JPH06270053A - 両面ポリシング加工量の自動測定方法及び自動測定装置、並びに自動両面ポリシング加工方法及び加工装置 - Google Patents

両面ポリシング加工量の自動測定方法及び自動測定装置、並びに自動両面ポリシング加工方法及び加工装置

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JPH06270053A
JPH06270053A JP6650093A JP6650093A JPH06270053A JP H06270053 A JPH06270053 A JP H06270053A JP 6650093 A JP6650093 A JP 6650093A JP 6650093 A JP6650093 A JP 6650093A JP H06270053 A JPH06270053 A JP H06270053A
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JP6650093A
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Kenichi Wataya
健一 綿谷
Toru Fukui
徹 福井
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工中に装置を停止させることなく被加工基
板の加工量を推測することができる両面ポリシング加工
量の自動測定方法及び自動測定装置、並びに被加工基板
の破損事故による歩留りの低下を最小にすることのでき
る自動両面ポリシング加工方法及び加工装置を提供す
る。 【構成】 予め実験により、研磨開始後の経過時間t
と、パッド厚さの加工開始時点からの変位量の推定値Δ
2(t)との関係を明白にしておく。そして、研磨中
における研磨定盤の位置の研磨開始時点からの変位量Δ
1(t)を求め、それに対してΔW2(t)を補正する
ことにより、研磨時間tにおける加工量Δd(t)を求
める。 【効果】 研磨作業の自動化、加工時間の大幅な削減お
よび顕著なる生産効率の向上、被加工基板の破損事故の
発生回避および歩留りの向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、研磨技術に関し、特に
半導体ウェハなどの薄板状の被加工物の両面ポリシング
加工における加工量の自動測定方法及び自動測定装置、
並びに自動両面ポリシング加工方法及び加工装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIなどの電子デバイスの作製
においては、サブミクロンオーダーの微細加工が一般的
に行われるようになってきており、このような微細加工
には、半導体ウェハの平坦度や表面粗さに対して極めて
高い加工精度が要求される。この要求を満足させるため
のウェハの仕上げ研磨法として、互いに平行に配置され
てなる一対の研磨定盤の間に複数枚のウェハを、保持用
のキャリア(保持器)とともに挟み、上下の各研磨定盤
およびキャリアを各々独立に回転させることにより、ウ
ェハの両面を同時に研磨する両面ポリシング加工法が知
られている。
【0003】このような両面ポリシングと同様の両面加
工法として、荒研磨加工の一種であるラッピング処理が
あるが、このラッピング処理においては、研磨定盤は金
属等で作られており、研磨の進行とともに被研磨物が薄
くなることよって下降する上側の研磨定盤の変位量を測
定することによって、研磨量を知ることができ、それに
よって加工量を自動制御している。
【0004】ところが、上述した両面ポリシング加工法
においては、ウェハと接触する研磨定盤の研磨面に、ポ
リエステル等の不織布からなるポリシングパッドを貼り
付けて研磨を行う。このパッドは、定盤でウェハを挟み
込んだ際に潰れが生じるとともに、加工を繰り返すうち
に次第に摩耗して行く。そのため、上記ラッピングにお
けるのと同様の方法で上側の研磨定盤の変位量を測定し
ても、その測定値にはパッド厚さの変位量が含まれお
り、ウェハの真の加工量を知ることはできない。そのた
め、所望の加工量において研磨を終了させるためには、
加工途中で何度か装置を停止させ、ウェハを取り出し、
その厚さを測定しなければならなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加工途
