JPH06248298A

JPH06248298A - 身体用液状洗浄剤組成物

Info

Publication number: JPH06248298A
Application number: JP5802393A
Authority: JP
Inventors: Junko Murata; 順子村田; Mihoko Hayashi; 美穂子林
Original assignee: Nippon Oil and Fats Co Ltd
Current assignee: NOF Corp
Priority date: 1993-02-24
Filing date: 1993-02-24
Publication date: 1994-09-06

Abstract

(57)【要約】【構成】脂肪酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム
塩、アミドアミノ酸型両性界面活性剤またはアミノ酢酸
ベタイン型両性界面活性剤またはアミドベタイン型両性
界面活性剤から選ばれた１種または２種以上、およびア
シルアルキルタウリン塩型陰イオン性界面活性剤を特定
の重量比で含有することを特徴とする身体用洗浄剤組成
物。【効果】洗浄時の起泡性および洗浄性にすぐれ、洗浄
後のすすぎ性が良好でぬめり感が残らず、過度の脱脂
力、かさつき感もなく、さっぱりと仕上がり、しかも色
相安定性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は人の皮膚に直接接触する
ボディー用、洗顔用、手洗い用、頭髪用などの身体用液
状洗浄剤組成物に関し、詳しくは泡量が良好で、起泡
性、すすぎ性に優れ、洗浄後にさっぱり感およびしっと
り感が得られ、かつ適度なpHと粘度を有し、色相安定性
の良好な洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】身体用液体洗浄剤としては、従来より、
各種の脂肪酸塩および界面活性剤が使用されてきた。例
えば、脂肪酸石けん、アルキル硫酸エステル塩、ポリオ
キシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アシル化メチル
タウリン塩などアニオン性または両性の界面活性剤が挙
げられ、その他皮膚への吸着残留力、角質蛋白変性力を
低減するということで、アルキルリン酸エステル塩（特
開昭53-26806号公報）などを用いることも知られてい
る。

【０００３】また、脂肪酸石けんと両性界面活性剤との
併用により起泡力や洗浄力などを改良することが、特開
昭51−31706 号公報、同51−31707 号公報、同51−3170
8 号公報、同55−102699号公報、同57-92096号公報など
の各公報に開示されている。さらに、特開昭62−72796
号公報には、サルフェート系アニオン性界面活性剤とベ
タイン系界面活性剤などを加えることにより、洗浄後の
ぬめり感が少なく、また安定性などの良好な洗浄剤を得
ることも開示されている。

【０００４】また炭素数８〜22の脂肪酸トリエタノール
アミン塩とアミドアミノ酸系界面活性剤と、さらにアル
キルまたはアルケニル−ジメチルアミノ酢酸ベタインな
どとを併用した液状洗浄剤が、起泡力やすすぎ性にすぐ
れ、またぬめり感が少なく低脱脂性であるなどの性能を
具備することを見出している（特開昭62−205198号公
報）。また上述の性能を改善し、特定の脂肪酸組成を用
いる脂肪酸トリエタノールアミン塩と、アミドアミノ酸
系界面活性剤および炭素数７〜17のアシルメチルタウリ
ンを併用し、第四成分としてジメチルアミンオキサイド
を加えた液状洗浄剤を出願している（特開平３−2021
2、20213号公報）。

【０００５】このような身体用液状洗浄剤においては、
第一に皮膚のpHに近く、皮膚生理学的にみて、皮膚その
ものに対し刺激性がない、特にたんぱく質変性作用が低
く、角質層から天然保質因子（ＮＭＦ）の主要構成物質
であるアミノ酸などの溶出がないことが望まれる。また
第二に、機能面からみて、使用時に適度の起泡性、良好
な泡質、すぐれた泡沫安定性や洗浄力を与え、かつすす
ぎが容易でぬめり感がなく、洗い上がりがさっぱりとし
た感触を与えることが望まれ、さらに経時的に安定性の
良いことが望まれる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、昔から用い
られている脂肪酸石けんは、高い洗浄力を持ち、洗浄後
もぬめり感がなく、さっぱりと仕上がるという利点があ
る反面、pHがアルカリ性であることから脱脂力が強く、
肌の荒れ性を伴うという問題がある。従来の脂肪酸石け
んで皮膚のpHに近づけ、液性を中性に移行すると、脂肪
酸が遊離し、系の安定性の維持が困難となる。そのため
に、液性を中性付近とした脂肪酸トリエタノールアミン
石けんの使用が考えられているが、泡量が充分でなく経
時的に系が着色しやすい。

