JPH06244390A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法

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JPH06244390A
JPH06244390A JP5048693A JP4869393A JPH06244390A JP H06244390 A JPH06244390 A JP H06244390A JP 5048693 A JP5048693 A JP 5048693A JP 4869393 A JP4869393 A JP 4869393A JP H06244390 A JPH06244390 A JP H06244390A
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JP
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semiconductor substrate
single crystal
crystal silicon
silicon oxide
silicon semiconductor
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JP5048693A
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Sadao Nakajima
定夫 中嶋
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単結晶珪素半導体基板中に存在する結晶欠陥
を低減させ、珪素酸化膜の電気絶縁耐圧を向上させる。 【構成】 半導体基板1の第1の面2から対向する第2
の面3に向けて酸素イオン注入時の基板温度を550℃
以上に保持し、かつ第1の加速エネルギー100ke
V,注入量0.1×1018cm-2として酸素イオンの注
入を行う工程と、半導体基板1に1150℃以上125
0℃の熱処理を行い、深さT1,R1付近に珪素酸化物
25,28を形成する工程と、基板温度を550℃以上
に保持し、かつ第1の加速エネルギーより高い第2の加
速エネルギー200keV,注入量1.6×1018cm
-2として酸素イオンの注入を行う工程と、半導体基板1
を1300℃以上の温度で熱処理を行い、半導体基板1
の第1の面2から第2の面3に向けて順次第1の珪素層
6,第2の珪素層8を形成する工程とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、珪素酸化膜などの絶縁
膜上に単結晶珪素層を形成したSOI構造を有する半導
体基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられているこの種の半導体
基板の製造方法の一例を図31および図32に断面図で
示す。まず、図31に示すように単結晶珪素半導体基板
(以下、半導体基板という)1の第1の面2より第2の
面3に向けて酸素イオン(O+)を注入して第1の珪素
酸化膜7を形成する。次にこの第1の珪素酸化膜7の膜
質改善のためおよび注入イオンが通過したために劣化し
た第1の単結晶珪素半導体層(以下、第1の珪素層とい
う)6の結晶性を回復させるためにこの酸素イオン注入
後に例えば1300℃程度以上の高温熱処理を行う。
【0003】しかしながら、この熱処理を行うと、図3
2に示すように第1の珪素層6を通過する多数(109
cm-2のオーダ)の転位9が発生してしまう(文献:G.
K.Celler et al.,Apl.Phys.Lett.,48(1986)532. )。こ
の高密度の転位9の存在が第1の珪素層6を活性層とす
るトランジスタの性能を著しく劣化させ、このため、こ
の半導体基板1中には高性能なMISトランジスタが形
成できないという問題があった。なお、図31および図
32において、4は第3の面、5は第4の面、8は第2
の単結晶珪素半導体層(以下第2の珪素層という)であ
る。
【0004】この転位9を低減する方法として例えば特
願平3−45435号に開示されているように酸素イオ
ンの加速エネルギーを180keVとし、さらに酸素イ
オン注入量を1.2×1018cm-2と少なくすれば、図
33に示すように第1の珪素層6中の転位密度は低減さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合の第1の珪素酸化膜7の電気絶縁耐圧は、図34に示
すように60V程度以下であり、約60Vを超える電気
絶縁耐圧を必要とする高耐圧のトランジスタをこの第1
の珪素層6中には製作できなかった。さらに相補形MI
Sトランジスタをこの第1の珪素層6に製作する場合に
は、図35に示すように例えばp型のMISトランジス
タのチャネル領域23と第2の珪素層8との間には通常
5V以上の電位差が印加される。酸素イオンの注入量を
下げると、第1の珪素酸化膜7の膜厚は小さくなり、こ
のため、チャネル領域23の下部領域には上記電位差に
よりホールが容易に誘起され(バックチャネル効果)、
同図のpチャネル型MISトランジスタのソース・ドレ
イン間のリーク電流を増大させ易いという問題があっ
た。
【0006】なお、図35において、1は単結晶珪素半
導体基板(半導体基板)、2は第1の面、3は第2の
面、4は第3の面、5は第4の面、6は第1の単結晶珪
素半導体層(第1の珪素層)、7は第1の珪素酸化膜、
8は第2の単結晶珪素半導体層(第2の珪素層)、10
はソース電極、11はゲート電極、12はドレイン電
極、13,14,15,16,17,18は絶縁膜、1
9はゲート酸化膜、20はソース、21はゲート、22
はドレイン、23はチャネル領域である。
【0007】また、転位密度の増大を抑制しつつ、酸素
イオンの注入量を増加させる方法として、例えばこの酸
素イオン注入量を複数に分割し、この半導体基板の結晶
を回復させるために各々の酸素イオン注入後に熱処理を
行い、その後に次の酸素イオン注入を行う方法(分割注
入法)が提案されている(文献:A.Yoshino,Proc.5thIn
t.Symp.Silicon-On-Insulator Tech.and Devices,(199
2)321)。
【0008】この文献によれば、第1回目の酸素イオン
注入の酸素イオンの注入量を1.0×1018cm-2
し、その後、約1280℃の高温熱処理を行い、第2の
酸素イオン注入の注入量を0.4×1018cm-2とし、
その後に再度約1280℃の熱処理を行うことで半導体
基板中の転位は低減される。この場合には、通常の1回
の酸素イオン注入および熱処理の場合(酸素イオンの注
入量は1.4×1018cm-2)の転位密度(107cm
-2)を105cm-2の転位密度まで低減できるものの、
完全な転位発生の防止に至っていない。
【0009】さらにこのような半導体基板の製造方法で
は、酸素イオンの注入量の総和が増加するにしたがって
この転位密度は指数関数で増大する。したがって酸素イ
オン注入で半導体基板中により厚い珪素酸化膜を形成し
ようとして酸素イオンの注入量を増加させると、上記転
位密度の値はさらに増大してしまう。例えばこの注入量
の総和を2.0×1018cm-2に増加させると、上記文
献によれば、分割注入法を用いても転位密度は107
-2まで増大し、高品質な半導体基板が得られなかっ
た。
【0010】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、酸
素イオン注入により単結晶珪素半導体基板中に珪素酸化
膜を形成し、これによりSOI構造を有する半導体基板
の製造方法において、この半導体基板中に多数存在する
結晶欠陥を低減させ、この珪素酸化膜の電気絶縁耐圧を
向上させて高品質の半導体基板が得られる半導体基板の
製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、酸素イオン注入により単結晶珪素半
導体基板中に珪素酸化膜を形成し、これにより低転位密
度のSOI構造を実現する半導体基板の製造方法におい
て、加速エネルギーの異なった2回の酸素イオン注入お
よび各々のイオン注入後に高温の熱処理を行うものであ
る。
【0012】
【作用】本発明においては、1回目のイオン注入とそれ
に続く熱処理で単結晶半導体基板中に転位の成長を抑制
する珪素酸化物が形成され、2回目の酸素イオン注入で
珪素酸化膜が形成される。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。 (実施例1)図1〜図7は、本発明による半導体基板の
製造方法の一実施例を説明する図であり、図1,図3,
図4,図6および図7は半導体基板1の断面図を示す。
図1において、半導体基板1の第1の面2より第2の面
3に向けて第1の酸素イオン(O+ )の注入を行う。こ
の酸素イオンの注入条件として例えば加速エネルギーE
1(単位はkeV)を100keV,注入量D1(単位
はcm-2)を0.1×1018cm-2とすると、酸素イオ
ン注入後のこの半導体基板1中の酸素原子の珪素原子濃
度に対する比は図2に示すようになる。
【0014】この場合、イオン注入時の基板温度は55
0℃以上に保持する。基板温度が例えば500℃である
と、イオン注入時の結晶回復が十分でなく、図1の半導
体基板1内の酸素イオンが通過した領域の結晶性は著し
く劣化する。この著しく劣化した結晶性は、その後に高
温熱処理を施しても十分には回復せず、図1に第1のの
面2に達する高密度の転位が形成されてしまう。これを
避けるためにイオン注入時の基板温度を550℃以上と
する。
【0015】次に第1のイオン注入後に1150℃以上
1250℃以下で第1の熱処理を行うと、図3に示すよ
うに深さT1(加速エネルギーE1での注入イオンによ
り生成された単位体積当たりの損傷量が最大となる深
さ、E1=100keVでは、T1=0.18μm(文
献:J.F.Ziegler et al.,The Stopping and Range of I
ons in Solids Vol.1(Pergamon, New York,1985))付近
およびR1(加速エネルギーE1での酸素イオンの標準
飛程、E1=100keVではR1=0.24μm(文
献:J.F.Gibbons et al.,Projected Range Statistics
(John Wiley andSons Inc.,1975) )付近にそれぞれ第
1の珪素酸化物25および第2の珪素酸化物28が析出
する。
【0016】この熱処理温度が1150℃より低い場合
には、図3に示す構造が得られなかった。図3の場合、
第1の珪素酸化物25と第2の珪素酸化物28との間に
は転位24が発生することがあるが、半導体基板1の第
