JPH0625155B2 - ピリダジノン誘導体、その製造方法ならびに該誘導体を有効成分とする殺虫剤、殺ダニ剤および殺菌剤 - Google Patents

ピリダジノン誘導体、その製造方法ならびに該誘導体を有効成分とする殺虫剤、殺ダニ剤および殺菌剤

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JPH0625155B2
JPH0625155B2 JP8127588A JP8127588A JPH0625155B2 JP H0625155 B2 JPH0625155 B2 JP H0625155B2 JP 8127588 A JP8127588 A JP 8127588A JP 8127588 A JP8127588 A JP 8127588A JP H0625155 B2 JPH0625155 B2 JP H0625155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、ピリダジノン誘導体、その製造法ならびに該
誘導体を有効成分とする殺虫剤、殺ダニ剤および殺菌剤
に関するものである。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 従来より、ピリダジノン誘導体は数多く知られている。
そのうち殺虫、殺ダニおよび殺菌活性を有するものとし
ては、5−フェニルアルコキシ−または5−フェニルア
ルキルチオピリダジノン誘導体(特開昭58−1528
78号公報、特開昭59−98064号公報、特開昭6
0−4173号公報、特開昭60−32774号公報、
特開昭60−54370号公報)や、5−アリルオキシ
−または5−アリルチオピリダジノン誘導体(特開昭6
1−268672号公報)等が開示されているほかに、
次の一般式、 (式中、Rは低級アルキル基;Rは水素原子、低級
アルキル基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子、アル
コキシカルボニル基等;Xはハロゲン原子;YおよびZ
は互いに独立して酸素原子または硫黄原子;nは1また
は2を表す) で示される化合物が特開昭62−238274号公報
に、また、次の一般式、 [式中、Rは炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝を有する
アルキル基を表し、Aはハロゲン原子、C1〜C4アル
コキシ基またはC1〜C4アルキルチオ基を表し、Xは
酸素原子または硫黄原子を表し、Bは または を表し、Yは酸素原子、硫黄原子等を表し、R〜R
は水素原子またはC1〜C4アルキル基、R〜R
水素原子、ハロゲン原子C1〜C4アルキル基等を表
し、Zはハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖もしくは
分枝を有するアルキル基、C2〜C5アルケニル基、C
2〜C5アルキニル基等を表し、nは0または1〜5の
整数を示す] で示される化合物が特開昭62−277365号公報に
開示されている。
上記公知化合物は、殺虫、殺ダニ、殺菌活性を有してお
り、例えば、ツマグロヨコバイ、ニジュウヤホシテント
ウ等の害虫、カンザワハダニ、また、キュウリベと病、
キュウリうどんこ病、コムギ赤さび病、イネいもち病等
の病害に対しても有効である。
しかしながら、該化合物は、殺虫および殺ダニ活性を有
するが、その効果は充分なものとはいえない。
本発明者らは、上記公知化合物より更に優れた殺虫・殺
ダニおよび殺菌活性を有する化合物を得るため鋭意研究
を重ねた結果、前記一般式におけるピリダジノン環の5
位の置換基にフェニル基を有し、かつ該フェニル基の4
位にヘテロ環等を有する置換基を配した新規ピリダジノ
ン誘導体を合成することに成功し、さらに該誘導体が顕
著に改良された殺虫・殺ダニおよび殺菌活性を有するこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、次式; [式中、Rは低級アルキル基を表し;Rはハロゲン
原子を表し;RおよびRは、それぞれ独立して、水
素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン
原子またはニトロ基を表し;Rは、−R(Rは置
換または非置換の飽和複素環基を表す)、−(CH
m−Rまたは−(CHm−O−R(それぞれの式
において、Rは環を構成する炭素原子の1または2が
ヘテロ原子により置換されていてもよい置換または非置
換のシクロアルキル基を表し、mは1〜2の整数を表
す)で示される基を表し;Aは直鎖または分枝状の炭素
数2〜4のアルキレン基を表し;XおよびYはそれぞれ
独立して酸素原子または硫黄原子を表す] で示されるピリダジノン誘導体、その製造ならびに該誘
導体を有効成分とする殺虫剤、殺ダニ剤および殺菌剤を
提供するものである。
前記式(I)において、R、RまたはRで表され