【０００７】又、アルキル硫酸エステル塩のごときアニ
オン性界面活性剤は、皮膚刺激性があるために、すぐれ
た界面活性能力はあっても、皮膚に対しマイルドである
ことが望まれる身体洗浄剤としては、必ずしも好ましい
ものとはいえない。さらに、皮膚のpH近くに液性を調整
でき、たんぱく質の変性に対し穏和である両性界面活性
剤は、皮膚への吸着が他の界面活性剤よりも強い傾向が
あるため、すすぎ時に除去しにくく、ぬめり感が残るこ
とで、さっぱりとした洗い上がり感が得られないという
問題がある。

【０００８】これらの脂肪酸石けんやアニオン性または
両性の界面活性剤などを適宜組み合わせて構成した前記
公知の洗浄剤の中には、上記の如き問題がある程度低減
されたものもある。しかし、皮膚に近いpHに設定したと
きの脂肪酸石けんとアニオン性および両性界面活性剤配
合系のぬめり感を除去し、しかも、高低温の経時的安定
性および色相安定性を同時に満足させ、最終的に身体洗
浄剤としてすぐれた性能が得られるには至っておらず、
より改善された液状洗浄剤の出現が望まれている。

【０００９】本発明は、かかる事情に鑑み、pHが中性〜
弱アルカリ性の範囲で、前述の諸要求をすべて満足す
る、特に色相安定性および泡量が良好で、皮膚自体から
の過度の脱脂が見られず、洗浄後のすすぎ性が良好で、
ぬめり感がなく、乾燥後につっぱり感やかさつき感の残
らない、洗い上がりのさっぱりした、身体用液状洗浄剤
組成物を提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、特定の脂肪酸塩
と、特定のアミドアミノ酸系界面活性剤およびベタイン
系界面活性剤から選ばれた１種または２種以上および、
さらに特定のアシルアルキルタウリン型アニオン性界面
活性剤とを組合せて使用することにより、pHの中性から
弱アルカリ性の範囲で色相が安定であり、皮膚自体から
の過度の脱脂が見られず、しかも、起泡性、泡質、泡沫
安定性および洗浄力などにすぐれ、洗浄後のすすぎ性が
良好でぬめり感がなく、乾燥後につっぱり感やかさつき
感などが残らない、洗い上がりの非常にさっぱりした液
状洗浄剤が得られるものであることを見出し、本発明を
完成するに至った。

【００１１】すなわち、本発明は下記のａ、ｂ、ｃを含
有し、ａが10〜30重量％、ｂが１〜10重量％、ｃが１〜
10重量％で、ａ＋ｂ＋ｃの合計が15〜50重量％であり、
かつ組成物の５重量％水溶液のpHが6.5 〜10.0であるこ
とを特徴とする身体用液状洗浄剤組成物である。ａ．炭素数10〜22の脂肪酸のアルカリ金属塩またはアン
モニウム塩ｂ．式（１）または（２）で示されるアミドアミノ酸型
両性界面活性剤あるいは式（３）で示されるアミノ酢酸
ベタイン型両性界面活性剤または（４）で示されるアミ
ドベタイン型両性界面活性剤から選ばれた１種または２
種以上

【００１２】

【化３】

【００１３】（式中Ｒ¹ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族ア
シル基、Ｍ¹はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウムまたは有機アンモニウムを示す）。

【００１４】

【化４】

【００１５】（式中Ｒ²ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族ア
シル基、Ｍ²はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウムまたは有機アンモニウムを示し、Ｘ¹は水素原
子またはＣＨ₂ＣＯＯＭ³（Ｍ³はアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム）を
示す）Ｒ³Ｎ⁺Ｒ⁴Ｒ⁵ＣＨ₂ＣＯＯ^- ………（３）（式中Ｒ³は炭素数10〜22のアルキル基またはアルケニ
ル基、Ｒ⁴、Ｒ⁵は炭素数１〜３のアルキル基を示す）

【００１６】Ｒ⁶ＣＯＮＨ(ＣＨ₂)_nＮ⁺Ｒ⁷Ｒ⁸ＣＨ₂ＣＯＯ^- ………（４）（式中Ｒ⁶ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、ｎは
１〜３の整数、Ｒ⁷、Ｒ⁸は炭素数１〜３のアルキル基を
示す）。ｃ．式（５）で示されるアシルアルキルタウリ
ン塩型陰イオン性界面活性剤Ｒ⁹ＣＯＮＲ¹⁰ＣＨ₂ＣＨ₂ＳＯ₃Ｍ⁴ ………（５）（式中Ｒ⁹ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｒ¹⁰
は炭素数１〜３のアルキル基、Ｍ⁴はアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム
を示す）。

【００１７】本発明に用いるａ成分は、炭素数10〜22の
脂肪酸をアルカリ成分で中和することにより得ることが
できる。脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘニン酸、エル
カ酸などの他、これらの混合物であるヤシ油脂肪酸、硬
化ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪
酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸などがある。とくに泡
量を大きくする場合には、ラウリン酸やミリスチン酸を
多く使用することが望ましい。また、アルカリ成分とし
ては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア
が挙げられる。これらは起泡力および色相安定性に好ま
しい効果をもたらす。

【００１８】本発明に用いるｂ成分のアミドアミノ酸型
両性界面活性剤は、一般式（１）および（２）で表わさ
れる。Ｒ²ＣＯ、Ｒ³ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル
基であり、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイ
ル基、ステアロイル基、ココイル基、オレオイル基など
の単独またはこれらの二種以上を混合して用いられる
が、これらの中でもラウロイル基やミリストイル基から
誘導されるアミドアミノ酸型両性界面活性剤は、洗浄剤
組成物の起泡性を高めるため、特に好ましいものとして
用いられる。

【００１９】一般式（３）のアミノ酢酸ベタイン型両性
界面活性剤は、Ｒ³が炭素数10〜22のアルキル基または
アルケニル基、また（４）に用いられるアミドベタイン
型両性界面活性剤は、Ｒ⁴が炭素数10〜22のアルキル基
またはアルケニル基から誘導される両性界面活性剤であ
り、特に起泡性を高める場合には、ラウリル基もしくは
ミリスチル基を用いたベタインまたはアミドプロピルベ
タインの使用が好ましい。

【００２０】本発明において用いられる一般式（５）の
アシルアルキルタウリン塩型陰イオン性界面活性剤は、
Ｒ⁹ＣＯが炭素数10〜22の脂肪族アシル基である。上記
の脂肪酸としては、ヤシ油脂肪酸やラウリル酸が、また
アルキルタウリンはメチルタウリンが好ましく、これら
を用いることにより洗浄剤組成物の起泡性の面で好まし
い結果が得られる。

【００２１】本発明においては、まず第一に、上記成分
のａ〜ｃを組み合わせ使用することを特徴としており、
これらの成分の組み合わせを変え、あるいはpHをコント
ロールすることにより、脱脂力やぬめり感が緩和され、
かつ身体用洗浄剤として必要な、起泡力、泡質、洗浄力
などが確保され、また、すすぎ性が良好となるなどの種
々の作用効果が奏し得られるものである。これに対し、
たとえば、ａとｃだけの組み合わせでは、泡質や起泡性
は良好でもpHが10以上のアルカリ性になり、過度の脱脂
となり、pHを6.5 未満の中性から酸性にすると遊離の脂
肪酸が析出し、系の安定性を阻害する。またａとｂだけ
の組み合わせでは、脱脂力は抑えられても充分な起泡力
と泡質が得られない。

