JPH06240839A - 縦張用建築用外壁材 - Google Patents

縦張用建築用外壁材

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JPH06240839A
JPH06240839A JP4710393A JP4710393A JPH06240839A JP H06240839 A JPH06240839 A JP H06240839A JP 4710393 A JP4710393 A JP 4710393A JP 4710393 A JP4710393 A JP 4710393A JP H06240839 A JPH06240839 A JP H06240839A
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JP
Japan
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engaging piece
engagement piece
receiver
building
piece receiver
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JP4710393A
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English (en)
Inventor
Shiro Sasaki
史朗 佐々木
Masashi Kumeta
正志 粂田
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YOSHIDA KINZOKU KOGYO KK
Nippon Tetsupan KK
Original Assignee
YOSHIDA KINZOKU KOGYO KK
Nippon Tetsupan KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物の外壁を簡単に且つ短時間で施工で
き、施工後の耐漏水性及び強度に優れた縦張用建築用外
壁材を提供する。 【構成】 建築物の外壁を構成する縦張用建築用外壁材
1が、壁面本体2の一方の側縁部に係合片受3が、また
他方の側縁部に係合片4がそれぞれ全長に亘って形成さ
れており、係合片受3は側面に開口している開口部3bに
凸条部3cが形成されている溝状凹部3aに連続して建築物
の胴縁材7に当接する底部平板部3dが形成されており、
係合片4は係合片受3の開口部3bの間隔より広い間隔の
部位を有する嵌入部4aであって金属板の端縁部位で係合
片受3の凸条部3cに係止せしめられる係止部4bを成して
いると共に係合片受3の底部平板部3d又は溝状凹部3aの
底部3aaに当接する支持用平板部4cが形成されており、
且つ係合片受3と係合片4とが係合した状態でその間に
所望の空間5を形成する形状に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の外壁を簡単な
施工で短時間の作業で構成でき、施工後の耐漏水性及び
強度、特に風等による外面側へ働く力に対する強度が優
れている縦張用建築用外壁材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の外壁を構成する建築用外壁材9
としては、従来より例えば図10(イ)や(ロ)に示す如く
山部9aと谷部9bとが全長に亘って形成されており両側縁
部に隣接して固定される建築用外壁材9の側縁部が重ね
合わされる山部9a又は谷部9cがそれぞれ形成されている
サイディングと称されるものや、図11に示す如く一方
の側縁に凹状に形成された係合片受9cがまた他方の側縁
に既に固定されている建築用外壁材9の係合片受9cに挿
入されて係合される1枚板の係合片9dがそれぞれ形成さ
れているスパンドレルと称されるもの等が使用されてい
た。
【0003】このような建築用外壁材9を使用して外壁
を構成するに際し、前者のサイディングの場合には、一
方の側縁部で固定されたサイディングの他方の側縁部
に、隣接して固定されるサイディングの側縁部を重ね、
この重ね合わせた部分が山部9aである場合には図10の
(イ)に示す如くフックボルトにより、また重ね合わせた
