JPH06256133A - 化粧ステイツク - Google Patents

化粧ステイツク

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JPH06256133A
JPH06256133A JP6049978A JP4997894A JPH06256133A JP H06256133 A JPH06256133 A JP H06256133A JP 6049978 A JP6049978 A JP 6049978A JP 4997894 A JP4997894 A JP 4997894A JP H06256133 A JPH06256133 A JP H06256133A
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water
carbon atoms
beeswax
ester
weight
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JP6049978A
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Guenther Schneider
ギユンター・シユナイダー
Manfred Klier
マンフリート・クリール
Stephan Teichmann
シユテフアン・タイヒマン
Marta Aul
マルタ・アウル
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Beiersdorf AG
Original Assignee
Beiersdorf AG
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規化粧スティック用組成物を提供する。 【構成】 （ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子１０〜１９個を有する飽和カル
ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子１４〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル、並びに （ｃ）適当ならば水、及び （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、
を含む化粧スティック用組成物が提供される。上記のエ
ステル（ｂ）は（ｂａ）炭素原子２０〜４０個を有する
飽和カルボン酸及び（ｂｂ）炭素原子３５〜４０個を有
する飽和アルコールのエステルで置き換えることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】本発明は化粧スティック（ｃｏｓｍｅｔｉ
ｃ ｓｔｉｃｋ）、殊に口紅、好ましくはリップ・ケア
口紅（ｌｉｐ ｃａｒｅ ｓｔｉｃｋ）、並びに化粧ス
ティック用組成物及び製造方法に関する。
【０００２】唇の皮膚の角質細胞層は極めて薄い。唇上
には汗腺はなく、数個の皮脂腺のみがある。従って唇の
皮膚は実質的に脂質がなく、そして殊に寒く、かつ乾燥
した気候においては乾燥する傾向がある。小さいひび割
れが皮膚に生じ、そして化学的、物理的及び微生物的因
子（例えば食料、太陽光、単純疱疹ウィルス）に対する
唇の感受性は増大する。
【０００３】このような状態を防止することがリップ・
ケア口紅の目的である。これらの生成物は通常塗布後に
唇上に皮覆層を形成する多量のろう及び脂肪成分を含
む。
【０００４】唇の治療または保護性を高める追加の活性
物質例えばビタミン、湿潤剤、光安定剤、皮覆顔料など
をリップ・ケア口紅用調製物中に配合し得る。
【０００５】唇の真皮は血液で十分供給され、そして唇
の表面下で閉鎖する乳頭を有する。これが唇が赤く、そ
して各個人の皮膚の色に依存して他の顔の皮膚からの色
と多少なりとも区別される理由である。適当な化粧品を
用い、唇の色を各個人のタイプに合わせることが装飾化
粧品のスタイル的な要素である。
【０００６】この特定の生成物はその中に極めて広範囲
の顔料を配合し得る装飾的な口紅である。また、これら
のスティックは塗布後に唇上に皮覆脂質層を形成する多
量のろう及び脂肪成分を含む。
【０００７】しかしながら、この層の目的は主に唇の皮
膚を乾燥から保護することだけではない。この場合に脂
質層は唇に付着する配合顔料に対するベースとして用い
られ；顔料自体は種々の理由によりかかるベースなしで
は唇に塗布することはできない。
【０００８】また栄養及び装飾的口紅の特徴を相互に一
緒にし、即ち栄養または保護物質を装飾的口紅中に配合
することもできる。
【０００９】技術的観点から、実質的に全ての口紅は固
