JPH06246830A - 硬化性樹脂管およびそれを使用した既設管のライニング工法 - Google Patents

硬化性樹脂管およびそれを使用した既設管のライニング工法

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JPH06246830A
JPH06246830A JP5035842A JP3584293A JPH06246830A JP H06246830 A JPH06246830 A JP H06246830A JP 5035842 A JP5035842 A JP 5035842A JP 3584293 A JP3584293 A JP 3584293A JP H06246830 A JPH06246830 A JP H06246830A
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俊一 宍戸
Yasumaru Ishiguro
泰丸 石黒
Hamao Yamashiro
浜夫 山城
Sakae Sano
榮 佐野
Kazuhiko Sanada
和彦 眞田
Naoki Kitahashi
直機 北橋
Eiki Akimoto
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Yoshio Aida
好雄 会田
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TOKYO MET GOV GESUIDOU SERVICE KK
Toa Grout Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈曲した既設管内周面に硬化性樹脂管を、し
わ等が発生することなく、全周にわたって密着させる。 【構成】 硬化性樹脂管10の外層11と内層12との間に硬
化性樹脂13が未硬化の状態で封入されており、その硬化
性樹脂13内に、2枚の繊維スリーブ14および15が設けら
れてる。繊維スリーブ14および15は、管軸方向に対して
異なる方向に傾斜した2本のロービングを交差させて編
み込まれており、管軸方向および周方向への伸縮可能に
なっている。硬化性樹脂管10は、一方の端部から内周面
が外周側になるように反転されながら既設管内に挿入さ
れ、既設管の屈曲部分内周面にも、伸縮する繊維スリー
ブ14および15によって、確実に全周にわたって密着され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中に埋設された水道
管、下水管等の既設管を補修するために、既設管の内周
面にライニングされる硬化性樹脂管およびこの硬化性樹
脂管を使用した既設管のライニング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された水道管、下水管等の既
設管は、開削することによって既設管を露出させて外周
側から既設管を補修する方法に替わって、近時、該既設
管の内周面をライニング管によってライニングする方法
が、工期短縮等の点から注目を集めている。例えば、特
公平1-15374号公報には、未硬化の硬化性樹脂を有する
硬化性樹脂管(硬化性樹脂チューブ)を既設管内に挿入
し、続いて硬化性樹脂チューブを既設管の内周面に密着
するように、その内部から圧力を加えた状態で、未硬化
の硬化性樹脂チューブを硬化させる方法が開示されてい
る。硬化性樹脂チューブが硬化されることにより形成さ
れる樹脂管は、既設管の内周面をライニングした状態に
なり、既設管を補修する。すなわち、これで止水が行わ
れる。
【0003】ところで、上記の公報に開示された硬化性
樹脂管は、樹脂フィルムにより構成された外層および内
層の間に硬化性樹脂が封入されており、その硬化性樹脂
内に補強のための繊維スリーブが一層配置されている。
この繊維スリーブは、管軸方向への伸縮および管周方向
への伸縮が可能なように、管軸方向に対して異なる方向
に傾斜した2本のロービングを交差させて編み込まれて
いる。なお、ロービングは、例えば9700本のストランド
を集束して構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の硬化
性樹脂管を使用した既設管のライニング工法では、既設
管内に硬化性樹脂管を挿入した状態で、該硬化性樹脂管
の内部からの圧力によって、該硬化性樹脂管を既設管内
周面に密着させている。このために、直線状の既設管の
内周面には、硬化性樹脂管が確実に密着するが、例えば
図6に示すように、既設管20の一部に曲管21が使用され
て屈曲している場合には、硬化性樹脂管30における屈曲
外周側部分には、引っ張り力が作用し、湾曲内周側部分
には圧縮力が作用する。このために、硬化性樹脂管30の
湾曲外周側部分は、既設管20内周面に、確実に密着しな
