JPH06248127A - ポリエチレン樹脂組成物 - Google Patents
ポリエチレン樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH06248127A JPH06248127A JP6294393A JP6294393A JPH06248127A JP H06248127 A JPH06248127 A JP H06248127A JP 6294393 A JP6294393 A JP 6294393A JP 6294393 A JP6294393 A JP 6294393A JP H06248127 A JPH06248127 A JP H06248127A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ethylene
- elution
- density
- intrinsic viscosity
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
械的特性等のバランスに優れ、特に溶融特性および光学
特性に優れた、大型の中空成形品などに適するポリエチ
レン樹脂組成物を提供する。 【構成】 超高分子量成分、分子間の短鎖分岐分布がき
わめて広い特定のエチレン・α−オレフィン共重合体ま
たはエチレン単独重合体、および高圧ラジカル重合によ
るエチレン(共)重合体の3成分を配合する。
Description
ション、ダイスウェル比等)、流動特性(加工特性
等)、機械特性(耐衝撃性、引張強度等)等に優れ、分
子量分布のきわめて広いエチレン重合体組成物に関し、
特に光学特性および低温時の機械的特性に優れ、メルト
テンション、ダイスウェル比が大きいところから、ガソ
リンタンクなどの大型中空成形品、大口径パイプなどの
押出成形品等に適するエチレン重合体組成物に関する。
ン・α−オレフィン共重合体の分子量分布を広くする方
法が報告されている(例えば特開昭57−21409号
公報、特公昭63−47741号公報等)が、報告に記
載されているように単に分子量分布を広くするのみで
は、溶融弾性や機械的特性、特に低温時の機械的特性は
改善されず、かえって大幅に低下する。また機械的特性
および流動特性の改良については、高分子量成分と低分
子量成分とからなるエチレン・α−オレフィン共重合体
の高分子量成分の短鎖分岐度を特定し、かつ高分子量成
分に短鎖分岐を多く導入して、機械的特性、流動性のみ
ならず、耐環境応力亀裂性(ESCR)も改良する試み
がなされている(特開昭54−100444号公報、特
公昭64−7096号公報)。しかし、これらの改良に
おいても機械的特性、特に低温時の機械的特性や溶融弾
性は満足し得るものではない。更に、特開平2−305
811号公報においては、耐衝撃性、ESCR、ピンチ
オフ融着性を改良する目的で、触媒と2段重合の重合条
件を特定する方法が提案されているが、この方法では、
ESCRや溶融弾性の点で若干の改良がみられるが、機
械的特性、特に低温時の機械的特性を改良するには不十
分である。その他にも、中空成形用ポリエチレン組成物
として、耐ドローダウン性、ダイスウェルやESCRを
改良したもの(特開昭59−89341号、特開昭60
−20946号公報等)が開示され、また2段重合法の
欠点を改善する方法として3段重合法が提案されている
(特公昭59−10724号、特開昭62−25105
号、同62−25106号、同62−25107号、同
62−25108号、同62−25109号公報等)。
これらの提案においても、前記溶融弾性や流動特性の改
善は未だ不十分であり、特に光学特性および低温時の機
械的特性には改善がみられない。
み、溶融弾性(メルトテンション、ダイスウェル比
等)、流動特性(加工特性等)、機械特性(耐衝撃性、
引張強度等)等の各種物性のバランスに優れ、分子量分
布のきわめて広いエチレン重合体組成物であって、特に
光学特性および低温時の機械的特性に優れ、メルトテン
ション、ダイスウェル比が大きいため、ガソリンタンク
などの大型中空成形品、大口径パイプなどの押出成形品
等に適する組成物を提供することを目的とするものであ
る。
