JPH0627730B2 - 超音波走査方法および装置 - Google Patents

超音波走査方法および装置

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JPH0627730B2
JPH0627730B2 JP60173079A JP17307985A JPH0627730B2 JP H0627730 B2 JPH0627730 B2 JP H0627730B2 JP 60173079 A JP60173079 A JP 60173079A JP 17307985 A JP17307985 A JP 17307985A JP H0627730 B2 JPH0627730 B2 JP H0627730B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、1つの対象物を超音波走査するための方法で
あって、 相並んで配置された多数の変換器素子から構成された1
つの超音波ヘッドを用いて、超音波パルスが、各々直線
状の異なった走査行に沿って前記対象物に放射され、複
数エコー信号が、走査深度の関数として各々前記超音波
パルスに続く受信期間中検出され、前記各受信期間中、
前記超音波ヘッドの開度ないし開口は、前記走査深度の
関数として、初期値から出発して段階的に増大する数の
前記多数の変換器素子の能動化によって拡大される、超
音波走査方法に関する。さらに本発明は、この方法を実
施するための装置に関する。
〔従来の技術〕
検査対象物の超音波走査のためには通常いわゆる並列ス
キャナが使用される。この並列スキャナでは超音波ヘッ
ドは相並んで位置する多数の超音波変換器素子を含んで
おり、これらの超音波変換器素子は送信の際および受信
の際に個々にまたは群として能動化される。1つの走査
行に沿う受信の際には冒頭に記載した方法が使用され得
る(ドイツ連邦共和国特許出願公開第2643918号
明細書)。すなわち、検査対象内の走査深度の増大と共
に増大する数の超音波変換器素子が能動化される。しか
し、開口はこの走査方法では比較的小さい。なぜなら
ば、すべての超音波変換器素子の全数のうち常に単一の
素子または1つの群しか使用されないからである。従っ
て、物理学的に考えられる最大横分解能は得られない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、冒頭に記載した種類の方法を、特に並
列走査の際の分解能を改善し得るように構成すること、
またはこの方法を実施するための装置を提供することで
ある。
〔問題点を解決するための手段〕 この目的は、本発明によれば、開度の拡大のために能動
化される各変換器素子の選定は、前記開度の重心が、中
央走査行に沿った走査の場合を除いて、前記各変換器素
子に沿って増大する走査深度で移動するように行い、前
記開度のそのつど、前記変換器素子を全て包括する、最
大の前記走査深度に相応する終値に至るまで増大させ、
超音波ヘッド開度の指向特性を、複数エコー信号の遅延
の選択により設定し、前記指向特性の制御を次のように
行い、即ち、受信方向が、走査行の関数である所定角度
で、種々の前記開度に相応する前記走査深度での各々の
前記走査行と、そのつど交差し、その際、前記所定角度
が、前記中央走査行の場合ゼロであるように前記制御を
行い、前記複数エコー信号の評価を、所定の各信号値に
限定し、該信号値は、各々の前記指向特性を有する前記
受信方向と各々の走査行との交差領域区間に相応するこ
とを特徴とする超音波走査方法により達成される。
開口移動は他の超音波変換器素子を連続的にスイッチオ
ンすることにより発生される。また方向特性はそれ自体
は公知の仕方で(たとえば電子的手段により)開口、湾
曲および能動的受信面の重み関数(Belegungsfunktion)
により設定または決定され得る。
このような仕方では1つの走査行(像行)に沿う各深度
点に、斜め走査の結果として通常の方法の場合よりも大
きい1つの特定の開口が対応付けられている。公知のよ
うに、超音波装置内の分解能は、開口が大きいほど大き
い。この方法は、1つの深度範囲に対応付けられている
開口の完全利用を可能にし、従って像表示の際に改善さ
れた分解能を与える。
その際、個々の開口段階内で方向特性がそれぞれ、直線
状の走査行上の有効開口がそれぞれ同一の角度のもとに
“眺める(schauen)”のように設定されることは好まし
い。それによって全走査深度を経てほぼ一定の集束度、
すなわち一定のF値が生ずる。
その際、分解能は深度に無関係に、すなわち一定に設定
可能である。
本発明の1つの実施態様によれば、1つの走査行に沿う
受信の際に開口に、たとえばガウス分布関数または傾い
た、すなわち非対称な(たとえばガウス関数に類似の)
関数に従って構成されている1つの開口重み関数(Apert
urbelegung)(“シェーディング”)が対応付けられて
いる。その際、この開口重み関数は受信されたエコー信
号の重みに関する1つの尺度である。開口重み関数を適
当に選定すれば、超音波像がほぼサイドローブ−アーテ
ィファクトなしに得られる。
本方法を実施するための装置は、本発明によれば、1つ
の超音波ヘッドと1つの送信信号発生器と多数の受信チ
ャネルと1つの加算要素と信号処理回路とを有してお
り、 前記超音波ヘッドは相並んで配設された多数の変換器素
子から構成されており、 前記送信信号発生器は、前記各変換器素子に励起信号を
供給し、該励起信号によって前記各変換器素子を励起し
て、多数の各々異なった直線状の走査行に沿って超音波
パルスを放射するように構成されており、 前記受信チャネルは、前記各変換器素子に配属されてい
て、各々増幅器ならびに該増幅器の後段に接続された制
御可能な遅延回路を有しており、 前記加算要素は、前記各受信チャネルの各出力信号の加
算のために設けられており、 前記信号処理回路は、前記加算段の各出力信号から各像
信号を形成するために設けられている、 1つの対象物を超音波走査するための装置において、 増幅器は各々1つの深度補償ないし等化増幅器を有して
おり、 各受信チャネルの前記各深度補償増幅器と各遅延回路と
の間に、スイッチング装置が各々配設されており、各1
つの走査行のエコー信号の受信中、超音波ヘッドの開度
の増大のために、前記各スイッチング装置は、制御装置
によって、所定のプログラムに応じて閉じられるように
構成されており、前記プログラムは、前記開度の重心の
移動が、中央走査行に沿った走査の場合を除いて、各変
換器素子に沿って行われるように構成されており、 前記制御装置は、前記各遅延回路の各遅延時間の調整に
より前記超音波ヘッドの指向特性の制御のために、なら
びに前記各1つの走査行に沿った各走査深度の関数とし
て前記超音波ヘッドの前記開度の制御のために設けられ
ており、 前記制御装置は、前記指向特性の制御のために次のよう
に構成されており、即ち、受信方向が、種々の前記開度
に相応する前記各走査深度で、前記各走査行と各々所定
の角度で交差し、該角度は前記走査行の関数であり、か
つ前記中央走査行の場合ゼロであるように構成されてお
り、 信号処理回路は次のように構成されており、即ち、前記
エコー信号の評価が、前記各受信方向と前記各走査行と
の交差領域区間に相応する各信号値に制限されるように
構成されていることを特徴とする。
〔実施例〕
以下、図面に示されている実施例により本発明を一層詳
細に説明する。
第1図によれば、1つの対象物の超音波走査のために、
相並んで位置する多数(N)個の超音波変換器素子2を
有する1つの超音波ヘッドが設けられている。たとえば
全体でN=2=128個の超音波変換器素子2が並列
に相並んで設けられていてよい。こうして、これらの超
音波変換器素子2は、たとえば8cmの長さであってよい
1つのリニアアレーの構成要素である。第2図によれ
ば、個々の超音波変換器素子2の幅bは80mm/128
=0.625mmである。たとえば3.5MHzの超音波周
波数では、この幅は1波長のほぼ1.5倍に相当する。
