JPH06261533A - 超小型パルスモータ - Google Patents

超小型パルスモータ

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Publication number
JPH06261533A
JPH06261533A JP7277593A JP7277593A JPH06261533A JP H06261533 A JPH06261533 A JP H06261533A JP 7277593 A JP7277593 A JP 7277593A JP 7277593 A JP7277593 A JP 7277593A JP H06261533 A JPH06261533 A JP H06261533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
stators
stator
magnetic
pulse motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP7277593A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Nakajima
章夫 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP7277593A priority Critical patent/JPH06261533A/ja
Publication of JPH06261533A publication Critical patent/JPH06261533A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 永久磁石からなる回転子11と、回転子の外
周を囲み、透磁率の異なる複数の磁性材からなる固定子
13、14と、固定子を励磁する駆動コイル17とを備
える。 【効果】 回転子に対するインデックストルクが最小で
あり、移動磁界をともなった理想的な磁束で駆動され、
従来より効率が高くなる。したがって0.3μW以下の
低消費電力での動作が可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超精密加工による小型
化機械のアクチュエータのなかの超小型パルスモータの
構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の小型パルスモータ、たとえば水晶
時計用の小型パルスモータは、図2に示すように、永久
磁石からなる回転子21と、固定子23、24と、駆動
コイル25とによって構成している。そして、この駆動
コイル25に励磁電流を流し、駆動力を発生させて回転
子21を回転させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のパルスモータは、回転を一定方向にするため、
二つの固定子23と固定子24との間に、図に示すよう
に段差Δtを設ける。そして、静止時に、二つの固定子
23と固定子24間のギャップ26と回転子21の回転
中心22を結ぶ直線と、回転子21の磁極と回転中心2
2を結ぶ直線のなす角度θ1をほぼ45度に設定してい
る。
【0004】このために、静止時の回転子21に対する
インデックストルクは比較的大きくなり、磁気ポテンシ
ャルエネルギーで表すと、0、3μJ程度の値となる。
そして、このインデックストルクに打ち勝って回転子2
1を一ステップ回転させるには、1μw以上の電力を供
給する必要があるという課題がある。
【0005】この値より低い電力で回転させるには、固
定子23、24の段差Δtをより小さく設定してインデ
ックストルクを下げる必要がある。しかしながら、段差
Δtを小さくしていくと、静止時に角度θ1が45度よ
り小さくなり、回転子21の回転により駆動コイルに2
5発生する誘起電圧が下がり、かえって消費電流が増加
してしまう。
【0006】さらに、インデックストルクを最小にする
ために固定子23、24の段差Δtを零にすると、静止
時に角度θ1は、急激に増加してほぼ90度になり、回
転子21の二つの磁極の方向と駆動コイル25による磁
束の方向とが平行になってしまう。このため、回転子2
1に回転力が発生しなくなるという課題がある。
【0007】これら上記の課題を解決するために、本発
明の目的は、静止時に角度θ1がほぼ90度であって
も、回転子に回転力が発生し、消費電力が1μw以下の
低消費電力超小型パルスモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の超小型パルスモータは、下記記載の構成を
採用する。
【0009】本発明の超小型パルスモータは、永久磁石
からなる回転子と、回転子の外周を囲み、透磁率の異な
る複数の磁性材からなる固定子と、固定子を励磁する駆
動コイルとを備えることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の超小型パルスモータは、回転軸を中心
に回転可能な永久磁石からなる回転子と、回転子の外周
を囲む磁性材からなる固定子と、駆動コイルとを有し、
さらに、固定子は回転子の回転中心に関して、ほぼ対称
な位置に異なる透磁率の部分を有する。
【0011】回転子の静止時に角度θ1は約90度にな
るが、固定子の透磁率が部分的に異なるため励磁電流の
小さいときは、駆動コイルによる磁束の方向と回転子の
磁極の方向とは平行にならず、一定角度θ2をなす。
【0012】したがって、回転子は弱い回転力を受け
て、回転を始め、さらに次第に強い回転力を受けること
