JPH0625382A - ポリイソシアネート組成物 - Google Patents

ポリイソシアネート組成物

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JPH0625382A
JPH0625382A JP4043459A JP4345992A JPH0625382A JP H0625382 A JPH0625382 A JP H0625382A JP 4043459 A JP4043459 A JP 4043459A JP 4345992 A JP4345992 A JP 4345992A JP H0625382 A JPH0625382 A JP H0625382A
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弘章 片野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】変性ジフェニルメタンジイソシアネートを含有
するポリイソシアネート化合物100重量部に対し、シ
リケート化合物を0.1重量部以上、10重量部未満を
含有させて成ることを特徴とするポリイソシアネート組
成物。 【効果】本発明の組成物は低温貯蔵安定性に優れてお
り、ポリウレタン樹脂の製造分野で広く利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温貯蔵安定性に優れた
ポリイソシアネート組成物に関するものである。ポリイ
ソシアネート、例えばポリメチレンポリフェニルポリイ
ソシアネート(以下「ポリメリックMDI」と略す)
は、自動車部材としてハンドル、インストルメントパッ
ド等の内装部材、接着剤等の日用雑貨類に、また、電気
冷蔵庫断熱材等の家電製品、サイジング等外壁材、断熱
雨戸、ドア等の断熱建材、パイプ、タンク等の構造断熱
材等に使用されており、その利用範囲は極めて多岐にわ
たり広い。
【0002】
【従来の技術】ポリメリックMDI及びその誘導体は利
用範囲が極めて多岐にわたり広く、世界中の数多くのポ
リウレタン製品の製造に使われている。従って、その原
料貯蔵の条件範囲は幅広いにもかかわらず、ドラム缶、
石油缶等での貯蔵条件を綿密に管理しているところは少
なく、特にスプレー発泡工事等の現場発泡においては、
貯蔵温度を管理していないのが通常である。よって、冬
季は厳寒地に限らず、原料貯蔵温度が−10℃前後にな
るケースはよくあることである。これに対し、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(以下「MDI」と略す)を
含有するポリメリックMDI及びその誘導体の貯蔵安定
性改善の研究開発は従来から幅広く続けられており、2
5℃における粘度約170センチポイズ(以下、単位を
「cps」と略す)前後のポリメリックMDIの−10
℃における貯蔵安定性が極めて優れた、結晶等の析出が
完璧にないものがイソシアネートメーカーから数多く売
り出されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、25℃
における粘度が160cps以下、特に55〜140c
psの低粘度ポリメリックMDIには、それに含まれる
融点38℃のMDIの含有量が多くなり、その結果、−
10℃前後の低温においてMDIが析出するため、貯蔵
安定性の問題がある。
【0004】一方、1990年に始まったフロン規制対
応から、低粘度、且つ低温貯蔵安定性に優れたポリメリ
ックMDIの需要は増加する傾向にある。また、低温貯
蔵安定性のみ優れたポリイソシアネートの、発泡メーカ
ーからの要求の度合は非常に高いものがある。しかしな
がら、イソシアネート含有率(以下「NCO含有率」ま
たは「NCO%」と略す)を大幅に低下させることな
く、且つ反応性、それから得られるポリウレタン樹脂特
性の変化を最小限に押さえることができるポリメリック
MDIに可溶な添加物は知られていないのが現状であ
る。
【0005】また、ポリメリックMDIには、イソシア
ネート基同士が結合して成る、難溶性のダイマーが含ま
れており、この濃度によっても低温貯蔵安定性は微妙に
左右される。このダイマーは温度が高くなると生成しや
すいため、これらポリメリックMDIの貯蔵には細心の
注意が払われているのが現状であり、少しでも貯蔵温度
の低いイソシアネートの開発が切に要望されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のポリイ
ソシアネート化合物にシリケート化合物を一定量含有さ
せた組成物が、特に低温貯蔵安定性に優れていることを
見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の
要旨は、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(以下
「変性MDI」と略す。)を含有するポリイソシアネー
ト化合物100重量部に対し、シリケート化合物を0.
1重量部以上、10重量部未満含有させて成ることを特
徴とするポリイソシアネート組成物に存する。
【0007】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明に用いる変性MDIを含有するポリイソシアネート化
合物は、通常20〜100重量%、好ましくは60〜1
00重量%、更に好ましくは70〜100重量%のMD
Iと、残りはMDIオリゴマーから成る混合物を変性す
ることにより製造される。変性方法としては、ポリオー
ル変性、カルボジイミド変性、イソシアヌレート変性、
アロファネート変性等が挙げられ、複数の変性方法を組
み合わせてもよい。
【0008】また、上記変性物と、MDIおよび/また
はMDIオリゴマーの混合物の両者を重量比で、通常
5:95〜95:5の範囲で混合することにより所望の
NCO%および粘度となるように調整してもよい。ポリ
オール変性用いられるポリオールとしては、通常のポリ
ウレタン製造用のすべてのポリオールが使用される。か
かるポリイソシアネート化合物は、単独で使用しても複
数を組合わせて使用しても差し支えなく、また、NCO
%は、通常28〜32%、25℃における粘度2500
cps以下のものである。次に、本発明に使用されるシ
リケート化合物について説明する。
【0009】本発明におけるシリケート化合物とは、テ
トラアルコキシシラン、または、そのテトラアルコキシ
シランを加水分解率0〜65%の範囲で加水分解重縮合
して得たシリケートオリゴマーである。また、そのシリ
ケートオリゴマーと分子量80以上500未満で官能基
数1の活性水素化合物とをアルコキシ基数/活性水素数
1〜15の範囲で反応させるか、または、シリケートオ
リゴマーと分子量500以上で官能基数2以下の活性水
素含有化合物とをアルコキシ数/活性水素数10〜10
0の範囲で反応させて得られる変性シリケート化合物も
本発明のシリケート化合物に含まれる。テトラアルコキ
シシランは下記式で示される化合物である。
【0010】
【化1】
【0011】(ここでR1〜R4は、同じでも異なっても
よくメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル等の
アルキル基であり、これらはアリール基、アリールオキ
シ基等で置換されていてもよい。)
【0012】シリケートオリゴマーは、上記のテトラア
ルコキシシランモノマーを加水分解、重縮合して得られ
る。その反応は下記(1)式の通りである。オリゴマー
の製造はテトラアルコキシシランモノマー中に酸性、中
性あるいはアルカリ性の水を必要量だけ加え、反応によ
って生じるアルコール(加えた水の2倍モル生じる)を
除去することによって行なわれる。シリケートオリゴマ
ーの加水分解率とは、(2)式に従って計算される値で
あり、求める加水分解率によって加える水の量は決定さ
れる。
【0013】
【化2】 Si(OR)4+nH2O → Si(OR)4-2nn+2nROH (1)
【0014】
【数1】
【0015】即ち、テトラアルコキシシランの4つの全
てのアルコキシ基が分解したものは加水分解率100
%、2つのアルコキシ基が分解したものは加水分解率5
0%として表す。加水分解は100%まで可能である
が、100%加水分解率品は完全なSiO2の固体であ
り、加水分解率が70%をこえるものはゼラチン状のゲ
ルもしくは固体であり、また加水分解率が65〜70%
までのものは粘度が高く、さらに空気中の僅かな水分と
反応しゲル化してしまい貯蔵安定性及び取扱いが非常に
困難である。従って本発明において加水分解率が0(す
なわちテトラアルコキシシランモノマー)〜65%まで
のシリケートオリゴマー、好ましくは加水分解率0〜6
0%のものがよい。
【0016】また、その他のシリケート化合物として、
上記のシリケートオリゴマー分子量80以上500未満
で官能基数1の活性水素含有化合物とアルコキシ基数/
活性水素数比1〜15の範囲で反応させるか、または、
シリケートオリゴマーを分子量500以上、好ましくは
500〜2000で官能基数2以下の活性水素含有化合
物とアルコキシ基数/活性水素数比10〜100の範囲
で反応させることにより得られる変性シリケート化合物
を使用することもできる。ここで、使用される活性水素
含有化合物としては、以下に示すI〜IVのものがあ
る。
【0017】分子量80以上500未満 I. 1価アルコール 分子量80以上500未満の1価アルコール、好ましく
は芳香族環を含有する化合物。例えばフェノール、ベン
ジルアルコール、2−フェノキシエタノール、2,4−
ジメチルフェノール等がある。 II. ポリエーテル系アルコール 1価アルコールもしくは1価カルボン酸にアルキレンオ
キサイドを付加し分子量を80〜500未満としたも
の。1価アルコールとしては、例えばメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、フェノール、ベン
ジルアルコール等がある。1価のカルボン酸としては、
例えばギ酸、酢酸、酪酸、安息香酸等がある。アルキレ
ンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等がある。
【0018】分子量500以上 III. ポリエーテル系アルコール 官能基数1 1価アルコールもしくは1価カルボン
酸にアルキレンオキサイドを、少なくとも6モル以上、
好ましくは10モル以上付加し、分子量を500以上、
好ましくは500〜1500としたもの。1価アルコー
ル、1価カルボン酸、アルキレンオキサイドとしては、
IIに示したものが使用できる。 官能基数2 2価アルコールもしくは2価カルボン
酸にアルキレンオキサイドを少なくとも8モル以上、好
ましくは10モル以上付加し、分子量を500以上、好
ましくは800〜2000としたもの。2価アルコール
としては、たとえばエチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ビスフェノールA、ハイド
ロキノン、カテコール等がある。2価カルボン酸として
は、例えばマレイン酸、コハク酸、アジピン酸、フタル
酸、ダイマー酸等がある。アルキレンオキサイドとして
は、IIと同じものが使用できる。
【0019】IV. ポリエステル系アルコール 2価カルボン酸と2価アルコールとをエステル化反応さ
せ、分子量を500以上、好ましくは1000〜200
0としたもの。2価カルボン酸としては、IIIと同じ
ものが使用できる。2価アルコールとしては、IIIに
示したアルコール類、およびIIIの2価アルコールに
アルキレンオキサイドを付加したものも使用できる。活
性水素化合物が官能基数が3以上のポリエーテル、ポリ
エステルアルコールは、シリケート化合物と反応を行う
と、その生成物がゲル化もしくは固化してしまうため使
用できない。また分子量は80未満、官能基数が1の活
性水素化合物、または分子量が500未満の官能基数が
2以下の活性水素含有化合物はシリケートオリゴマー反
応物がイソシアネートと相溶せず分解してしまうため使
用できない。活性水素含有化合物シリケートオリゴマー
の反応はa)分子量80以上500未満で官能基数が1
の活性水素化合物では、好ましくはアルコキシ基数/活
性水素数比1〜15、特に好ましくは3〜15の範囲
で、また、b)分子量500以上で官能基数が2以下の
活性水素化合物では、好ましくはアルコキシ基数/活性
水素数比10〜100、特に好ましくは15〜80の範
囲で行うとよい。ここでアルコキシ基数/活性水素数比
とは、下記の(3)式によって表される値である。
【0020】
【数2】 アルコキシ基当量とはシリケートオリゴマー1g中のア
ルコキシ基の数であり、(1)式において、Rをメチル
基とすればアルコキシ基当量は、(4)式のように与え
られる。
【0021】
【数3】 アルコキシ基当量=(4−2n)/[28+31×(4−2n)+16×n] (4) 加水分解率40%の場合、n=0.8であるから、アル
キル基当量は0.0208となる。活性水素当量とは、
活性水素含有化合物1g中の活性水素の数であり、その
水酸基価を用いて(5)式のように与えられる。
【数4】 活性水素当量=水酸基価/56110 (5) 水酸基価112の活性水素含有化合物の活性水素当量
は、0.0020である。以上のことから、シリケート
オリゴマーの加水分解率及び活性水素含有化合物の水酸
基価が明らかであれば、両者の反応割合が決定される。
そして、その反応方法には次の2通りがある。
【0022】 所定量のシリケートオリゴマーと所定
量の活性水素含有化合物とを、反応容器に取り窒素雰囲
気下にて60〜140℃に昇温し、反応によって生じる
アルコールを除去する。反応は遊離の活性水素がなくな
るまで、即ち、生じるアルコール量が加えた活性水素数
と同モル数以上となるまで行う必要があるが、この同モ
ル数以上に生成しているアルコールはシリケートオリゴ
マー同士の縮合によって生じるアルコールであるため、
あまり除去しすぎてはいけない。アルコールを除去しす
ぎるということは、即ちシリケートオリゴマーの加水分
解率を上げることと同じであり、上げすぎると反応混合
液全体がゲル化するか固化してしまう。尚反応に際して
触媒は使用しなくてもよい。使用する場合、触媒は、通
常のエステル化触媒、エステル交換触媒、例えばアルキ
ルスズ、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、チタン酸
エステル等が使用できる。 所定量のシリケートオリゴマーと所定量の活性水素
含有化合物とを、反応容器に取り、減圧下にて40〜1
20℃まで昇温し、反応によって生じるアルコールを除
去する。生じるアルコール及び触媒についてはと同様
である。
【0023】シリケートオリゴマーと分子量80以上5
00未満の活性水素を1つ含有する化合物とを好ましく
はアルコキシ数/活性水素数比1〜15、特に好ましく
は3〜15の範囲で反応させるが、この比が1未満で
は、アルコールが残ってしまい、このアルコールがイソ
シアネートと反応してしまうため混合できない。またこ
の比が15を越える場合は活性水素含有化合物量が少な
すぎるため反応生成物はイソシアネートに可溶化しな
い。またシリケートオリゴマーと分子量500以上で活
性水素を1つまたは2つ含有する化合物とを好ましくは
アルコキシ基数/活性水素数比10〜100、特に好ま
しくは15〜80の範囲で反応させるが、この比が10
未満では活性水素含有化合物量が多いため、反応生成物
はゲル化もしくは固化してしまう。またこの比が100
を越える場合は活性水素含有化合物量が少なすぎるため
反応生成物はイソシアネートに可溶化しない。
【0024】前述のようにしてシリケートオリゴマーと
活性水素含有化合物とを反応させて得られた本発明の変
性シリケート化合物は、回転粘度計を用い、25℃で測
定した粘度が0.001〜1,000ポイズであり、ま
た、後記実施例におけるイソシアネートと混合試験にお
いてイソシアネートとの反応が起こらなかった事実によ
り、実質的に活性水素を有していないという特性を有す
る。そして、本発明において、好ましい変性シリケート
化合物は、0.001〜100ポイズの範囲の粘度を有
するものであり、更に好ましい変性シリケート化合物の
粘度は、0.01〜5ポイズの範囲である。
【0025】以上のような本発明のシリケート化合物は
ポリイソシアネート中に溶解または分解して安定した正
常の組成物となし得る。本発明において、シリケート化
合物のポリイソシアネートへの混合割合はポリイソシア
ネートに対し、シリケート化合物の量が0.1重量%以
上、10重量%未満、好ましくは0.2〜5重量%であ
る。0.1重量%以下では低温貯蔵安定性が低下し、シ
リケート化合物の添加効果が少なくなる。また、10重
量%以上では耐水性の低下が問題となる。即ち、この混
合液の貯蔵および取扱いには水に十分注意することが必
要である。とくにシリケート化合物のほうがイソシアネ
ートより水に対する反応性が高いため、シリケート化合
物は空気中の水分と容易に反応し、不溶性のシリカ(S
iO2)を生じてしまう。また、この混合液に可溶な、
他のイソシアネート、シリコーン界面活性剤および有機
溶剤を添加して使用することは構わない。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例、及び比較例により具体
的に説明するが、その要旨を超えない限り、以下に限定
されるものではない。 MDI含量はトーソー(株)社製の高速GPC装
置、HLC−8020を使用して定量した。 NCO含有率は、JIS K 1603に記載の方
法により、また、粘度はE型回転粘度計(東京計器
(株)製)により測定した。 用いた添加物は次のとおりである。 テトラエチルシリケート : 東京化成工業(株)社
製 CLP : トリスクロロエチルフ
ォスフェート(和光純薬社製) キシレン : 特級(関東化学社製)
【0027】 添加量はポリイソシアネート100重
量部に対する量で示した。 可溶化試験の○、△、×は、目視による可溶化結果
を示し、○は可溶、△は平均分散状態、×は分離を示
す。判定基準の中で、シリケート化合物とポリイソシア
ネートとが分離し2層になったものを分離とし、混合中
等に空気中の水分が混入し変性シリケートが加水分解し
てSiO2の固体のみが生じたものは可溶と判定してい
る。 低温貯蔵安定性においては混合液を密閉容器に取
り、0℃の雰囲気中で1ヶ月間、保存し、目視にて結晶
等の析出の有無を観察した。数字は濁り発生又は結晶析
出時間を表した。また、1ヶ月間(約700時間)でも
結晶析出しなかった場合を「>700」と表した。
【0028】 試験に用いたポリイソシアネート化合
物B〜Jにつき、以下の方法によって製造した。 B、C : MDIに公知の燐系触媒(トリフェニルフ
ォスファイト)を10ppm加え、200〜240℃に
加熱反応させて、NCO含有率29.1%および27.
8%の2種の変性イソシアネート化合物を得た。 D : MDIに低分子量ジオール(ポリプロピレ
ングリコール混合物)と高分子量ポリエステルポリオー
ル(分子量1500、アジピン酸エステルポリオール)
の混合物を加え50〜80℃で反応させて、NCO含有
率17.1%の変性イソシアネートを得、更に90〜1
35℃に加熱してNCO含有率16.5%の変性イソシ
アネート化合物を得た。 E : MDIに公知の錫系触媒(ジブチルチンジ
ラウレート)を10ppm加え加熱反応させてNCO含
有率29.5%の変性イソシアネート化合物を得、更に
高分子量ポリエーテルポリオール(分子量1500)を
反応させてNCO含有率19.1%の変性イソシアネー
ト化合物を得た。
【0029】F、G : 上記Bのイソシアネート化合
物に上記Dで使用した低分子量ジオールと高分子量ポリ
エーテルポリオール(分子量5000)の混合物を反応
させNCO含有率23.6%および16.9%の2種の
変性イソシアネート化合物を得た。 H : 上記Fと同様の方法によりNCO含有率1
9.5%の変性イソシアネート化合物を得、更に90〜
135℃に加熱反応させてNCO含有率17.7%の変
性イソシアネート化合物を得た。 I : 上記Bと同様の方法によりNCO含有率2
8.6%の変性イソシアネート化合物を得、更に上記D
で使用した低分子量ジオールを反応させてNCO含有率
23.1%の変性イソシアネート化合物を得た。 J : 上記Bの変性イソシアネート化合物のに上
記Dで使用した低分子量ジオールと上記Fで使用した高
分子量ポリエーテルポリオールの混合物を加え反応させ
てNCO含有率21.9%の変性イソシアネート化合物
を得た。
【0030】実施例1〜17、比較例1〜18 表−1に低温貯蔵安定性に使用した各種ポリイソシアネ
ート化合物を示した。それら各種ポリイソシアネートと
シリケート化合物等の添加物を混合して、ポリイソシア
ネート組成物を得、その評価結果を表−2に示した。
【0031】
【表1】 変性法: (c):カルボジイミド変性
(u):ポリオール変性 (i):イソシアヌレート変性 (a):アロフォネ
ート変性 ポリオール変性ポリオール: (イ):低分子
量エーテル系ポリオール (ロ):高分子量エーテル系ポリオール (ハ):低分子量エステル系ポリオール MDI cont(%):変性前のMDI含量として示
した。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】実施例18〜33 比較例14で用いたポリイソシアネート化合物(P)
に、表−3に示す各種アルコキシシラン化合物を添加し
て、ポリイソシアネート組成物を得た。
【0035】
【表4】
【0036】実施例34 加水分解率40%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、エチレンオキサイド(以下「EO」と略す)とプロ
ピレンオキサイド(以下「PO」と略す)との付加重合
ポリエーテルポリオール(EO/PO=60/40wt
%、分子量1400、水酸基価80)とをアルキル基数
/活性水素数=20の割合で反応容器にとり、窒素雰囲
気にて昇温し100℃にて反応させ、生じるメチルアル
コールを蒸留により除去し、粘度0.13ポイズのシリ
ケート化合物を得た。このシリケート化合物とポリイソ
シアネート化合物(P)との混合結果を表−4に示す。
【0037】実施例35 実施例34と同じ化合物を同じ反応割合で反応容器にと
り、3〜10mmHgの減圧下で80〜100℃まで昇
温し、反応によって生じるメチルアルコールを除去し粘
度、0.14ポイズのシリケート化合物を得た。得られ
たシリケート化合物とポリイソシアネート化合物(P)
との混合結果を表−4に示す。 実施例36 加水分解率40%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、n−ブタノールにEOを付加したポリエーテルアル
コール(分子量700、水酸基価80)とを、アルコキ
シ基数/活性水素数=25の割合で製造例2と同様に減
圧下にて反応させて、粘度0.25ポイズのシリケート
化合物を得た。得られたシリケート化合物とポリイソシ
リアネート化合物(P)との混合結果を表−4に示す。
【0038】実施例37 実施例36と同じ化合物を、アルコキシ基数/活性水素
数=4の割合で実施例36と同様に減圧下にて反応させ
て、粘度0.18ポイズのシリケート化合物を得た。得
られたシリケート化合物とポリイソシアネート化合物
(P)との混合結果を表−4に示す。 実施例38 加水分解率40%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、EOとPOとの付加重合ポリエーテルポリオール
(EO/PO=60/40wt%、分子量1400、水
酸基価80)とを、アルコキシ基数/活性水素数=20
の割合で反応容器に取り、窒素雰囲気にて昇温し100
℃にて反応させ、生じるメチルアルコールを蒸留により
除去し、粘度2.10ポイズのシリケート化合物を得
た。得られたシリケート化合物とのポリイソシアネート
(P)との混合結果を表−4に示す。
【0039】実施例39 実施例38と同じ化合物を同じ反応割合で反応容器にと
り、3〜10mmHgの減圧下で80〜100℃まで昇
温し、反応によって生じるメチルアルコールを除去し、
粘度2.10ポイズのシリケート化合物を得た。得られ
たシリケート化合物とポリイソシアネート化合物(P)
との混合結果を表−4に示す。 実施例40 加水分解率50%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、n−ブタノールにEOを付加したポリエーテルアル
コール(分子量700、水酸基価80)とを、アルコキ
シ基数/活性水素数=25の割合で製造例6と同様に減
圧下にて反応させて、粘度2.00ポイズのシリケート
化合物を得た。得られたシリケート化合物とポリイソシ
アネート化合物(P)との混合結果を表−4に示す。
【0040】実施例41 加水分解率40%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、アジピン酸と1,4−ブタンジオールを反応させた
ポリエステルポリオール(分子量2000、水酸基価5
6)とを、アルコキシ基数/活性水素数=20で、実施
例39と同様に減圧下にて反応させて、粘度1.70ポ
イズのシリケート化合物を得た。得られたシリケート化
合物とポリイソシアネート化合物(P)との混合結果を
表−4に示す。 比較例19 実施例35と同じ化合物をアルキル基数/活性水素数=
200で、製造例35と同様に反応させシリケート化合
物を得た。得られたシリケート化合物とポリイソシアネ
ート化合物(P)との混合結果を表−4に示す。
【0041】比較例20 加水分解率40%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、n−ブタノールにEOを付加したポリエーテルアル
コール(分子量350、水酸基価160)とを、実施例
35と同様に反応させシリケート化合物を得た。得られ
たシリケート化合物とポリイソシアネート化合物(P)
との混合結果を表−4に示す。
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、貯蔵安定性に極めて優
れたポリイソシアネート化合物が提供され、それを使用
した自動車バンパー、ハンドル、靴底、車輪、接着剤、
塗料、繊維、合成皮革、床材、更に近年開発されつつあ
る高性能自動車シートクッション用オールMDI軟質ウ
レタンフォーム用等のMDIを主成分とするポリイソシ
アネートを使用するウレタン樹脂製品等の製造分野にお
いて、寄与するところが大である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】実施例41 加水分解率40%のテトラメチルシリケートオリゴマー
と、アジピン酸と1,4−ブタンジオールを反応させた
ポリエステルポリオール(分子量2000、水酸基価5
6)とを、アルコキシ基数/活性水素数=20で、実施
例39と同様に減圧下にて反応させて、粘度1.70ポ
イズのシリケート化合物を得た。得られたシリケート化
合物とポリイソシアネート化合物(P)との混合結果を
表−4に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉木 裕美子 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成ダウ株式会社横浜研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変性ジフェニルメタンジイソシアネー
    トを含有するポリイソシアネート化合物100重量部に
    対し、シリケート化合物を0.1重量部以上、10重量
    部未満を含有させて成ることを特徴とするポリイソシア
    ネート組成物。
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