いおそれがあり、反対に、硬化性樹脂管30における湾曲
内周側部分には、硬化性樹脂管30内へ突出するしわ、突
起等が発生するおそれがある。
【0005】ここで、しわ、突起等が発生するのは、繊
維スリーブが一層であるため、そのフレキシブル性およ
び機械的強度が十分でないことに起因すると考えられ
る。
【0006】このような状態で、硬化性樹脂管30を既設
管20の内周面に押圧して、未硬化の硬化性樹脂を硬化さ
せても、挿入時に生じた湾曲外周側部分における既設管
20と硬化性樹脂との間隙、および湾曲内周側部分におけ
る硬化性樹脂管30のしわ等は、ほとんど解消されない。
その結果、既設管20と硬化した樹脂管との間隙は、該樹
脂管の強度の低下を招来し、経時的にパンク等の破損を
多発するおそれがある。また、樹脂管内のしわ等は、樹
脂管内の流れを阻害するのみならず、ゴミや沈澱物の滞
溜の原因となって、樹脂管の耐久性を損なう。
【0007】本発明は上記従来の問題を解決するもので
あり、その目的は、屈曲した既設管内周面にも確実に密
着し、しかも、しわ等が発生するおそれがなく、機械的
な強度を向上できる硬化性樹脂管およびそれを使用した
既設管のライニング方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の硬化性樹脂管
は、一方の端部から内周面が外周側になるように反転さ
せつつ、既設管内に挿入して、該既設管の内周面をライ
ニングする硬化性樹脂管であって、フィルム状の外層お
よび内層と、該外層と内層との間に充填された未硬化の
硬化性樹脂と、該硬化性樹脂内に配置されており、それ
ぞれが、管軸方向に対して異なる方向に傾斜した2本の
ロービングを交差させて編み込んだ複数の繊維スリーブ
とを有しており、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0009】また、本発明の硬化性樹脂管を使用した既
設管のライニング工法は、請求項1に記載の硬化性樹脂
管の一方の端部を、内周面側を外周側へ反転させて、既
設管の入口部又はこれに連結された案内管内に位置させ
る工程と、該硬化性樹脂管におけるその反転された部分
と反転されていない部分との間に流体圧を供給して、反
転されていない部分を順次反転速度50cm/min以
下で反転させつつ該既設管内に挿入する工程とを包含し
ており、そのことにより上記目的が達成される。
【0010】
【作用】本発明の硬化性樹脂管では、既設管内に反転挿
入されるために、既設管の湾曲部においても、ある程度
は密着した状態になり、さらに、複数の繊維スリーブ
が、それぞれ管軸方向および周方向に伸縮し得ることに
より、湾曲した既設管内周面に確実に密着した状態にな
る。その結果、湾曲外周側部分における硬化性樹脂管と
既設管との間に間隙が発生せず、また湾曲内周側におけ
る硬化性樹脂管にしわ等が発生するおそれもない。
【0011】また、2本のロービングを交差させて編み
込まれた繊維スリーブが複数設けられているので、すな
わち、上記従来の繊維スリーブとは異なり、繊維スリー
ブが多層構造であるので、その機械的強度およびフレキ
シブル性を向上できる。従って、経時的にパンク等の破
損を発生するおそれがない。
【0012】本発明の硬化性樹脂管を使用した既設管の
ライニング工法では、管軸方向および周方向への伸縮が
可能になった硬化性樹脂管が、流体圧によって既設管内
に50cm/min以下の反転速度で反転挿入されるた
め、硬化性樹脂管に過度の引っ張り力が加わることな
く、既設管内へと挿入される。そして、流体圧によって
反転された硬化性樹脂管が既設管内周面に圧接されるこ
と、および、硬化性樹脂管における繊維スリーブが管軸
方向および周方向に伸縮可能であること、により、硬化
性樹脂管は、既設管における屈曲部の内周面全面にわた
って、しわ等が生じることなく確実に密着される。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例について説明する。
【0014】本発明の硬化性樹脂管は、例えば図2に示
すように、曲管部21を有する既設管20を、曲管部21の内
周面に密着して既設管20をライニングするために使用さ
れる。特に、この硬化性樹脂管10は、当初の内周面が外
周面になるように反転させることにより、既設管20の内
周面に密着させる反転ライニング工法に好適に使用され
る。
【0015】図1に示すように、硬化性樹脂管10は、そ
れぞれが樹脂フィルムにより構成された円筒状の外層11
および内層12と、外層11および内層12との間に設けられ
た2層の円筒状になった繊維スリーブ14および15と、外
層11および内層12間に封入されて両繊維スリーブ14およ
び15に含浸された硬化性樹脂層13と、を有している。硬
化性樹脂層13は、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が