体または半固体ろう及び液体油からなる水を含まぬ脂質
混合物であり、その際に口紅ベースは超高純度液体パラ
フィン及び超高純度パラフィンワックスである。
【００１０】必要とされる理想的なプロフィルは実質的
に摩擦なしの滑らかな口紅の塗布を含む。更に、口紅は
少々圧縮した場合でも、決して十分には付着すべきでは
ないが非グリース性の、にぶいか、または粘着性の脂質
フィルムを残すべきである。この脂質フィルムは唇を滑
らかに、かつソフトに保持するためのものである。
【００１１】更にまた、口紅は破壊及び温度に対して耐
久性である必要性を満たさなければならず、そしてこの
ものは油であってはいけない。
【００１２】従来の通常のベース材料は次のものであ
る： （１）液体油（例えば液体パラフィン、ひまし油、ミリ
スチン酸イソプロピル） （２）半固体成分（例えば白灯油ゼリー、ラノリン） （３）固体成分（例えばみつろう、セレシン及び微結晶
性ろうまたはオゾセライト） （４）高い融点を有するろう（例えばカルナウバろう、
カンデリラろう）。
【００１３】パラフィン及びろうを含む従来の口紅は
「コズメティック、エントウィックルング・ヘルステル
ング・ウント・アンヴェンドゥング・コスメティッシエ
ル・ミッテル（Ｋｏｓｍｅｔｉｋ Ｅｎｔｗｉｃｋｌｕ
ｎｇ Ｈｅｒｓｔｅｌｌｕｎｇｕｎｄ Ａｎｗｅｎｄｕ
ｎｇ Ｋｏｓｍｅｔｉｓｃｈｅｒ Ｍｉｔｔｅｌ）」化
粧学、化粧品の開発、製造及び使用）、１０５頁、編集
者：Ｗ．ウムバッハ（Ｕｍｂａｃｈ）、ゲオルグ・チー
メ・ベルラグ（Ｇｅｏｒｇ Ｔｈｉｅｍｅ Ｖｅｒｌａ
ｇ）、シュツッツカルト−ニューヨーク、１９８８に記
載される。
【００１４】しかしながら、従来の技術は一連の欠点を
有している。これには水溶性の活性物質がしばしば実質
的な程度で化粧品ベース中に配合するに十分な程に脂溶
性でないことが含まれる。他方、化粧スティックとヒト
の皮膚との適合性を増大させるためにある程度の含水量
が望まれる。
【００１５】ドイツ国特許出願公開第２，３３５，５４
９号にＷ／Ｏエマルジョンをベースとする化粧スティッ
クの製造方法が開示される。この教示によれば、ゲルは
ポリヒドロキシ化合物及び非イオン性の、界面活性化合
物から製造され、このゲルを化粧品ベースと混合し、次
に含水を混合物中に乳化する。
【００１６】しかしながら、この方法では化粧スティッ
クに一般的に求められる要求を満たすスティックは製造
できない。
【００１７】更に液体パラフィン及びパラフィンろうが
現時点までで口紅の必須成分であったことが欠点であ
る。これらのものは良好な品質で得ることができる原料
であり、そして有用な特性を有するスティックをこれら
を用いて調製することができるが、かかる化粧スティッ
クの使用特性は限定される。化粧品の分野において、現
代の製造では再生可能な原料、即ち例えば植物ろうまた
は油を用いる傾向がある。
【００１８】しかしながら従来公知の植物ろう、脂肪も
しくは油または化学的に改質化された植物ろう、脂肪も
しくは油をベースとする化粧スティックを設計すること
は不可能であった。従って更に鉱油を省き、そしてその
代りに植物もしくは動物脂肪成分またはその化学的に改
質化されたものをベースとして使用し得る化粧スティッ
ク、殊に口紅に対するベースを提供することが本発明の
目的であった。
【００１９】（ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子１０〜１９個を有する飽和カル
ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子１４〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル、 （ｃ）随時水並びに （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、 を含む化粧スティック用組成物並びに （ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子２０〜４０個を有する飽和カル
ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子３５〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル、 （ｃ）随時水並びに （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、
を含む化粧スティック用組成物が従来の欠点を克服する
全ての必要とされる特性を有する口紅を生じることは驚
くべきことであり、そして予期することはできなかっ
た。
【００２０】本発明による組成物を用いて、水を配合す
るか否かには無関係に、殊にエマルジョン口紅またはエ
