JPH06251642A - 配線板用同軸ワイヤとその同軸ワイヤを使用した配線板の製造法 - Google Patents

配線板用同軸ワイヤとその同軸ワイヤを使用した配線板の製造法

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JPH06251642A
JPH06251642A JP3717193A JP3717193A JPH06251642A JP H06251642 A JPH06251642 A JP H06251642A JP 3717193 A JP3717193 A JP 3717193A JP 3717193 A JP3717193 A JP 3717193A JP H06251642 A JPH06251642 A JP H06251642A
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wire
layer
coaxial
coaxial wire
shield layer
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Application number
JP3717193A
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English (en)
Inventor
Yasushi Shimada
靖 島田
Yorio Iwasaki
順雄 岩崎
Shigeharu Ariga
茂晴 有家
Eisaku Ikui
栄作 生井
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シールド層とその外側の樹脂層との密着性が強
く、且つ生産性、経済性に優れた配線板用同軸ワイヤと
その同軸ワイヤを使用した配線板の製造法を提供するこ
と。 【構成】ワイヤ芯線1の外側にワイヤ絶縁層2、最外層
に銅で形成されたシールド層3を有し、さらにそのシー
ルド層3の表面に粗化面を与える過電流密度の電気めっ
きで設けた銅被膜層4を備えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線板用同軸ワイヤと
その同軸ワイヤを使用した配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の発達に伴い、配線板の配線密
度も非常に高いものが要求されるようになってきてい
る。このような配線密度の高い配線板として、必要な配
線パターンにワイヤを使用した配線板(以下、マルチワ
イヤ配線板と呼ぶ)や多層印刷配線板がある。マルチワ
イヤ配線板は、特公昭45−21434号公報によって
開示されているように、電源層、グランド層などの回路
を形成した内層基板上に接着性を有する樹脂層(接着性
絶縁層)を形成した後、数値制御布線機によりポリイミ
ド樹脂などで被覆されたワイヤを布線(ワイヤを接着剤
にはり合わせていくと同時に超音波接着する)し、プレ
ス等によりワイヤを固定し、上記ワイヤを横切るスルー
ホールをあけ、その内部に無電解金属層を形成して製造
されている。
【0003】また、多層印刷配線板は、複数の内層回路
を有する内層回路板の最外層を、銅箔の不要部分をエッ
チング除去して形成する方法と必要な部分に銅をめっき
して形成する方法があり、複数の回路板を積層接着する
方法としては、該複数の回路板と熱加圧して積層するピ
ンラミネーション法と、回路板の上に銅張絶縁層を重
ね、積層一体化して該銅箔の不要部分をエッチング除去
し、これを繰り返したビルドアップ法とがある。
【0004】ところで、最近、OA、FA等の自動化が
進む一方、ロボット、制御装置等の不要幅射電波障害に
よる事故が増えており、その障害が社会的問題となりつ
つある。この不要幅射電波障害を低下するには、電波を
発射する配線板のシールド化することが一般化されつつ
あるが、高密度化した配線板においては、さらに、同一
