JPH06256639A - 封止用硬化性組成物 - Google Patents

封止用硬化性組成物

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JPH06256639A
JPH06256639A JP7284493A JP7284493A JPH06256639A JP H06256639 A JPH06256639 A JP H06256639A JP 7284493 A JP7284493 A JP 7284493A JP 7284493 A JP7284493 A JP 7284493A JP H06256639 A JPH06256639 A JP H06256639A
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JP
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group
compound
mol
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molecule
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Application number
JP7284493A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Hashimoto
和昌 橋本
Koji Noda
浩二 野田
Tomoki Hiiro
知樹 日色
Masakazu Isurugi
正和 石動
Kazuya Yonezawa
和弥 米沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記の5成分(A)〜(E)を必須成分とする
封止用硬化性組成物;(A)分子中に少なくとも1個の
アルケニル基を有するポリオキシプロピレン系重合体、
(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)シリカ微
粉末、及び(E)貯蔵安定性改良剤。 【効果】 低応力で機械的特性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒドロシリル化によっ
て硬化する硬化性組成物であって、半導体等電子部品を
封止するために使用される硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体、抵抗体、コンデンサー、その他
の電子部品は機械的保護、特性変動防止を目的として、
外部雰囲気の遮断、隣接する他の電子部品との接触を防
止するため、封止材が使用されている。この封止材料と
しては、封止成形の容易さ、電気絶縁性などの観点から
各種の合成樹脂が用いられている。しかしながら近年の
電子部品の集積化、大型化および実装方法の複雑化にと
もなって低応力化、耐半田クラック性等の性能が求めら
れているが、従来の合成樹脂では満足のいくものが得ら
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑み鋭意検討の結果、これらの問題を解決して、低応
力で機械的特性に優れた封止材を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記成
分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)を必須成分
とする封止用硬化性組成物である。(A)分子中に少な
くとも1個のアルケニル基を有するポリオキシプロピレ
ン系重合体、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシ
リル基を有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、
(D)シリカ微粉末、及び(E)貯蔵安定性改良剤。
【0005】本発明の(A)成分である、分子中に少な
くとも1個のアルケニル基を有するポリオキシプロピレ
ン系重合体は線状でも、枝分かれ状でもよく、数平均分
子量が500〜50,000であるのが好ましく、1,
000〜20,000であるのがさらに好ましい。数平
均分子量が500未満であると本発明の組成物を硬化物
にした場合に十分な機械的特性が得られない。しかしあ
まり大きすぎると硬化が不十分となり、十分な機械的特
性が得られない。さらに平均分子量が6,000以上の
ものにおいて、分散度(Mw/Mn)が1.5以下であ
るものが、硬化前においては粘度が低く取扱いが容易で
あり、硬化後においては良好なゴム状弾性挙動を示す等
の点から好ましい。このポリオキシプロピレン系重合体
が有するアルケニル基としては特に制限されないが、一
般式(I)
【0006】
【化1】
【0007】(式中、R1 は水素またはメチル基)で示
されるアルケニル基が好適である。(A)成分を具体的
に記述すると、まず、一般式(II)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 は水素またはメチル基、R2
は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエー
テル結合が含有されていてもよく、R3 はポリオキシプ
ロピレン系重合体であり、aは正の整数である。)で表
されるエーテル結合を有する重合体が挙げられる。R2
としては、具体的には、
【0010】
【化3】
【0011】などが挙げられるが、合成上の容易さから
−CH2 −が好ましい。(A)成分の具体例として、次
に、一般式(III)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 は水素またはメチル基、R2
は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエー
テル結合を含有されていてもよく、R3 はポリオキシプ
ロピレン系重合体であり、aは正の整数である。)で表
されるエステル結合を有する重合体が挙げられる。
(A)成分の具体例として、次に、一般式(IV)
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R1 は水素またはメチル基、R3
はポリオキシプロピレン系重合体であり、aは正の整数
である。)で示される重合体が挙げられる。(A)成分
の具体例としては、さらに一般式(V)
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R1 は水素またはメチル基、R2
は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエー
テル結合を含有されていてもよく、R3 はポリオキシプ
ロピレン系重合体であり、aは正の整数である。)で表
されるカーボネート結合を有する重合体が挙げられる。
【0018】本発明の(A)成分として、ポリオキシプ
ロピレン系重合体にアルケニル基を導入する方法につい
ては、種々提案されているものを用いることができる
が、例えば末端、主鎖あるいは側鎖に水酸基、アルコキ
シド基等の官能基を有するポリオキシプロピレン系重合
体に、上記官能基に対して反応性を示す活性基、及び、
アルケニル基を有する有機化合物を反応させることによ
り、アルケニル基を末端、主鎖あるいは側鎖に導入する
ことができる。上記官能基に対して反応性を示す活性基
及びアルケニル基を有する有機化合物の例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、アクリル酸クロ
ライド、アクリル酸ブロマイド等のC3 −C20の不飽和
脂肪酸、酸ハライド、酸無水物や、アリルクロロホルメ
ート、アリルブロモホルメート等のC3 −C20の不飽和
脂肪酸置換炭酸ハライド、アリルクロライド、アリルブ
ロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル
(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベ
ンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(ク
ロロメトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチ
ル)エーテル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベン
ゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼン等が挙げ
られる。
【0019】ポリオキシプロピレン系重合体は、オキシ
プロピレンの通常の重合法(苛性アルカリを用いるアニ
オン重合)やこの重合体を原料とした鎖延長反応方法に
よって得ることができる。また高分子量で分子量分布が
狭く官能基を有するポリオキシプロピレン系重合体は特
開昭61−197631号、特開昭61−215622
号、特開昭61−215623号、特開昭61−218
632号、特公昭46−27250号及び特公昭59−
15336号等に記載された方法により得ることができ
る。
【0020】本発明の(B)成分である、分子中に少な
くとも2個のヒドロシリル基を有する有機化合物として
は特に制限はないが、ヒドロシリル基を構成する基を具
体的に例示するならば、
【0021】
【化7】
【0022】などのケイ素原子を2個含む基、
【0023】
【化8】
【0024】(式中、RはH、OSi(CH3 3 およ
び炭素数が1〜10の有機基より選ばれる基であり、そ
れぞれのRは同じでも異なっていてもよい。m、nは正
の整数で、且つ2≦m+n≦50)
【0025】
【化9】
【0026】(式中、Rは上記に同じ、mは正の整数、
n、p、qは0または正の整数で、且つ1≦m+n+p
+q≦50)
【0027】
【化10】
【0028】(式中、Rは上記に同じ、mは正の整数、
nは0または正の整数で、且つ2≦m+n≦50)など
で示される鎖状、枝分かれ状、環状の各種などで示され
る各種の多価ハイドロジェンシロキサンより誘導された
基などが挙げられる。上記の各種のヒドロシリル基を構
成する基のうち、本発明のヒドロシリル基含有化合物の
(A)成分に対する相溶性を損なう可能性が少ないとい
う点から、ヒドロシリル基を構成する基の部分の分子量
は500以下が望ましく、さらにヒドロシリル基の反応
性も考慮すれば、下記のものが好ましい。
【0029】
【化11】
【0030】(式中、pは正の整数、qは0または正の
整数であり、かつ2≦p+q≦4)
【0031】
【化12】
【0032】本発明の(B)成分化合物に於いて、同一
分子中にヒドロシリル基を構成する基が2個以上存在す
る場合には、それらは互いに同一であっても異なってい
ても構わない。(B)成分中に含まれるトータルのヒド
ロシリル基の個数については、少なくとも、1分子中に
2個あればよいが、2〜15個が好ましく、3〜12個
が特に好ましい。本発明のヒドロシリル基含有化合物
{(B)成分}を、ヒドロシリル化触媒存在下に、アル
ケニル基を含有する化合物{(A)成分}と混合してヒ
ドロシリル化反応により硬化させる場合には、該ヒドロ
シリル基の個数が2より少ないと硬化が遅く硬化不良を
起こす場合が多い。また、該ヒドロシリル基の個数が1
5より多くなると、該硬化剤の安定性が悪くなり、その
うえ、硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存
し、ボイドやクラックの原因となる。
【0033】(B)成分のヒドロシリル基含有化合物と
しては特に制限はないが、低分子量のものから重合体に
いたる各種の化合物を用いることができる。具体的に例
示すると、一般式(VI)
【0034】
【化13】
【0035】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R2 、R3 は、式(II)におけ
るR1 、R2 、R3 とそれぞれ同じものを用いることが
でき、aは正の整数である。)で表されるエーテル結合
を有する化合物、一般式(VII)
【0036】
【化14】
【0037】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R2 、R3 は、式(III)にお
けるR1 、R2 、R3 とそれぞれ同じものを用いること
ができ、aは正の整数である。)で表されるエステル結
合を有する化合物、一般式(VIII)
【0038】
【化15】
【0039】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R3 は式(IV)におけるR1
3 とそれぞれ同じものを用いることができ、aは正の
整数である。)で表される炭化水素系の化合物、さら
に、一般式(IX)
【0040】
【化16】
【0041】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R2 、R3 は、式(V)における
1 、R2 、R3 とそれぞれ同じものを用いることがで
き、aは正の整数である。)で表されるカーボネート結
合を有する化合物を挙げることができる。
【0042】(B)成分として有機重合体を用いる場
合、重合体は線状でも枝分かれ状でもよく、分子量は5
00〜50,000の任意のものが好適に使用できる
が、500〜20,000のものが特に好ましい。
(B)成分のヒドロシリル基は、分子末端にあっても分
子中にあっても良いが、本発明の組成物を用いてゴム状
硬化物を作製する場合には、分子末端にある方が有効綱
目鎖長が長くなるので好ましい。
【0043】(B)成分の製造方法としては特に制限は
なく、任意の方法を用いればよい。例えば、(i)分子
内にSi−Cl基をもつ有機化合物をLiAlH4 、N
aBH4 などの還元剤で処理して該化合物中のSi−C
l基をSi−H基に還元する方法、(ii)分子内にあ
る官能基Xを持つ有機化合物と分子内に上記官能基と反
応する官能基Y及びヒドロシリル基を同時にもつ化合物
とを反応させる方法、(iii)アルケニル基を持つ有
機化合物に対して少なくとも2個のヒドロシリル基を持
つポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化するこ
とにより、反応後もヒドロシリル基を該化合物の分子中
に残存させる方法などが考えられる。これらのうち(i
ii)の方法が特に好ましい。
【0044】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のものが使用で
きる。具体的には、白金の単体;アルミナ、シリカ、カ
ーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの;
塩化白金酸;塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケ
トン等との錯体;白金−オレフィン錯体{例えば、Pt
(CH2 =CH2 2 (PPh3 2 、Pt(CH2
CH2 2 Cl2 };白金−ビニルシロキサン錯体{例
えば、Ptn (ViMe2 SiOSiMe2 Vi)m
Pt〔(MeViSiO)4 m };白金−ホスフィン
錯体{例えば、Pt(PPh3 4 、Pt(PBu3
4 };白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt〔P(O
Ph)3 4 、Pt〔P(OBu3 4 )(式中、Me
はメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phは
フェニル基を表し、m、nは整数を表す);ジカルボニ
ルジクロロ白金、また、アシュビー(Ashby)の米
国特許第3159601および、3159662号明細
書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにラモロ
ー(Lamoreaux)の米国特許第3220972
号明細書中に記載された白金アルコラート触媒も挙げら
れる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第
3516946号明細書中に記載された塩化白金酸−オ
レフィン複合体も本発明において有用である。
【0045】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh3 3 、RhCl3 、Rh/Al
2 3 、RuCl3 、IrCl3 、FeCl3 、AlC
3 、PdCl2 ・2H2 O、NiCl2 、TiCl4
等が挙げられる(Rhはフェニル基を表す)。これらの
触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用しても構わ
ない。触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン
錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。
【0046】触媒量としては特に制限はないが、(A)
成分中のアルケニル基1molに対して10-1〜10-8
molの範囲で用いるのがよい。好ましくは10-3〜1
-6molの範囲で用いるのがよい。10-8molより
少ないと硬化が充分に進行しない。またヒドロシリル化
触媒は一般に高価で腐食性であり、また水素ガスが大量
に発生して硬化物が発泡してしまう場合があるので10
-1molより多量に用いない方がよい。
【0047】本発明に用いる(D)成分であるシリカ微
粉末としては、珪酸ソーダの加水分解による湿式製造法
等から得られる含水シリカ、及び四塩化珪素などのハロ
ゲン化珪素あるいは有機珪素化合物の熱分解による乾式
製造法等から得られる無水シリカを用いることができ
る。含水シリカとしては、例えば、日本シリカ工業
(株)のニップシールVN3、ニップシールAQ、ニッ
プシールLP、ニップシールER、ニップシールNS、
ニップシールNS−T、ニップシールNA、ニップシー
ルL300、ニップシールN300A、ニップシール
E、Monsanto社のSantocel FRC、
Santocel CS、PPG Ind社のHi−S
il 233、Hi−Sil X303、Philad
elphia Quarts社のQuso F−20等
が挙げられる。
【0048】無水シリカとしては、例えば、日本アエロ
ジル(株)のアエロジル130、アエロジル200、ア
エロジル200V、アエロジル200CF、アエロジル
300、アエロジル300CF、アエロジル380、ア
エロジルOX50、アエロジルTT600、アエロジル
MOX80、アエロジルMOX170、アエロジルCO
K84、アエロジルR972、アエロジルR974、ア
エロジルR202、アエロジルR805、アエロジルR
812、Cabot社のCab−O−SilMS−5、
Cab−O−Sil MS−7、Cab−O−Sil
HS−5、Cab−O−Sil MS−7等が挙げられ
る。これらのうちでは、組成物に水分が多く含まれると
硬化反応時に副反応等が起こる可能性があるため、無水
シリカが特に好ましい。さらに、無水シリカの表面を疎
水処理したもの(例えばアエロジルR972、アエロジ
ルR974、アエロジルR202、アエロジルR80
5、アエロジルR812等)が好ましい。
【0049】シリカ微粉末の添加量は、(A)成分10
0重量部に対して、1〜100重量部であることが好ま
しく、10〜60重量部であることが特に好ましい。添
加量が少なすぎると充分な強度が得られなくなる恐れが
ある。また、添加量が多すぎると粘度の上昇が大きく作
業性が悪くなり、また良好な硬化物が得られなくなる恐
れがある。
【0050】本発明の(E)成分である貯蔵安定性改良
剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機
リン化合物、有機硫黄化合物、窒素含有化合物、スズ系
化合物、有機過酸化物などを好適に用いることができ
る。具体的には、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメ
チルマレート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロ
ロプロペンなどが挙げられ、特に、ポットライフ/速硬
化性の両立という点でチアゾール、ベンゾチアゾール、
ジメチルマレートが好ましいが、これらに限定されるわ
けではない。貯蔵安定性改良剤の使用量は(A)成分及
び(B)成分に均一に分散する限りにおいて、ほぼ任意
に選ぶことができるが、(B)成分のSi−H基含有化
合物1molに対し、10-6〜10-1molの範囲で用
いることが好ましい。これは、10-6mol未満では
(B)成分の貯蔵安定性が充分に改良されず、10-1
olを越えると硬化を阻害することがあるからである。
貯蔵安定性改良剤は単独で用いても、また2種以上を混
合して用いてもよい。
【0051】本発明の組成物には更に必要に応じて、そ
の他の充填剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔
料、界面活性剤、などを適宜添加してもよい。前記その
他の充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、
クレー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、ケイソウ土、硫
酸バリウム、カーボンブラックなどが挙げられる。
【0052】
【実施例】以下、実施例に基づく本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるもの
ではない。 合成例1 特開昭53−134095に開示された方法に従って、
末端にアリル型オレフィン基を有するポリオキシプロピ
レンを合成した。平均分子量3,000であるポリオキ
シプロピレングリコールと粉末苛性ソーダを60℃で攪
拌し、ブロモクロロメタンを加えて反応を行い、分子量
を増大させた。次に、アリルクロライドを加えて、11
0℃で末端をアリルエーテル化した。これを珪酸アルミ
ニウムにより処理して精製、末端アリルエーテル化ポリ
オキシプロピレンを合成した。このポリエーテルの平均
分子量は7,960であり、ヨウ素価から末端の92%
がオレフィン基であった。E型粘度計による粘度は13
0ポイズ(40℃)であった。
【0053】合成例2 200mlの4つ口フラスコに、3方コック付冷却管、
均圧滴下ロート、温度計、マグネチック・チップ、ガラ
スストッパーを取りつけたものを用意した。N2 雰囲気
下で環状ポリハイドロジェンシロキサン
【0054】
【化17】
【0055】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。1,9−デカジエン2.76g
(20mmol)、塩化白金酸触媒溶液(H2 PtCl
6 ・6H2 O 1gをエタノール1g、1,2−ジメト
キシエタン9gに溶かした溶液)20μlをトルエン3
0mlに溶解したものを滴下ロート内へ仕込んだ。フラ
スコを50℃のオイルバスにつけ、N2 雰囲気下にて該
トルエン溶液をフラスコ内へ2時間かけて滴下した。滴
下終了後50℃でさらに1時間反応させた時点で、IR
スペクトルを測定したところ、1640cm-1の付近の
オレフィンの吸収が完全に消失していたので、この時点
で反応を終了した。反応が終了した該トルエン溶液を塩
化アンモニウム飽和水溶液(100ml×2)、交換水
(100ml×1)で洗浄後、Na2SO4 で乾燥し
た。Na2 SO4 を濾過して取り除き、ベンゾチアゾー
ル(13μl、0.12mmol)を加え、揮発分をエ
バポレートして除去後、80℃で減圧脱気することによ
り9.11gの無色透明の液体を得た。該炭化水素系化
合物中のヒドロシリル基は2170cm-1の強い吸収と
して確認された。また300MHzのNMRでSi−
のピークとSi−CH3 とのプロトンの強度比より、該
化合物は平均して下記式の構造を有する{n=0〜2}
混合物であることがわかった。Si−H価は0.769
mol/100gであった。
【0056】
【化18】
【0057】合成例3 ビスフェノールA114g(0.5mol)、5N水酸
化ナトリウム水溶液250ml(1.25mol)およ
びイオン交換水575mlをよく混合した。次に相間移
動触媒としてベンジルトリエチルアンモニウムクロラド
【0058】
【化19】
【0059】7.78g(25mmol)を加えた。該
水溶液にアリルブロマイド242g(2.0mol)を
トルエン300mlに溶解した溶液を、滴下ロートより
徐々に滴下した。80℃で2時間攪拌しながら反応させ
た。この時点で水槽のpHを測定すると酸性になってい
たので、加熱攪拌を止めた。重曹水で有機層を洗浄した
後、更にイオン交換水で洗浄し、Na2 SO4 で乾燥し
た。エバポレーションにより揮発分を除去後、80℃で
2時間減圧乾燥する事により、淡黄色の粘ちょうな液体
146g(収率95%)を得た。この粘ちょうな液体は
元素分析、300MHzNMR、IRスペクトルなどの
同定によりビスフェノールAのジアリルエーテルである
ことが確認された。 IR(neat)cm-1、3070(m,ν=C−
H)、3030(m)、2960(s)、2920
(s)、(ν=C−H)、1645(m,ν=C−
H)、1620(s)、1520(s)、1290
(s)、1235(s)、1180(s)、1025
(s)、1000(s)、920(s)、825(s) 元素分析、計算値 C,81.78% ; H,7.8
4% 実測値 C,81.90% ; H,7.96%
【0060】合成例4 攪拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック付冷却管を備
え付けた200mlの4つ口フラスコを準備した。次に
2 雰囲気下で環状ハイドロジェンポリシロキサン
【0061】
【化20】
【0062】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。合成例3で合成したビスフェノー
ルAジアリルエーテル6.16g(20mmol)、塩
化白金酸触媒溶液(H2 PtCl6 ・6H2 O 1gを
エタノール/1,2−ジメトキシエタン(1/9,V/
V)9gに溶解したもの)41μlをトルエン50ml
に溶解し、よく混合した後、滴下ロート内へ仕込んだ。
70℃で該トルエン溶液をフラスコ内へ1.5時間かけ
て滴下した。更に80℃で5時間反応させた時点で、I
Rスペクトルを取ったところ、1645cm-1のオレフ
ィンに由来する吸収が完全に消失していたのでこの時点
で反応を終了した。反応混合物にジメチルアセチレンジ
カルボキシレート(34μl、0.24mmol)を添
加した後、トルエンを減圧溜去後80℃で1時間減圧乾
燥することにより12.0gの淡黄色の粘ちょうな液体
が得られた。この粘ちょうな液体は300MHzのNM
R、IRスペクトルなどの同定により、次の構造式を有
するSi−H基含有エーテル系化合物であることがわか
った。Si−H価は0.52mol/100gであっ
た。
【0063】
【化21】
【0064】合成例5 200mlの4つ口フラスコに、3方コック付冷却管、
均圧滴下ロート、温度計、回転子、ガラスストッパーを
取り付けたものを用意した。N2 雰囲気下、環状ポリハ
イドロジェンシロキサン
【0065】
【化22】
【0066】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。ジエチレングリコールジアリルカ
ーボネート
【0067】
【化23】
【0068】(RAV−7N、三井石油化学(株)製)
5.49g(20mmol)、塩化白金酸触媒溶液(H
2 PtCl6 ・6H2 O) 1gをエタノール/1,2
−ジメトキシエタン(1/9,V/V)9gに溶解した
もの)41μlをトルエン50mlに溶解したものを滴
下ロート内へ仕込んだ。フラスコを50℃のオイルバス
につけ、N2 雰囲気下にて該トルエン溶液をフラスコ内
へ1.5時間かけて滴下した。滴下終了後IRスペクト
ルを測定したところ、1640cm-1付近のオレフィン
の吸収が完全に消失していたので、この時点で攪拌を終
了した。反応混合物にジメチルアセチレンジカルボキシ
レート(34μl、0.24mmol)を添加した後、
エバポレートして揮発分を除去することにより、少し粘
ちょうな淡黄色液体10.2gを得た。該カーボネート
系化合物のヒドロシリル基はIRスペクトルで2170
cm-1の強い吸収として確認された。また300MHz
NMRでSi−のピークとSi−CH3 とのプロトン
の強度比(実測値0.181)と計算上の強度比を比較
することによって、該化合物は平均して下記式の構造を
有することがわかった。Si−H価は0.47mol/
100gであった。
【0069】
【化24】
【0070】実施例1〜7、比較例 合成例1で得た有機重合体、合成例2、合成例4または
5で得られたSi−H基含有化合物、、シリカ微粉末、
貯蔵安定性改良剤、酸化防止剤及び塩化白金酸触媒溶液
(H2 PtCl6 ・6H2 O 1gをエタノール/1,
2−ジメトキシエタン(1/9,V/V)9gに溶解し
たもの)を表1に示すように計量し、混合後、減圧脱泡
した。100℃、10分間硬化させて硬化物を作成し
た。JISK6301に準じ、ダンベル引っ張り、硬さ
を測定した。また硬化物をアセトンに2日間浸せきし、
80℃、3時間乾燥し、その重量減よりゲル分率を算出
した。結果を表2に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】表2の結果から明らかなように、本発明
の硬化性組成物は、低応力で機械的強度に優れた封止材
を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/05 LRN 8319−4J H01L 23/29 23/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)、(B)、(C)、
    (D)、(E)を必須成分とする封止用硬化性組成物。
    (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する
    ポリオキシプロピレン系重合体、(B)分子中に少なく
    とも2個のヒドロシリル基を有する化合物、(C)ヒド
    ロシリル化触媒、(D)シリカ微粉末、及び(E)貯蔵
    安定性改良剤。
  2. 【請求項2】 分子中に少なくとも1個のアルケニル基
    を有するポリオキシプロピレン系重合体の数平均分子量
    が、500〜50,000である請求項1に記載の硬化
    性組成物。
  3. 【請求項3】 シリカ微粉末が無水シリカである請求項
    1に記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 貯蔵安定性改良剤がジメチルマレート、
    ジメチルアセチレンジカルボキシレート、2−ペンテン
    ニトリル、ベンゾチアゾール、チアゾール、2,3−ジ
    クロロプロペン、キノリンの少なくとも1種である請求
    項1に記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 分子中に少なくとも1個のアルケニル基
    を有するポリオキシプロピレン系重合体の数平均分子量
    が6,000以上で分散度(Mw/Mn)が1.5以下
    である請求項1に記載の硬化性組成物。
JP7284493A 1993-03-09 1993-03-09 封止用硬化性組成物 Pending JPH06256639A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006137842A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP2011122050A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Murata Mfg Co Ltd 封止用樹脂組成物、電子部品の製造方法、電子部品

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JP2006137842A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
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