JPH06246499A - プレス機械のプレス加工条件設定方法および装置 - Google Patents

プレス機械のプレス加工条件設定方法および装置

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JPH06246499A
JPH06246499A JP5066042A JP6604293A JPH06246499A JP H06246499 A JPH06246499 A JP H06246499A JP 5066042 A JP5066042 A JP 5066042A JP 6604293 A JP6604293 A JP 6604293A JP H06246499 A JPH06246499 A JP H06246499A
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pressure
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同じ金型を同じプレス機械で再び用いる場合
に、適正なプレス加工条件が直ちに再現されるようにす
る。 【構成】 ダイハイトに対応する相対距離hの設定に際
して、始めての金型の場合は、R2において試し打ちを
行いながら所定のプレス荷重Fpoi が得られるように相
対距離hを調整するが、その調整後の相対距離hを相対
距離h* データとしてR5で記憶し、次にその金型を同
じプレス機械で用いる場合には、R8において相対距離
hがh* データと一致するように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス機械に係り、特
に、使用する金型に応じてプレス加工条件を設定する方
法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】着脱可能に取り付けられた一対の金型を
接近離間させてプレス加工を行うプレス機械が従来から
多用されているが、このようなプレス機械の一種に、使
用する金型に応じてプレス加工条件を調整できるように
なっているものがある。例えば、図2および図3は絞り
加工を行うシングルアクション型のプレス機械の一例
で、しわ押えリング30によってしわ押えを行いつつダ
イス型18およびポンチ型12によって絞り加工を行う
ものであり、しわ押え荷重に影響するエアシリンダ42
のエア圧Paやプレス荷重に影響する相対距離h(ダイ
ハイトに対応)等のプレス加工条件を、ON,OFF給
排気バルブ46やサーボモータ60等によって変更でき
るようになっている。適切なプレス加工を行うためのし
わ押え荷重やプレス荷重は個々の金型によってそれぞれ
相違するとともに、その金型を構成している上記しわ押
えリング30やダイス型18の重量は金型毎に異なるた
め、エア圧Paや相対距離h等は使用する金型毎に調整
する必要があり、所望するプレス加工が行われるよう
に、予め試し打ちを行いながらトライアンドエラーでそ
れ等を調整しているのが普通である。
【0003】これに対し、本願出願人は先に出願した特
願平4−114004号において、金型固有の金型情報
およびプレス機械固有のマシン情報に基づいて上記エア
圧Pa等のプレス加工条件が自動的に設定されるように
したプレス加工条件設定装置を提案した。例えば、エア
圧Paについて具体的に説明すると、適切な絞り加工を
行うことができるしわ押え荷重Fso,しわ押えリング3
0の重量Wr,クッションピン24の使用本数nを金型
毎に予めトライプレス(金型製作時に試し打ちを行うプ
レス機械)等により求めておき、クッションパッド28
の重量Wa,クッションピン24の重量Wp,エアシリ
ンダ42の受圧面積Aaを用いて、次式(1)に従って
エア圧Paxを算出し、エアタンク44内のエア圧Paが
そのエア圧PaxとなるようにON,OFF給排気バルブ
46を切換制御するのである。
【数1】 Pax=(Fso+Wa+Wr+n・Wp)/Aa ・・・(1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金型を
交換しながら複数種類のプレス加工を行うプレス機械に
おいては、同じ金型を再び用いる場合でも、上記金型情
報等に基づいてプレス加工条件を設定し直さなければな
らず、例えばダイハイトhの設定では、その度に数回の
試し打ちが必要であるなど、プレス機械の稼働率が必ず
しも良くないという問題があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、同じ金型を同じプレ
ス機械で用いる場合には、前回のプレス加工条件を直ち
に再現できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するためには、設定されたプレス加工条件を記憶してお
くようにすれば良く、第1発明は、着脱可能に取り付け
られた一対の金型を接近離間させてプレス加工を行うと
ともに、プレス加工に影響を与えるプレス加工条件を調
整可能なプレス機械において、使用する金型に応じて前
記プレス加工条件を設定する方法であって、(a)適正
なプレス品が得られるように前記プレス加工条件を調整
する調整工程と、(b)その調整工程において調整され
た前記プレス加工条件を、前記プレス機械および前記金
型との関係で記憶手段に記憶する記憶工程と、(c)同
じ金型が同じプレス機械に配置された場合に、前記記憶
手段に記憶された前記プレス加工条件を再現する再現工
程とを有することを特徴とする。
【0007】
【第1発明の作用および効果】すなわち、始めての金型
の場合には、調整工程において適正なプレス品が得られ
るようにプレス加工条件の調整が為され、その調整後の
プレス加工条件がプレス機械および金型との関係で記憶
手段に記憶される。調整工程では、トライアンドエラー
で適正なプレス品が得られるようにプレス加工条件を調
整することもできるが、適正なプレス品が得られるよう
に金型毎に予め定められた金型情報に基づいて、プレス
機械固有のマシン特性を調べながら調整したり、更にプ
レス加工条件の設定に必要なプレス機械固有のマシン情
報を予め求めておいて、そのマシン情報および金型情報
に基づいて調整したりしても良い。また、記憶手段がプ
レス機械に付随している場合には、金型の種類とプレス
加工条件とをペアで記憶しておけば良く、記憶手段が金
型に付随している場合には、プレス機械の種類とプレス
加工条件とをペアで記憶しておけば良く、記憶手段が何
れにも付随していない場合には、金型の種類とプレス機
械の種類とプレス加工条件との組み合わせで記憶してお
けば良い。そして、その金型が再び同じプレス機械で用
いられる場合には、調整工程による調整を行うことな
く、記憶手段に記憶されたプレス加工条件を直ちに再現
する。
【0008】したがって、金型を交換しながら複数種類
のプレス加工を行うプレス機械において、同じ金型を再
び用いる場合には、一々プレス加工条件を調整する必要
がなく、直ちに適正なプレス加工条件が再現されるよう
になり、作業者の負担が軽減されるとともにプレス機械
の稼働率が向上する。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るために、第2発明は、図1のクレーム対応図に示すよ
うに、着脱可能に取り付けられた一対の金型を接近離間
させてプレス加工を行うとともに、プレス加工に影響を
与えるプレス加工条件を調整可能なプレス機械におい
て、使用する金型に応じて前記プレス加工条件を設定す
る装置であって、(a)適正なプレス品が得られるよう
に金型毎に予め定められた金型情報を入力する入力手段
と、(b)その入力手段によって入力された金型情報に
基づいて、適正なプレス品が得られるように前記プレス
加工条件を調整する調整手段と、(c)その調整手段に
よって調整された前記プレス加工条件を、前記プレス機
械および前記金型との関係で記憶する記憶手段と、
(d)同じ金型が同じプレス機械に配置された場合に、
前記記憶手段に記憶された前記プレス加工条件を再現す
る再現手段とを有することを特徴とする。
【0010】
【第2発明の作用および効果】すなわち、かかる第2発
明は前記第1発明を好適に実施するプレス加工条件設定
装置に関するもので、始めての金型の場合には、入力手
段によって入力された金型情報に基づいて、調整手段に
より適正なプレス品が得られるようにプレス加工条件が
調整され、その調整後のプレス加工条件がプレス機械お
よび金型との関係で記憶手段に記憶される。調整手段
は、予め記憶されたプレス機械のマシン情報と上記金型
情報とを用いてプレス加工条件を調整するように構成す
ることもできるが、プレス機械固有のマシン特性を調べ
ながら金型情報に基づいてプレス加工条件を調整するも
のであっても良い。また、記憶手段がプレス機械に付随
している場合には、金型の種類とプレス加工条件とをペ
アで記憶しておけば良く、記憶手段が金型に付随してい
る場合には、プレス機械の種類とプレス加工条件とをペ
アで記憶しておけば良く、記憶手段が何れにも付随して
いない場合には、金型の種類とプレス機械の種類とプレ
ス加工条件との組み合わせで記憶しておけば良い。そし
て、その金型が再び同じプレス機械で用いられる場合に
は、調整手段による調整を行うことなく、記憶手段に記
憶されたプレス加工条件を再現手段によって直ちに再現
する。
【0011】したがって、金型を交換しながら複数種類
のプレス加工を行うプレス機械において、同じ金型が再
び用いられる場合には、直ちに適正なプレス加工条件が
再現されるようになり、プレス機械の稼働率が向上す
る。また、この第2発明では、最初のプレス加工条件の
調整が金型情報に基づいて自動的に行われるため、従来
のようにトライアンドエラーで調整する場合に比較し
て、作業者の負担が大幅に軽減されるとともに優れた品
質のプレス品が安定して得られるようになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、自動車外板パネル等の絞り加工
を行うシングルアクション型のプレス機械10の一例
で、ポンチ型12が取り付けられるボルスタ14は、ベ
ッド16を介して図示しないベース上に位置固定に配設
されている一方、ダイス型18が取り付けられるスライ
ドプレート20は、4本のプランジャ22によって上下
移動させられるようになっている。ボルスタ14には、
クッションピン24を配設するために多数の貫通孔26
が設けられており、ボルスタ14の下方には、それ等の
クッションピン24を支持するクッションパッド28が
配設されている。クッションピン24は、上記ポンチ型
12と共に配設されるしわ押えリング30を支持するも
ので、そのしわ押えリング30の形状等に応じて予め定
められた所定の位置に任意の数だけ配設される。上記ポ
ンチ型12およびしわ押えリング30と、ダイス型18
は、プレス機械10に着脱可能に取り付けられて使用さ
れる一対の金型に相当し、ダイス型18およびしわ押え
リング30によってプレス素材の周縁部をしわ押えしつ
つ、ポンチ型12およびダイス型18によって絞り加工
が行われる。
【0013】上記クッションパッド28は、上記貫通孔
26に対応して多数の油圧シリンダ32を備えており、
クッションピン24の下端部はそれぞれその油圧シリン
ダ32のピストンに当接させられるようになっている。
クッションパッド28はまた、ガイド40に案内されつ
つ上下方向へ移動できるようになっているとともに、常
にはエアシリンダ42によって上方へ付勢されている。
エアシリンダ42の圧力室はエアタンク44に連通させ
られているとともに、そのエアタンク44は電磁式のO
N,OFF給排気バルブ46を介して工場内の圧力エア
源48に接続されており、ON,OFF給排気バルブ4
6が切換制御されることにより、圧力室内やエアタンク
44内のエア圧Paが調整されるようになっている。こ
のエア圧Paはエア圧センサ50によって検出される。
そして、プレス加工時に前記しわ押えリング30および
クッションピン24を介してクッションパッド28が押
し下げられることにより、エア圧Paに対応するしわ押
え荷重Fsがしわ押えリング30に付与される。エアシ
リンダ42は必要に応じて複数配設されるが、それ等の
エアシリンダ42の圧力室は共通のエアタンク44に接
続される。また、上記多数の油圧シリンダ32の圧力室
は互いに連通させられており、電動ポンプ34から作動
油が供給されるとともに電磁式の開閉弁36が開閉制御
されることにより、その圧力室内の油圧Psが調整され
るようになっている。この油圧Psは油圧センサ38に
よって検出される。かかる油圧Psは、複数のクッショ
ンピン24にしわ押え荷重Fsが略均等に作用するよう
に調整される。クッションパッド28,油圧シリンダ3
2,およびクッションピン24を備えて均圧クッション
装置51が構成されている。
【0014】一方、前記プランジャ22は、図3に示さ
れているように、ダイハイト調整機構52を介してスラ
イドプレート20に連結されている。ダイハイト調整機
構52は、プランジャ22に一体的に設けられたねじ軸
54に配設されており、そのねじ軸54に螺合されたナ
ット部材56と、そのナット部材56に固定されたウォ
ームホイール58と、そのウォームホイール58に螺合
されたウォームを回転駆動するサーボモータ60とを備
えている。そして、サーボモータ60によってウォーム
ホイール58およびナット部材56が正逆両方向へ回転
駆動されることにより、ねじ軸54に対するダイハイト
調整機構52の高さ位置、すなわちプランジャ22に対
するスライドプレート20の相対距離hが変更される。
この相対距離hは、サーボモータ60に設けられたロー
タリエンコーダ59(図4参照)によって検出される。
かかる相対距離hが大きくなる程スライドプレート20
はプランジャ22に対して下降させられ、プランジャ2
2が下降端に達した時の加圧力が変更されるため、相対
距離hは、絞り加工を行う際のプレス荷重Fpに応じて
調整される。なお、4本のプランジャ22は、それぞれ
上記ダイハイト調整機構52を介してスライドプレート
20に連結されており、それぞれ相対距離hが調整され
る。また、各プランジャ22には、それぞれ歪ゲージ6
1が取り付けられ、個々のプランジャ22に作用するそ
れぞれの荷重Foi(i=1,2,3,4)を検出するよ
うになっている。荷重Foiは、歪ゲージ61の出力信号
と図7に示す荷重測定装置100による測定値との関係
を記憶したデータマップなどから求められる。
【0015】上記ダイハイト調整機構52は、オーバロ
ード防止用に設けられた油圧シリンダ62のピストン6
4に一体的に連結されている一方、油圧シリンダ62の
ハウジングはスライドプレート20に一体的に配設され
ている。油圧シリンダ62の圧力室内には作動油が充填
されているとともに、その圧力室はシリンダ66の油室
68に連通させられている。シリンダ66のエア室70
はエアタンク72に連通させられているとともに、その
エアタンク72は電磁式のON,OFF給排気バルブ7
4を介して前記圧力エア源48に接続されており、O
N,OFF給排気バルブ74が切換制御されることによ
り、エア室70内やエアタンク72内のエア圧Pcが調
整されるようになっている。このエア圧Pcはエア圧セ
ンサ76によって検出される。かかるエア圧Pcは、上
記油圧シリンダ62に過大な荷重が作用した場合にピス
トンがエア室70側へ後退してダイハイト調整機構52
とスライドプレート20とが接近することを許容し、プ
レス機械10や金型等の損傷を防止するように、プレス
機械10のプレス能力に応じて調圧される。なお、上記
油圧シリンダ62,シリンダ66,エアタンク72等
は、4本のプランジャ22とスライドプレート20との
連結部にそれぞれ配設されており、それぞれエア圧Pc
が調圧される。
【0016】また、前記スライドプレート20は、プレ
ス機械10の機枠78(図2参照)に配設された4本の
バランサ用エアシリンダ80に連結されている。エアシ
リンダ80の圧力室はエアタンク82に連通させられて
いるとともに、そのエアタンク82は電磁式のON,O
FF給排気バルブ84を介して前記圧力エア源48に接
続されており、ON,OFF給排気バルブ84が切換制
御されることにより、圧力室内やエアタンク82内のエ
ア圧Pbが調整されるようになっている。このエア圧P
bはエア圧センサ86によって検出されるとともに、ス
ライドプレート20およびダイス型18の重量と釣り合
うように調圧される。なお、4本のエアシリンダ80の
圧力室は共通のエアタンク82に接続されている。
【0017】かかるプレス機械10は、図4に示されて
いるようにコントローラ90を備えており、前記エア圧
センサ50,86,76,油圧センサ38,ロータリエ
ンコーダ59,歪ゲージ61から出力されるエア圧P
a,Pb,Pc,油圧Ps,相対距離h,荷重Foiを表
す信号は、それぞれコントローラ90に供給される。コ
ントローラ90は、CPU,RAM,ROM,入出力イ
ンタフェース回路,A/Dコンバータ等を有するマイク
ロコンピュータにて構成されており、RAMの一時記憶
機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに
従って信号処理を行い、前記ON,OFF給排気バルブ
46,84,74,開閉弁36を切り換えたり、ポンプ
34,モータ60の作動状態を変更したりする駆動信号
を出力する。図では、モータ60,歪ゲージ61,O
N,OFF給排気バルブ74,エア圧センサ76が一つ
ずつ示されているだけであるが、プレス機械10が備え
ている数、本実施例では4つずつについてそれぞれ同様
な処理が行われる。
【0018】かかるコントローラ90にはまた、キーボ
ード,パソコン等の設定器92、送受信機94が接続さ
れ、設定器92からは予めプレス機械10固有のマシン
情報が入力される一方、送受信機94からは使用する金
型固有の金型情報が入力される。すなわち、前記ポンチ
型12には、その金型固有の金型情報を記憶するととも
に送信機能および電池を内蔵したIDカード96(図2
参照)が取り付けられており、送受信機94から送信さ
れたデータ取込み信号を受信することにより、IDカー
ド96からは金型情報が送信され、その金型情報が送受
信機94を介してコントローラ90に取り込まれるので
ある。図6は、かかるIDカード96の機能ブロック線
図で、金型情報を記憶している金型情報メモリ125,
送受信制御CPU126,送受信機127,およびプレ
ス加工条件データメモリ128を備えている。
【0019】上記マシン情報および金型情報は、適切な
プレス加工を行うことができる前記エア圧Pa,Pb,
油圧Ps,相対距離hを決定するために必要な情報で、
例えば以下のようなものである。なお、金型情報には、
金型の種類すなわち車種や品番、使用プレス機械、工程
等の情報も含まれている。 (マシン情報) ・クッションパッド28の重量Wa ・クッションピン24の重量Wp ・スライドプレート20の重量Ws ・エアシリンダ42の受圧面積Aa ・エアシリンダ80の受圧面積(4本の合計)Ab ・油圧シリンダ32の受圧面積As ・油圧シリンダ32に供給される作動油の体積弾性係数
K ・油圧シリンダ32のピストンの平均追い込み寸法Xav ・油量V ・h−Fpi仮特性(Fpi=a・h) (金型情報) ・しわ押えリング30の重量Wr ・上型(ダイス型18)の重量Wu ・しわ押え荷重Fso ・プレス荷重Fpoi ・クッションピン24の使用本数n
【0020】ここで、クッションパッド28の重量Wa
は摺動抵抗を差し引いた値であり、例えば図7に示され
ている荷重測定装置100を用いて、エア圧Paを変更
しつつスライドプレート20による荷重を測定すること
により、その荷重−エア圧特性から求めることができ
る。荷重測定装置100は、ポンチ型12,ダイス型1
8,しわ押えリング30の代わりにプレス機械10に配
設され、プレス機械12の各部の荷重を測定するための
ものであり、ボルスタ14上に固定される箱形状の位置
決め部材102と、その位置決め部材102の内部に上
下動可能に収容されるとともに、下面に前記複数のクッ
ションピン24に対応して複数のピン104が突設され
た荷重測定台106とを備えている。位置決め部材10
2には、前記複数のクッションピン24を配設できるよ
うに多数の切欠穴108が形成されており、荷重測定台
106は、貫通孔26および切欠穴108を挿通して配
設された複数のクッションピン24上にピン104を介
して載置されるようになっている。上記位置決め部材1
02の4隅にはそれぞれ上方へ突き出すように柱状部1
10が設けられているとともに、荷重測定台106の上
面であって一般に絞り加工が行われる部分の4隅、すな
わちしわ押えを行う部分には4本の被挟圧部材112が
固設されており、それ等の柱状部110,被挟圧部材1
12には、それぞれ歪ゲージ114,116が取り付け
られている。また、上記複数のピン104にも必要に応
じて所定の位置のものに歪ゲージ118が取り付けられ
る。そして、上記歪ゲージ114,116,118は、
増幅機能,零点調整機能等を備えた動ひずみ計120に
接続され、電磁オシロスコープ122によって荷重波形
が記録される。上記位置決め部材102や荷重測定台1
06,被挟圧部材112は、通常の金型よりも高い剛性
を備えている。歪ゲージ114,116,118は、そ
れぞれ1本の柱状部110,被挟圧部材112,ピン1
04の周囲に4個ずつ取り付けられ、ブリッジ回路を形
成するように接続されている。なお、歪ゲージ114
は、ダブルアクション型プレス機械のアウタ荷重(しわ
押え荷重)を測定するためのもので、歪ゲージ116
は、ダブルアクション型プレス機械のインナ荷重(成形
荷重)やシングルアクション型プレス機械のプレス荷重
を測定するためのもので、歪ゲージ118は、均圧クッ
ション装置51の各クッションピン24の伝達荷重を測
定するためのものである。
【0021】シングルアクション型のプレス機械10の
荷重測定に際しては、プランジャ22によってスライド
プレート20が下降させられ、クッションピン24上に
支持されている荷重測定台106の被挟圧部材112に
当接すると、その荷重測定台106はエアシリンダ42
の付勢力に抗して下降させられるとともに、その時の荷
重が4本の被挟圧部材112に設けられた歪ゲージ11
6によってそれぞれ検出される。また、スライドプレー
ト20が更に下降して荷重測定台106が位置決め部材
102に当接すると、歪ゲージ116によって検出され
る荷重はプレス機械10の各部の剛性に対応して急激に
上昇する。図8は、任意の1本の支柱112に設けられ
た歪ゲージ116によって検出される荷重変化を例示し
たものであり、荷重Fsiはしわ押え荷重に対応し、荷重
Ffiは成形荷重に対応し、荷重Fpiはそれ等を合計した
プレス荷重である。また、図9は、エアシリンダ42の
エア圧Paを変更しながら上記しわ押え荷重Fsiを測定
したグラフであり、このグラフから求められる荷重Fxi
に基づいて前記クッションパッド28の重量Waが求め
られる。すなわち、4箇所の測定値Fxi(i=1,2,
3,4)の合計荷重Fxから荷重測定台106およびク
ッションピン24の重量を引算することにより、重量W
aが求められる。しわ押え荷重Fsiの合計荷重Fsとエ
ア圧Paとのグラフから重量Waを求めることもでき
る。この重量Waは、クッションパッド28の実際の重
量からエアシリンダ42の摺動抵抗等を差し引いたもの
となり、また、エアシリンダ42のエア漏れやエア圧セ
ンサ50の検出誤差などを含んだプレス機械10固有の
値となる。なお、クッションパッド28の実際の重量と
摺動抵抗とを分けてマシン情報とすることもできる。
【0022】前記クッションピン24の重量Wpは、プ
レス機械10で使用する多数のクッションピン24の平
均値であり、スライドプレート20の重量Wsは、その
スライドプレート20を案内する図示しないガイド部材
との間の摺動抵抗を差し引いた値である。具体的には、
プレス機械10を作動させてスライドプレート20の下
降時における荷重Foiを前記歪ゲージ61によって検出
するとともに、前記エアシリンダ80のエア圧Pbを変
更することにより、4箇所の歪ゲージ61の合計荷重F
o−エア圧Pb特性を求め、その合計荷重Fo−エア圧
Pb特性から前記クッションパッド28の場合と同様に
して重量Wsを求めることができる。摺動抵抗分を別個
にマシン情報として設定することもできる。また、エア
シリンダ42の受圧面積Aaは、エアシリンダ42のエ
ア漏れ等を加味したもので、例えば前記しわ押え荷重F
siの合計荷重Fsとエア圧Paとのグラフの傾きは受圧
面積Aaに相当する。複数のエアシリンダ42を備えて
いる場合には、受圧面積Aaとしてはその合計面積が設
定される。エアシリンダ80の受圧面積Abは4本のエ
アシリンダ80の合計で、上記受圧面積Aaと同様に合
計荷重Fo−エア圧Pb特性から求められる。油圧シリ
ンダ32の受圧面積Asは多数の油圧シリンダ32の平
均値であり、例えば前記図9のしわ押え荷重Fsiとエア
圧Paとの特性を求める際に、油圧センサ38によって
油圧Psを検出し、合計しわ押え荷重Fs−油圧Ps特
性から求めることができる。
【0023】また、前記体積弾性係数Kは使用する作動
油に応じて定められ、平均追い込み寸法Xavは、複数の
クッションピン24をしわ押えリング30等のしわ押え
部材に均等に当接させるための油圧シリンダ32のピス
トンの下降ストロークであり、クッションピン24の長
さ寸法のばらつきやクッションパッド28の傾き等に拘
らず、総てのクッションピン24によって油圧シリンダ
32のピストンが下方へ追い込まれるとともに、スライ
ドプレート20の下降時にクッションピン24に作用す
る衝撃に拘らず油圧シリンダ32のピストンがストロー
ク端に達することがないように、予め実験的に、或いは
クッションピン24の長さ寸法のばらつきや油圧シリン
ダ32のピストンの最大ストローク等に基づいて定めら
れる。油量Vは、各油圧シリンダ32のピストンが上昇
端に位置させられた状態において、逆止弁39(図2参
照)よりも油圧シリンダ32側に存在する作動油の全体
の容量である。
【0024】h−Fpi仮特性(i=1,2,3,4)
は、プランジャ22が下降端に達した時のプレス荷重F
piと相対距離hとの特性であるが、これは、使用する金
型の剛性によっても異なるため、通常の金型よりも剛性
が高い部材を介在させて、相対距離hを種々変更しつつ
歪ゲージ61によりプランジャ22が下降端に達した時
のプレス荷重Fpiを測定したものであり、プレス機械1
0の剛性を反映している。このh−Fpi仮特性の測定に
際しては、スライドプレート20とエアシリンダ80に
よる持ち上げ力とが釣り合う状態でスライドプレート2
0がプランジャ22によって下降させられるようにエア
圧Pbを調整して行われる。図10の一点鎖線は、かか
るh−Fpi仮特性(Fpi=a・h)の一例を図示したも
のであり、プレス荷重Fpiが0の場合の相対距離hの最
大値h0 を基準として定められている。また、このh−
Fpi仮特性は4箇所のダイハイト調整機構52について
それぞれ定められ、全体のプレス荷重Fpは各Fpiの合
計である。なお、前記荷重測定装置100を用いて、前
記図8の荷重Fpiからh−Fpi仮特性を求めることもで
きる。
【0025】前記金型情報におけるしわ押えリング30
の重量Wr,ダイス型18の重量Wuは、それ等のしわ
押えリング30,ダイス型18を製作した後に測定した
実測値であり、しわ押え荷重Fso,プレス荷重Fpoi
(i=1,2,3,4)は、しわ押えリング30,ダイ
ス型18,および前記ポンチ型12を試験用のトライプ
レスに取り付けて実際にプレス加工を行い、適正なプレ
ス品が得られる荷重条件をトライアンドエラーで求めた
ものである。上記しわ押え荷重Fsoおよびプレス荷重F
poi は、金型の重量やトライプレス各部の摺動抵抗等に
よる影響を排除したもので、例えば図2および図3のプ
レス機械10と同様に構成されたトライプレスを用いた
場合には、スライドプレート20およびダイス型18と
エアシリンダ80による持ち上げ力とが釣り合う状態で
スライドプレート20がプランジャ22によって下降さ
せられるようにエア圧Pbを調整し、その状態でプレス
加工を行った際に歪ゲージ61により検出される荷重F
oiに基づいて求めることができる。この場合のしわ押え
荷重Fsoは全体の荷重であるが、プレス荷重Fpoi は4
箇所各々のプレス荷重で、全体のプレス荷重はそれらの
プレス荷重Fpoi の合計である。また、クッションピン
24の使用本数nは、しわ押えリング30の形状等に応
じて、適正なプレス品が得られるように定められる。
【0026】前記図6のプレス加工条件データメモリ1
28は、プレス機械10の機番と対応して相対距離h*
を記憶するものであり、送受信機94,127を介して
書き込まれるとともに、送受信機127,94を介して
プレス機械10に読み込まれる。この相対距離h* は、
実際にプレス機械10に金型を取り付けてプレス加工を
行う際に、前記金型情報としてのプレス荷重Fpoi でプ
レス加工が行われるように、ダイハイト調整機構52の
相対距離hを調整した後の値であり、複数のプレス機械
10について記憶できるようになっている。したがっ
て、再度同じプレス機械10でプレス加工を行う場合に
は、その機番に対応する相対距離h* に応じてダイハイ
ト調整機構52の相対距離hが調整されることにより、
プレス荷重Fpoi でプレス加工が行われる。相対距離h
* は、本実施例のプレス機械10のように4箇所の相対
距離hがそれぞれ調整される場合には、その4箇所につ
いてそれぞれ記憶されるが、単一のサーボモータ等で4
箇所の相対距離hが一律に調整される場合には、その単
一の相対距離h* が記憶される。
【0027】図4に戻って、前記コントローラ90は、
ROMに予め定められたプログラムに従って信号処理を
行うことにより、図5に示されている機能を実行するよ
うになっている。かかる図5において、マシン情報メモ
リ130は、前記設定器92によって予め入力されたマ
