JPH06269831A - ストレッチレデューサの管端肉厚制御方法 - Google Patents

ストレッチレデューサの管端肉厚制御方法

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JPH06269831A
JPH06269831A JP5064313A JP6431393A JPH06269831A JP H06269831 A JPH06269831 A JP H06269831A JP 5064313 A JP5064313 A JP 5064313A JP 6431393 A JP6431393 A JP 6431393A JP H06269831 A JPH06269831 A JP H06269831A
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JP
Japan
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roll
rolling
pipe
stand
tube
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JP5064313A
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English (en)
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Hideo Kawabata
英夫 川端
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストレッチレデューサでの圧延における管端
厚肉部の発生をリアルタイムに解消して、切捨てロスの
減少により製品歩留りの大幅な向上を図る。 【構成】 ストレッチレデューサ1の複数のロールスタ
ンドS1 〜Sn の夫々に、各別の圧延ロール3,3に対
する素管2の噛み込み及び尻抜けを検出する圧延状態検
出器A1 〜An を付設する。管端検出器5による素管2
の先端又は後端の検出に応じて、各ロールスタンドS1
〜Sn において管端厚肉部の発生を解消すべく行われる
圧延ロール3,3の回転速度制御を実施する一方、適宜
のロールスタンドSi の圧延状態検出器Ai が噛み込み
又は尻抜けを検出したとき、このロールスタンドSi
設定されている前記回転速度制御の制御タイミングと前
記検出のタイミングとの時間差を求め、この時間差に基
づいて更に下流側のロールスタンドSi+1 〜Sn での回
転速度制御の制御タイミングを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製品管の管端における
厚肉部の発生を防ぐべく、ストレッチレデューサにおい
て実施される管端肉厚制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マンネスマン製管法は、所定の温度に加
熱された中実の棒材(ビレット又はブルーム)を素材と
して用い、まずこの素材の穿孔により中空の素管を得
て、これを後続する圧延機群に送り込み、これらでの熱
間圧延により、所定の直径及び肉厚を有するように延
伸,定径(縮径)圧延を行って継目無管を製造する方法
であり、一連の圧延工程での連続的な処理により高い生
産能率を達成し得る製管方法として広く採用されてい
る。
【0003】以上の如く行われる継目無管の製管の最終
段階においては、素管を所望の外径及び肉厚を有する製
品管に仕上げる仕上げ圧延機として、素管の送給経路に
沿って並設された複数のロールスタンド(一般的には8
〜24スタンド)の夫々に、素管のパスライン回りに並ぶ
2つ又は3つの圧延ロールを備えてなるストレッチレデ
ューサが用いられている。
【0004】各ロールスタンドの圧延ロールは、前記素
管の外周に転接する孔型を夫々の周面に有する厚肉円板
形のロールであり、パスラインと直交する各別の軸心回
りに同期的に回転駆動されており、前記素管は、複数の
ロールスタンドに送給経路の上流側から下流側への順に
噛み込まれ、各ロールスタンドの圧延ロールにより外周
側から順次圧延される。また、相隣するロールスタンド