配線板上における導体間の影響すなわちクロストークノ
イズが同一配線板上の高速回路に影響を無視できなくな
ってきた。
【0005】マルチワイヤ配線板や多層印刷配線板にお
いても同様で、高密度化の要求に対応するため、ワイヤ
芯径または信号ライン幅が0.1mmのものを使用し
て、2.54mm間に3本の配線あるいは1.27mm
間に2本の配線を行っているが、この場合ワイヤや信号
線のピッチは0.3mm以下となり、やはり、隣接する
ワイヤ間でのクロストークが問題になる。この対策とし
て、同軸ワイヤを用いたマルチワイヤ配線板が提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】同軸ワイヤを用いたマ
ルチワイヤ配線板においては、一般のマルチワイヤ配線
板や多層印刷配線板と同様に、樹脂層間や樹脂と金属層
の界面における剥離は許されるものではない。従来、同
軸ワイヤのシールド層にはめっき銅または銅細線を網線
状や横巻線状にしたものなどが多く用いられている。し
かし、これらのシールド層は粗化表面を有していない場
合、樹脂との十分な密着性を得ることは困難である。ま
た、製造上からも同軸ワイヤのシールド層と接着性絶縁
層との密着性が必要となる。粗化表面を得るために、こ
れまでに酸化銅被膜を形成する方法が提案されている
が、処理が複雑であり、生産性、経済性の面での問題が
ある。
【0007】本発明は、シールド層とその外側の樹脂層
との密着性が強く、且つ生産性、経済性に優れた配線板
用同軸ワイヤとその同軸ワイヤを使用した配線板の製造
法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、シールド層と
その外側の樹脂層との密着性が強く、且つ生産性、経済
性に優れた配線板用同軸ワイヤとその同軸ワイヤを使用
した配線板の製造法を提供する。本発明の同軸ワイヤを
図1及び図2を用いて説明する。図1(a)はワイヤ芯
線1の外側にワイヤ絶縁層2を備え、その外側に銅で形
成されたシールド層3を備え、そのシールド層3の表面
に粗化面を与える銅被膜層4を備えたことを特徴とする
同軸ワイヤである。この同軸ワイヤは、シールド層3の
表面が粗化銅被膜4であるために、樹脂層に埋め込まれ
た場合、シールド層と樹脂層との十分な密着性を得るこ
とができる。この同軸ワイヤにおいては、シールド層3
は図1(a)のように均一の膜厚である必要はなく、図
1(b)のように細線によって取り囲まれる場合であっ
てもよい。図2(a)は、酸化銅被膜によってシールド
層表面に粗化面を形成する場合のプロセスを示したもの
である。図2(b)は同様に過電流密度の電気めっきに
よって、シールド層表面に粗化面を形成する場合のプロ
セスを示したものである。過電流密度電気めっきに要す
る時間は30秒〜2分で最適条件を得ることが可能であ
り、図2(b)に示したプロセスは図2(a)に示した
プロセスの半分から10分の1の時間で粗化面を得るこ
とができる。
【0009】また次のようにすることもできる。図3
(a)に示したように、同軸ワイヤで配線する信号線を
除いた他の信号線、電源層、グランド層を有した回路板
6を作製する。この回路板は多層印刷配線板でもマルチ
ワイヤ配線板でもよく、配線板の種類は特定しない。こ
の回路板6の最外層回路加工において、回路板6電子部
品接続パターン、表面層配線パターンなどに必要なパタ
ーンに加え、同軸ワイヤ5の芯線1を接続する信号パタ
ーン11、及び同軸ワイヤ5のシールド層3を接続する
ためのグランドパターン10を併せて形成する。同軸ワ
イヤ5の芯線1は単線である必要はなく、撚線でもよ
い。さらに芯線1の材質は、直径が30〜80μm程度
の銅、銅合金、アルミニウム合金やピアノ線に銅をクラ
ッドしたものや、これらの線材表面に金めっき、銀めっ
き、スズめっきを行ったものを用いることができる。
【0010】ワイヤ絶縁層2に用いる絶縁樹脂として
は、FEO(フルオロネーデット・エチレンプロピレ
ン)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレ
ン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの
フッ素系樹脂、またはポリイミド、ポリアミドイミド系
樹脂などが使用可能である。
【0011】シールド層3としては、5〜10μm程度
の銅めっきを用いることができる。銅めっきは無電解銅
めっきあるいは無電解銅めっきと電気銅めっきを併用し
てもよい。この時、ワイヤ絶縁層2がポリイミド、ポリ
アミドイミド系樹脂の場合には、銅めっきを行う前にア
ルカリ溶液であるNaOH40g/l水溶液(70
℃)、または酸化性溶液であるKMnO4 60g/l、
NaOH40g/l混合水溶液(60℃)などで表面を
粗化し、銅めっきとの密着性を高めることが望ましい。
また、ワイヤ絶縁層2がフッ素系樹脂の場合には、テト
ラエッチ(株式会社潤工社商品名)液によって表面改
質、銅めっきとの密着性を高めることが望ましい。さら
に、10〜30μm程度の銅細線を網状や横巻状に被覆
したものを用いることができる。
【0012】粗化銅被膜4を得る方法としては、60g
/l〜120g/lの硫酸銅めっき液を用いる方法が一
般的であるが、1μm〜10μm程度の表面の凹凸を得
られる方法であればその手段は特に問わない。次に図3
(b)に示すように、前記回路板6の表面に接着性絶縁
層8を形成し同軸ワイヤ5を数値制御布線機によって固
定する。次に、図3(c)に示すように、同軸ワイヤ5
を固定した基板表面に、さらに絶縁層9を形成した後、
少なくとも同軸ワイヤ5の芯線1と回路板6の信号パタ
ーン11を接続する箇所と同軸ワイヤ5のシールド層3
と回路板6のグランドパターン10を接続する箇所の絶
縁層8、9を取り除く。図3(b)と図3(c)で説明
した工程で使用する絶縁層8、9には感光性樹脂を用い
ることができる。感光性樹脂を用いた場合には、塗布後
に所望のパターンを有する写真フィルムを遮光材として
露光、硬化させ、未硬化樹脂を現像により除去すること
が可能となる。感光性樹脂の塗布方法としては、スクリ
ーン印刷を始めとし、ロールコート法、カーテンコート
法、シート状にしたものをラミネートする方法などがあ
る。感光性樹脂材料として市販のものでは、感光性ソル
ダーレジストフィルムSR−2300(日立化成工業株
式会社製商品名)、CONFORMASK200シリー
ズ(ダイナケム社製商品名)などがある。また絶縁樹脂
10の感光性材料としては、アルカリ現像型液状ソルダ
ーレジストHR−6060(日立化成工業株式会社製商
品名)、現像型ソルダーレジストPSR−4000シリ
ーズ(太陽インキ製造株式会社製商品名)などがある。
【0013】次に図3(d)に示すように、グランド接
続穴12内に露出した同軸ワイヤ5の全面を覆うように
エッチングレジスト樹脂14を印刷、乾燥し、信号パタ
ーン11または信号パターン11の全表面を覆う材料金
属を溶解することなく、同軸ワイヤ5のシールド層3を
溶解する薬品によって露出した部分のシールド層3をエ
ッチングする。さらにエッチング前に印刷塗布したエッ
チングレジスト樹脂14を除去する。
【0014】次に図3(e)に示すように信号接続穴1
3内でエッチングによりシールド層3が除去され露出し
た同軸ワイヤ5のワイヤ絶縁層2にレーザー光線を照射
し、芯線1の接続に必要な部分を除去する。使用するレ
ーザーの種類としては、YAGレーザーやエキシマレー
ザーなどでも出力の調整によって使用できるが、金属の
芯線1を傷めることなく有機物質であるワイヤ絶縁層2
を効率よく選別除去するには波長の長い炭酸ガスレーザ
ーが適している。
【0015】次に図3(f)に示すように露出した信号
接続穴13内の芯線1を信号パターン11に、グランド
接続穴12内の同軸ワイヤ5のシールド層3をグランド
パターン10に各々接続する。接続の方法としては、は