1の面2に達する転位は形成されない。その理由は、半
導体基板1の表面付近では、注入イオンによる損傷量が
小さいことおよび深さR1付近に位置する第2の珪素酸
化物28の表面で発生した転位24は深さT1付近に存
在する第1の珪素酸化物25で終端され易く、結果とし
て第1の面2まで成長しないことによる。なお、図3の
構造が実現される酸素イオンの注入量D1(cm-2)と
して次式で表せる範囲内であれば良い。 0.5×1017≦D1<5.4×1015×E1+2.2
5×1017
【0017】ここで、上式の下限値は、後述する第2の
熱処理の初期過程で発生する転位を終端するのに必要な
上記珪素酸化物が形成される注入量の最小値であり、ま
た、上式の上限値を超えると、深さR1で連続した珪素
酸化膜が形成される。ここでは連続した珪素酸化膜が形
成される酸素イオンの注入量を第1の酸素イオン注入で
の加速エネルギーE1をパラメータとして近似式で表し
ている。
【0018】引き続き、図4に示すように第2の酸素イ
オン(O+ )の注入を行うことにより、第2の珪素酸化
膜27を形成する。この時の半導体基板1中の酸素原子
の珪素原子濃度に対する比は、図5に示すような深さ方
向に分布する。例えば第2の酸素イオンの加速エネルギ
ーをE2=200keV、注入量をD2=1.6×10
18cm-2とする。この場合の第1の面2から第5の面2
9の深さは約0.3μmで第2の珪素酸化膜27の厚さ
は約0.35μmとなり、図4の構造が得られる。この
時の第2の珪素酸化膜27の電気絶縁耐圧は、約240
Vであり、約60Vを超える電気絶縁耐圧を必要とする
高耐圧トランジスタを第1の珪素層6中に形成できる。
【0019】ここで、第2の酸素イオン注入で注意する
点は、第2の加速エネルギーE2を第1の加速エネルギ
ーE1より高くして深さT1付近およびR1付近が第2
の珪素酸化膜27の上側、すなわち第1の珪素層6内に
位置するように選ぶ。ここでイオン注入時の基板温度は
550℃以上に保持することが重要であり、その理由は
第1の酸素イオン注入の場合と同じである。
【0020】引き続き、1300℃以上の温度で第2の
熱処理を行うと、図7に示す構造が得られる。すなわち
熱処理により図4で存在していた第1の珪素層6中の珪
素酸化物25,28および転位24は消滅し、この第1
の珪素層6の結晶欠陥は著しく低減される。第1の珪素
層6の転位密度は100個/cm2 程度以下で高品質と
なる。これは熱処理の比較的初期の段階で図6に示すよ
うに第2の珪素酸化膜27の第5の面29で発生した転
位26は、深さR1または深さT1に存在していた珪素
酸化物25,28で終端されるために第1の面2まで成
長することができないことによる。熱処理をさらに続
け、この珪素酸化物25,28を溶解させると、珪素酸
化物25,28で終端されたこれらの転位24は、第1
の珪素層6中に安定して存在できないために消滅してし
てしまう。結果として上述したように析出した珪素酸化
物25,28および転位24の消滅した高品質の半導体
基板が得られる。
【0021】また、第2の熱処理温度を例えば1250
℃とすると、析出した珪素酸化物25,28は熱力学的
に安定となり、溶解することができなかった。この場
合、第1の珪素層6中には珪素酸化物25,28ととも
に転位24または転位26が高密度で残存しており、高
品質な半導体基板が得られない。また、1300℃以上
であれば、このような第1の珪素層6の品質劣化は見ら
れなかった。
【0022】なお、前述した第1の熱処理および第2の
熱処理を、例えば酸素と窒素との混合ガス中あるいは酸
素とアルゴンとの混合ガス中で行うことも可能である。
この場合には図3,図6および図7での半導体基板1の
第1の面2および第2の面3に隣接する珪素の一部は酸
化され、酸化珪素膜となる。この時に第1の珪素酸化物
25が位置する深さT1付近の珪素層が酸化膜に変えら
れない範囲の珪素酸化膜厚であれば、本発明の効果は失
われるものではない。この場合、図7の第1の珪素層6
の結晶品質をより良くするためには、第2の酸素イオン
注入工程(図4参照)の前に第1の熱処理工程で形成さ
れた第1の面2に隣接する珪素酸化膜を除去しておくこ
とが望ましい。
【0023】また、第2の熱処理方法として2段階の熱
処理を行うことにより、図7の半導体基板を製造するこ
とが可能である。すなわち第2の熱処理の第1段階の熱
処理を1150℃以上1250℃の範囲内で実施して図
6の半導体基板1を製造し、その後、第2段階の熱処理
を1300℃以上として図7の半導体基板を製造する
(図6の第1の珪素層6中の珪素酸化物25,28およ
び転位24,26を消滅させる工程)ことも可能であ
る。
【0024】ここで、第1の酸素イオン注入および第2
の酸素イオン注入の加速エネルギーE1およびE2の範
囲について説明する。第1の加速エネルギーを70ke
Vより低くすると、第1の酸素イオン注入時の基板温度
を550℃以上に上げても、図3の半導体基板1におい
て転位24の一部は第1の面2まで成長する。第1の面
2まで成長した転位はその後の図4から図7の製造工程
では取り除くことができず、このため、図7での第1の
珪素層6にはこの第1の珪素層6を貫通する転位に限っ
て残存する。第1の加速エネルギーE1を70keVよ
り低くすると、半導体基板1の第1の面2に隣接する珪
素層が注入イオンにより損傷を受け易くなることのため
に第1の面2と珪素酸化物25との間に転位が発生し易
いものと思われる。したがって第1の酸素イオン注入の
加速エネルギーE1は70keV以上とする。第2の酸
素イオンの加速エネルギーE2の範囲についても、第1
の酸素イオンの加速エネルギーE1の場合と同様の理由
で70keV以上とする。
【0025】以上、説明した実施例1では、酸素イオン
の加速エネルギーを変えて2回イオン注入すること、第
1の酸素イオン注入およびそれに続く第1の熱処理で析
出した珪素酸化物を形成すること、これらの珪素酸化物
が第2の酸素イオン注入およびそれに続く第2の熱処理
での初期段階で発生する転位を終端する点に特徴があ
り、さらに第2の熱処理の終了時点でこれらの転位およ
び珪素酸化物を消滅させてしまう点に特徴がある。
【0026】(実施例2)図8〜図14は、本発明によ
る半導体基板の製造方法の他の実施例を説明する図であ
り、図8,図10,図11,図13および図14は半導
体基板1の断面図を示し、図9および図12はそれぞれ
図8および図11の半導体基板1中の酸素原子の珪素原
子濃度に対する比を示している。この実施例では、図1
1の第2の酸素イオン注入の注入量D2を除いて実施例
1と同一である。図11では、深さR1(第1の酸素イ
オン注入の加速エネルギーE1での酸素イオンの標準飛
程、単位はμm)付近の珪素層は、第2の酸素イオン注
入での注入イオンで珪素酸化膜に変えられ、深さT1
(第1の酸素イオン注入で注入イオンにより生成された
単位体積当たりの損傷量が最大となる深さ、単位はμ
m)は第1の珪素層6中に位置する例を示している。図
11で第2の酸素イオン注入量D2は、例えばこの注入
量D2を除いて第1の酸素イオンおよび第2の酸素イオ
ン注入条件を実施例1と同一とすれば、注入量D2=
2.4×1018cm-2とすることができる。この場合に
は、第2の珪素酸化膜27は約0.56μmと厚くで
き、その電気的絶縁耐圧は約60Vより大きくなる。
【0027】この例では、第2の熱処理の比較的初期段
階で第5の面29で発生する転位26(図13参照)は
珪素酸化物25で終端されるために半導体基板1の第1
の面2にまで成長する転位は形成されない。このため、
実施例1と同様に図14に示すような転位密度の小さい
高品質な半導体基板1が製造できる。
【0028】次に実施例1および実施例2の半導体基板
を製造する注入量D2の範囲について説明する。酸素イ
オンの注入量D2(cm-2)は、次式の範囲内であれ
ば、図4または図11の構造が実現される。 5.4×1015×E2+2.25×1017≦D2<(R
2−A×T1)×8.9×1018−2D1 ただし、R2は第2の酸素イオン注入の加速エネルギー
E2での酸素イオンの標準飛程、単位はμm、A=0.
8〜1.0である。
【0029】ここで、上式の注入量D2の下限値は、第
2の珪素酸化膜27が形成される注入量の最小値であ
り、第2の加速エネルギーをパラメータとして近似式で
表している。また、注入量D2の上限値は、図11で深
さT1付近の第1の珪素層6に位置するようにするため
の最大の注入量である。すなわち上式の注入量を超えた
注入量D2の値を選ぶと、深さT1近傍の珪素層は酸化
され、珪素酸化膜に変えられてしまう。この場合には、
図13で第1の珪素酸化物25が存在しないために第2
の熱処理の比較的初期段階で第2の珪素酸化膜27の第
5の面29で発生した転位26は容易に第1の面2まで
成長し、第1の珪素層6を貫通する安定な転位が高密度
で形成されてしまう。
【0030】なお、実施例1の図3または図4および実
施例2の図10または図11の第1の珪素酸化物25の
深さは、加速エネルギーE1での注入イオンにより生成
された単位体積当たりの損傷量が最大となる深さからそ
れよりも僅かに浅い深さの範囲内であることが実験的に
確認された。その値の範囲は、0.8×T1〜1.0×
T1であり、この効果を上式ではA×T1として取り込
まれている。
【0031】このような方法によれは、上式の注入量D
2の範囲内で第2の酸素イオン注入での酸素イオンの注
入量を多くでき、したがって第2の酸素イオン注入によ
り厚い珪素酸化膜が形成できる。
【0032】(実施例3)前述した実施例1において、
第1の酸素イオン注入の酸素イオン注入量D1を例えば
1.0×1017cm-2とし、その後の第1の熱処理を1
300℃とすることで図3の半導体基板1を製造するこ
とができる。その後の工程は、実施例1と同一である。
この場合の第1の酸素イオン注入での酸素イオン注入量
の範囲D1(cm-2)は、 0.5×1017≦D1<2.0×1017 であり、第1の熱処理は1250℃を超える温度とす
る。
【0033】上記注入量の範囲では、注入イオンによる
総損傷量が小さく、このため、1250℃を超える高温
処理を施しても、図3の構造が得られるが、一方、例え
ば注入量D1=2.0×1017cm-2、第1の熱処理温
度1350℃とすると、図15に示すように第1の酸素
イオン注入の加速エネルギーE1での深さR1付近に限
って第2の珪素酸化物28は形成されるものの、第1の
酸素イオン注入で注入イオンにより生成された単位体積
当たりの損傷量が最大となる深さT1付近には珪素酸化
物は形成されなかった。注入イオンにより導入された損
傷量がある程度大きくなると、上記高温熱処理ではその
初期段階で深さT1付近の珪素析出物が消滅してしまっ
たものと推定される。
【0034】この半導体基板では、図3の第2の珪素酸
化物28で発生した転位は、その成長を抑制する珪素酸
化物が存在しないために容易に第1の面2まで成長し、
その結果、安定な転位9が形成されてしまう。そして、
一度形成された転位9は、その後の工程では容易に取り
除くことができないため、図7で示すような高品質な半
導体基板を製造することができない。酸素イオンの注入
量が0.5×1017cm-2を超え2.0×1017cm-2
未満であれば、1350℃の高温熱処理を行っても深さ
T1付近には珪素酸化物が残存し、このため、このよう
な問題は起きない。また、1250℃以下であれば、実
施例1で示した注入量D1の範囲内では深さT1付近に
形成された珪素酸化物は消滅することはない。
【0035】(実施例4)図16〜図22は、本発明に
よる半導体基板の製造方法の他の実施例を説明する図で
あり、図16,図18,図19,図21および図22は
半導体基板1の断面図を示し、図17および図20はそ
れぞれ図16および図19の半導体基板1中の酸素原子
の珪素原子濃度に対する比を示している。図16におい
て、半導体基板1の第2の面2より第2の面3に向けて
第1の酸素イオンの注入を行う。本実施例では、第1の
酸素イオンの注入で第1の珪素酸化膜7を形成する。第
1の酸素イオン注入条件として例えば加速エネルギーE
1を80keV,注入量D1を0.7×1018cm-2
すると、第1の酸素イオン注入後のこの半導体基板1の
断面構造は図17に示すようになる。この場合、イオン
注入時の基板温度は550℃以上に保持する。その理由
は、実施例1で説明した通りである。また、加速エネル
ギーE1の範囲は70keV以上であり、その理由は実
施例1で説明した通りである。
【0036】引き続き、1150℃以上1250℃以下
で第1の熱処理を行うと、図18に示すように深さT1
(加速エネルギーE1での注入イオンにより生成された
単位体積当たりの損傷量が最大となる深さ、E1=80
keVでは、T1=0.14μm)付近に珪素酸化物2
5が析出する。この場合、第1の珪素酸化膜7の第3の
面4で転位24が発生するが、これらの転位24は第1
の珪素酸化物25で終端されるために半導体基板1の第
1の面2にまで成長することはない。第1の熱処理温度
を1150℃より低くすると、十分な第1の珪素酸化物
25が形成されないこと、また、第1の熱処理温度を1
250℃を超える温度とすると、この第1の珪素酸化物
25が消滅してしてしまうために熱処理温度として適さ
ないのは前述した通りである。
【0037】なお、図18の構造が実現される酸素イオ
ンの注入量D1(cm-2)としては次式で表せる範囲内
であれば良い。 5.4×1015×E1+2.25×1017≦D1<(R
1−A×T1)×8.9×1018 ただし、R1は加速エネルギーE1での酸素イオンの標
準飛程、単位はμm、A=0.8〜1.0である。ここ
で、上式の注入量D1の下限値は、第1の珪素酸化膜7
が形成される注入量、また、注入量D1の上限値は、深
さT1付近の珪素層が第1の珪素層内に位置する注入量
の最大値である。
【0038】引き続き、第2の酸素イオン注入を行うこ
とにより、図19に示すように第2の珪素酸化膜27を
形成する。この時の半導体基板1中の酸素原子の珪素原
子濃度に対する比は図20に示すような深さ方向の分布
となる。例えば第2の酸素イオンの加速エネルギーをE
2=200keV、注入量をD2=1.6×1018cm
-2とすることにより、図19の半導体基板が製造でき
る。この場合、イオン注入時の基板温度は550℃以上
に保持する。その理由は前述した通りである。また、第
2の酸素イオン注入で注意する点は、第2の加速エネル
ギーE2を第1の加速エネルギーE1より高くして深さ
T1が第2の珪素酸化膜27の上側、すなわち第1の珪
素層6内に位置するように選ぶ点にある。
【0039】その後、1300℃以上の温度で第2の熱
処理を行うと、図14の構造と同様に図22に示すよう
な第3の珪素酸化膜32が形成された構造が得られる。
この高品質な半導体基板が得られるのは、実施例2の図
13および図14の半導体基板が製造できたのと同様で
ある。
【0040】次に第2の酸素イオン注入の注入量D2の
範囲について説明する。酸素イオンの注入量D2(cm
-2)の範囲は次式で表せる。 (R2−R1)×8.9×1018−D1≦D2<(R2
−A×T1)×8.9×1018−2D1 ただし、R2は加速エネルギーE2での酸素イオンの標
準飛程、単位はμm、A=0.8〜1.0である。
【0041】ここで、上式の注入量D2の下限値は、図
19または図21で第1の珪素酸化膜7と第2の珪素酸
化膜27とが合体して一層の第3の珪素酸化膜32を形
成し始める注入量、また、注入量D2の上限値は、図1
9で深さT1付近の珪素層を珪素酸化膜に変える注入量
より少ない値の最大値に相当する。深さT1付近の第1
の珪素酸化物25を珪素酸化膜に変える注入量とする
と、第2の熱処理で第1の珪素層6中には高密度の転位
が発生し、高品質な半導体基板が製造できないのは前述
した通りである。
【0042】(実施例5)図23〜図26は本発明によ
る半導体基板の製造方法の他の実施例を説明する図であ
り、図23,図25および図26は半導体基板1の断面
図を示し、図24は図23の半導体基板1中の酸素原子
の珪素原子濃度に対する比を示している。この実施例5