【００２２】本発明において上述の如き作用効果を得る
ための上記成分の配合量としては、ａでは10〜30重量
％、好適には15〜25重量％、ｂではｂの１種あるいは２
種以上が１〜10重量％、好適には２〜８重量％、ｃでは
１〜10重量％、好適には２〜８重量％となるようにする
のがよい。ａが10重量％未満ではぬめり感が残ったり起
泡性やすすぎ性が悪くなり、30重量％を超えるとpHが10
以上になり、脱脂力が強くなるだけでなく系の溶液とし
ての安定性が悪くなる。またｂが１重量％未満ではpHが
10以上になり脱脂力が強くなり、10重量％を超えると粘
性が大きくなって取り扱いにくくなる。またｃが１重量
％未満では起泡性が低下し、10重量％を超えると脱脂力
が強くなり刺激に問題を生じてくる。また、ｂおよびｃ
の重量％がそれぞれａの重量％より多くなるとぬめり感
が残ったり、すすぎ性が悪くなったりする。

【００２３】本発明の身体用液状洗浄剤組成物には、必
要により、本発明の効果を妨げない範囲内で、従来公知
の洗浄活性成分や、油性成分、乳化可溶化剤、増粘剤、
酸化防止剤、金属封鎖剤、結晶調整剤などの各種の添加
剤を配合してもよい。洗浄活性成分としては、公知のア
ルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫
酸エステル塩、アシル化ザルコシン塩、スルホコハク酸
ポリオキシエチレン脂肪酸エタノールアミドエステル
塩、アルキルアミノ酸塩、アシル化アミノ酸塩、脂肪酸
モノグリセド硫酸エステル塩、塩化ベンザルコニウム、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸
エステル、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルジメチ
ルアミンオキシド、アルキルジヒドロキシエチルアミン
オキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ
る。

【００２４】また、油性成分としては高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、流動パラフィンなどがあり、乳化
可溶化剤としては各種のノニオン類、たとえばモノステ
アリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン
ノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル、モノラウリン酸ポリオキシエチレ
ンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソル
ビタンなどが挙げられる。

【００２５】さらに、増粘剤としては、ポリビニルアル
コール、アルギン酸ソーダなどの水溶性高分子化合物
が、酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエ
ン、ブチルヒドロキシアニソールなどが、金属封鎖剤と
しては、エチレンジアミンテトラ酢酸またはそのアルカ
リ金属塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸またはそのア
ルカリ金属塩などが、結晶調整剤としては、エチレング
リコールステアリン酸のモノまたはジエステルなどが、
それぞれ挙げられる。

【００２６】

【発明の効果】以上のように、本発明の身体用液状洗浄
剤組成物は、脂肪酸塩をトリエタノールアミン塩からア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩に代えることにより、色
相安定性を改善するだけでなく、良好な起泡性を有して
かつ泡質がきめ細かく、腰があり、泡沫安定性や洗浄力
にすぐれ、洗浄後のすすぎ性が良好でぬめり感がなく、
しかも従来のアルカリ金属塩にみられるような、pHによ
る乾燥後のつっぱり感やかさつき感などが残らない。し
かも、中性から弱アルカリ性のpH領域で安定であり、さ
っぱりした洗い上がりが得られ、皮膚自体への脱脂がほ
とんどみられないといった種々の利点を有しており、こ
のためボディシャンプー用として最適であり、他に洗顔
用、頭髪用、手洗い用などに使用する洗浄剤として好適
である。

【００２７】

【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して具体的に
説明する。以下、部および％とあるのは、それぞれ重量
部および重量％を意味する。