中において装置を停止させてウェハの厚さを実測する方
法は、測定の度に、装置の停止、ウェハの装置からの取
出し、厚さの測定、ウェハの装置への再装着、装置の再
始動を行うため、非常に時間を要し、面倒であるととも
に、加工途中で装置を何度も停止させるため、加工の開
始から終了までに非常に長い時間がかかり、生産効率が
悪いという問題点があった。
【0006】また、両面ポリシング加工においては、装
置の始動時、即ち加工の開始時に、キャリアからウェハ
が外れることに起因するウェハの破損事故が非常に起こ
り易いので、加工途中で装置の再始動を何度も行なうこ
とは、破損事故の発生頻度を高めることになり、歩留り
を向上させることの妨げとなっていた。
【0007】しかも、従来は加工中にウェハの破損事故
が起こっても、ウェハの厚さ測定のために装置を止める
までは、事故の発生を知ることができず、ウェハのかけ
らが定盤全体に分散されて、他のウェハにも傷が付いて
しまい、歩留りが低下することがあった。従って、歩留
り向上のためには、破損事故を発生直後に発見し、装置
を停止させねばならず、それを如何にして実現するかが
課題となっていた。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、加工中に装置を停止させ
ることなく加工量を推測することができる両面ポリシン
グ加工量の自動測定方法及びこれを利用した自動測定装
置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
被加工基板の推定加工量に基いて加工装置を自動停止さ
せることにより、被加工基板の破損事故による歩留りの
低下を最小にすることのできる自動両面ポリシング加工
方法及び加工装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、研磨中におけるポリシングパッドの
厚さの変位量と研磨時間との関係を明白にすべく、研磨
されないガラスなどよりなるダミー基板を実際の研磨条
件でポリシング加工するなどの研究を鋭意重ねた結果、
パッド厚さの変位量と研磨時間との間に一定の法則性が
あり、特定の関係式が成立するということを見い出し
た。そして、実際の被加工基板であるヒ化ガリウム(G
aAs)などの半導体ウェハを用いてポリシング加工を
行い、その関係式が、実際の加工にも適用可能であるこ
とを検証し、本発明に至った。
【0010】本発明は、上記知見及び検証に基づいてな
されたもので、互いに平行に配置されてなる一対の研磨
定盤を備え、且つその研磨定盤にポリシングパッドが取
り付けられてなる両面ポリシング加工装置を用いて被加
工基板をポリシング加工するにあたり、加工開始時点か
ら任意な時間tだけ経過した時に前記一対の研磨定盤の
間隔を測定し、その間隔の加工開始時点からの変位量を
ΔW1(t)、前記時間tにおける前記ポリシングパッ
ドの厚さの加工開始時点からの時間的変位量の推定値を
ΔW2(t)としたとき、前記ΔW1(t)と予め定めら
れている前記ΔW2(t)との差より、前記時間tにお
ける前記被加工基板の加工量Δd(t)を算定するよう
にしたものである。
【0011】また、上記測定方法に従って、前記ΔW1
(t)を算定する測定手段と、ΔW1(t)の測定値を
電気的信号に変換して伝達する伝達手段と、前記ΔW2
(t)を当該加工に用いられるポリシングパッドの種類
に応じて予め定められてなる方法により算定する算定手
段と、前記伝達手段により伝達されてなる前記ΔW
1(t)の電気的信号より逆変換されたΔW1(t)の逆
変換値と前記ΔW2(t)との差より、前記加工量Δd
(t)を算定する演算処理手段、とにより加工量の自動
測定装置を構成するようにした。
【0012】さらに、上述した算定方法により算定され
てなるΔd(t)と目標加工量Δd0とを比較し、Δd
(t)が前記Δd0に一致した時、加工を自動的に終了
させるようにした。また、当該加工の工程条件に基づき
定められる前記時間tにおける加工量の予定値Δd
1(t)と前記Δd(t)とを比較し、Δd(t)と前
記Δd1(t)との差が所定の範囲を超えた時、加工を
自動的に終了させるようにした。
【0013】また、上述した自動測定装置より推測され
るΔd(t)と目標加工量Δd0との比較及び当該加工
