JPH06259533A - 光学像再構成装置 - Google Patents

光学像再構成装置

Info

Publication number
JPH06259533A
JPH06259533A JP5045348A JP4534893A JPH06259533A JP H06259533 A JPH06259533 A JP H06259533A JP 5045348 A JP5045348 A JP 5045348A JP 4534893 A JP4534893 A JP 4534893A JP H06259533 A JPH06259533 A JP H06259533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
optical
spatial frequency
images
dimensional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5045348A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sonobe
和夫 園部
Susumu Kikuchi
奨 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP5045348A priority Critical patent/JPH06259533A/ja
Publication of JPH06259533A publication Critical patent/JPH06259533A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】解像度やS/Nに優れた光学断層像あるいは光
学3次元像を再構成でき、しかも実用上有用な光学像再
構成装置を提供する。 【構成】光学結像系220 と、光学結像系220 における焦
点を合わせた物体面の位置を移動させる合焦面制御手段
230 と、光学結像系220 により結像された物体の像を電
気的信号に変換する撮像手段300 と、撮像手段300 によ
り入力される像信号を合焦面の位置に応じて積み重ねた
切片像を作成する画像入力手段402 と、画像入力を同一
平面内の複数の角度方向から行なう手段と、複数の切片
像の位置合わせを行なう手段405 と、複数の切片像を合
成することにより断層像を作成する手段405 とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顕微鏡をはじめとした
光学機器による画像入力処理装置、あるいは各種発光現
像の可視化装置等において断層像や3次元像をディジタ
ル処理により再構成、表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光学機器による画像入力処理装置
では、構成上の制約により任意の方向からの画像を入力
するのが困難な場合がある。例として顕微鏡を考える。
図11に一般的な顕微鏡の構成図を示す。一般に顕微鏡
は光学系の光軸方向に垂直なステージ面に置いた対象物
の像が結像されるように構成される。図11に示すよう
に、対物レンズ103の光軸と垂直な方向、つまり水平
方向についてはX−Yステージ駆動部101により対象
物の任意の部分を視野内に設定することができるが、光
軸方向のZステージ駆動部102は焦点調節に利用さ
れ、通常の観察方向では光軸と平行な断層像を得ること
はできない。
【0003】ディジタル画像処理的方法により光軸と平
行な断層像を再構成した例としては、A.Erhardt,G.Zins
er,D.Komitowski and J.Bille,Appl.opt.,24,194-200,
(1985).が挙げられる。この論文では、焦点の合った物
体面(以下合焦面と略す)の位置を光軸方向にステップ
的に移動させながら設定合焦面に対応した画像を入力す
ることにより3次元像(以下切片像と呼ぶ)を構成し、
これに3次元光学伝達関数(3D−OTF)の逆フィル
タをかけることにより画像入力の際に劣化した空間周波
数成分を回復する方法が示されている。
【0004】ところが、このような方法では、顕微鏡対
物レンズの開口数(N.A.)の制限により光軸方向の
空間周波数特性が面方向に比べて大きく劣化しており、
回復フィルタリング作用を行なったとしても解像度に優
れた断層面を得るのは難しい。また、逆フィルタを作用
させる際に、3D−OTFの特性が著しく劣っている空
間周波数成分を無理に強調し過ぎることにより再構成像
の信号雑音比(S/N)が非常に悪くなる可能性もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、光学断層
像を得ることを目的とする分野における従来の方法は光
学結像系の通過空間周波数帯域や焦点深度といった光学
的特性の制限内で得られた像情報を用いて処理を行なう
ものであり、解像度やS/Nの点で問題があった。
【0006】本発明の光学像再構成装置はこのような課
題に着目してなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、解像度やS/Nに優れた光学断層像あるいは光学
3次元像を再構成でき、しかも実用上有用な光学像再構
成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、光学結像系と、この光学結像系における
焦点を合わせた物体面の位置を移動させる合焦面制御手
段と、前記光学結像系により結像された物体の像を電気
的信号に変換する撮像手段と、この撮像手段により入力
される像信号を合焦面の位置に応じて積み重ねた切片像
を作成する画像入力手段と、前記画像入力を同一平面内
の複数の角度方向から行なう手段と、上記複数の切片像
の位置合わせを行なう手段と、上記複数の切片像を合成
することにより断層像を作成する手段とを具備する。
【0008】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0009】まず、本発明の第1実施例を説明する。本
実施例では異なる光軸方向で得られる切片像を合成する
ことにより、一方向で得られる切片像で劣っていた光軸
方向に対する空間周波数特性を改善し、特性の良い3次
元像を得る。また合成を行なう際には異なる方向で得ら
れた切片像に位置ずれ補正を行なうことにより空間的な
正確さが要求される装置構成の負荷を軽減する。
【0010】切片像は光学結像系の合焦面を光軸方向に
移動させながら入力した画像を積み重ねることにより求
められる。図4(a)に示す物体に対して得られる切片
像を図4(b)に示す。この時、光学結像系の空間周波
数特性から与えられる切片像の空間周波数特性は図4
(c)のようになる。
【0011】図4(c)は等方的な合焦面方向の特性を
適当な一方向で代表させ光軸方向の特性と合わせて光学
結像系の空間周波数特性を2次元で表わしたものであ
る。図4(c)の空間周波数特性の合焦面方向のプロフ
ァイルを図4(d)に示す。また光軸方向のプロファイ
ルを図4(e)に示す。図4(d)と図4(e)から合
焦面方向の空間周波数特性と比較して光軸方向の空間周
波数特性が大きく劣っていることがわかる。
【0012】以下に、位置ずれ補正の方法について説明
する。異なる方向から得られる切片像の位置合わせは相
関演算を用いて行なう。切片像は3次元であるから相関
演算は次のようになる。
【0013】
【数1】 ここで、c(x,y,z)は相関関数で、* は複素共役
を表わす。また相関関数c(x,y,z)は次のように
も表わせる。
【0014】
【数2】 ただし、F[]はFourier 変換を表わし、F[f(x,
y,z)]=F(u,v,w)、F[g(x,y,
z)]=G(u,v,w)とする。(2)式により相関
関数c(x,y,z)を求めピーク位置を探すことによ
り、位置ずれ補正に必要な切片像のずれ量を求めること
ができる。切片像のずれ量をシフトして合成を行なうこ
とにより位置ずれ補正を行なえる。前述の位置ずれ補正
によって本実施例では空間的な正確さが要求される装置
構成の負荷を軽減することができる。
【0015】次に異なる光軸方向で得られる切片像の合
成について説明する。図5(a)に示されている物体、
図5(b)に示されている切片像、図5(c)と図5
(d)に示されている合成像は、図3に示される物体の
回転面と平行な断層面に得られる断層像である。
【0016】以下、断層像を用いて合成の説明を行な
う。断層像から3次元像を求めたい場合には合成後の断
層像を所定の位置関係で積み重ねれば良い。図5(a)
の物体に対して得られる切片像を図5(b)に示す。図
5(b)の切片像は物体の存在する位置に合焦面がある
場合に得られる像が最もシャープで、合焦面が物体の存
在する位置から離れるに従って像のぼけが増大してい
く。また図6(a)に切片像の空間周波数特性を示す。
【0017】図6(a)は図4(c)を上から見下ろし
簡単に示したものである。斜線で示される領域が図4
(c)の図において高さがある領域すなわち零以外の値
を持つ領域である。このような切片像を多方向から得て
加算した合成像を図5(c)、図5(d)に示す。図5
(c)は方向数を2とした場合で図5(d)は方向数を
4とした場合である。またそれぞれの合成像の空間周波
数特性を図6(b)、図6(c)に示す。これらの空間
周波数特性は、多方向から得られた切片像を合成するこ
とにより一方向の切片像を用いるだけでは失われてしま
う帯域を補うことができ特性の良い合成像が得られるこ
とを示している。
【0018】また得られる合成像について説明すると、
合成像は次に示す理由で光学結像系を用いて画像入力を
行なった場合に発生する合焦位置はずれのぼけ像を除い
たものになる。まず切片像を得る場合に光軸方向に連な
る合焦位置はずれのぼけ像は、物体の存在する位置を除
いて異なる方向の切片像の加算と正規化によって消失す
る。また切片像では物体の存在する位置に最もシャープ
な像があるはずなので、合成によって残る像は最もシャ
ープな像だけである。従って、合成を行なうことによっ
て光学結像系に起因する光軸方向に連なる合焦位置はず
れのぼけ像は除かれる。
【0019】図1は第1実施例に係る光学像再構成装置
の構成を示す図である。図1の光学像再構成装置はおお
まかに顕微鏡装置200、TVカメラ300、画像プロ
セッサ400、TVモニタ500、マン=マシンインタ
ーフェース600、に分けられる。顕微鏡装置200に
は試料回転装置210が設けられており、試料を保持し
ながら回転操作できるように構成されている。また、対
物レンズ220は、合焦面駆動装置230により光軸方
向に駆動されるように構成されており、対物レンズ22
0の合焦面が光軸方向の所定の物体面に設定されるよう
になっている。
【0020】図2は試料回転装置210の構成を示す図
である。モータ211によりプーリー212が回転制御
され、その動力はベルト213により透明管214に伝
えられる。透明管214には、内部に生理食塩水やアル
コールなどの液体が満たされ、生体組織、生体細胞とい
った試料が保持される。また透明管214は保持台21
5a、215bに支えられながらも回転できるように設
定されている。
【0021】図1における顕微鏡装置200以外の構成
について説明する。TVカメラ300は顕微鏡装置20
0の鏡筒の先に取り付けられており、顕微鏡が撮像され
る。画像プロセッサ400内には、TVカメラ300か
らのアナログビデオ信号をディジタル変換するA/D変
換器401、画像メモリ402が含まれ、撮像時の合焦
面の空間的位置関係に従ってディジタル画像信号が格納
されるように構成される。
【0022】また、複数の画像信号を記録する画像メモ
リ409、CPU405、画像メモリ406、FFT演
算器411、およびボクセルプロセッサ408が内部バ
ス410に接続され、CPU405の指令に基づいて3
次元像の再構成が行なわれると共に、ボクセルプロセッ
サ408により3次元像から所定の2次元像が算出され
て画像メモリ406に格納される。画像メモリ406に
格納された画像はビデオD/A変換器407により所定
のアナログビデオ信号に変換されて、TVモニタ500
に表示される。
【0023】また、画像プロセッサ400内には、試料
回転装置210を制御する試料回転装置ドライバ404
と合焦面駆動装置230を制御する合焦面駆動装置ドラ
イバ403が内蔵され、CPU405からの指令信号に
基づき、各々の駆動装置に制御信号を送る。マン=マシ
ンインターフェース600はCPU405に接続され、
設定条件などが表示されると共に、操作者が動作命令な
どを送れるように構成されている。
【0024】以下に上記構成の作用を説明する。
【0025】画像プロセッサ400内において、透明管
214の最下部から最上部まで完全に含まれる範囲にわ
たって対物レンズ220の合焦面を移動させながら物体
を撮像した画像が、図3に示す切片像のように合焦面駆
動装置ドライバ403の信号に従い合焦面の空間的位置
関係に応じて画像メモリ402に格納される。完成した
1投影方向に対する切片像は画像メモリ402から画像
メモリ409に送られる。
【0026】この動作は対物レンズ220の光軸に対す
る透明管214の設定角度が所定の間隔で変更されなが
ら1回転するまで繰り返され画像メモリ409には多方
向の切片像が格納される。CPU405は適当な一つの
切片像を基準に定め、他の任意の切片像との相関関数を
FFT演算器411を用いて求める。CPU405は相
関関数のピーク位置を検出することによって基準の切片
像に対する任意の切片像の位置ずれ量を求める。CPU
405は画像メモリ409に格納されている多方向から
の切片像を位置ずれ量だけずらしながら加算することに
より3次元像を合成する。
【0027】ただし本実施例において得られる切片像は
3次元像であるが、次のように処理を進めることによ
り、核心となる合成は2次元で行なうようにする。CP
U405は、試料回転装置210が行なう回転操作の回
転面方向に、3次元の切片像を切断し2次元の切片像を
得る。CPU405は多方向の2次元の切片像に位置ず
れ補正を行ないながら補間処理を含めた加算処理を行な
い2次元の合成像を得る。2次元の合成像を積み重ねる
ことによって3次元像を求める。合成された3次元像は
再び画像メモリ409に格納される。画像メモリ409
に格納された3次元像は、TVモニタ500に映しださ
れる画像として可視化されるようにボクセルプロセッサ
408により所定の処理が実行される。つまり、3次元
像を所定の視点から見た投影像に変換したり、所定の切
断面像を構成したり、所定の等濃度面を構成したりする
ことにより、3次元像が目的に応じて視覚的に把握され
易い画像に変換され表示される。
【0028】以上詳述したように、第1実施例では、異
なる多方向から得られる切片像を合成することにより、
一方向の切片像で劣っていた光軸方向の空間周波数特性
を改善する。また切片像を合成する際には位置ずれ補正
をう行なうことにより空間的な正確さを要求される装置
構成の負荷を軽減する。
【0029】従って第1実施例によれば、解像度に優れ
た光学断層像あるいは光学3次元像を再構成でき、しか
も実用上有用な光学像再構成装置を提供できる。
【0030】以下に本発明の第2実施例について説明す
る。第2実施例は、光学結像系の光軸方向の帯域制限が
合焦面方向の帯域と比較して劣っているが、さほど厳し
くない場合に適用できる例である。その場合に得られる
切片象の特性は、光軸方向の特性は合焦面方向と比較し
て多少劣っているが光軸方向の帯域制限は厳しくないの
で比較的良い特性になる。従って、光軸方向の帯域劣化
を補うために行なう異なる投影方向の切片像の合成は、
投影方向数を少なくしても行なうことができる。第2実
施例においては投影方向数を減らすことのできる再構成
において、画像入力を行なうための光学結像系の投影方
向数だけ用意することによって、調整など手間のかかる
回転操作を省き操作の簡略化を計るものである。
【0031】図7は第2実施例に係る光学像再構成装置
の構成を示す図である。図7の構成はおおまかに、顕微
鏡装置700、TVカメラ800、TVカメラ801、
画像プロセッサ900、TVモニタ1000、マン=マ
シンインターフェース1100、に分けられる。顕微鏡
装置700には透明管714が図示しない顕微鏡装置の
台によって固定されている。透明管714には、内部に
生理食塩水やアルコールなどの液体が満たされ、生体組
織、生体細胞といった試料が保持される。
【0032】また顕微鏡装置700には、画像入力を行
なう装置が二個用意され、透明管の軸と直交する平面内
で互いに光軸方向が直交するように固定されている。画
像入力を行なう装置を構成する対物レンズ720は、合
焦面駆動装置730により光軸方向に駆動されるように
構成されており、対物レンズ720の合焦面が光軸方向
の所定の物体面に設定されるようになっている。他方の
画像入力を行なう装置を構成する対物レンズ721も、
同様に合焦面駆動装置731により光軸方向に駆動され
るように構成されており、対物レンズ721の合焦面が
光軸方向の所定の物体面に設定されるようになってい
る。
【0033】図7における顕微鏡装置700以外の構成
について説明する。TVカメラ800は顕微鏡装置70
0内にある鏡筒740の先に取り付けられており対物レ
ンズ720を通して得られる像を撮像する。TVカメラ
801は顕微鏡装置700内にある鏡筒741の先に取
り付けられており対物レンズ721を通して得られる像
を撮像する。画像プロセッサ900内には、TVカメラ
800からのアナログビデオ信号をディジタル変換する
A/D変換器901、TVカメラ801からのアナログ
ビデオ信号をディジタル変換するA/D変換器902、
画像メモリ903が含まれ、撮像時の合焦面の空間的位
置関係に従ってディジタル画像信号が格納されるように
構成される。
【0034】また、CPU905、画像メモリ906、
FFT演算器910、およびボクセルプロセッサ908
が内部バス909に接続され、CPU905の指令に基
づいて3次元像の合成が行なわれると共に、ボクセルプ
ロセッサ908により3次元像から所定の2次元像が算
出されて画像メモリ906に格納される。画像メモリ9
06に格納された画像はビデオD/A変換器907によ
り所定のアナログビデオ信号に変換されて、TVモニタ
1000に表示される。
【0035】また、画像プロセッサ900内には、合焦
面駆動装置730と合焦面駆動装置731を制御する合
焦面駆動装置ドライバ904が内蔵され、CPU905
からの指令信号に基づき制御信号を送る。マン=マシン
インターフェース1000はCPU905に接続され、
設定条件などが表示されると共に、操作者が動作命令な
どを送れるように構成されている。
【0036】以下に上記構成の作用を説明する。
【0037】画像プロセッサ900内において、透明管
714の完全に含まれる範囲にわたって対物レンズ72
0の合焦面を移動させながら物体を撮像した画像が、図
8に示す切片像aのように合焦面駆動装置ドライバ90
4の信号に従い合焦面の空間的位置関係に応じて画像メ
モリ903に格納される。また透明管714の再下部か
ら再上部まで完全に含まれる範囲にわたって対物レンズ
721の合焦面を移動させながら物体を撮像した画像
が、図8に示す切片像bのように合焦面駆動装置ドライ
バ904の信号に従い合焦面の空間的位置関係に応じて
画像メモリ903に格納される。
【0038】CPU905は一つの切片像を基準に定
め、他の切片像との相関関数をFFT演算器910を用
いて求める。CPU905は相関関数のピーク位置を検
出することによって基準の切片像に対する任意の切片像
の位置ずれ量を求める。CPU905は画像メモリ90
3に格納されている切片画像aと切片画像bを位置ずれ
量だけずらしながら図8に示す位置関係で加算を行ない
合成像を得る。
【0039】合成された3次元像は再び画像メモリ90
3に格納される。画像メモリ903に格納された3次元
像は、TVモニタ1000に映しだされる画像として可
視化されるようにボクセルプロセッサ908により所定
の処理が実行される。つまり、3次元像を所定の視点か
ら見た投影像に変換したり、所定の切断面像を構成した
り、所定の等濃度面を構成したりすることにより、3次
元像が目的に応じて視覚的に把握され易い画像に変換さ
れ表示される。
【0040】以上詳述したように、第2実施例では、光
学結像系を用いて画像入力を行なう場合に光軸方向の帯
域制限がさほど厳しくなければ、投影方向数を減らし画
像入力を行なうための光学結像系を投影方向数だけ用意
する。そうすることによって再構成装置の中で調整など
手間のかかる回転操作を省くことができる。また多方向
から切片像を同時に取得することにより切片像の取得時
間を短縮することができる。
【0041】以下に、本発明の第3実施例を説明する。
第3実施例では光学結像系の空間周波数特性を利用して
行なう回復フィルタリングを本実施例に適用する場合に
ついて述べる。単一の投影方向で得られる切片像に光学
結像系の空間周波数特性を利用した回復フィルタリング
を行なうことは困難である。これは切片像の空間周波数
特性が光学結像系の影響により投影方向に厳しい帯域制
限を受けているからである。また劣っている空間周波数
成分を無理に強調しすぎることにより回復処理後の切片
像のS/Nが非常に悪くなる可能性もある。
【0042】本実施例では、異なる投影方向の切片像を
合成し、得られる合成像に対して光学結像系の特性を利
用した回復フィルタリングを行なう。回復フィルタリン
グを合成処理の後に行なうことによって、厳しい帯域制
限を受けている空間周波数成分に対する回復フィルタリ
ングを避けることができ、従ってS/Nが悪くなる可能
性を除くことができる。
【0043】本実施例において回復フィルタリングに用
いるフィルタを求める方法について説明する。回復フィ
ルタリングに用いるフィルタR(u,v)は、光学結像
系の空間周波数特性を利用して次のように求められる。
まず切片像に与えられる空間周波数特性を考える。切片
像は光学結像系を通して得られる像なので、その空間周
波数特性は光学結像系の空間周波数特性そのものであ
る。
【0044】また合成像は異なる投影方向の切片像を加
算したものであるから、その空間周波数特性は光学結像
系の空間周波数特性を投影方向にあわせて加算したもの
になる。合成像に与えられる空間周波数特性をI(u,
v)とすると、例えば図5(c)に示すように投影方向
数を2とした場合の合成像の空間周波数特性I(u,
v)は図6(b)のようになる。これは図4(c)に示
す切片像の空間周波数特性すなわち光学結像系の空間周
波数特性を互いに直交する方向で加算したものである。
【0045】更に投影方向数を増やす場合には、増やし
た投影方向にあわせて切片像の空間周波数特性を加算す
れば、同様に合成像の空間周波数特性を求めることがで
きる。回復フィルタリング後の合成像に想定する空間周
波数特性をO(u,v)とし、O(u,v)を図10
(a)に示す。本実施例ではS/Nを考慮し回復フィル
リタリング後の合成像の空間周波数特性をインフォーカ
ス結像で得られる空間周波数特性とした。図10(b)
は図10(a)に示される2次元の空間周波数特性をv
=0で表される平面で切断したプロファイルである。以
上に示した回復フィルタリング前の合成像の空間周波数
特性I(u,v)と回復フィルタリング後の合成像に想
定する空間周波数特性O(u,v)とを用いて、フィル
タR(u,v)は次の式で表される。
【0046】
【数3】 フィルタR(u,v)を求める様子を図10(c)に示
す。
【0047】合成処理後の断層像に対して以上で求めた
フィルタR(u,v)を用いると、劣った空間周波数成
分に対して無理な強調を行なわなくてすみ、従ってS/
Nが悪くなる可能性を避け良好な回復フィルタリングを
行なうことができる。
【0048】図9は本発明の第3実施例に係る光学像再
構成装置の構成を示す図である。図9の構成はおおまか
に顕微鏡装置200、TVカメラ300、画像プロセッ
サ1200、TVモニタ500、マン=マシンインター
フェース600、に分けられる。顕微鏡装置200、T
Vカメラ300、TVモニタ500、マン=マシンイン
ターフェース600、は第1実施例と同様である。
【0049】画像プロセッサ1200内には、TVカメ
ラ300からのアナログビデオ信号をディジタル変換す
るA/D変換器1201、画像メモリ1202が含ま
れ、撮像時の合焦面の空間的位置関係に従ってディジタ
ル画像信号が格納されるように構成される。また、複数
の画像信号を記録する画像メモリ1209、CPU12
05、画像メモリ1206、およびボクセルプロセッサ
1208、FFT演算器1211、(3)式に示したフ
ィルタが格納されたROM1212、が内部バス121
0に接続され、CPU1205の指令に基づいて3次元
像の再構成が行なわれると共に、ボクセルプロセッサ1
208により3次元像から所定の2次元像が算出されて
画像メモリ1206に格納される。
【0050】画像メモリ1206に格納された画像はD
/A変換器1207により所定のアナログビデオ信号に
変換されて、TVモニタ500に表示される。また、画
像プロセッサ1200内には、試料回転装置210を制
御する試料回転装置ドライバ1204と合焦面駆動装置
230を制御する合焦面駆動装置ドライバ1203が内
蔵され、CPU1205からの指令信号に基づき、各々
の駆動装置に制御信号を送る。マン=マシンインターフ
ェース600はCPU1205に接続され、設定条件な
どが表示されると共に、操作者が動作命令などを送れる
ように構成されている。
【0051】以下に上記構成の作用を説明する。
【0052】画像プロセッサ1200内において、透明
管214の最下部から最上部まで完全に含まれる範囲に
わたって対物レンズ220の合焦面を移動させながら物
体を撮像した画像が、切片像になるように合焦面駆動装
置ドライバ1203の信号に従い合焦面の空間的位置関
係に応じて画像メモリ1202に格納される。完成した
1投影方向に対する切片像は画像メモリ1202から画
像メモリ1209に送られる。この動作は対物レンズ2
20の光軸に対する透明管214の設定角度が所定の間
隔で変更されながら1回転するまで繰り返され画像メモ
リ1209には多方向の切片像が格納される。
【0053】CPU1205は適当な一つの切片像を基
準に定め、他の任意の切片像との相関関数をFFT演算
器1211を用いて求める。CPU1205は相関関数
のピーク位置を検出することによって基準の切片像に対
する任意の切片像の位置ずれ量を求める。
【0054】CPU1205は画像メモリ1209に格
納されている多方向からの切片像を位置ずれ量だけずら
しながら加算することにより3次元像を合成する。CP
U1205は合成された3次元像から試料回転装置21
0が行なう回転操作の回転面方向に断層像を得る。
【0055】CPU1205は得られた断層像にFFT
演算器(DSP)1211を用いてフーリエ変換を行な
い断層像の空間周波数表現を得る。CPU1205は断
層像の空間周波数表現にROM1212に格納されてい
るフィルタを成分毎に乗算することによって回復フィル
タリングを行なう。CPU1205はFFT演算器12
11を用いて逆フーリエ変換を行ない回復フィルタリン
グ後の断層像を得る。回復フィルタリング後の断層像を
所定の位置に積み重ねることによって回復フィルタリン
グ後の3次元像が得られる。得られた3次元像は再び画
像メモリ1209に格納される。画像メモリ1209に
格納された3次元像は、TVモニタ500に映しだされ
る画像として可視化されるようにボクセルプロセッサ1
208により所定の処理が実行される。
【0056】つまり、3次元像を所定の視点から見た投
影像に変換したり、所定の切断面像を構成したり、所定
の等濃度面を構成したりすることにより、3次元像が目
的に応じて視覚的に把握され易い画像に変換され表示さ
れる。
【0057】以上詳述したように、第3実施例では、回
復フィルタリングを切片像の合成処理の後に行なうこと
により、厳しい帯域制限を受けている空間周波数成分に
対する回復フィルタリングを避けることができ、従って
合成像のS/Nが悪くなる可能性を除くことができる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の光学像再
構成装置においては、解像度やS/Nに優れた光学断層
像あるいは光学3次元像を再構成でき、しかも実用上有
用な光学像再構成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る光学像再構成装置の構成を示
す図である。
【図2】試料回転装置の構成を示す図である。
【図3】物体の回転面と平行な断層面に得られる断層像
を示す図である。
【図4】第1実施例の概略を説明するための図である。
【図5】異なる光軸方向で得られる切片像の合成につい
て説明するための図である。
【図6】異なる光軸方向で得られる切片像の合成につい
て説明するための図である。
【図7】第2実施例に係る光学像再構成装置の構成を示
す図である。
【図8】第2実施例の作用を説明するための図である。
【図9】第3実施例に係る光学像再構成装置の構成を示
す図である。
【図10】空間周波数特性及びフィルタR(u,v)を
求める様子を説明するための図である。
【図11】従来の一般的な顕微鏡の構成図である。
【符号の説明】
200…顕微鏡装置、210…試料回転装置、220…
対物レンズ、230…合焦面駆動装置、400…画像プ
ロセッサ、401…A/D変換器、402,406,4
09…画像メモリ、403…合焦面駆動装置ドライバ、
404…試料回転装置ドライバ、405…CPU、40
7…D/A変換器、408…ボクセルプロセッサ、41
0…内部バス、411…FFT演算器、500…TVモ
ニタ、600…マン=マシンインタフェース。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学結像系と、 この光学結像系における焦点を合わせた物体面の位置を
    移動させる合焦面制御手段と、 前記光学結像系により結像された物体の像を電気的信号
    に変換する撮像手段と、 この撮像手段により入力される像信号を合焦面の位置に
    応じて積み重ねた切片像を作成する画像入力手段と、 前記画像入力を同一平面内の複数の角度方向から行なう
    手段と、 上記複数の切片像の位置合わせを行なう手段と、 上記複数の切片像を合成することにより断層像を作成す
    る手段と、を具備したことを特徴とする光学像再構成装
    置。
JP5045348A 1993-03-05 1993-03-05 光学像再構成装置 Withdrawn JPH06259533A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5045348A JPH06259533A (ja) 1993-03-05 1993-03-05 光学像再構成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5045348A JPH06259533A (ja) 1993-03-05 1993-03-05 光学像再構成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06259533A true JPH06259533A (ja) 1994-09-16

Family

ID=12716780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5045348A Withdrawn JPH06259533A (ja) 1993-03-05 1993-03-05 光学像再構成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06259533A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002258163A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡制御装置、顕微鏡制御システム、顕微鏡の制御方法、プログラム、及び記録媒体
JP2006039048A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Olympus Corp 顕微鏡装置
JP2006337701A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Olympus Corp 走査型共焦点レーザ顕微鏡
JP2007526457A (ja) * 2004-03-01 2007-09-13 イアティア イメージング プロプライアタリー リミティド 深度情報を含む画像の生成方法と装置
JP2010154920A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Canon Inc 3次元形状データ処理装置、3次元形状データ処理方法及びプログラム
JP2011501226A (ja) * 2007-10-24 2011-01-06 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク 物体の一連の断面画像から当該物体のボリュームを再現するための方法および装置
JP2011085594A (ja) * 2003-03-13 2011-04-28 Applied Precision Llc 多軸統合システムおよび方法
JP2013020140A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Olympus Corp 画像処理装置および画像表示システム
JP2013101512A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Dainippon Printing Co Ltd 細胞断面解析装置、細胞断面解析方法、及び細胞断面解析プログラム
JP2014134812A (ja) * 2008-02-18 2014-07-24 Visiongate Inc 紫外放射を用いた生細胞の3次元画像化

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002258163A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡制御装置、顕微鏡制御システム、顕微鏡の制御方法、プログラム、及び記録媒体
JP4806630B2 (ja) * 2003-03-13 2011-11-02 アプライド プリシジョン, エルエルシー 多軸統合を用いて三次元対象物の光学的画像データを取得する方法
JP2011085594A (ja) * 2003-03-13 2011-04-28 Applied Precision Llc 多軸統合システムおよび方法
JP2007526457A (ja) * 2004-03-01 2007-09-13 イアティア イメージング プロプライアタリー リミティド 深度情報を含む画像の生成方法と装置
JP4716686B2 (ja) * 2004-07-23 2011-07-06 オリンパス株式会社 顕微鏡装置
JP2006039048A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Olympus Corp 顕微鏡装置
JP2006337701A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Olympus Corp 走査型共焦点レーザ顕微鏡
JP2011501226A (ja) * 2007-10-24 2011-01-06 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィク 物体の一連の断面画像から当該物体のボリュームを再現するための方法および装置
JP2014134812A (ja) * 2008-02-18 2014-07-24 Visiongate Inc 紫外放射を用いた生細胞の3次元画像化
JP2010154920A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Canon Inc 3次元形状データ処理装置、3次元形状データ処理方法及びプログラム
US8712016B2 (en) 2008-12-26 2014-04-29 Canon Kabushiki Kaisha Three-dimensional shape data processing apparatus and three-dimensional shape data processing method
JP2013020140A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Olympus Corp 画像処理装置および画像表示システム
JP2013101512A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Dainippon Printing Co Ltd 細胞断面解析装置、細胞断面解析方法、及び細胞断面解析プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3327948B2 (ja) 光学像再構成装置
US11928794B2 (en) Image processing device, image processing program, image processing method, and imaging device
JP3192875B2 (ja) 画像合成方法および画像合成装置
JP4437228B2 (ja) 焦点ぼけ構造を用いたイメージング装置及びイメージング方法
DE69734747T2 (de) Verfahren und Gerät zur Bildverarbeitung
KR100604498B1 (ko) 3차원 역투영 방법 및 x선 ct 장치
JP7185821B2 (ja) 可動視覚システムの立体キャリブレーション方法
US20050105823A1 (en) Method and system for composing universally focused image from multiple images
JPH03123537A (ja) ステレオ視観察のためのx線画像取得表示方法及びその装置
US20160291302A1 (en) Image capture method for a microscope system, and corresponding microscope system
JPH09231373A (ja) 三次元位置計測装置
JPH06259533A (ja) 光学像再構成装置
EP1533751B1 (en) A method for correcting distortions in multi-focus image stacks
WO2018185201A2 (de) Mikroskopanordnung zur aufnahme und darstellung dreidimensionaler bilder einer probe
US20080031411A1 (en) Method for creation of stereo image pairs of an object under examination with an x-ray system and x-ray system
JP2013026844A (ja) 画像生成方法及び装置、プログラム、記録媒体、並びに電子カメラ
JP2013198736A (ja) 放射線画像表示制御装置および方法
JP2004073360A (ja) 投影データ作成方法、画素データ作成方法およびマルチ検出器x線ct装置
US20200301121A1 (en) Method for high-resolution scanning microscopy
DE102006055934A1 (de) Auswertungsverfahren für eine Anzahl zweidimensionaler Projektionsbilder eines dreidimensionalen Untersuchungsobjekts
DE102018105308A1 (de) Mikroskop und Verfahren zum Mikroskopieren einer Probe für die Darstellung von Bildern mit erweiterter Schärfentiefe oder dreidimensionalen Bildern
JP4653041B2 (ja) イメージ・ブロックを合成し顕微鏡スライドのシームレスな拡大イメージを作成するシステム及び方法
JP4746482B2 (ja) 断層面画像生成装置、断層面画像生成方法および断層面画像生成プログラム
US10429632B2 (en) Microscopy system, microscopy method, and computer-readable recording medium
DE10358158A1 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Kalibrierung einer radiologischen bildgebenden Vorrichtung

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000509