により一ステップ回転する。このとき、インデックスト
ルクは最小であるから、パルスモータは非常に小さな消
費電力で動作できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明による実施例を図面を用いて説
明する。図1は本発明の一実施例の超小型パルスモータ
を示す平面図であり、図3(a)は駆動電圧波形を示す
波形図であり、図3(b)は励磁電流波形を示す波形図
である。さらに、図4は固定子に用いられる各種軟磁性
材の磁性曲線を示すグラフである。以下図1と図3と図
4とを交互に用いて本発明の第1の実施例を説明する。
【0014】まずはじめに、本発明の超小型パルスモー
タの構成を図1を用いて説明する。図1に示すように、
N極とS極との一対の2極の磁極を有する永久磁石から
なる回転子11は、回転中心12を中心に回転可能に構
成する。
【0015】初透磁率の高い軟磁性材、たとえば初透磁
率460000を示すFe−Ni−Mn−Cu系合金か
らなる固定子13、14を、回転子11の外周を囲むよ
うに設置する。
【0016】そして固定子13、14の回転子11の回
転中心12に対してほぼ対称な位置の固定子一部領域1
5、16を、前述のFe−Ni−Mn−Cu系合金より
初透磁率の低いたとえばPCパーマロイで構成する。こ
のPCパーマロイの初透磁率は140000程度であ
り、Fe−Ni−Mn−Cu系合金の約1/3である。
【0017】ここに、固定子13と固定子一部領域1
5、および固定子14と固定子一部領域16は接合され
ており、ギャップ20、21で左右2つに分離されてい
る。さらに、励磁電流を流すための駆動コイル17を2
つの固定子13、14間に設置する。
【0018】回転子11は、この回転子11と固定子1
3、14と駆動コイル17とからなる磁気回路の磁気抵
抗が最小になる点に安定して静止する。
【0019】本実施例では、回転子11を囲む固定子1
3、14の内周を完全な円形としたので、回転子11の
磁極がギャップ20とギャップ21とを結ぶ直線に対し
て直角のときに、磁路の長さが最小になり、磁気抵抗も
最小になる。したがって、回転子11はここに安定して
静止し、静止時の角度θ1は90度となる。
【0020】回転子11を囲む固定子13、14の内周
は完全な円形であるので、インデックストルクは最小に
なり、さらに磁気ポテンシャルエネルギーは0、1μJ
以下となる。
【0021】図1の駆動コイル17の左側がN極、右側
がS極になる励磁電流が流れるように、駆動端子18、
19に、図3(a)に示す波形の駆動電圧を印加する。
【0022】ここに、駆動コイル17のインダクタンス
は非常に大きく、数ヘンリーの値となる。したがって、
時定数が大きくなり、駆動電圧印加後の励磁電流の立ち
上がりは遅くなる。実際の励磁電流の波形は図3(b)
に示すようになる。
【0023】さらに、図4の軟磁性材の磁性曲線のグラ
フを用いて説明する。駆動電圧が印加されて、励磁電流
が増加するにしたがって、固定子の磁界の強さも増加し
ていくが、励磁電流の値が小さくて、発生磁界が0.0
01〜0.005エルステッド程度と小さいうちは、初
透磁率の高いFe−Ni−Mn−Cu系合金の固定子1
3、14の磁束密度が高くなる。
【0024】この間は、駆動電圧印加開始からt1秒後
の図3(b)の励磁電流の値がおよそI1に達するまで
であり、このとき、PCパーマロイからなる固定子一部
領域15、16の磁束密度はまだかなり低く、磁束もほ
とんど通過しない。このために、回転子11近傍の総合
磁束の方向は、等価的にみて駆動コイル17と平行な線
22に対して角度θ2だけ傾いた直線23となり、回転
子11の二つの磁極に対しても、角度θ2傾いた状態と
なる。
【0025】したがって、回転子11は小さい励磁電流
でも回転力を受けて、時計方向に回転をはじめる。回転
にともなって、角度θ1は90度より小さくなり、励磁
電流の増加につれて、磁界の強さも増加して、PCパー
マロイからなる固定子一部領域15、16の磁束密度が
次第に高くなって、磁束も通過しはじめると、回転子1
1近傍の等価的な総合磁束の方向を示す直線23の角度
θ2も小さくなる。
【0026】励磁電流が増えて電流値が図3のほぼI1
に達すると、固定子13、14と固定子一部領域15、
16との磁束密度の分布の状態が等しくなり、回転子1
1近傍の等価的な総合磁束は駆動コイル17とほぼ平行
になり、角度θ2は零度になる。
【0027】さらに、励磁電流の値が図3のI1以上に
なると、今度は逆に、PCパーマロイからなる固定子一
部領域15、16の磁束密度が次第に高くなる。これに
ともなって、回転子11近傍の等価的な総合磁束の方向
は角度|θ2|だけ直線22より時計方向に回転した直
線24で示されるようになる。
【0028】したがって、この総合磁束は励磁電流の増
加にしたがって、回転子11の回転方向に、少しずつ回
転する移動磁界をともなう形となる。
【0029】回転子11はこの移動磁界をともなった等
価的な総合磁束で駆動されるので、理想に近い駆動力と
なり、従来よりも効率を高くすることができる。回転子
に対するインデックストルクが低いこともあり、0、3
μW以下の消費電力で駆動できるようになった。
【0030】本発明の超小型パルスモータのさらに他の
実施例を説明する。図5は本発明の第2の実施例の超小
型パルスモータを示す平面図である。
【0031】第1の実施例と同じように、初透磁率の高
い軟磁性材、たとえばFe−Ni−Mn−Cu系合金か
らなる固定子13、14を回転子11外周を囲むように
設置する。固定子13、14の回転子11の回転中心1
2に対してほぼ対称な位置の固定子一部領域15、16
