JPH06249364A - 合成樹脂製敷設管の管路形成方法 - Google Patents

合成樹脂製敷設管の管路形成方法

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Publication number
JPH06249364A
JPH06249364A JP4151593A JP4151593A JPH06249364A JP H06249364 A JPH06249364 A JP H06249364A JP 4151593 A JP4151593 A JP 4151593A JP 4151593 A JP4151593 A JP 4151593A JP H06249364 A JPH06249364 A JP H06249364A
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JP
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pipe
resin pipe
resin
laying
drum
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JP4151593A
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English (en)
Inventor
Akihiko Tsuda
昭彦 津田
Shingo Ito
慎吾 伊藤
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】管路形成に際しての接続部位の数を大幅に減少
し得て接続作業の煩雑さを回避し得るとともに、輸送効
率が良く、かつ径大長尺の管路であっても短時間で敷設
し得る合成樹脂製敷設管の管路形成方法を提供する。 【構成】ドラム7に巻き取った断面偏平な熱可塑性の硬
質または半硬質合成樹脂管1を、加熱し軟化させなが
ら、前記ドラム7から巻き戻して敷設面30に沿って配置
する。敷設面30に配置しながら、あるいは配置したの
ち、軟化状態の樹脂管1を内部加圧して断面円形状に膨
出変形させる。望ましくは、樹脂管1の敷設面30に沿っ
て、上面に半円形凹陥部41a を有する管軸規制用治具41
を予め設置しておき、該治具の前記凹陥部41a を通過す
る状態に、巻き戻した樹脂管1を配置して、その加圧膨
出を行うのが良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、上下水道管その他各
種敷設管の管路形成方法に関し、特に硬質または半硬質
合成樹脂からなる樹脂管を用いた合成樹脂製敷設管の管
路形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような管路を新設する場
合、ヒューム管や上記のような合成樹脂製敷設管であっ
て、長さ2〜5.5m程度の断面円形の短尺直管状の管
を多数用意し、これら管の端部どうしを順次接続しなが
ら、管路敷設用溝に敷設する方法が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
短尺管の多数接続方式では次のような欠点があった。
【0004】即ち、まず、各樹脂管の端部に嵌合部等の
接続部を設ける必要があることから、その加工が面倒で
あるのみならず、管路形成に際しての接続作業が必要で
あり煩雑であった。特に、長尺管路になるほど接続本数
も多くなるため、接続作業に長時間を要し、ひいては施
工期間が長期化するものとなっていた。
【0005】しかも、接続部に十分な気密性が確保され
ないと、内部からの液漏れや外部からの液侵入を生じる
ことから、接続作業に技術と熟練を要するのみならず、
敷設当初は十分な気密性を確保していても、長期に亘る
地盤変動や地震等により接続部の不可避的なずれを生じ
るため、液漏れや液侵入の危険を完全には払拭すること
ができなかった。
【0006】さらには、管端は接続部が形成されて径大
となされるため、そのまま敷設面に敷設すると各樹脂管
は長さ方向の両端を2点支持状態に支持されて中間部に
撓みを生じることになる。このため、樹脂管の中間部を
支持しあるいは管全体を嵩上げ状態に支持して管軸を規
制するための支承部材が必要となるというような欠点も
あった。
【0007】さらにまた、断面円形の短尺樹脂管は、そ
の内部に大容積の中空部を有するため輸送効率が悪く、
資材調達や輸送に時間がかかるという別の問題もあっ
た。
【0008】さらにはまた、直管状であるがゆえに、管
路のスムーズな曲折敷設ができないというような欠点も
あった。
【0009】一方、管体相互の接続作業を不要となし得
る管路形成方法として、可撓性のある軟質ポリエチレン
樹脂等からなる管体を長尺に巻き取ったものを用い、こ
れを巻き戻しながら一端を牽引して敷設面上に敷設して
いく方法も一部で行われている。
【0010】しかし、この方法では、可撓性の軟質管体
を用いているため、巻き取り状態で管の変形による閉塞
を生じ易く、しかもそのまま塑性変形を生じて巻き戻し
後も閉塞を生じたままの状態となる。そこで、これを避
けるためには巻取径を大きくして変形を少なくしなけれ
ばならないが、巻取径を大きくしつつ長尺に巻くには、
必然的に樹脂管を小径なものにせざるを得ず、実際上1
00mmφ以上の径の樹脂管を上記方法で敷設するのは
極めて困難であった。このため、この方法は、ガス配管
用管路形成等の特殊な用途に限定されるものであった。
【0011】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、管路形成に際しての接続部位の数
を大幅に減少し得て接続作業の煩雑さを回避し得るとと
もに、輸送効率が良く、かつ径大長尺の管路であっても
短時間で敷設し得る合成樹脂製敷設管の管路形成方法の
提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、ドラムに巻き取った断面偏平な熱可塑
性の硬質または半硬質合成樹脂管を、加熱し軟化させな
がら、前記ドラムから巻き戻して敷設面に沿って配置す
る工程と、敷設面に配置しながら、あるいは配置したの
ち、軟化状態の樹脂管を内部加圧して断面円形状に膨出
変形させる工程とを実施することを特徴とする合成樹脂
製敷設管の管路形成方法を要旨とするものである。
【0013】この発明による合成樹脂製敷設管の管路形
成方法を、以下添付図面に基いて更に詳しく説明する。
【0014】前記樹脂管を形成する硬質または半硬質の
熱可塑性樹脂の好ましい一例として、硬質塩化ビニル樹
脂を挙げ得る。かかる樹脂管を断面偏平な状態にてドラ
ムに巻き取るのは、次の理由による。
【0015】即ち、断面円形のままでは、巻取径が小さ
いと管壁の一部に局部的な曲げ応力が集中し易く、これ
を避けるためには巻取径を大きくしなければならない。
しかも、一巻きごとに巻き取りの嵩も大きくなるため、
結局長尺のものに巻き取ることができない。そこで、樹
脂管を横断面偏平にしてその短径方向を巻取径の方向に
合致させて巻き取ることにより、小さい巻取径での巻取
を可能にするとともに、一巻きごとの巻取の嵩の増加を
抑制して長尺巻取を可能としたものである。
【0016】上記樹脂管(1)は図2(a)に示すよう
に、内部中空部(1a)が断面長円形状になす状態に偏平
化されるか、少なくとも図2(b)に示すように、幅方
向両端部に中空部(1a)が存在するように偏平化される
のが望ましい。即ち、図3に示すように、樹脂管の横断
面における内面全体が密着した状態に偏平化されて、樹
脂管の長さ方向において中空部が部分的にせよ閉塞され
てしまうと、後述する管内部に熱媒体を導入しての軟化
時あるいは膨出変形時に、熱媒体の流通が妨げられて軟
化変形に時間がかかるのみならず、熱媒体が管内を十分
かつ均一に流れず、加熱軟化が不均一に起こり、その結
果管全体の均一変形が困難となる恐れがある。そこで、
図2(a)あるいは(b)のように内部中空部(1a)が
存在する状態に樹脂管(1)を偏平化し、熱媒体の均一
かつ円滑な流通を促進して加圧膨出時の均一な変形を確
保するのが良い。ただし、横断面における内部中空部
(1a)の短径方向の長さL1 が大きすぎると、断面円形
に近付いて前述した巻取時の諸問題を派生し易くなるた
め、短径方向の長さL1 が5〜25mm程度になるよう
に樹脂管(1)を偏平化するのが良い。
【0017】樹脂管(1)を断面偏平な状態に巻き取る
ための方法は、特に限定されるものではないが、好まし
くは次のような方法を挙げ得る。即ち、図1(a)に示
すように、押出機(2)から断面円形の樹脂管(3)を
押し出し、これを冷却装置(4)で冷却固化したのち、
送り出し装置(5)によって送り出す。さらに樹脂管
(3)を再加熱装置(6)に導いて蒸気等の供給により
外側から所定の軟化温度以上に加熱し、ついでこの加熱
軟化状態を保持したままドラム(7)にロール状に巻き
取る。この際、望ましくは、再加熱装置(6)から樹脂
管(3)の先端が出てきたところで、先端開口部に図1
(b)に示すようにホース(8)を付設したゴム製等の
栓体(9)を密嵌して管端を閉塞する。このホース
(8)は、後述する熱媒体あるいは冷却空気の導入に用
いるものである。そして、前記栓体(9)を利用して図
1(c)に示すように樹脂管(3)の先端部をドラム
(7)の巻胴部分に固定し、ドラムを回転させる。ドラ
ム(7)を樹脂管(3)の送り速度に対応する可変速で
回転駆動することにより、樹脂管(3)はドラム胴の周
りに多段積重状態に捲回する。そして、断面円形の樹脂
管(3)に対し、ドラム胴に巻き付けられる際に所定の
押し付け力を付加して断面偏平な樹脂管(1)とする。
【0018】上記樹脂管(1)を巻き取ったドラム
(7)は、これをトラック等により敷設場所に移動させ
た後、敷設作業を行う。具体的には、まず、巻取終端部
の開口部に図4に示すような密封栓(10)を取付ける。
なお、密封栓(10)はドラム(7)への樹脂管(1)の
巻取終了後に予め取付けておいても良い。かかる密封栓
(10)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金や硬質
ゴム等により製作され、図4に示すように、径大の頭部
(11)と、頭部先端に突出する円柱状の径大嵌入部(1
2)と、該嵌入部の先端に突出する円柱状の径小嵌入部
(13)とを有する段付き構造となされている。そして、
頭部(11)と径大嵌入部(12)との間の段部端面が樹脂
管(1)の開口端縁に係止する係止縁(14)となされる
とともに、径大嵌入部(12)と径小嵌入部(13)の間の
段部にシール用のOリング(15)が配置されている。か
つ、径大嵌入部(12)の外周面には外周に沿う複数の抜
け止め用突条(12a )が設けられている。さらに、密封
栓(10)には、これを軸方向に貫通する熱媒体導通孔
(16)と冷却媒体導通孔(17)が設けられるとともに、
頭部(11)外面には各導通孔に連通する接続パイプ(16
a )(17a )がねじ込み接続されている。また、頭部
(11)には、牽引索等を連結するための連結金具(18)
が固着されている。かかる密封栓(10)は、樹脂管
(1)の端部をバーナー等で加熱し軟化させた状態で、
径小、径大両嵌入部(12)(13)を管内に強制的に嵌合
した後、径大嵌入部(12)の外周を、管の外側から帯バ
ンド(19)で締め付けて取付ける。取付状態において
は、帯バンド(19)により管内周面と密封栓(10)の径
大嵌入部(12)外周面とが液密状態に密着するととも
に、Oリング(15)によりさらに洩れが防止され、かつ
径大嵌入部(12)外周面の突条(12a )が管内面にくい
込んで密封栓(10)の抜けが防止される。
【0019】密封栓取付後、樹脂管(1)の巻取始端部
に取着した前記ホース(8)から、加熱媒体としての蒸
気を樹脂管(1)内に圧送し、樹脂管(1)を内部から
加熱軟化せしめると同時に蒸気圧により内部から膨出変
形させながら、図5(a)に示すように、トラック(2
0)を敷設方向に前進せしめて、樹脂管(1)をドラム
(7)から徐々に巻き戻す。ここに、蒸気力は、局部的
な膨出変形を防止して樹脂管の円滑な変形を促進するた
め、0.4〜1.2kg/cm2 程度に設定するのが良
い。なお、密封栓(10)の前記接続パイプ(16a )(17
a )にバルブ等を取付けて、樹脂管内の蒸気圧の調整や
ドレインの排出を行うものとしても良い。そして、トラ
ック(20)の前進とともに、巻き戻した樹脂管(1)を
敷設面(30)に沿って配置していく。なお、従来と同様
に、敷設場所には予め溝(31)を開削しておき、溝(3
1)に沿って樹脂管(1)を配置するのが一般的であ
る。
【0020】而して、膨出変形させつつ巻き戻した樹脂
管(1)には巻ぐせが残存することがあり、そのままで
はねじれ、くねり、曲りを生じた状態で敷設面(30)に
敷設され、敷設面に真っ直ぐに沿った敷設状態が得られ
るとは限らない。そこで、敷設面(30)に真っ直ぐに添
わせるための管軸規制用治具(40)を用いることが推奨
される。
【0021】図6は、この管軸規制用治具(40)の一例
を拡大して示すものであり、下側の規制用治具(41)と
上側の規制用治具(42)が組み合わされることにより、
頂部を下に底部を上に向けて配置されたくさび形のもの
に形成されている。かつ、下側の管軸規制用治具(41)
にはその上面中央部に、樹脂管(1)の外周に沿う半円
形の凹陥部(41a )が形成されるとともに、上側の管軸
規制用治具(42)にはその下面中央部に同じく樹脂管
(1)の外周に沿う半円形の凹陥部(42a )が形成され
ている。そして、上下各管軸規制用治具(41)(42)が
組み合わされたとき、中央部に厚さ方向に貫通する樹脂
管挿通孔(43)が形成されてなる。また、図6(b)に
示すように、下側の管軸規制用治具(41)における凹陥
部(41a )の両側上端縁(41b )(41b )、および図示
は省略したが上側の管軸規制用治具(42)における凹陥
部(42a )の両側下端縁には、これらエッジ部分との接
触による樹脂管表面の損傷を防止するため、面取りが施
されている。
【0022】上記の管軸規制用治具(40)は次のように
使用する。即ち、敷設面(30)に沿って、下側の管軸規
制用治具(41)を、その下部を地中に挿入することによ
って所定間隔おきに配置する。この際、図8(a)に示
すように、敷設面(30)がレベル合わせ不要の均一面で
ある場合には、凹陥部(41a )の最下位置が敷設面(3
0)即ち溝面と同一レベルとなるまで治具を地中挿入
し、樹脂管(1)の長さ方向全域を溝面及び凹陥部(41
a )の最下部によって支持するものとすれば良い。一
方、図8(b)に示すように、敷設面(30)に凹凸が存
在していてレベル合わせを要するときには、凹陥部(41
a )の最下位置が同一レベルの高さになるように、各治
具(41)の地中への挿入長さを調整すれば良い。
【0023】次いで、前記したように膨出変形させつつ
巻き戻した樹脂管(1)を、前記各管軸規制用治具(4
1)の凹陥部(41a )の上を通過するように配置してい
く。径大方向に膨出変形した樹脂管は、管軸規制用治具
(41)の存在部分において、管外周面と管軸規制用治具
の凹陥部(41a )内面とが合致して接触する。従って、
樹脂管(1)の横方向の位置ずれが防止され管軸が規制
されるとともに、管径も規制され、また少なくとも管下
半分の真円性も確保される。なお、巻戻し始端側の端部
には、図5(a)のように、位置決め固定のため、下側
の管軸規制用治具(41)に上側の管軸規制用治具(42)
を被せて互いに対接面を接着剤等により接合して、樹脂
管(1)を挟持しておく。また、巻戻し始端部以外の部
分においても、要すれば上側の管軸規制用治具(42)を
下側の管軸規制用治具(41)に被せて、軟化状態の管壁
外周面を上側の凹陥部(42a )内面とも接触せしめ、こ
の状態で上下の管軸規制用治具(41)(42)を互いに接
合することにより管軸規制、位置ずれ防止、管径規制の
さらなる強化を図っても良い。また、敷設後の樹脂管の
伸縮防止のため、最終的に樹脂管(1)と管軸規制用治
具(41)または(42)を接着剤等により接合することと
しても良い。
【0024】なお、管軸規制用治具(40)は、図6に示
したもののほか、図7に示すように、上下2個割で全体
として直方体形状を構成するものであっても良い。な
お、図7において、図6のものと同一名称部分について
は同一符号を付す。
【0025】こうして、巻き戻しつつ膨出変形を行う
が、1回の膨出工程のみでは、樹脂管の巻きぐせによる
ねじれや曲りを解消し得ない場合には、膨管後樹脂管
(1)に引張荷重を加えても良いし、また一旦加熱加圧
を解除して、管が軟化しているうちにねじれ等を修正し
た後、蒸気を再導入して再度の加熱加圧操作を行うもの
としても良い。
【0026】膨出変形工程の終了後、蒸気圧送を停止し
た後、樹脂管(1)がいまだ軟化状態のうちに、同じく
ホース(8)から樹脂管(1)内に冷却媒体としての圧
縮空気を導入し、内部からの加圧状態を保持しつつ冷却
する。冷却空気の圧力は、樹脂管(1)の膨出変形状態
を維持するため、前記蒸気圧よりも1割程度増加させた
値に設定するのが良い。
【0027】冷却後は、樹脂管(1)は前記管軸規制用
治具(40)による作用効果とも相俟って断面円形に保形
された状態となる。その後、必要に応じて樹脂管(1)
の端部を切断し、敷設を完了するが(図5(c))、敷
設した樹脂管にさらに他の樹脂管を接続する必要がある
ときは、従来と同様の方法により端部処理を行って接続
すれば良い。この場合、必要に応じて、樹脂管の両端あ
るいは一端にマンホールを付設しても良い。
【0028】なお、図5に示した例では、ドラム(7)
に巻き取った樹脂管(1)に対して、加熱軟化による巻
戻し工程と内部加圧による膨出変形工程とを同時的に実
施しながら敷設面(30)に敷設していくものとしたが、
加熱軟化による巻戻し工程をまず行って樹脂管を敷設面
に配置し、その後膨出変形工程を行うものとしても良
い。
【0029】
【実施例】硬質塩化ビニル樹脂からなる外径216mm
φ、肉厚6.5mm、長さ50mの断面円形の長尺管体
を、加熱軟化させながら、断面偏平状に変形させた状態
でドラム(7)に巻き取った。ドラム(7)に巻き取ら
れた樹脂管(1)の断面において、管の内部中空部(1
a)は略長円形状を呈しており、その短径方向の長さL1
は約25mmであった。また、ドラムに巻取る際に、
樹脂管の先端開口部に図1(b)に示すように、ホース
(8)付きの栓体(9)を密嵌した。
【0030】次に、樹脂管(1)の巻戻し始端側の開口
部に、図4に示したような密封栓(10)を取付けた後、
上記ホース(8)を介して0.6kg/cm2 の圧力の
蒸気を約10分間導入し、樹脂管(1)を軟化させ巻き
戻すと同時に膨出変形させながら、図5(b)のように
敷設面(30)に敷設していった。なお、敷設面(30)に
は予め図6に示す形状の下側の管軸規制用治具(41)を
埋込み状態に配置しておき、巻き戻した樹脂管(1)は
この管軸規制用治具(41)の凹陥部(41a )を通るよう
に敷設したが、巻戻された樹脂管(1)はいまだ巻きぐ
せが多少残っていた。そこで、蒸気の圧送を停止して、
樹脂管を長さ方向に引っ張って折れを修正するととも
に、ねじれを修正した。
【0031】次に、蒸気を再圧送して管を加熱加圧した
のち、蒸気の導入を停止し、さらに、管内に0.7kg
/cm2 の圧力の圧縮空気を導入して樹脂管(1)を内
部加圧状態を保持しつつ冷却保形した。樹脂管の巻き戻
し開始から冷却保形終了までに要した作業時間は、約4
0分であった。
【0032】その後、樹脂管の巻戻し始端部を切断除去
すると共に、さらに始端部から15m程度の長さの位置
で切断したのち、敷設した樹脂管(1)の形状を目視観
察したところ、全体がほぼ真円状を呈していた。また、
より詳細に調べたところ、図5(c)に示すように、巻
戻し始端側から2mの位置P1 における樹脂管の外径は
216.2mmφであり、さらに5mの位置P2 におけ
る外径は215.6mmφであり、他端側から2mの位
置P3 における外径は215.5mmφであり、ほぼ原
形状に復元していた。
【0033】
【発明の効果】この発明は、上述の次第で、ドラムに巻
き取った断面偏平な熱可塑性の硬質または半硬質合成樹
脂管を、加熱し軟化させながら巻き戻して、敷設面に沿
って配置したのち、あるいは配置しながら、軟化状態の
樹脂管を内部加圧して断面円形状に膨出変形させるもの
であるから、1本の長尺樹脂管について、その途中の接
続作業を何ら要することなく敷設することができる。こ
のため、同一長さの管路を、短尺直管状のヒューム管や
樹脂管の多数接続により形成する従来方式に較べて、接
続箇所を格段に減少でき、あるいは接続作業そのものを
なくし得るから、接続作業の煩雑さに起因していた施工
期間の長期化を解消することができる。加えて、接続部
からの液漏れや液侵入の危険性を飛躍的に軽減できるこ
とも相俟って、長期に亘って確実にかつ安定的に機能す
る敷設管を短時間で敷設することができる。しかも、樹
脂管を敷設面上に直接載置した場合であっても、両端が
径大に形成された短尺管のように、両端2点支持状態に
支持されて中間部が撓む不都合がなくなり、敷設面上へ
の直接敷設も可能となる。
【0034】また、長尺の樹脂管をドラムに巻き取った
状態で、敷設場所に輸送することができるから、輸送効
率が良いうえ、短時間で多量の樹脂管を輸送することが
できる。
【0035】さらに、ドラムに巻き取った樹脂管を加熱
軟化しながら敷設面に配置していくから、直線状敷設は
もとより曲折敷設も容易であり、従って管路形成の選択
自由性を著しく増大することができる。
【0036】さらには、樹脂管は熱可塑性の硬質または
半硬質樹脂であるから、軟質樹脂を用いる場合のよう
に、ドラムへの巻取状態で管が閉塞状態に変形し、かつ
そのまま塑性変形する危険を低減できるから、巻取径を
小さくできるとともに断面偏平であることとも相俟っ
て、径大の樹脂管を長尺に巻き取ることができ、ひいて
は径大長尺の管路の形成が可能となる。
【0037】また、請求項2に記載の管路形成方法によ
れば、管軸規制用治具により、樹脂管の横方向の位置ず
れを防止でき管軸を規制できるとともに、管の真円性も
確保でき、予定部位に正確に合致した寸法精度の良い管
路の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は断面偏平な樹脂管の製造方法の一例を
示す説明図、(b)は巻取り始端の開口部にホース付き
の栓体を取着する前の斜視図、(c)はドラムの縦断面
図である。
【図2】(a)は偏平化した樹脂管の好適例を示す断面
図、(b)は他の好適例を示す断面図である。
【図3】偏平化した他の樹脂管の断面図である。
【図4】樹脂管の一端部に密封栓を取着した状態の断面
図である。
【図5】樹脂管敷設工程の概略説明図であり、(a)は
樹脂管を巻き戻しながら敷設面に配置する途中の状態を
示し、(b)は配置後の状態を示し、(c)は膨出変形
後の状態を示すものである。
【図6】(a)は上下の管軸規制用治具を組み合わせた
全体斜視図、(b)は下側の管軸規制用治具を(a)の
VI-VI 線で切断した断面図である。
【図7】他の管軸規制用治具の全体斜視図である。
【図8】(a)は均一な敷設面に管軸規制用治具を配置
した状態の断面図、(b)は凹凸が存在する敷設面に管
軸規制用治具を配置した状態の断面図である。
【符号の説明】
1…樹脂管 1a…内部中空部 7…ドラム 30…敷設面 40、41…管軸規制用治具 41a …凹陥部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム(7)に巻き取った断面偏平な熱
    可塑性の硬質または半硬質合成樹脂管(1)を、加熱し
    軟化させながら、前記ドラム(7)から巻き戻して敷設
    面(30)に沿って配置する工程と、 敷設面(30)に配置しながら、あるいは配置したのち、
    軟化状態の樹脂管(1)を内部加圧して断面円形状に膨
    出変形させる工程とを実施することを特徴とする合成樹
    脂製敷設管の管路形成方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂管(1)の敷設面(30)に沿っ
    て、上面に半円形凹陥部(41a )を有する管軸規制用治
    具(41)を予め設置しておき、該治具の前記凹陥部(41
    a )を通過する状態に、巻き戻した樹脂管(1)を配置
    して、その加圧膨出を行う請求項1に記載の合成樹脂製
    敷設管の管路形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111877463A (zh) * 2020-07-31 2020-11-03 蒋小军 一种严寒牧区已建房屋自来水管道入户的施工方法

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0278527A (ja) * 1988-06-09 1990-03-19 Osaka Bosui Constr Co Ltd 内張り硬質乃至半硬質プラスチック管の管路内挿入工法

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