使用される。
【0016】外周側の繊維スリーブ14は、図3(a)に
示すように、周面上における管軸方向Oに平行な方向に
対して、それぞれが所定の角度θで傾斜しているロービ
ング14aと、管軸方向Oとは平行な方向に対して各ロー
ビング14aの傾斜方向とは反対方向に角度θで傾斜した
ロービング14bとを、相互に移動可能に交差させて編み
込まれている。内周側の繊維スリーブ15も、同様に、相
互に移動可能に交差させて編み込まれたロービング15a
および15bによって構成されている。従って、各繊維ス
リーブ14および15は、図3(b)に示すような管軸方向
O、図3(c)に示すような周方向のいずれにも伸縮し
得るようになっている。
【0017】一方の繊維スリーブ14を構成するロービン
グ14aおよび14bと、他方の繊維スリーブ15を構成するロ
ービング15aおよび15bとは、管軸方向に平行な方向に対
する傾斜角度が相互に一致している必要はなく、また、
それぞれの材質も一致している必要はない。それぞれの
繊維スリーブ14および15における各ロービング14aおよ
び14b、15aおよび15bの傾斜角度θは、30゜〜60゜程度と
される。
【0018】本実施例の各ロービング14a、14b、15a、1
5bは、それぞれ5000本のストランドを集束して構成され
ている。ストランドの材質としては、外層11および内層
12間に封入された硬化性樹脂13を補強できるものであれ
ばよく、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、プラスチ
ック繊維等の有機繊維のいずれでも用いることができ
る。
【0019】硬化性樹脂管10の外径は、補修すべき既設
管20への挿入を容易ならしめるために既設管20の内径よ
り若干小さくすることが望ましい。
【0020】下記表1は、本実施例の繊維スリーブを用
いた硬化性樹脂管と上記従来例の繊維スリーブを用いた
硬化性樹脂管との偏平試験結果を対比して示している。
なお、本実施例の繊維スリーブは、5000本のストランド
を集束した2本のロービングを織り込んだ繊維スリーブ
を2層配置したものであり、従来例の繊維スリーブは、
9700本のストランドを集束した2本のロービングを織り
込んだ1層構造の繊維スリーブである。
【0021】
【表1】
【0022】この表1からわかるように、上欄に示す本
実施例の繊維スリーブを用いた硬化性樹脂管では、5%
偏平時における平均線荷重が421kgf/mであるのに
対し、下欄に示す従来例の繊維スリーブを用いたもので
は平均線荷重が329kgf/mになっている。従って、
本実施例の繊維スリーブを用いれば、同一の偏平率を発
生するのに要する線荷重を大きくできることがわかる。
すなわち、機械的強度を向上できることがわかる。な
お、塩化ビニールの管の偏平時線荷重規格値は340kg
f/m以上であり、本実施例のものではこの規格を十分
にクリアできることがわかる。この機械的強度アップは
繊維スリーブを複数設けたことによる。
【0023】なお、参考のために、下記表2に上記の実
験に供した供試管の仕様を示す。
【0024】
【表2】
【0025】また、試験方法は、No1〜No11で示
す供試管を約30cmの長さに切断し、JSWASK−
1およびDIN53769に準拠し、供試管を10mm/分
で圧縮させ、3%、5%撓み時の線荷重を読み取った。
試験は同一の供試管を0度、35度、70度方向に3回
行い、その平均を求めた。また、供試管は十分光硬化さ
せた直管から切取り、長さを調製した。外径は供試管の
任意の位置を3回π尺にて測定し、その平均値とした。
また、肉厚は円周方向に45度ピッチで8点測定し、そ
の平均値とした。
【0026】図4はロービングの具体的な編み方を示し
ている。図4中にAで示すように、本実施例では2本の
ロービングを互い違いでなく、1本飛ばして(一方を2
本並べて)織り込んだ。このような織り込み方によれ
ば、互い違いに織り込む場合に比べて機械的強度および
フレキシブル性をより一層向上でき、ライニング工法に
より好適であることが確認できた。
【0027】次に、このような構成の硬化性樹脂10を使
用した本発明の反転ライニング工法について図5に従い
説明する。硬化性樹脂管10は、外層11および内層12間に
設けられた硬化性樹脂13が未硬化の柔軟な状態で使用さ
れ、補修すべき既設管20内に、当初の内周面が外周面と
なって該既設管20内周面に密着するように、流体圧を供
給して反転挿入される。この反転挿入は、硬化性樹脂管
10における既設管20内に挿入された一方の端部を、内周
面が該既設管20内周面に密着するように反転して行われ
る。この場合、硬化性樹脂管10は、外層11と内層12との
間の硬化性樹脂13が未硬化であるために、容易に反転さ
せることができる。