並列スキャナの左端に置かれている超音波変換器素子は
で、また右端に置かれている超音波変換器素子は2
で示されている。
ここに使用されている受信方法を説明するため、先行の
送信の際には小さい開口、すなわち少数の超音波変換器
素子2の群が左から初めて右へ順次にスイッチオンされ
るものとする。その際、左側には変換器素子における1
つの小さい突出部(berstand)が走査幅と向
かい合って存在していてよい。各送信パルスの際には超
音波変換器素子2における所与の群のみがスイッチオン
されており、またこの群が各送信パルスの後に且つその
結果としてのエコー信号の受信の後に1ステップずつ右
方に移動する。その際、先ず第1の走査行または像行Z
1に沿って1つの送信パルスが出射されるものとする。
その直後に、検査すべき対象物の異なる深度範囲から生
ずるエコー信号が本発明の方法により選択された超音波
変換器素子2によりこの走査行Z1に沿って受信され、
且つ1つの信号処理装置内で処理される。その際、さら
に、第1の走査行または像行Z1は左側に置かれている
縁行と同一であるものとする。その後に走査行は1ステ
ップずつ右方に移動する。
走査行Z1に沿う受信の際には、増大する開口および所
与の受信方向特性により動作される。すなわち、所望の
直線状の走査行Z1をほぼ近似するジグザグ状の走査曲
線が生ずる。これは3つの任意に取り出された深度範囲
に対して第1図中に記入されている。3つの深度範囲は
Δt1、Δt2およびΔt3で示されている。第1図中
の図示と異なり、これらの深度範囲Δt1、Δt2およ
びΔt3は実際には、走査される全深度範囲と比較して
はるかに小さい。なぜならば、肝要なことはそれぞれ中
心部に置かれている対象点I、IIおよびIIIをできるか
ぎり良好に捕捉することであるからである。受信中の走
査の際には実際には個々の走査される深度範囲は、図示
と異なり、直接に並び合っている。しかし、第1図中に
は、図面を見易くするために、離して図示されている。
走査行Z1に沿う受信走査の開始時には小さい開口によ
り動作される。これは超音波ヘッドの左縁における開口
A1により図示されている。その際、開口A1は左縁素
子2を含んでいる。明らかなように、開口A1内では
比較的少数の素子2しか能動化されていない。超音波装
置の電気的集束は公知の電子的手段により湾曲K1に相
応して設定されている。その際、湾曲K1は中心点とし
ての対象点Iの回りの1つの円の一部分である。その
際、湾曲断片K1の各個の超音波変換器素子2(i=
1…N)の間隔はそれぞれこの素子2の設定された遅
延時間に相当する。左側に置かれている縁行Z1の走査
のために第1の超音波変換器素子2が受信の際に最大
の遅延を受け、他の右側に置かれている素子はその受信
信号に、縁素子2からの間隔の増大と共に減少する遅
延を加算の際に受けることは注目すべきである。こうし
て、超音波ヘッドを対象物Iに集束させることができ
る。
所与の湾曲K1を有する受信は、所与の深度t11から
のエコー信号が入射するとき開始され、また受信は、所
与の深度t11からのエコー信号が入射しているとき中
断される。その際、超音波ヘッドは対象点Iに集束した
状態に留まる。これは、それ自体は公知の仕方で、相応
の方向特性を予め与えることにより達成される。こうし
てスイッチオン継続時間中は走査行Z1の方向ではな
く、それに対して斜めに線L1に沿って受信される。ス
イッチオン時間中に走査される範囲は実線で記入されて
いる斜めの区間S1により与えられている。
受信走査は次いで、範囲Δt1に続く深度範囲により継
続される。図面を見易くするため、第1図中には別の離
れた深度範囲Δt2が記入されている。この深度範囲Δ
t2には1つの拡大された開口A2、すなわち一層大き
な数または群の同時に能動化された超音波変換器素子が
相当し、その際に再び左縁素子2が含まれている。能
動的開口の重心は走査方向に、すなわち右方に超音波変
換器素子2を経て移動していると言うことができる。拡
大された開口A2には再び、能動的超音波素子により受
信され且つ次いで加算される超音波エコー信号の時間遅
れの他の設定が相当する。これは湾曲K2により示され
ている。ここでも、左側に置かれている縁素子2は最
大の時間遅延を受け、今やスイッチオンされている群の
他の右側に置かれている超音波素子2は、右側に位置す
るものほど小さい時間遅延を受ける。開口A2は、超音
波アレーが一層深い位置に置かれている対象点II上に集
束するように選定されている。この開口A2は、前記の
ように、所与の深度t21からのエコー信号が到来すれ
ば直ちに能動化される。この開口A2による受信は、所
与の一層深い深度範囲t22からのエコー信号が能動化
された超音波変換器素子2上に到来すれば直ちに中断さ
れる。すなわち、能動化時間中は、選択された方向特性
の結果として、斜めの線L2に沿う走査が、一層詳細に
は関心のある対象点IIを含んでいる区間S2に沿っての
み行われる。また再び走査が、走査行Z1に沿う走査の
代わりに、それに対して斜めの走査が、一層詳細には区
間S2に沿って深度t21とt22との間で行われる。
このステップ状で斜めの走査は間隙なしに走査行Z1に
沿って、一層詳細にはジグザグ状の走査曲線が生ずるよ
うに継続する。これは第2図中に示されている。
第1図中には、最大深度に置かれている対象点IIIの受
信走査がどのように行われるかも記入されている。この
対象点IIIを走査するためには、すべての超音波変換器
素子2、…2…2が能動化されている。開口は、
この場合、A3で示されている。対象点III上への集束
のためには個々の能動化された素子2、…2…2
により受信された超音波エコー信号が湾曲K3を有する
1つの円弧に相応して時間的に遅延させられる。次いで
集束は1つの斜めの線L3に沿って行われ、そのうち信
号評価のために実際には、対象点IIIを含んでいる区間
S3のみが利用される。
直線状の走査行Z1上のまさに有効な各開口A1、A
2、A3がほぼ同一の角度のもとに“眺める”ことは強
調されるべきである。
第1図中に示されている走査方法の結果は深度に無関係
に一定な分解能である。その際、特記すべきことは、開
口Aおよび湾曲Kの連動(Mitlaufen)により生ずる1つ
のジグザグ線により走査行Z1が近似されることであ
る。
同一の仕方で、並列に右側に並んで位置する第2の走査
行Z2(図示せず)の近似も行われる。送信後に、この
場合にも再び、走査行Z2のジグザグ状の近似が行われ
る。全く同様にして走査行Z(i=1…N)の走査も
行われる。
個々の深度範囲Δtが機械的且つ電気的観点での超音波
ヘッドのディメンジョニングの選定により十分に小さく
選定されれば、各個の走査行または像行Z(i=1な
いしN)内で最大可能な開口Aが利用されるという利点
が得られる。このことは高い分解能を有する超音波像が
得られることに通ずる。
第1図によれば、湾曲の組K1、K2、K3の代わり
に、湾曲K3の左側開始点ですべて開始する湾曲の組K
1′、K2′、K3が使用され得る。その際、湾曲K
1′およびK2′は鎖線で記入されている。Z1以外の
走査行に対して湾曲の共通開始点は同じくアレー上の走
査行の位置に置かれる。湾曲の組K1′、K2′、K3
は、遅延要素のための装置費用および座標表示内の遅延
時間測定の変換が減ぜられるという利点を有する。
第1図中には左の走査行または像行Z1に対して、対象
点IIIの走査のための縁ビームRが記入されている。こ
れは右の縁行Zに対して角度γだけ傾けられている。
計算の結果、この角度γは超音波ヘッドの前記のディメ
ンジョニングにおいて22°であってよいことが示され
ている。
第2図には、個々の超音波変換器素子2、…2…2
の幅に関するいくつかの考察が示されている。1つの
個別素子2、たとえば右縁素子2を考察すると、その
幅bは“グレーティング・ローブ”の抑制のために小さ
くなければならないことが知られている。最も望ましい
のはλ/2(λは波長)の値である。しかし、b=1.