間では、夫々の圧延ロールに回転速度差(周速差)が与
えられており、圧延中の素管は、各ロールスタンド間に
て前記回転速度差に応じて付与される張力により、その
肉厚を逐次減じつつ圧延され、所望の外径と肉厚とを有
する製品管となって最下流側のロールスタンドから送出
される。
【0005】さて、以上の如く行われるストレッチレデ
ューサの圧延において、素管の先端が最上流側のロール
スタンドに噛み込まれた後と、逆に、素管の後端が最下
流側のロールスタンドを抜け出す(尻抜け)前とにおい
ては、全てのロールスタンド間に素管が架け渡されない
まま圧延が行われる結果、各ロールスタンド間での張力
付与が正常に行われず、製品管の管端(先端及び後端)
に所望の肉厚を超える厚肉部が発生し、これらの切捨て
ロスが製品歩留りの低下を招来するという問題がある。
【0006】この厚肉部の発生を防ぐための方法として
は、第1に、素管から製品管への外径縮小率を小さくす
る方法があり、また第2に、ロールスタンドの並設間隔
と各ロールスタンドの圧延ロール径とを小さくする方法
がある。ところが、これらはいずれも、ストレッチレデ
ューサ及びこれの前段の圧延機(マンドレルミル、プラ
グミル等)の設備変更を強いる方法である上、得られる
効果が小さいという難点がある。
【0007】そこで従来においては、製品管の管端厚肉
部の発生を防ぐ方法として、例えば特開昭52-63147号公
報等に開示された第3の方法が一般的に採用されてい
る。この方法は、複数のロールスタンドに予め設定され
た制御タイミングにて夫々の圧延ロールの回転速度を制
御し、素管の先端及び後端から所定の長さ範囲、即ち、
厚肉部が発生する虞がある範囲の圧延を、各ロールスタ
ンド間での付与張力を通常時よりも増大せしめて行う方
法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如き第3
の方法により満足すべき効果を得るためには、各ロール
スタンドでの回転速度制御が、圧延進行中の素管に対し
て適正なタイミングにて行われることが重要であり、前
記特開昭52-63147号公報においては、最上流側のロール
スタンドの入側に素管の先端及び後端を検出する管端検
出器を配し、該管端検出器での検出を基準として設定さ
れた制御タイミングにて各ロールスタンドでの回転速度
制御を実行するようにしている。
【0009】ところが、ストレッチレデューサでの実際
の圧延状態は、対象となる素管毎に異なり、特に、前記
検出の後に当該部分が到達するまでの時間が長い下流側
のロールスタンドにおいては、当該部分の到達タイミン
グと予め設定された制御タイミングとの間に差異が生
じ、到達後又は到達前に圧延ロールの回転速度制御が行
われる結果、得られる製品管の管端部の肉厚が目標値か
ら厚肉側又は薄肉側にずれ、肉厚不良部としての切捨て
を強いられる虞がある。
【0010】この難点を解消すべく特開平3-42108号公
報には、各ロールスタンドの圧延ロールに駆動トルクの
検出器を付設し、この検出結果により各ロールスタンド
での素管の噛み込み及び尻抜けを認識して、この認識の
結果に基づき、次なる素管の圧延時における各ロールス
タンドの制御タイミングを修正する方法が開示されてい
る。
【0011】ところがこの方法では、前記認識の結果が
圧延中の素管に対しては反映されないことから、該素管
の圧延により得られる製品管においては、肉厚不良部の
発生を解消し得ない上、前述の如く、次なる素管の圧延
状態は現状の圧延状態とは異なることから、前述した制
御タイミングの修正が有効であるという保証はなく、逆
に肉厚不良部の発生を助長する虞さえある。
【0012】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、ストレッチレデューサでの圧延に際して生じる
管端厚肉部の発生をリアルタイムに解消し得る管端肉厚
制御方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るストレッチ
レデューサの管端肉厚制御方法は、各別に圧延ロールを
備えた複数のロールスタンド間にて素管に張力を与え、
該素管の肉厚を減じて製品管を得るストレッチレデュー
サでの圧延に際し、製品管の管端での厚肉部の発生を防
ぐべく、各ロールスタンドに予め設定された制御タイミ
ングにて夫々の圧延ロールの回転速度を制御し、前記素
管の先端及び後端から所定長の圧延を、各ロールスタン
ド間での付与張力を増大せしめて行う管端肉厚制御方法
において、前記複数のロールスタンド夫々の圧延ロール
での前記素管の噛み込み及び尻抜けを検出し、この検出
のタイミングと前記制御タイミングとの時間差を求め、
この時間差に基づいて前記検出がなされたロールスタン
ドよりも下流側の各ロールスタンドの制御タイミングを
修正することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、各ロールスタンドの圧延ロ
ールへの素管先端の噛み込み、及び前記圧延ロールから
の素管後端の尻抜けを検出し、この検出のタイミングと
当該ロールスタンドに予め設定された回転速度制御の制
御タイミングとの時間差を求め、前記ロールスタンドよ
りも下流側のロールスタンドでの回転速度制御の制御タ
イミングを求められた時間差に基づいてリアルタイムに
修正して、修正された回転速度差の下での張力付与によ
り現在圧延中の素管の肉厚を調整し、該素管から得られ
る製品管における肉厚不良部の発生を緩和する。
【0015】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明に係るストレッチレデューサ
の管端肉厚制御方法(以下本発明方法という)の実施状
態を示す模式図である。
【0016】図中1は、ストレッチレデューサであり、
圧延対象となる素管2の送給経路に沿って並設された複
数のロールスタンドS1 〜Sn を備えてなる。これらの
ロールスタンドS1 〜Sn は、素管2の外周に転接する
各一対の圧延ロール3,3を備えており、各ロールスタ
ンドS1 〜Sn の圧延ロール3,3は、各別の駆動モー
タM1 〜Mn により夫々の軸心回りに回転駆動され、駆
動モータM1 〜Mn は、圧延制御部4から各別に与えら
れる速度指令に応じた速度にて回転するようになしてあ
る。
【0017】最上流側のロールスタンドS1 の入側に
は、素管2の先端及び後端の通過を検出する管端検出器
5が配してあり、また各ロールスタンドS1 〜Sn の圧
延ロール3,3には、素管2の先端の噛み込み及び素管
2の後端の抜け出し(尻抜け)を検出する圧延状態検出
器A1 〜An が付設してあり、該圧延状態検出器A1
n 及び前記管端検出器5の検出結果は前記圧延制御部
4に与えられている。
【0018】なお、前記管端検出器5としては、例え
ば、赤熱状態にある素管2の表面からの発光を捉える光
センサ、該素管2表面の高温を検出する温度センサ、又
は素管2の表面への投射光の反射を捉える光センサ等を
用いればよい。また一方、前記圧延状態検出器A1 〜A
n は、各ロールスタンドS1 〜Sn の圧延ロール3,3
が素管2に圧下を加えているか否かにより変化する状態
量を検出し得るものであればよく、例えば、圧延ロール
3,3の支承荷重を検出するロードセル、又は駆動モー
タM1 〜Mn の出力トルクを検出するトルク検出器等を
用い得る。
【0019】以上の如きストレッチレデューサ1におい
て、図中に白抜矢符にて示す向きに送給される素管2
は、まず、送給経路の最上流側のロールスタンドS1
圧延ロール3,3間に噛み込まれ、次いで、ロールスタ
ンドS2 ,S3 …の順に夫々の圧延ロール3,3間に噛
み込まれてゆき、外径及び肉厚を調整されて最終のロー
ルスタンドSn の出側に製品管6となって送出される。
素管2の肉厚調整は、i番目(i=1,2,…,n−
1)のロールスタンドSi の圧延ロール3,3と、(i
+1)番目のロールスタンドSi+1 の圧延ロール3,3
との間に周速差を与えて、相隣するロールスタンド
i ,Si+1 間の素管2に前記周速差に応じた張力を付
与して行われ、このことは、圧延制御部4が各駆動モー
タM1 〜Mn に与える速度指令に所定の差異を設けるこ
とにより実現される。
【0020】ストレッチレデューサ1による以上の圧延
に際し、製品管6の先端及び後端における管端厚肉部の
発生を防ぐべく実施される本発明方法は、基本的には従
来と同様に、最上流側のロールスタンドS1 の入側に配
した管端検出器5による素管2の先端又は後端の検出を
起点とし、複数のロールスタンドS1 〜Sn 夫々の圧延
ロール3,3の回転速度を所定の制御タイミングにて順
次変化させ、素管2の先端及び後端から所定の長さ範
囲、即ち、厚肉部が発生する虞がある範囲の圧延を、相
隣するロールスタンドSi ,Si+1 間での付与張力を通
常時よりも増大せしめて行われる。なおこのことは、管
端検出器5からの入力に応じた圧延制御部4の動作によ
り、各ロールスタンドS1 〜Sn の駆動モータM1 〜M
n に与える速度指令を逐次増速側に変更することにより
実現される。
【0021】一方、従来とは異なる本発明方法の特徴
は、複数のロールスタンドS1 〜Snにおける前記制御
タイミングが、夫々よりも上流側のロールスタンドS1
〜Snに付設された圧延状態検出器A1 〜An の検出に
応じてリアルタイムに修正されることにあり、以下この
修正手順について詳細に説明する。
【0022】図2及び図3は、圧延状態検出器A1 〜A
n からの入力に応じた圧延制御部4の動作内容を示すフ
ローチャートである。圧延状態検出器A1 〜An による
検出は、ロールスタンドS1 〜Sn の夫々における素管
2の噛み込み及び尻抜けの双方に対して行われ、これら
両者に対する圧延状態検出器A1 〜An の出力変化は異
なる。例えば、圧延状態検出器A1 〜An として圧延ロ
ール3,3の支承荷重を検出するロードセルを用いた場
合、該ロードセルの検出荷重は、素管2の噛み込み時に
は急増し、逆に素管2の尻抜け時には急減する。
【0023】圧延制御部4の動作は、素管2の噛み込み
検出と、尻抜け検出の夫々に対して行われ、図2は噛み
込み検出時の動作を、図3は尻抜け検出時の動作を夫々
示すが、これらの動作は、両図の比較により明らかな如
く基本的には同一の動作であり、以下には、図2に示す
噛み込み検出時の動作を主に説明する。
【0024】本発明方法の実施に際しては、ストレッチ
レデューサ1の複数のロールスタンドS1 〜Sn を複数
のグループに分割し、以下の説明では、j番目のグルー
プ内のk番目のスタンドに対応する諸量を、添字(j,
k)により示す。
【0025】圧延制御部4は、その動作を開始した後、
各ロールスタンド(以下単にスタンドという)S1 〜S
n に付設された圧延状態検出器A1 〜An の出力を監視
し、全体の先頭スタンドS1 から順に各スタンドSi
の素管2の噛み込みの有無を調べ(ステップ1)、噛み
込みが生じた場合、このスタンドSi が第jグループの
代表スタンド(例えば先頭スタンド)であるか否かを判
定し(ステップ2)、代表スタンドでない場合には、前
記スタンドSi が最終スタンドであるか否かを調べ(ス
テップ3)、最終スタンドでない場合にはスタンド番号
をiをカウントアップ(ステップ4)してステップ1に
戻り、最終スタンドである場合には、素管2の噛み込み
に対する動作を終了する。
【0026】またステップ2での判定の結果、前記スタ
ンドSi がjグループの代表スタンドである場合にはス
テップ5に進み、後続する第(j+1)グループ以降の
スタンドにおける回転速度制御の制御タイミングを以下
の如くに修正する。
【0027】ステップ5では、jグループの代表スタン
ドS(j,k) における噛み込みの検出タイミングt(j,k)
と、該スタンドS(j,k) に予め設定された基準噛み込み
タイミングT(j,k) (スタンドS(j,k) での回転速度制
御の制御タイミングに対応する)との時間差E(j,k)
算出してステップ6に進む。 E(j,k) =t(j,k) −T(j,k) …(1)
【0028】ステップ6においては、(1)式により算
出された時間差E(j,k) を用い、まず、直後の(j+
1)グループに属する各スタンドS(j+1,k) (k=1,
2,…,K)に夫々設定された制御タイミングT
(j+1,k) を、次式により修正する。 T′(j+1,k) =T(j+1,k) +(E(j,k) /K)×k …(2)
【0029】なお(2)式中のKは、(j+1)グルー
プに属するスタンドの総数であり、(2)式により得ら
れる修正後の制御タイミングT′(j+1,k) は、jグルー
プにおいて生じていた時間差E(j,k) が、(j+1)グ
ループに属するK基のスタンドS(j+1,1) 〜S(j+1,K)
に均等に割り振られて加算されたものとなり、(j+
1)グループの各スタンドS(j+1,1) 〜S(j+1,K) にお
いては、予め設定された制御タイミングT(j+1,k) では
なく、(2)式により得られる修正制御タイミングT′
(j+1,k) において回転速度制御が行われる。
【0030】この結果、jグループにおいて生じていた
実際の噛み込みタイミングt(j,k)と基準噛み込みタイ
ミングT(j,k) との時間差E(j,k) は、(j+1)グル
ープ内のスタンドS(j+1,1) ,S(j+1,2) …を通過する
毎に徐々に減少し、同グループの最終スタンドS
(j+1,K) において完全に解消される。
【0031】以上の如き制御タイミングの変更は、互い
に相隣するjグループの最終スタンドと、(j+1)グ
ループの先頭スタンドとの間にて急激な制御タイミング
の変更が行われ、両者間の素管2に望ましくない張力状
態(ノーテンション又はコンプレッション等)が生じる
ことを防止するために必要なものである。
【0032】ステップ6での前述した算出の後、ステッ
プ7に進み、(j+2)グループ以降の各グループ内の
スタンドS(j+m,k) (m≧2)の制御タイミングT
(j+m,k)が、夫々次式により修正される。 T′(j+m,k) =T(j+m,k) +E(j,k) …(3)
【0033】つまり、(j+2)グループ以降のスタン
ドS(j+m,k) においては、jグループにおいて生じてい
た制御タイミングT(j,k) のずれE(j,k) がそのまま加
算された修正制御タイミングT′(j+m,k) において回転
速度制御が行われる。
【0034】この後、現状のグループが最終グループで
あるか否かを調べ(ステップ8)、最終グループでない
場合にはグループ番号をjをカウントアップ(ステップ
9)してステップ1に戻り、前述した動作を繰り返し、
最終グループである場合には素管2の噛み込みに対する
動作を終了する。
【0035】図4は以上の如き本発明方法の実施による
制御タイミングの修正態様を示すタイムチャートであ
る。図中の破線は、予め設定された制御タイミングを示
しており、jグループのスタンドS(j,1) 〜S(j,3)
おいては、前記制御タイミングにおいて夫々の圧延ロー
ル3,3の回転速度が、順次所定量だけ増速されて、各
スタンドS(j,1) 〜S(j,3) 間での素管2への付与張力
が増大し、素管2の先端部はこの張力下にて圧延される
結果、管端厚肉部の発生を防ぐことができる。
【0036】ところが、素管2の実際の噛み込みタイミ
ングが図中に2点鎖線にて示す如くであり、jグループ
の代表スタンド(図においては先頭のスタンド
(j,1) )において、前記制御タイミングとの時間差E
(j,1) が存在している場合、後続する各グループでの制
御タイミングに前記時間差E(j,1) がそのまま引き継が
れて、各スタンド間での付与張力の不足により製品管6
の先端に厚肉部が残る。
【0037】本発明方法においては、前記時間差E
(j,1) が生じている場合、圧延制御部4の前述した動作
により、(j+1)グループのスタンドS(j+1,1) 〜S
(j+1,3)の制御タイミングが、最終スタンドS(j+1,3)
において前記時間差E(j,1) を解消するように徐々に変
更され、また(j+2)グループ以降においては、前記
時間差E(j,1) がそのまま加算されて、図中に実線にて
示す制御タイミングにて回転速度制御が実行される。こ
の結果、素管2への付与張力の不足は、jグループの先
頭スタンドS(j,1) と(j+1)グループの最終スタン
ドS(j+1,3) との間にわずかに生じるのみであり、管端
厚肉部の発生を大幅に緩和し得る。
【0038】素管2の尻抜け時における圧延制御部4の
動作は、図3に示す如く、ステップ1での判定が各スタ
ンドSi での素管2の尻抜け検出の有無となること、及
び修正された制御タイミングでの各スタンドS1 〜Sn
の回転速度制御が、圧延ロール3,3を減速する側に行
われること以外は噛み込み時における動作と全く同一で
あり、図5に制御タイミングの修正態様を示すタイムチ
ャートを示して詳細な説明を省略する。
【0039】なお、以上の如き本発明方法の実施に際
し、圧延状態検出器A1 〜An の検出結果は、各グルー
プの先頭のスタンドにおいてのみ必要であり、各ロール
スタンドS1 〜Sn への圧延状態検出器A1 〜An の付
設は不要であるかの如くであるが、実際の操業において
は、試験圧延の結果に応じてロールスタンドS1 〜Sn
のグループ分けの数、及び各グループ内のスタンド数を
適正化する必要があり、各ロールスタンドS1 〜Sn
圧延状態検出器A1 〜An は、この適正化の実施のため
に使用される。
【0040】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明方法において
は、複数のロールスタンドへの素管先端の噛み込み、及
び複数のロールスタンドからの素管後端の尻抜けを検出
し、この検出がなされた場合に、この検出タイミングと
当該ロールスタンドに予め設定された制御タイミングと
の時間差を求め、この時間差に基づいて前記ロールスタ
ンドよりも下流側のロールスタンドでの制御タイミング
を修正し、修正された制御タイミングにて回転速度制御
を行うから、現在圧延中の素管の肉厚がリアルタイムに
て修正され、該素管から得られる製品管の段階にて管端
厚肉部の発生を解消でき、切捨てロスの減少により、製
品歩留りの大幅な向上が達成される等、本発明は優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施状態を示す模式図である。
【図2】噛み込み時における制御タイミングの修正手順
を示すフローチャートでる。
【図3】尻抜け時における制御タイミングの修正手順を
示すフローチャートでる。
【図4】噛み込み時における制御タイミングを示すタイ
ムチャートである。
【図5】尻抜け時における制御タイミングを示すタイム
チャートである。
【符号の説明】
1 ストレッチレデューサ 2 素管 3 圧延ロール 4 圧延制御部 5 管端検出器 6 製品管 Ai 圧延状態検出器 Si ロールスタンド Mi 駆動モータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各別に圧延ロールを備えた複数のロール
    スタンド間にて素管に張力を与え、該素管の肉厚を減じ
    て製品管を得るストレッチレデューサでの圧延に際し、
    製品管の管端での厚肉部の発生を防ぐべく、各ロールス
    タンドに予め設定された制御タイミングにて夫々の圧延
    ロールの回転速度を制御し、前記素管の先端及び後端か
    ら所定長の圧延を、各ロールスタンド間での付与張力を
    増大せしめて行う管端肉厚制御方法において、前記複数
    のロールスタンド夫々の圧延ロールでの前記素管の噛み
    込み及び尻抜けを検出し、この検出のタイミングと前記
    制御タイミングとの時間差を求め、この時間差に基づい
    て前記検出がなされたロールスタンドよりも下流側の各
    ロールスタンドの制御タイミングを修正することを特徴
    とするストレッチレデューサの管端肉厚制御方法。
JP5064313A 1993-03-23 1993-03-23 ストレッチレデューサの管端肉厚制御方法 Pending JPH06269831A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112823064A (zh) * 2018-10-11 2021-05-18 Sms集团有限公司 管件张力减径时的壁厚控制
EP3713686B1 (de) 2017-11-21 2022-10-05 SMS Group GmbH Vorrichtung zur steuerung eines streckreduzierwalzwerks

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EP3713686B1 (de) 2017-11-21 2022-10-05 SMS Group GmbH Vorrichtung zur steuerung eines streckreduzierwalzwerks
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