ト
ナーをクリーニングする放熱兼クリーニング用ベルトを
具備してなる転写・定着装置。
【請求項２】感光体の近傍に配された転写用ローラ
と、定着部に配された定着用ローラと、転写用ローラお
よび定着用ローラにエンドレス回転可能に掛け渡され、
転写用ローラにより感光体に圧接される中間転写体とし
ての転写ベルトとを備え、さらに、転写ベルトの内側に配され、転写ベルトの内面
のうちの、定着用ローラを通過して転写用ローラに至る
までの箇所と転写用ローラを通過して定着用ローラに至
るまでの箇所とに摺接しながら転写ベルトと同じ方向へ
回転し、それによって、転写ベルトのうちの、定着用ロ
ーラを通過して転写用ローラに至るまでの箇所から熱を
奪うとともに、転写ベルトのうちの、転写用ローラを通
過して定着用ローラに至るまでの箇所へ熱を与える熱交
換用ベルトを具備してなる転写・定着装置。