5λの値が(比較的わずかな揺動を有する)並列走査に
対しては十分であることが示されている。さらに留意す
べきことは、個別超音波変換器素子2の固有方向作用
が、斜めに入射する超音波ビームを受信し得るように抑
制されていなければならないことである。考察の結果、
(ジグザグ損失が考慮され、ほぼ全波長に相当する0.
45mmの幅が生じている)前記のディメンジョニングに
おいては約3dBの強度低下が角度β=27°において生
ずることが知られている。換言すれば、第1図中に記入
されている角度γ(前記のように22°であってよい)
においては縁素子2の強度低下は3dB以上であっては
ならず、このことは、この縁素子が3.5MHzにおいて
1.0λの幅を有するならば保証されている。4MHzに
おいては3dBの強度低下がb=0.4mmの素子幅におい
て得られる。
中央行、すなわち素子2N/2の場所における行では、
ジグザグ状の曲線経過なしの対称なアンテナが生ずる。
第3図には、第1図中の要素と同一の要素および同一作
用の要素に対しては同一の参照符号が付されている。第
3図には直線状の走査行Z1のジグザグ状の近似が詳細
に示されており、参照符号Z1′を付されている。表示
すべき像行Z(i=1…N)は、この場合にも、各送
信パルスの後に走査方向に、すなわち右方に1ステップ
ずつ移動する。
第3図で注目すべきことは、各開口A1、A2およびA
3に対応付けられている湾曲K1、K2またはK3が開
口重み関数B1、B2またはB3を付されていることで
ある。専門用語でときどき“シェーディング”または
“アポダイジング”とも呼ばれるこのような開口重み関
数は、1つの対象点I、IIまたはIIIの走査の際に能動
化された超音波変換器素子2により受信されたエコー信
号が異なる重み付けをされて加算されることに通ずる。
重み付け、従ってまた開口重み関数B1、B2またはB
3の形態は実際の要求にかなっている。図示されている
ように、両側に1つの緩い準連続的移行を有するそれぞ
れ1つの関数が選定されることは有利である。この開口
重み関数B1、B2またはB3の使用は、縁作用により
方形重み関数においては生ずるであろうサイドローブの
抑制に通ずる。
第3図に示されている左縁行Z1に対する開口重み関数
B1、B2またはB3において特に強調すべきことは、
非対称な“シェーディング”が生ずることである。換言
すれば、感度ローブの重心はそれぞれ湾曲K1、K2ま
たはK3の中心に位置せず、左方にずらされていること
である。それによって、走査の際の切換の数を対称な
“シェーディング”の際よりも小さくすることができ
る。他の像行Zには他の開口重み関数が対応付けられ
ていてよい。
開口連動の結果として、最大走査深度ではすべての存在
するn=128個の超音波変換器素子2が常に同時に問
い合わされ、従ってまた常に機能している。(第1図の
開口連動はその他の点では直角状の可変の開口重み関数
としても解釈され得る。)異なる開口重み関数により個
々の超音波変換器素子2の寄与は異なって重み付けされ
る。こうして、それぞれ開口の右側に位置する素子の開
口A1およびA2における信号寄与は考慮されない。こ
れは開口連動または開口重み関数の作用として解釈され
得る。
第3図に示されている実施例では、こうして走査行Z1
がジグザグ状の走査曲線Z1′により、一層詳細には開
口A、湾曲Kおよび開口重み関数Bの連動により近似さ
れる。同様なことが他の走査行Z(i=1…N)に対
してもあてはまる。
再び言及すべきこととして、左縁行Z1の走査の際には
1つの小さい(図示されていない)突出部が左縁におけ
る超音波変換器素子2に存在していてよい。これは、場
合によっては、1つの個別超音波変換器素子の幅よりも
大きい1つの開口において送信時に垂直に出射し得るよ
うにするために必要である。
リニアアレーによる従来の技術では、同一の像領域幅お
よび同一の開口において第1図および第3図の実施例に
くらべて2倍の長さのアレーを必要としよう。すなわ
ち、両側に1つの半アレーを突出部として必要としよ
う。