部分が谷部9cである場合には図10の(ロ)に示す如くタ
ッピンビスにより固定する作業を側方に順次繰り返し行
っている。このサイディングにより外壁を構成するに
は、サイディングの両側縁に固定用ボルトやビスを貫通
させて固定するので、固定用ボルトやビスの本数を増や
すことにより風等による負圧すなわち屋内側から外面側
へ働く力に対する強度を大きくすることができるという
利点を有しているが、固定用ボルトやビスの頭が雨水や
直射日光を直接受ける表面に露出しているので耐久性に
問題があると共に見る者に与える美感が損なわれ意匠効
果において劣るという欠点があり、特に固定用ボルトや
ビスの頭は露出しているので錆や変色が生じ易くこの錆
や変色により前記した欠点が更に顕著に現われるのであ
った。また、隣接するサイディングの両側部の重ね合わ
せ部より雨水が毛細管現象により屋内側に侵入し易く、
耐漏水性が悪いという欠点もあった。
【0004】また後者のスパンドレルにより外壁を構成
するには、一方の凹状に形成された係合片受9cを形成さ
れている側縁を固定されたスパンドレルのその係合片受
9cに、隣接して固定されるスパンドレルの側縁に形成さ
れた1枚板の係合片9dを挿入した後に、この係合片9dと
反対側の凹状に形成された係合片受9cを形成されている
側縁をタッピンビスにより固定する作業を側方に順次繰
り返し行っている。このスパンドレルにより外壁を構成
するには、隣接するスパンドレルの側縁に形成された係
合片受9cをタッピンビス等で固定すると共にその固定さ
れた係合片受9cに次のスパンドレルの側縁に形成された
係合片9dを挿入するだけの簡単な作業により固定するこ
とができるので、短時間で施工することができ更にタッ
ピンビスの頭が外壁の表面に露出することが無いので意
匠的効果を充分に発揮させることができるが、スパンド
レルの裏面側に断熱効果を高めるための発泡樹脂等の断
熱材が充填されていない場合には風等による負圧すなわ
ち屋内側から外面側へ力が働くとスパンドレルがたわん
で係合片受9cに挿入しただけの係合片9dが係合片受9cか
ら簡単に抜けてしまうという致命的な欠点があった。
【0005】すなわち、スパンドレルはその裏面側に断
熱材が充填されている場合もあるが、工場の壁面などを
構成するのに使用されているスパンドレルは通常1枚の
金属板を折曲して成形されただけの簡単な構造を有して
おり、図11に示す如く係合片9dである1枚のフラット
な端縁が係合片受9cに挿入されているだけであるから風
等により屋内側から外面側へ力が働くと係合片受9cと係
合片9dとの間の中央部分が外側に膨らむように変形し易
いので、係合片9dが係合片受9cから簡単に外れてしまう
という欠点があったのである。更に、風等により屋内側
から外面側への力が繰り返し働くと、係合片9dが係合片
受9c内で脈動することによりポンプの作用を成してこの
係合部分より雨水が屋内側に侵入し耐漏水性が悪いとい
う欠点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
の欠点を解消し、簡単に且つ短時間でしかも意匠的効果
を損なうこと無く施工することができ、施工後の耐漏水
性及び強度、特に風圧等による屋内側から外面側へ働く
力に対する強度に優れている縦張用建築用外壁材を提供
することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決すべく鋭意研究の結果、建築物の胴縁材に側方に
順次固定されて外壁を構成せしめる金属板より成る長尺
状の縦張用建築用外壁材であって、壁面本体の一方の側
縁部に係合片受がまた他方の側縁部に隣接する縦張用建
築用外壁材の係合片受に係合される係合片がそれぞれ全
長に亘って屈曲されて形成されている構成において、係
合片受は側面に開口部が開口している溝状凹部を有し該
溝状凹部の開口部には該溝状凹部側に凸を成す凸条部が
形成されていると共に該溝状凹部に連続して建築物の胴
縁材に当接する底部平板部が形成されており、係合片は
係合片受の開口部の間隔より広い間隔の部位を有する嵌
入部であって金属板の端縁部位で該係合片受の凸条部に
係止せしめられる係止部を成していると共に該係合片受
の底部平板部又は溝状凹部の底部に当接する支持用平板
部が形成されており、且つ隣接する建築用外壁材の係合
