JPH0624400Y2 - 流体荷役装置 - Google Patents

流体荷役装置

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JPH0624400Y2
JPH0624400Y2 JP9430986U JP9430986U JPH0624400Y2 JP H0624400 Y2 JPH0624400 Y2 JP H0624400Y2 JP 9430986 U JP9430986 U JP 9430986U JP 9430986 U JP9430986 U JP 9430986U JP H0624400 Y2 JPH0624400 Y2 JP H0624400Y2
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hydraulic
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忠也 高橋
久夫 竹沢
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株式会社新潟鐵工所
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、例えばシーバースに接岸した石油タンカーか
ら石油を陸上の貯蔵タンクに荷揚げしたり、あるいは貯
蔵タンクから石油タンカーに荷積みする際に使用される
流体荷役装置に関する。
「従来の技術」 従来、この種の流体荷役装置の一例としては、第5図に
示すように、立上り管1に、油圧駆動のインボードシリ
ンダ2によって上下にかつ水平シリンダ3によって左右
にそれぞれ回動させられるインボードアーム4を取り付
け、このインボードアーム4の先端に、油圧駆動のアウ
トボードシリンダ5によって上下に回動させられるアウ
トボードアーム6を取り付け、また上記各アーム4,6
の平衡をカウンターウエイト7によって保つようにした
構造のものが知られている。このような流体荷役装置に
よって流体の荷役を行う際には、アウトボードアーム6
の先端を連結管8を介して石油タンカーT上の被荷役管
9に接続して荷役作業が始められるが、上記各シリンダ
2,3,5には、各シリンダ2,3,5から吐出される
圧油を各シリンダ2,3,5に循環させて各シリンダ
2,3,5を自由作動状態とする油圧循環管路がそれぞ
れ設けられており、これによって、荷役時に石油タンカ
ーTが揺動し、もしくは吃水を変化しても各アーム4,
6が追従して荷役作業が進められるようになっている。
ところで、荷役作業中に石油タンカーTが強風あるいは
波浪の影響を受けてシーバースSから流体荷役装置の安
全な可動範囲を超えて離れるような事態が生じた場合、
また火災等の突発事故が発生した場合、シーバースS上
の流体荷役装置と石油タンカーTを分離する必要があ
る。そこで、アウトボードアーム6とその先端の連結管
8との間に緊急切離し装置10を介在させ、緊急事態に
はリミットスイッチ等からの信号により、第3図に示す
ように、該緊急切離し装置10を切離して最悪の事態を
回避できるようになっている。
「考案が解決しようとする問題点」 ところで、緊急切離し装置10が作動した後の流体荷役
装置は、石油タンカーTが移動する場合に備えて、石油
タンカーTの甲板上の諸設備と干渉しないようにシーバ
ースS側に戻る(すなわち垂直方向に上昇動作する)こ
とが好ましい。そこで従来は、一般的に、緊急切離し時
に石油タンカーTから切離される各アーム4,6内の液
重によるモーメントが、石油タンカーT上に残される連
結管8と連結管8側の切離し装置部分の重量による負の
モーメントより若干小さくなるように設計し、この若干
の不均衡モーメントにより、緊急切離し装置10の切離
し後にインボードアーム4が、第6図に実線で示すよう
な垂直位置に自動的に戻るように設計されている。
また、上記流体荷役装置は、通常状態において各アーム
4,6内が空の状態でほぼ均衡することが重要であり、
この点と上述の点の双方を満たすためには、次の事項が
必要になる。
(1)液重モーメントがタンカーT上に残される連結管
8と連結管8側の切離し装置部分の重量もモーメントに
ほぼ等しくなるように連結管8側の部分の重量を決定す
る。この重量は実際に必要な機器重量では不足し、余分
なウエイト11が必要になる。
(2)各アーム4,6が空の状態の通常時での均衡を確
保するため、連結管8の部分に余分なウエイト11を取
り付けた状態で双方のアーム4,6が均衡するように、
カウンターウエイト7の重量を決定する。
しかしながら、アーム4,6の基本構造は片持ち梁であ
り、アウトボードアーム6の先端に余分なウエイト11
を取り付けることは、より強度のあるアーム4、6を必
要とすることになる。また、これに見合うカンターウエ
イト7が必要となり、荷役装置全体の重量が増加する。
本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、アウトボー
ドアームの先端に余分なウエイトを取り付ける必要がな
く、アームの軽量化及び製作費の低減を図ることができ
る流体荷役装置を提供することを目的とする。
「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案は、立上り管に、油
圧駆動のインボードシリンダによって上下に回動させら
れるインボードアームが設けられ、かつ該インボードア
ームには、油圧駆動のアウトボードシリンダによって上
下に回動させられるアウトボードアームが取り付けられ
るとともに、上記アウトボードアームの先端には、遮蔽
弁を備えた一対のカプラー部材を切離し可能に連結する
とともにこのカプラー部材を切離す油圧駆動の切離しシ
リンダが設けられて成る緊急切離し装置が一方のカプラ
ー部材をアウトボードアームの先端に連結して設けら
れ、緊急切離し装置の他方のカプラー部材を被荷役管に
連結して流体の荷役を行うとともに、上記インボードア
ームとアウトボードアームの間の角度が所定の値を越え
たときに上記カプラー部材を切離すようにした流体荷役
装置において、上記アウトボードシリンダとインボード
シリンダのそれぞれには、荷役作業時に各シリンダの両
ポートを連通状態として各シリンダの遊動を可能とする
油圧管路が設けられ、上記インボードアームの油圧管路
には、上記インボードアームとアウトボードアームの角
度が所定値を越えた時に該油圧管路を遮断する切換え弁
と、その場合にインボードアームの上方への回動のみを
可能とする逆止弁を備えたバイパス油路が設けられ、上
記アウトボードアームの油圧管路には、上記インボード
アームとアウトボードアームの角度が所定値を越えた時
に上記油圧管路を遮断し、該油圧管路内の作動油を上記
切離しシリンダに送る遮断弁が設けられ、上記緊急切離
し装置の一対のカプラー部材の間には、緊急切離し装置
が切離されたときに双方のカプラー部材を互いに離れる
方向に付勢する弾発部材が設けられた構成としたもので
ある。
「作用」 上記構成において、緊急切離し時には、緊急切離し装置
のアウトボードアームの先端側の一方のカプラー部材と
石油タンカー等の被荷役管側に連結されている他方のカ
プラー部材が互いに切離されるが、その際、弾発部材が
双方のカプラー部材を互いに離れる方向に付勢するの
で、アウトボードアームの先端側は上昇する。また、切
離しと同時に、油圧手段によりアウトボードシリンダと
インボードシリンダの作動が規制されて各アームの下方
への回動が防止される。
「実施例」 以下、本考案の一実施例を第1図ないし第4図を参照し
て説明する。
先ず、流体荷役装置全体の概略構造を説明すると、図中
20はシーバースS等に立設された立上り管である。こ
の立上り管20の上端にはインボードアーム21が中空
水平回動継手22を介して左右に、かつ中空垂直回動継
手23を介して上下にそれぞれ回動自在に取り付けら
れ、このインボードアーム21の先端には、アウトボー
ドアーム24が中空垂直回動継手25を介して上下に回
動自在に取り付けられている。さらに、上記インボード
アーム21には、油圧駆動のアウトボードシリンダ26
が上下に回動自在に取り付けられ、該シリンダ26のピ
ストンロッドの先端が、インボードアーム21にピン結
合されたリンク27aの先端と、アウトボードアーム2
4にピン結合されたリンク27bの先端とに同一の軸ピ
ンにより回動自在に連結されている。そして、これらの
リンク27a,27bがV形リンク機構27を構成し
(この詳細構造については実公昭55−14240号参
照)、アウトボードシリンダ26が伸縮作動されると、
該V形リンク機構27を介してアウトボードアーム24
が上下に回動されるようになっている。また、上記立上
り管20とインボードアーム21との間には、上記V形
リンク機構27と同様の構成のV形リンク機構28を介
してインボードアーム21を上下に回動させる油圧駆動
のインボードシリンダ29と、同様のV形リンク機構
(図示せず)を介してインボードアーム21を水平方向
に回動させる油圧駆動の水平シリンダ31が配設されて
いる。またさらに、インボードアーム21の根端部に
は、主カウンターウエイト32を備えた平衡腕33が、
インボードアーム21とは反対方向に延長させられて設
けられ、アウトボードアーム24の根端部には、副カウ
ンターウエイト34を備えた平衡腕35が、アウトボー
ドアーム24とは反対方向に延長されて設けられてい
る。
また、アウトボードアーム24の先端には、緊急切離し
装置36が中空垂直回動継手37を介して取り付けられ
ている。該緊張切離し装置36は、一端に接合フランジ
38a,38bを備え、他端側にバタフライ弁等の遮断
弁39a,39bを備えた上下一対のカプラー部材40
a,40bを、各接合フランジ38a,38bを互いに
突き合わせてその外周部をクランプ38cにより把持し
て、相互に連結した構造のもので、上方の遮断弁39a
が上記アウトボードアーム24の先端の上記中空垂直回
動継手37に接続管41を介して接続され、下方の遮断
弁39bには、タンカー側の被荷役管と連結される連結
管42が接続されている。そして、緊急時には、切離し
シリンダ43がクランプ38cを解放してカプラー部材
40a,40bを互いに切離すようになっている。ま
た、遮断弁39a,39bには、緊急時において、切離
しシリンダ43がカプラー部材40a,40bを互いに
切離す前にこれら遮断弁39a,39bをリンク機構3
9cを介して連動させて閉止する遮断シリンダ44が付
設されている。
さらに、上記一対のカプラー部材40a,40bには、
互いに対向して対をなす突片45a,45bが複数組
(図には1組だけが示されている)、周方向に等間隔を
あけて径方向に突出して設けられ、上方のカプラー部材
40aの各突片45aには、上面に取付け板46aが固
設された取付け座46がボルト46bを介して固定して
取付けられるとともに、下方のカプラー部材40bの突
片45bには、先端部に上下方向に貫通する断面円形の
貫通孔47aが形成され、該先端部の下面に貫通孔47
aと同軸同径の円筒ガイド47bが連設された取付け座
47が、ボルト47cによって固定して取り付けられて
いる。上記上方の取付け座46の取付け板46aには、
一端に球状部48aが形成され、他端側に雄ねじ部48
bが形成された連結部材48が螺着固定され、該連結部
材48の球状部48aが、連結ブロック49に回動自在
に嵌入されている。さらに、連結ブロック49の下端に
は連結ボルト50の上端側が螺入され、該連結ボルト5
0の下端側には、上端と下端にそれぞれつば部51a,
51bが設けられた円筒部材51が外嵌されるととも
に、該円筒部材51の上端のつば部51aは、上記連結
ボルト50に螺合されたナット52の下面に固着されて
いる。円筒部材51の下端のつば部51bは、上記取付
け座47の貫通孔47aの内径より小なる外径を有して
いて、円筒部材51の下端側は貫通孔47a及び円筒ガ
イド47bに摺動自在に嵌入されている。また、円筒部
材51には皿ばね等のばね部材(弾発部材)53が嵌合
されている。該ばね部材53は、円筒部材51が貫通孔
47a及び円筒ガイド47bに嵌入されているカプラー
部材40a,40bの接合状態において、上端が上方の
つば部51aに当接し、下端が取付け座47の上面に当
接していて圧縮状態とされており、緊急切離し時にカプ
ラー部材40a,40bが互いに切離されると、伸長し
て自由状態に戻り、その復元力で円筒部材51を上方に
突き上げるようになっている。なお切離し時には、円筒
部材51が取付け座47の貫通孔47aから離脱する
が、この状態ではばね部材53は、その下端が円筒部材
51の下端のつば部51bに当接し、その離脱が避けら
れる。
次に、上記流体荷役装置の油圧回路について説明する
と、図中60は手動油圧ポンプ60a,切換え弁60
b、アキュムレータ60c等を具備した油圧発生装置で
ある。該油圧発生装置60には圧油供給管61が接続さ
れ、該圧油供給管61は、遮断シリンダ44の一端に連
絡されるとともに、分岐して第1リミット弁62を介し
て切離しシリンダ43の一端に連絡されている。また、
遮断シリンダ44の他端には油圧発生装置60に接続さ
れた圧油戻し管63が接続されており、該圧油戻し管6
3には、切離しシリンダ43の他端に接続された圧油戻
し分岐管64が接続されている。そして、油圧発生装置
60の作動により、遮断シリンダ44が作動されて遮断
弁39a,39bが閉止され、この遮断弁39a,39
bの閉止により第1リミット弁62が連通位置に切換え
られて切離しシリンダ43に圧油が供給され、カプラー
部材40a,40bが切離されるようになっている。
さらに、上記アウトボードシリンダ26の一端には油圧
管65が接続され、該油圧管65は、2ポート2位置切
換え式の第2リミット弁66の一方のポートに連絡され
るとともに、途中で分岐して逆止弁67を介して、上記
圧油供給管61に連絡された分岐管68に接続されてい
る。また、アウトボードシリンダ26の他端には油圧管
69が接続され、該油圧管69は、パイロット操作型2
ポート2位置切換え式の第1切換え弁70の一方のポー
トに連絡されるとともに、途中で分岐して逆止弁67を
介して、上記分岐管68に接続され、該第1切換え弁7
0の他方のポートは上記第2リミット弁66の他方のポ
ートに連絡されている。また、上記圧油戻し管63は途
中で分岐して分岐管71が形成され、該分岐管71はさ
らに分岐して逆止弁72を介して上記各油圧管65,6
9にそれぞれ接続されおり、該分岐管71と上記分岐管
68に上記第1切換え弁70の各パイロット管73が接
続されている。
また、上記水平シリンダ31の一端に接続された油圧管
75は、2ポート2位置切換え式の第3リミット弁76
の一方のポートに連絡されるとともに、途中で分岐して
逆止弁77を介して、上記圧油供給管61に連絡された
分岐管78に接続されている。また、水平シリンダ31
の他端に接続された油圧管79は、上記第3リミット弁
76の他方のポートに連絡されるとともに、途中で分岐
して逆止弁77を介して、上記分岐管78に接続されて
いる。また、上記圧油戻し管63は途中で分岐して分岐
管80が形成され、該分岐管80はさらに分岐して逆止
弁81を介して上記各油圧管75,79に接続されてい
る。
またさらに、上記インボードシリンダ29の一端と他端
には油圧管85,86がそれぞれ接続され、一方の油圧
管85は、パイロット操作型2ポート2位置切換え式の
第2切換え弁87の一方のポートに連絡され、他方の油
圧管86は該第2切換え弁87の他方のポートに連絡さ
れている。そして、上記第2切換え弁87の各パイロッ
ト管88,89は上記圧油供給管61と圧油戻し管63
にぞれぞれ接続されている。また、一方の油圧管85と
他方の油圧管86との間には、他方の油圧管86から一
方の油圧管85への圧油の流れのみを許容する逆止弁9
0が設けられている。そして、上記第2リミット弁6
6,第2切換え弁87,逆止弁90等が、緊急切離し装
置36が切離されたときにアウトボードシリンダ26と
インボードシリンダ29の作動を規制してアウトボード
アーム24とインボードアーム21の倒れを防止する油
圧手段を構成している。
しかして、上記のように構成された流体荷役装置にあっ
ては、通常時(荷役時)において、従来と同様にタンカ
ーの動きに追従して、インボードアーム21とアウトボ
ードアーム24が上下、左右に回動し、流体を荷役す
る。この場合、第1,第2切換え弁70,87及び第
2,第3リミット弁66,76はそれぞれ図示の連通位
置にあり、圧油が油圧回路を自由に循環するため、アウ
トボードシリンダ26,インボードシリンダ29及び水
平シリンダ31は自由作動状態となっている。
この状態から、タンカーの動きが何等かの事情で大きく
なって、インボードアーム21とアウトボードアーム2
4の開き角が所要以上に開いた場合には、第2リミット
弁66のレバーがドグ(図示せず)に当たって第2リミ
ット弁66が閉止位置に切換わる。各アーム21,24
の移動とともにアウトボードシリンダ26のピストンロ
ッドが移動すると、内部から排出された圧油は、第2リ
ミット弁66を通れないため、逆止弁67から分岐管6
8、圧油供給管61を経て遮断シリンダ44に流れ、こ
れを作動して遮断弁39a,39bを閉止する。そし
て、これにより、第1リミット弁62が連通位置に切換
えられて、圧油が切離しシリンダ43に流れ、切離しシ
リンダ43が作動して、カプラー部材40a,40bが
切離される。
カプラー部材40a,40bの接合時には、各円筒部材
51は各貫通孔47a及び円筒ガイド47bに嵌入さ
れ、各ばね部材53は上端が上方の各つば部51aに当
接し、下端が各取付け座47の上面に当接していて圧縮
状態とされているが、緊急切離し時に上記のようにカプ
ラー部材40a,40bが互いに切離されると、各円筒
部材51は各取付け座47の貫通孔47a及び円筒ガイ
ド47bから離脱する。その際、各ばね部材53が各取
付け座47を押圧して伸長し自由状態に戻り、その復元
力で各円筒部材51を上方に突き上げる。したがって、
上方のカプラー部材40aは、タンカー上に残された下
方のカプラー部材40bより上方に突き上げられ、切離
しが確実になされるとともに、タンカー上の諸設備との
干渉が防止される。
また、緊急切離し時には、第2リミット弁66,第1切
換え弁70が閉止されるため、アウトボードシリンダ2
6の作動が規制されるとともに、圧油供給管61内の圧
油がパイロット管88を通じて第2切換え弁87に流れ
てこれを閉止位置に切換えるため、インボードシリンダ
29の作動も規制される。インボードシリンダ29の油
圧循環回路には逆止弁90が設けられており、第2切換
え弁87が閉止されたときは該逆止弁90により圧油の
流れが規制され、インボードアーム21の下方への回動
が阻止される。しかし、上方への回動は、逆止弁90を
有するバイパス油路により可能となっており、弾発部材
53の作用によりインボードアーム24とアウトボード
アーム21が一体に上方へ押し上げられるが、それが下
方へ戻ることはない。
なお、油圧発生装置60は、油圧ポンプ60aを手動操
作して油圧力をアキュムレータ60cに蓄圧し、緊急事
態に備えるものであり、例えば火災の場合など、タンカ
ーの揺動以外の要因による緊急事態の場合に手動で切離
しを行うものである。
このように、上記流体荷役装置においては、緊急切離し
装置36が作動してカプラー部材40a,40bが切離
されると、圧縮されていた各ばね部材53が自由状態に
復元し、その復元力で上方のカプラー部材40a、すな
わちアウトボードアーム24の先端側が上方に押し上げ
られるとともに、アウトボードシリンダ26とインボー
ドシリンダ29の双方の作動が油圧的に規制され、各ア
ーム24,21の下方への回動が防止される。したがっ
て、従来のように、連結管42に余分なウエイトを取り
付けてアームの平衡を図るようなことをしなくても、切
離し後に液重により各アーム21、24が下降してしま
うことはない。また、上記装置では、ナット52の位置
を調整して、円筒部材51の螺入量を変えることによ
り、同一のばね部材53であってもその弾発力を自在に
調整することができる。
ところで、上記実施例において、各切換え弁をパイロッ
ト操作式としたが、電磁式としても構わない。また、緊
急切離し装置36は、アウトボードアーム24の開き角
が増大した場合のみだけではなくインボードアーム21
の過旋回等の他の異常動作によっても自動的に作動する
ものである。さらに、油圧手段は、緊急切離し装置36
が切離されたときに作動して各インボードシリンダ29
とアウトボードシリンダ26の作動を規制する構造のも