の工程条件に基づき定められる前記時間tにおける加工
量の予定値Δd1(t)と前記Δd(t)との比較を行
なう比較演算処理手段と、該比較演算処理手段の演算結
果に基づき前記両面ポリシング加工装置の加工動作を自
動的に停止させる停止手段、とを両面ポリシング加工装
置に設けるようにした。
【0014】具体的には、使用するポリシングパッドご
とに、研磨中におけるパッドの厚さの変動を予め実験に
より求めておき、研磨開始後の経過時間(即ち、研磨時
間)tと、パッドの厚さの研磨開始時点からの変位量の
推定値ΔW2(t)との関係を明白にしておく。そし
て、研磨中、加工装置の上側の研磨定盤の位置を、磁気
を利用して検出する所謂マグネスケーラなどで測定する
ことにより、研磨定盤の位置の研磨開始時点からの変位
量ΔW1(t)を求める。このΔW1(t)に対してΔW
2(t)を補正することにより、加工量Δd(t)を求
める。
【0015】このΔd(t)が目標加工量Δd0に一致
した時に加工装置を自動的に停止させるようにする。ま
た、Δd(t)が研磨時間tにおける加工量の予定値Δ
1(t)から外れた時、例えばΔd(t)が一定時間
略一定になるなど、Δd(t)の推移がそれ以前の傾向
に突然沿わなくなった時に加工装置を自動的に停止させ
るようにする。なお、Δd(t)とΔd0の比較に代え
て、例えば研磨中に蓄積されるΔd(t)の情報から目
標厚さまでの研磨に要する加工時間を演算処理して算出
し、その時間に達した時点で加工装置を自動的に停止さ
せる方法もとれる。
【0016】
【作用】上記した手段によれば、上側の研磨定盤の変位
量ΔW1(t)を実測し、その値をポリシングパッドの
厚さの変位量の推定値ΔW2(t)で補正することによ
り、被加工基板の加工量Δd(t)を知ることができる
ので、研磨中に装置を停止させることなく被加工基板の
研磨量を極めて正確に推測することができる。また、Δ
d(t)が目標加工量Δd0に一致した時、加工を自動
的に終了させることにより、研磨作業が自動化されると
ともに、被加工基板の破損などが原因で加工量の予定値
Δd1(t)からΔd(t)が外れた時に、加工を自動
的に終了させることにより、破損事故の発生と同時に装
置が停止し、一枚の基板で起きた破損事故の影響が他の
基板にまで波及するのを防ぐことができる。
【0017】
【実施例】
(第1実施例)互いに平行に研磨定盤が設けられてなる
両面研磨機の上側の研磨定盤の中心部にマグネスケーラ
測定子を取り付け、その測定子とコンピュータとをコン
トローラを介して接続した。そして、マグネスケーラに
おける測定信号を電気的信号に変換し、例えば5秒間隔
でコントローラから受信して記録するようにコンピュー
タで制御することにより、研磨中の上側の研磨定盤の位
置を測定することができるようにした。この測定系にお
いて、例えば直径4インチのGaAsウェハを12枚用
意し、上記研磨機で両面ポリシング加工を行いながら上
側の研磨定盤の位置を測定した。その結果を図1に示
す。同図より、この研磨における上側の研磨定盤の変位
量ΔW1(t)の傾向は、研磨時間t0(=0秒)〜t1
までと、t1〜t2までと、t2以降の略3段階に分かれ
ることがわかる。ここで、ΔW1(t)には、ポリシン
グパッドの潰れや回復によるパッド厚さの変位量が含ま
れている。
【0018】続いて、直径3インチのガラスよりなるダ
ミー基板を15枚用意し、上述したGaAsウェハの場
合と同一の研磨条件で両面ポリシング加工を行いながら
上側の研磨定盤の位置を測定した。その結果を図2に示
す。同図より、この研磨における上側の研磨定盤の変位
量ΔWD(t)の傾向は、図1同様に、t0〜t1まで
と、t1〜t3までと、t3以降(図2には、特に示され
ていないが、図1のt2以降と同様にΔWD(t)が急激
に立ち上がる。)の略3段階に分かれることがわかる。
この研磨作業においては、ダミー基板は研磨されなかっ
たので、ΔWD(t)は、即ちポリシングパッドの厚さ
のみの変位量に相当する。
【0019】この3段階における傾向は、夫々、以下の
ように説明される。即ち、t0〜t1においては、加工圧
力、研磨定盤の回転数を上昇させることにより、パッド
が急激に潰れてその厚さが大きく減少する。t1〜t
3(図1ではt2に対応)においては、パッドの初期潰れ
が収まり、緩慢な変化になる。即ち、時間の経過ととも
にパッドの潰れ量が略線形的に増加し、従ってパッドの
厚さが略線形的に減少していく。t3(図1ではt2に対
応)以降においては、加工圧力の解除や研磨定盤の回転
停止により、潰れていたパッドが急回復して、パッドの
厚さが増加する。
【0020】図2における研磨初期部分と終了直前部
分、即ちt0〜t1とt3以降の部分を除外して、パッド
の潰れ方が定常的になったt1〜t3の部分を最小二乗近
似したグラフを図3に示す。同図には、パッドの厚さの
変位量に相当する量ΔW2’(t)の経時変化の様子が
示されている。なお、図3においては、t0〜t1と、t
3以降の部分に付いては、夫々t1〜t2部分の曲線を外
挿して記した。図3における曲線の時間に依存する成分
ΔW2(t)は、研磨開始からの経過時間(研磨時間)
をtとすると、 ΔW2(t)=−2.254×10-5・t+5.506×10-10・t2+6.8 08×10-14・t3 ……(1) で表される。実際にウェハを両面ポリシング加工する際
には、このΔW2(t)を時間tにおけるパッド厚さの
加工開始時点からの変位量の推定値として用いる。
(1)式を基にして、図1のΔW1(t)を補正したグ
ラフを図4に示す。同図におけるt1〜t2部分に付いて
は、緩慢なパッド潰れを補正してなる、ウェハの真の加
工量に基く研磨定盤の変位量ΔW12(t)を表してい
る。
【0021】図4における研磨初期部分と終了直前部分
を除外して、例えばt4(=900秒)〜t2の部分を最
小二乗近似したグラフを図5に示す。なお、図5におい
ては、t0〜t4と、t2以降の部分に付いては、夫々t4
〜t2部分の直線(曲線を直線近似してなる。)を外挿
して描いた。図5における直線の式は、時間tにおける
加工量に相当する量をΔd’(t)とすると、以下の様
に表される。 Δd’(t)=−0.2367−2.609×10-5・t ……(2−1) 従って、研磨開始後の経過時間tにおけるウェハの真の
加工量Δd(t)は、t=t0におけるΔd’(t0)と
Δd’(t)との差、即ち Δd(t)=Δd’(t)−Δd’(t0)=−2.609×10-5・t …… (3−1) より算定される。なお、(2−1)式における定数項の
値(即ち、−0.2367)は、パッドの初期潰れ量に
相当する量を表しており、パッドの種類や摩耗などによ
る劣化の程度などに依存している。例えば、図1の測定
を行った際に、パッドは研磨開始と同時に上下両面の合
計で0.2367mm潰れたことになる。
【0022】以上説明した算定方法により、直径4イン
チのGaAsウェハ12枚の両面ポリシング加工を行
い、ウェハの厚さを実測して得た実際の加工量、及びそ
れに対する算定値の誤差を表1に示す。なお、厚さの実
測に付いては、ウェハの縁寄りの一箇所において行った
(以下、他の実施例においても同じ)。また、表1にお
いて投入枚数とは、同時に加工装置に装着したウェハの
枚数である。
【表1】
【0023】(第2実施例)第1実施例における算定方
法の再現性を確かめるために、上述した(1)式に基づ
き第1実施例における算定方法と同様にして、再び直径
4インチのGaAsウェハ12枚の両面ポリシング加工
を行った。その結果を表1に示す。グラフに付いては図
示省略した。
【0024】(第3実施例〜第5実施例)第1実施例に
おける算定方法が、ウェハ径および投入枚数に拘らず有
効であることを確かめるために、第1実施例における算
定方法と同様にして、直径3インチのGaAsウェハ1
8枚の両面ポリシング加工を行った。第3実施例に付い
て、上側の研磨定盤の位置の変位量ΔW1(t)と研磨
時間tとの関係を図6に示す。同図には、図1と同様の
曲線が描かれている。なお、第4〜第5実施例における
グラフに付いては図示省略した。
【0025】上述した(1)式を基にして、図6のΔW
1(t)を補正したΔW12(t)のグラフを図7に示
す。そして、図5と同様に、図7における研磨初期部分
と終了直前部分を除外して、最小二乗近似したグラフを
図8に示す。なお、図8において、研磨初期部分と終了
直前部分に付いては、外挿により描いた。図8における
直線の式は、 Δd’(t)=−0.2256−2.476×10-5・t ……(2−3) で表される。研磨開始後の経過時間tにおけるウェハの
真の加工量Δd(t)は、 Δd(t)=−2.476×10-5・t ……(3−3) より算定される。そして、第1実施例と同様に、ウェハ
の厚さを実測して得た実際の加工量、及びそれに対する
算定値の誤差を表1に示す。
【0026】(第6実施例〜第8実施例)第1実施例に
おける算定方法と同様にして、直径2インチのGaAs
ウェハを第6実施例では58枚、第7実施例では60
枚、第8実施例では59枚、両面ポリシング加工を行っ
た。第6実施例に付いて、上側の研磨定盤の位置の変位
量W1(t)と研磨時間tとの関係を図9に示す。同図
には、図1と同様の曲線が描かれている。なお、第7〜
第8実施例におけるグラフに付いては図示省略した。
【0027】上述した(1)式を基にして、図9のΔW
1(t)を補正したΔW12(t)のグラフを図10に、
また図10における最小二乗近似したグラフを図11に
示す。図11における直線の式は、以下のように表され
る。 Δd’(t)=−0.2560−2.294×10-5・t ……(2−6) 従って、研磨開始後の経過時間tにおけるウェハの真の
加工量Δd(t)は、 Δd(t)=−2.294×10-5・t ……(3−6) より算定される。そして、ウェハの厚さを実測して得た
実際の加工量、及びそれに対する算定値の誤差を表1に
示す。
【0028】表1からもわかるように、上記第1〜第8
実施例における誤差の最大値は9μmであり、平均値は
5μmである。従来の加工途中で装置を停止して実測す
る方法の場合、本来の目標加工量55μmに対して許容
される誤差は±10μmであるので、以上説明したよう
にして加工量Δd(t)を算定する方法による誤差は、
±10μm以内に収まっており、十分実用可能である。
しかも、加工量の算定値を本来の目標加工量よりも小さ
くなるように設定して研磨した時の実測値はその算定値
よりも大きくなり、一方、算定値を本来の目標加工量よ
りも大きくなるように設定して研磨した時の実測値はそ
の算定値よりも小さくなる傾向がある。従って、算定値
を55μmに設定したときには、例えば実測値が55μ
mとなった第1実施例のように、算定値と実測値が極め
てよく一致するので、本方法は十分実用に値するもので
ある。そして、ポリシングパッドの種類や加工条件など
が変わっても、ダミー基板等を用いてΔWD(t)を一
度測定し、パッド厚さの変位量ΔW’2(t)を求めて
おくことにより、本実施例によるΔd(t)の算定方法
を適用することができる。
【0029】そこで、加工開始後900秒経過してから
マグネスケーラによる計測値を上記(1)式で補正し、
最小2乗近似を行って、その時点における加工量Δd
(t)と加工終了予想時間をリアルタイムで演算処理
し、表示装置等に表示させるようにコンピュータで制御
した。それにより、加工途中における加工量を知るため
に研磨を中断せずに済むようになり、加工時間を大幅に
削減することができ、生産効率が顕著に向上するととも
に、ウェハの破損事故の発生頻度を激減させることがで
き、歩留りも向上する。また、Δd(t)がΔd0に一
致した場合、若しくはΔd(t)がΔd0となると予想
される加工終了予想時間に到達した場合、又は研磨中に
ウェハの破損事故が発生して最小2乗相関数が著しく低
下した場合に、加工装置を自動停止させるようにシーケ
ンス制御を行った。これによって、両面ポリシング加工
を自動化することができるとともに、一枚のウェハで起
きた破損事故の影響が他のウェハに波及するのを防ぐこ
とができ、さらに歩留りが向上する。
【0030】なお、上記実施例においては、被加工基板
としてGaAsウェハを用いているが、燐化インジウム
(InP)などの他の組成よりなる半導体ウェハの研磨
にも本発明を適用可能であることはいうまでもない。ま
た、上記実施例においては、両面ポリシング加工の場合
に付いて説明したが、片面のみを研磨する片面ポリシン
グ加工にも本発明を適用可能であるのは勿論である。
【0031】以上の説明では主として本発明者らによっ
てなされた発明をその背景となった利用分野である半導
体ウェハの製造技術に適用した場合について説明した
が、この発明はそれに限定されるものではなく、研磨の
対象となるもの全般に利用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る両面ポリシング加工量の自
動測定方法及び自動測定装置によれば、被加工基板の加