に沿って鋭意検討した結果、超高分子量成分、分子間の
短鎖分岐分布がきわめて広い特定のエチレン・α−オレ
フィン共重合体またはエチレン単独重合体、および高圧
ラジカル重合によるエチレン(共)重合体からなる3成
分を配合することにより、溶融弾性、流動特性、機械的
特性等の各種物性のバランスに優れ、特に光学特性およ
び低温時の機械的特性に優れたエチレン重合体組成物が
得られることを見出して本発明に到達した。 すなわち本発明は、(I)下記条件(a)および(b)を満
足する超高分子量のエチレン単独重合体またはエチレン
・α−オレフィン共重合体1〜50重量%、(a)極限粘
度(η1)9〜45dl/g、(b)密度(d1)0.890〜
0.935g/cm3、 (II)下記条件(c)から(f)を満足するエチレン単独重
合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体5〜94
重量%、(c)極限粘度(η2)0.3〜3.0dl/g、(d)
密度(d2)0.890〜0.980g/cm3、(e)連続昇温
溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線において、溶出
温度90℃以上の曲線下の面積Iaに対する溶出温度2
5〜90℃の曲線下の面積Ibの比S(Ib/Ia)が
次式から計算されるS1以下、 S1=20η2 -1exp[−50(d2−0.900)] (f)25℃オルソジクロロベンゼン可溶分W重量%が次
式から計算されるW1以下、 W1=100η2 -0.5exp[−50η2 0.5(d2−0.900)]、なら
びに (III)高圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体
5〜50重量%からなり、かつ前記成分(I)、(II)
および(III)の合計は100重量%であり、各成分
(I)から(III)の極限粘度がそれぞれ互いに異なる混
合物であって、同混合物の極限粘度が1.0〜6.0dl/
g、密度が0.890〜0.970g/cm3および次式数2か
ら計算されるN−値が1.7〜3.0であるエチレン重合
体組成物を提供するものである。
超高分子量成分(I)とは、エチレン単独重合体または
エチレン・α−オレフィン共重合体であり、同共重合体
のα−オレフィンとしては、炭素数3〜18のものが用
いられ、特に炭素数4〜10のものが機械的特性の点か
ら好ましい。具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。なおα−
オレフィンは2種以上併用しても差し支えない。
独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体は、
(a)極限粘度(η1)が9〜45dl/g、好ましくは10〜
40dl/g、更に好ましくは12〜40dl/gの範囲のもの
が用いられる。η1が9dl/g未満では、得られた組成物
の溶融弾性および機械的特性が劣り、また45dl/gを超
えると、成形品の表面荒れやフィッシュアイが発生する
など成形加工性が低下する。また成分(I)の(b)密度
(d1)は、0.890〜0.935g/cm3の範囲、好まし
くは0.890〜0.930g/cm3の範囲のものが用いら
れる。d1が0.890g/cm3未満のものは製造が困難で
ある上に、得られた組成物がベタつく原因となるため好
ましくない。一方d1が0.935g/cm3を超えるとき
は、組成物の機械的特性、特に低温時の機械的特性が低
下するため好ましくない。
またはエチレン・α−オレフィン共重合体である。エチ
レン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとして
は、成分(I)の場合と同様に炭素数3〜18のものが
使用され、好ましくは炭素数4〜10であり、特に前記
同様1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ノネン、1−
デセン等が機械的特性などの点で好ましい。なおα−オ
レフィンは2種以上併用しても差し支えない。
0.3〜3.0dl/gの範囲であり、好ましくは0.6〜3.
0dl/gの範囲である。η2が0.3dl/g未満では、得られ
た組成物の機械的特性、特に低温時の機械的特性が劣
り、一方3.0dl/gを超えると、その流動特性が低下す
るのでいずれも好ましくない。また成分(II)の(d)密
度(d2)は、0.890〜0.980g/cm3の範囲、好ま
しくは0.900〜0.975g/cm3の範囲のものが用い
られる。d2が0.890g/cm3未満のものは製造が困難
である上に、得られた組成物のベタつきの原因となるの
で好ましくない。他方0.980g/cm3を超えるときは、
製造が困難であるのみならず、得られた組成物の機械的
特性が低下するため同様に好ましくない。
条件(e)は、短鎖分岐を多く含む高分岐度成分は溶剤中
へ低温で溶解するが、短鎖分岐の少ない低分岐度成分は
高温でなければ溶剤に溶解しない性質を利用して、分岐
分布を定量的に規定したものである。すなわち溶剤への
溶解温度から分岐分布を測定する L. Wild らの連続昇
温溶出分別法(Temperature Rising Elution Fractiona
tion(TREF);Journal of Polymer Science:Polymer
Physics Edition, Vol.20, 441-455(1982))による溶出
温度−溶出量曲線において、溶出温度90℃以上の曲線
下の面積Iaと溶出温度25〜90℃の曲線下の面積I
bとの間に特定の関係が成立することが必要であり、本
発明においては図1の模式図に示される面積比S=Ib
/Iaの値が、次式から求められるS1以下でなければ
ならない。 S1=20η2 -1exp[−50(d2−0.900)] Sの値がS1を超えると、分岐分布がほぼ均一に近づく
結果、機械的特性、特に低温時の機械的特性に対してき
わめて有効な高分岐度成分が相対的に減少することとな
り好ましくない。
オルソジクロロベンゼン可溶分は、溶出温度が低過ぎて
上記の連続昇温溶出分別法では定量され得ない程度に、
きわめて多量の分岐を有する成分の量を表すもので、極
限粘度および密度に対応した特定の値であることが必要
である。しかしながら、これはまた有用でない低分子量
成分の存在を示すものでもあり、この低分子量成分はで
きるだけ排除することが必要である。このためには、同
可溶分W重量%が次式から求められるW1以下でなけれ
ばならない。好ましくはW3以下である。 W1=100η2 -0.5exp[−50η2 0.5(d2−0.900)] W3= 90η2 -0.5exp[−50η2 0.5(d2−0.900)] Wの値がW1以上では、きわめて多量の分岐を有する成
分の外に有用でない低分子量成分が存在することを示し
ており、機械的特性、特に低温時の機械的特性が劣るこ
とになる。
によるエチレン(共)重合体とは、低密度ポリエチレ
ン;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン−ビニ
ルエステル共重合体;エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体等のエチレン−α,β−不飽和カルボ
ン酸共重合体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共
重合体等のエチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステ
ル共重合体などが挙げられる。これらの中でも低密度ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体等が好ましい。
チレン(共)重合体のメルトフロー(MFR)は、0.
05〜100g/10分、好ましくは0.1〜50g/10分で
ある。成分(III)として低密度ポリエチレンを用いる
場合に、その密度は0.91〜0.94g/cm3、好ましく
は0.91〜0.935g/cm3の範囲である。また成分(I
II)としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合
に、酢酸ビニルの含量は1〜40重量%、好ましくは3
〜30重量%である。エチレン−アクリル酸エチル共重
合体の場合にも、アクリル酸エチルの含量は1〜40重
量%、好ましくは3〜30重量%である。
(III)の配合割合は、成分(I)1〜50重量%、成分
(II)5〜94重量%および成分(III)5〜50重量
%であり、好ましくはそれぞれ(I)5〜40重量%、
(II)5〜90重量%および(III)5〜40重量%であ
り、ただし成分(I)、(II)および(III)の合計量は
100重量%であって、組成物に対する要求性能により
これらの配合割合が選択される。上記成分のうち、特に
成分(I)が本発明において重要な役割をもつことか
ら、成分(I)の特性を考慮して組成物の配合割合を選