【0028】より具体的には、硬化性樹脂管10の反転さ
れた部分10aと反転されていない部分10bとの間に、図示
しないコンプレッサーおよびエアー管により加圧空気を
供給して行われる。これにより、硬化性樹脂10の反転さ
れていない部分10bが、順次、既設管20内へと挿入され
て反転され、その反転された部分10aが、加圧空気によ
って既設管20内周面に、順次、密着される。
【0029】反転挿入時において、硬化性樹脂管10の後
端部は閉塞されており、後端末にはケーブルの一端側が
接続されている。このケーブルの他端側には、駆動プー
リ、従動プーリ、DCモータ、減速機、エンコーダ等を
備えたプリングマシーンが接続されており、このプリン
グマシーンによって、硬化性樹脂管10の反転挿入速度に
同期してケーブルの送り込みが定速度で行われる。
【0030】このように、加圧空気等の流体圧を用いて
硬化性樹脂管10を既設管20内に反転挿入する場合には、
直接、硬化性樹脂管10を既設管20内に引き込む場合とは
異なり、硬化性樹脂管10には管軸方向に大きな力が加わ
らない。硬化性樹脂管10は、繊維スリーブ14および15
が、それぞれ管軸方向に伸長し得るとともに、未硬化の
硬化性樹脂13も、管軸方向へと流動し得るために、硬化
性樹脂管10に管軸方向への大きな力が加わると、樹脂フ
ィルムによって構成された外層11および内層12が破損す
るおそれがあるが、流体圧を用いた反転挿入では、この
ような外層11および内層12が破損するおそれがない。
【0031】このようにして、硬化性樹脂管10が既設管
20内に、その内周面に密着した状態で挿入されると、図
1に示すように、曲管部21においても、その内周面に密
着しつつ屈曲して挿入される。この場合、硬化性樹脂10
は、曲率半径の大きい屈曲外周側部分には引張力が作用
し、反対に曲率半径の小さい屈曲内周側部分には圧縮力
が作用する。そして、引張力が作用する屈曲外周側部分
では、未硬化の硬化性樹脂13内に設けられた繊維スリー
ブ14および15は、図3(b)に示すように、それぞれ
が、屈曲した管軸方向に沿って伸長する。このとき、硬
化性樹脂管10には、加圧空気によって曲管部21の内周面
への圧力が作用し、各繊維スリーブ14および15が、図3
(c)に示すように、それぞれ周方向へ伸長される。こ
のように、各繊維スリーブ14および15は、管軸方向およ
び周方向に沿って伸長されるために、硬化性樹脂管10の
屈曲外周側部分は、曲管部21の内周面に全体にわたって
確実に密着される。
【0032】これに対して、硬化性樹脂管10の屈曲内周
側部分では、管軸方向に圧縮力が作用するとともに、加
圧空気によって曲管部21内周面への圧力が作用するため
に、各繊維スリーブ14および15は、図3(c)に示すよ
うに、管軸方向に収縮するとともに、周方向へと伸長す
る。これらの収縮および伸長は、硬化性樹脂管10の屈曲
外周側部分における各繊維スリーブ14および15の管軸方
向への伸長および周方向への収縮によって相殺されるた
めに、硬化性樹脂管10の屈曲内周側部分には、しわ、突
起等が生じることなく、曲管21内周面に確実に密着され
る。また、硬化性樹脂管10には、加圧空気による圧力し
か付加されていないために、各繊維スリーブ14および15
が屈曲して外方へ突出したり、うねりが発生するおそれ
がない。
【0033】硬化性樹脂管10の曲管部21内への反転挿入
速度は、50cm/min以下が望ましく、特に、30
〜35cm/minが望ましい。この挿入速度が大きす
ぎると、硬化性樹脂管10の屈曲側内周部分にしわが発生
し、反対に小さすぎると、硬化性樹脂管10の屈曲外周側
部分に位置する樹脂フィルム製の外層11および内層12が
閉塞して破損するおそれがある。
【0034】このようにして、硬化性樹脂管10全体が既
設管10内に挿入されると、既設管20内周面に密着状態に
なった硬化性樹脂管10内をさらに既設管20内周面に密着
させるために、加圧空気等の流体圧が該硬化性樹脂管10
内に供給されて、内部圧力が上昇される。これにより、
硬化性樹脂管10が既設管20の内周面に押圧された状態に
なり、このような状態で、硬化性樹脂管10における未硬
化の硬化性樹脂13が硬化される。硬化性樹脂管10は、挿
入時にすでに既設管20の内周面に密着された状態になっ
ている。硬化性樹脂が硬化されると、硬化性樹脂管10
は、既設管20に確実に密着した状態で、該既設管20内周
面をライニングする。
【0035】硬化性樹脂が硬化して、既設管20内周面を
ライニングしている硬化性樹脂管10は、既設管20の内周
面との間に間隙がなく、しかも、しわ、内部への突起等
が発生していないために、該硬化性樹脂管10内に異物等
が滞溜するおそれがない。さらに、硬化した硬化性樹脂
層が2層の繊維スリーブ14および15によって補強されて
いるために、高強度になっている。
【0036】尚、上記実施例では、硬化性樹脂13内に2
層の繊維スリーブ14および15を配置する構成としたが、
3層以上の繊維スリーブを配置してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂管は、このように、
硬化性樹脂層を補強する複数の繊維スリーブが管軸方向
および周方向に伸縮可能になっているために、既設管内
に反転挿入した際に、既設管の湾曲部においても、その
全周にわたって、しわ、突起等が生じることなく、硬化
性樹脂管が確実に密着される。その結果、既設管内周面
をライニングする硬化した樹脂管は、内部にしわ等がな
く、流れが良好になり、また、既設管とも良好に密着し
ているために、耐久性は著しく向上する。
【0038】また、補強用の繊維スリーブを2層構造と
したことにより、その機械的強度およびフレキシブル性
を向上できるので、より一層確実な補修が可能になる。
【0039】また、本発明の硬化性樹脂管を使用したラ
イニング工法は、流体圧によって硬化性樹脂管を反転さ
せつつ既設管内に反転速度50cm/min以下によっ
て挿入するようになっているために、既設管内への挿入
に際して、大きな力が不要になり、しかも、流体圧によ
って反転された硬化性樹脂が既設管内周面に押圧される
ために、硬化性樹脂は、湾曲した既設管内周面であって
も、その全周にわたって、しわ等が発生することなく、
確実に密着する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硬化性樹脂管の一例を示す一部破断側
面図。
【図2】その硬化性樹脂管によって既設管の湾曲した部
分をライニングした状態を示す断面図。
【図3】本発明の硬化性樹脂管に使用される繊維スリー
ブを説明するための模式図。
【図4】繊維スリーブの編み方を示す模式図。
【図5】本発明の硬化性樹脂管を使用したライニング工
法を説明するための断面図。
【図6】従来の硬化性樹脂管によって既設管をライニン
グした状態を示す断面図。
【符号の説明】
10 硬化性樹脂管 11 外層 12 内層 13 硬化性樹脂 14、15 繊維スリーブ 14a、14b、15a、15b ロービング 20 既設管 21 曲管部
フロントページの続き (71)出願人 000127259 株式会社イセキ開発工機 東京都渋谷区代々木4丁目31番6号 (71)出願人 592012650 足立建設工業株式会社 東京都豊島区西巣鴨2丁目34番16号 (71)出願人 000002174 積水化学工業株式会社 大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号 (72)発明者 宍戸 俊一 東京都調布市飛田給2−30−12 (72)発明者 石黒 泰丸 千葉県千葉市花見川区こてはし台1−22− 15 (72)発明者 山城 浜夫 埼玉県狭山市大字笹井213−10 狭山グリ ーンハイツ5棟402 (72)発明者 佐野 榮 東京都豊島区巣鴨5−34−27 (72)発明者 眞田 和彦 東京都江東区東砂6−14−3−402号 (72)発明者 北橋 直機 滋賀県草津市上笠2丁目32−10 (72)発明者 秋元 栄器 埼玉県入間市牛沢町7−7 (72)発明者 会田 好雄 埼玉県大宮市東大宮4−71−8 (72)発明者 島田 純夫 東京都国分寺市日吉町1−12−4

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端部から内周面が外周側になるよ
    うに反転させつつ、既設管内に挿入して、該既設管の内
    周面をライニングする硬化性樹脂管であって、 フィルム状の外層および内層と、 該外層と内層との間に充填された未硬化の硬化性樹脂
    と、 該硬化性樹脂内に配置されており、それぞれが、管軸方
    向に対して異なる方向に傾斜した2本のロービングを交
    差させて編み込んだ複数の繊維スリーブとを有する硬化
    性樹脂管。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の硬化性樹脂管の一方の
    端部を、内周面側を外周側へ反転させて、既設管の入口
    部又はこれに連結された案内管内に位置させる工程と、 該硬化性樹脂管におけるその反転された部分と反転され
    ていない部分との間に流体圧を供給して、反転されてい
    ない部分を順次反転速度50cm/min以下で反転さ
    せつつ該既設管内に挿入する工程とを包含する硬化性樹
    脂管を使用した既設管のライニング工法。
JP5035842A 1993-02-24 1993-02-24 硬化性樹脂管 Expired - Lifetime JP3051277B2 (ja)

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