んだ付けや導電性インク17の塗布などによって導体物
質を充填する。また、信号パターン11と芯線1の接続
については、前出の方法に加えてスポット溶接による接
続も可能である。尚、効率よく接続を行う方法として、
配線板への搭載部品のはんだ揚げ時に同時にはんだ付け
する方法などもあり、はんだ揚がり性向上のために事前
にペーストはんだを塗布して行うと、さらに良い結果が
得れる。また、必要に応じて接続後にグランド接続穴1
2、信号接続穴13を絶縁材料で封止してもよい。
【0016】さらには、図4(a)〜図4(e)に示す
方法でもよい。図4(a)に示すように、まずグランド
層7を有する回路板6の表面に接着性絶縁層3を形成
し、複数の同軸ワイヤを所望の形状に配設する。グラン
ド層を形成するための基板としては、市販されている銅
箔張り積層板が使用可能である。また、レーザー加工性
のよいポリイミドフィルム表面に銅箔を形成したもの
や、金属箔に有機フィラー、粒状無機フィラー、短繊維
の無機フィラーなどを混入した熱硬化あるいは光硬化樹
脂を塗布・硬化したもの、さらにアラミド繊維などの有
機製クロスで強化した樹脂を用いた銅箔張り積層板を使
用することが好ましい。接着性絶縁層8′としては、同
軸ワイヤ6を接着可能なものであれば特に制限するもの
ではなく、天然ゴム・合成ゴムとエポキシ樹脂を主成分
とする樹脂組成物を使用することができる。同軸ワイヤ
6及び粗化被膜4を得る方法としては、前述した製造法
で説明したようなものがある。
【0017】次に図4(b)に示すように、同軸ワイヤ
5を固定するために絶縁層9′を設ける。この絶縁層9
は、ガラス・エポキシプリプレグやガラス・ポリイミド
プリプレグをプレスラミネートで形成してもよい。ま
た、エポキシやポリイミド系ワニスなどをコーティング
して形成してもよい。
【0018】次に図4(c)に示すように、この基板の
導通孔15と導通孔16が形成される部分にレーザー光
を照射して有機物を除去し、同軸ワイヤ5のシールド層
3を露出される。この時、導通穴16が形成される部分
では、同軸ワイヤ5のシールド層3を完全に露出するた
め基板の表裏からレーザー光を照射することが好まし
い。レーザー光としては、有機物である絶縁層9や接着
性絶縁層8が容易に除去でき、且つ同軸ワイヤ5のシー
ルド層3の金属層が除去困難な炭酸ガスレーザーが好ま
しい。また、YAGレーザーやエキシマレーザーなどの
単独、あるいは炭酸ガスレーザーと併用してもよい。
【0019】次に図4(d)示すように、無電解金属め
っきあるいは無電解金属めっきと電気金属めっきの併用
のいずれかの方法で金属めっき層を形成する。そして、
テンティング方式で導通孔15を形成すると同時に、導
通孔16が形成される部分の同軸ワイヤ金属めっき層を
エッチングにより除去する。
【0020】図4(e)に示したように、上記基板1枚
以上と内層板17をプリプレグを介して重ね合わせ、加
圧加熱一体化する。そして、ドリル穴あけ、金属めっき
を行ったのち、テンティング方式で導通孔16と表面パ
ターンを形成する。導通孔15、導通孔16及び表面パ
ターンの形成方式としては、テンティング方式に限定す
るものではなく、現在配線板に使用されている方式なら
ばいずれも使用可能である。例えば、アディティブ方式
を使用してもよい。
【0021】
【作用】本発明による配線板用同軸ワイヤは、シールド
層が粗化面を有しているため、シールド層とその外側に
ある樹脂との密着性が高く、高い信頼性を得ることがで
きる。さらに、酸化銅被膜によって粗化面を得る場合よ
りも生産性、経済性が優れている。また、本発明による
配線板の製造法に従えば、同軸ワイヤと接着性絶縁層と
の密着性が高いため、固定時のミスも少なく修正や不良
を低減できる。
【0022】
〔めっき処理液の組成〕
・H2 SO4 :100g/l ・CuSO4・5H2O : 90g/l ・NaCl :100mg/l ・添加剤 :少 量 〔組成物Iの組成〕以下の組成の樹脂300gに、塩化
