JPH06273933A - ポジ型感放射線性樹脂組成物及びそれから得られる転写パターン - Google Patents

ポジ型感放射線性樹脂組成物及びそれから得られる転写パターン

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JPH06273933A
JPH06273933A JP5085212A JP8521293A JPH06273933A JP H06273933 A JPH06273933 A JP H06273933A JP 5085212 A JP5085212 A JP 5085212A JP 8521293 A JP8521293 A JP 8521293A JP H06273933 A JPH06273933 A JP H06273933A
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acid
epoxypropyl
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irradiation
sensitive resin
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Application number
JP5085212A
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English (en)
Inventor
Masanori Fukunaga
誠規 福永
Tomoyuki Kitaori
智之 北折
Takao Koyanagi
敬夫 小柳
Shigeru Mogi
繁 茂木
Kotaro Nagasawa
孝太郎 長澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】放射線にさらされた時に酸を生じる酸発生剤を
含有する化学増幅系ポジ型感放射線性樹脂組成物におい
て、更にエポキシプロピル基あるいはエポキシ基を有す
る化合物を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物を調製
し、これを溶媒に溶解して感光液とする。この感光液を
シリコンウェハーもしくはクロム蒸着板のような基板上
に塗布し、次に70〜130℃の温度でベークすること
により乾燥させた後、遠紫外線、電子線等の放射線を照
射し、更に70〜130℃の温度で加熱し、次いでアル
カリ水溶液で現像処理することにより転写パターンを得
る。 【効果】本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、放射
線に対する感度が高く、且つ放射線照射後加熱処理迄の
安定性が高く、この組成物を用いてえられた転写パター
ンは膨潤がなく解像度に優れ、更にドライエッチング耐
性及び耐熱性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポジ型感放射線性樹脂組
成物及びそれから得られるパターンに関するものであ
り、更に詳しくはIC、LSI等の半導体集積回路及び
マスクの製造の際に用いられる遠紫外線、電子線、X線
等の放射線に感応するポジ型感放射線性樹脂組成物及び
それから得られる転写パターンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路等の製造において
は、シリコンウェハー等の基板の上にレジストを塗布
し、マスクを介して放射線を照射し、更に現像すること
で微細パターンを形成、次いでパターン部以外の基板部
分をエッチングすることが行われている。近年、集積回
路の高性能化及び信頼性向上を図るため、素子の高密度
化の要請が高まってきている。現行のレジストとして
は、ポジ型レジストとネガ型レジストが知られている。
【0003】遠紫外線、電子線、X線等の放射線に感応
するネガ型レジストとしてはポリスチレンを幹ポリマー
としたクロルメチル化ポリスチレンあるいはクロル化ポ
リメチルスチレンを含む樹脂組成物が公知である。解像
度を上げる為には一般にアルカリ水溶液による現像処理
が有利であるが、これらの組成物は高感度で且つドライ
エッチング耐性に優れるが、有機溶剤による現像処理を
行うため膨潤の影響で転写パターンが歪んだり、膜の剥
離により解像度が劣るという欠点を有している。
【0004】又、ポジ型レジストとしては、ポリメチル
メタクリレートや、ポリオレフィンスルホンが公知であ
るが前者は解像度が優れているものの感度が非常に低
く、後者は感度は高いがドライエッチングができないと
いう欠点を有している。又米国特許第4339522号
及びChemische Berichte 92,1
30(1959)に開示されているメルドラム酸やジメ
ドン等のオキシジアゾ化合物をポジ型レジストとして利
用する試みもなされている。これらの組成物は、アルカ
リ現像液で解像度が良くドライエッチング耐性も問題は
ないが、熱的負荷に対して不安定でありプリベークの間
に昇華してかなりの量が失われてしまうという欠点があ
る。
【0005】ポジレジストにおける上記の問題点を解決
する方法として、化学増幅系レジストがIBMの伊藤ら
により提唱された(ACS Symp.Ser.,24
2,11(1984)。化学増幅とは、放射線により酸
を発生する化合物をレジスト中に添加して置き、放射線
により発生した酸の触媒反応を利用して重合、解重合、
脱離等の反応を加熱処理により促進させて、レジストの
高感度化を図る方法である。
【0006】化学増幅系レジストとしては、ポリビニル
フェノール樹脂のヒドロキシル基を部分的に第三ブトキ
シカルボニル基で置換した化合物と放射線により酸を発
生する化合物(以下、酸発生剤という)とからなるポジ
型レジスト及びポリビニル安息香酸第三ブチルエステル
と酸発生剤とからなるポジ型レジスト等が知られている
(特公平2−27660)。
【0007】上記レジストは、酸分解性能を付与した樹
脂と酸発生剤との2成分よりなるが、それ以外に酸分解
性能を第三の化合物にもたせる所の樹脂、酸分解性化合
物、酸発生剤よりなる三成分系レジスト(例えば、特開
昭63−250642)や同一分子中に全ての機能をも
たせる一成分系レジスト(例えば、特開平2−2401
14)等がある。
【0008】半導体の高集積化が進むにつれ、照射波長
の短波長化やそれに付随する照射波長におけるレジスト
の光吸収の問題等の課題があったが、化学増幅系レジス
トは上述した酸触媒反応を利用することによりこれら課
題を解決したかのように見えた。しかしながら、化学増
幅系レジストは放射線により酸を発生させ、その発生し
た酸と感放射線性基(酸分解性基)との反応を加熱処理
により触媒反応的に増幅させるというものであるが、こ
の方法においては照射後加熱処理までの間に発生した酸
が、時間と共に失活してしまうという問題が生じた。
【0009】この失活の原因について、空気中のアミ
ン、酸素、水分、不純物等の影響について報告[J.P
hotopolym.Sci.Tech.,4,299
(1991):SPIE Vol.1672,24(1
992)]がなされているがまだ詳細については不明で
ある。照射後加熱処理迄の間に環境の影響を被らない安
定性のあるレジストが要望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は遠紫外線、電
子線、X線等の放射線に感応し、照射後加熱処理迄の安
定性に優れた微細加工用ポジレジストを提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に
至ったものである。即ち本発明は放射線にさらされたと
きに酸を生じる酸発生剤を含有する化学増幅系ポジ型感
放射線性樹脂組成物において、その組成物が、エポキシ
プロピル基あるいはエポキシ基を有する化合物を含有す
ることを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物及びこ
の樹脂組成物から得られる転写パターンを提供すること
にある。
【0012】以下本発明のポジ型感放射線性樹脂につい
て詳細に説明する。本発明のポジ型感放射線性樹脂組成
物に使用されるエポキシプロピル基を有する化合物、エ
ポキシ基を有する化合物の具体例としては、1,2−エ
ポキシ−3−フェノキシプロパン、2,3−エポキシプ
ロピル4−メトキシフェニルエーテル、2,3−エポキ
シプロピルベンゼン、N−(2,3−エポキシプロピ
ル)フタルイミド、2,3−エポキシプロピルフルフリ
ルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレー
ト、2,3−エポキシプロピルビフェニルエーテル、
2,3−エポキシプロピルαナフチルエーテル、1,2
−エポキシオクタデカン、4−(2,3−エポキシヘキ
シルオキシ)フェニル4−(デシルオキシ)ベンゾエー
ト、2,3−エポキシノルボルナン、1,4−エポキシ
−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、3,6−
エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタリックア
ンハイドライド、3,4−エポキシテトラヒドロチオフ
ェン−1,1−ジオキサイド、1,2−エポキシ−5,
9−シクロドデカジエン、1,8−シネオール、シネオ
リックアシッド、α−フェニル−α’−(4−メトキシ
フェニル)エチレンオキサイド、α−フェニル−α−
(2−ハイドロキシフェニル)エチレンオキサイド等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0013】化学増幅系ポジ型感放射線性樹脂として
は、前述のようにその組成により樹脂中に酸発生態、酸
分解性能を付与した一成分系レジストや酸分解性能を付
与したアルカリ可溶性樹脂と酸発生剤より成る二成分系
レジストやアルカリ可溶性樹脂と酸分解性化合物と酸発
生剤より成る三成分系レジスト等がある。
【0014】例えば三成分系ポジ型感放射線性樹脂組成
物に使用される樹脂としては、アルカリ水溶液現像可能
なアルカリ可溶性樹脂が用いられるが、具体例としては
フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、ポリビニールフェノール、ポリビニールフェノール
の一部核水添樹脂、(メタ)アクリル酸メチル−(メ
タ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体等が挙げられるが、これに限定するものではない。
【0015】酸分解性化合物としては、第三ブトキシカ
ルボニル(t−BOC)基や第三ブチル基でフェノール
性化合物の水酸基や芳香族化合物のカルボキシル基を保
護したもの、具体的にはビスフェノール−Aのt−BO
C化合物やナフタレンβカルボン酸の第三ブチルエステ
ルやシリルエーテルポリマー等が挙げられる(Semi
con News 1989 12 p.27)が、こ
れらに限定されるものではない。
【0016】酸発生剤としてはスルホニウム塩、ヨード
ニウム塩、アルソニウム塩、ジアゾニウム塩等のオニウ
ム塩やスルホン酸エステル化合物等が挙げられるが、こ
れらの化合物の具体例としては、Journal of
PhotopolymerScience and
Technology,2(2),p.283〜284
(1989)に光酸発生剤として記載されているが、こ
れらに限定されるものではない。
【0017】本発明における各成分の含有割合は、例え
ば三成分系レジストの場合、全固形分を100重量部と
した時、アルカリ可溶性樹脂は60〜90重量部、好ま
しくは65〜85重量部、酸分解性化合物は5〜40重
量部、好ましくは10〜30重量部、酸発生剤は0.5
〜15重量部、好ましくは1.0〜10重量部そしてエ
ポキシプロピル化合物あるいはエポキシ化合物は0.0
1〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部であ
る。二成分系ポジ型感放射線性樹脂組成物に使用される
酸分解性能を付与される前の樹脂としては、前述の三成
分系レジストにおいて使用されるアルカリ可溶性樹脂や
ポリビニル安息香酸樹脂等が挙げられるが、これに限定
されるものではない。酸分解能を付与する基としては、
t−BOC基、第三ブチル基、ピラニル基、シリル基、
アルコキシ基、エステル基、アセタール基等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。酸発生剤とし
ては、三成分系レジストにおいて挙げられた酸発生剤等
が使用される。二成分系レジストの各成分の含有割合
は、全固形分を100重量部とした時、酸分解性能付与
のアルカリ可溶性樹脂は、50〜99.9重量部、好ま
しくは80〜99重量部である。酸発生剤は0.1〜5
0重量部、好ましくは1〜20重量部である。一成分系
レジスト中における酸発生成分の量はポリマーに対し1
〜50モル%、好ましくは2〜30モル%、酸分解性成
分の量はポリマーに対し50〜99モル%、好ましくは
70〜80モル%である。
【0018】感放射線性樹脂組成物は、通常前記各成分
を有機溶剤に溶解してレジスト液の形で用いられるが、
この際使用される溶剤としてはエチルセロソルブアセテ
ート、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコ
ールメチルエーテルアセテート、(メトキシプロピル)
アセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、メチルラクテート、エチラクテ
ート、ブチルラクテート等を挙げることができる。これ
らは単独でも、混合でも使用してもよい。
【0019】本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、
更に用途に応じて分光増感剤、可塑剤、光変色剤、染
料、密着向上剤、界面活性剤等を添加することができ
る。
【0020】次にこのようにして得られた組成物を用い
て微細パターンを形成する方法について説明する。本発
明の組成物の全固形分を前記したような溶媒に、濃度が
5〜60%、好ましくは10〜40%となるように溶解
し、必要に応じて前記の添加剤を加えた後濾過を行い不
溶物を取り除き感光液とする。この感光液をまずシリコ
ンウェハーもしくはクロム蒸着板のような基板上に、ス
ピンナー等で塗布し均一の膜を得、次にこれを70〜1
30℃、好ましくは80〜120℃の温度でベークする
ことにより塗膜を乾燥させた後、紫外線、電子線、X線
等の放射線を照射し、更に70〜130℃、好ましくは
80〜120℃の温度で加熱し、増幅反応処理を施し、
ついで適度な濃度のアルカリ水溶液で現像処理すること
により基板上に微細なパターンを転写することができ
る。
【0021】放射線照射後の加熱処理は、化学増幅系の
ポジ型感放射線性樹脂組成物の感度を増幅するための処
理であり、必要不可欠なプロセスである。この処理温度
が70℃未満では実用的な感度が得られず、130℃を
越えると転写パターンが細り良好なパターンが得られな
くなれる。
【0022】本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物に用
いられるアルカリ現像液としては、テトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン、トリエ
タノールアミン等の有機アルカリ水溶液、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウ
ム等の無機アルカリ水溶液を用いることができるが、半
導体集積回路製造プロセスにおいては、有機アルカリ水
溶液を使用することが好ましい。例えば現像は次のよう
に行われる。放射線照射後加熱処理を行った基板をこれ
らの現像液で、10〜35℃、好ましくは15〜30℃
で0.5分間〜30分間、好ましくは1分間〜10分間
浸漬あるいはスプレー等の方法で現像することによりレ
ジストパターンを得る事ができる。
【0023】本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、
放射線に対する感度が高く、且つ放射線照射後加熱処理
迄の安定性が高く、これから得られる転写パターンは、
膨潤がなく解像度に優れ、更にドライエッチング耐性及
び耐熱性に優れている。
【0024】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0025】合成例1 酸分解性化合物 3,3−ビス(4−第三ブトキシカル
ボニルオキシ−3−メチルフェニル)−フタリドの合成 3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
フタリド(慣用名:クレゾールフタレイン)5.43g
(15.7mmol)及びジー第三ブチルージーカーボ
ネート7.29g(33.4mmol)をテトラヒドロ
フラン50mlに溶解させた。次いでこの溶液にピリジ
ン3.75g(47.5mmol)を加えた後50〜6
0℃で5時間反応させた。反応後テトラヒドロフランを
減圧留去し、少量のメタノールを加え−10℃の温度で
1夜放置した。析出した結晶を濾取しメタノールで洗浄
し目的物を得た。収量4.8g、融点126〜129℃
【0026】合成例2 酸分解性化合物 トリス(4−第三ブトキシカルボニル
オキシフェニル)の合成 トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン5.0g(1
7.1mmol)及びジ第三ブチルジカーボネート1
1.5g(52.7mmol)をテトラヒドロフラン3
0mlに溶解させた。次いでこの溶液にトリエチルアミ
ン5.3g(52.4mmol)を加えた後8時間還流
した。反応液を室温まで冷却し、これを水中に注ぐと白
色の結晶が析出した。これを濾取し水で洗浄後真空乾燥
させて目的物8.6gを得た。融点100〜102℃。
【0027】合成例3 エポキシプロピル化合物 2,3−エポキシプロピルビ
フェニルエーテルの合成 p−フェニルフェノール17.0g(0.1mol)、
エピクロルヒドリン55.5g(0.6mol)をジメ
チルスルホキシド13.9gに溶解させた。次いで、水
酸化ナトリウム4.25g(0.105mol)を10
分割して加えた後、反応温度を次のように昇温した。5
0℃で30分、60℃で30分、70℃で60分。その
後エバポレーターで減圧濃縮し、未反応のエピクロルヒ
ドリン、ジメチルスルホキシドを留去した。次いでメチ
ルイソブチルケトン(MIBK)50gを添加し、30
%水酸化ナトリウム1.33g(0.01mol)を7
0℃で加え、同温度で60分間撹拌した。次いで、冷却
しMIBK層を水洗した。次いで、分液後減圧濃縮し、
MIBKを留去し、生成物を得た。収量23g。次い
で、生成物を減圧蒸留し、目的物を得た。融点90.5
〜93.5℃
【0028】実施例1 重量平均分子量12,000のm,pクレゾールノボラ
ック樹脂74.5重量部、合成例1の酸分解性化合物2
3.8重量部、酸発生剤としてトリフェニルスルフォニ
ウム−トリフルオロメタンスルフォン酸塩1.5重量
部、そして合成例3のエポキシプロピル化合物0.15
重量部を濃度が17.3%となるようにエチルラクテー
トに溶解し、得られた溶液を孔径0.1μmのメンブラ
ンフィルターを用いて加圧濾過することにより感光液を
得た。
【0029】次ぎにこのようにして得られた感光液を公
知の方法で表面処理を行ったクロム蒸着基板上に4,5
00rpmで30秒間回転塗布し、表面温度100℃の
ホットプレート上で3分間乾燥することにより、膜厚
0.5μmのレジスト層を得た。次いでこのレジスト層
に、エリオニクス(株)製ELS−3300電子線描画
装置を用いて加速電圧20KVで種々の照射量で照射し
た。照射後基板を大気中に取り出し室内に放置し、一定
時間毎に、表面温度110℃のホットプレート上で3分
間加熱後2.38%のテトラメチルアンモニウムハイド
ロキサイド水溶液に60秒間浸漬することにより電子線
照射部を溶解除去してパターンを得た。
【0030】このようにして得られたパターンと、電子
線照射後直ちに上記条件で加熱後現像して得られたパタ
ーンを電子顕微鏡で観察比較することにより、照射後加
熱迄の安定性を評価した。照射直後加熱、現像におい
て、3μC/cm2 が最適照射量であり、1μm、0.
5μmの矩形のラインパターンが得られた。残膜率は略
100%であった。
【0031】又照射後、1時間、2時間、4時間、8時
間、16時間後に加熱処理、現像しパターンの変化を電
子顕微鏡で観察した。照射後8時間後迄、1μm、0.
5μmのラインパターンの変化は殆どなかった。16時
間後においてパターンの細りが観察された。後述の比較
例と較べると、照射後の安定性は格段に改善された。
【0032】実施例2 実施例1におけるクレゾールノボラック樹脂を重量平均
分子量24,000に、エポキシプロピル化合物の量を
0.75重量部に変更する以外は実施例1と同様にし
て、感光液を得た。後の処理は実施例1と同様に行っ
た。照射直後加熱、現像において、10μC/cm2
最適照射量であった。照射後8時間放置迄はライパター
ンの変化は殆ど無かった。
【0033】実施例3 重量平均分子量10,000のm,pクレゾールノボラ
ック樹脂79.2重量部、合成例2の酸分解性化合物1
6.8重量部、酸発生剤としてトリフェニルスルフォニ
ウムトリフルオロメタンスルフォン酸塩3.0重量部、
エポキシプロピル化合物としてN−(2,3−エポキシ
プロピル)プタルイミド1.0重量部を(アルドリッチ
試薬)濃度が24.0%となるようにエチルラクテート
に溶解し、得られた溶液を0.1μmのメンブランフィ
ルターを用いて加圧濾過することにより感光液を得た。
【0034】次ぎにこのようにして得られた感光液をシ
リコンウェハーウェハー上に4000rpmで30秒間
回転塗布し、表面温度100℃のホットプレート上で9
0秒間乾燥することにより、膜厚1.0μmのレジスト
層を得た。次いでこのレジスト層に、パターンの描かれ
たマスクを介して波長254nmの遠紫外線を照射し、
照射直後表面温度90℃のホットプレート上で5分間加
熱、現像におけるパターンと、照射後一定時間放置後同
条件で加熱、現像におけるパターンの比較をした。猶、
現像は2.38%テトラメチルアンモニムハイドロキサ
イド水溶液で2分間行った。転写パターンは95%の残
膜率で、照射後8時間放置後加熱、現像のパターンは照
射直後加熱、現像のパターンと殆ど変わらなかった。
【0035】実施例4 重量平均分子量6000のポリビニルフェノールを常法
によりジ第三ブチルジカーボネートと反応させることに
より、ポリビニルフェノールの水酸基をt−BOC変性
化して、酸分解性能付与の樹脂を得た。水酸基のt−B
OC変換率はカーボネート基のピーク(1750cm)
と水酸基のピーク(3400cm)の赤外線吸収スペク
トルのピーク比により求めた。変換率は30モル%であ
った。上記樹脂87重量部と酸発生剤としてジフェニル
ヨードニウムトリフルオロメタンスルフォン酸塩10重
量部、エポキシプロピル化合物として合成例3の化合物
3重量部を20.0%となるようにエチルラクテートに
溶解し、得られた溶液を0.1umのメンブランフィル
ターを用いて加圧濾過することにより感光液を得た。次
にこのようにして得られた感光液をシリコンウエハー上
に4000rpmで30秒間回転塗布し、表面温度10
0℃のホットプレート上で90秒間乾燥することにより
膜厚1.0umのレジスト層を得た。ついでこのレジス
ト層に、パターンの描かれたマスクを介して波長254
nmの遠紫外線を照射し、照射直後、表面温度90℃の
ホットプレート上で2分間加熱、現像におけるパターン
と照射後一定時間放置後同条件で加熱、現像におけるパ
ターンの比較をした。現像は2.38%テトラメチルア
ンモニウムハイドロキサイド水溶液で1分間行った。照
射後8時間放置後加熱、現像におけるパターンは、照射
直後加熱現像におけるパターンと殆ど変わらなかった。
【0036】比較例1 実施例1における合成例3のエポキシプロピル化合物を
除いた以外は同様に調製し、感光液を得た。ついでその
後の操作も実施例1と同様に処理し、照射後加熱処理迄
の安定性を評価した。しかし、照射後直ちに加熱処理、
現像して得られたパターンは膜べりが大きく、残膜率6
0%となりパターンプロファイルは良好ではなかった。
【0037】比較例2 実施例1における合成例3のエポキシプロピル化合物を
除いた以外は同様に調製し、感光液を得た。比較例1に
おいて膜べりが大きく安定性の評価ができなかったの
で、最適化条件を求め、照射後加熱処理の条件を100
℃3分間に変更し、照射後加熱処理迄の安定性を評価し
た。猶、この条件では残膜率は略100%であった。
【0038】照射量を1μC/cm2 〜10μC/cm
2 までの範囲で照射し、照射直後加熱と一定時間後の加
熱における現像後のレジストパターンの変化を電子顕微
鏡で観察評価した。照射直後加熱、現像において1.6
μC/cm2 が最適照射量であり、実施例1と同様の矩
形の1μm、0.5μmのラインパターンが得られた。
これ以上の照射量においてはパターンはテーパーを持ち
寸法精度も照射量と共に大きく外れていた。照射後1時
間放置後加熱処理、現像しパターンを観察した。先の最
適照射量である1.6μC/cm2 照射量においては、
パターンは観察できなかった。従って条件を選択しても
本発明によらない限り、安定性は1時間以内に留まって
いることがわかる。過照射量である10μC/cm2
おいてさえも、1μmのラインパターンは唯痕跡のみが
観察でき、0.5μmのラインパターンに至っては痕跡
も観察できなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物
は、放射線に対する感度が高く、且つ放射線照射後加熱
処理迄の安定性が高く、又この組成物から得られた転写
パターンは膨潤がなく解像度に優れ、更にドライエッチ
ング耐性及び耐熱性に優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線にさらされた時に酸を生じる酸発生
    剤を含有する化学増幅系ポジ型感放射線性樹脂組成物に
    おいて、その組成物がエポキシプロピル基あるいはエポ
    キシ基を有する化合物を含有することを特徴とするポジ
    型感放射線性樹脂組成物
  2. 【請求項2】請求項1に記載のポジ型感放射線性樹脂組
    成物から得られた転写パターン
JP5085212A 1993-03-22 1993-03-22 ポジ型感放射線性樹脂組成物及びそれから得られる転写パターン Pending JPH06273933A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009093186A (ja) * 2003-02-26 2009-04-30 Samsung Electronics Co Ltd 硬化性作用基で表面修飾されたカーボンナノチューブを用いたパターン薄膜形成方法および高分子複合体の製造方法
JP2012215719A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Taiyo Ink Mfg Ltd ポジ型感光性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物及びプリント配線板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009093186A (ja) * 2003-02-26 2009-04-30 Samsung Electronics Co Ltd 硬化性作用基で表面修飾されたカーボンナノチューブを用いたパターン薄膜形成方法および高分子複合体の製造方法
JP2012215719A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Taiyo Ink Mfg Ltd ポジ型感光性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物及びプリント配線板

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