択することが好ましい。成分(I)の量が1重量%未満
では、溶融弾性および機械的特性、特に低温時の機械的
特性が十分でなく、一方、50重量%を超えるときは流
動特性が低くなる。なお、成分(I)から(III)の極限
粘度はそれぞれ互いに異なることが肝要であり、これが
満足されない場合には、本発明の目的の1つである流動
特性を向上することができない。
ように(I)、(II)および(III)成分の配合により得
られ、同組成物の極限粘度は1.0〜6.0dl/gであり、
好ましくは1.5〜5.0dl/gである。極限粘度が1.0d
l/g未満では溶融粘度および機械的特性、特に低温時の
機械的特性が不十分であり、一方、6.0dl/gを超える
ときは流動特性が低くなるため、いずれも好ましくな
い。上記組成物の密度は0.890〜0.970g/cm3で
あり、好ましくは0.900〜0.970g/cm3である。
密度が0.890g/cm3未満では製造が困難である上に同
組成物のベタつきの原因となり、また0.970g/cm3を
超えるときは、機械的特性が低くなる。更に、同組成物
のN−値が1.7〜3.0であることが必要であり、好ま
しくは1.7〜2.8である。N−値が1.7未満では高
速成形性が低く、3.0を超えるときはメルトフラクチ
ャーが生じやすくなる。
方法について、特に制限はない。例えば成分(I)、成
分(II)および成分(III)をそれぞれ1段重合で単独
に製造した後、公知の方法で両者を混合してもよく、ま
たは2段もしくはそれ以上の多段重合により、公知の重
合方法で製造してもよい。前者の混合により製造する場
合には、一軸もしくは二軸押出機またはバンバリーミキ
サーなどで混練する方法、あるいは溶液混合法など公知
の方法を使用することができる。
反応器を使用して重合を行うものであり、例えば2段重
合の場合であれば、第1段の反応器を成分(I)を製造
する重合条件に保持し、第2段の反応器を成分(II)の
重合条件に保持して、第1段で生成した重合体を連続的
に第2段に流通させエチレン重合体組成物を製造するこ
とができる。この場合に(I)および(II)の各成分は
いずれの反応器において製造されてもよく、製造順序・
段数は特に限定されるものではない。上記いずれの場合
も、反応形式については特に制限はなく、スラリー法、
気相法、溶液法、高圧イオン法など各種の重合方法を用
いることができる。
チタンおよび/またはバナジウム等の遷移金属を主体と
するチーグラー型触媒、クロム系触媒を主体とするフィ
リップス型触媒、メタロセン等を主体とするカミンスキ
ー型触媒などいずれも使用することができる。触媒のう
ちで特に好ましいものは固体担体に担持された高活性を
有するチーグラー型触媒であり、以下にその詳細を述べ
る。
体、例えば金属マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭
酸マグネシウム、酸化マグネシウム、各種アルミナ、シ
リカ、シリカアルミナ、塩化マグネシウム等、またはマ
グネシウムと、ケイ素、アルミニウム、カルシウムから
選ばれる元素とを含む複塩、複酸化物、含水炭酸塩、含
水ケイ酸塩等、更にはこれらの無機質固体担体を含酸素
化合物、含硫黄化合物、炭化水素、ハロゲン含有物質で
処理または反応させたものなどの無機質固体担体に、遷
移金属化合物、例えばチタン、バナジウム、ジルコニウ
ム、クロム等の金属のハロゲン化物、アルコキシハロゲ
ン化物、酸化物、ハロゲン化酸化物等を担持させたもの
を固体成分として用い、これに第 I〜IV 族金属の有機
化合物、好ましくは亜鉛またはアルミニウムの有機金属
化合物を組み合わせたもの、あるいはこれらを更にα−
オレフィンと接触させて前処理したものなどであり、通
常触媒活性が50g-ポリマー/g-触媒・hr・kg/cm2-オレ
フィン圧以上、好ましくは100g-ポリマー/g-触媒・h
r・kg/cm2-オレフィン圧以上のものである。以上の中で
も、ハロゲン化マグネシウムを含む高活性のチーグラー
型触媒が特に好ましい。
は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で他のオレフィン系
重合体、ゴム等または酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止
剤、加工助剤、着色顔料、架橋剤、発泡剤、無機・有機
充填剤、難燃剤等の公知の添加剤を配合して用いること
ができる。
が、本発明はそれらに限定されるものではない。まず、
本発明で使用する試験法を示す。 (1)極限粘度[η] 135℃デカリン溶液中で測定する。 (2)密度 JIS K6760の規定による密度勾配管法(23
℃)で測定する。 (3)連続昇温溶出分別法(TREF) 前記の通り、L. Wild らの方法に従った。測定法の詳細
は次の通りである。セライト545を充填した容量8.