パラジウム1gをN−メチル−2−ピロリドン50gに
溶解した溶液を混合する。 ・エチレングリコールモノエチルカーテルアセテート :600g/l ・エポキシ樹脂 :109g/l ・アクリロニトリルブタジエンゴム共重合体ゴム : 20g/l ・フェノール樹脂 : 60g/l ・アクリロニトリルブタジエ :144g/l ・シリコンジオキシド : 50g/l 〔組成物IIの組成〕 ・フェノキシ樹脂フェノトート、YP−50 (東都化成株式会社製商品名) :100重量部 ・メチル化メラミン、メラン523 (日立化成工業株式会社製商品名) : 15重量部 ・ガラス短繊維、AGP−01BZ (旭シェーベル株式会社製商品名) : 35重量部 ・メタブロム安息香酸 :0.3重量部 ・無電解めっき触媒Cat#11 (日立化成工業株式会社製商品名) :2.5重量部 ・セロソルブアセテート :220重量部
【0023】実施例1 まず、同軸ワイヤの作製方法を示す。芯径50μmの銅
軟線のまわりにワイヤ絶縁層として、PTFE樹脂テフ
ロン−TFE(三井フロロケミカル株式会社製商品名)
を厚さ50μm被覆し、テトラエッチ(株式会社潤工社
製商品名)、イソプロピルアルコール、湯洗の順で処理
をし、樹脂表面の濡れ性を向上した。続いて、クリーナ
ーコンディショナCLC−201(日立化成工業株式会
社製商品名)、水洗、プレディンプPD−201(日立
化成工業株式会社製商品名)増感剤HS−201B(日
立化成工業株式会社製商品名)、水洗、密着促進剤AD
P−201(日立化成工業株式会社製商品名)水洗の順
で処理をし、表面にめっき触媒を付与した。続いて、こ
のワイヤを無電解銅めっき液CUST−201(日立化
成工業株式会社製商品名)に浸し、表面の導通を得た後
に、前記めっき処理液に浸し、1〜5A/dm2の電流
を流して、約20μmのシールド層を得た。さらに、こ
のワイヤに10〜20A/dm2の過剰な電流を流して
粗化めっきを行った。これにより5〜15μmの凹凸形
状を表面に有する同軸ワイヤを得ることができた。次
に、前記同軸ワイヤを用いた配線板の製造法を示す。グ
ランドパターン、信号パターンを有する表面回路付きマ
ルチワイヤ配線板(日立化成工業株式会社製商品名)を
回路板として、この表面に厚さ90ミクロンの感光性ソ
ルダーレジストフィルムSR−2300G(日立化成工
業株式会社製商品名)を真空ラミネート装置(日立エー
アイシー株式会社製)を使ってラミネートした。このソ
ルダーレジスト表面に、前記同軸ワイヤを数値制御布線
機によって、配線密度2本/2.54mm、ワイヤピッ
チ0.4mmの配線ルールで所望のパターンに布線し
た。この時、同軸ワイヤは信号パターンの手前1mmの
点を始点とし、信号パターン、複数のグランドパター
ン、信号パターンの順にその上を通過し、最後の信号パ
ターンの後方1mmを終点とした。この基板に、幅1m
mで同軸ワイヤの布線形状に沿ったパターンを有する1
50メッシュテトロンスクリーンの印刷板を用い、液状
ソルダーレジストHR−6060(日立化成工業株式会
社製商品名)を印刷により塗布して同軸線の全面を覆っ
た。この基板を80℃のオーブン中で30分間加熱し、
液状ソルダーレジストを指触乾燥、さらに、グランド接
続穴、信号接続穴、電子部品搭載穴など必要な表面回路
の露出部を遮光する写真フィルムを用いて感光性ソルダ
ーレジストフィルムSR−2300Gと、液状ソルダー
レジストHR−6060接着層を同時に露光、次いで3
%炭酸ナトリウム溶液のスプレーにより現像、水洗し、
グランド接続穴、信号接続穴、部品搭載穴などを設け
た。次に、グランド接続穴をエッチングレジスト兼用の
導電性カーボンペーストCBR−30(太陽インキ製造
株式会社製商品名)を印刷して埋め、80℃にて30分
間、さらに160℃にて20分間の加熱により完全硬化
し、同軸線のシールド層とグランドパターンを接続した
後、アンモニアアルカリ性エッチング液、エープロセス
(メルテックス株式会社製商品名)にて、芯線接続穴内