シン情報を記憶しておくもので、金型情報メモリ132
は、プレス機械10に金型が取り付けられて前記送受信
機94によりIDカード96から読み込んだ金型情報を
記憶する。IDカード96のプレス加工条件データメモ
リ128に、当該プレス機械10の機番と同じ機番の相
対距離h* に関するデータが記憶されている場合には、
その相対距離h* に関するデータも金型情報メモリ13
2に記憶される。また、エア圧Pax算出ブロック134
は、上記マシン情報メモリ130に記憶されたマシン情
報および金型情報メモリ132に記憶された金型情報に
基づいて、その金型情報として設定されたしわ押え荷重
Fsoを発生するためのエア圧Paxを次式(2)に従って
算出する。エア圧Pa調整ブロック136は、エア圧セ
ンサ50によって検出されるエアタンク44内のエア圧
Paが算出されたエア圧PaxとなるようにON,OFF
給排気バルブ46を切換制御する。これにより、金型情
報として設定されたしわ押え荷重Fsoでしわ押えが行わ
れる。エアタンク44の容量は充分に大きく、クッショ
ンパッド28の下降に伴うエアシリンダ42の容積変化
に起因するエア圧Paの変動は殆ど無視できる程度であ
るが、この容積変化を考慮してエア圧Paxを算出するこ
ともできる。
【0028】
【数2】 Pax=(Fso+Wa+Wr+n・Wp)/Aa ・・・(2)
【0029】油圧P0 ,P1 算出ブロック138は、マ
シン情報メモリ130に記憶されたマシン情報および金
型情報メモリ132に記憶された金型情報に基づいて、
各クッションピン24を介してしわ押え荷重Fsoを略均
等にしわ押えリング30に作用させるための初期油圧、
すなわちしわ押えリング30にダイス型18が当接して
いない状態における油圧P0 を次式(3)の関係から算
出するとともに、しわ押えリング30がダイス型18に
よって押圧されるプレス加工時に各クッションピン24
に均等にしわ押え荷重Fsoが作用させられている場合の
目標油圧P1 を次式(4)の関係から算出する。そし
て、油圧Ps調整ブロック140は、先ず、油圧センサ
38によって検出される油圧Psの初期油圧が上記初期
油圧P0 となるように、ポンプ34および開閉弁36を
制御する。これにより、しわ押えリング30がダイス型
18によって押圧されるプレス加工時に、基本的には各
油圧シリンダ32のピストンは平均追い込み寸法Xavだ
け押し込まれ、各クッションピン24を介してしわ押え
荷重Fsoが略均等にしわ押えリング30に作用させられ
るが、体積弾性係数Kは空気の混入等によって必ずしも
一定でないなど、上記初期油圧P0 は必ずしも正確でな
い。このため、油圧Ps調整ブロック140は、油圧P
sを初期油圧P0 に調圧した後、実際にテストプレスが
行われる際にプレス加工時の油圧Psを読み込み、その
油圧Psが目標油圧P1 と略一致するように初期油圧P
0 を補正する。すなわち、プレス加工時の油圧Psが目
標油圧P1 より高い時は、一部のクッションピン24に
しわ押えリング30が当接しておらず、残りのクッショ
ンピン24にしわ押え荷重Fsoが偏って作用している場
合であるため、初期油圧P0 を下げてクッションピン2
4の追い込み量が全体的に大きくなるようにすれば良
い。また、プレス加工時の油圧Psが目標油圧P1 より
低い時は、一部の油圧シリンダ32のピストンがストロ
ーク端に達してしわ押え荷重Fsoの一部が直接クッショ
ンパッド28に作用している場合であるため、ストロー
ク端まで達しないように初期油圧P0 を上げれば良い。
なお、このテストプレスは、前記しわ押え荷重Fsoが得
られるようにエア圧Paを調圧した状態で行われる。
【0030】
【数3】 Xav=(Fso−n・As・P0 )V/n2 ・As2 ・K ・・・(3) Fso+Wr+n・Wp=n・As・P1 ・・・(4)
【0031】エア圧Pbx算出ブロック142は、前記マ
シン情報および金型情報に基づいて、スライドプレート
20およびダイス型18と釣り合う力でそれ等を持ち上
げるエア圧Pbxを次式(5)に従って算出する。エア圧
Pb調整ブロック144は、エア圧センサ86によって
検出されるエアタンク82内のエア圧Pbが算出された
エア圧PbxとなるようにON,OFF給排気バルブ84
を切換制御する。これにより、スライドプレート20お
よびダイス型18の重量に影響されることなく、金型情
報として設定された各プレス荷重Fpoi でプレス加工を
行うことができるようになる。エアタンク82の容量は
充分に大きく、スライドプレート20の下降に伴う4本
のエアシリンダ80の容積変化に起因するエア圧Pbの
変動は殆ど無視できる程度であるが、この容積変化を考
慮してエア圧Pbxを算出することもできる。
【0032】
【数4】 Pbx=(Wu+Ws)/Ab ・・・(5)
【0033】相対距離h調整ブロック146は、例えば
図11のフローチャートに従ってダイハイト調整機構5
2の相対距離hを調整する。ステップR1では、前記金
型情報メモリ132に前記相対距離h* に関するデータ
が含まれているか否かを判断し、相対距離h* に関する
データがあればステップR7を実行するが、相対距離h
* に関するデータが無い場合、すなわちその金型が始め
て本実施例のプレス機械10に取り付けられて使用され
る場合にはステップR2を実行する。
【0034】図12は、上記ステップR2の具体的内容
を説明するフローチャートで、先ずステップR2−1
で、前記h−Fpi仮特性,プレス荷重Fpoi をそれぞれ
マシン情報メモリ130,金型情報メモリ132から読
み込み、ステップR2−2で、歪ゲージ61の出力信号
から求められる荷重Foiが0の場合の相対距離hの最大
値である基準値h0 を決定する。これは、例えば相対距
離hを最小値から予め定められた一定量ずつ増大させな
がら試し打ちを行い、荷重Foiが所定値以上となった時
の相対距離hを求めたり、相対距離hを最小とした状態
でスライドプレート20を下降端(下死点)まで下降さ
せ、その状態で荷重Foiが所定値以上となるまで相対距
離hを増大させたりすれば良い。作業者が金型の当接状
態を目視で観察して設定することもできる。
【0035】ステップR2−3では、前記マシン情報と
して設定された図10に一点鎖線で示されているh−F
pi仮特性(Fpi=a・h)からプレス荷重Fpoi が得ら
れる相対距離h1 を求め、上記基準値h0 を基準として
サーボモータ60により相対距離hをh1 に調整する。
ステップR2−4では、その状態でプレス機械10を1
サイクル作動させ、ステップR2−5において、下降端
における歪ゲージ61の出力信号が表す荷重Foiをプレ
ス荷重Fp1 とする。予め設定されたh−Fpi仮特性
は、通常の金型よりも剛性が高い場合を基準として設定
されているため、一般にプレス荷重Fp1 はプレス荷重
Fpoi より小さい。続くステップR2−6では、上記相
対距離h1 より予め定められた変更量Δhだけ小さい相
対距離h2に相対距離hを変更し、ステップR2−7,
R2−8で上記と同様にしてプレス荷重Fp2 を測定す
る。そして、ステップR2−9では、上記変更量Δhお
よびプレス荷重Fp1 ,Fp2 に基づいて、図10に実
線で示されているh−Fpi本特性(Fpi=b・h)を求
め、ステップR2−10において、そのh−Fpi本特性
からプレス荷重Fpoi が得られる相対距離hxを算出
し、サーボモータ60により相対距離hがhxとなるよ
うに制御する。かかる相対距離hの調整は、4箇所のダ
イハイト調整機構52についてそれぞれ上記と同様にし
て独立に行われる。
【0036】図11に戻って、次のステップR3では、
上記のように相対距離hがhxに調整された状態でプレ
ス機械10を1サイクル作動させ、ステップR4では、
その時の下降端における歪ゲージ61の出力信号が表す
荷重Foiとプレス荷重Fpoiとの差|Foi−Fpoi |が
予め定められた一定値αより小さいか否かを判断する。
一定値αは、検出誤差や制御精度等を考慮して定められ
ており、差がαより小さくなるまでステップR6で相対
距離hを修正する。これにより、プレス機械10毎の剛
性の相違等に拘らず、金型情報として設定された各プレ
ス荷重Fpoi で良好にプレス加工が行われる。ステップ
R5では、ロータリエンコーダ59の出力信号が表す相
対距離hを相対距離h* データとしてプレス機械10の
機番と共に送受信機94からIDカード96に送信し、
IDカード96のプレス加工条件データメモリ128に
書き込む。プレス加工条件データメモリ128に、既に
当該プレス機械10に関する相対距離h* のデータが存
在する場合には、必要に応じてその内容を書き換える。
【0037】一方、前記ステップR1の判断がYESの
場合、すなわち既に当該金型を用いてプレス加工を行っ
たことがある場合には、ステップR7で相対距離h*
ータおよびプレス荷重Fpoi を金型情報メモリ132か
ら読み込み、ステップR8で、サーボモータ60により
相対距離hがh* となるように調整する。その後、前記
ステップR3以下を実行して、荷重Foiがプレス荷重F
poi と略一致するか否かを確認し、必要であれば相対距
離hを修正する。
【0038】コントローラ90はまた、以上の各制御と
は別に、前記歪みゲージ61によって検出される4箇所
の荷重Foiがそれぞれ予め定められたオーバロード防止
荷重Foli (i=1,2,3,4)を超えないように、
前記エア圧Pcを制御する。すなわち、異物の存在など
によりオーバロード防止用の油圧シリンダ62にオーバ
ロード防止荷重Foli が作用した場合には、シリンダ6
6のピストンがエア室70側へ後退して油圧シリンダ6
2内の作動油が油室68内へ流入することを許容し、ス
ライドプレート20とプランジャ22とが接近できるよ
うに、油圧シリンダ62の受圧面積やシリンダ66の油
室68,エア室70の受圧面積に基づいて予めエア圧P
cxが設定されており、上記エア圧Pcがそのエア圧Pcx
となるようにON,OFF給排気バルブ74を切換制御
するようになっているのである。かかるエア圧Pcの調
圧制御は、4個のシリンダ66についてそれぞれ独立に
行われる。これにより、過大なプレス荷重に起因するプ
レス機械10や金型等の損傷が防止される。なお、この
エア圧Pcについては、使用する金型とは無関係に設定
できるため、手動操作等により予め調整しておくように
しても差支えない。
【0039】ここで、かかる本実施例のプレス機械10
においては、予めマシン情報メモリ130に記憶された
プレス機械10固有のマシン情報および送受信機94を
介してIDカード96から読み込んだ金型固有の金型情
報に基づいて、個々のプレス機械の剛性や各部の摺動抵
抗等の相違に拘らず、トライプレスによって求められた
適切なプレス加工が行われるプレス条件、すなわちしわ
押え荷重Fsoやプレス荷重Fpoi が再現されるように、
エア圧Pa,Pb,油圧Ps,および相対距離hがそれ
ぞれ自動的に調整されるため、トライアンドエラーによ
る面倒な調整作業が解消して作業者の負担が大幅に軽減
されるとともに、優れた品質のプレス品が安定して得ら
れるようになる。
【0040】また、相対距離hについては、始めてその
金型を当該プレス機械10に取り付けてプレス加工を行
う場合には、h−Fpi仮特性およびプレス荷重Fpoi に
基づいて試し打ちを行いながら相対距離hが調整される
が、その調整後の相対距離hが相対距離h* データとし
てIDカード96に記憶され、次にその金型を同じプレ
ス機械10に取り付けてプレス加工を行う場合には、そ
の相対距離h* データを用いて相対距離hが速やかに調
整されるため、その調整に要する時間が短縮されてプレ
ス機械10の稼働率が向上する。
【0041】本実施例では、図11のステップR2,R
3,R4,R6が、プレス加工条件としての相対距離h
を調整する調整工程で、ステップR5が記憶工程で、ス
テップR7,R8が再現工程である。また、コントロー
ラ90による一連の信号処理のうち、上記ステップR
2,R3,R4,R6を実行する部分が調整手段に相当
し、ステップR7,R8を実行する部分が再現手段に相
当する。送受信機94およびIDカード96は、金型情
報としてのプレス荷重Fpoi を入力する入力手段に相当
し、IDカード96のプレス加工条件データメモリ12
8は記憶手段に相当する。
【0042】なお、前記油圧Psについても、上記相対
距離hと同様に調整後の油圧値Ps* をプレス機械10
の機番とペアでIDカード96に記憶しておき、同じ金
型を再び使用する場合には直ちに油圧Psをその油圧値
Ps* に調整するようにしても良い。エア圧Pa,Pb
については、前記演算式(2),(5)に従って比較的
簡単に調整できるが、トライエンドエラーで調整する場
合など、必要に応じてそれ等の調整値についてもIDカ
ード96に記憶するようにしても差し支えない。
【0043】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例におけるプレス機械の機械的構成は前
記第1実施例と同じであるため、同一の符号を用いて説
明する。
【0044】図13の表示操作盤168は、前記均圧ク
ッション装置51の油圧Psの設定などに用いられるも
ので、前記コントローラ90に接続されて信号の授受を
行うようになっている。この実施例ではコントローラ9
0に、プレス機械10の試打スイッチがON操作された
ことを表す試打スイッチ信号、およびスライドプレート
20が略下降端(下死点またはそれより少し前)に達し
たことを表す下死点信号が供給されるようになってい
る。また、前記IDカード96のプレス加工条件データ
メモリ128には、均圧初期油圧Ps* に関するデータ
がプレス機械10の機番と共に記憶されるようになって
いる。そして、油圧Psの調整は、コントローラ90に
予め記憶されたプログラムに従って例えば図14のフロ
ーチャートに従って行われる。
【0045】かかる図14において、ステップS1では
表示操作盤168の切換スイッチ172が自動均圧設定
を表す「自動」に選択操作されている否かを判断し、
「自動」が選択されている場合には、ステップS2にお
いて表示操作盤168の運転準備押釦174が押込み操
作されたか否かを判断する。運転準備押釦174が押込
み操作されない場合にはステップS3を実行し、前記金
型情報メモリ132に均圧初期油圧Ps* に関するデー
タが含まれているか否かを判断する。均圧初期油圧Ps
* に関するデータが存在すればステップS5を実行する
が、そうでない場合、すなわちその金型が当該プレス機
械10で始めて使用される場合には、ステップS1以下
を繰り返し、運転準備押釦174が押し込み操作される
ことにより、ステップS4を実行する。
【0046】ステップS4は、具体的には図15のフロ
ーチャートに従って行われ、先ず、ステップS4−1に
おいて、前記しわ押え荷重Fsoが得られるようにエア圧
Paを調圧する。これは、均圧となる初期油圧Psは、
エア圧Paすなわちしわ押え荷重Fsによって異なるか
らであり、油圧Psの調整に際しては、しわ押え荷重F
soが得られるようにエア圧Paが調圧されていることが
前提となる。このエア圧Paの調圧は、前記演算式
(2)に従ってエア圧Paxを求めるようにしても良い
が、エア圧Paを変更しながらプレス機械10を作動さ
せ、歪ゲージ61の出力信号に基づいてしわ押え荷重F
sを求め、そのしわ押え荷重FsがFsoと略一致するよ
うに調整するようにしても良い。また、次のステップS
4−2では、均圧化初期油圧Pn (n=1〜10)を設
定する。均圧化初期油圧Pn は、20kgf/cm2
ら200kgf/cm2 までの範囲で20kgf/cm
2 間隔で予め記憶されており、高圧側から順番に設定す
るようになっている。なお、1kgf/cm2 は約9.
8×104 Pa(パスカル)である。
【0047】ステップS4−3では、非プレス加工時に
おける初期油圧Psが上記ステップS4−2で設定され
た均圧化初期油圧Pn 、すなわち最初は200kgf/
cm2 となるように、油圧センサ38からの油圧信号を
読み込みつつポンプ34および開閉弁36を制御する。
油圧Ps≒Pn になると、ステップS4−4において準
備完了を示す所定パターンでブザーを鳴らし、ステップ
S4−5ではプレス機械10の試打スイッチがON操作
されたか否かを判断する。ブザーを聞いた作業者により
試打スイッチがON操作されて試打スイッチ信号が供給
されると、ステップS4−6においてブザーを停止し、
次のステップS4−7では、上記試打スイッチのON操
作によりプレス機械10が1サイクル作動させられる際
の油圧Ps、すなわち発生油圧PXn を読み込んで記憶
するとともに、表示操作盤168の表示器176に表示
する。このプレス加工時の油圧変化は、図16に示すよ
うに衝撃による振動を伴うため、本実施例では、その振
動が小さくなる下死点SLの近傍の油圧Ps、すなわち
プレス機械10から下死点信号が供給された時の油圧セ
ンサ38の油圧信号が表す油圧Psを発生油圧PXn
して読み込むようにしている。なお、下死点SLまでの
油圧Psの最大値や最小値、或いは平均値など、他の油
圧値を発生油圧とすることもできる。また、油圧センサ
38によって検出される油圧Psは、プレス加工時か否
かに拘らず常時表示器170に表示されるようになって
いる。
【0048】次のステップS4−8では、今回の発生油
圧PXn と前回の発生油圧PXn-1との変化量ΔPX=
|PXn −PXn-1 |を算出し、ステップS4−9にお
いて、その変化量ΔPXが予め設定された判断値β以下
か否かを判断する。判断値βは、均圧化初期油圧Pn
変化に拘らず発生油圧PXn が略一定であるか否かを判
断するためのもので、発生油圧PXn のばらつきや油圧
検出誤差等を考慮して例えば5kgf/cm2 程度の値
が設定される。そして、変化量ΔPX≦βの場合には、
ステップS4−10においてフラグFを「1」とした
後、ステップS4−11において、表示操作盤168に
均圧化初期油圧Pn 毎に10個設けられた均圧初期油圧
領域表示ランプ178のうち、前回の均圧化初期油圧P
n-1 に対応するランプを点灯する。また、変化量ΔPX
>βの場合には、ステップS4−12においてフラグF
=1か否かを判断し、F=1の場合にはステップS4−
13でフラグFを「0」とした後前記ステップS4−1
1を実行する。続くステップS4−14では、均圧化初
期油圧Pn =20kgf/cm2 であるか否か、言い換
えれば総ての均圧化初期油圧Pn について発生油圧PX
n の検出を終了したか否かを判断し、Pn =20kgf
/cm2 となるまで、均圧化初期油圧Pn の設定を変更
しながらステップS4−2以下の実行を繰り返す。な
お、均圧化初期油圧Pn が200kgf/cm2 の最初
のサイクルでは、上記ステップS4−8〜S4−13を
省略し、ステップS4−7に続いてステップS4−14
を実行する。
【0049】図17は、上記ステップS4−2以下が繰
り返されることにより、各均圧化初期油圧Pn 毎に検出
された発生油圧PXn の一例を示すグラフで、均圧化初
期油圧P4 =140kgf/cm2 の時の発生油圧PX
4 は200kgf/cm2 、均圧化初期油圧P5 =12
0kgf/cm2 の時の発生油圧PX5 は198kgf
/cm2 である。このため、均圧化初期油圧P5 =12
0kgf/cm2 の場合には、変化量ΔPX=|PX5
−PX4 |=2kgf/cm2 でステップS4−9の判
断はYESとなり、ステップS4−11において前回の
均圧化初期油圧P4 =140kgf/cm2 のランプを
点灯する。均圧化初期油圧P6 =100kgf/cm
2 ,均圧化初期油圧P7 =80kgf/cm2 の場合
も、同様にステップS4−9の判断はYESで、それぞ
れステップS4−11において均圧化初期油圧P5 =1
20kgf/cm2 ,均圧化初期油圧P6 =100kg
f/cm2 のランプを点灯する。均圧化初期油圧P8
60kgf/cm2 の場合には、変化量ΔPX=|PX
8 −PX7 |>βでステップS4−9の判断はNOとな
るが、前回のサイクルでフラグF=1とされているため
ステップS4−12の判断はYESとなり、ステップS
4−11において均圧化初期油圧P7 =80kgf/c
2 のランプを点灯する。図13の均圧初期油圧領域表
示ランプ178は、この場合の点灯状態(斜線)を示し
たものである。
【0050】ここで、上記均圧初期油圧領域表示ランプ
178の点灯油圧領域、言い換えれば均圧化初期油圧P
n の変更に拘らず発生油圧PXn の変化量ΔPXが小さ
い均圧化初期油圧Pn の領域で図17のC領域は、クッ
ションピン24が配置されてしわ押えに関与する総ての
油圧シリンダ32のピストンがプレス加工時に中立状態
であることを意味している。前記ステップS4−2で設
定される均圧化初期油圧Pn の油圧範囲や間隔は、プレ
ス加工の種類によるしわ押え荷重やクッションピン24
の使用本数の相違等に拘らず均圧初期油圧領域を判別で
きるように、油圧シリンダ32の数や受圧面積、ピスト
ンストローク、しわ押え荷重の設定範囲等を考慮して予
め定められる。
【0051】なお、例えばクッションピン24の長さ寸
法のばらつきが大きかったり、油圧シリンダ32のピス
トンストロークが小さかったりして、一部の油圧シリン
ダ32が非作動状態で他の一部の油圧シリンダが胴突き
状態となる場合には、上記均圧初期油圧領域が現れなく
なるなど、均圧初期油圧領域を明確に判別できなかった
り複数の均圧初期油圧領域が現れたりした時は、均圧ク
ッション装置51の何等かの異常を意味しており、上記
均圧初期油圧領域表示ランプ178の点灯状態から均圧
クッション装置51の異常判断を行うことができる。均
圧初期油圧領域表示ランプ178が全く点灯しなかった
り、ランプがばらばらに点灯したりした場合に異常表示
を行うようにすることもできる。また、前記切換スイッ
チ172を「各個」にすれば、均圧化初期油圧設定ダイ
アル180を手動操作して任意に均圧化初期油圧Pn
設定できるため、その場合のプレス加工時の発生油圧P
n を表示器176で確認することにより、均圧化初期
油圧Pn をきめ細かく変更しながら発生油圧PXn の変
化を調べたり、均圧初期油圧領域を手動操作で探したり
することができる。
【0052】また、均圧化初期油圧Pn が低い領域で
は、空気の混入等に起因して油圧Pnの変化に対する発
生油圧PXn の変化量ΔPXが小さくなり、ステップS
4−9の判断がYESとなることがある。これを防止す
るため、例えば最初にステップS4−9の判断がYES
となった時の発生油圧PXn を記憶しておいて、その発
生油圧PXn と比較してランプの点灯判断を行ったり、
ステップS4−9の判断がYESとなった後にNOとな
った場合には、直ちにステップS4−15以下を実行す
るようにしたりすることも考えられる。
【0053】そして、前記ステップS4−14の判断が
YESになると、次にステップS4−15を実行し、フ
ラグF=1か否かを判断する。フラグF=1の場合に
は、ステップS4−16において今回の均圧化初期油圧
n 、すなわちこの実施例ではP10=20kgf/cm
2 のランプを点灯し、ステップS4−17でフラグFを
「0」とした後ステップS4−18を実行するが、フラ
グF=0の場合にはステップS4−15に続いてステッ
プS4−18を実行する。これらのステップは、均圧化
初期油圧P9 =40kgf/cm2 の時の発生油圧PX
9 と、均圧化初期油圧P10=20kgf/cm2 の時の
発生油圧PX10との変化量ΔPXが判断値β以下の場合
に、均圧化初期油圧P10のランプを点灯させるためのも
のである。
【0054】ステップS4−18では、均圧初期油圧領
域表示ランプ178の点灯箇所の均圧化初期油圧Pn
平均値を求め、その平均値を均圧初期油圧P0 として設
定する。例えば図13に示す点灯状態の場合には、(8
0+100+120+140)/4=110kgf/c
2 が均圧初期油圧P0 として設定される。非プレス加
工時の初期油圧Psがかかる均圧初期油圧P0 となるよ
うに前記ポンプ34および開閉弁36が制御されること
により、プレス加工時にはしわ押えに関与する総ての油
圧シリンダ32が中立状態に保持され、しわ押えの面圧
分布が略一定となる状態で絞り加工が行われる。
【0055】図14に戻って、前記金型情報メモリ13
2に均圧初期油圧Ps* に関するデータが含まれている
場合、すなわち以前に同じ金型を用いてプレス加工を行
ったことがある場合には、ステップS3に続いてステッ
プS5を実行し、金型情報メモリ132から均圧初期油
圧Ps* のデータを読み込む。そして、ステップS6に
おいて、油圧Psがその均圧初期油圧Ps* と一致する
ようにポンプ34および開閉弁36が制御される。
【0056】一方、表示操作盤168には、IDカード
96と交信するための切換スイッチ182が備えられて
おり、図18のフローチャートに従って書込み,読込み
を行う。ステップSS1では、上記切換スイッチ182
が「書込」に選択操作されているか否かを判断し、「書
込」に選択操作されている場合には、ステップSS2に
おいて、表示操作盤168の表示データをプレス機械1
0の機番と共に送受信機94から送信してIDカード9
6に書き込む。このような書込みを行う表示データは、
前記表示器170に表示されている油圧Psおよび表示
器184に表示されているクッションピン24の使用本
数であり、図15のフローチャートによる油圧Psの調
圧後に切換スイッチ182が「書込」に操作されること
により、その時の油圧表示値、すなわち非プレス加工時
の油圧Psで前記均圧初期油圧P0 と略一致する値が均
圧初期油圧Ps* としてIDカード96のプレス加工条
件データメモリ128に機番と共に書き込まれる。ま
た、表示器184に表示されているクッションピン24
の使用本数が、前記金型情報メモリ125に記憶されて
いる使用本数nと異なる場合には、そのデータを書き換
えるようになっている。すなわち、図15のフローチャ
ートに従って求められる均圧初期油圧P0 は、クッショ
ンピン24の使用本数によって相違するため、例えば実
際にプレス加工を行う際にその使用本数を変更した場合
には、IDカード96に記憶されている使用本数nも書
き換える必要があるのである。表示器184には、金型
情報としてIDカード96に記憶されている使用本数n
が表示されるが、設定ダイアル186によってその数値
を変更でき、切換スイッチ182の「書込」選択でID
カード96の記憶内容が書き換えられる。
【0057】また、ステップSS1の判断がNOの場
合、すなわち切換スイッチ182が「書込」に選択操作
されていない場合には、続いてステップSS3を実行
し、切換スイッチ182が「読込」に選択操作されてい
るか否かを判断する。そして、「読込」に選択操作され
ている場合には、ステップSS4を実行し、送受信器9
4を介してIDカード96から金型情報を読み込んで前
記金型情報メモリ132に記憶するとともに、使用クッ
ションピン本数nを表示器184に表示する。その場合
に、プレス加工条件データメモリ128に当該プレス機
械10と同じ機番の均圧初期油圧Ps* データが記憶さ
れている場合には、その均圧初期油圧Ps*データも読
み込んで金型情報メモリ132に記憶する。
【0058】この実施例では、始めての金型の場合には
図15のフローチャートに従って均圧初期油圧P0 を求
めるが、その時の初期油圧Psが均圧初期油圧Ps*
してIDカード96に記憶されることにより、次にその
金型を同じプレス機械10に取り付けてプレス加工を行
う場合には、その均圧初期油圧Ps* データを用いて油
圧Psが速やかに調整されるため、その調整に要する時
間が短縮されてプレス機械10の稼働率が向上する。特
に、この実施例では図15のフローチャートに従って均
圧初期油圧P0 を求める際に、作業者が試打スイッチを
ON操作しなければならないため、2回目以降の金型交
換における作業者の負担が大幅に軽減される。
【0059】なお、図15のフローチャートでは、作業
者がプレス機械10の試打スイッチをON操作するよう
になっているが、プレス機械10の周囲に安全柵等が設
けられている場合には、自動的にプレス機械10を作動
させることにより全自動で均圧初期油圧P0 が設定され
るようにすることも可能である。
【0060】本実施例では、図14のステップS4すな
わち図15の各ステップを実行する工程が、プレス加工
条件としての油圧Psを調整する調整工程で、図18の
ステップSS1,SS2が記憶工程で、図14のステッ
プS5,S6が再現工程である。また、コントローラ9
0による一連の信号処理のうち、図14のステップS4
すなわち図15の各ステップを実行する部分が調整手段
に相当し、ステップS5,S6を実行する部分が再現手
段に相当する。送受信器94およびIDカード96,切
換スイッチ182は、油圧Psの調整に際してエア圧P
aを設定するのに必要な金型情報としてのしわ押え荷重
Fsoを入力する入力手段に相当し、IDカード96のプ
レス加工条件データメモリ128は記憶手段に相当す
る。
【0061】図19〜図21に示す表示操作盤190
は、前記コントローラ90に接続されて信号の授受を行
うようになっている。この実施例では、プレス機械10
のプレスストローク、言い換えればスライド高さHを表
す信号が、スライドプレート20の位置を検出する位置
センサやクランク軸の回動角度を検出するエンコーダ等
のストロークセンサからコントローラ90に供給され
る。また、前記IDカード96の金型情報メモリ125
には、金型情報としてプレス素材の板厚tに関する情報
が記憶されているとともに、プレス加工条件データメモ
リ128には、ダイハイト調整機構52の相対距離h*
に関するデータがプレス機械10の機番と共に記憶され
るようになっている。そして、ダイハイト調整機構52
の相対距離hの調整は、例えば図22,図23,図25
のフローチャートに従って行われる。なお、このフロー
チャートは、作業者による操作をコントローラ90によ
る作動と共に示したものである。また、この実施例では
4箇所のダイハイト調整機構52の相対距離hが単一の
サーボモータ60により一律に調整される場合について
説明する。
【0062】ステップQ1では、プレス機械10の操作
盤に設けられたスイッチ操作により、金型(12,1
8,30)を載置したボルスタ14がプレス機械10内
へ移動させられ、ステップQ2でボルスタ14が所定の
位置に自動的に位置決めされる。この時点では、エアシ
リンダ42のピストンは油圧ブレーキ等により下降端に
保持されている。その後、ステップQ3で表示操作盤1
90の切換スイッチ192を作業者が「各個」モードへ
操作し、ステップQ4で切換スイッチ194を作業者が
「段取」モードへ操作すると、段取ランプ196が点灯
する。ステップQ5で運転準備押釦198を作業者が押
圧操作した後、ステップQ6でプレス機械10の試打ス
イッチを作業者がON操作すると、プレス機械10が寸
動などで作動させられる。ステップQ7では、歪ゲージ
61の出力信号が表すプレス荷重の合計値Fpが予め定
められた設定荷重F0 に達したか否かを判断し、Fp=
0になると、ステップQ8においてスライドプレート
20の下降が停止させられる。設定荷重F0 は、プレス
機械10の電動モータ等に過負荷をかけないように、例
えば数ton 〜数十ton 程度の値が定められ、マシン情報
等として予め記憶されている。また、Fp=F0 でスラ
イドプレート20の下降が自動停止するのは、「段取」
モードが選択されているためである。
【0063】次のステップQ9では、ダイス型18をス
ライドプレート20に固定する。このダイス型18の取
り付けは、ダイクランパ等により自動で行われるが、作
業者がTボルト等を用いて手作業で行うようになってい
ても良い。また、ステップQ10では、この時のスライ
ド高さHをストロークセンサからの信号に基づいて記憶
し、ステップQ11では、プレス機械10の逆転スイッ
チが操作されることにより、スライドプレート20が逆
転で上昇させられる。ステップQ12では、ストローク
センサ等によってスライドプレート20が上死点に達し
たことが検出され、上死点ランプ200が点灯すること
により、作業者がプレス機械10を停止する。
【0064】次に、ステップQ13で作業者が前記切換
スイッチ194を「トライ」モードへ操作すると、トラ
イランプ202が点灯する。ステップQ14では、前記
スライド高さHから求められる下死点までの寸法ΔH,
金型情報として記憶されているプレス素材の板厚t,予
め定められた追加追い込み量x0 から、相対距離hの変
更量Δhを次式(6)に従って算出し、サーボモータ6
0を駆動してその変更量Δhだけ相対距離hを変更す
る。下死点までの寸法ΔHだけ小さくすることにより、
スライドプレート20を下死点まで下降させた場合のプ
レス荷重Fp=F0 となり、更に板厚tだけ小さくする
ことにより、プレス素材を投入した場合の下死点プレス
荷重Fp=F0 となる。すなわち、相対距離hを変更量
Δhだけ変更すると、プレス素材を投入してスライドプ
レート20を下死点まで下降させた場合の追い込み量
が、実質的に追加追い込み量x0 だけ大きくなるのであ
る。追加追い込み量x0 としては、例えば1.0mm程
度の値が設定される。
【0065】
【数5】 Δh=−ΔH−t+x0 ・・・(6)
【0066】ステップQ15でプレス素材を投入し、ス
テップQ16で作業者が試打スイッチをON操作してプ
レス機械10を1サイクルだけ作動させる。ステップQ
17では、上記プレス作動時における下死点でのプレス
荷重Fpを歪ゲージ61の出力信号に基づいて検出し、
そのプレス荷重FpをF1 とする。そして、ステップQ
18では、荷重値F0 ,F1 、および追加追い込み量x
0 から次式(7)に従って荷重変化割合Δaを算出す
る。図24は、荷重値F0 ,F1 と追加追い込み量x0
との関係を示すグラフで、荷重変化割合Δaはこのグラ
フの傾きに相当する。図24のグラフは、前記第1実施
例におけるh−Fpi本特性に対応し、プレス機械固有の
ものである。
【0067】
【数6】 Δa=(F1 −F0 )/x0 ・・・(7)
【0068】ステップQ19で表示操作盤190のID
交信用スイッチ204を作業者が「入」側へ操作し、ス
テップQ20で読込用押釦206を押圧操作すると、ス
テップQ21でIDカード96から金型情報が読み込ま
れる。読み込んだ金型情報は、前記金型情報メモリ13
2に記憶されるとともに、表示操作盤190の表示部2
08に表示される。表示部208は、プレス荷重Fpoi
の合計値Fpoを表示する表示器210,しわ押え荷重F
soを表示する表示器212,しわ押えリング30の重量
Wrを表示する表示器214,上型(ダイス型18)の
重量Wuを表示する表示器216,クッションピン24
の使用本数nを表示する表示器218等を備えている。
なお、表示部208の「スライド荷重」はプレス荷重に
相当するもので、「クッション荷重」はしわ押え荷重に
相当するものである。
【0069】ステップQ22では、上記合計プレス荷重
Fpoからしわ押え荷重Fsoを引き算することにより成形
荷重設定値Ffoを求め、ステップQ23では、相対距離
hの変更量x1 を次式(8)に従って算出するととも
に、サーボモータ60を駆動してその変更量x1 だけ相
対距離hを変更する。このように相対距離hが変更量x
1 だけ変更されることにより、しわ押え用のエアシリン
ダ42が下降端に保持されている状態、すなわちしわ押
え荷重Fs=0の状態では、図24から明らかなように
基本的には下死点でのプレス荷重Fpが上記成形荷重設
定値Ffoとなる。
【0070】
【数7】 x1 =(Ffo−F1 )/Δa ・・・(8)
【0071】ステップQ24では、作業者が試打スイッ
チをON操作してプレス機械10を1サイクルだけ作動
させ、ステップQ25では、プレス作動時における下死
点でのプレス荷重Fpを歪ゲージ61の出力信号に基づ
いて検出するとともに、そのプレス荷重Fpと成形荷重
設定値Ffoとの差|Fp−Ffo|が予め定められた誤差
許容範囲γ1 より小さいか否かを判断する。|Fp−F
fo|≧γ1 の場合には、|Fp−Ffo|<γ1 となるま
でステップQ26で相対距離hを変更する。ステップQ
25の判断は、表示器210に表示される実際のプレス
荷重Fpの値を見て作業者が判断するようにしても良い
し、相対距離hの修正は、プレス機械10のスイッチ操
作でサーボモータ60を作動させて作業者が手作業で行
うようにしても良い。表示部208の表示器220に
は、エンコーダ59によって検出される実際の相対距離
hが表示されるようになっている。
【0072】ステップQ27では、プレス機械10の操
作盤に設けられたスイッチ操作によりスライドプレート
20を下降させ、ステップQ28では、同じくスイッチ
操作によりスライドプレート20が下死点となったとこ
ろで停止させる。ステップQ29では、エアシリンダ4
2のロックを解除してクッションパッド28を上昇さ
せ、ステップQ30では、しわ押え荷重Fsoが得られる
ようにエア圧Paを例えば前記(2)式に従って調圧す
る。なお、しわ押えリング30の重量Wrは、自動車外
板のプレス加工では一般に10ton 未満で他の部材に比
較して小さく、これを無視してエア圧Paを調圧するよ
うにしても良い。前記第1実施例でも同様である。
【0073】ステップQ30でエア圧Paが調圧される
ことにより、歪ゲージ61により検出されるプレス荷重
Fpはしわ押え荷重Fsoだけ高くなり、次のステップQ
31では、プレス荷重FpとFpoとの差|Fp−Fpo|
が予め定められた誤差許容範囲γ2 より小さいか否かを
判断する。|Fp−Fpo|≧γ2 の場合には、|Fp−
Fpo|<γ2 となるまでステップQ30でエア圧Paを
自動調整し、|Fp−Fpo|<γ2 になると、ステップ
Q32でプレス荷重に関する正常ランプ224が点灯す
る。その後、ステップQ33でID交信用スイッチ20
4を作業者が「入」側へ操作し、ステップQ34で書込
用押釦226を押圧操作すると、ステップQ35で表示
部208の表示器220に表示されている実際の相対距
離hがh* データとしてプレス機械10の機番と共にI
Dカード96に書き込まれる。なお、表示器210の表
示内容であるプレス荷重Fpについても、h* データと
共にプレス加工条件データメモリ128に記憶される。
他の表示内容、例えば表示器218の使用クッションピ
ン本数や表示器228の均圧油圧実効値についても、前
記第2実施例と同様にIDカード96に書き込まれる。
油圧Psの設定に際しては、前記第2実施例と同様の機
能を備えている。
【0074】次に、上記金型を当該プレス機械10から
取り外した後、再び当該プレス機械10に取り付けてプ
レス加工を行う場合の相対距離hの設定方法について、
図25のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0075】ステップW1〜W3は、前記図22のステ
ップQ1〜Q3と同じ内容で、次のステップW4では、
切換スイッチ194を「トライ」モードへ操作する。ス
テップW5ではID交信用スイッチ204を「入」側へ
操作し、ステップW6で読込用押釦206を押圧操作す
ると、ステップW7でIDカード96から金型情報およ
び当該プレス機械10と同じ機番のプレス加工条件デー
タが読み込まれ、その内容が表示部208の各表示器に
表示される。ステップW8では、相対距離hがh* デー
タと一致するようにサーボモータ60を作動させる。こ
れは、表示器220に表示されるh* データを見て、作
業者がプレス機械10のスイッチ操作でサーボモータ6
0を作動させて行うようにしても良いし、コントローラ
90により自動で行われるようにしても良い。これによ
り、相対距離hの調整は終了し、前回と同じプレス加工
条件が再現される。
【0076】ステップW9では、プレス機械10のスイ
ッチ操作でスライドプレート20を寸動等で下降させ、
ステップW10では、同じくスイッチ操作でスライドプ
レート20を下死点で停止させる。この時点ではプレス
素材が投入されていないが、プレス素材の板厚tは0.
6〜0.7mm程度であるため、スライドプレート20
はダイス型18に当接させられるとともに、モータ等に
過負荷がかかる恐れもない。スライドプレート20の停
止位置は必ずしも厳密に下死点である必要はない。ステ
ップW11でダイス型18をスライドプレート20に固
定し、ステップW12では、エアシリンダ42のロック
を解除してクッションパッド28を上昇させるととも
に、しわ押え荷重Fsoが得られるようにエア圧Paを調
圧する。これ等のステップW11,W12は、前記ステ
ップQ9やステップQ29,Q30と同様にして行われ
る。その後、ステップW13でスライドプレート20を
上死点まで上昇させ、ステップW14でプレス素材を投
入し、ステップW15でプレス機械10を通常の工程速
度で1サイクル作動させる。ステップW16では、プレ
ス加工時のプレス荷重Fpやしわ押え荷重Fsを表示器
210,212で確認するとともに、実際のプレス加工
品を目視で観察し、必要に応じて各部のプレス加工条件
の設定を修正する。
【0077】この実施例でも、始めての金型の場合には
図22,図23のフローチャートに従って相対距離hを
調整する必要があるが、その調整結果がh* データとし
てIDカード96に記憶されることにより、次にその金
型を同じプレス機械10に取り付けてプレス加工を行う
場合には、そのh* データを用いて相対距離hが速やか
に調整されるため、その調整に要する時間が短縮されて
プレス機械10の稼働率が向上するとともに、作業者の
負担が大幅に軽減される。
【0078】なお、この実施例でも、上記相対距離hの
調整に際して作業者がスイッチ操作でプレス機械10を
作動させたり各種の操作,作業を行ったりする必要があ
るが、例えば「自動設定」等のスイッチ操作で、相対距
離hが全自動で設定されるようにすることも可能であ
る。
【0079】本実施例では、ステップQ6〜Q26がプ
レス加工条件としての相対距離hを調整する調整工程
で、ステップQ33〜Q35が記憶工程で、ステップW
5〜W8が再現工程である。また、IDカード96のプ
レス加工条件データメモリ128は記憶手段に相当す
る。
【0080】以上、本発明の幾つかの実施例を図面に基
づいて詳細に説明したが、本発明は更に別の態様で実施
することもできる。
【0081】例えば、前記実施例では絞り加工を行うプ
レス機械10に本発明が適用された場合について説明し
たが、曲げ加工等を行う他のプレス機械にも本発明は同
様に適用され得る。
【0082】また、前記実施例では本発明が均圧クッシ
ョン装置51を有するシングルアクション型のプレス機
械10に適用された場合について説明したが、均圧用の
油圧シリンダ32を備えていないシングルアクション型
のプレス機械やダブルアクション型のプレス機械、エア
シリンダ42の代わりに油圧シリンダが設けられ、その
油圧シリンダ内の作動油をリリーフさせながら所定のし
わ押え荷重を作用させるシングルアクション型のプレス
機械など、種々のプレス機械に本発明は適用され得る。
プレス機械の構成に応じて設定すべきプレス加工条件は
適宜定められる。
【0083】また、前記実施例では金型情報としてのプ
レス荷重Fpoi やしわ押え荷重Fso等に基づいて相対距
離hや油圧Psを調整する場合について説明したが、プ
レス品の品質を目視で観察して相対距離hや油圧Ps等
のプレス加工条件をトライアンドエラーで調整すること
も可能である。
【0084】また、前記実施例で説明した相対距離h,
油圧Ps等のプレス加工条件の設定方法はあくまでも一
例であり、他の手法でそれ等のプレス加工条件を設定す
ることもできる。
【0085】また、前記実施例ではIDカード96にプ
レス加工条件を記憶するようになっていたが、使用する
金型の種類が少ない場合等には、プレス機械側のコンピ
ュータのRAM等に金型の種類と対応させてプレス加工
条件を記憶するようにしても良いし、プレス機械や金型
とは別個に記憶手段を設け、複数のプレス機械と金型と
の組み合わせでプレス加工条件を記憶しておくようにし
ても良い。フロッピーディスクや磁気テープ等の他の記
憶手段を利用することもできる。
【0086】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明方法および装置が適用されたシングルア
クション型プレス機械の一例を示す構成図である。
【図3】図2のプレス機械のダイハイト調整機構付近を
示す構成図である。
【図4】図2のプレス機械の制御系統を説明するブロッ
ク線図である。
【図5】図4のコントローラの機能を説明するブロック
線図である。
【図6】図2のプレス機械に取り付けられて使用される
金型に付随して設けられたIDカードの機能ブロック線
図である。
【図7】図2のプレス機械に荷重測定装置が配置された
状態を示す図である。
【図8】図7の荷重測定によって得られる荷重波形の一
例を示す図である。
【図9】図7の荷重測定によって得られるしわ押え荷重
Fsiとエア圧Paとの関係を示す図である。
【図10】図2のプレス機械のプレス荷重Fpiと相対距
離hとの関係を示す図である。
【図11】図5の相対距離h調整ブロックの機能を具体
的に説明するフローチャートである。
【図12】図11のステップR2の内容を説明するフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の他の実施例に備えられた表示操作盤
を示す図である。
【図14】図13の表示操作盤を備えたプレス機械にお
いて油圧Psを調圧する際の作動を説明するフローチャ
ートである。
【図15】図14のステップS4の内容を説明するフロ
ーチャートである。
【図16】図15のステップS4−7で読み込む発生油
圧PXn の検出位置を説明する図である。
【図17】図15のフローチャートに従って均圧初期油
圧P0 を設定する際に検出される発生油圧PXn の一例
を均圧化初期油圧Pn との関係で示す図である。
【図18】図13の表示操作盤を備えたプレス機械にお
いてIDカードとの間でデータ交信する際の作動を説明
するフローチャートである。
【図19】図20,図21と共に本発明の更に別の実施
例に備えられた表示操作盤を示す図である。
【図20】図19,図21と共に表示操作盤を示す図で
ある。
【図21】図19,図20と共に表示操作盤を示す図で
ある。
【図22】図19〜図21の表示操作盤を備えたプレス
機械において相対距離hを初期調整する際の手順を説明
するフローチャートである。
【図23】図22のフローチャートの続きを示す図であ
る。
【図24】図22,図23に従って相対距離hを調整す
る際の追い込み量とプレス荷重Fpとの関係を説明する
図である。
【図25】図19〜図21の表示操作盤を備えたプレス
機械において相対距離hを再現する際の手順を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
10:プレス機械 90:コントローラ 94:送受信機(入力手段) 96:IDカード(入力手段) 128:プレス加工条件データメモリ(記憶手段) 146:相対距離h調整ブロック 182:切換スイッチ(入力手段) h:相対距離(プレス加工条件) Ps:油圧(プレス加工条件) ステップR2〜R4,R6:調整工程 ステップR5:記憶工程 ステップR7,R8:再現工程 ステップS4:調整工程 ステップSS1,SS2:記憶工程 ステップS5,S6:再現工程 ステップQ6〜Q26:調整工程 ステップQ33〜Q35:記憶工程 ステップW5〜W8:再現工程 ステップR2〜R4,R6:調整手段 ステップR7,R8:再現手段 ステップS4:調整手段 ステップS5,S6:再現手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着脱可能に取り付けられた一対の金型を接
    近離間させてプレス加工を行うとともに、プレス加工に
    影響を与えるプレス加工条件を調整可能なプレス機械に
    おいて、使用する金型に応じて前記プレス加工条件を設
    定する方法であって、 適正なプレス品が得られるように金型毎に前記プレス加
    工条件を調整する調整工程と、 該調整工程において調整された前記プレス加工条件を、
    前記プレス機械および前記金型との関係で記憶手段に記
    憶する記憶工程と、 同じ金型が同じプレス機械に配置された場合に、前記記
    憶手段に記憶された前記プレス加工条件を再現する再現
    工程とを有することを特徴とするプレス機械のプレス加
    工条件設定方法。
  2. 【請求項2】着脱可能に取り付けられた一対の金型を接
    近離間させてプレス加工を行うとともに、プレス加工に
    影響を与えるプレス加工条件を調整可能なプレス機械に
    おいて、使用する金型に応じて前記プレス加工条件を設
    定する装置であって、 適正なプレス品が得られるように金型毎に予め定められ
    た金型情報を入力する入力手段と、 該入力手段によって入力された金型情報に基づいて、適
    正なプレス品が得られるように前記プレス加工条件を調
    整する調整手段と、 該調整手段によって調整された前記プレス加工条件を、
    前記プレス機械および前記金型との関係で記憶する記憶
    手段と、 同じ金型が同じプレス機械に配置された場合に、前記記
    憶手段に記憶された前記プレス加工条件を再現する再現
    手段とを有することを特徴とするプレス機械のプレス加
    工条件設定装置。
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