さらに指摘すべきこととして、超音波アレーは超音波変
換器素子から成る1つのマトリックスを有する多重行ア
レーまたは面状アレーとして構成されていてもよい。そ
の場合、走査方向に対して垂直な集束を行うこともでき
る。
第4図には、第3図で説明した方法を実施するための装
置の1つの実施例が示されている。この装置には同じく
たとえばN=128個の超音波変換器素子2が設けられ
ている。通常の仕方で、これらは送信時に1つの送信器
6から送信信号を与えられる。送信器6と同じく超音波
変換器素子2に接続されている1つの受信器8との間に
(図示されていない)通常の減結合要素が接続されてい
る。
各1つの超音波変換器素子2により受信された超音波エ
コー信号は1つの固有のTGCまたは深度等化増幅器1
0に導かれる。個々の深度等化増幅器10は、同一の反
射の際に大きい深度からのエコー信号が小さい深度から
のエコー信号と同一の振幅を得るようにする。こうして
一種のレべル正規化が行われる。同時に一種のダイナミ
ックス局限が達成される。すなわち、受信されたエコー
信号に対してダイナミックスレンジは、後続の構成要素
を考慮に入れて、50dBで十分であることが示されてい
る。
N=128個の深度等化増幅器10では、これらが同期
して動作するように注意すべきである。これはたとえ
ば、同一の製造ロットからの同一に構成されたICを使
用することにより達成され得る。さらに、すべての深度
等化増幅器10を使用前または使用時に同一の感度に合
わせることができる。これは自動的に行われ得る。
深度等化増幅器10から導き出された出力信号の各々は
1つの固有のスイッチング装置12に供給される。これ
らのスイッチング装置12の各々は本質的に1つの制御
装置、好ましくは1つのマイクロプロセッサ14の制御
下にある1つのスイッチである。スイッチング装置12
の切換位置はそれぞれ選択される開口を決定する。
スイッチング装置12を通過した出力信号はそれぞれ、
同じくマイクロプロセッサ14により制御される設定可
能な構成要素16および18に供給される。これらの構
成要素16,18はそれぞれ必要とされる湾曲Kを実現
する。構成要素18は特に設定可能な遅延要素であり、
各像行Z内の集束の目的で湾曲Kを設定する役割をす
る。10μsの遅延時間がわずかな費用で実現可能であ
ることが示されている。しかし、さらに費用を低減する
ため、それ自体は公知の混合技術が使用され得る。すな
わち、構成要素16は周波数を混合する混合要素であ
ってよい。たとえば、このような混合技術により、たと
えば2ないし5MHzの関心のある周波数帯が0ないし3
MHzの周波数帯に、または直角技術では0ないし1.5
MHzの2チャネルに下方シフトされ得る。構成要素1
6、18はたとえば約30MHzの範囲の高いほうの周波
数への混合を行うように構成されていてもよい。この場
合には、遅延の設定を行う追加的な表面音響デバイスが
使用される。
構成要素18から出力される出力信号は、同じくマイク
ロプロセッサ14の制御下にあるそれぞれ1つの重み付
け用構成要素20に導かれる。これらの重み付け用構成
要素20は、それぞれの開口重み関数を実現する役割を
する。原理的には重み付け用構成要素20は、それぞれ
の開口に対する所与の重み関数Bに従ってマイクロプロ
セッサ14により抵抗値を変更される可変抵抗であって
よい。換言すれば、重み付け用構成要素20は感度重み
付けまたは“シェーディング”を発生する。また、重み
付け用構成要素20はたとえば第1図および第3図中で
重み関数B1およびB2において望ましくない(右側に
置かれている)超音波素子を不能動化する役割をもし得
る。この場合、スイッチ12は省略され得る。
こうして処理された個々のエコー信号は個々の重み付け
用構成要素20から1つの加算要素22に与えられ、そ
こで加算または重畳される。加算要素22内で重畳され
た信号は次いで公知の仕方で1つの復調器に、また続い
て1つのアナログ−ディジタル変換器26に導かれる。
次いで爾後の処理が通常の仕方で行われて、1つの像信
号が発生され、それが1つの像表示または像記録装置に
与えられる。
図示の例と異なり、加算要素22の出力信号は先ず高周
波信号として1つのアナログ−ディジタル変換器に与え
られ、それから次いで整流された信号が得られ、この信
号がディジタル低域通過フィルタ内で爾後処理されても
よい。この種の信号処理もそれ自体は公知である。この
場合、一層大きなダイナミックスが得られるという利点
が生ずる。
以上に説明した方法は並列走査のみではなく台形走査の
実現にも使用され得る。台形の両縁範囲内でそれぞれ直
線状の走査行が比較的少数のジグザグ状ステップで近似
され得る。
〔発明の効果〕
従来の方法にくらべて、以上に説明した方法の利点は下
記のように要約される。アレーの全長が“能動的開口”
になり、また公知の走査、すなわち走査の目的でのシフ
トが音場の重心線または受信方向特性の揺動およびシフ
トの組み合わせにより置換される。開口連動が深度に無
関係な分解能、すなわち一定のF数を可能にし、また好
ましくは非対称な開口重み関数が有害なサイドローブを
抑制する。こうして、アレー−Bスキャナにおいて位置
分解能を高め得る。同時に、深度座標に対する位置分解
能の依存性が減ぜられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は1つの走査行に沿う走査の際に開口が連動する
並列スキャナによる超音波走査方法の概要図、第2図は
第1図中の一部分を示す部分図、第3図は連動する開口
に1つの所与の開口重み関数が対応付けられている、第
1図による方法のもう1つの実施例の概要図、第4図は
第3図に示されている方法を実施するための装置の回路
図である。 2……超音波変換器素子、6……送信器、8……受信
器、10……深度等化増幅器、12……スイッチング装
置、14……マイクロプロセッサ、16……周波数混合
要素、18……設定可能遅延要素、20……重み付け用
構成要素、22……加算要素、24……復調器、26…
…アナログ・ディジタル変換器、A……開口、B……開
口重み関数、K……湾曲、R……縁ビーム、Z……走査

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの対象物を超音波走査するための方法
    であって、 相並んで配置された多数の変換器素子(2)から構成さ
    れた1つの超音波ヘッドを用いて、超音波パルスが、各
    々直線状の異なった走査行(Z1,Zi,Zn)に沿っ
    て前記対象物に放射され、 複数エコー信号が、走査深度の関数として各々前記超音
    波パルスに続く受信期間中検出され、 前記各受信期間中、前記超音波ヘッドの開度(A1,A
    2,A3)は、前記走査深度の関数として、初期値(A
    1)から出発して段階的に増大する数の前記多数の変換
    器素子の能動化によって拡大される超音波走査方法にお
    いて、開度の拡大のために能動化される各変換器素子の
    選定は、前記開度の重心が、中央走査行に沿った走査の
    場合を除いて、前記各変換器素子に沿って増大する走査
    深度で移動するように行い、 前記開度をそのつど、前記変換器素子を全て包括する、
    最大の前記走査深度に相応する終値に至るまで増大さ
    せ、 超音波ヘッド開度(A1,A2,A3)の指向特性(L
    1,L2,L3)を、複数エコー信号の遅延の選択によ
    り設定し、 前記指向特性(L1,L2,L3)の制御を次のように
    行い、即ち、受信方向が、走査行の関数である所定角度
    で、種々の前記開度に相応する前記走査深度での各々の
    前記走査行と、そのつど交差し、その際、前記所定角度
    が、前記中央走査行の場合ゼロであるように前記制御を
    行い、 前記複数エコー信号の評価を、所定の各信号値に限定
    し、該信号値は、各々の前記指向特性(L1,L2,L
    3)を有する前記受信方向と各々の走査行(Z1,Z
    i,Zn)との交差領域区間(S1,S2,S3)に相