【００２８】実施例１〜９表１、２に示す成分および配合量で９種の身体用液状洗
浄剤組成物を調製し、その特性を評価した。結果を表
１、２に示す。次に示す各成分を使用した。〈ａ成分〉ａ成分としてラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、オレイン酸、他の脂肪酸の重量比が32：1
1：21：32：４の混合脂肪酸と、市販の水酸化カリウム
およびアンモニアとの反応で得た脂肪酸カリウム《以
下、ａ成分−１という》および脂肪酸アンモニウム《以
下、ａ成分−２という》を使用した。

【００２９】〈ｂ成分〉表１、２に示す配合量で、ｂ成
分としてＲ¹ＣＯ、Ｒ²ＣＯをココイル、Ｍ¹、Ｍ²をナ
トリウム、Ｘ¹をCH₂COONaとしたアミドアミノ酸型両性
界面活性剤《以下、ｂ成分−１という、上述式（１）》
および《以下、ｂ成分−２という、上述式（２）》を用
いた。また、上述式（３）、（４）に準ずるものとして
ラウリル脂肪酸を原料としたジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン《以下、ｂ成分−３という》およびヤシ油脂肪酸を原
料としたジメチルアミドプロピルベタイン《以下、ｂ成
分−４という》を用いた。

【００３０】〈ｃ成分〉表１、２に示す配合量で、ｃ成
分としてＲ⁹ＣＯをココイル、Ｒ¹⁰をメチルとしたメチ
ルタウリンナトリウムを用いた。

【００３１】比較例１〜７表２、３に示すように、実施例のａ成分、ｂ成分、ｃ成
分のうちいずれかの成分を除き、また配合量を変化さ
せ、その他の組成も添加し、調製手順などについては、
上記の実施例１〜９と同様にして、比較用として７種の
身体用液状洗浄剤組成物を調製した。その評価結果も合
わせて表２、３に示す。

【００３２】表１〜３中の評価の項目を次に説明する。〈ｐＨ〉試料10ｇをとり、ａ成分、ｂ成分、ｃ成分の組
成物の和が５重量％となるように蒸留水で希釈し，pHメ
ーターで測定した。〈起泡力〉各組成物を有効分が 1.0％濃度となるように
水で希釈し、このものにつき、ロス・マイルス法によ
り、40℃での泡高（mm）を測定した。測定値は調製後の
値であり、240 mm以上を良好とした。

【００３３】〈洗浄力〉各組成物を有効分が 1.0％濃度
となるように水道水で希釈し、水溶液を作成した。ウー
ルモスリンを用いた人工汚染布を温度40℃で５分間、タ
ーゴトメーターを用いて洗浄したときの洗浄率（％）を
下記の式より求めた。洗浄率30％以上、35％以下を良好
とした。

【００３４】なお、人工汚垢としては、オレイン酸、パ
ルミチン酸、ミリスチン酸、半硬化牛脂、コレステロー
ル、スクアレン、パラフィン、セチルアルコールおよび
カーボンブラックを混合分散し、この液に浸漬汚染して
風乾した汚染布を用いた。

【００３５】

【数１】

【００３６】Ｒ_O ：原布の反射率Ｒ_S ：汚染布の反射率Ｒ_W ：洗浄後の汚染布の反射率

【００３７】〈色相安定性〉配合直後と50℃、一ヶ月間
保存した時の色相変化をＡＰＨＡで以下の如く評価し
た。ＡＰＨＡ50以下を良好とした。ＡＰＨＡ 50以下良好：〇ＡＰＨＡ 50〜100 未満普通：△ ＡＰＨＡ 100 以上不良：×

【００３８】〈泡質・すすぎ性およびぬめり感〉20〜40
才のパネラー10名に、各組成物５mlを浴用スポンジ上に
とったものを泡立て、40℃の温湯で手指および前腕部を
洗浄させる方法で３回行い、その平均値を以下の如く評
価した。泡質は、上述どおり試料をサンプリングし、手
で10回繰り返し泡立てた泡について肉眼判定し、すすぎ
性は、手指および前腕部に付着した泡を洗浄水で３回流
したときの消泡状態の早いものを、ぬめり感は、３回流
した後のぬめりの少ないものを良好とし、それぞれ次の
４段階の評価基準に基づき、パネラー10名の平均値で示
し、３点以上を良好とした。