に切り込みを設け、その固定子一部領域15、16部分
にFe−Ni−Mn−Cu系合金より初透磁率の低いP
Cパーマロイをうめこんだものである。なお、パルスモ
ータの動作は第1の実施例と同じである。
【0032】さらに、図6は本発明の第3の実施例の超
小型パルスモータを示す平面図である。これも、第1の
実施例と同じように、Fe−Ni−Mn−Cu系合金か
らなる固定子13、14を回転子11外周を囲むように
設置する。そしてさらに固定子13、14の回転子11
の回転中心12に対してほぼ対称な位置の固定子一部領
域15、16に穴をあけ、その固定子一部領域15、1
6部分にFe−Ni−Mn−Cu系合金より初透磁率の
低いPCパーマロイをうめこんだものである。なお、パ
ルスモータの動作は第1の実施例と同じである。
【0033】以上説明した実施例では、固定子の一部を
初透磁率の異なる軟磁性材とする例を示したが、これに
限定されるものではなく、二つの透磁率の異なる軟磁性
材の成分比が少しずつ変わる傾斜機能材料を用いてもよ
い。
【0034】さらに、薄板状の軟磁性材を積層して、そ
の一部を初透磁率の異なる軟磁性材としても効果があ
る。
【0035】以上説明した実施例では、軟磁性材とし
て、Fe−Ni−Mn−Cu系合金とPCパーマロイの
例を示したが、これに限定されることはなく、たとえば
PCパーマロイとPBパーマロイの組み合わせでもよ
く、他の軟磁性材どうしの組み合わせでも良い。
【0036】また、以上説明した実施例では、固定子が
2個で、駆動コイルが1個の例を示したが、これに限定
されるものではなく、固定子が4個で駆動コイルが2
個、あるいはそれ以上でもよい。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よる超小型パルスモータは、回転子に対するインデック
ストルクが最小であり、移動磁界をともなった理想的な
磁束で駆動されるので、従来より効率が高くなる。した
がって、0、3μW以下の低消費電力での動作が可能に
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における超小型パルスモ
ータを示す平面図である。
【図2】従来の小型パルスモータを示す平面図である。
【図3】本発明の超小型パルスモータの駆動電圧波形を
示す波形図、および励磁電流波形を示す波形図である。
【図4】軟磁性材の磁性曲線のグラフである。
【図5】本発明の第2の実施例における超小型パルスモ
ータを示す平面図である。
【図6】本発明の第3の実施例における超小型パルスモ
ータを示す平面図である。
【符号の説明】
11 回転子 12 回転中心 13 固定子 14 固定子 15 固定子一部領域 16 固定子一部領域 17 駆動コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石からなる回転子と、回転子の外
    周を囲み、透磁率の異なる複数の磁性材からなる固定子
    と、固定子を励磁する駆動コイルとを備えることを特徴
    とする超小型パルスモータ。
JP7277593A 1993-03-09 1993-03-09 超小型パルスモータ Pending JPH06261533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7277593A JPH06261533A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 超小型パルスモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7277593A JPH06261533A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 超小型パルスモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06261533A true JPH06261533A (ja) 1994-09-16

Family

ID=13499096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7277593A Pending JPH06261533A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 超小型パルスモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06261533A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0372879B1 (en) * 1988-12-03 1993-03-31 Rheon Automatic Machinery Co. Ltd. An apparatus for producing a dough roll
JP2012205460A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Mitsubishi Electric Corp 電動機の回転子及び電動機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0372879B1 (en) * 1988-12-03 1993-03-31 Rheon Automatic Machinery Co. Ltd. An apparatus for producing a dough roll
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