マルジョンリップ・ケア口紅を得、そして鉱物脂肪成分
またはパラフィンの添加を完全に省略することができ
る。
【００２１】更に、本発明により従来の欠点を有しない
エマルジョン口紅を提供することができる。
【００２２】エステル（Ａ）〜（Ｊ）が極めて殊に有利
である： （Ａ）式 のパルミチン酸ヘキサコサニル（同意語：ヘキサデカン
酸ヘキサコサニル） （Ｂ）式 のパルミチン酸オクタコサニル（同意語：ヘキサデカン
酸オクタコサニル） （Ｃ）式 のパルミチン酸トリアコンタニル（同意語：ヘキサデカ
ン酸トリアコンタニル） （Ｄ）式 のパルミチン酸ドトリアコンタニル（同意語：ヘキサデ
カン酸ドトリアコンタニル） （Ｅ）式 のパルミチン酸テトラトリアコンタニル（同意語：ヘキ
サデカン酸テトラトリアコンタニル） （Ｆ）式 のステアリン酸ヘキサコサニル（同意語：オクタデカン
酸ヘキサコサニル） （Ｇ）式 のステアリン酸オクタコサニル（同意語：オクタデカン
酸オクタコサニル） （Ｈ）式 のステアリン酸トリアコンタニル（同意語：オクタデカ
ン酸トリアコンタニル） （Ｉ）式 のステアリン酸ドトリアコンタニル（同意語：オクタデ
カン酸ドトリアコンタニル） （Ｊ）式 のステアリン酸テトラトリアコンタニル（同意語：オク
タデカン酸テトラトリアコンタニル） ステアリン酸オクタコサニルが好適なエステルである。
【００２３】エステルはＫｏｓｔｅｒ Ｋｅｕｎｅｎ
Ｈｏｌｌａｎｄ Ｂ．Ｖ．社により合成され、そして提
供された。
【００２４】製造方法により、エステルはある無害の副
生物及び未反応出発物質を含有し得る。そのエステル含
有量が生成物の全重量をベースとして少なくとも８０重
量％である市販品を用いることが有利である。
【００２５】みつろう［同意語：セラ・フラバ（ｃｅｒ
ａ ｆｌａｖａ）（黄色）及びセラ・アルバ（ｃｅｒｅ
ａｌｂａ）（白色）、またはＣＴＦＡ：みつろうと一
致］は主にパルミトリン酸ミリスチル、セロチン酸、メ
リス酸、高級アルコール及び炭化水素からなる。より最
近の研究ではみつろうは主にヘキサデカン酸Ｃ35−〜Ｃ
54−アルキルからなることが示唆されている［「Ｌｅｘ
ｉｋｏｎ ｄｅｒ Ｈｉｌｆｓｓｔｏｆｆｅ ｆｕｅｒ
Ｐｈａｒｍａｚｉｅ、Ｋｏｓｍｅｔｉｋ ｕｎｄ ａ
ｎｇｒｅｎｚｅｎｄｅ Ｇｅｂｉｅｔｅ」（薬理学、化
粧品学及び賦形剤分野に対する補助剤の百科辞典）、
Ｈ．Ｐ．フィードラー（Ｆｉｅｄｌｅｒ）、第３版、１
９８９、エディチオ・カントル・アウレンドルフ（Ｅｄ
ｉｔｉｏＣａｎｔｏｒ Ａｕｌｅｎｄｏｒｆ）、並びに
「みつろう」なる見出文字でそこに引用される原文及び
相互文献］。
【００２６】みつろうは古くから殊にクリーム及び軟膏
調製物ばかりでなく、化粧スティックに対する重要な化
粧成分として用いられてきた。従来の口紅は４．０重量
％のみつろうを含む。
【００２７】過度の比率のみつろうは従来常にマット状
及び粒状の化粧スティックを生じさせた。また、かかる
スティックの安定性には何か望ましいものが残されてい
た。みつろうベースの化粧スティックが化粧的観点から
優美ではなかったことが常にかなりの欠点であった。
【００２８】しかしながら公知のように、ある量のみつ
ろうは口紅に強さを与え、そして口紅組成物の唇に対す
る良好な付着性を生じさせる［「Ｋｏｓｍｅｔｉｋ、Ｅ
ｕｔｗｉｃｋｌｕｎｇ、Ｈｅｒｓｔｅｌｌｕｎｇ ｕｎ
ｄ Ａｎｗｅｎｄｕｎｇ Ｋｏｓｍｅｔｉｓｃｈｅｒ
Ｍｉｔｔｅｌ」（化粧品学、化粧品の開発、製造及び応
用）、１０４頁以下、Ｗ．ウムバッハ（Ｕｍｂａｃｈ）
（編集者）、１９８８、ゲオルグ・チーメ・ベルラグ、
シュツッツガルト］。それでも、みつろうは多分上記の
理由のために化粧スティックの強制成分とはなっていな
い。
【００２９】本発明による化粧スティックは有利にはみ
つろう０．５〜５０重量％、炭素原子１０〜１９個を有
する飽和カルボン酸及び炭素原子１４〜４０個を有する
飽和アルコールのエステル０．５〜５０重量％、並びに
水０．１〜２０重量％、殊にみつろう２．０〜２０重量
％、炭素原子１０〜１９個を有する飽和カルボン酸及び
炭素原子１４〜４０個を有する飽和アルコールのエステ
ル２．０〜２５重量％、並びに水１．０〜１０重量％、
好ましくはみつろう３．０〜１０重量％、炭素原子１０
〜１９個を有する飽和カルボン酸及び炭素原子１４〜４
０個を有する飽和アルコールのエステル５．０〜２０重
量％、並びに水１．０〜５重量％、極めて殊に好ましく
はみつろう４．０〜６．０重量％、炭素原子１０〜１９
個を有する飽和カルボン酸及び炭素原子１４〜４０個を
有する飽和アルコールのエステル１５．０〜１８．０重
量％、並びに水２．０〜３．０重量％を含む。
【００３０】みつろう並びに炭素原子１０〜１９個を有
する飽和カルボン酸及び炭素原子１４〜４０個を有する
飽和アルコールの１つまたはそれ以上のエステル、殊に
エステル（Ａ）〜（Ｊ）、殊に好ましくはステアリルオ
クタコサニルの比を約１：１〜約１：５、殊に約１：３
の比に選ぶことが好ましい。
【００３１】本発明による化粧スティックは更に有利に
はみつろう０．５〜５０重量％、炭素原子２０〜４０個
を有する飽和カルボン酸及び炭素原子３５〜４０個を有
する飽和アルコールのエステル０．５〜５０重量％、並
びに水０．１〜２０重量％、殊にみつろう２．０〜２０
重量％、炭素原子２０〜４０個を有する飽和カルボン酸
及び炭素原子３５〜４０個を有する飽和アルコールのエ
ステル２．０〜２５重量％、並びに水１．０〜１０重量
％、好ましくはみつろう３．０〜１０重量％、炭素原子
２０〜４０個を有する飽和カルボン酸及び炭素原子３５
〜４０個を有する飽和アルコールのエステル５．０〜２
０重量％、並びに水１．０〜５重量％、極めて殊に好ま
しくはみつろう４．０〜６．０重量％、炭素原子２０〜
４０個を有する飽和カルボン酸及び炭素原子３５〜４０
個を有する飽和アルコールのエステル１５．０〜１８．
０重量％、並びに水２．０〜３．０重量％を含む。
【００３２】みつろう並びに炭素原子２０〜４０個を有
する飽和カルボン酸及び炭素原子３５〜４０個を有する
飽和アルコールの１つまたはそれ以上のエステルの比を
約１：１〜約１：５、殊に約１：３の比に選ぶことが好
ましい。
【００３３】従って、エマルジョン口紅ベースとして用
いる本発明による組成物はある量の水を含む。しかしな
がら、みつろうはそれ自体乳化特性を有するために乳化
剤を省くことができる。しかしながら、乳化剤、殊に水
−イン−油乳化剤（Ｗ／Ｏ乳化剤）を配合することが有
利であり、そして好ましい。
【００３４】驚くべきことに、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは更に化粧品的に殊に優美である組成物を生成さ
せる驚く程に安定であり、かつ殊に肌に優しい化粧ステ
ィックを生じさせる殊に好適にＷ／Ｏ乳化剤であること
が証明された。３−ジイソステアリン酸ポリグリセリル
（同意語：ジイソステアリン酸トリグリセリル）ガ殊に
有利である。
【００３５】本発明による有利なポリグリセリンエステ
ル並びにその事項、特性及び化粧品における使用は
［「Ｌｅｘｉｋｏｎ ｄｅｒ Ｈｉｌｆｓｓｔｏｆｆｅ
ｆｕｅｒ Ｐｈａｒｍａｚｉｅ、Ｋｏｓｍｅｔｉｋ
ｕｎｄ ａｎｇｒｅｎｚｅｎｄｅＧｅｂｉｅｔｅ」（薬
理学、化粧品学及び賦形剤分野に対する補助剤の百科辞
典）、Ｈ．Ｐ．フィードラー（Ｆｉｅｄｌｅｒ）、第３
版、１９８９、エディチオ・カントル・アウレンドルフ
（Ｅｄｉｔｉｏ Ｃａｎｔｏｒ Ａｕｌｅｎｄｏｒ
ｆ）、並びに見出文字「ポリグリセリンエステル」「ポ
リグリセロールエステル」、（３−ジイソステアリン酸
ポリグリセリル」、「ジイソステアリン酸トリグリセリ
ル」などでそこに引用される原文及び相互文献］に示さ
れ、そして取り扱われている。ここに記載されるポリグ
リセリンエステルは本発明に高度に適する。
【００３６】かくて、本発明による化粧スティックはみ
つろう、ステアリン酸オクタコサニル及び水の含有量の
みでなく、ポリグリセリン脂肪酸エステル、殊に３−ジ
イソステアリン酸ポリグリセリルの群からの１つまたは
それ以上の乳化剤の含有量に特徴がある。
【００３７】乳化剤は有利には本発明による組成物中に
０．０５〜１０．０重量％、殊に１．００〜８．００重
量％、殊に好ましくは２．００〜４．００重量％の量で
配合し得る。
【００３８】化粧スティックの通常の成分、即ちろう、
殊に植物及び／または動物性ろうまたはその化学的に改
質化された誘導体、殊にカルナウバろう、カンデリラろ
うなど、炭化水素、マトリックス用の脂肪及び油、並び
に通常の補助剤及び添加剤例えば香料油、保存剤、顔
料、光安定剤及び安定剤を本発明による調製物中に有利
に配合し得る。
【００３９】更に、今日までのところ脂溶性活性物質に
限定されないが、水溶性活性物質例えばビタミンなどの
群からも選ばれ得る栄養活性物質を配合し得る。
【００４０】組成物の１００重量％までの残りのものを
次の物質の群から選ぶことが殊に有利である：グリセリ
ントリカルボン酸エステル（同意語：トリグリセライ
ド）、グエルベットアルコール、ミリスチン酸ミリスチ
ル、ジョジョバ油及び関連物質。他の液体脂肪成分例え
ば分別されたやし油を本発明による組成物中に配合する
ことが殊に有利である。
【００４１】再び、今日までのところ脂溶性活性物質に
限定されないが、水溶性活性物質例えばビタミンなどの
群からも選ばれ得る追加の補助剤及び添加剤並びに活性
物質、殊に栄養活性物質を配合し得る。
【００４２】かくてまた、 （ａ）みつろう （ｂ）ステアリン酸オクタコサニル及び （ｃ）水、並びに （ｄ）グリセリントリカルボン酸エステル、 （ｅ）グエルベットアルコール、 （ｆ）ミリスチン酸ミリスチル、 （ｇ）ジョジョバ油及び （ｈ）分別されたやし油 の群から選ばれる物質、並びに適当ならばろう、炭化水
素、脂肪、油、他の補助剤及び添加剤例えば香料油、保
存剤、顔料、光安定剤、安定剤及び脂及び／または水溶
性活性物質の群から選ばれる追加の物質を含む化粧ステ
ィック用組成物も本発明によるものである。
【００４３】しかしながら上記の理由のため、炭化水素
を完全に省略することが有利である。それにもかかわら
ず、本発明による組成物は炭化水素と一緒に用いる場合
でも有利な特性を有する極めて高品質の化粧スティック
を生成させる。
【００４４】グリセリントリエステルはいわゆるネオビ
ー（ｎｅｏｂｅｅ）油及び脂肪の群から有利に選択され
得る。グリセリントリエステル、その生成、特性及び化
粧品学における使用の本分野の現状に関しては、「Ｌｅ
ｘｉｋｏｎ ｄｅｒ Ｈｉｌｆｓｓｔｏｆｆｅ ｆｕｅ
ｒ Ｐｈａｒｍａｚｉｅ、Ｋｏｓｍｅｔｉｋ ｕｎｄａ
ｎｇｒｅｎｚｅｎｄｅ Ｇｅｂｉｅｔｅ」（薬理学、化
粧品学及び賦形剤分野に対する補助剤の百科辞典）、
Ｈ．Ｐ．フィードラー（Ｆｉｅｄｌｅｒ）、第３版、１
９８９、エディチオ・カントル・アウレンドルフ（Ｅｄ
ｉｔｉｏ Ｃａｎｔｏｒ Ａｕｌｅｎｄｏｒｆ）、並び
に見出文字「トリグリセライド」でそこに引用される原
文及び相互文献参照、そこに記載されるトリグリセライ
ドは本発明に高度に適する。
【００４５】グエルベットアルコールは一般式 Ｒは好ましくはＣ6〜Ｃ12の炭化水素基を表わす、の分
枝鎖状アルコールを意味するものと理解される［グエル
ベットアルコールの製造、特性及び使用の本分野の現状
に対しては「Ｌｅｘｉｋｏｎ ｄｅｒ Ｈｉｌｆｓｓｔ
ｏｆｆｅ ｆｕｅｒ Ｐｈａｒｍａｚｉｅ、Ｋｏｓｍｅ
ｔｉｋ ｕｎｄ ａｎｇｒｅｎｚｅｎｄｅ Ｇｅｂｉｅ
ｔｅ」（薬理学、化粧品学及び賦形剤分野に対する補助
剤の百科辞典）、Ｈ．Ｐ．フィードラー（Ｆｉｅｄｌｅ
ｒ）、第３版、１９８９、エディチオ・カントル・アウ
レンドルフ（Ｅｄｉｔｉｏ Ｃａｎｔｏｒ Ａｕｌｅｎ
ｄｏｒｆ）、見出文字「グエルベットアルコール」でそ
こに引用される原文及び相互文献参照］。
【００４６】口紅以外の目的、例えば脱臭剤スティック
として本発明によるスティックを設計することは考えら
れ、そして適当ならば有利でもある得るが、その用途の
分野において消費者に許容されることは本発明による殆
んどの組成物がやや油状の感覚を残すために比較的乏し
いものであることが予期される。口紅の場合、このこと
は完全に望ましく、そして極めて快適なものである。
【００４７】しかしながら、少なくとも中部ヨーロッパ
の消費者によれば、非油分が正確に脱臭剤スティックか
ら期待されるものである。
【００４８】本発明による化粧スティックは有利には
（１）みつろう及びステアリン酸オクタコサニル、並び
に適当ならばＷ／Ｏ乳化剤、殊にポリグリセリン脂肪酸
エステル、殊に有利には３−ジイソステアリン酸ポリグ
リセリルよりなる群から選ばれる１つまたはそれ以上の
乳化剤、並びにグリセリントリカルボン酸エステル、グ
エルベットアルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ジョ
ジョバ油及び／または関連物質及び分別されたやし油を
溶融し、そして適当ならば工程（２）及び（３）に付
し、即ち（２）化粧スティックの所望の水含有量が達成
されるまで水を連続的に加え、（３）生じる混合物を水
の添加中に撹拌し、そして（４）次に均一な、撹拌され
た混合物を型中に導入し、そして徐々に冷却することを
特徴とする方法により製造し得る。
【００４９】次の実施例は本発明を説明するものである
が、本発明を限定するものではない。むしろ、本分野に
精通せる者が本発明の範囲を逸脱せずにその専門的知識
をベースに行い得る広範囲の改良、小規模の変更などが
存在する。用いる個々の物質は簡単な化学名（例えば
水）を有する物質以外はＣＴＦＡ命名法と同様に選ばれ
る。
【００５０】
【実施例】実施例１ 重量％ カプリル／カプリン酸トリグリセライド ２５ オクチルドデカノール ２５ コハク酸カプリル／カプリン酸ジグリセリル ５ ジョジョバ油 ５ ミリスチン酸ミリスチル １０ ステアリン酸オクタコサニル ２０ 白色みつろう ９ メトキシケイ皮酸オクチル １実施例２ 重量％ オクチルドデカノール ４５ コハク酸カプリル／カプリン酸ジグリセリル １０ スクアレン ７ ジョジョバ油 ３ ミリスチン酸ミリスチル ８ カルナウバろう ２ パルミチン酸オクタコサニル １１ ステアリン酸オクタコサニル ４ 白色みつろう １０実施例３ 重量％ パルミチン酸セチル ８ スクアレン １５ 小麦胚芽油 ５ ジカプリル／カプロン酸プロピレングリコール １０ カプリル／カプリン酸トリグリセライド １０ オクチルドデカノール ２０ ポリイソブテン ２ シクロメチコン １０ パルミチン酸ヘキサコサニル １０実施例４ 重量％ 白色みつろう ２６ コハク酸カプリル／カプリン酸ジグリセリル １５ ジカプリル／ジカプリン酸プロピレングリコール ７ カプリル／カプリン酸トリグリセライド ２４ スクアレン １０ シェア（Ｓｈｅａ）バター ７ ステアリン酸オクタコサニル ６ メトキシケイ皮酸オクチル ５実施例５ 重量％ カプリル／カプリン酸トリグリセライド １４ オクチルドデカノール ２０ ジョジョバ油 １０ ミリスチン酸ミリスチル １０ ステアリン酸オクタコサニル ２０ パルミチン酸セチル ２ 白色みつろう ８ ３−ジイソステアリン酸ポリグリセリル ４ グリシン １ ＺｎＳＯ4・Ｈ2Ｏ １ 水（ＮａＯＨを用いてｐＨを６〜７に調整） １０実施例６ 重量％ カプリル／カプリン酸トリグリセライド ２０ オクチルドデカノール １５ セテアリールアルコール ５ シェアバター １０ ジョジョバ油 ８ ３−ジイソステアリン酸ポリグリセリル ２ ポリイソブテン ２ ステアリン酸オクタコサニル １０ パルミチン酸セチル ５ 白色みつろう １０ グリセリン ３ 小麦胚芽油 ２ パルミチン酸トリアコンタニル ５ 水 ３実施例７ 重量％ オクチルドデカノール ４２ コハク酸カプリル／カプリン酸ジグリセリル ５ スクアレン ５ ジョジョバ油 ５ ミリスチン酸ミリスチル ８ ステアリン酸オクタコサニル ２０ 白色みつろう １０ ３−ジイソステアリン酸ポリグリセリル ２ 水 ３実施例８ 重量％ カプリル／カプリン酸トリグリセライド ２５ オクチルドデカノール １１ コハク酸カプリル／カプリン酸ジグリセリル １２．５ ジカプリル／ジカプリン酸プロピレングリコール ７ 白色みつろう ２６ ３−オレイン酸ポリグリセリル ３．５ パルミチン酸オクタコサニル ５ 水 １０実施例９ 重量％ ジョジョバ油 ４ ミリスチン酸ミリスチル ７ ３−オレイン酸ポリグリセリル ４ ラノリン酸グリセリル １．５ ウールワックスアルコール １ ステアリン酸オクタコサニル ５ セレシン １５ コハク酸カプリル／カプリン酸ジグリセリル １２．５ ジカプリル／ジカプリン酸プロピレングリコール ７ カプリル／カプリン酸トリグリセライド ２．５ オクチルドデカノール ３３ セテアリールアルコール ０．５ 酢酸トコフェリル ０．１ 水 ４．９実施例１０ 実施例１〜９による化粧スティックを主観的及び客観的
評価基準により評価した。
【００５１】主観的評価基準は塗布中の感覚（つや、滑
らかさ、油状、グリース状、粘着性）、肉眼的印象（マ
ット状、輝き）であった。全ての場合に、本発明による
化粧スティックは塗布中の優れた感覚及び顕著な肉眼的
印象に特徴があった。
【００５２】客観的評価基準は破壊（ｂｒｅａｋａｇ
ｅ）、物質摩耗（ｍａｔｅｒｉａｌｒｕｂ−ｏｆｆ）及
び貫入（ｐｅｎｅｔｒａｔｉｏｎ）に対する耐久性であ
った。
【００５３】従来の組成物と比較して、本発明による組
成物は破壊に対して改善された耐久性を示した。
【００５４】物質摩耗はスティックを基体にそって定義
された圧力を用いて引くことにより容易に測定できた。
低い物質摩耗を有するスティックは乾燥しているものと
して考えられ、一方高い物質摩耗を有するスティックは
グリース状として考えられる。
【００５５】従来の組成物と比較して、本発明による組
成物は改善されていた。物質摩耗は使用中に極めて快い
感覚を伴う範囲内であった。
【００５６】貫入はとかった針が口紅組成物に貫入する
深さを測定することにより求めた。針が殆んど貫入しな
い組成物は硬いものとして考えられ、一方針が極めて容
易に貫入するものは軟かすぎるために同様にやや好まし
くないものとして考えられる。
【００５７】従来の組成物と比較して、本発明による組
成物は改善された貫入を示した。貫入値は使用中に極め
て快い感覚を伴う範囲内であった。
【００５８】本発明の主なる特徴及び態様は以下のとお
りである。
【００５９】１．（ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子１０〜１９個を有する飽和カル
ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子１４〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル、 （ｃ）随時水並びに （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、
を含む化粧スティック用組成物。
【００６０】２．（ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子２０〜４０個を有する飽和カル
ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子３５〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル、 （ｃ）随時水並びに （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、
を含む化粧スティック用組成物。
【００６１】３．みつろう０．５〜５０重量％、炭素原
子１０〜１９個を有する飽和カルボン酸及び炭素原子１
４〜４０個を有する飽和アルコールのエステル０．５〜
５０重量％、並びに水０．１〜２０重量％、殊にみつろ
う２．０〜２０重量％、炭素原子１０〜１９個を有する
飽和カルボン酸及び炭素原子１４〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル２．０〜２５重量％、並びに水
１．０〜１０重量％、好ましくはみつろう３．０〜１０
重量％、炭素原子１０〜１９個を有する飽和カルボン酸
及び炭素原子１４〜４０個を有する飽和アルコールのエ
ステル５．０〜２０重量％、並びに水１．０〜５重量
％、極めて殊に好ましくはみつろう４．０〜６．０重量
％、炭素原子１０〜１９個を有する飽和カルボン酸及び
炭素原子１４〜４０個を有する飽和アルコールのエステ
ル１５．０〜１８．０重量％、並びに水２．０〜３．０
重量％を含むことを特徴とする、上記１に記載の化粧ス
ティック用組成物。
【００６２】４．みつろう０．５〜５０重量％、炭素原
子２０〜４０個を有する飽和カルボン酸及び炭素原子３
５〜４０個を有する飽和アルコールのエステル０．５〜
５０重量％、並びに水０．１〜２０重量％、殊にみつろ
う２．０〜２０重量％、炭素原子２０〜４０個を有する
飽和カルボン酸及び炭素原子３５〜４０個を有する飽和
アルコールのエステル２．０〜２５重量％、並びに水
１．０〜１０重量％、好ましくはみつろう３．０〜１０
重量％、炭素原子２０〜４０個を有する飽和カルボン酸
及び炭素原子３５〜４０個を有する飽和アルコールのエ
ステル５．０〜２０重量％、並びに水１．０〜５重量
％、極めて殊に好ましくはみつろう４．０〜６．０重量
％、炭素原子２０〜４０個を有する飽和カルボン酸及び
炭素原子３５〜４０個を有する飽和アルコールのエステ
ル１５．０〜１８．０重量％、並びに水２．０〜３．０
重量％を含むことを特徴とする、上記１に記載の化粧ス
ティック用組成物。
【００６３】５．みつろう並びに炭素原子１０〜１９個
を有する飽和カルボン酸及び炭素原子１４〜４０個を有
する飽和アルコールの１つもしくはそれ以上のエステル
または炭素原子２０〜４０個を有する飽和カルボン酸及
び炭素原子３５〜４０個を有する飽和アルコールの１つ
もしくはそれ以上のエステルを約１：１〜約１：５、殊
に約１：３の比で含むことを特徴とする、上記１または
２に記載の化粧スティック用組成物。
【００６４】６．エステルをパルミチン酸ヘキサコサニ
ル、パルミチン酸オクタコサニル、パルミチン酸トリア
コンタニル、パルミチン酸ドトリアコンタニル、パルミ
チン酸テトラトリアコンタニル、ステアリン酸ヘキサコ
サニル、ステアリン酸オクタコサニル、ステアリン酸ト
リアコンタニル、ステアリン酸ドトリアコンタニル、ス
テアリン酸テトラトリアコンタニルよりなる群から選ぶ
ことを特徴とする、上記１〜３のいずれかに記載の化粧
スティック用組成物。
【００６５】７．ポリグリセリン脂肪酸エステル、殊に
３−ジイソステアリン酸ポリグリセリルの群からの１つ
またはそれ以上の乳化剤を含むことを特徴とする、上記
１〜６のいずれかに記載の化粧スティック用組成物。
【００６６】８．（ａ）みつろう、（ｂ）ステアリン酸
オクタコサニル及び（ｃ）水の成分以外に更に（ｄ）グ
リセリントリカルボン酸エステル、（ｅ）グエルベット
アルコール、（ｆ）ミリスチン酸ミリスチル、（ｇ）ジ
ョジョバ油及び（ｈ）分別されたやし油よりなる群から
選ばれる脂肪成分を含むことを特徴とする、上記１〜７
のいずれかに記載の化粧スティック用組成物。
【００６７】９．（ａ）みつろう、（ｂ）ステアリン酸
オクタコサニル及び（ｃ）水の群の成分並びに適当なら
ば（ｄ）グリセリントリカルボン酸エステル、（ｅ）グ
エルベットアルコール、（ｆ）ミリスチン酸ミリスチ
ル、（ｇ）ジョジョバ油及び（ｈ）分別されたやし油よ
りなる群から選ばれる脂肪成分以外に更にろう、炭化水
素、脂肪、油、補助剤及び添加剤例えば香料油、保存
剤、顔料、光安定剤、安定剤及び脂及び／または水溶性
活性物質よりなる群から選ばれる物質を含むことを特徴
とする、上記１〜７のいずれかに記載の化粧スティッ
ク。
【００６８】１０．（１）みつろう及びステアリン酸オ
クタコサニル、並びに適当ならばＷ／Ｏ乳化剤、殊にポ
リグリセリン脂肪酸エステル、殊に有利には３−ジイソ
ステアリン酸ポリグリセリルよりなる群から選ばれる１
つまたはそれ以上の乳化剤、並びにグリセリントリカル
ボン酸エステル、グエルベットアルコール、ミリスチン
酸ミリスチル、ジョジョバ油及び／または関連物質及び
分別されたやし油を溶融し、そして適当ならば工程
（２）及び（３）に付し、即ち（２）化粧スティックの
所望の水含有量が達成されるまで水を連続的に加え、
（３）生じる混合物を水の添加中に撹拌し、そして
（４）次に均一な、撹拌された混合物を型中に導入し、
そして徐々に冷却することを特徴とする、上記１〜８の
いずれかに記載の組成を有する化粧スティックの製造方
法。
【００６９】１１．上記１〜６のいずれかに記載の組成
物を含む化粧スティック、殊に口紅、好ましくはリップ
・ケア口紅。
【００７０】１２．（ａ）みつろう、（ｂ）ステアリン
酸オクタコサニル及び（ｃ）水並びに適当ならば（ｄ）
グリセリントリカルボン酸エステル、（ｅ）グエルベッ
トアルコール、（ｆ）ミリスチン酸ミリスチル、（ｇ）
ジョジョバ油及び（ｈ）分別されたやし油よりなる群か
ら選ばれる物質、並びに適当ならば更にろう、炭化水
素、脂肪、油、補助剤及び添加剤例えば香料油、保存
剤、顔料、光安定剤、安定剤及び脂及び／または水溶性
活性物質よりなる群から選ばれる物質からなる調製物の
化粧スティック殊に口紅における使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｋ 7/48 9051−4Ｃ (72)発明者 マンフリート・クリール ドイツ・デー20521アウミユーレ・エミー ル−シユペヒトアレー11 (72)発明者 シユテフアン・タイヒマン 東京都目黒区平町１−16−８平町パウンド Ａ302 (72)発明者 マルタ・アウル ドイツ・デー21244ブーフホルツ・レーム クールスカンプ28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 （ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子１０〜１９個を有する飽和カル
    ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子１４〜４０個を有する飽和
    アルコールのエステル、 （ｃ）随時水並びに （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、
    を含む化粧スティック用組成物。
  2. 【請求項２】 （ａ）みつろう、 （ｂ）（ｂａ）炭素原子２０〜４０個を有する飽和カル
    ボン酸及び（ｂｂ）炭素原子３５〜４０個を有する飽和
    アルコールのエステル、 （ｃ）随時水並びに （ｄ）他の脂質及び／または通常の補助剤及び添加剤、
    を含む化粧スティック用組成物。
  3. 【請求項３】 （１）みつろう及びステアリン酸オクタ
    コサニル、並びに適当ならばＷ／Ｏ乳化剤、殊にポリグ
    リセリン脂肪酸エステル、殊に有利には３−ジイソステ
    アリン酸ポリグリセリルよりなる群から選ばれる１つま
    たはそれ以上の乳化剤、並びにグリセリントリカルボン
    酸エステル、グエルベットアルコール、ミリスチン酸ミ
    リスチル、ジョジョバ油及び／または関連物質及び分別
    されたやし油を溶融し、そして適当ならば工程（２）及
    び（３）に付し、即ち （２）化粧スティックの所望の水含有量が達成されるま
    で水を連続的に加え、 （３）生じる混合物を水の添加中に撹拌し、そして （４）次に均一な、撹拌された混合物を型中に導入し、
    そして徐々に冷却することを特徴とする、請求項１また
    は２に記載の組成を有する化粧スティックの製造方法。
  4. 【請求項４】 請求項１または２に記載の組成物を含む
    化粧スティック、殊に口紅、好ましくはリップ・ケア口
    紅。
  5. 【請求項５】 （ａ）みつろう、 （ｂ）ステアリン酸オクタコサニル及び （ｃ）水並びに適当ならば （ｄ）グリセリントリカルボン酸エステル、 （ｅ）グエルベットアルコール、 （ｆ）ミリスチン酸ミリスチル、 （ｇ）ジョジョバ油及び （ｈ）分別されたやし油よりなる群から選ばれる物質、
    並びに適当ならば更にろう、炭化水素、脂肪、油、補助
    剤及び添加剤例えば香料油、保存剤、顔料、光安定剤、
    安定剤及び脂及び／または水溶性活性物質よりなる群か
    ら選ばれる物質からなる調製物の化粧スティック殊に口
    紅における使用。
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