る低級アルキル基としては、炭素数1〜5の直鎖状また
は分枝状のアルキル基をいう。かかるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基、アミル基、イソアミル基、sec−アミル基、sec
−イソアミル基(1,2−ジメチルプロピル基)および
t−アミル基(1,1−ジメチルプロピル基)等が挙げ
られる。
またはRで表される低級アルコキシ基とは、炭素
数1〜5の直鎖状または分枝状のアルコキシ基をいう。
かかるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基およ
びアミルオキシ基等が挙げられる。
において、Rで表される飽和複素環基としては、
例えば、オキソラニル基、チオラニル基、ジオキソラニ
ル基、チオオキソラニル基、オキサニル基、ジオキサニ
ル基、オキソチオキサニル基等が挙げられる。
において、Rで表されるシクロアルキル基として
は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、環を構成する炭
素原子の1または2がヘテロ原子により置換されている
シクロアルキル基としては、前記の飽和複素環基が挙げ
られる。
また、置換されている上記の飽和複素塩基、シクロアル
キル基または環を構成する炭素原子の1もしくは2がヘ
テロ原子により置換されているシクロアルキル基の置換
基としては、メチル基、エチル基等の低級アルキル基、
アリルオキシ基、クロチルオキシ基等の低級アルケニル
オキシ基等が挙げられる。
としては、tert−ブチル基が好ましい。
としては、塩素原子および臭素原子が好ましい。
としては、メチル基、塩素原子、臭素原子が好まし
い。
としては、メチル基、塩素原子、メトキシ基、臭素
原子が好ましい。
としては、1,3−ジオキソラン−2−イル基、
1,3−ジオキサン−2−イル基が好ましく、Rとし
ては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、オキサン
−2−イル基が好ましく、mとしては1が好ましい。
としては、1,3−ジオキソラン−2−イル基、
1,3−ジオキソラン−2−イルメチル基、オキサン−
2−イルオキシメチル基、シクロペンチルオキシメチル
基が好ましい。
Aとしては、エチレン基が好ましい。
Xとしては、酸素原子または硫黄原子が好ましい。
Yとしては、酸素原子が好ましい。
前記式(I)において、いずれかの炭素原子が不斉炭素
であるときは、個々の光学異性体およびラセミ化合物も
しくは混合物のいずれも本発明に含まれる。
本発明の化合物(I)は、例えば、以下に示すそれ自体
公知の方法により容易に製造される。
製造法 [式中、R、R、R、R、R、A、Xおよび
Yは前記と同義であり;Zはハロゲン原子を表す] 製造法 [式中、R、R、R、R、R、A、X、Yお
よびZは前記と同義である] 製造法 Rが置換もしくは非置換の、1,3−位の炭素原子が
ヘテロ原子により置換され、2−位がアルキル置換され
ているシクロアルキル−2−イル基の場合には以下の方
法により合成することができる。
[式中、R、R、R、R、A、XおよびYは前
記と同義であり、Rは炭素数1〜5の直鎖状もしくは
分岐状のアルキル基を表し、A′は置換されていてもよ
い炭素数1〜3のアルキレン基を表し、X′およびY′
はそれぞれ独立して、酸素原子または硫黄原子を表す] 上記反応式から明らかなように、製造法、の場合に
はいずれも、反応の結果ハロゲン化水素(HX)が脱離
する。したがって、これを捕捉し円滑に反応を行うた
め、塩基の存在下に反応を行なうのが好ましい。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−
ジメチルアニリンのような有機塩基、ナN,N−ジメチ
ルアニリンのような有機塩基、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属のアルコキ
シド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸カリウムのような無機塩基等が挙げら
れる。
上記のそれぞれの反応は通常、溶媒の存在下に行なう。
溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限
定はなく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メチ
ルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、
クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、塩化メチレン、ク
ロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレン、シ
クロヘキサンのような塩素化されたあるいはされていな