のであれば、図示のものに限るものではない。またさら
に、各シリンダ及びカウンターウエイトの取り付け構造
も図示のものに限らない。
また、アウトボードアームのインボードアームに対する
回動機構は、上記実施例のようにアウトボードアームと
インボードアームとの間に直接設けたアウトボードシリ
ンダによるものに限らず、各アームの旋回継手部にシー
ブを設け、これらのシーブに索条体を巻回して、インボ
ードアーム側のシーブをアウトボードシリンダにより駆
動して、アウトボードアームを間接的に回動させる形式
のものでもよい。
「考案の効果」 以上説明したように、本考案の流体荷役装置は、緊急切
離し装置の作動時には、アウトボードアーム側のカプラ
ー部材を弾発部材によって上方に突き上げてアウトボー
ドアームの先端部を所定量上昇させるとともに、アウト
ボードシリンダとインボードシリンダの双方の作動を油
圧手段により規制して各アームの下降を阻止し、タンカ
ー上の諸設備との干渉を防止するようにしたものである
から、従来のように緊急切離し装置の先端に余分なウエ
イトを取り付ける必要がなく、したがって、カウンター
ウエイトを小さくすることができ、装置の軽量化、製作
費の低減等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案の一実施例を示すもので、
第1図は緊急切離し装置の要部の一部破断拡大図、第2
図は緊急切離し装置の一部破断正面図、第3図は同側面
図、第4図は流体荷役装置の全体構成図、また第5図及
び第6図は従来例を示す略図である。 20……立上り管、21……インボードアーム、24…
…アウトボードアーム、26……アウトボードシリン
ダ、29……インボードシリンダ、31……水平シリン
ダ、36……緊急切離し装置、39a,39b……遮断
弁、40a,40b……カプラー部材、53……ばね部
材(弾発部材)、66……第2リミット弁、87……第
2切換え弁、90……逆止弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】立上り管に、油圧駆動のインボードシリン
    ダによって上下に回動させられるインボードアームが設
    けられ、 かつ該インボードアームには、油圧駆動のアウトボード
    シリンダによって上下に回動させられるアウトボードア
    ームが取り付けられるとともに、 上記アウトボードアームの先端には、遮蔽弁を備えた一
    対のカプラー部材を切離し可能に連結するとともにこの
    カプラー部材を切離す油圧駆動の切離しシリンダが設け
    られて成る緊急切離し装置が一方のカプラー部材をアウ
    トボードアームの先端に連結して設けられ、 緊急切離し装置の他方のカプラー部材を被荷役管に連結
    して流体の荷役を行うとともに、上記インボードアーム
    とアウトボードアームの間の角度が所定の値を越えたと
    きに上記カプラー部材を切離すようにした流体荷役装置
    において、 上記アウトボードシリンダとインボードシリンダに付設
    された油圧回路には、荷役作業時に各シリンダの両ポー
    トを連通状態として各シリンダの遊動を可能とする油圧
    管路がそれぞれ設けられ、 上記インボードアームの油圧管路には、上記インボード
    アームとアウトボードアームの角度が所定値を越えた時
    に該油圧管路を遮断する切換え弁と、その場合にインボ
    ードアームの上方への回動のみを可能とする逆止弁を備
    えたバイパス油路が設けられ、 上記アウトボードアームの油圧管路には、上記インボー
    ドアームとアウトボードアームの角度が所定値を越えた
    時に上記油圧管路を遮断し、該油圧管路内の作動油を上
    記切離しシリンダに送る遮断弁が設けられ、 上記緊急切離し装置の一対のカプラー部材の間には、緊
    急切離し装置が切離されたときに双方のカプラー部材を
    互いに離れる方向に付勢する弾発部材が設けられて成る
    ことを特徴とする流体荷役装置。
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