【００３９】＊泡質；４点：きめ細かくクリーミ
ー３点：ややきめ細かくクリーミー２点：ややきめが粗く腰がない１点：きめが粗く腰がない＊すすぎ性；４点：泡切れが良い３点：やや泡切れが良い２点：やや泡切れが悪い１点：泡切れが悪い＊ぬめり感；４点：ない３点：ほとんどない２点：ややある１点：明らかにある

【００４０】〈洗い上がり後のさっぱり感、脱脂性およ
びかさつき感〉上記のすすぎ性の評価を行なったのち、
洗い上がり後に、それぞれ次の４段階の評価基準に基づ
き、パネラー10名の平均値で示し、３点以上を良好とし
た。＊さっぱり感；４点：ぬめり感が全くなくさっぱりして
いる３点：ほとんどぬめり感がなくさっぱりしている２点：ぬめり感がややありさっぱり感がややうすい１点：ぬめり感がありさっぱり感がうすい＊かさつき感；４点：ザラザラしたりかさつかない３点：ほとんどかさつかない２点：ややかさつく１点：かさつく

【００４１】

【表１】

【００４２】

【表２】

【００４３】

【表３】

【００４４】

【発明の効果】上記の表１〜３から明らかなように、本
発明の洗浄剤組成物は、いずれも洗浄時の起泡性および
洗浄性にすぐれる上に、洗浄後のすすぎ性が良好でぬめ
り感が残らず、過度の脱脂力、それからくるかさつき感
もなく、さっぱりと仕上がり、しかも色相安定性が良好
であるため、ボディ用、洗顔用、手洗い用、頭髪用など
に非常に適したものであることが判る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ１１Ｄ 1:90 1:18）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下記のａ、ｂ、ｃを含有し、ａが10〜30
重量％、ｂが１〜10重量％、ｃが１〜10重量％で、ａ＋
ｂ＋ｃの合計が15〜50重量％であり、かつ組成物の５重
量％水溶液のpHが6.5 〜10.0であることを特徴とする身
体用液状洗浄剤組成物。ａ．炭素数10〜22の脂肪酸のアルカリ金属塩またはアン
モニウム塩ｂ．式（１）または（２）で示されるアミドアミノ酸型
両性界面活性剤あるいは式（３）で示されるアミノ酢酸
ベタイン型両性界面活性剤または（４）で示されるアミ
ドベタイン型両性界面活性剤から選ばれた１種または２
種以上【化１】（式中Ｒ¹ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｍ¹
はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまた
は有機アンモニウムを示す）。【化２】（式中Ｒ²ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｍ²
はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまた
は有機アンモニウムを示し、Ｘ¹は水素原子またはＣＨ
₂ＣＯＯＭ³（Ｍ³はアルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウムまたは有機アンモニウム）を示す）Ｒ³Ｎ⁺Ｒ⁴Ｒ⁵ＣＨ₂ＣＯＯ^- ………（３）（式中Ｒ³は炭素数10〜22のアルキル基またはアルケニ
ル基、Ｒ⁴、Ｒ⁵は炭素数１〜３のアルキル基を示す）Ｒ⁶ＣＯＮＨ(ＣＨ₂)_nＮ⁺Ｒ⁷Ｒ⁸ＣＨ₂ＣＯＯ^- ………（４）（式中Ｒ⁶ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、ｎは
１〜３の整数、Ｒ⁷、Ｒ⁸は炭素数１〜３のアルキル基を
示す）。ｃ．式（５）で示されるアシルアルキルタウリ
ン塩型陰イオン性界面活性剤Ｒ⁹ＣＯＮＲ¹⁰ＣＨ₂ＣＨ₂ＳＯ₃Ｍ⁴ ………（５）（式中Ｒ⁹ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｒ¹⁰
は炭素数１〜３のアルキル基、Ｍ⁴はアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム
を示す）。