い芳香族、脂肪族、脂環式の炭素水素類;ジエチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトンのようなケトン類;メタノー
ル、エタノール、エチレングリコルのようなアルコール
類もしくはそれらの含水物;N,N−ジメチルホルムア
ミドのようなアミド類、水および上記溶媒の混合物等が
挙げられる。
しかし、前述の塩基として水酸化ナトリウムや水酸化カ
リウム等の無機塩基を使用する場合には、これらの塩基
を溶解させる上で水または上記溶媒と水との混合物を使
用するのが好ましい。
また、水と非親水性溶媒の混合物を使用する場合には、
相間移動触媒を少量添加するのが好ましく、そのような
相間移動触媒としては、テトラメチルアンモニウムクロ
ライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、
テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドまたはトリ
−n−オクチルメチルアンモニウムクロライドのような
4級アンモニウム塩、テトラ−n−ブチルホスホニウム
ブロマイドのようなホスホニウム塩、ジシクロヘキサノ
−18−クラウン−6のようなクラウンエーテル類もし
くはクリプタンド類等が挙げられる。
反応温度は特に限定はないが、通常0℃以上、使用する
溶媒の沸点以下であり、反応時間を短縮するために加温
することが好ましい。
なお、前記製造法において原料として用いられる一般式
(II)、(III)、(IV)および(V)で示される化合
物は、次に示すそれ自体公知の方法により容易に製造さ
れる。
[式中、R、R、XおよびZは前記と同義である] [R、R、R、A、X、YおよびZは前記と同義
である] 製造法の場合は、反応式から明らかなように脱水反応
であり、反応を円滑に進めるために、酸触媒を添加する
のが好ましい。
酸触媒としては、塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸等の
鉱酸類、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
等のスルホン酸類が挙げられる。
また、生成した水を反応系外に除去するために、水分分
離器(例えば、Dean-Starkトラップ)を装着することが
好ましい。
溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特に限
定せず、製造法およびに挙げた溶媒が使用できる
が、特にベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が好ま
しい。
なお、前記製造法において原料として用いられる一般式
(VI)は次のようにして製造することができる。
または、 [式中、R、R、R、R、R、X、Yおよび
Zは前記と同義である] 上記の方法によって得られる目的物(I)は、再結晶、
各種クロマトグラフィー等の公知の手段で適宜精製する
ことができる。
本発明の化合物は、半翅目、例えば、ウンカ類、ヨコバ
イ類、アブラムシ類、コナジラミ類等、鱗翅目、例え
ば、ヨトウムシ類、コナガ、ハマキムシ類、メイガ類、
モンシロチヨウ等、鞘翅類、例えば、ゾウムシ類、ハム
シ類等のほか、ダニ目、例えば、ミカンハダニ、ナミハ
ダニ等の農園芸害虫に優れた効果を示す。また、ハエ、
カ、ゴキブリ等の衛生害虫の防除にも極めて有効であ
り、その他、貯穀害虫等にも有効である。
更に、本発明の化合物は、土壌中の根こぶ線虫、マツノ
ザイセンチュウ、ネダニに対しても効力を有する。ま
た、本発明の化合物は農園芸用病害にも有効で、例えば
稲イモチ病、大麦うどんこ病のほか、キュウリべと病、
灰色かび病等に活性がある。
このように、本発明の化合物の用途、適用場面は極めて
広範囲で、効力高く、各種剤型で実用に供し得るもので
ある。
本発明の殺虫・殺ダニおよび殺菌剤は、一般式(I)の
化合物の一種または数種を有効成分として含有してな
る。一般式(I)の化合物をそれ自体で用いてもよい
が、通常は普通の担体、界面活性剤、分散剤または補助
剤等を配合して常法により、例えば粉剤、水和剤、乳
剤、微粒剤、粒剤、水または油性懸濁液、エアゾールな
どの組成物に調製されて使用される。
好適な担体は、例えばタルク、ベントナイト、クレー、
カオリン、ケイソウ土、ホワイトカーボン、バーミュキ
ュライト、消石灰、ケイ砂、硫安、尿素等の固体担体、
ケロシン、鉱油等の炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、四塩化炭素
等の塩素化炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン
等のエーテル類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン等のケトン類、酢酸エチル、エチレングリコールア
セテート、マレイン酸ジブチル等のエステル類、メタノ
ール、n−ヘキサノール、エチレングリコール等のアル
コール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等の極性溶媒または水等の液体担体が挙げられる。ま
た、気体担体としては空気、窒素、炭酸ガス、フレオン
等を用い、混合噴射することもできる。
また、本剤の動植物への付着、吸収の向上、薬剤の分
散、乳化、展着等の性能の向上をはかるための界面活性
剤、分散剤としては、例えばアルコール硫酸エステル
類、アルキルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポ
リオキシエチレングリコールエーテル等が用いられる。
更に、製剤の性状を改善するために、補助剤として、例
えばカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、アラビアゴム等が用いられる。
上記の担体、界面活性剤、分散剤および補助剤は、それ
ぞれの目的に応じ、各々単独に、あるいは組合わせて使
用される。
本発明化合物を製剤化した場合の有効成分濃度は、乳剤
では通常1ないし50重量%、粉剤では通常0.3ない
し25重量%、水和剤では通常1ないし90重量%、粒
剤では通常0.5ないし5重量%、油剤では通常0.5
ないし5重量%、エアゾールでは通常0.1ないし5重
量%である。
これらの製剤を適当な濃度に希釈して、植物茎葉、土
壌、水田の水面に散布するか、または直接施用するなど
して、それぞれの目的に応じ、各種用途に供しうる。
(発明の実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、こ
れらの実施例は本発明の範囲を何ら制限するものではな
い。
実施例1 2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[2−{2,6−
ジクロロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フ
ェノキシ}エチルチオ]−3−(2H)−ピリダジノン
(化合物番号1)の合成 2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[2(2,6−ジ
クロロ−4−ホルミルフェノキシ)エチルチオ]−3−
(2H)−ピリダジノン0.9g、エチレングリコール
5m、P−トルエンスルホン酸・水和物0.1gおよ
びベンゼン50mの混合物を、水分離器を付して4時
間加熱還流した。
次いで、反応液を冷却し、希炭酸ナトリウム水および水
にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶
媒を留去した。
得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ルC−200,トルエン:酢酸エチル=35:1溶出)
により単離し、無色油状液体である目的物0.8gを得
た。
▲n26.2 D▼=1.5915 実施例2 2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[2−{2−クロ
ロ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−
6−メチルフェノキシ}エチルチオ]−3−(2H)−
ピリダジノン(化合物番号4)の合成 2−tert−ブチル−4−クロロ−5−メルカプト−3−
(2H)−ピリダジノン0.7gと2−クロロ−4−
(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−6−メチ
ルフェノキシエチルブロマイド1.0gをN,N−ジメ
チルホルムアミド20mに溶解し、無水炭酸カリウム
1.0gを加え、室温にて8時間攪拌した。
反応終了後、反応液を水中に注ぎ、分離する油状物をト
ルエンで抽出した。抽出液を水にて洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下にトルエンを留去した。
得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ルC−200,トルエン:酢酸エチル=25:1溶出)
により単離し、無色結晶である目的物0.2gを得た。
mp82〜83℃ 実施例3 2−tert−ブチル−4−クロロ−5−[2−{2,6−
ジクロロ−4−シクロペンチルオキシメチルフェノキ
シ)エチルチオ]−3−(2H)−ピリダジノン(化合
物番号5)の合成 2−tert−ブチル−4,5−ジクロロ−3−(2H)−
ピリダジノン2.2gと2−(2,6−ジクロロ−4−
シクロペンチルオキシメチルフェノキシ)エチルメルカ
プタン3.2gをメタノール20mに溶解し、5℃以
下に冷却しながら攪拌下に、ナトリウムメトキシド0.