に露出した同軸線のシールド層をエッチング除去した。
さらに、このシールド層を除去した部分の中央部に数値
制御レーザー光照射装置を使用し、スポット径0.5m
mに絞った炭酸ガスレーザー光を出力50W、パルスデ
ューティー10%の条件で100msec照射し、同軸
ワイヤの絶縁層であるPTFE樹脂を除去した。次に、
ワイヤ絶縁層除去後の芯線部にソルダーペーストSS−
3210((株)タムラ製作所製商品名)を印刷し、赤外
線フュージング装置で溶融、信号パターンと芯線を接続
した。フュージング後は不要なフラックスの除去と基板
全体の洗浄を兼ねて、トリクロロエタンのスプレー洗浄
装置で洗浄し完成とした。
【0024】実施例2 実施例1で示した同軸ワイヤを用いた配線板の製造方法
を示す。両面粗化銅箔張ガラス・ポリイミド積層板MC
L−I−67(日立化成工業株式会社製商品名)の表面
に所望のエッチングレジストを形成し、接続用金属層6
となる箇所の不要の銅箔をエッチング除去して、グラン
ド層を形成した回路板を作製した。前記組成物Iを厚さ
100μmのドライフィルムにし、150℃で10分
間、10kg/cm2 のプレス条件で、回路板の表面に
ラミネートし、実施例1で製造方法を示した同軸ワイヤ
を数値制御布線機によって、配線密度が2本/2.54
mm、ワイヤピッチが0.4mmの配線ルールで所望の
パターンに布線した。この基板表面に、前記組成物II
を、厚さ180μmのドライフィルムにしたものを15
0℃で10分間、10kg/cm2 のプレス条件でラミ
ネートした後、さらに、170℃で90分間、30kg
/cm2 の条件で加熱・加圧して積層一体化した。この
基板の接続用金属層を形成する箇所に、スポット径を2
00μmに絞った炭酸ガスレーザーを出力45Wの条件
で照射し、孔径が4mmとなるように前記樹脂を除去
し、同軸ワイヤのシールド層を基板の両面から見られる
ように露出させた。この基板とエッチドフォイル法で作
成した内層板と、ガラス・ポリイミド製プリプレグGI
A−67N(日立化成工業株式会社製商品名)と銅箔を
重ね、180℃で90分間、30kg/cm2 の条件で
加熱・加圧して積層一体化した後、基板の所望の箇所、
及び前記シールド層を除去した箇所であって前記シール
ド層に接触しない箇所に、直径0.8mmのドリルで孔
あけし、洗浄し、触媒を付与し、密着促進した後、無電
解めっき液Hid−410(日立化成工業株式会社製商
品名)に10時間浸漬して、孔内壁と銅箔表面に約35
μmの銅めっき層を形成し、パッドや部品実装端子など
必要な箇所にエッチングレジストを形成して、不要な銅
をエッチング除去し配線板とした。ここで示した同軸ワ
イヤを用いた場合、布線時におけるミスはほとんど発生
しなかった。また、このようにして作製した配線板は、
特性インピ−ダンスの変動が±2%と著しく小さく、ク
ロストークノイズは観察されなかった。さらに、信号速
度は多層板など従来の配線板に比べ、約20%程度速い
5.0ns/mであった。
【0025】〔電気特性測定条件〕 ・特性インピ−ダンス及び信号速度 測定機:HP54121T(ヒューレットパッカード社
製) ・クロストークノイズ 測定機:パルスジェネレータHP8131A(ヒューレ
ットパッカード社製) :オシロスコープHP54121T(ヒューレットパッ
カード社製) ワイヤ間隔 :0.4mm 平行ワイヤ長さ :30cm 誘導パルス電圧 :1V 誘導パルス立上り時間 :1ns
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によって
特性インピ−ダンス、クロストークノイズ、信号速度な
ど電気特性に優れた配線板を効率的に製造する方法、及
びそのための同軸ワイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の一実施例を示す同軸
ワイヤの断面図である。
【図2】(a)、(b)は、本発明の一実施例に用いた
同軸ワイヤの粗化めっきプロセスを示すフロートチャー
トである。
【図3】(a)〜(f)は本発明の一実施例の各工程を
説明するための要部断面図である。
【図4】(a)〜(e)は本発明の他の実施例の各工程
を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
1.ワイヤ芯線 2.ワイヤ絶縁層 3.シールド層 4.粗化銅被膜 5.同軸ワイヤ 6.回路板 7.グランド層 8.接着性絶縁層 9.絶縁層 10.グランドパ
ターン 11.信号パターン 12.グランド接
続穴 13.信号接続穴 14.エッチング
レジスト樹脂 15.導通孔 16.導通孔 17.内層板 18.レーザー孔 19.はんだ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生井 栄作 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤ芯線1の外側にワイヤ絶縁層2、最
    外層に銅で形成されたシールド層3を有し、さらにその
    シールド層3の表面に粗化面を与える過電流密度の電気
    めっきで設けた銅被膜層4を備えたことを特徴とする配
    線板用同軸ワイヤ。
  2. 【請求項2】以下の工程を有することを特徴とする配線
    板の製造法。 A.その片面または両面に少なくとも1以上のグランド
    パターン10と、そのグランドパターン10とは接続さ
    れない信号パターン11とを有する回路板6の表面に設
    けた接着性絶縁層8に複数の請求項1に記載の同軸ワイ
    ヤ5を所望の形状に固定する工程。 B.同軸ワイヤ5の配設面に絶縁層9を設ける工程。 C.少なくとも前記同軸ワイヤ5の芯線1及びシールド
    層3が接続される箇所の絶縁層8、9を除く工程。 D.同軸ワイヤ5のシールド層3を回路板6のグランド
    パターン10と接続する工程。 E.同軸ワイヤ5の芯線1を回路板6の信号パターン1
    1とを接続する箇所の同軸ワイヤ5のシールド層3を除
    去する工程。 F.除去された同軸ワイヤ5のシールド層3の箇所のワ
    イヤ絶縁層2を芯線1が露出するまで除去する工程。 G.露出した芯線1と回路板6の信号パターン11とを
    接続する工程。
  3. 【請求項3】工程Dを工程Fの前後あるいは工程Gの後
    に行うことを特徴とする請求項2に記載の配線板の製造
    法。
  4. 【請求項4】以下の工程を有することを特徴とする配線
    板の製造法。 A.グランド層7を有する回路板6の表面に設けた接着
    性絶縁層8に複数の請求項1に記載の同軸ワイヤ5を所
    望の形状に固定する工程。 B.同軸ワイヤ5の配設面に絶縁層9を設ける工程。 C.導通孔15と導通孔16が形成される部分の絶縁層
    8、9にレーザーを照射して除去する工程。 D.金属めっきで導通孔15を形成する工程。 E.導通孔16が形成される部分の同軸ワイヤ5のシー
    ルド層3を除去する工程。 F.上記工程で得られた基板と内層板17を絶縁層9′
    で一体化する工程。 G.穴あけ後、金属めっきで導通孔16を形成する工
    程。
JP3717193A 1993-02-26 1993-02-26 配線板用同軸ワイヤとその同軸ワイヤを使用した配線板の製造法 Pending JPH06251642A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100708290B1 (ko) * 2003-08-18 2007-04-16 다이킨 고교 가부시키가이샤 조습장치
JP2014168050A (ja) * 2013-01-30 2014-09-11 Hitachi Chemical Co Ltd 多層配線板及びその製造方法

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