JPH06272521A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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JPH06272521A
JPH06272521A JP8539993A JP8539993A JPH06272521A JP H06272521 A JPH06272521 A JP H06272521A JP 8539993 A JP8539993 A JP 8539993A JP 8539993 A JP8539993 A JP 8539993A JP H06272521 A JPH06272521 A JP H06272521A
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JP
Japan
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air
valve
spring
hydraulic
pressure
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Application number
JP8539993A
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English (en)
Inventor
Masafumi Yamaguchi
雅史 山口
Yukio Masuda
幸男 増田
Mitsutaka Yamatani
光隆 山谷
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関における吸、排気バルブのバルブス
プリングとしてエアスプリングを使用する場合に、エア
圧を発生させるエアポンプによる駆動損失を軽減した上
で、この種の内燃機関の高回転化を達成することを目的
とする。 【構成】 例えば排気バルブ8を取り囲むよう設けた第
2シリンダ21と、該シリンダ21に嵌挿された排気タ
ペット22とにより閉鎖状に形成された空間をエアスプ
リング28の圧力室30として、該圧力室30に加圧エ
アを供給する。また、上記第2シリンダ21の下方に第
2油圧ピストン32を内挿して、該ピストン32下方の
油圧室36に、第2油圧通路37から分岐した油路38
を接続する。そして、エンジン回転数が所定の切換回転
数よりも高いときに、上記第2油圧ピストン32の油圧
室36に作動油を導入することにより、該ピストン32
を上動させて上記圧力室30の容積を縮小させるように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関の動弁装置、
特に吸、排気バルブを閉方向に付勢するバルブスプリン
グとしてエアスプリングを使用した内燃機関の動弁装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レシプロ式エンジンの動弁装置
は、コイルスプリングからなるバルブスプリングによっ
て吸、排気バルブを閉方向に付勢すると共に、クランク
シャフトに連動するカムシャフトの回転により、上記バ
ルブスプリングに抗して吸、排気バルブを開動させる構
成であるが、エンジン回転数の上昇に伴ってバルブスプ
リングの伸縮速度が速くなると、該スプリングの所謂ジ
ャンピングやバウンスなどの現象が発生する。この現象
はコイルスプリングの共振現象の一種であって、これが
発生すると吸、排気バルブの正規の開閉動作が行われな
くなると共に、吸、排気バルブの着座時に衝撃力が発生
して、該バルブあるいはバルブシートを損傷させるなど
の不具合が発生し、エンジンの高速化を妨げる大きな要
因となっている。
【0003】上記のようなコイルスプリングに起因する
問題を解消して、エンジンの高速化を実現することを目
的として、吸、排気バルブを閉方向に付勢するバルブス
プリングとしてエアスプリングが使用される場合があ
る。その場合に、高速回転時における追従性を確保する
ためにエアスプリングに対して高めのエア圧を供給する
ようにすると、該エアスプリングのスプリング力が強い
ことから、高度の追従性が要求されない低速回転時には
動弁系の駆動抵抗となり、燃費性能の悪化が懸念され
る。
【0004】そこで、この種のエンジンにおける動弁系
を構成するバルブスプリングとしてエアスプリングを採
用する場合に、高速回転時における追従性を確保しつつ
低速回転時における動弁系の駆動抵抗を軽減させること
を目的として、例えば特開平2−230910号公報に
は、エアスプリングに供給する圧力をエンジンの運転状
態に応じて可変制御するようにしたエアバルブスプリン
グシステムの構成が開示されている。このシステムは、
基本的には、エンジン出力で駆動されるエアポンプで発
生させた加圧エアをアキュムレータで蓄圧すると共に、
該アキュムレータからエアスプリングの圧力室に通じる
加圧エア供給路に可変レギュレータバルブを設けて、該
バルブを下流側の圧力がエンジンの運転状態に応じて設
定された設定圧となるように作動させることにより、上
記アキュムレータに蓄圧されたエアを減圧して上記加圧
エア供給路を介してエアスプリングに供給するように構
成されたものである。これによれば、通常運転時におい
てはエアスプリングに対して高めのエア圧が供給される
ことによりスプリング力が大きくなり、高速回転時にお
ける追従性が向上してエンジンの回転限界が高められ
る。そして、高速回転時ほど高度な追従性が要求されな
い低速回転時においては、エアスプリングに供給される
エア圧が減圧されることによりスプリング力が小さくな
り、これによって動弁系の駆動損失が軽減されて燃費性
能の悪化が回避することも期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の従来技術においても、次のような解決すべき課
題が残されている。
【0006】つまり、上記のエアバルブスプリングシス
テムにおいては、エアスプリングに供給するエア圧を減
圧制御することにより該スプリングのスプリング力を変
化させるようになっているため、アキュムレータに蓄圧
される加圧エアを発生させるためのエアポンプとしてエ
アスプリングの最大設定圧に対応するポンプ容量を必要
とし、エンジンの駆動損失を軽減して燃費性能を改善す
る上で改善すべき余地が残されているのである。
【0007】この発明は、レシプロ式の内燃機関におけ
る吸、排気バルブを閉方向に付勢するバルブスプリング
としてエアスプリングを使用する場合における上記の問
題に対処するもので、エアスプリングにエア圧を供給す
るためのエアポンプによる駆動損失を軽減した上で、こ
の種の内燃機関の高回転化を達成すると共に、併せて低
速回転時における動弁系の駆動抵抗を軽減させることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)に係る内燃機関の動
弁装置は、吸、排気弁を閉方向に付勢するバルブスプリ
ングとしてエアスプリングを備えると共に、エア供給源
から上記エアスプリングの圧力室に所定圧のエア圧を供
給するようにした内燃機関において、上記エアスプリン
グにおける圧力室の容積をエンジン回転数が高いときに
小さくする可変容積手段を設けたことを特徴とする。
【0009】そして、本願の請求項2の発明(以下、第
2発明という)に係る内燃機関の動弁装置は、上記第1
発明における可変容積手段を、各弁ごとのエアスプリン
グにおける圧力室に対して共通して設けたことを特徴と
する。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、次のような作用が得られ
る。
【0011】第1、第2発明のいずれにおいても、吸、
排気弁を閉方向に付勢するエアスプリングの圧力室の容
積がエンジン回転数の高いときに小さくされるので、エ
アスプリングに供給するエア圧を高めることなく高速回
転時におけるスプリング力が増大することになり、これ
によってエアスプリングが吸、排気弁の開閉動作に良好
に追従して伸縮することになって当該内燃機関の高回転
化が達成されると共に、エア供給源としてポンプ容量の
小さなエアポンプを使用できることから、当該内燃機関
の駆動損失も低減されることになる。しかも、エンジン
回転数の高いときにしかエアスプリングの圧力室の容積
が小さくされないので、低速回転時におけるエアスプリ
ングのスプリング力が小さくなって動弁系の駆動抵抗が
軽減されることにもなる。
【0012】特に、第2発明によれば、可変容積手段
を、各弁ごとのエアスプリングにおける圧力室に対して
共通して設けているので、全体的に大容量となり各エア
スプリングにおけるスプリング力がコイルスプリングに
近いリニアな特性を示すことになる。
【0013】
【実施例】以下、直列4気筒DOHCエンジンに適用し
た本発明の実施例について説明する。
【0014】図1に示すように、4個の気筒が直列状態
に配置されたエンジン1のシリンダブロック2の上部に
設置されたシリンダヘッド3には、各気筒ごとに一方の
壁面から燃焼室4に通じる2つの吸気ポート5,5と、
他方の壁面から同じく燃焼室4に通じる排気ポート6,
6とが備えられていると共に、これら各ポート5,5,
6,6の燃焼室4への開口部をそれぞれを開閉する2個
の吸気バルブ7,7と2個の排気バルブ8,8とが備え
られている。このうち、吸気バルブ7の下端に形成され
た円盤状のバルブヘッド7aの上面部がバルブシート9
に密着するように配置されていると共に、シリンダヘッ
ド3を貫通して上方に突出した上記吸気バルブ7のバル
ブステム7bの上端部分には、コッタ10を介して概略
円盤状のスプリングリテーナ11が固着されており、吸
気バルブ7を取り囲むようにシリンダヘッド上面から突
出された環状突出部3aの外周面に外嵌されたスリーブ
12と上記スプリングリテーナ11との間には補助スプ
リング13が装着され、該スプリング13によって吸気
バルブ7が閉方向に付勢されている。
【0015】一方、シリンダヘッド3には上記吸気バル
ブ7を取り囲んで円筒状の第1シリンダ14が形成され
ており、この第1シリンダ14に吸気タペット15の円
筒状部15aがシールリング16を介して上下摺動自在
に嵌挿されていると共に、該タペット15の天井部15
bの下面には、上記吸気バルブ7のバルブステム7bの
上端が係合されている。なお、この吸気タペット15の
上記円筒状部15bの内周面には、吸気バルブ7の上端
部分に固着されたスプリングリテーナ11の外周縁がシ
ールリング17を介して気密状態に嵌合されている。そ
して、上記シリンダヘッド3の上方には、吸気バルブ7
におけるバルブステム7bの延長方向に位置して該吸気
バルブ7を開閉させる第1カムシャフト18が回転自在
に支持されていると共に、該第1カムシャフト18に設
けられた当該気筒用の吸気カム19が上記吸気タペット
15の天井部15bに当接されている。
【0016】また、上記排気バルブ8の下端に形成され
た円盤状のバルブヘッド8aの上面部もバルブシート2
0に密着するように配置されていると共に、この排気バ
ルブ8のシリンダヘッド3を貫通して上方に突出したバ
ルブステム8bの上端部分にも、コッタ10を介して概
略円盤状のスプリングリテーナ11が固着されており、
排気バルブ8を取り囲むようにシリンダヘッド上面から
突出された環状突出部3bの外周面に外嵌されたスリー
ブ12と上記スプリングリテーナ11との間にも補助ス
プリング13が装着され、該スプリング13によって排
気バルブ8が閉方向に付勢されている。
【0017】この場合においても、シリンダヘッド3に
は上記排気バルブ8を取り囲んで円筒状の第2シリンダ
21が形成されており、この第2シリンダ21に排気タ
ペット22の円筒状部22aがシールリング16を介し
て上下摺動自在に嵌挿されていると共に、該タペット2
2の天井部22bの下面には、上記排気バルブ8のバル
ブステム8bの上端が係合されている。なお、この排気
タペット22の上記円筒状部22aの内周面にも、排気
バルブ8の上端部分に固着されたスプリングリテーナ1
1の外周縁がシールリング17を介して嵌合されてい
る。
【0018】更に、上記シリンダヘッド3の上方には、
排気バルブ8のバルブステム8bの延長方向に位置して
該排気バルブ8を開閉させる第2カムシャフト23が回
転自在に支持されていると共に、該第2カムシャフト2
3に設けられた当該気筒用の排気カム24が上記吸気タ
ペット22の天井部22bに当接されている。
【0019】そして、上記吸、排気バルブ7,8をそれ
ぞれ取り囲んでシリンダヘッド3に形成された上記第
1、第2シリンダ14,21には、その上下方向の中間
部に位置して、シリンダヘッド3に設けられた加圧エア
供給路25から分岐された分岐通路25a,25bがそ
れぞれ接続されていると共に、これらの分岐通路25
a,25bには所定圧で開動するチェックバルブ26,
26がそれぞれ設置されている。ここで、吸、排気バル
ブ7,8に設けられたスプリングリテーナ11,11の
下方の空間が、シリンダヘッド3に設けられた第1、第
2シリンダ14,21と、各シリンダ14,21に気密
状態に嵌挿された吸、排気タペット15,22とにより
閉鎖状に形成されたエアスプリング27,28の圧力室
29,30とされており、これらの圧力室29,30に
上記加圧エア供給路25に供給されている加圧エアが分
岐通路25a,25b及びチェックバルブ26,26を
介して導かれているときには、その内圧により吸、排気
バルブ7,8を上端部分のスプリングリテーナ11,1
1を介して閉方向に向かって弾性的に付勢するスプリン
グ力が発生することになる。
【0020】また、上記第1、第2シリンダ14,21
の下方には環状に形成された第1、第2油圧ピストン3
1,32が内挿されている。そして、吸気バルブ側の第
1シリンダ14に内挿された第1油圧ピストン31の下
方に形成された油圧室33には、シリンダヘッド3に設
けられた第1油圧通路34から分岐した油路35が接続
されている。また、排気バルブ側の第2シリンダ21に
内挿された第2油圧ピストン32の下方に形成された油
圧室36には、シリンダヘッド3に設けられた第2油圧
通路37から分岐した油路38が接続されている。そし
て、上記第1、第2油圧通路34,37及び油路35,
38を介してそれぞれの油圧ピストン31,32の油圧
室33,36に作動油を導入することにより、各油圧ピ
ストン31,32がその上方におけるエアスプリング2
7,28の圧力室29,30のエア圧に抗して上動し
て、各圧力室29,30の容積を縮小するようになって
いる。なお、第1、第2シリンダ14,21の周壁面に
は、上記第1、第2油圧ピストン31,32の上動動作
を規制する環状のストッパ39,39がそれぞれ嵌合さ
れている。
【0021】そして、図2に模式的に示すように、エン
ジン出力で駆動されるエア供給源としてのエアポンプ4
0から吐出された加圧エアが、調圧弁41により一定圧
に調整された上で、上記図1における加圧エア供給路2
5に供給されるように構成されていると共に、この一定
圧の加圧エアが加圧エア供給路25から分岐された複数
の分岐通路25a…25a,25b…25bに分配され
た上で、吸、排気バルブごとに備えられたエアスプリン
グ27…27,28…28の圧力室29…29,30…
30に対してチェックバルブ26…26を経て供給され
るようになっている。なお、上記エアポンプ40は、例
えば吸気バルブ駆動用の第1カムシャフト19によって
駆動されるようになっている。したがって、加圧エア供
給路25の全長が短縮化され、これによって圧力損失が
低減されてシール性が向上することになる。
【0022】一方、上記エアポンプ40と同様にエンジ
ン出力で駆動されるオイルポンプ42が備えられたメイ
ン通路43は、例えばマイクロプロセッサをが内蔵され
た電子制御式のコントロールユニット(以下、ECUと
いう)44によって開閉駆動される三方切換弁45を経
て図1における第1、第2油圧通路34,37に分岐さ
れており、一方の第1油圧通路24から分岐された複数
の油路35…35が吸気バルブごとに備えられたエアス
プリング27…27の圧力室29…29の容積を調整す
る第1油圧ピストン31…31の油圧室33…33にそ
れぞれ導かれていると共に、他方の第2油圧通路37か
ら分岐された複数の油路38…38が排気バルブごとに
備えられたエアスプリング28…28の圧力室30…3
0の容積を調整する第2油圧ピストン32…32の油圧
室36…36にそれぞれ導かれている。
【0023】ここで、上記ECU44にはエンジン回転
数Neを検出する回転センサ46からの信号が入力され
ている。このECU44は、上記回転センサ46からの
信号が示すエンジン回転数Neが切換回転数Noよりも
低いときには、上記第1、第2油圧通路34,37を上
記三方切換弁45を介してリターン通路47に接続する
一方において、上記エンジン回転数Neが切換回転数N
oよりも高いときには、上記三方切換弁45を作動させ
てメイン通路43を上記第1、第2油圧通路34,37
に連通させることにより、オイルポンプ42から吐出さ
れた高圧の作動油を、メイン通路43を介して第1、第
2油圧通路34,37へ導くようになっている。なお、
上記切換回転数Noは比較的高回転側に設定されてい
る。
【0024】次に、図1における排気バルブ8を例に本
実施例の作用を説明する。
【0025】例えば、エンジン回転数Neが切換回転数
Noよりも高いときには、排気バルブ8におけるエアス
プリング28を構成する第2シリンダ21に内挿した第
2油圧ピストン32の油圧室36に通じる第2油圧通路
37が、三方切換弁45を経てオイルポンプ42が設置
されたメイン通路43に連通することにより、該オイル
ポンプ42から吐出された高圧の作動油が、三方切換弁
45及びメイン通路43を経て第2油圧通路37に導入
される。そして、この高圧の作動油が、図3に示すよう
に第2油圧通路37に接続された油路38を経て、図の
鎖線で示す初期位置に位置する第2油圧ピストン32の
油圧室36に導入されることにより、該第2油圧ピスト
ン32が上方の圧力室30におけるエア圧に抗して上動
して、第2シリンダ21の中間部分に嵌合されたストッ
パ39に承止されて停止する。したがって、排気バルブ
8の上端部分に固着されたスプリングリテーナ11と第
2油圧ピストン32との間に形成される圧力室30の容
積が縮小されることになり、該圧力室30における加圧
エアによるバルブリフト量の増加に伴うスプリング力
が、図4の実線で示すように大きな変化率で変化するこ
とになる。これにより、排気バルブ8の最大リフト時に
おけるエアスプリング28のスプリング力は、図の破線
で示すコイルスプリングによって得られるスプリング力
よりも大きな値を示すことになって、開状態の排気バル
ブ8を速やかに閉動させることになり、これによってエ
ンジン1の回転限界が高められることになる。その場合
に、エアスプリング28の圧力室30に供給されるエア
圧を高めることなくスプリング力が強められるようにな
っているので、エア圧を発生させるエアポンプ40とし
て大容量のものを使用する必要がなく、該ポンプ40に
よる駆動損失が軽減されることになる。
【0026】一方、エンジン回転数Neが上記切換回転
数Noよりも小さいときには、第2油圧ピストン32の
油圧室36に通じる第2油圧通路37が、三方切換弁4
5を介してリターン通路47に連通する。したがって、
上記第2油圧ピストン32の油圧室36に供給されてい
た作動油圧が三方切換弁45ないしリターン通路47を
経て排圧されることになって、上記図3に示すよう最大
上昇位置に位置する第2油圧ピストン32は、上方の圧
力室30におけるエア圧を受けて下動し、鎖線で示す初
期位置に復帰する。これにより、排気バルブ8の上端部
分に固着されたスプリングリテーナ11と第2油圧ピス
トン32との間に形成される圧力室30の容積が再び増
大することになる。したがって、該圧力室30における
加圧エアによるバルブリフト量の増加に伴うスプリング
力が、図4の鎖線で示すように、高速回転時に比べて緩
やかな変化率で変化することになって その分排気バル
ブ8の開動時における駆動抵抗が軽減されることにな
る。
【0027】もちろん、吸気バルブ7についても同様な
作用、効果が得られることになる。
【0028】なお、この実施例においては、エアスプリ
ングにおける圧力室の容積をエンジン回転数に応じて2
段階に応じて切り換えるようになっているが、エンジン
回転数の増大に伴って上記圧力室の容積を連続的に減少
させるようにしてもよい。また、エンジン負荷を加味し
て圧力室の容積を可変制御するようにしてもよい。
【0029】次に、本発明の別の実施例を説明する。
【0030】図5に模式的に示すように、エンジン出力
で駆動されるエア供給源としてのエアポンプ51から吐
出された加圧エアが、調圧弁52により一定圧に調整さ
れた上で加圧エア供給路53に供給されるように構成さ
れていると共に、この一定圧の加圧エアが上記加圧エア
供給路53から分岐された複数の分岐通路54…54に
分配された上で、吸、排気バルブごとに備えられたエア
スプリング55…55の圧力室56…56に対してチェ
ックバルブ57…57を経て供給されるようになってい
る。また、上記各圧力室56…56には延長通路58…
58がそれぞれ接続されていると共に、これらの延長通
路58…58が集合した上で、内蔵された油圧ピストン
59の進退動作によって容積が変化する容積調整室60
に接続されている。
【0031】一方、上記エアポンプ51と同様にエンジ
ン出力で駆動されるオイルポンプ61が設置された油圧
通路61は、ECU63で開閉駆動される三方切換弁6
4を経て上記容積調整室60に備えられた油圧ピストン
59の油圧室65に接続されている。
【0032】この実施例においても、上記ECU63に
はエンジン回転数Neを検出する回転センサ66からの
信号が入力されている。そして、ECU63は、上記回
転センサ66からの信号が示すエンジン回転数Neが切
換回転数Noよりも低いときには、上記油圧通路62の
上流側を上記三方切換弁64を介してリターン通路67
に連通させる一方において、上記エンジン回転数Neが
切換回転数Noよりも高いときには、上記三方切換弁6
4を作動させて油圧通路62を開通させることにより、
オイルポンプ61から吐出された高圧の作動油を上記容
積調整室60に備えられた油圧ピストン59の油圧室6
5へ導くようになっている。なお、この場合において
も、上記切換回転数Noは比較的高回転側に設定されて
いる。
【0033】したがって、この実施例においても上記実
施例と同様な作用効果が得られることになる。
【0034】特に、この実施例によれば、吸、排気バル
ブに備えられた備えられたエアスプリング55…55の
圧力室56…56が延長通路58…58及び容積調整室
60を介して互いに連通されているので、全体的に大容
量となり各エアスプリング55…55におけるスプリン
グ力がコイルスプリングに近いリニアな特性を示すこと
になる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、吸、排気
弁を閉方向に付勢するエアスプリングの圧力室の容積が
エンジン回転数の高いときに小さくされるので、エアス
プリングに供給するエア圧を高めることなく高速回転時
におけるスプリング力が増大することになり、これによ
ってエアスプリングが吸、排気弁の開閉動作に良好に追
従して伸縮することになって当該内燃機関の高回転化が
達成されると共に、エア供給源としてポンプ容量の小さ
なエアポンプを使用できることから、当該内燃機関の駆
動損失も低減されることになる。しかも、エンジン回転
数の高いときにしかエアスプリングの圧力室の容積が小
さくされないので、低速回転時におけるエアスプリング
のスプリング力が小さくなって動弁系の駆動抵抗が軽減
されることにもなる。
【0036】特に、第2発明によれば、可変容積手段
を、各弁ごとのエアスプリングにおける圧力室に対して
共通して設けているので、全体的に大容量となり各エア
スプリングにおけるスプリング力がコイルスプリングに
近いリニアな特性を示すことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンのシリンダヘッド部分の横断面図で
ある。
【図2】 実施例に係るエアバルブスプリングシステム
のシステム構成図である。
【図3】 高速回転時における排気バルブの周辺構造を
示す拡大断面図である。
【図4】 実施例におけるバルブリフト量とスプリング
力との関係を示す特性図である。
【図5】 別の実施例に係るエアバルブスプリングシス
テムのシステム構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 7 吸気バルブ(吸気弁) 8 排気バルブ(排気弁) 14 第1シリンダ 15 吸気タペット 21 第2シリンダ 22 排気タペット 27,28 エアスプリング 29,30 圧力室 31 第1油圧ピストン(可変容積手段) 32 第2油圧ピストン(可変容積手段) 44 ECU 46 回転センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸、排気弁を閉方向に付勢するバルブス
    プリングとしてエアスプリングを備えると共に、エア供
    給源から上記エアスプリングの圧力室に所定圧のエア圧
    を供給するようにした内燃機関の動弁装置であって、上
    記エアスプリングにおける圧力室の容積をエンジン回転
    数が高いときに小さくする可変容積手段が設けられてい
    ることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 可変容積手段は、各弁ごとのエアスプリ
    ングにおける圧力室に対して共通して設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
JP8539993A 1993-03-19 1993-03-19 内燃機関の動弁装置 Pending JPH06272521A (ja)

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