片受と係合片とが係合した状態で該係合片受と該係合片
との間に所望の空間を形成する形状に形成すれば、簡単
に且つ短時間で意匠的効果を損なうこと無く施工するこ
とができて、しかも施工後の耐漏水性及び強度に優れた
外壁を構成することができることを究明して本発明を完
成したのである。
【0008】以下、図面により本発明に係る縦張用建築
用外壁材について詳細に説明する。図1は本発明に係る
縦張用建築用外壁材の1実施例を示す斜視図、図2は図
1の縦張用建築用外壁材を使用して外壁を構成した状態
を示す斜視図、図3は図2におけるA−A線拡大断面
図、図4は図3において縦張用建築用外壁材が補強材を
介して胴縁材に固定されている状態を示す断面図、図5
〜図9は本発明に係る縦張用建築用外壁材の他の実施例
を示す図3に相当する説明用断面図である。
【0009】図面中、1は建築物の胴縁材7に側方に順
次固定されて外壁を構成せしめる本発明に係る縦張用建
築用外壁材であって、建築物の外壁を構成したときに表
面に現われる壁面本体2と、この壁面本体2の一方の側
縁部に全長に亘って形成されている係合片受3と、壁面
本体2の係合片受3と反対側の側縁部の全長に亘って形
成されている係合片4とが金属板を屈曲されて成形され
ている。
【0010】壁面本体2は、エンボス模様が施されてい
たり、その裏面側に発泡樹脂等の断熱材が充填されてい
ても良い。壁面本体2の一方の側縁部に全長に亘って形
成されている係合片受3は、側面に開口部3bが開口して
いる溝状凹部3aを有しこの溝状凹部3aの開口部3bには溝
状凹部3a側に凸を成す凸条部3cが形成されていると共に
この溝状凹部3aに連続して端縁部が建築物の胴縁材7に
直接に又は後述する補強材6を介して当接してタッピン
ビス8により固定される底部平板部3dが形成されてお
り、この底部平板部3dと溝状凹部3aの底部3aaとは、図
6及び図8に示す如く共用されていても良い。
【0011】また壁面本体2の係合片受3と反対側の側
縁部に形成されている係合片4は、既に隣接する位置に
固定された縦張用建築用外壁材1の係合片受3の溝状凹
部3a内に挿入されて係合される部分であり、係合片受3
の開口部3bの間隔L3より広い間隔L4の部位を有する嵌
入部4aであって金属板の端縁部位が係合片受3の凸条部
3cに係止せしめられる係止部4bを成していると共に係合
片受3の底部平板部3d又は溝状凹部3aの底部3aaに当接
する支持用平板部4cが形成されている。そして、これら
係合片受3と係合片4とは、壁面本体2を挟んで相対す
る側縁部に形成されている係合片受3又は係合片4の形
状・寸法によってそれぞれの形状・寸法が設定されてお
り、既に固定された縦張用建築用外壁材1の係合片受3
の溝状凹部3aに次に固定すべき縦張用建築用外壁材1の
係合片4の嵌入部4aを挿入して係合させたときにこれら
係合片受3と係合片4との間で所望の空間5を形成し得
る形状に形成されているのであって、以下に説明する如
く種々の態様を挙げることができる。
【0012】先ず、係合片受3が、溝状凹部3aの開口部
3bの壁面本体2側に凸条部3cが形成されている態様につ
いて説明する。この態様は、壁面本体2の一方の側縁部
にその全長に亘って屈曲されて形成されている係合片受
3が、先ず開口部3bの壁面本体2側に凸条部3cを形成せ
しめてから溝状凹部3aを形成せしめて後に溝状凹部3aの
底部3aaに連続して壁面本体2と平行な底部平板部3dを
形成せしめた態様であり、係合片受3の凸条部3cの溝状
凹部3aの内部側は、例えば図3〜図7に示す実施例の如
く壁面本体2側に行くに従って壁面本体2の中央側に傾
斜している状態か又は壁面本体2に対して垂直な状態に
屈曲されて形成されているか、又は図8に示す実施例の
如く壁面本体2側に行くに従って壁面本体2の側縁部側
に傾斜している状態に屈曲されて形成されている。そし
て、このような凸条部3cに連続して形成されている溝状
凹部3aの凸条部3cから底部3aaまでの面板は、凸条部3c
から壁面本体2の中央側に行くに従って下方に傾斜され
て形成されていたり、この場合更に必要に応じて図7に
示す如く凸条部3cと底部3aaとの途中に位置決め用凹部
又は凸部3fが形成されていたり、又は凸条部3cの終端か
ら開口部3b側が開口した略コの字状に屈曲して底部3aa
に至る面を形成されていたりする場合がある。
【0013】このように形成された係合片受3と壁面本
体2を挟んだ反対側側縁部に形成されている係合片4と
は、前記した如き係合片受3の形状・寸法に対応する形
状・寸法で形成されている。すなわち、固定された縦張
用建築用外壁材1の係合片受3内に次に固定すべき縦張
用建築用外壁材1の係合片4を挿入したときに、係合片
受3の内面と係合片4の外面とが係合片4のばね作用に
よって当接する部位と、係合片受3の凸条部3cに係止さ
れる係合片4の係止部4bと、係合片受3の底部平板部3d
又は溝状凹部3aの底部3aaに当接せしめられる支持用平
板部4cとを有する嵌入部4aが、係合片受3の内面とこの
嵌入部4aの外面との間で所望の空間5を形成し得る形状
に形成されているのである。
【0014】このように形成された係合片4は金属板を
屈曲されて形成されているので、図3〜図8に示す実施
例では支持用平板部4cとこの支持用平板部4cより端縁側
の面板とで形成される嵌入部4aがばね作用を有してお
り、更にこの嵌入部4aが係合片受3の溝状凹部3a内に挿
入されて嵌入部4aの端縁の係止部4bが凸条部3cに係止さ
れた際に、係合片4の支持用平板部4cより端縁側の面板
と係合片受3の溝状凹部3aの凸条部3cから底部3aaまで
の面板との間で空間5が形成され得る形状に形成されて
いる。
【0015】また、固定された縦張用建築用外壁材1の
係合片受3の溝状凹部3aに次に隣接して固定される縦張
用建築用外壁材1の係合片4の嵌入部4aを挿入して係合
させたときに係合片受3の溝状凹部3aの凸条部3cを除く
内面と係合片4の嵌入部4aの外面とが当接するそれぞれ
対応する部位に、図7に示す如く位置決め用凹部又は凸
部3f,4dが形成されていると、特に係合片4の嵌入部4a
が係合片受3の溝状凹部3a内において幅方向に位置規制
されていない場合,すなわち係合片受3の溝状凹部3a内
に係合片4の嵌入部4aを挿入させたときに隣接する縦張
用建築用外壁材1の壁面本体2同士間に間隙(目地部)
が形成され且つ係合片4の壁面本体2から最も離れた位
置にある部分が溝状凹部3aに当接しない場合に、係合片
受3の溝状凹部3a内に係合片4の嵌入部4aを挿入するだ
けで確実に位置決めすることができて好ましい。
【0016】次に、係合片受3の構成が溝状凹部3aの開
口部3bの底部平板部3d側に凸条部3cが形成されている態
様について説明する。この態様においては、係合片受3
の溝状凹部3aの壁面本体2側の開口部3bには凸条部3cが
形成されておらず、図9に示す実施例の如く係合片受3
の溝状凹部3aの底部3aaの開口部3bに向けて凸条部3cが
形成されており、この凸条部3cに連続して壁面本体2と
平行な底部平板部3dが形成せしめられている。このよう
に形成されている係合片受3と壁面本体2を挟んで反対
側に形成されている係合片4の構成は、例えば図9に示
す実施例の場合には、壁面本体2の側縁部から裏面側に
屈曲されて隣接して固定された縦張用建築用外壁材1の
係合片受3の溝状凹部3aの壁面本体2側の内面に当接せ
しめられる部位を形成された後に裏面側に鋭角を成す状
態に屈曲されて嵌入部4aの端縁が係合片受3の前記凸条
部3cに係止される係止部4bを成している。
【0017】このような本発明に係る縦張用建築用外壁
材1を建築物の胴縁材7に固定するには、この縦張用建
築用外壁材1の金属板より曲げ剛性の大きな金属板より
成る補強材6を介して建築物の胴縁材7に固定すること
が好ましく、この補強材6は図4に示す如く縦張用建築
用外壁材1の係合片受3の溝状凹部3aの外面側を保持し
た状態で固定せしめるのであって、溝状凹部3aをその全
長に亘って保持せしめるように長尺状であってもまた建
築物の胴縁材7に対応する部位のみを保持するだけの短
尺状であっても良い。このような補強材6を介して固定
する場合には、図4に示す如く補強材6に係止片6aが、
また縦張用建築用外壁材1の係合片受3の外面に該補強
材6の係止片6aを係止せしめる補強材係止用凹部3eが形
成されていることが好ましく、図示した実施例の場合に
は係合片受3の凸条部3cの外面側が補強材係止用凹部3e
を成している。
【0018】
【作用】このように形成されている本発明に係る縦張用
建築用外壁材1を胴縁材7に固定して外壁を構成するに
は、先ず係合片受3の底部平板部3dをタッピンビス8等
により胴縁材7に固定するのであるが、このとき図4に
示す如く係合片受3の溝状凹部3aの外面側を保持する補
強材6を介して固定すると風等により屋内側から屋外側
への力が働いたときに係合片受3の溝状凹部3aの開口部
3bが開くように変形することが防止され、一旦係合され
た係合片4が係合片受3から抜けることを完全に防止す
ることができて好ましい。
【0019】縦張用建築用外壁材1を補強材6を介して
胴縁材7に固定する場合であって、例えば嵌合片受3に
補強材係止用凹部3e(図示した実施例では凸条部3cにお
ける係合片4の係止部4bを係止する部位の外面側)が形
成されていて補強材6にこの補強材係止用凹部3eに係止
する係止片6aが形成されており更に補強材6が短尺状で
ある場合には、予め固定すべき建築物の胴縁材7の間隔
に合致する間隔で縦張用建築用外壁材1及び/又は補強
材6のばね作用によってこの補強材6を縦張用建築用外
壁材1に取り付けておいた後、建築物の胴縁材7にタッ
ピンビス8等によって固定する。
【0020】このようにして建築物の胴縁材7にタッピ
ンビス8等によって係合片受3側を固定された縦張用建
築用外壁材1の係合片受3の溝状凹部3aに次に隣接する
縦張用建築用外壁材1の係合片4の嵌入部4aを挿入す
る。係合片受3及び係合片4は金属板を屈曲して形成さ
れているので係合片受3の溝状凹部3a及び係合片4の嵌
入部4aはばね作用を有しており、且つ係合片4の嵌入部
4aが変形しなければ挿入できないように係合片受3の溝
状凹部3aの開口部3b側に凸条部3cが形成されていてその
間隔L3が狭く形成されているので、係合片4の嵌入部4
aは弾性変形しながら係合片受3の溝状凹部3aに挿入さ
れて行き係合片4の係止部4bが係合片受3の凸条部3cを
通過すると、係合片4の嵌入部4aの支持用平板部4cが係
合片受3の溝状凹部3aの底部3aaに当接して支持された
状態で係合片4の嵌入部4aがばね作用によって係合片受
3の溝状凹部3aを押圧した状態をなす。
【0021】ここで、図5に示す実施例の如く係合片受
3内に係合片4を挿入して係合させた状態で係合片4が
係合片受3内で位置規制される如き形状・寸法に形成さ
れていたり、又は図7に示す如く係合片受3の溝状凹部
3aに位置決め用凹部又は凸部3fが形成されていると共に
係合片4の嵌入部4aにこの位置決め用凹部又は凸部3fに
対応する位置決め用凸部又は凹部4dが形成されていたり
すると、係合片受3の溝状凹部3aに係合片4の嵌入部4a
を挿入するだけで縦張用建築用外壁材1をより確実に位
置決めすることができる。
【0022】このようにして既に固定されている縦張用
建築用外壁材1の係合片受3の溝状凹部3a内に次に隣接
される縦張用建築用外壁材1の係合片4の嵌入部4aを挿
入してその係合片4と壁面本体2を挟んで反対側に形成
されている係合片受3を上記した如き作業によって、す
なわち補強材6を介して胴縁材7に係合片受3を固定す
る場合には補強材6を建築物の胴縁材7の間隔に合致す
る所定の位置に取り付けて後にタッピンビス8等によっ
てこの係合片受3及び補強材6を、また補強材6を介さ
ない場合にはタッピンビス8等によって係合片受3を、
建築物の胴縁材7に固定する。
【0023】このような作業を建築物の外壁を構成すべ
き位置に幅方向に繰り返し行って外壁を構成するのであ
る。かくして固定されて建築物の外壁を構成された本発
明に係る縦張用建築用外壁材1は、風等により屋内側か
ら屋外側への力が働くと縦張用建築用外壁材1がその全
幅が狭くなるようにたわもうとするが、係合片受3の凸
条部3cに係合片4の係止部4bが係止されているので係合
片受3から係合片4が抜けることが防止される。特に係
合片受3の凸条部3cの溝状凹部3aの内部側が図8に示す
実施例の如く壁面本体2側に行くに従って壁面本体2の
側縁部側に傾斜している状態に屈曲されて形成されてい
ると、より確実に係合片受3から係合片4が抜けること
を防止することができる。従って一旦固定された縦張用
建築用外壁材1は壁面本体2の一方の側縁部でタッピン
ビス8等により胴縁材7に固定され、また他方の側縁部
で隣接する縦張用建築用外壁材1の係合片受3に強固に
固定された状態を維持されるのである。
【0024】また、縦張用建築用外壁材1の互いに係合
している係合片受3と係合片4との部分に雨水が侵入し
ても、その雨水の毛細管現象による侵入が係合片受3と
係合片4との間に空間5が形成されているので、侵入し
た雨水はこの空間5に沿って下方に流下し屋内側への雨
水の浸入が防止される。
【0025】更に、風等によって縦張用建築用外壁材1
に屋内側から屋外側への力が繰り返し働いても、係合片
受3と係合片4とはばね作用によって係合片受3の溝状
凹部3aと係合片4の嵌入部4aとが常に当接している状態
が維持されているから、この部分がポンプの如き作用を
しないので前記作用と合わせて雨水の浸入が確実に防止
される。そして、係合片4が図3〜図8に示す如く壁面
本体2の側縁部から裏面側に屈曲され、次いで表面側に
屈曲されて支持用平板部4cを形成されて後に更に表面側
に且つ支持用平板部4cに対して鋭角を成す状態に屈曲さ
れて嵌入部4aの端縁が係合片受3の凸条部3cに係止され
る係止部4bを成しており、且つ隣接する縦張用建築用外
壁材1の壁面本体2の間に隙間(目地部)が形成されて
いる場合には、壁面本体2同士間にカーテンウオール工
法でいう等圧空間が形成されるので、係合片受3と係合
片4との間に形成されている空間5と合わせて毛細管現
象による雨水の屋内側への浸入を完全に防止することが
できる。
【0026】
【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る縦張用
建築用外壁材は、既に固定されている縦張用建築用外壁
材の係合片受にこの縦張用建築用外壁材に隣接して固定
する縦張用建築用外壁材の係合片を係合させるだけで位
置決めすることができ且つタッピンビス等による固定作
業を係合片受についてのみすなわち縦張用建築用外壁材
の片側側縁についてのみ行えば良いので、簡単且つ短時
間に施工することができるのであり、このような施工時
の作業性だけでなく、建築物の胴縁材に固定して外壁を
構成したときに以下に列挙する如く種々の効果を有して
おり、その工業的価値の非常に大きなものである。
【0027】 建築物の外壁を構成した状態で、隣接
して固定されている縦張用建築用外壁材の係合片受の内
面と係合片の外面との間に空間が形成されているので、
毛細管現象による雨水等の浸入が防止され耐漏水性に優
れている。
【0028】 係合片の嵌入部が係合片受の溝状凹部
にばね作用により嵌入されているので、風雨時に壁面本
体にばたつきが生じても係合片受の内面と係合片の外面
とが当接している状態が維持されてポンプの作用を生じ
ることがなく雨水の浸入が完全に防止され、前記効果と
合わせて耐漏水性に非常に優れている。
【0029】 建築物の胴縁材に固定され外壁を構成
したときに壁面本体のたわみが防止され、耐風圧強度に
優れている。
【0030】 建築物の外壁材に固定するためのタッ
ピンビス等の頭が屋外側に露出しないので、縦張用建築
用外壁材の持つ意匠性を損なうことが無く意匠的効果に
優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦張用建築用外壁材の1実施例を
示す斜視図である。
【図2】図1の縦張用建築用外壁材を使用して外壁を構
成した状態を示す斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線拡大断面図である。
【図4】図3において縦張用建築用外壁材が補強材を介
して胴縁材に固定されている状態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る縦張用建築用外壁材の他の実施例
を示す図3に相当する説明用断面図である。
【図6】本発明に係る縦張用建築用外壁材の他の実施例
を示す図3に相当する説明用断面図である。
【図7】本発明に係る縦張用建築用外壁材の他の実施例
を示す図3に相当する説明用断面図である。
【図8】本発明に係る縦張用建築用外壁材の他の実施例
を示す図3に相当する説明用断面図である。
【図9】本発明に係る縦張用建築用外壁材の他の実施例
を示す図3に相当する説明用断面図である。
【図10】従来の縦張用建築用外壁材を胴縁材に固定し
た状態を示す部分断面図である。
【図11】従来の縦張用建築用外壁材を胴縁材に固定し
た状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 本発明に係る縦張用建築用外壁材 2 壁面本体 3 係合片受 3a 溝状凹部 3aa 底部 3b 開口部 3c 凸条部 3d 底部平板部 3e 補強材係止用凹部 3f 位置決め用凹部又は凸部 4 係合片 4a 嵌入部 4b 係止部 4c 支持用平板部 4d 位置決め用凹部又は凸部 5 空間 6 補強材 6a 係止片 7 胴縁材 8 ビス 9 従来の建築用外壁材 9a 山部 9b 谷部 9c 係合片受 9d 係合片 L3 開口部の間隔 L4 嵌入部の間隔
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】建築物の外壁を構成する建築用外壁材9
としては、従来より例えば図10(イ)や(ロ)に示す
如く山部9aと谷部9bとが全長に亘って形成されてお
り両側縁部に隣接して固定される建築用外壁材9の側縁
部が重ね合わされる山部9a又は谷部9bがそれぞれ形
成されているサイディングと称されるものや、図11に
示す如く一方の側縁に凹状に形成された係合片受9cが
また他方の側縁に既に固定されている建築用外壁材9の
係合片受9cに挿入されて係合される1枚板の係合片9
dがそれぞれ形成されているスパンドレルと称されるも
の等が使用されていた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】このような建築用外壁材9を使用して外壁
を構成するに際し、前者のサイディングの場合には、一
方の側縁部で固定されたサイディングの他方の側縁部
に、隣接して固定されるサイディングの側縁部を重ね、
この重ね合わせた部分が山部9aである場合には図10
の(イ)に示す如くフックボルトにより、また重ね合わ
せた部分が谷部9bである場合には図10の(ロ)に示
す如くタッピンビスにより固定する作業を側方に順次繰
り返し行っている。このサイディングにより外壁を構成
するには、サイディングの両側縁に固定用ボルトやビス
を貫通させて固定するので、固定用ボルトやビスの本数
を増やすことにより風等による負圧すなわち屋内側から
外面側へ働く力に対する強度を大きくすることができる
という利点を有しているが、固定用ボルトやビスの頭が
雨水や直射日光を直接受ける表面に露出しているので耐
久性に問題があると共に見る者に与える美感が損なわれ
意匠効果において劣るという欠点があり、特に固定用ボ
ルトやビスの頭は露出しているので錆や変色が生じ易く
この錆や変色により前記した欠点が更に顕著に現われる
のであった。また、隣接するサイディングの両側部の重
ね合わせ部より雨水が毛細管現象により屋内側に侵入し
易く、耐漏水性が悪いという欠点もあった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の胴縁材(7)に側方に順次固定さ
    れて外壁を構成せしめる金属板より成る長尺状の縦張用
    建築用外壁材(1)であって、壁面本体(2)の一方の側縁
    部に係合片受(3)がまた他方の側縁部に隣接する縦張用
    建築用外壁材(1)の係合片受(3)に係合される係合片
    (4)がそれぞれ全長に亘って屈曲されて形成されてお
    り、係合片受(3)は側面に開口部(3b)が開口している溝
    状凹部(3a)を有し該溝状凹部(3a)の開口部(3b)には該溝
    状凹部(3a)側に凸を成す凸条部(3c)が形成されていると
    共に該溝状凹部(3a)に連続して建築物の胴縁材(7)に当
    接する底部平板部(3d)が形成されており、係合片(4)は
    係合片受(3)の開口部(3b)の間隔(L3)より広い間隔(L
    4)の部位を有する嵌入部(4a)であって金属板の端縁部位
    で該係合片受(3)の凸条部(3c)に係止せしめられる係止
    部(4b)を成していると共に該係合片受(3)の底部平板部
    (3d)又は溝状凹部(3a)の底部(3aa)に当接する支持用平
    板部(4c)が形成されており、且つ隣接する縦張用建築用
    外壁材(1)の係合片受(3)と係合片(4)とが係合した状
    態で該係合片受(3)と該係合片(4)との間に所望の空間
    (5)を形成する形状に形成されていることを特徴とする
    縦張用建築用外壁材(1)。
  2. 【請求項2】 係合片受(3)の凸条部(3c)が、溝状凹部
    (3a)の開口部(3b)の壁面本体(2)側に形成されている請
    求項1に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
  3. 【請求項3】 係合片受(3)の凸条部(3c)の溝状凹部(3
    a)の内部側が、壁面本体(2)側に行くに従って壁面本体
    (2)の中央側に傾斜している状態に又は壁面本体(2)に
    対して垂直な状態に屈曲されて形成されている請求項2
    に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
  4. 【請求項4】 係合片受(3)の凸条部(3c)の溝状凹部(3
    a)の内部側が、壁面本体(2)側に行くに従って壁面本体
    (2)の側縁部側に傾斜している状態に屈曲されて形成さ
    れている請求項2に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
  5. 【請求項5】 係合片(4)が、壁面本体(2)の側縁部か
    ら裏面側に屈曲され、次いで表面側に屈曲されて支持用
    平板部(4c)を形成されて後に更に表面側に且つ該支持用
    平板部(4c)に対して鋭角を成す状態に屈曲されて嵌入部
    (4a)の端縁が係合片受(3)の凸条部(3c)に係止される係
    止部(4b)を成している請求項2から4までのいずれか1
    項に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
  6. 【請求項6】 係合片受(3)の凸条部(3c)が溝状凹部(3
    a)の開口部(3b)の底部平板部(3d)側に形成されており、
    また係合片(4)が壁面本体(2)の側縁部から裏面側に屈
    曲されて隣接して固定される縦張用建築用外壁材(1)の
    係合片受(3)の溝状凹部(3a)の壁面本体(2)側の内面に
    当接せしめられる部位を形成された後に裏面側に鋭角を
    成す状態に屈曲されて嵌入部(4a)の端縁が係合片受(3)
    の前記凸条部(3c)に係止される係止部(4b)を成している
    請求項1に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
  7. 【請求項7】 係合片受(3)の溝状凹部(3a)の凸条部(3
    c)を除く内面と係合片(4)の嵌入部(4a)の外面とが当接
    するそれぞれ対応する部位に、位置決め用凹部又は凸部
    (3f,4d)が形成されている請求項1から6までのいずれ
    か1項に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
  8. 【請求項8】 係合片受(3)の裏面側にこの係合片受
    (3)の変形を防止するための補強材(6)を係止せしめる
    補強材係止用凹部(3e)が形成されている請求項1から7
    までのいずれか1項に記載の縦張用建築用外壁材(1)。
JP4710393A 1993-02-15 1993-02-15 縦張用建築用外壁材 Pending JPH06240839A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013072219A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Ig Kogyo Kk 外装材
JP2013076249A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Ig Kogyo Kk 外装材の連結構造
JP2017150130A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 日鐵住金建材株式会社 デッキプレート

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Effective date: 20010724