5gをメタノール5mに溶解した溶液を滴下した。滴
下後、室温にて1時間攪拌し、反応を完結させた。
次いで、メタノールを減圧下に留去した。水を加え、分
離する油状物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下に酢酸エチ
ルを留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=
9:1溶出)により単離し、無色油状液体である目的物
2.2gを得た。
▲n25.3 D▼=1.5750 実施例1〜3と同様に処理することにより、第1表に化
合物番号2,3および6〜13として示す化合物を得
た。
また、比較例1の化合物も併せて合成した。
実施例5 化合物番号1の化合物5重量部、ベントナイト35重量
部、タルク57重量部、ネオペレックスパウダー(商品
名;花王アトラス製)1重量部およびリグニンスルホン
酸ソーダ2重量部とを均一に混合し、次いで、少量の水
を添加し混練した後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
実施例6 化合物番号6の化合物50重量部、カオリン48重量部
およびネオペレックスパウダー(商品名;花王アトラス
製)2重量部とを均一に混合し、次いで粉砕して水和剤
を得た。
実施例7 化合物番号12の化合物20重量部、キシレン70重量
部にトキサノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部
を加え均一に混合、溶解して乳剤を得た。
実施例8 化合物番号13の化合物5重量部、タルク50重量部お
よびカオリン45部とを均一に混合して粉剤を得た。
実施例9 コナガ(有機リン剤抵抗体)に対する効力試
験 直径10cmのプラスチックカップにキャベツ葉片(5cm
×5cm)をいれ、一方、第1表に示した化合物を実施例
6に準じて調剤し、界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmとした薬液を、噴霧塔で5mずつ散布し
た。風乾後、コナガ3令幼虫を10頭供試し、25℃の
定温室に放置し、2日後の生死虫数を調査し、殺虫率を
求めた。結果を第2表に示す。
殺虫率の判定は、殺虫率が100%のものを5、99〜
80%のものを4、79〜60%のものを3、59〜4
0%のもを2、39〜20%のものを1、19〜0%の
ものを0として表示し、殺虫率の判定は以下の実施例に
ついても同様にした。
実施例10 トビイロウンカに対する効力試験 第1表に示した化合物を実施例6に準じて調剤し、界面
活性剤(0.01%)を含む水で300ppmとした薬液
中に、イネ稚苗を30秒間浸漬し、風乾後、ガラス円筒
に挿した。トビイロウンカ3令幼虫を10頭放ち、多孔
質の栓をして、25℃の定温室に放置した。2日後に生
死虫数を調査し、殺虫率を求めた。結果を第3表に示
す。
実施例11 ツマグロヨコバイ(有機リン剤抵抗性)に
対する効力試験 第1表に示した化合物を実施例7に準じて調剤し、界面
活性剤(0.01%)を含む水で300ppmとした薬液
中に、イネ稚苗を30秒間浸漬し、風乾後、ガラス円筒
に挿した。ツマグロヨコバイ4令幼虫を10頭放ち、多
孔質の栓をして、25℃の定温室に放置した。2日後に
生死虫数を調査し、殺虫率を求めた。結果を第4表に示
す。
実施例12 ミカンハダニ雌成虫(有機リン剤抵抗性)
に対する効力試験 水で浸した紙上に直径20mmのクワ葉片を置き、ミカ
ンハダニ雌成虫10頭を接種した。一方、第1表に示し
た化合物を実施例6に準じて調剤し、界面活性剤(0.
01%)を含む水で300ppmとした薬液を、噴霧塔で
5mずつ散布した。処理後、25℃の定温室に放置
し、3日後の生死虫数を調査し、殺成虫率を求めた。結
果を第5表に示す。
実施例13 ミカンハダニ卵(有機リン剤抵抗性)に対
する効力試験 水で浸した紙上に直径20mmのクワ葉片を置き、ミカ
ンハダニ雌成虫5頭を接種した、1日間、産卵させた。
一方、第1表に示した化合物を実施例6に準じて調剤
し、界面活性剤(0.01%)を含む水で300ppmと
した薬液を、噴霧塔で5mずつ散布した。処理後、2
5℃の定温室に放置し、10日間の未ふ化卵数を調査
し、殺卵率を求めた。なお、殺卵率の判定は、実施例9
に示した殺虫率の判定と同様にした。結果を第6表に示
す。
実施例14 ナミハダニ雌成虫(有機リン剤抵抗性)に
対する効力試験 水で浸した紙上に直径20mmのインゲン葉片を置き、
ナミハダニ雌成虫10頭を接種した。その葉片を第1表
に示した化合物を実施例6に準じて調剤し、界面活性剤
(0.01%)を含む水で300ppmとした薬液中に、
15秒間、浸漬した、風乾後、25℃の定温室に放置し
た。3日後に生死虫数を調査し、殺ダニ率を求めた。な
お、殺ダニ率の判定は、実施例9に示した殺虫率の判定
と同様にした。結果を第7表に示す。
実施例14 ナミハダニ卵(有機リン剤抵抗性)に対す
る効力試験 水で浸した紙上に直径20mmのインゲン葉片を置き、
ナミハダニ雌成虫10頭を接種し、1日間、産卵させ
た。次に、雌成虫を取り除き、卵が産付されたインゲン
葉片ごと、第1表に示した化合物を実施例6に準じて調
剤し、界面活性剤(0.01%)を含む水で300ppm
とした薬液中に、15秒間、浸漬した、風乾後、25℃
の定温室に放置した。8日後に未ふ化卵数を調査し、殺
ダニ率を求めた。なお、殺卵率の判定は、実施例9に示
した殺虫率の判定と同様にした。結果を第8表に示す。
実施例16 ハスモンヨトウに対する効力試験 第1表に示した化合物を実施例5に準じて調剤し、界面
活性剤(0.01%)を含む水で希釈し、300ppmと
した。一方、直径10cmのプラスチックカップにダイズ
の葉を敷き、葉上にハスモンヨトウ2令幼虫を10頭を
供試した。先に調整した薬液を、噴霧塔で5mあて散
布した。その後、25℃の定温室に放置し、2日後の生
死虫数を調査し殺虫率を求めた。結果を第9表に示す。
実施例17 キュウリべと病防除効果 プラスチック製ポットに培土をいれ、キュウリを播種し
た。温室で栽培し、第1葉が展開した幼苗に、第1表に
示した化合物を実施例7に準じて調剤し、界面活性剤
(0.01%)を含む水200ppmに希釈した薬液を充
分量散布した。散布後48時間目に、キュウリべと病菌
(Pseudoperonospora cubensis)の胞子懸濁液を噴霧接種
し、温度20℃、湿度100%の室内に24時間放置し
た。接種10日目に病斑面積を目測し、無処理区の病斑
面積と比較して薬剤効果を判定した。評価は5−0の5
段階で示し、病斑のないものは5、無処理区と比較して
病斑面積10%以下は4、20%程度では3、40%で
は2、60%では1とし、全体が罹病したものは0で示
した。結果を表10に示した。
[発明の効果] 本発明によれば、優れた殺虫効果、殺ダニ効果および殺
菌効果を有する新規ピリダジノン誘導体を提供すること
ができる。
フロントページの続き (72)発明者 藤井 勝利 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 福田 泰久 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 大岡 朗 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: [式中、Rは低級アルキル基を表し;Rはハロゲン
    原子を表し;RおよびRは、それぞれ独立して、水
    素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン
    原子またはニトロ基を表し;Rは、−R(Rは置
    換または非置換の飽和複素環基を表す)、−(CH
    m−R、または−(CHm−O−R(それぞれの
    式において、Rは環を構成する炭素原子の1または2
    がヘテロ原子により置換されていてもよい置換または非
    置換のシクロアルキル基を表し、mは1〜2の整数を表
    す)で示される基を表し;Aは直鎖または分枝状の炭素
    数2〜4のアルキレン基を表し;XおよびYはそれぞれ
    独立して酸素原子または硫黄原子を表す] で示されるピリダジノン誘導体。
  2. 【請求項2】次式: [式中、RおよびRは請求項1と同義であり、Zは
    ハロゲン原子を表す] で示される化合物を、次式: [式中、R、R、R、A、XおよびYは請求項1
    と同義である] で示される化合物と反応させることを特徴とする請求項
    1記載のピリダジノン誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】次式: [式中、R、RおよびXは請求項1と同義である] で示される化合物を、次式: [式中、R、R、R、AおよびYは請求項1と同
    義であり、Zは請求項2と同義である] で示される化合物と反応させることを特徴とする請求項
    1記載のピリダジノン誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】次式: [式中、R、R、R、R、A、XおよびYは請
    求項1と同義であり、Rは炭素数1〜5の直鎖状もし
    くは分枝状のアルキル基を表す] で示される化合物を次式: [式中、A′は置換されていてもよい炭素数1〜3のア
    ルキレン基を表し、X′およびY′はそれぞれ独立して
    酸素原子または硫黄原子を表す] で示される化合物と反応させることを特徴とする請求項
    1記載のピリダジノン誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のピリダジノン誘導体を有
    効成分とする殺虫剤。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のピリダジノン誘導体を有
    効成分とする殺ダニ剤。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のピリダジノン誘導体を有
    効成分とする殺菌剤。
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