    応することを特徴とする超音波走査方法。
  2. 【請求項2】1つの走査行(Zi)に沿う受信の際に、
    能動化された各変換器素子の電子的集束を、各々開度と
    共に変化させ、その際、前記各電子的集束に、前記能動
    化された超音波変換器素子(2)によって受信されたエ
    コー信号の重み付けの程度である1つの開度重み関数
    (B1,B2,B3)を対応付ける特許請求の範囲第1
    項記載の超音波走査方法。
  3. 【請求項3】中央走査行の外側に位置する走査行(Z
    i)の走査の際には開度重み関数(B1,B2,B3)
    が非対称であることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の超音波走査方法。
  4. 【請求項4】開度重み関数(B1,B2,B3)が近似
    的に連続な関数であることを特徴とする特許請求の範囲
    第3項記載の超音波走査方法。
  5. 【請求項5】最も深い深度範囲内の並列走査の際には開
    度(A3)が、縁ビーム(R)が超音波ヘッドの法線方
    向から25°以上偏差しないように設定されていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項から第4項までのい
    ずれか1項記載の超音波走査方法。
  6. 【請求項6】1つの超音波ヘッドと1つの送信信号発生
    器と多数の受信チャネルと1つの加算要素と信号処理回
    路とを有しており、 前記超音波ヘッドは相並んで配設された多数の変換器素
    子から構成されており、 前記送信信号発生器は、前記各変換器素子に励起信号を
    供給し、該励起信号によって前記各変換器素子を励起し
    て、多数の各々異なった直線状の走査行に沿って超音波
    パルスを放射するように構成されており、 前記受信チャネルは、前記各変換器素子に配属されてい
    て、各々増幅器ならびに該増幅器の後段に接続された制
    御可能な遅延回路を有しており、 前記加算要素は、前記各受信チャネルの各出力信号の加
    算のために設けられており、 前記信号処理回路は、前記加算段の各出力信号から各像
    信号を形成するために設けられている、 1つの対象物を超音波走査するための装置において、 増幅器は各々1つの深度補償増幅器(10)を有してお
    り、 各受信チャネルの前記各深度補償増幅器(10)と各遅
    延回路(16,18)との間に、スイッチング装置(1
    2)が各々配設されており、各1つの走査行のエコー信
    号の受信中、超音波ヘッドの開度の増大のために、前記
    各スイッチング装置(12)は、制御装置(14)によ
    って、所定のプログラムに応じて閉じられるように構成
    されており、前記プログラムは、前記開度の重心の移動
    が、中央走査行に沿った走査の場合を除いて、各変換器
    素子に沿って行われるように構成されており、 前記制御装置(14)は、前記各遅延回路の各遅延時間
    の調整により前記超音波ヘッドの指向特性の制御のため
    に、ならびに前記各1つの走査行に沿った各走査深度の
    関数として前記超音波ヘッドの前記開度の制御のために
    設けられており、 前記制御装置(14)は、前記指向特性の制御のために
    次のように構成されており、即ち、受信方向が種々の前
    記開度に相応する前記各走査深度で前記各走査行と各々
    所定の角度で交差し、該角度は前記走査行の関数であ
    り、かつ前記中央走査行の場合ゼロであるように構成さ
    れており、 信号処理回路は次のように構成されており、即ち、前記
    エコー信号の評価が、前記各受信方向と前記各走査行と
    の交差領域区間に相応する各信号値に制限されるように
    構成されていることを特徴とする超音波走査装置。
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