5リットルのステンレス鋼製カラム内に、試料を濃度
0.05重量%となるように135℃で加熱溶解して調
製したオルソジクロロベンゼン溶液5mlを注入した後、
4℃/minの冷却速度で25℃まで冷却し、試料をセライ
ト表面に沈着させる。次にこのカラムにオルソジクロロ
ベンゼンを1ml/minの一定速度で流しながら50℃/hr
の一定速度で昇温し、試料を順次溶出する。この際、溶
剤中に溶出する試料について、メチレンの非対称伸縮振
動の波数2925cm-1に対する吸収を赤外検出器で検出
し、記録することにより溶出温度と溶出量の関係すなわ
ち組成分布を求める。 (4)連続昇温溶出分別法による面積比(S) 前記および図1の通り。 (5)25℃オルソジクロロベンゼン可溶分(W) 試料0.5gを20mlのオルソジクロロベンゼン(ODC
B)中において、135℃で2時間加熱し、試料を完全
に溶解した後、25℃まで2時間で冷却する。この溶液
を25℃で一晩放置した後、テフロン製フィルターで濾
過して濾液を採取し、赤外分光光度計でメチレンの非対
称伸縮振動の波数2950cm-1に対する吸収を測定し、
この結果からあらかじめ作成した検量線により濾液中の
試料濃度を定量する。 (6)N−値 高化式フローテスター(島津製作所製)を使用し樹脂温
度210℃で2mmφ×40mmのダイから押出し、低位試
験圧力20kg/cm2および高位試験圧力150kg/cm2での
見かけの剪断速度を求め、次式数3により算出する。
℃、荷重21.6kg) (8)引張降伏強さ(YTS) JIS K6760の規定による。(引張速度50mm/mi
n、試験片厚み2mm) (9)引張衝撃値(TIS) ASTM D1822に準拠して測定。(試験片厚み1.
5mm) (10)アイゾット衝撃値(IIS) JIS K7110に準拠し、−40℃で以下の方法に
より測定する。試料からプレスにより、厚み3mmのシー
トを作製する。試験片の形状は2号Aとする。試料の調
整はいずれも23℃、湿度50%で88時間行った後、
更に−40℃に温度調節した低温室内に約3時間保持し
た後、低温室内で−40℃で測定する。試験片はそれぞ
れ5個作製し、5回の測定の平均値を用いる。 (11)メルトテンション(MT) 東洋精機(株)製のメルトテンションテスターにより測
定。(測定温度190℃) (12)ダイスウェル比(DSR) 高化式フローテスターを用いて温度210℃で試料を押
出し、ストランドの径とダイの内径との比を求める。剪
断速度が100sec-1に相当する押出速度で測定する。 (13)臨界剪断速度(γc) INTESCO(株)製のキャピラリーレオメーターによ
り測定する。 (測定温度190℃) (14)耐環境応力亀裂性(ESCR) JIS K6760による定ひずみESCRのF50の値
を求める。 (15)曇り度(ヘイズ;%) 試料からプレスにより厚み50μmのシートを作製し
(冷却速度40℃/min)、JIS K7105の規定に
よる直読ヘイズコンピューター(商品名:HGH−2D
P、スガ試験機社製)で測定した曇り度を示す。
内容積50リットルの撹拌型反応器を使用し、無水塩化
マグネシウムを一成分とする固体担体に四塩化チタンを
担持した固体触媒とトリエチルアルミニウム(TEA)
の助触媒とを用いて、窒素雰囲気下で1段重合を行い、
成分(I)の重合物A1およびA2ならびに成分(II)の
重合物B1〜B3を製造した。それらの重合条件および得
られた重合物の物性を表1に示す。
(I)と成分(II)とを溶液混合法により以下のブレン
ド条件で混合調製した。 〈ブレンド条件〉 雰囲気: 窒素 溶 媒: キシレン(4.5リットル) 試料量: 合計200g 温 度: 200℃ 時 間: 2時間 析出溶媒:−20℃メタノール(8リットル) 洗浄溶媒:ヘキサン 洗 浄: キシレン臭がなくなるまで 乾 燥: 室温から110℃まで ポリマー回収率:ほぼ100%
高圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体とを窒素
雰囲気下において、試料合計量70g、回転数20rpm、
混練時間7分間、混練温度160℃で混合し、実施例お
よび比較例の組成物を得た。高圧ラジカル重合によるエ
チレン(共)重合体: (1)低密度ポリエチレン(1) MFR1.0g/10min、密度0.924g/cm3;商品名:日
石レクスロンF22、日本石油化学(株)製(以下、「L
DPE−1」という) (2)低密度ポリエチレン(2) MFR2.0g/10min、密度0.924g/cm3;商品名:日
石レクスロンF311、日本石油化学(株)製(以下、
「LDPE−2」という) (3)エチレン−酢酸ビニル共重合体 MFR1.0g/10min、酢酸ビニル(VA)含量10重量
%;商品名:日石レクスロンV260、日本石油化学
(株)社製(以下、「EVA」という) (4)エチレン−アクリル酸エチル共重合体 MFR1.0g/10min、アクリル酸エチル(EA)含量5
重量%;商品名:日石レクスロンEEA A2050、
日本石油化学株社製(以下、「EEA」という)
合および物性の評価結果を表2に示す。
合および物性の評価結果を表3に示す。
高分子量成分、分子間の短鎖分岐分布がきわめて広い特
定のエチレン・α−オレフィン共重合体またはエチレン
単独重合体、および高圧ラジカル重合によるエチレン
(共)重合体の3成分を配合することにより得られ、溶
融弾性、流動特性、機械特性等のバランスに優れた分子
量分布の極めて広い組成物であり、具体的には次の特徴
を有する。 (1)メルトテンション、ダイスウェル比等の溶融弾性
に優れている。 (2)低温アイゾット衝撃値などの低温時の機械的特
性、耐寒性に優れている。 (3)臨界剪断速度などの流動特性に優れている。 (4)曇り度などの光学特性に優れている。 (5)このため高速成形性などの成形加工性が良好であ
る。 上記の長所を有する結果、各種フィルム、シート、パイ
プ、中空容器、各種被覆材料、発泡材料等に使用される
が、特に溶融弾性と光学特性が著しく優れているため、
大型中空容器用組成物として有用である。
度−溶出量の関係を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 (I)下記条件(a)および(b)を満足す
る超高分子量のエチレン単独重合体またはエチレン・α
−オレフィン共重合体1〜50重量%、 (a)極限粘度(η1)9〜45dl/g、 (b)密度(d1)0.890〜0.935g/cm3、 (II)下記条件(c)から(f)を満足するエチレン単独重
合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体5〜94
重量%、 (c)極限粘度(η2)0.3〜3.0dl/g、 (d)密度(d2)0.890〜0.980g/cm3、 (e)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線に
おいて、溶出温度90℃以上の曲線下の面積Iaに対す
る溶出温度25〜90℃の曲線下の面積Ibの比S(I
b/Ia)が次式から計算されるS1以下、 S1=20η2 -1exp[−50(d2−0.900)] (f)25℃オルソジクロロベンゼン可溶分W重量%が次
式から計算されるW1以下、 W1=100η2 -0.5exp[−50η2 0.5(d2−0.900)]、なら
びに (III)高圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体
5〜50重量%からなり、かつ前記成分(I)、(II)
および(III)の合計は100重量%であり、各成分
(I)から(III)の極限粘度がそれぞれ互いに異なる混
合物であって、該混合物の極限粘度が1.0〜6.0dl/
g、密度が0.890〜0.970g/cm3および次式数1か
ら計算されるN−値が1.7〜3.0であるエチレン重合
体組成物。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06294393A JP3375169B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | ポリエチレン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06294393A JP3375169B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | ポリエチレン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06248127A true JPH06248127A (ja) | 1994-09-06 |
JP3375169B2 JP3375169B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=13214898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06294393A Expired - Fee Related JP3375169B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | ポリエチレン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3375169B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003022920A1 (fr) * | 2001-09-06 | 2003-03-20 | Mitsui Chemicals, Inc. | Composition de resine de polyethylene |
JP2006008836A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Mitsui Chemicals Inc | エチレン系重合体樹脂組成物およびこれから得られる成形体 |
JP2007045897A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Japan Polypropylene Corp | ポリプロピレン樹脂組成物 |
JP2011219678A (ja) * | 2010-04-13 | 2011-11-04 | Tosoh Corp | ポリエチレン系樹脂組成物、発泡体及びその製造方法 |
