JPH06258149A - 薄膜型熱電対素子 - Google Patents
薄膜型熱電対素子Info
- Publication number
- JPH06258149A JPH06258149A JP3164584A JP16458491A JPH06258149A JP H06258149 A JPH06258149 A JP H06258149A JP 3164584 A JP3164584 A JP 3164584A JP 16458491 A JP16458491 A JP 16458491A JP H06258149 A JPH06258149 A JP H06258149A
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- JP
- Japan
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- film
- temperature
- thin
- thermocouple
- substrate
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、温度測定用の熱電対素子の温度応答特性より
良くししかも構造的には撓み性をもたせて被温度計測体
の取り付け部位の表面形状に関係なく密着性をよくして
正確かつ迅速に温度測定を行うことができるようにする
ことを目的として、基板(1) 上に形成された金属または
合金から成る熱電対形成薄膜層(2、3)で構成したことを
特徴とする。
良くししかも構造的には撓み性をもたせて被温度計測体
の取り付け部位の表面形状に関係なく密着性をよくして
正確かつ迅速に温度測定を行うことができるようにする
ことを目的として、基板(1) 上に形成された金属または
合金から成る熱電対形成薄膜層(2、3)で構成したことを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属または合金から成
る熱電対素子に関するものである。
る熱電対素子に関するものである。
【0002】
【従来技術】熱電対は、一般に知られているように、異
なる材料から成る2本の導線のそれぞれの端部を接続
し、二つの接続点の温度差により生じる熱起電力を利用
して温度を測定するのに用いられており、装置の構成が
簡単でしかも測温範囲が広く高温測定に広く利用されて
いる。
なる材料から成る2本の導線のそれぞれの端部を接続
し、二つの接続点の温度差により生じる熱起電力を利用
して温度を測定するのに用いられており、装置の構成が
簡単でしかも測温範囲が広く高温測定に広く利用されて
いる。
【0003】熱電対としては従来種々の形式のものが提
案されているが、その中で薄膜型熱電対は薄い金属箔ま
たは薄い合金箔を重ね合わせて構成されている。
案されているが、その中で薄膜型熱電対は薄い金属箔ま
たは薄い合金箔を重ね合わせて構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の薄型
熱電対を利用して温度計測を行う場合、熱電対素子自体
の質量により被温度計測体と熱電対の温度計測部分との
間に温度差が生じたり、同一温度に到達する間でに時間
が掛かるという問題点があった。また、薄型熱電対は被
温度測定体に取り付けた場合には段差が生じ、そのため
平面度の要求される場合には使用できない。更に、薄型
熱電対を被温度計測体に取り付けた場合に、熱電対の剛
性のために薄型熱電対と被温度計測体との間に隙間が生
じ易く、この隙間が正確な温度測定の妨げとなるという
問題点がある。例えば、撓み性の包装体の熱シール部に
おける温度を測定してシール動作における温度を制御す
る場合等に、正確な測温のためには熱電対素子がシール
部と密着できることが重要であり、また熱電対素子が実
質的な厚さをもっているとそのような場合には適用でき
ない。
熱電対を利用して温度計測を行う場合、熱電対素子自体
の質量により被温度計測体と熱電対の温度計測部分との
間に温度差が生じたり、同一温度に到達する間でに時間
が掛かるという問題点があった。また、薄型熱電対は被
温度測定体に取り付けた場合には段差が生じ、そのため
平面度の要求される場合には使用できない。更に、薄型
熱電対を被温度計測体に取り付けた場合に、熱電対の剛
性のために薄型熱電対と被温度計測体との間に隙間が生
じ易く、この隙間が正確な温度測定の妨げとなるという
問題点がある。例えば、撓み性の包装体の熱シール部に
おける温度を測定してシール動作における温度を制御す
る場合等に、正確な測温のためには熱電対素子がシール
部と密着できることが重要であり、また熱電対素子が実
質的な厚さをもっているとそのような場合には適用でき
ない。
【0005】そこで、本発明は従来の薄型熱電対に伴う
これらの問題点を解決して被温度計測体の温度を迅速か
つ正確に測定することのできる薄膜型熱電対素子を提供
することを目的としている。
これらの問題点を解決して被温度計測体の温度を迅速か
つ正確に測定することのできる薄膜型熱電対素子を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の薄膜型熱電対素子は、基板上に形成され
た金属または合金から成る熱電対形成薄膜層で構成され
ることを特徴としている。好ましくは、基板は被温度計
測体の一部を成し、そしてこの被温度計測体の一部が導
電性である場合には、金属または合金から成る熱電対形
成薄膜層は絶縁層を介して形成され得る。
めに、本発明の薄膜型熱電対素子は、基板上に形成され
た金属または合金から成る熱電対形成薄膜層で構成され
ることを特徴としている。好ましくは、基板は被温度計
測体の一部を成し、そしてこの被温度計測体の一部が導
電性である場合には、金属または合金から成る熱電対形
成薄膜層は絶縁層を介して形成され得る。
【0007】
【作用】このように構成した本発明による薄膜型熱電対
素子においては、金属または合金から成る熱電対形成薄
膜層は熱電対自体を非常に軽量化でき、また被温度計測
体に取り付けた場合、被温度計測体の昇温、降温に対し
て迅速に追従でき、被温度計測体の温度を迅速かつ正確
に測定することが可能となる。また金属または合金から
成る薄膜層は十分な撓み性をもつことができ、それによ
り被温度計測体に取り付けた時密着性がよくなる。
素子においては、金属または合金から成る熱電対形成薄
膜層は熱電対自体を非常に軽量化でき、また被温度計測
体に取り付けた場合、被温度計測体の昇温、降温に対し
て迅速に追従でき、被温度計測体の温度を迅速かつ正確
に測定することが可能となる。また金属または合金から
成る薄膜層は十分な撓み性をもつことができ、それによ
り被温度計測体に取り付けた時密着性がよくなる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。図1〜図3には本発明の一実施例を示
し、1はポリイミドフィルムから成る基板で、その上に
クロメル(Ni-Cr-Fe)の膜2及びアルメル(Ni-Fe-Mn-A
l-Si)の膜3がスパッタリング法により1000オングスト
ームの厚さに形成されている。膜2及び膜3の一端は図
示したように互いに重ね合せて形成されている。この場
合基板1の大きさ、基板1上に形成される各膜2、3の
形状及び寸法等は使用目的に任意に設定され得る。
ついて説明する。図1〜図3には本発明の一実施例を示
し、1はポリイミドフィルムから成る基板で、その上に
クロメル(Ni-Cr-Fe)の膜2及びアルメル(Ni-Fe-Mn-A
l-Si)の膜3がスパッタリング法により1000オングスト
ームの厚さに形成されている。膜2及び膜3の一端は図
示したように互いに重ね合せて形成されている。この場
合基板1の大きさ、基板1上に形成される各膜2、3の
形状及び寸法等は使用目的に任意に設定され得る。
【0009】このように構成された図示実施例による薄
膜型熱電対素子の温度応答特性を従来の薄型熱電対素子
と比較して図4に示す。図4には一定の温度Tまで加熱
した時の昇温及び降温曲線が示され、点線は従来の薄型
熱電対素子の場合であり、また実線は本発明の場合であ
る。これらの曲線から、本発明による薄膜型の熱電対素
子は従来の薄型熱電対素子に比べて温度応答性が速いこ
とが認められる。
膜型熱電対素子の温度応答特性を従来の薄型熱電対素子
と比較して図4に示す。図4には一定の温度Tまで加熱
した時の昇温及び降温曲線が示され、点線は従来の薄型
熱電対素子の場合であり、また実線は本発明の場合であ
る。これらの曲線から、本発明による薄膜型の熱電対素
子は従来の薄型熱電対素子に比べて温度応答性が速いこ
とが認められる。
【0010】ところで、図示実施例は被温度計測体に着
脱できるように構成されているが、被温度計測体自体を
基板として用い、被温度計測体上に直接熱電対形成膜を
成膜するようにすることもできる。その場合、被温度計
測体が導電性である時には被温度計測体表面に薄い絶縁
膜を形成し、その上に熱電対形成膜を形成するようにさ
れ得る。また、図示実施例においては熱電対形成膜はク
ロメル(Ni-Cr-Fe)及びアルメル(Ni-Fe-Mn-Al-Si)か
ら成っているが、代わりに、Pt-RhPt 、W-Ru、Fe- コン
スタンタン、Cu- コンスタンタン、Au-Co 、Bi-Sb 、W-
WMo 、W-Re等を用いることができる。更に、図示実施例
では、熱電対形成膜を基板上に形成するのにスパッタリ
ング法が用いられているが、当然他の成膜法、例えば真
空蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD 法、CVD 法
等を適宜用いることができる。
脱できるように構成されているが、被温度計測体自体を
基板として用い、被温度計測体上に直接熱電対形成膜を
成膜するようにすることもできる。その場合、被温度計
測体が導電性である時には被温度計測体表面に薄い絶縁
膜を形成し、その上に熱電対形成膜を形成するようにさ
れ得る。また、図示実施例においては熱電対形成膜はク
ロメル(Ni-Cr-Fe)及びアルメル(Ni-Fe-Mn-Al-Si)か
ら成っているが、代わりに、Pt-RhPt 、W-Ru、Fe- コン
スタンタン、Cu- コンスタンタン、Au-Co 、Bi-Sb 、W-
WMo 、W-Re等を用いることができる。更に、図示実施例
では、熱電対形成膜を基板上に形成するのにスパッタリ
ング法が用いられているが、当然他の成膜法、例えば真
空蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD 法、CVD 法
等を適宜用いることができる。
【0011】更にまた、別の実施例として、本発明を高
温測定用の熱電対測温素子として実施する場合には、基
板を金属フィルムで構成し、この金属ィルム上に絶縁膜
を形成し、その上に熱電対形成膜が形成される。これに
より高温での使用が可能となる。
温測定用の熱電対測温素子として実施する場合には、基
板を金属フィルムで構成し、この金属ィルム上に絶縁膜
を形成し、その上に熱電対形成膜が形成される。これに
より高温での使用が可能となる。
【0012】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
薄膜型熱電対素子においては、基板上に形成された金属
または合金から成る熱電対形成薄膜層で構成しているの
で、従来の薄型熱電対素子に比較して温度応答特性が速
くなり、被温度計測体の温度をより速く測定することが
できる。また薄膜構造であるため、撓み性があり、薄膜
型熱電対素子の取り付けられる被温度計測体の部位が曲
面状であっても容易に密着させることができ、正確な温
度測定が可能となる。
薄膜型熱電対素子においては、基板上に形成された金属
または合金から成る熱電対形成薄膜層で構成しているの
で、従来の薄型熱電対素子に比較して温度応答特性が速
くなり、被温度計測体の温度をより速く測定することが
できる。また薄膜構造であるため、撓み性があり、薄膜
型熱電対素子の取り付けられる被温度計測体の部位が曲
面状であっても容易に密着させることができ、正確な温
度測定が可能となる。
【図1】 :本発明の一実施例による薄膜型熱電対素子
を示す概略平面図。
を示す概略平面図。
【図2】 :図1に示す薄膜型熱電対素子の概略側面
図。
図。
【図3】 :図1に示す薄膜型熱電対素子の概略端面
図。
図。
【図4】 :本発明の薄膜型熱電対素子の温度応答特性
を従来の薄型熱電対素子と比較して示すグラフ。
を従来の薄型熱電対素子と比較して示すグラフ。
1:基板 2:熱電対形成膜 3:熱電対形成膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 正 茨城県つくば市花畑3−8−2 エルディ ム大竹2−205 (72)発明者 稲川 幸之助 茨城県つくば市大字下広岡419−74
Claims (3)
- 【請求項1】基板上に形成された金属または合金から成
る熱電対形成薄膜層で構成したことを特徴とする薄膜型
熱電対素子。 - 【請求項2】基板が被温度計測体の一部である請求項1
に記載の薄膜型熱電対素子。 - 【請求項3】基板が導電性の被温度計測体の一部であ
り、その上に絶縁層を介して金属または合金から成る熱
電対形成薄膜層が形成されている請求項1に記載の薄膜
型熱電対素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3164584A JPH06258149A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 薄膜型熱電対素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3164584A JPH06258149A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 薄膜型熱電対素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06258149A true JPH06258149A (ja) | 1994-09-16 |
Family
ID=15795953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3164584A Pending JPH06258149A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 薄膜型熱電対素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06258149A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004004419A1 (ja) * | 2002-06-26 | 2004-01-08 | Nippon Valqua Industries, Ltd. | 温度検知器付き面状発熱体 |
JP2006292703A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-26 | Yoshinobu Abe | 熱電対 |
WO2008038922A1 (en) * | 2006-09-28 | 2008-04-03 | Electronics And Telecommunications Research Institute | High-power device having thermocouple embedded therein and method for manufacturing the same |
US8517605B2 (en) | 2009-09-18 | 2013-08-27 | Northwestern University | Bimetallic integrated on-chip thermocouple array |
DE102017125257A1 (de) * | 2017-10-27 | 2019-05-02 | Airbus Operations Gmbh | Folie mit integrierten temperaturmesseinrichtungen |
WO2019146060A1 (ja) * | 2018-01-26 | 2019-08-01 | 理化工業株式会社 | クロメル/アルメル型熱電対の製造方法 |
CN111238671A (zh) * | 2020-01-20 | 2020-06-05 | 温州大学 | 一种惰性气体保护的高精确度柔性温度传感器及其制备方法 |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP3164584A patent/JPH06258149A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004004419A1 (ja) * | 2002-06-26 | 2004-01-08 | Nippon Valqua Industries, Ltd. | 温度検知器付き面状発熱体 |
JP2006292703A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-26 | Yoshinobu Abe | 熱電対 |
JP4671752B2 (ja) * | 2005-04-05 | 2011-04-20 | 可伸 安部 | 熱電対 |
WO2008038922A1 (en) * | 2006-09-28 | 2008-04-03 | Electronics And Telecommunications Research Institute | High-power device having thermocouple embedded therein and method for manufacturing the same |
US8294247B2 (en) | 2006-09-28 | 2012-10-23 | Electronics And Telecommunications Research Institute | High-power device having thermocouple embedded therein and method for manufacturing the same |
US8517605B2 (en) | 2009-09-18 | 2013-08-27 | Northwestern University | Bimetallic integrated on-chip thermocouple array |
DE102017125257A1 (de) * | 2017-10-27 | 2019-05-02 | Airbus Operations Gmbh | Folie mit integrierten temperaturmesseinrichtungen |
WO2019146060A1 (ja) * | 2018-01-26 | 2019-08-01 | 理化工業株式会社 | クロメル/アルメル型熱電対の製造方法 |
CN111238671A (zh) * | 2020-01-20 | 2020-06-05 | 温州大学 | 一种惰性气体保护的高精确度柔性温度传感器及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |