JP4332892B2 - ポリエステルポリオールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエステルポリオールの製造方法に関する。さらに詳しくは、硬質ポリウレタンフォームの製造に好適に使用されるポリエステルポリオールの製造方法及び当該方法で製造されたポリエステルポリオールに関する。
硬質ポリウレタンフォームは、一般に優れた断熱特性を有することから、冷蔵室、冷蔵庫、冷凍室、冷凍庫、各種建造物などの断熱壁構築用部材として、広く使用されている。硬質ポリウレタンフォームは、一般に、ポリイソシアネート成分からなる液(以下、A液という)と、ポリエーテルポリオール成分、ポリエステルポリオール成分および発泡剤、さらに必要に応じて、触媒や整泡剤などを混合した混合液(以下、B液という)とを用意し、A液とB液とを混合して、短時間で発泡、硬化させる方法によって製造される。このため硬質ポリウレタンフォームの製造に使用されるポリエステルポリオールには、低粘度であること、および発泡剤との相溶性に優れていることが必要である。
硬質ポリウレタンフォームを、各種建造物の断熱壁構築用部材として使用するには、硬質ポリウレタンフォームに難燃性を付与する必要がある。硬質ポリウレタンフォームに難燃性を付与する方法としては、硬質ポリウレタンフォーム製造用原料に、例えば、(1)有機リン酸エステル系などの難燃剤を添加する方法、(2)ポリオール成分の種類を選択する方法などがある。後者の(2)の方法によるときは、ポリオール成分としてポリエステルポリオールを使用し、特にそのポリエステルポリオール中に占める芳香族構造を有する成分の濃度を高くすると、難燃性が向上することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
ポリエステルポリオールに芳香族構造を有する成分を導入するためには、製造原料のポリカルボン酸成分として、芳香族ポリカルボン酸を用いる。例えば、無水フタル酸を用いた場合には、難燃性の高いポリエステルポリオールが得られる。さらにその一部または全部を、テレフタル酸で置換すると、さらに難燃性が向上することが知られている。
ところで、ポリエステルポリオールを製造する際に、ポリカルボン酸成分としてテレフタル酸を用いると、無水フタル酸などを用いた場合に比べて、時間の経過に応じてポリエステルポリオールが白濁(一部が結晶化)を生じることが問題となる。テレフタル酸の比率が多くなればなるほど、この白濁の傾向が顕著に表れる。具体的には、原料ポリカルボン酸のうち、テレフタル酸を用いない場合に全く白濁を生じないのに対し、約50重量%程度のテレフタル酸を用いると、約3ヶ月程度で白濁、テレフタル酸が100%の場合には約1ヶ月程度あるいはもっと短期間で白濁する。
テレフタル酸を使用しても、白濁が起こらないようにできれば、テレフタル酸の割合をより多くして、硬質ポリウレタンフォームの難燃性を一層向上させることができる。この白濁を防止する方法としては、トリエチレングリコールやトリエチレングリコール副生ボトムを反応原料の一部に使用する方法が提案されているが、このものだけでは、以下に述べるように、得られるポリエステルポリオールの発泡剤との相溶性が低いといった問題が残される。
近年オゾン層の破壊が問題となり、従来硬質ポリウレタンフォームの発泡剤として使用されていたフロン系発泡剤の一部が使用禁止され、現在使用できるフロン系発泡剤としては、オゾン層破壊係数の小さいHCFC−141bが主として使用されている。しかしこのHCFC−141bも、オゾン層破壊係数がゼロではないので、将来、使用が制限される可能性もある。その代替品としては、HFC−245fa、HFC―365mfc、ペンタン、シクロペンタンなどが想定されている。
HFC−245fa、HFC―365mfc、ペンタン、シクロペンタンなどの、将来使用が想定される発泡剤に共通の問題点として、B液の主成分であるポリエーテルポリオール成分、およびポリエステルポリオール成分との相溶性が低いことが挙げられるが、特にポリエステルポリオール成分との相溶性の低いことが大きな問題である。この相溶性が改良されれば、均一安定性の良いB液が得られ、また、ポリエーテルポリオール成分、ポリエステルポリオール成分などの種類、およびその混合比率など、B液処方の自由度の向上につながる。B液の均一安定化を図るために、一般に整泡剤として、界面活性剤、特にノニオン系界面活性剤を添加することが広く行われているが、その効果は充分とは言い得ない。
特開平11−60918号公報 特開2000−17058号公報
本発明者は、テレフタル酸を原料ポリカルボン酸成分に用いた場合に生じる白濁の問題を解決するとともに、難燃性が高く、発泡剤との相溶性に優れ、かつ、低粘度のポリエステルポリオールの工業的に有利な製造方法を提供することを目的として、鋭意、検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の目的は、次のとおりである。
(1)ポリエステルポリオールを製造する際、原料ポリカルボン酸成分としてテレフタル酸を用いる場合に生じる白濁の問題を解消する方法を提供すること。
(2)発泡剤とポリエステルポリオール成分との相溶性の悪さの問題を解決し、発泡剤との相溶性に優れ、かつ、低粘度のポリエステルポリオールの製造方法を提供すること。
(3)硬質ポリウレタンフォームとした時に、優れた難燃性を発揮するポリエステルポリオールの工業的有利な製造方法を提供すること。
上記課題を解決するため、本発明では、テレフタル酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分としてジエチレングリコールとを反応させてポリエステルポリオールを製造するにあたり、さらにポリオール成分の一部としてトリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを使用することを特徴とするポリエステルポリオールの製造方法及び当該製造方法によって製造されたポリエステルポリオールを提供する。
本発明の詳細は、以下に説明するが、次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
(1)本発明に係るポリエステルポリオールの製造方法によれば、テレフタル酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分としてジエチレングリコールとを反応させてポリエステルポリオールを製造する際に、さらにポリオール成分の一部としてトリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを使用することにより、テレフタル酸を原料ポリカルボン酸成分に用いた場合に生じる生成物の白濁問題を解消し、さらにHFC−245fa、HFC―365mfc、ペンタン、シクロペンタンなどの環境に好適な発泡剤と、B液の主成分、特にポリエステルポリオール成分との相溶性の悪さの問題が解決され、硬質ポリウレタンフォームの製造に好適に使用されるポリエステルポリオールが提供される。
(2)本発明に係るポリエステルポリオールの製造方法によれば、発泡剤との相溶性の良好なポリエステルポリオールが提供されるので、硬質ポリウレタンフォームの製造に好適に使用される均一安定性の良いB液が得られ、また、ポリエーテルポリオール成分、ポリエステルポリオール成分などの種類、およびその混合比率などのB液処方の自由度の向上にもつながる。
(3)本発明に係るポリエステルポリオールの製造方法によれば、難燃性付与効果の大きいテレフタル酸の割合をより多くして生成物の難燃性をより高めることができる。
(4)本発明に係る製造方法によれば、硬質ポリウレタンフォームの製造に好適に使用されるポリエステルポリオールを、工業的に有利に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明方法によって得られるポリエステルポリオールは、ポリカルボン酸成分とポリオール成分との反応によって得られるポリエステルポリオールであり、好適には、硬質ポリウレタンフォームの製造に使用されるポリエステルポリオールである。
本発明方法によるときは、上記ポリエステルポリオールの製造原料であるポリカルボン酸成分として、少なくともテレフタル酸を使用する。さらに、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸、または、芳香族トリカルボン酸を使用することができる。好適な芳香族ポリカルボン酸成分としては、フタル酸、トリメリット酸、およびこれらの酸無水物が挙げられる。さらに、これら芳香族ポリカルボン酸に、若干量のコハク酸、マレイン酸、アジピン酸などの脂肪族ポリカルボン酸を混合したものでもよい。これらテレフタル酸以外のポリカルボン酸成分のうち、特に好ましいのは、フタル酸、無水フタル酸である。ポリカルボン酸成分中のテレフタル酸の使用量としては40重量%以上が好ましい。
本発明方法において、上記ポリエステルポリオールの製造原料であるポリオール成分の一部としてトリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを使用する。
トリエチレングリコールの使用量は、ポリオール成分全体の10〜60重量%である。トリエチレングリコールの量がポリオール成分全体の10重量%未満では、白濁を防ぐ効果がほとんど認められず、他方、60重量%を越えると、反応時間が著しく増加するなどの悪影響が生じる恐れがある。トリエチレングリコールの好ましい量は、20〜50重量%である。
ポリプロピレングリコールとしては、数平均分子量200〜3,000のものであり、中でも好ましいのは、数平均分子量300〜2,000のポリプロピレングリコールであり、最も好ましくは数平均分子量400〜1,000のポリプロピレングリコールである。これらポリプロピレングリコールは単独でも混合物であってよく、混合比も特に制限がない。なお、ポリプロピレングリコールは、工業的にはプロピレンオキサイドの開環重合により様々な分子量分布のものが得られるが、その分子量分布や製造方法によって、プロピレングリコールのモノマーやオリゴマーが含まれていてもよい。
このポリプロピレングリコールの使用量は、ポリオール成分全体の10〜40重量%であり、ポリプロピレングリコールの使用量が、ポリオール成分の10重量%未満では、発泡剤との相溶性向上および粘度を低下させる効果が小さく、一方40重量%を越えると、硬質ポリウレタンフォームを製造した際に、難燃性の低下やフォームの強度などに悪影響が表れる傾向があり、いずれも好ましくない。なお、上記の使用量に関して、トリエチレングリコールの使用量が60重量%に、ポリプロピレングリコールの使用量が40重量%に同時になることはない。
ポリオール成分の一部としてトリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを使用することにより白濁防止等の本発明の効果が得られるが、特にポリオール成分としてジエチレングリコールを使用する場合に顕著な効果を得ることができる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに別のポリオールを使用しても良く、例えば、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどのジオールおよびトリオールが挙げられる。
目的とするポリエステルポリオールは、上記ポリカルボン酸成分およびポリオール成分を、触媒の存在下に通常150〜230℃で反応させることによって、製造することができる。上記の成分を反応させる際の圧力は、常圧でもよいが、副生する水を系外に除去し、反応を速やかに完結させるために、反応の進行に伴って徐々に減圧するのが好ましい。また、特に反応開始時には、生成するポリエステルポリオールの着色を防ぐために、反応容器の空間部を窒素ガスで置換し、さらに反応液中の溶存酸素も除去することが好ましい。触媒としては、一般に酸触媒が用いられる。例えば、ルイス酸であるテトライソプロピルチタネートが好適であるが、パラトルエンスルホン酸などのブレンステッド酸であってもよい。
本発明に係る製造方法によって得られるポリエステルポリオールは、硬質ポリウレタンフォームの製造用として好適である。硬質ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネート成分、ポリエーテルポリオール成分、ポリエステルポリオール成分および発泡剤、さらに必要に応じて、触媒や整泡剤などを混合して、短時間で発泡、硬化させる方法によって製造することができる。
上記ポリイソシアネート成分としては、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する有機化合物であればよく、特に限定されない。例えば、脂肪族系ポリイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネート、および芳香族系ポリイソシアネート、またはこれらの変性物が挙げられる。好ましくは、芳香族系ポリイソシアネート、またはこれらの変性物が挙げられ、その例としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、およびこれらのカルボジイミド変性物などが挙げられる。
上記ポリエーテルポリオール成分としては、アルキレンオキシド重合物、糖重合物、およびこれらのアミン変性物、ポリアミンとアルキレンオキシドとの反応物などが挙げられる。ポリエーテルポリオール成分は、多品種市販されているので入手が容易であり、これら市販品を単独でまたは混合して使用することができる。
上記ポリエステルポリオール成分としては、上記の方法によって製造されるポリエステルポリオールを用いる。この場合、発泡剤として、例えば、HCFC−141b、HFC−245fa、HFC―365mfcなどのフロン系発泡剤を使用することができる。これらの発泡剤は、単独でまたは混合して使用することができる。
硬質ポリウレタンフオームの製造時に使用できる触媒としては、通常のウレタンフォームの製造に使用される公知の触媒が制限なく使用できる。例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミンなどのアミン系触媒が挙げられる。硬質ポリウレタンフォームの製造時に使用できる整泡剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、またはカチオン系界面活性剤を用いることができる。中でも、ノニオン系界面活性剤が好ましく、特にシリコーン系界面活性剤が好適である。
以下、本発明に係る製造方法の具体的例を、実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の記載に限定されるものではない。
攪拌機、還流冷却機、温度計、圧力計、加熱装置などを装備した、容積が2リットルのガラス製反応器に、無水フタル酸68g、テレフタル酸304g、ジエチレングリコール315g、エチレングリコール28g、トリエチレングリコール76g、ポリプロピレングリコール(数平均分子量400)283gを仕込み、反応器の空間部を窒素ガス置換した後、反応器内用物の加熱を開始した。反応器内温が180℃に達した時点で、触媒としてテトライソプロピルチタネート0.5gを反応器内に添加し、反応を開始した。その後、2時間かけて内温を200℃に昇温し、反応終了時までこの温度を保持した。
一方、反応器内の圧力は、内温が180℃の時点から内温が200℃に達するまでは、常圧に対する減圧度で−13.3kPaに維持した。その後、4時間かけて徐々に減圧して、常圧に対する減圧度で−81.3kPaとし、反応が終了するまでこの圧力を保持した。反応の進行に伴い、反応混合物は均一な溶液になることが、目視観察された。反応進行中に、反応混合物の一部を反応器から抜き出して、抜き出した試料につき、酸価を測定して反応の進行状況確認の指標とした。なお、酸価はJIS K15571970に準拠して測定した。反応の終了は、酸価が3以下となり、かつ、反応混合物が均一な溶液をなった時点とし、反応容器に触媒を添加した時点から反応終了までの所用時間を、反応時間とした。
反応終了後、加熱を停止して100℃付近まで冷却し、反応生成物を抜き出し、抜き出した試料につき粘度を測定した。また、ポリエステルポリオールと発泡剤との相溶性の指標として、得られた溶解度を測定した。なお、粘度は、回転粘度計(B型粘度計)を使用し25℃で測定した。ポリエステルポリオールに対する発泡剤の溶解度は、室温・大気圧下の解放系において、所定量のポリエステルポリオールに発泡剤(HFC−245fa、HFC−365mfc、シクロペンタン等)を徐々に添加し、目視で透明な均一相を形成しうる最大添加量を測定して溶解度とした。
次に、得られたポリエステルポリオールを室温と40℃、60℃の恒温槽でそれぞれ3ヶ月間保存し、何れの温度でも全く白濁しなかったものを○(合格)、何れかの温度で少しでも白濁を生じたものを×(不合格)とした。これらの結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸67g、テレフタル酸299g、ジエチレングリコール296g、エチレングリコール28g、トリエチレングリコール105gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)279gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸65g、テレフタル酸292g、ジエチレングリコール243g、エチレングリコール27g、トリエチレングリコール172gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)273gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸62g、テレフタル酸279g、ジエチレングリコール179g、エチレングリコール26g、トリエチレングリコール253gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)269gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸57g、テレフタル酸256g、ジエチレングリコール53g、エチレングリコール24g、トリエチレングリコール411gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)262gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
[比較例1]
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸70g、テレフタル酸315g、ジエチレングリコール377g、エチレングリコール29g、およびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)285gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸76g、テレフタル酸341g、ジエチレングリコール220g、エチレングリコール32g、トリエチレングリコール312gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)103gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸72g、テレフタル酸324g、ジエチレングリコール210g、エチレングリコール30g、トリエチレングリコール297gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)146gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸69g、テレフタル酸309g、ジエチレングリコール200g、エチレングリコール29g、トリエチレングリコール283gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)186gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸66g、テレフタル酸297g、ジエチレングリコール190g、エチレングリコール28g、トリエチレングリコール268gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)223gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸63g、テレフタル酸284g、ジエチレングリコール182g、エチレングリコール27g、トリエチレングリコール257gおよびポリプロピレングリコール(数平均分子量400)257gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
[比較例2]
実施例1に記載の例において、仕込み成分を、無水フタル酸84g、テレフタル酸377g、ジエチレングリコール247g、エチレングリコール35g、トリエチレングリコール349gと変えた外は、同例におけると同様の手順で反応させた。反応混合物が均一化したことを目視観察によって確認し、同時に反応生成物につき酸価を測定することによって反応完結を確認し、反応を終了した。反応生成物についての実施例1と同様の評価を行い結果を「表1」に示した。
Figure 0004332892
表中「−」は未測定を意味し、保存試験結果は、室温、40℃及び60℃の何れの温度でも白濁が生じなかったものを○とし、何れかの温度で少しでも白濁が生じた場合を×で示した。
表1より、次のことが明らかである。
(1)テレフタル酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分とを反応させて、ポリエステルポリオールを製造するに際し、トリエチレングリコールをポリオール成分全体の10〜60重量%の範囲で使用した実施例1〜実施例5においては、いずれも3ヶ月間は白濁することがない。
(2)これに対し、トリエチレングリコールを使用しなかった比較例1においては、それぞれ原料組成の対応している実施例1〜実施例5と比較して、3ヶ月以内での白濁が認められる。
(3)ポリプロピレングリコールをポリオール成分全体の10〜40重量%の範囲で使用した実施例6〜実施例10においては、いずれもポリエステルポリオールの粘度が低く、かつ発泡剤の溶解度が大きい。
(4)これに対し、ポリプロピレングリコールを併用しなかった比較例2においては、それぞれ対応する実施例6〜実施例10と比較して、ポリエステルポリオールの粘度が高く、かつ発泡剤の溶解度が小さい。
本発明は、以上詳細に説明した通りの特別に有利な効果を奏し、本発明よって得られるポリエステルポリオールは、硬質ポリウレタンの製造に好適使用できその産業上の利用価値は極めて大である。

Claims (5)

  1. テレフタル酸を含有するポリカルボン酸成分とポリオール成分としてジエチレングリコールとを反応させてポリエステルポリオールを製造するにあたり、さらにポリオール成分の一部としてトリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを使用することを特徴とするポリエステルポリオールの製造方法。
  2. ポリプロピレングリコールの数平均分子量が200〜3,000である、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
  3. トリエチレングリコールの使用量がポリオール成分全体の10〜60重量%である、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
  4. ポリプロピレングリコールの使用量がポリオール成分全体の10〜40重量%である、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
  5. ポリカルボン酸成分として、テレフタル酸を原料ポリカルボン酸成分中の40重量%以上使用する、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造法。
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