JPH0624645Y2 - ボイラの熱応力監視装置 - Google Patents
ボイラの熱応力監視装置Info
- Publication number
- JPH0624645Y2 JPH0624645Y2 JP1985077089U JP7708985U JPH0624645Y2 JP H0624645 Y2 JPH0624645 Y2 JP H0624645Y2 JP 1985077089 U JP1985077089 U JP 1985077089U JP 7708985 U JP7708985 U JP 7708985U JP H0624645 Y2 JPH0624645 Y2 JP H0624645Y2
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- Japan
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- metal temperature
- stress
- thermal stress
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Description
【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案はボイラ耐圧部に発生する熱応力を、ボイラ耐圧
部の厚み方向における温度差から予測するボイラの熱応
力監視装置に関するものである。
部の厚み方向における温度差から予測するボイラの熱応
力監視装置に関するものである。
従来、タービンプラントにおいては、タービン寿命を保
証しつつ、より速い起動停止,負荷変化を行なうことを
目的に、タービンのロータ熱応力制御システムが開発さ
れている。このシステムにおいては、タービンロータ部
の発生応力の予測に、ロータが回転体であることからメ
タル温度を直接計測できないため、蒸気状態をもとに蒸
気からメタルへの熱伝達率を推定し、これを境界条件と
して偏微分方程式を解くことによつて温度分布計算を行
ない発生応力を求めていた。
証しつつ、より速い起動停止,負荷変化を行なうことを
目的に、タービンのロータ熱応力制御システムが開発さ
れている。このシステムにおいては、タービンロータ部
の発生応力の予測に、ロータが回転体であることからメ
タル温度を直接計測できないため、蒸気状態をもとに蒸
気からメタルへの熱伝達率を推定し、これを境界条件と
して偏微分方程式を解くことによつて温度分布計算を行
ない発生応力を求めていた。
このように、従来行つていた厚肉方向温度分布の推定、
すなわち発生応力の推定方法をボイラプラントに適用し
ようとした場合、次のような欠点がある。
すなわち発生応力の推定方法をボイラプラントに適用し
ようとした場合、次のような欠点がある。
(1)熱伝達率を推定し、これを境界条件に温度分布計算
を行つているため、発生応力計算精度向上には限度があ
る。
を行つているため、発生応力計算精度向上には限度があ
る。
(2)温度分布計算のために偏微分方程式を解く必要があ
り計算回数が多くなり計算時間がかかる。
り計算回数が多くなり計算時間がかかる。
本考案はかかる従来の欠点を解消しようとするもので、
その目的とするところは、メタル温度検出信号と圧力検
出信号から直接熱応力と内圧応力が求められるボイラの
熱応力監視装置を得ようとするものである。
その目的とするところは、メタル温度検出信号と圧力検
出信号から直接熱応力と内圧応力が求められるボイラの
熱応力監視装置を得ようとするものである。
本考案は前述の目的を達成するため、 ボイラ耐圧部の内面メタル温度、中間メタル温度および
外面メタル温度をそれぞれ検出する温度検出器と、 その温度検出器からの内面メタル温度検出信号、中間メ
タル温度検出信号および外面メタル温度検出信号によ
り、サンプリング周期毎に内面メタル温度と中間メタル
温度との内側メタル温度差(ΔTA)、中間メタル温度
と外面メタル温度との外側メタル温度差(ΔTB)およ
び前記内側メタル温度差(ΔTA)と外側メタル温度差
(ΔTB)との内外メタル温度差(ΔTC)をそれぞれ
演算する温度差演算器と、 各運転モードでの、内側メタル温度差(ΔTA)と熱応
力との関係特性、外側メタル温度差(ΔTB)と熱応力
との関係特性、ならびに内外メタル温度差(ΔTC)と
熱応力との関係特性を予め求めておき、それら関係特性