工量Δd(t)を知ることができるので、研磨中に装置
を停止させることなく被加工基板の研磨量を推測するこ
とができ、従って、加工に要する時間を大幅に削減する
ことができ、生産効率の顕著な向上が期待されるととも
に、被加工基板の破損事故の発生原因である装置の再始
動を行わずに済み、歩留りの向上も期待される。また、
本発明に係る自動両面ポリシング加工方法及び加工装置
によれば、Δd(t)の情報に基づいて加工終了を判断
するので、加工装置と上記両面ポリシング加工量の自動
測定装置とを連動させて加工装置を自動停止させること
により、研磨作業の自動化が図れられるとともに、被加
工基板の破損事故の発生を発生と同時に察知して装置を
停止させることができ、破損事故による損害を最小限、
即ち破損した基板のみに抑えることができ、歩留りが向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における上側の研磨定盤の位置の変
位量W1(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図であ
る。
【図2】ダミー基板を使用した場合における上側の研磨
定盤の位置の変位量ΔWD(t)と研磨時間tとの関係
を示す特性図である。
【図3】図2のt1〜t3の部分を最小二乗近似したグラ
フで、ポリシングパッドの厚さの変位量に相当する量Δ
2’(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図であ
る。
【図4】図1をΔW2(t)により補正したグラフで、
ウェハの真の加工量に基く研磨定盤の変位量ΔW
12(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図である。
【図5】図4のt4〜t3の部分を最小二乗近似したグラ
フで、ウェハの加工量に相当する量Δd’(t)と研磨
時間tとの関係を示す特性図である。
【図6】第3実施例における上側の研磨定盤の位置の変
位量W1(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図であ
る。
【図7】図6をΔW2(t)により補正したグラフで、
ウェハの真の加工量に基く研磨定盤の変位量ΔW
12(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図である。
【図8】図7の中央部分を最小二乗近似したグラフで、
ウェハの加工量に相当する量Δd’(t)と研磨時間t
との関係を示す特性図である。
【図9】第6実施例における上側の研磨定盤の位置の変
位量W1(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図であ
る。
【図10】図9をΔW2(t)により補正したグラフ
で、ウェハの真の加工量に基く研磨定盤の変位量ΔW12
(t)と研磨時間tとの関係を示す特性図である。
【図11】図10の中央部分を最小二乗近似したグラフ
で、ウェハの加工量に相当する量Δd’(t)と研磨時
間tとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
Δd’(t) ウェハ(被加工基板)の加工量に相当す
る量 t 研磨開始時点からの経過時間(研磨時間) ΔW1(t) ウェハ研磨時における上側の研磨定盤の
変位量(一対の研磨定盤の間隔の加工開始時点からの変
位量) ΔW2’(t) ポリシングパッドの厚さの変位量に相
当する量 ΔW12(t) ウェハの真の加工量に基く研磨定盤の変
位量 ΔWD(t) ダミー基板における上側の研磨定盤の変
位量

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配置されてなる一対の研磨
    定盤を備え、且つその研磨定盤にポリシングパッドが取
    り付けられてなる両面ポリシング加工装置を用いて被加
    工基板をポリシング加工するにあたり、加工開始時点か
    ら任意な時間tだけ経過した時に前記一対の研磨定盤の
    間隔を測定し、その間隔の加工開始時点からの変位量を
    ΔW1(t)、前記時間tにおける前記ポリシングパッ
    ドの厚さの加工開始時点からの時間的変位量の推定値を
    ΔW2(t)としたとき、前記ΔW1(t)と予め定めら
    れている前記ΔW2(t)との差より、前記時間tにお
    ける前記被加工基板の加工量Δd(t)を算定すること
    を特徴とする両面ポリシング加工量の自動測定方法。
  2. 【請求項2】 互いに平行に配置されてなる一対の研磨
    定盤を備え、且つその研磨定盤にポリシングパッドが取
    り付けられてなる両面ポリシング加工装置における加工
    量を測定する装置であって、加工開始時点から任意な時
    間tだけ経過した時に前記一対の研磨定盤の間隔の加工
    開始時点からの変位量ΔW1(t)を測定する測定手段
    と、該測定手段により測定されてなる前記ΔW1(t)
    の測定値を電気的信号に変換して伝達する伝達手段と、
    前記各時間tにおける前記ポリシングパッドの厚さの加
    工開始時点からの時間的変位量の推定値ΔW2(t)
    を、当該加工に用いられるポリシングパッドの種類に応
    じて予め定められてなる方法により算定する算定手段
    と、前記伝達手段により伝達されてなる前記ΔW
    1(t)の電気的信号より逆変換されたΔW1(t)の逆
    変換値と前記ΔW2(t)との差より、前記時間tにお
    ける前記被加工基板の加工量Δd(t)を算定する演算
    処理手段、とを備えていることを特徴とする両面ポリシ
    ング加工量の自動測定装置。
  3. 【請求項3】 互いに平行に配置されてなる一対の研磨
    定盤を備え、且つその研磨定盤にポリシングパッドが取
    り付けられてなる両面ポリシング加工装置を用いて被加
    工基板をポリシング加工するにあたり、加工開始時点か
    ら任意な時間tだけ経過した時に前記一対の研磨定盤の
    間隔を測定し、その間隔の加工開始時点からの変位量を
    ΔW1(t)、前記時間tにおける前記ポリシングパッ
    ドの厚さの加工開始時点からの時間的変位量の推定値を
    ΔW2(t)、前記ΔW1(t)と予め定められている前
    記ΔW2(t)との差を前記時間tにおける前記被加工
    基板の加工量Δd(t)とするとき、目標加工量Δd0
    と前記Δd(t)とを比較し、Δd(t)が前記Δd0
    に一致した時に、若しくは当該加工の工程条件に基づき
    定められる前記時間tにおける加工量の予定値Δd
    1(t)と前記Δd(t)とを比較し、Δd(t)と前
    記Δd1(t)との差が所定の範囲を超えた時に、加工
    を自動的に終了することを特徴とする自動両面ポリシン
    グ加工方法。
  4. 【請求項4】 互いに平行に配置されてなる一対の研磨
    定盤を備え、且つその研磨定盤にポリシングパッドが取
    り付けられてなる両面ポリシング加工装置を用いて被加
    工基板をポリシング加工する装置であって、加工開始時
    点から任意な時間tだけ経過した時に前記一対の研磨定
    盤の間隔の加工開始時点からの変位量ΔW1(t)を測
    定する測定手段と、該測定手段により測定されてなる前
    記ΔW1(t)の測定値を電気的信号に変換して伝達す
    る伝達手段と、前記各時間tにおける前記ポリシングパ
    ッドの厚さの加工開始時点からの時間的変位量の推定値
    ΔW2(t)を、当該加工に用いられるポリシングパッ
    ドの種類に応じて予め定められてなる方法により算定す
    る算定手段と、前記伝達手段により伝達されてなる前記
    ΔW1(t)の電気的信号より逆変換されたΔW1(t)
    の逆変換値と前記ΔW2(t)との差より、前記時間t
    における前記被加工基板の加工量Δd(t)を算定する
    演算処理手段と、目標加工量Δd0と前記Δd(t)と
    の比較及び当該加工の工程条件に基づき定められる前記
    時間tにおける加工量の予定値Δd1(t)と前記Δd
    (t)との比較を行なう比較演算処理手段と、該比較演
    算処理手段の演算結果に基づき前記両面ポリシング加工
    装置の加工動作を自動的に停止させる停止手段、とを備
    えていることを特徴とする自動両面ポリシング加工装
    置。
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