では、図23および図25を実施例1の図1および図3
と同様な方法で製造する。第1の酸素イオン注入条件お
よび第1の熱処理条件は実施例1および実施例2と同一
である。図26は図25の工程後に第1の面2より第2
の面3に向けて半導体基板1の第1の珪素層6を厚さd
(単位μm、ただし、d<A×T1、A=0.8〜1.
0、T1は第1の酸素イオン注入の加速エネルギーE1
での注入イオンにより生成された単位体積当たりの損傷
量が最大となる深さ、単位はμm)だけエッチングする
工程を示している。
【0043】この単結晶珪素層をエッチングする方法と
しては、例えば半導体基板1の第1の面2を酸化し、そ
の後、この珪素酸化を除去する方法がある。その後の製
造工程は実施例1の図4〜図7または実施例2の図11
〜図14の製造工程と同一である。上記単結晶珪素層の
エッチング厚さdをd≧A×T1とすると、図26で第
1の珪素酸化物25および転位24の一部は、半導体基
板1の第7の面31に露出してしまい、この場合には、
高品質な半導体基板は製造できない。
【0044】本実施例の第2の酸素イオン注入の加速エ
ネルギーE2および注入量D2の範囲は、実施例2で示
した範囲をもとに以下ように表せる。すなわち第2の酸
素イオン注入の加速エネルギーE2(keV)は、70
keV以上であり、かつ R2>R1−d である。ただし、R1は加速エネルギーE1での酸素イ
オンの標準飛程、単位はμm、R2は加速エネルギーE
2での酸素イオンE2での酸素イオンの標準飛程、単位
はμmを満足する加速エネルギーである。
【0045】また、第2の酸素イオン注入での酸素イオ
ンの注入量D2(cm-2)は、 5.4×1015×E2+2.25×1017≦D2<(R
2−A×T1+d)×8.9×1018−2D1 である。ただし、D1は第1の酸素イオン注入の酸素イ
オンの注入量、単位はcm-2、A=0.8〜1.0を満
たす注入量である。その他の酸素イオン注入条件および
第2の熱処理条件は実施例1および実施例2と同一であ
る。
【0046】例えば単結晶珪素層のエッチング厚dを
0.1μm、第2の酸素イオン注入の酸素イオンの注入
量を2.8×1018cm-2とし、その他の酸素イオン注
入条件および熱処理条件は実施例1と同一とすれば、半
導体基板1の第1の面2から約0.17μmの深さで約
0.65μmの厚い第1の珪素酸化膜を有する高品質な
半導体基板を製造できる。
【0047】(実施例6)前述した実施例3において、
図3の工程直後に実施例5で行ったと同様に第1の面2
から第2の面3に向けて珪素層を厚さd(単位はμm、
ただし、d<A×T1、A=0.8〜1.0、T1は第
1の酸素イオン注入の加速エネルギーE1での注入イオ
ンにより生成された単位体積当たりの損傷量が最大とな
る深さ、単位はμm)をエッチングする工程を設け、そ
の後、図4の製造工程以降を行うことによっても図7に
示すような高品質な半導体基板1を製造できる。この場
合の第2の酸素イオン注入の加速エネルギーE2および
注入量D2は、実施例5で示したと同様に以下に表せる
範囲内である。
【0048】第2の酸素イオン注入の加速エネルギーE
2(keV)は、70keV以上であり、かつ R2>R1−d である。ただし、R1は加速エネルギーE1での酸素イ
オンの標準飛程、単位はμm、R2は加速エネルギーE
2での酸素イオンE2での酸素イオンの標準飛程、単位
はμmを満足する加速エネルギーである。第2の酸素イ
オン注入での酸素イオンの注入量D2(cm-2)は、 5.4×1015×E2+2.25×1017≦D2<(R
2−A×T1+d)×8.9×1018−2D1 である。ただし、D1は第1の酸素イオン注入の酸素イ
オンの注入量、単位はcm-2、A=0.8〜1.0を満
たす注入量、その他の酸素イオン注入条件および第2の
熱処理条件は実施例3と同一である。
【0049】(実施例7)図27〜図30は、本発明に
よる半導体基板の製造方法の他の実施例を説明する図で
あり、図27,図29および図30は半導体基板1の断
面図を示し、図28は図27の半導体基板1中の酸素原
子の珪素原子濃度に対する比を示している。この実施例
7においては、図27および図29の製造工程は実施例
4の図16および図18の製造工程と同一である。その
後、実施例5および実施例6と同様に第1の面2から珪
素層を厚さd(単位μm、ただし、d<A×T1、A=
0.8〜1.0、T1は第1の酸素イオン注入の加速エ
ネルギーE1での注入イオンにより生成された単位体積
当たりの損傷量が最大となる深さ、単位はμm)だけエ
ッチングして除去する。その後の製造工程は、図19〜
図22と同一である。ただし、第2の酸素イオン注入の
加速エネルギーおよび注入量は次式で表せる範囲内であ
る。
【0050】第2の酸素イオン注入の加速エネルギーE
2(keV)を70keV以上としかつ R2>R1−d である。ただし、R1は加速エネルギーE1での酸素イ
オンの標準飛程、単位はμm、R2は加速エネルギーE
2での酸素イオンE2での酸素イオンの標準飛程、単位
はμm、を満足する加速エネルギーであり、第2の酸素
イオン注入での酸素イオンの注入量D2(cm-2)は、 (R2−R1+d)×8.9×1018−D1≦D2<
(R2−A×T1+d)×8.9×1018−2D1 である。ただし、D1は第1の酸素イオン注入の酸素イ
オンの注入量、単位はcm-2、A=0.8〜1.0を満
たす注入量、その他の酸素イオン注入条件および熱処理
条件は実施例4と同一である。
【0051】なお、本発明では、注入イオンによるスパ
ッタリング効果は小さく無視できるものとして各実施例
の説明を行ったが、第2の酸素イオン注入量D2が特に
多い場合には、その効果を取り入れた酸素イオン注入量
D2の範囲とすべきである。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
第1の酸素イオン注入条件およびその後の第1の熱処理
条件を最適にすれば、単結晶珪素半導体基板中に転位の
成長を抑制する珪素酸化物を形成でき、このため、第2
の酸素イオン注入の酸素イオンの注入量を多くしてもこ
の半導体基板の表面まで成長する転位は発生せず、第2
の高温熱処理で珪素酸化物および珪素酸化物で終端され
た結晶欠陥(転位)を消滅させることができ、したがっ
て転位の殆どない高品質なSOI構造を有する半導体基
板を実現できるという極めて優れた効果が得られる。さ
らに本発明を用いれば、この半導体基板中の珪素酸化膜
の厚さを大きくすることができるので、この半導体基板
中に高性能な相補形MISトランジスタおよび高電圧で
使用するトランジスタを製造することができるという極
めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体基板の製造方法の一実施例
を説明する製造工程の一断面図である。
【図2】図1の半導体基板の表面からの深さとこの半導
体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との関係
を示す図である。
【図3】図1に引き続く製造工程の一断面図である。
【図4】図3に引き続く製造工程の一断面図である。
【図5】図4の半導体基板の表面からの深さとこの半導
体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との関係
を示す図である。
【図6】図4に引き続く製造工程の一断面図である。
【図7】図6に引き続く製造工程の一断面図である。
【図8】本発明による半導体基板の製造方法の他の実施
例を説明する製造工程の一断面図である。
【図9】図8の半導体基板の表面からの深さとこの半導
体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との関係
を示す図である。
【図10】図8に引き続く製造工程の一断面図である。
【図11】図10に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図12】図11の半導体基板の表面からの深さとこの
半導体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との
関係を示す図である。
【図13】図11に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図14】図13に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図15】酸素イオン注入の注入量を2.0×1017
-2とし、その後の熱処理温度を1350℃とした時の
半導体基板を示す断面図である。
【図16】本発明による半導体基板の製造方法の他の実
施例を説明する製造工程の一断面図である。
【図17】図16の半導体基板の表面からの深さとこの
半導体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との
関係を示す図である。
【図18】図16に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図19】図18に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図20】図19の半導体基板の表面からの深さとこの
半導体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との
関係を示す図である。
【図21】図19に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図22】図21に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図23】本発明による半導体基板の製造方法の他の実
施例を説明する製造工程の一断面図である。
【図24】図23の半導体基板の表面からの深さとこの
半導体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との
関係を示す図である。
【図25】図23に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図26】図25に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図27】本発明による半導体基板の製造方法の他の実
施例を説明する製造工程の一断面図である。
【図28】図27の半導体基板の表面からの深さとこの
半導体基板中の酸素原子の珪素原子濃度に対する比との
関係を示す図である。
【図29】図27に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図30】図29に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図31】従来の半導体基板の製造方法の一例を説明す
る製造工程の一断面図である。
【図32】図31に引き続く製造工程の一断面図であ
る。
【図33】酸素イオン注入の加速エネルギーを180k
eVとしたときの注入量と半導体基板の第1の珪素半導
体層中の転位密度との関係を示す特性図である。
【図34】従来の半導体基板の電気絶縁耐圧と酸素イオ
ンの酸素注入との関係を示す特性図である。
【図35】pチャネル型MISトランジスタの構造を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 単結晶珪素半導体基板(半導体基板) 2 第1の面 3 第2の面 4 第3の面 5 第4の面 6 第1の単結晶珪素半導体層(第1の珪素層) 7 第1の珪素酸化膜 8 第2の単結晶珪素半導体層(第2の珪素層) 9 転位 10 ソース電極 11 ゲート電極 12 ドレイン電極 13 絶縁膜 14 絶縁膜 15 絶縁膜 16 絶縁膜 17 絶縁膜 18 絶縁膜 19 ゲート酸化膜 20 ソース 21 ゲート 22 ドレイン 23 チャネル領域 24 転位 25 第1の珪素酸化物 26 転位 27 第2の珪素酸化膜 28 第2の珪素酸化物 29 第5の面 30 第6の面 31 第7の面 32 第3の珪素酸化膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオンの注入により埋め込まれた珪
    素酸化膜を有する単結晶珪素半導体基板の製造方法にお
    いて、 前記単結晶珪素半導体基板の第1の面からこれと反対側
    の第2の面に向けて、前記単結晶珪素半導体基板温度を
    所定温度以上に保持した状態で、第1の加速エネルギー
    で第1の酸素イオンの注入を行う工程と、 前記単結晶珪素半導体基板に第1の熱処理を行い、前記
    単結晶珪素半導体基板の第1の加速エネルギーでの標準
    飛程付近および注入イオンにより生成された単位面積当
    たりの損傷量が最大となる深さ付近に珪素酸化物を形成
    する第1の工程と、 前記単結晶珪素半導体基板の第1の面からこれと反対側
    の第2の面に向けて、前記単結晶珪素半導体基板温度を
    所定温度以上に保持した状態で、前記第1の加速エネル
    ギーより高い第2の加速エネルギーで第2の酸素イオン
    の注入を行う第2の工程と、 前記単結晶珪素半導体基板を前記所定温度以上の温度で
    熱処理を行い、前記単結晶珪素半導体基板の第1の面か
    ら第2の面に向けて順次第1の単結晶珪素半導体層,第
    2の単結晶珪素半導体層を形成する工程と、 からなることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1の工程と第
    2の工程との間に前記単結晶珪素半導体基板の第1の面
    から第2の面に向けて前記第1の単結晶珪素半導体層を
    所定の厚さにエッチングする工程を行うことを特徴とす
    る半導体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸素イオンの注入により埋め込まれた珪
    素酸化膜を有する単結晶珪素半導体基板の製造方法にお
    いて、 前記単結晶珪素半導体基板の第1の面からこれと反対側
    の第2の面に向けて、前記単結晶珪素半導体基板温度を
    所定温度以上に保持した状態で、第1の加速エネルギー
    で第1の酸素イオンの注入を行う工程と、 前記単結晶珪素半導体基板に第1の熱処理を行い、前記
    第1の加速エネルギーでの標準飛程付近および注入イオ
    ンにより生成された単位面積当たりの損傷量が最大とな
    る深さ付近にそれぞれ第1の珪素酸化物および珪素酸化
    物を形成する第1の工程と、 前記単結晶珪素半導体基板の第1の面からこれと反対側
    の第2の面に向けて、前記単結晶珪素半導体基板温度を
    所定温度以上に保持した状態で、前記第1の加速エネル
    ギーより高い第2の加速エネルギーで第2の酸素イオン
    の注入を行う第2の工程と、 前記単結晶珪素半導体基板を前記所定温度以上の温度で
    熱処理を行い、前記単結晶珪素半導体基板の第1の面か
    ら第2の面に向けて順次第1の単結晶珪素半導体層,第
    2の単結晶珪素半導体層を形成する工程と、 からなることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1の工程と第
    2の工程との間に前記単結晶珪素半導体基板の第1の面
    から第2の面に向けて前記第1の単結晶珪素半導体層を
    所定の厚さにエッチングする工程を行うことを特徴とす
    る半導体基板の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1852908A1 (en) * 2000-05-03 2007-11-07 Ibis Technology, Inc. Implantation process using sub-stoichiometric, oxygen doses at diferent energies

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