と前記温度差演算器によつて演算された各メタル温度差
(ΔTA),(ΔTB),(ΔTC)から直接に熱応力
を演算する熱応力演算器と、 ボイラ耐圧部にかかる内圧を検出する圧力検出器と、 その圧力検出器からの圧力検出信号により、内圧応力を
演算する内圧応力演算器と、 前記熱応力演算器によつて演算された熱応力と、前記内
圧応力演算器によつて演算された内圧応力とから合計応
力を演算する合計応力演算器とを設けたことを特徴とす
るものである。
外面メタル温度をそれぞれ検出する温度検出器と、 その温度検出器からの内面メタル温度検出信号、中間メ
タル温度検出信号および外面メタル温度検出信号によ
り、サンプリング周期毎に内面メタル温度と中間メタル
温度との内側メタル温度差(ΔTA)、中間メタル温度
と外面メタル温度との外側メタル温度差(ΔTB)およ
び前記内側メタル温度差(ΔTA)と外側メタル温度差
(ΔTB)との内外メタル温度差(ΔTC)をそれぞれ
演算する温度差演算器と、 各運転モードでの、内側メタル温度差(ΔTA)と熱応
力との関係特性、外側メタル温度差(ΔTB)と熱応力
との関係特性、ならびに内外メタル温度差(ΔTC)と
熱応力との関係特性を予め求めておき、それら関係特性
と前記温度差演算器によつて演算された各メタル温度差
(ΔTA),(ΔTB),(ΔTC)から直接に熱応力
を演算する熱応力演算器と、 ボイラ耐圧部にかかる内圧を検出する圧力検出器と、 その圧力検出器からの圧力検出信号により、内圧応力を
演算する内圧応力演算器と、 前記熱応力演算器によつて演算された熱応力と、前記内
圧応力演算器によつて演算された内圧応力とから合計応
力を演算する合計応力演算器とを設けたことを特徴とす
るものである。
以下本考案の実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本考案の実施例に係るボイラの熱応力監視装置
の概略系統図、第2図は第1図のヘツダの詳細図、第3
図は第2図のA−A線断面におけるメタル温度計測点を
示す説明図、第4図は第3図のメタル温度分布図、第5
図から第7図は応力−温度差線図である。
の概略系統図、第2図は第1図のヘツダの詳細図、第3
図は第2図のA−A線断面におけるメタル温度計測点を
示す説明図、第4図は第3図のメタル温度分布図、第5
図から第7図は応力−温度差線図である。
以下、第1図,第2図を用いてボイラの熱応力監視装置
の概略につて説明する。
の概略につて説明する。
ボイラの熱応力監視点の代表例として過熱器のヘツダ1
のノズルコーナ部2を例に説明する。
のノズルコーナ部2を例に説明する。
このヘツダ1は厚肉で、かつ550℃近辺の高温状態で使
用され、起動,停止等の非定常時に、内部の流体温度や
流量変化に対応して内面,中間,外面に温度差が生じ、
特にノズルコーナ部2はその構造の複雑さもあつて発生
応力の分布は複雑で値も大きく熱応力の発生が顕著な部
分である。
用され、起動,停止等の非定常時に、内部の流体温度や
流量変化に対応して内面,中間,外面に温度差が生じ、
特にノズルコーナ部2はその構造の複雑さもあつて発生
応力の分布は複雑で値も大きく熱応力の発生が顕著な部
分である。
また、定常運転時の内部流体の圧力も225kg/cm2程度の
高圧となり、内圧応力による寿命消費も最も大きいとこ
ろである。
高圧となり、内圧応力による寿命消費も最も大きいとこ
ろである。
ボイラの監視箇所の熱応力を求めるために、まずヘツダ
1の内面,中間,外面のメタル温度計測値3,4,5を
内面メタル温度検出器6により内面メタル温度検出信号
7,中間メタル温度検出器8により中間メタル温度検出
信号9および外面メタル温度検出器10により外面メタル
温度検出信号11をそれぞれ検出し、これらの内面メタル
温度検出信号7,中間メタル温度検出信号9および外面
メタル温度検出信号11の温度差を基に温度差演算器12に
おいて、温度差ΔTA(内部メタル温度検出信号7と中
間メタル温度検出信号9の差),温度差ΔTB(中間メ
タル温度検出信号9と外面メタル温度検出信号11の
差),温度差ΔTC(温度差ΔTAと温度差ΔTBの
差)を求める。この温度差演算器12によつて得られた温
度差(ΔTA,ΔTB,ΔTC)信号13をもとに、熱応
力演算器14において熱応力演算値15を求める。一方、ヘ
ツダ1内より圧力計測値16を圧力検出器17で検出し、圧
力検出信号18をもとに内圧応力演算器19において、内圧
応力演算値20を求める。つぎに合計応力演算器21におい
て、熱応力演算値15と内圧応力演算値20を加えて合計応
力演算値22を求める。寿命消費演算器23では、合計応力
演算値22をもとに疲労およびクリープによる寿命消費演
算値24を演算する。応力制限値設定器25では運転モード
毎に計画時決定した寿命配分から実際の運用での寿命消
費演算値24を差し引き残余寿命を算出し、さらに残余寿
命および残余運転回数から今後の運転モード毎1回当り
の許容寿命消費を定め、この寿命消費をもたらすと予測
される応力値をボイラ厚肉管応力制限値26として設定す
る。つぎに、応力値比較器27において合計応力演算値22
と応力制限値26を比較する。この結果、応力制限値26を
越えるときには、負荷ホールド信号発生器28により負荷
ホールド信号29を発生し、ボイラ負荷制御装置30に送
る。
1の内面,中間,外面のメタル温度計測値3,4,5を
内面メタル温度検出器6により内面メタル温度検出信号
7,中間メタル温度検出器8により中間メタル温度検出
信号9および外面メタル温度検出器10により外面メタル
温度検出信号11をそれぞれ検出し、これらの内面メタル
温度検出信号7,中間メタル温度検出信号9および外面
メタル温度検出信号11の温度差を基に温度差演算器12に
おいて、温度差ΔTA(内部メタル温度検出信号7と中
間メタル温度検出信号9の差),温度差ΔTB(中間メ
タル温度検出信号9と外面メタル温度検出信号11の
差),温度差ΔTC(温度差ΔTAと温度差ΔTBの
差)を求める。この温度差演算器12によつて得られた温
度差(ΔTA,ΔTB,ΔTC)信号13をもとに、熱応
力演算器14において熱応力演算値15を求める。一方、ヘ
ツダ1内より圧力計測値16を圧力検出器17で検出し、圧
力検出信号18をもとに内圧応力演算器19において、内圧
応力演算値20を求める。つぎに合計応力演算器21におい
て、熱応力演算値15と内圧応力演算値20を加えて合計応
力演算値22を求める。寿命消費演算器23では、合計応力
演算値22をもとに疲労およびクリープによる寿命消費演
算値24を演算する。応力制限値設定器25では運転モード
毎に計画時決定した寿命配分から実際の運用での寿命消
費演算値24を差し引き残余寿命を算出し、さらに残余寿
命および残余運転回数から今後の運転モード毎1回当り
の許容寿命消費を定め、この寿命消費をもたらすと予測
される応力値をボイラ厚肉管応力制限値26として設定す
る。つぎに、応力値比較器27において合計応力演算値22
と応力制限値26を比較する。この結果、応力制限値26を
越えるときには、負荷ホールド信号発生器28により負荷
ホールド信号29を発生し、ボイラ負荷制御装置30に送
る。
第2図は、第1図のボイラヘツダ1の拡大の断面図を示
し、本考案の熱応力監視装置は、応力集中部であるノズ
ルコーナ部2に注目し、発生応力および寿命消費を監視
する。
し、本考案の熱応力監視装置は、応力集中部であるノズ
ルコーナ部2に注目し、発生応力および寿命消費を監視
する。
第3図は第2図のA−A線断面におけるメタル温度計測
点を示し、点T0は内面メタル温度検出信号7の計測
点、T1は中間メタル温度検出信号9の計測点、T2は
外面メタル温度検出信号11の計測点を示し、a,b,c
はヘツダ1の半径である。
点を示し、点T0は内面メタル温度検出信号7の計測
点、T1は中間メタル温度検出信号9の計測点、T2は
外面メタル温度検出信号11の計測点を示し、a,b,c
はヘツダ1の半径である。
第4図は第3図の計測点T0,T1,T2におけるメタ
ル温度分布図である。
ル温度分布図である。
熱応力演算値15は、温度差信号13,内面メタル温度検出
信号7,中間メタル温度検出信号9,外面メタル温度検
出信号11の関数として下式の様に表わされる。
信号7,中間メタル温度検出信号9,外面メタル温度検
出信号11の関数として下式の様に表わされる。
σth=σth1+σth2+σth3・・・(1) σth1=A(T0)・ΔTA,σth2=B(T1)・ΔT
B σth3=C(ΔTC),ΔTA=T0−T1 ΔTB=T1−T2,ΔTC=ΔTA−ΔTB T0=内面メタル温度,σth:熱応力 T1=中間メタル温度 T2=外面メタル温度 より求める。(1)式の関数A(T0),B(T1),C
(ΔTC)は、オフラインにより実際の形状で、各運転
モードでの熱応力解析のケーススケタデイを実施し、第
5図から第7図の様な応力−温度差線図を作成し決定す
る。ここで、関数A(T0)のT0,関数B(T1)の
T1は、それぞれ、実際のメタル温度によりヤング率、
線膨脹係数が異なるため、温度T0,T1の関数にな
る。第5図に、温度T1での関数A(T0)=αの応力
−温度差模式図を示す。第6図,第7図にそれぞれ、B
(T1),C(ΔTC)の、応力−温度差模式図を示
す。このように、熱応力計算式を温度及び温度差の関数
にすることにより、オンラインでの演算に好都合とな
る。すなわち、通常、熱応力を求めるためには、先ず各
種計測データをもとに偏微分方程式を解き温度分布を求
め、温度分布から熱応力を計算するため計算ステツプも
多く、計算時間も多くかかるが、本考案によれば計算時
間も大巾に短縮できる。また、内部蒸気からメタルへの
熱伝達率を環境条件に、偏微分方程式を解く場合には、
熱伝達率の推定精度に熱応力計算精度が全く依存するた
め、熱伝達率推定のための蒸気条件計測誤差が少なから
ずあるため、精度向上には限度があるが本考案によれ
ば、メタル温度を直接計測するため精度よく熱応力を求
めることができる。
B σth3=C(ΔTC),ΔTA=T0−T1 ΔTB=T1−T2,ΔTC=ΔTA−ΔTB T0=内面メタル温度,σth:熱応力 T1=中間メタル温度 T2=外面メタル温度 より求める。(1)式の関数A(T0),B(T1),C
(ΔTC)は、オフラインにより実際の形状で、各運転
モードでの熱応力解析のケーススケタデイを実施し、第
5図から第7図の様な応力−温度差線図を作成し決定す
る。ここで、関数A(T0)のT0,関数B(T1)の
T1は、それぞれ、実際のメタル温度によりヤング率、
線膨脹係数が異なるため、温度T0,T1の関数にな
る。第5図に、温度T1での関数A(T0)=αの応力
−温度差模式図を示す。第6図,第7図にそれぞれ、B
(T1),C(ΔTC)の、応力−温度差模式図を示
す。このように、熱応力計算式を温度及び温度差の関数
にすることにより、オンラインでの演算に好都合とな
る。すなわち、通常、熱応力を求めるためには、先ず各
種計測データをもとに偏微分方程式を解き温度分布を求
め、温度分布から熱応力を計算するため計算ステツプも
多く、計算時間も多くかかるが、本考案によれば計算時
間も大巾に短縮できる。また、内部蒸気からメタルへの
熱伝達率を環境条件に、偏微分方程式を解く場合には、
熱伝達率の推定精度に熱応力計算精度が全く依存するた
め、熱伝達率推定のための蒸気条件計測誤差が少なから
ずあるため、精度向上には限度があるが本考案によれ
ば、メタル温度を直接計測するため精度よく熱応力を求
めることができる。
つぎに内圧による3方向応力は下記の(2),(3)式により
得られる。
得られる。
σrP=−P・・・(2) ここで、σrP:半径方向内圧応力,P:内圧 σeP:周方向内圧応力,Di:内径 σZP:軸方向内圧応力,t:板厚 以上、(1)〜(3)式は、円筒部に発生する応力でありノズ
ルコーナ部2等の応力集中部に発生する応力は、円筒部
に発生する応力に応力集中係数を乗じて求める。したが
つて、ノズルコーナ部2に発生する合計応力演算値22
は、下記の(4)〜(6)式で得られる。
ルコーナ部2等の応力集中部に発生する応力は、円筒部
に発生する応力に応力集中係数を乗じて求める。したが
つて、ノズルコーナ部2に発生する合計応力演算値22
は、下記の(4)〜(6)式で得られる。
σr=Krp・σrp・・・(4) σ0=Kep・σth+Kep・σep・・・(5) σz=Kzt・σth+Kzp・σzp・・・(6) ここで、Krp:半径方向内圧応力集中係数 Ket:周方向熱応力集中係数 KeP:周方向内圧応力集中係数 KZt:軸方向内圧応力集中係数 KZP:軸方向内圧応力集中係数 σr:半径方向合計応力 σe:周方向合計応力 σz:軸方向合計応力 第1図に示す実施例では、熱応力監視点をヘツダ1のノ
ズルコーナ部2に1ケ所だけ設けたものについて説明し
たが、実際にはこのような監視点を複数個設け、それら
すべての要求を満たすようなボイラの熱応力監視が行な
われる。
ズルコーナ部2に1ケ所だけ設けたものについて説明し
たが、実際にはこのような監視点を複数個設け、それら
すべての要求を満たすようなボイラの熱応力監視が行な
われる。
また、実施例では、内面,中間,外面の3点のメタル温
度を計測しているが、更に計測点を増すことにより熱応
力演算精度を上げることができる。
度を計測しているが、更に計測点を増すことにより熱応
力演算精度を上げることができる。
なお、内面メタル温度検出器6の計測点T0を第3図に
示す様にヘツダ1の内面よりも外側に位置させたので、
内面メタル温度がヘツダ1の蒸気温度に左,右されるこ
とがなく、内面メタル温度を正確に測定することができ
る。
示す様にヘツダ1の内面よりも外側に位置させたので、
内面メタル温度がヘツダ1の蒸気温度に左,右されるこ
とがなく、内面メタル温度を正確に測定することができ
る。
この様に本考案によるボイラの熱応力監視装置は熱応力
を求めるために偏微分方程式を解く必要がなく、メタル
温度検出信号から直接熱応力が得られるため計算時間が
大巾に短縮される。したがつて、計算機によりオンライ
ンで逐次発生応力を監視する場合、計算機負荷も低減で
きる。
を求めるために偏微分方程式を解く必要がなく、メタル
温度検出信号から直接熱応力が得られるため計算時間が
大巾に短縮される。したがつて、計算機によりオンライ
ンで逐次発生応力を監視する場合、計算機負荷も低減で
きる。
また、内部流体からメタルへの熱伝達率を境界条件に偏
微分方程式を解いて熱応力を求める従来方法に比べて、
熱応力計算精度も向上できる。すなわち、熱伝達率の推
定には、内部流体条件を計測する必要があり、計測誤差
等は不可避で精度向上には限度がある。
微分方程式を解いて熱応力を求める従来方法に比べて、
熱応力計算精度も向上できる。すなわち、熱伝達率の推
定には、内部流体条件を計測する必要があり、計測誤差
等は不可避で精度向上には限度がある。
なお、熱応力演算のためのメタル温度計測点は、最低3
点でよく他の蒸気状態の計測は不要なため経済的でもあ
る。
点でよく他の蒸気状態の計測は不要なため経済的でもあ
る。
本考案は前述のように、各運転モードでの、内側メタル
温度差(ΔTA)と熱応力との関係特性、外側メタル温
度差(ΔTB)と熱応力との関係特性、ならびに内外メ
タル温度差(ΔTC)と熱応力との関係特性を予め求め
ておき、それら関係特性と温度差演算器によつて演算さ
れた各メタル温度差(ΔTA),(ΔTB),(Δ
TC)から直接に熱応力を演算することができ、また圧
力検出器からの圧力検出信号により、直接に内圧応力を
演算することができるから、ボイラ耐圧部における応力
の演算が、例えばボイラ起動中などにおいて短時間にし
かも精度よくでき、信頼性の高いボイラの熱応力監視装
置を提供することができる。
温度差(ΔTA)と熱応力との関係特性、外側メタル温
度差(ΔTB)と熱応力との関係特性、ならびに内外メ
タル温度差(ΔTC)と熱応力との関係特性を予め求め
ておき、それら関係特性と温度差演算器によつて演算さ
れた各メタル温度差(ΔTA),(ΔTB),(Δ
TC)から直接に熱応力を演算することができ、また圧
力検出器からの圧力検出信号により、直接に内圧応力を
演算することができるから、ボイラ耐圧部における応力
の演算が、例えばボイラ起動中などにおいて短時間にし
かも精度よくでき、信頼性の高いボイラの熱応力監視装
置を提供することができる。
第1図は本考案の実施例に係るボイラの熱応力監視装置
の概略系統図、第2図は第1図のヘツダを拡大した詳細
図、第3図は第2図のA−A線断面におけるメタル温度
計測点を示す説明図、第4図は第3図のメタル温度分布
図、第5図から第7図は応力−温度差線図である。 1……ヘツダ、6,8,10……温度検出器、7……内面
メタル温度検出信号、9……中間メタル温度検出信号、
11……外面メタル温度検出信号、12……温度差演算器、
14……熱応力演算器、15……熱応力演算値、17……圧力
検出器、18……圧力検出信号、19……内圧応力演算器、
20……内圧応力演算値、21……合計応力演算器。
の概略系統図、第2図は第1図のヘツダを拡大した詳細
図、第3図は第2図のA−A線断面におけるメタル温度
計測点を示す説明図、第4図は第3図のメタル温度分布
図、第5図から第7図は応力−温度差線図である。 1……ヘツダ、6,8,10……温度検出器、7……内面
メタル温度検出信号、9……中間メタル温度検出信号、
11……外面メタル温度検出信号、12……温度差演算器、
14……熱応力演算器、15……熱応力演算値、17……圧力
検出器、18……圧力検出信号、19……内圧応力演算器、
20……内圧応力演算値、21……合計応力演算器。
Claims (1)
- 【請求項1】ボイラ耐圧部の内面メタル温度、中間メタ
ル温度および外面メタル温度をそれぞれ検出する温度検
出器と、 その温度検出器からの内面メタル温度検出信号、中間メ
タル温度検出信号および外面メタル温度検出信号によ
り、サンプリング周期毎に内面メタル温度と中間メタル
温度との内側メタル温度差(ΔTA)、中間メタル温度
と外面メタル温度との外側メタル温度差(ΔTB)およ
び前記内側メタル温度差(ΔTA)と外側メタル温度差
(ΔTB)との内外メタル温度差(ΔTC)をそれそれ
演算する温度差演算器と、 各運転モードでの、内側メタル温度差(ΔTA)と熱応
力との関係特性、外側メタル温度差(ΔTB)と熱応力
との関係特性、ならびに内外メタル温度差(ΔTC)と
熱応力との関係特性を予め求めておき、それら関係特性
と前記温度差演算器によつて演算された各メタル温度差
(ΔTA),(ΔTB),(ΔTC)から直接に熱応力
を演算する熱応力演算器と、 ボイラ耐圧部にかかる内圧を検出する圧力検出器と、 その圧力検出器からの圧力検出信号により、内圧応力を
演算する内圧応力演算器と、 前記熱応力演算器によつて演算された熱応力と、前記内
圧応力演算器によつて演算された内圧応力とから合計応
力を演算する合計応力演算器とを設けたことを特徴とす
るボイラの熱応力監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985077089U JPH0624645Y2 (ja) | 1985-05-25 | 1985-05-25 | ボイラの熱応力監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985077089U JPH0624645Y2 (ja) | 1985-05-25 | 1985-05-25 | ボイラの熱応力監視装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61198807U JPS61198807U (ja) | 1986-12-12 |
JPH0624645Y2 true JPH0624645Y2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=30619833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985077089U Expired - Lifetime JPH0624645Y2 (ja) | 1985-05-25 | 1985-05-25 | ボイラの熱応力監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624645Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005134115A (ja) * | 2003-10-28 | 2005-05-26 | Babcock Hitachi Kk | 機器の低サイクル疲労損傷起こりやすさ診断法とリスク評価法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2721508B2 (ja) * | 1988-05-09 | 1998-03-04 | 株式会社日立製作所 | 湿分分離加熱器の暖機運転制御装置 |
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JPS6089602A (ja) * | 1983-10-20 | 1985-05-20 | 三菱重工業株式会社 | 耐圧部品の寿命監視法 |
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1985
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Publication number | Publication date |
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JPS61198807U (ja) | 1986-12-12 |
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