JP2016502046A (ja) * | 2012-12-17 | 2016-01-21 | ボレアリス エージー | 高密度ポリエチレン配合物を製造するプロセス |
JP2016507601A (ja) * | 2012-12-17 | 2016-03-10 | ボレアリス エージー | 高密度ポリエチレン配合物を製造するプロセス |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP06294393A patent/JP3375169B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003022920A1 (fr) * | 2001-09-06 | 2003-03-20 | Mitsui Chemicals, Inc. | Composition de resine de polyethylene |
JP2006008836A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Mitsui Chemicals Inc | エチレン系重合体樹脂組成物およびこれから得られる成形体 |
JP2007045897A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Japan Polypropylene Corp | ポリプロピレン樹脂組成物 |
JP4714526B2 (ja) * | 2005-08-09 | 2011-06-29 | 日本ポリプロ株式会社 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
JP2011219678A (ja) * | 2010-04-13 | 2011-11-04 | Tosoh Corp | ポリエチレン系樹脂組成物、発泡体及びその製造方法 |
JP2016502046A (ja) * | 2012-12-17 | 2016-01-21 | ボレアリス エージー | 高密度ポリエチレン配合物を製造するプロセス |
JP2016507601A (ja) * | 2012-12-17 | 2016-03-10 | ボレアリス エージー | 高密度ポリエチレン配合物を製造するプロセス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3375169B2 (ja) | 2003-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3045548B2 (ja) | ポリエチレン組成物 | |
CA2142733C (en) | Impact modification of thermoplastics | |
US9006342B2 (en) | Bimodal polyethylene composition and articles made therefrom | |
EP0095253B1 (en) | Polyethylene blend and film | |
JPH0565373A (ja) | ポリエチレン組成物 | |
WO2009148487A1 (en) | Bimodal polyethylene process and products | |
WO2001085839A1 (en) | Polyolefin compositions having improved low temperature toughness and methods therefor | |
JP3372057B2 (ja) | エチレン重合体組成物 | |
JP3375169B2 (ja) | ポリエチレン樹脂組成物 | |
JP3375167B2 (ja) | エチレン重合体組成物 | |
JP3372074B2 (ja) | ポリエチレン組成物 | |
JP3375168B2 (ja) | ポリエチレンの組成物 | |
JP3372059B2 (ja) | エチレン・α−オレフィン共重合体組成物 | |
JP3375187B2 (ja) | ポリエチレン組成物 | |
JPS61243842A (ja) | ポリプロピレン組成物 | |
JP3375149B2 (ja) | エチレン系重合体組成物 | |
JP3375150B2 (ja) | エチレン系樹脂組成物 | |
JP3372060B2 (ja) | エチレン重合体系組成物 | |
JPH0616880A (ja) | エチレン・α−オレフィン共重合体系組成物 | |
JP2001206994A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及び成形体 | |
EP2152768B1 (en) | Polypropylene copolymer | |
JPH0649288A (ja) | ポリエチレン系組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 5 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111129 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |