JPH06239160A - フルタイム四輪駆動車両の差動装置 - Google Patents

フルタイム四輪駆動車両の差動装置

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JPH06239160A
JPH06239160A JP32045092A JP32045092A JPH06239160A JP H06239160 A JPH06239160 A JP H06239160A JP 32045092 A JP32045092 A JP 32045092A JP 32045092 A JP32045092 A JP 32045092A JP H06239160 A JPH06239160 A JP H06239160A
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JP
Japan
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gear
wheel
planetary gear
vehicle
wheels
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Application number
JP32045092A
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English (en)
Inventor
Koshin Gan
鴻森 顔
Ryusho Sha
龍昌 謝
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SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSH
SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSHIN
SHARYO KENKYU SOKUSHI CHUSHIN
Original Assignee
SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSH
SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSHIN
SHARYO KENKYU SOKUSHI CHUSHIN
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Filing date
Publication date
Application filed by SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSH, SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSHIN, SHARYO KENKYU SOKUSHI CHUSHIN filed Critical SHARYO KENKYU SOKUSHI CHIYUUSH
Priority to JP32045092A priority Critical patent/JPH06239160A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体構造が簡単化しかつ機能が向上した四輪
駆動車両の差動装置の提供。 【構成】 遊星キャリヤKを共用する2組のそれぞれ2
つの自由度をそなえた遊星歯車手段を設けて、そのうち
の第1の遊星歯車手段の太陽歯車aとサイド歯車bの各
回転軸a1、b1を、車両がカーブ走行する際に最大半
径および最小半径で回転する車輪に連結し、ならびにそ
のうちの第2の遊星歯車手段の太陽歯車cとサイド歯車
dの各回転軸c1、d1を他の両車輪に連結して、それ
ぞれ回転軸a1、b1、c1、d1により4つの各車輪
を個別に同時に駆動できるように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は四輪駆動車両の差動装置
に関する。さらに詳しくはとくに3つの自由度を備えた
フルタイム四輪駆動車両の差動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両がカーブを切るとき、回転半
径の相違により外側の車輪の走行距離は内側の車輪に比
べて長くなる。これによって生じる不都合をなくすた
め、通常、車両の左右両側の車輪のあいだに差動器を設
け、両側の車輪の回転半径が異なるばあいに各車輪がた
がいに異なる角速度で運動できるようにし、車両が円滑
にカーブできるようにしている。
【0003】この種の従来の差動器の構造は、図17に
示されるように、主として、キャリヤを駆動するための
内歯歯車Eとキャリヤとしての中空ハウジングFとが一
体に同期回転できるように連結され、前記ハウジングF
内に大きさが等しい一対のサイド歯車G、G2が同心状
に軸支され、かつサイド歯車G、G2の外側に回転軸G
1、G12が延伸されて両側の車輪に連結され、ならび
に前記ハウジングF内に回転軸G1、G12と垂直方向
に前記両輪のサイド歯車G、G2と咬合する一対の差動
歯車H、H2が軸装されたものである。
【0004】そして、エンジンから減速機構をへて出力
された動力は伝動軸Iおよび伝動歯車I1をへて内歯歯
車EおよびハウジングFを駆動し、かつ差動歯車H、H
2を介して前記両側のサイド歯車G、G2を駆動して、
両側の車輪を駆動する。たとえば車両がカーブを切ると
きに内側の車輪が外側の車輪に比べて大きい抵抗力を受
ける。このときエンジンからの動力はその分だけ差動器
を介して外側の車輪に伝動される。したがって外側の車
輪の回転が速くなり、比較的大きい回転半径のカーブで
もマッチして車両を円滑にカーブさせることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の差動
器は前後いずれかの2輪を回転させるいわゆる2つの自
由度を有するのみで、一般の二軸を駆動する車両には使
用できる。しかし、四輪駆動車両では四つの車輪にそれ
ぞれ動力を伝達するもので、四つの車輪とも差動器を介
して駆動させる必要がある。それゆえ、現在知られてい
るフルタイム4×4四輪駆動車両(たとえば、ジープな
どの小型四輪駆動車、四輪駆動ライトバン、リムジンな
ど)の動力伝達は、一般に中央、前軸および後軸などの
3つの伝動器を備えるように設計され、差動装置全体が
4つの自由度を有するようにし、同時に4つの車輪をそ
れぞれ異なる速度で回転させることができる。
【0006】しかし、このように多数の差動器によって
組み立てられた伝動機構は比較的複雑である。しかもい
ずれか1つの車輪がスリップするか、または前後それぞ
れ1つの車輪がスリップして動力が失効するのを防ぐた
め、いわゆるノースリップデフと言われる鎖状装置をそ
の中央または前後軸の差動器に付設する必要があるの
で、差動装置全体がさらに複雑になる。
【0007】一方、6×4双後軸四輪駆動車両(たとえ
ば、双後軸大型トラックなど)は、現在のところほとん
どが両車輪軸にそれぞれ1個の差動器を備えるよう設計
されている。また、両車輪の間にさらに別の差動器を付
加したものもある。しかも、いずれか1つの車輪あるい
は前後のそれぞれ1つの車輪がスリップして動力の失効
現象が生じるのを防ぐため、各差動器にもそれぞれ鎖錠
装置を付設する必要があるので、このような差動装置も
前述と同様に比較的複雑になる。
【0008】叙上の問題点に鑑み、本発明は、全体の構
造を簡単化しかつ動力の伝達機能を向上させたフルタイ
ム四輪駆動車両の差動装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の差動装置は、エ
ンジンに取り付けられた変速機の伝動軸の出力端に咬合
する内歯歯車と中空ハウジングとを一体にして車軸周り
を回転する共用の遊星キャリヤが形成され、前記ハウジ
ング内部に前記遊星キャリヤを共用する2組の遊星歯車
手段が左右対称で、かつ同心状に軸支され、前記遊星歯
車手段のうちの第1の遊星歯車手段の第1の太陽歯車お
よびサイド歯車の各回転軸は、車両がカーブする際に最
大半径および最小半径で回転するように車輪に連結さ
れ、ならびに前記遊星歯車手段のうちの第2の遊星歯車
手段の太陽歯車およびサイド歯車の各回転軸は他の両車
輪に連結され、それぞれ回転軸により四つの車輪を個別
に同時に駆動できるように構成される。
【0010】そして前記差動装置は、前記第1の遊星歯
車手段の遊星歯車セット両側に咬合する太陽歯車および
サイド歯車の回転軸が、それぞれ前記ハウジング両側壁
より伸出させられて車両の右前輪および左後輪に連結さ
れ、前記第2の遊星歯車手段の遊星歯車セット両側に咬
合する太陽歯車およびサイド歯車の回転軸がそれぞれ前
記ハウジング両側壁より伸出させられて車両の左前輪お
よび右後輪に連結されて、4×4車両に使用されるのが
好ましい。
【0011】また、前記差動装置は、前記第1の遊星歯
車手段の太陽歯車およびサイド歯車の回転軸がそれぞれ
前記ハウジング両側壁より伸出させられて車両の右中間
車輪および左後輪に連結され、前記第2の遊星歯車の太
陽歯車およびサイド歯車の回転軸がそれぞれ前記ハウジ
ング両側壁より伸出させられて車両の左中間車輪および
右後輪に連結され、6×4双後輪車両に使用されるのが
好ましい。
【0012】さらに、前記差動装置は、前記第1の遊星
歯車手段の太陽歯車およびサイド歯車の回転軸が前記ハ
ウジング両側壁より伸出させられて右外輪および左外輪
に連結され、前記第2の遊星歯車手段の太陽歯車および
サイド歯車の回転軸がそれぞれ前記ハウジング両側壁よ
り伸出させられて右内輪および左内輪に連結され、6×
4単一後軸車両に使用されるのが好ましい。
【0013】さらに、前記差動装置は、前記遊星キャリ
ヤを共用する前記2組の遊星歯車手段が、大小二重に囲
うごとく接合され、あるいは、前記各遊星歯車手段およ
びサイド歯車が、ウォームおよびウォーム歯車で構成さ
れるのが好ましい。
【0014】
【作用】本発明のフルタイム四輪駆動車両の差動装置
(以下、差動装置とよぶ)では、2組の2つの自由度を
有する遊星歯車手段が、エンジンからの動力が伝達され
る内歯歯車と中空ハウジングとで形成された遊星キャリ
ヤを共用するように連結されている。そのうちの第1の
遊星歯車手段の太陽歯車およびサイド歯車の各回転軸
が、車両がカーブする際に最大半径および最小半径で回
転する車輪に連結されている。そして、第2の遊星歯車
手段の太陽歯車およびサイド歯車の各回転軸が他の両車
輪に連結されている。
【0015】このように、1組の3つの自由度を備えた
差動装置として組み立てられているので、四輪駆動車両
の各車輪は個別に同時に駆動され、いずれの車輪が空転
もしくはスリップしてもその他の車輪にはなお動力が伝
達される。さらに顕著なばあい、たとえば右前輪と左後
輪または左前輪と右後輪が同時に空転してもなおその他
の両側の車輪で継続的に運行できるので、同じ側の前後
の車輪が同時に宙に浮かない限り(この情況は、車両が
転覆したことを意味する)常時、動力は車輪に伝達され
る。
【0016】そして、前記第1の遊星歯車手段の遊星歯
車セット両側に咬合する太陽歯車およびサイド歯車の回
転軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁より伸出させられ
て車両の右前輪および左後輪に連結され、前記第2の遊
星歯車手段の遊星歯車セットに咬合する太陽歯車および
サイド歯車の回転軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁よ
り伸出させられて車両の左前輪および右後輪に連結され
ることにより、4×4車両に使用される。
【0017】また、前記第1の遊星歯車手段の太陽歯車
およびサイド歯車の回転軸はそれぞれ前記ハウジング両
側壁より進出させられて車両の右中間車輪および左後輪
に連結され、前記第2の遊星歯車の太陽歯車およびサイ
ド歯車の回転軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁より伸
出させられて車両の左中間車輪および右後輪に連結され
ることにより、6×4双後輪車両に使用される。
【0018】さらに、前記第1の遊星歯車手段の太陽歯
車およびサイド歯車の回転軸は前記ハウジング両側壁よ
り伸出させられて右外輪および左外輪に連結され、前記
第2の遊星歯車手段の太陽歯車およびサイド歯車の回転
軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁より伸出させられて
右内輪および左内輪に連結されることにより、6×4単
一後軸車両に使用される。
【0019】しかも、前記遊星キャリヤを共用する前記
2組の遊星歯車手段を、大小2組に二重に囲むように接
合するか、または前記各遊星歯車手段およびサイド歯車
を、ウォームおよびウォーム歯車で構成すれば、前記の
ような種々の四輪駆動車輌に適用でき、同様な効果を備
えた様々な態様に組立て、使用することができる。
【0020】この発明の上記またはその他の目的、特徴
および利点は、図面を参照しての以下の実施例の詳細な
説明から一層あきらかとなろう。
【0021】
【実施例】以下、本発明の差動装置の実施例を図面を参
照しながら説明する。
【0022】図1は本発明における差動装置の一実施例
を示す構造説明図、図2は4×4四輪駆動車両のカーブ
走行時における車輪の走行軌跡説明図、図3は6×4双
後軸四輪駆動車両のカーブ走行時における車輪の走行軌
跡説明図、図4は6×4単一後軸四輪駆動車両のカーブ
走行時における車輪の走行軌跡説明図、図5は本発明の
他の実施例における差動装置の説明図、図6は図1の差
動装置を4×4駆動車両に適用した説明図、図7は図5
の差動装置を4×4駆動車両に適用した説明図、図8は
図1の差動装置を6×4双後軸車両に適用した説明図、
図9は図5の差動装置を6×4双後軸車両に適用した説
明図、図10は図1の差動装置を6×4単一後軸車両に
適用した説明図、図11は図5の差動装置を6×4単一
後軸車両に適用した説明図、図12は本発明におけるさ
らに他の実施例における差動装置を4×4駆動車両に適
用した説明図、図13は図12の差動装置を設計変更し
た実施例の説明図、図14は本発明におけるさらに他の
実施例における差動装置を6×4双後軸車両に適用した
説明図、図15は本発明におけるさらに他の実施例にお
ける差動装置を6×4単一後軸車両に適用した説明図、
図16は図15の差動装置を設計変更した実施例の説明
図である。
【0023】図1に示されるように、本発明の差動装置
は、以下のように構成される。
【0024】すなわち、エンジンの動力を伝達する内歯
歯車と、前記内歯歯車と連結した中空ハウジングとで共
用の遊星キャリヤKが形成され、前記ハウジング内に一
対の遊星歯車セットP1、P2(各セットとも2個ある
いは3個の小遊星歯車を備えている)がそれぞれ適所に
設けられ、前記両遊星歯車セットP1、P2が前記遊星
キャリヤKを共用している。そして、そのうちの1組の
遊星歯車セットP1は、中心の太陽歯車aに咬合して回
転すると共に内歯歯車でなるサイド歯車bにも咬合する
ように設けられ、また他の1組の遊星歯車セットP2
は、他方の太陽歯車cに咬合して回転し、かつ他の内歯
歯車によって形成されたサイド歯車dにも咬合するよう
に設けられている。前記両方の太陽歯車a、cは互いに
干渉せず、かつ一方の太陽歯車aの回転軸a1はサイド
歯車dの回転軸d1内に挿通されて外側に延びている。
そして、他方の太陽歯車cの回転軸c1はサイド歯車b
の回転軸b1内に挿通されて外側に延伸している。これ
ら回転軸a1、b1、c1、d1のそれぞれ延伸端が車
両の4つの車輪に連結され各自駆動できるようになって
いる。さらに、前記遊星キャリヤKと太陽歯車a、サイ
ド歯車b、および遊星歯車セットP1から一組の2つの
自由度を有する第1の遊星歯車手段が形成され、また、
前記遊星キャリヤKは太陽歯車c、サイド歯車d、およ
び遊星歯車セットP2とでもう一組の2つの自由度を有
する第2の遊星歯車手段を形成している。すなわち、両
方の遊星歯車手段は前記遊星キャリヤKを共用し、かつ
前記遊星キャリヤKがエンジンの出力端と連結している
ので同一の動力源が伝達されうる。そのうち、第1の遊
星歯車手段の太陽歯車aおよびサイド歯車bの回転軸a
1、b1はそれぞれ車両の右側前輪および左側後輪に連
結され、第2の遊星歯車手段の太陽歯車cおよびサイド
歯車dの回転軸c1、d1はそれぞれ車両の左側前輪お
よび右側後輪に連結される。
【0025】かかる点で、差動器の両サイド歯車の回転
軸を必ず両前輪または両後輪に連結する従来の基本方式
と相違している。
【0026】前記両方の太陽歯車a、cは、前記両方の
遊星歯車手段において、実質上それぞれサイド歯車b、
dに相対するもう一方のサイド歯車を形成するものであ
る。したがって、差動装置全体の中で、前記遊星キャリ
ヤKと4つのサイド歯車a、b、c、dとの間の角速度
ωの関係はつぎのとおりになる。
【0027】 ωK =(ωa −ξbaωb )/(1−ξba)・・・・・(I) ωK =(ωc −ξdcωd )/(1−ξdc)・・・・・(II) そのうち、ξbaはサイド歯車bの太陽歯車aに対するト
レーンバリュー(歯車セット減速比の逆数)である。設
計上、必ず4つの車輪が同時に右あるいは左にカーブす
ることを考慮しなければならないので、ξbaはξdcと等
しくする必要がある。すなわちξba=ξdc=ξとする
と、前式(I)と(II)から (ωa −ξωb )=(ωc −ξωd )・・・・・・・(III) をうる。
【0028】また、一般に角速度は必ず回転半径と正比
例になるのだから、前式(III)はつぎのように表す
ことができる。
【0029】 (R1 −ξR4 )=(R3 −ξR2 )・・・・・・(IV) この方程式(IV)が本発明の設計理念における運動軌
跡に対する拘束条件である。したがって、適当なトレー
ンバリューを選択し、あるいは新たにホイールベース
(車両軸距)および前、後車輪のそれぞれの間隔を設計
し直すと、差動装置全体は本発明の設計理念の運動軌跡
に対する要求を満足させることができる。
【0030】たとえば、図2に示すフルタイム4輪駆動
車両の運転状態のごとく、その車両軸距Xおよび前、後
車輪のそれぞれ間隔Y1 、Y2 をX=2.7m、Y1
1.52m、Y2 =1.524mとすると、車両が最小
回転半径でカーブを切る時、各車輪の回転半径はそれぞ
れR1 =5.7m、R2 =5.022m、R3 =4.2
4m、R4 =3.498mとなる。前記4×4四輪駆動
車両がカーブするとき、両前輪と両後輪とのそれぞれ軌
跡半径の和が等しくなく、それぞれ10.12mと8.
52mである。それゆえ、従来では前輪と後輪との間に
差動器を取り付けるほか、さらに中央部位に差動器を設
けて前記原因の悪影響を消去していたが、このような装
置は明らかに複雑である。しかし本発明の設計を利用す
れば簡単化することができる。すなわち、(A)車両軸
距および前、後車輪のそれぞれ間隔を変えずに、適当な
トレーンバリューを選択すればよく、差動装置の車輪運
動軌跡に対する要求を満足させることができる;もしR
1 =5.7m、R2 =5.022m、R3 =4.42m
およびR4 =3.498mなどを前記方程式(IV)に
代入すればトレーンバリューがえられる。
【0031】ξba=ξdc=−0.84 この設計は、最小回転半径を考慮した結果ではあるが、
その他の比較的大きい回転半径についても、方程式(I
II)左右両項の誤差は1%より小さく、この誤差は取
るに足らない大きさといえる。
【0032】(B)ξbaおよびξdcを変えずに、適当に
車両軸距および前、後車輪のそれぞれ間隔を選択しても
よく、同様に差動装置の車輪運動軌跡に対する要求を満
足させることができる。
【0033】たとえば、もしξba=ξdc=−1であると
すれば、軸距(X)=2.7m、前車輪の間隔(Y)=
1.66m、後車輪の間隔(Y)=1.4mの条件の下
で、現在の車両データの中から、R1 =5.762m、
2 =4.96m、R3 =4.367m、R4 =3.5
6mがえられる。したがって、 (R1 −ξR4 )=5.762−(−3.56)=9.
322および (R3 −ξR2 )=4.367−(−4.96)=9.
327がえられる。
【0034】この2つの値の誤差はわずかに約0.5%
でかなり小さく、車両の回転半径が変化してもこの2つ
の値の誤差は常に1%より小さく、取るに足らない大き
さである。それゆえ、本発明の3つの自由度を備えた1
個の差動装置は、従来の2つの自由度を備えた3個の差
動器によって組み立てられた差動装置にとって変わるこ
とができる。
【0035】一方、図3に示すように、6×4双後軸4
輪駆動車両がカーブ走行するとき、そのR1 =R2 、か
つR3 =R4 であるから、後方の両車輪軸で1個の差動
器を共用するように設計できる。しかし、従来では、差
動装置は両車輪軸にそれぞれ1個の差動器を設け、両車
輪管にさらに1個の差動器を付設しているのである。
【0036】したがって、本発明の設計理念を利用すれ
ば、差動装置は、前記図1で示したものと同じく、2個
の2つの自由度を有する遊星歯車手段を接合して構成し
たものとなる。そのうち、遊星キャリヤKはエンジン動
力源の伝動軸と連結している。
【0037】また、第1の遊星歯車手段のサイド歯車
a、bはそれぞれ右側中間車輪と左側後輪に連接し、第
2の遊星歯車手段のサイド歯車c、dはそれぞれ左側中
間車輪と右側後輪に連接している。この設計は前記4×
4駆動車両と同じであるが、運動軌跡の条件を満足する
ために、そのξdaは必ずξcbと等しくかつ−1であるこ
とが必要である。
【0038】また、従来から通常よく見かける単一後軸
四輪駆動車両のなかに、その後方車輪に4つの車輪が取
り付けられたものがあるが、実際には、その右側両車輪
と左側両車輪はそれぞれ一体になっている。したがっ
て、両車輪で駆動しているように考えられ4つの車輪が
各自に駆動するのではない。もし本発明の設計理念を利
用すれば、真実の6×4単一後軸四輪駆動車両に形成す
ることができる。
【0039】たとえば、図4に示すように、前記6×4
単一後軸四輪駆動車両は、その単一後軸の両側部に4つ
の回転半径R1 、R2 、R3 がそれぞれ異なる車輪が取
り付けられている。
【0040】そして、本発明の差動装置を利用するばあ
い、前述と同様に2個の2つの自由度を有する遊星歯車
手段を接合して差動装置が構成される。その構造は図5
に示すように、前記差動装置の内歯歯車およびハウジン
グで遊星キャリヤKが構成されている。ハウジング内部
に二重に囲むように大小2個の遊星歯車手段が設けられ
ている。このものは、その内側の第1の遊星歯車セット
P12を外側の第2の遊星歯車セットP22で包囲する
ようにし、前記第1の遊星歯車セットP12両側にそれ
ぞれサイド歯車a2、b2が咬合されて、前記2つの遊
星歯車セットP22両側にもそれぞれサイド歯車c2、
d2が咬合されている。そしてサイド歯車a2の回転軸
a12はサイド歯車c2の回転軸c12に内挿されて外
向きに伸出され、一方サイド歯車b2の回転軸b12も
サイド歯車d2の回転軸b12に内挿されて外向きに伸
出される。各回転軸a12、b12、c12、d12の
それぞれ伸出端は車両後方の4つの車輪にそれぞれ連結
されている。
【0041】すなわち前記差動装置全体は、遊星キャリ
ヤKがエンジンの動力を伝達する伝動軸に連結され、2
つの自由度を有する前記第1の遊星歯車手段の両方のサ
イド歯車a2、b2の回転軸a12、b12がそれぞれ
右外車輪と左外車輪に連結され、一方2つの自由度を有
する前記第2の遊星歯車手段の両サイド歯車c2、d2
の回転軸c12、d12がそれぞれ右内車輪と左内車輪
に連結されている。かかる構成から、前記6×4単一後
軸四輪駆動車両の同じ側の内外の車輪へそれぞれ各自に
動力を伝達でき、それとともに、その両側の内外の車輪
間の距離をやや大きくすることができる。そのため車両
の路面に対する圧力を比較的軽減しうるという優位点を
具備させることになる。
【0042】なお、車両がカーブするとき、そのそれぞ
れの車輪の回転半径にR1 +R4 =R2 +R3 の関係が
あるので、ξdaとξcbが等しくかつ−1にも等しいこと
が要求される。
【0043】一方、本発明の前記実施例を各種異なるタ
イプの四輪車両の駆動システムに連結するばあい、以下
のように差動装置は構成される。
【0044】4×4四輪駆動車輪、たとえばジープ、四
輪駆動ライトバン、リムジンなどに使用するばあい、図
6に示されるような構成によって駆動することができ
る。
【0045】すなわち、エンジン1から出力された動力
が、変速装置2をへて本発明の差動装置3に伝達される
と、まず遊星キャリヤ30を駆動し、つぎに、下記の4
つのコース(1)、(2)、(3)、(4)に分力され
てそれぞれの車輪に伝達される。
【0046】(1)遊星キャリヤ30→遊星歯車31→
太陽歯車32→自在継手40→駆動軸41→自在継手4
2→右前輪4。
【0047】(2)遊星キャリヤ30→遊星歯車31→
サイド歯車33→かさ歯車34→自在継手50→駆動軸
51→自在継手52→かさ歯車53→かさ歯車54→自
在継手55→駆動軸56→自在継手57→左後輪5。
【0048】(3)遊星キャリヤ30→遊星歯車35→
太陽歯車36→自在継手60→駆動軸61→自在継手6
2→左前輪6。
【0049】(4)遊星キャリヤ30→遊星歯車35→
サイド歯車37→かさ歯車38→自在継手70→駆動軸
71→自在継手72→かさ歯車73→かさ歯車74→自
在継手75→駆動軸76→自在継手77→右後輪7。
【0050】すなわち、前記4つの動力伝達コースによ
り同時に4つの車輪が駆動され、それぞれのコースで差
動効果が奏される。
【0051】あるいは、図7に示される差動装置を用い
て駆動することもできる。
【0052】すなわち、エンジン1の出力を、変速装置
2をへて本発明の差動装置に伝達すると、まず遊星キャ
リヤ80を駆動し、つぎに下記の4つのコース(5)、
(6)、(7)、(8)によりそれぞれの車輪動力を伝
達する。
【0053】(5)遊星キャリヤ80→遊星歯車81→
サイド歯車82→平歯車83→平歯車84→自在継手4
0→駆動軸41→自在継手42→右前輪4。
【0054】(6)遊星キャリヤ80→遊星歯車81→
サイド歯車85→かさ歯車86→自在継手50→駆動軸
51→自在継手52→かさ歯車53→かさ歯車54→自
在継手55→駆動軸56→自在継手57→左後輪5。
【0055】(7)遊星キャリヤ80→遊星歯車87→
サイド歯車88→自在継手60→駆動軸61→自在継手
62→左前輪6。
【0056】(8)遊星キャリヤ80→遊星歯車87→
サイド歯車89→かさ歯車891→自在継手70→駆動
軸71→自在継手72→かさ歯車73→かさ歯車74→
自在継手75→駆動軸76→自在継手77→右後輪7。
【0057】すなわち、これによっても4つの車輪の差
動効果を達成することができる。
【0058】また、図6〜7で示される差動装置を、ジ
ープ、工作車または箱バンなど、一般にシャーシが比較
的高い四輪駆動車両に使用するばあいは、後車軸間の歯
車セットなどの伝動機構を省略して、後斜め向きに延伸
する駆動軸51aを設けて自在継手50と自在継手57
と連接し、並びに後斜め向きに延伸する駆動軸71aを
設けて自在継手70と自在継手77を連接して、直接左
後輪5および右後輪7を駆動することもでき、駆動機構
全体をより簡単化しうる。
【0059】6×4双後軸四輪駆動車両、たとえば双後
軸大型トラックに使用するばあいは、図8のような差動
装置でそれぞれの車輪を個別に駆動することができる。
【0060】エンジン100から出力された動力を、変
速装置200および自在継手201、駆動軸202、自
在継手203および小かさ歯車204などをへて、本発
明の差動装置300に伝達すると、まず遊星キャリヤ3
01を駆動し、つぎに下記の4つのコース(9)、(1
0)、(11)、(12)によりそれぞれ車輪に伝達さ
れる。
【0061】(9)遊星キャリヤ301→遊星歯車30
2、303→サイド歯車304→右中間車輪400。
【0062】(10)遊星キャリヤ301→遊星歯車3
02、303→サイド歯車305→かさ歯車306→自
在継手501→駆動軸502→自在継手503→かさ歯
車504→かさ歯車505→左後輪500。
【0063】(11)遊星キャリヤ301→遊星歯車3
07、309→サイド歯車308→左中間車輪600。
【0064】(12)遊星キャリヤ301→遊星歯車3
07、309→サイド歯車310→かさ歯車311→自
在継手701→駆動軸702→自在継手703→かさ歯
車704→かさ歯車705→右後輪700。
【0065】すなわち、この装置で双後軸駆動車両の後
方4つ車輪に差動機能を具備させることができる。
【0066】また、図9に示されるような差動装置を用
いて下記のように4つの車輪をそれぞれ駆動してもよ
い。
【0067】差動装置800を、エンジン100から出
力し、変速装置200をへて伝達される動力により駆動
される小かさ歯車204に連結し、下記の4つのコース
(13)、(14)、(15)により4つの車輪に動力
を伝達する。
【0068】(13)遊星キャリヤ801→遊星歯車8
02→サイド歯車803→平歯車804→平歯車805
→右中間車輪400。
【0069】(14)遊星キャリヤ801→遊星歯車8
02→サイド歯車806→かさ歯車807→自在継手5
01→駆動軸502→自在継手503→かさ歯車504
→かさ歯車505→左後輪500。
【0070】(15)遊星キャリヤ801→遊星歯車8
08→サイド歯車809→左中間車輪600。
【0071】(16)遊星キャリヤ801→遊星歯車8
08→サイド歯車810→かさ歯車811→自在継手7
01→駆動軸702→自在継手703→かさ歯車704
→かさ歯車705→右後輪700。
【0072】すなわち、同様に双後軸四輪駆動車両に差
動効果を付与することができる。
【0073】6×4単一後軸四輪駆動車両、たとえば単
一後軸大型トラックに使用するばあい、差動装置を図1
0に示すように、エンジン100の動力は変速装置20
0およびかさ歯車204をへて差動装置900に伝達さ
れ、そして下記の4つのコース(17)、(18)、
(19)、(20)に分別されて各車輪に伝達される。
【0074】(17)遊星キャリヤ901→遊星歯車9
02、903→サイド歯車904→右外輪410。
【0075】(18)遊星キャリヤ901→遊星歯車9
02、903→サイド歯車905→左外輪510。
【0076】(19)遊星キャリヤ901→遊星歯車9
06、907→サイド歯車908→右内輪610。
【0077】(20)遊星キャリヤ901→遊星歯車9
06、907→サイド歯車909→左内輪710。
【0078】または、図11に示されるように、ハウジ
ング内部に重畳包囲するように大小2個の遊星歯車手段
で差動装置を形成して、下記の4つのコース(21)、
(22)、(23)、(24)沿いに分かれて動力をそ
れぞれの車輪に伝達させてもよい。
【0079】(21)遊星キャリヤ911→遊星歯車9
12→サイド歯車913→右外輪410。
【0080】(22)遊星キャリヤ911→遊星歯車9
12→サイド歯車914→左外輪510。
【0081】(23)遊星キャリヤ911→遊星歯車9
15→サイド歯車916→右内輪610。
【0082】(24)遊星キャリヤ911→遊星歯車9
15→サイド歯車917→左内輪710。
【0083】そうすれば、単一後軸四輪車両に差動機能
を備えさせることができる。
【0084】前述の例は本発明の差動装置を、それぞれ
異なるタイプの四輪駆動車両に適用した例である。ま
た、本発明の差動装置はウォーム歯車またはウォームで
組み立てられた歯車セットで実施することもできる。た
とえば、図12に示されるように差動装置3aが形成さ
れて、図6で示される差動装置3に取って代わることが
できる。この差動装置3aを取付けた4×4車両の動力
は次に示す4つのコース(25)、(26)、(2
7)、(28)で各車輪に伝達される。
【0085】(25)遊星キャリヤ30a→遊星交差ウ
ォームセット31a、32a、33a→ウォーム歯車3
31a→自在継手40→駆動軸41→自在継手42→右
前輪4。
【0086】(26)遊星キャリヤ30a→遊星交差ウ
ォームセット31a、32a、33a→ウォーム歯車3
21a→かさ歯車322a→自在継手50→駆動軸51
→自在継手52→かさ歯車53→かさ歯車54→自在継
手55→駆動軸56→自在継手57→左後輪5。
【0087】(27)遊星キャリヤ30a→遊星交差ウ
ォームセット34a、35a、36a→ウォーム歯車3
51a→自在継手60→駆動軸61→自在継手62→左
前輪6。
【0088】(28)遊星キャリヤ30a→遊星交差ウ
ォームセット34a、35a、36a→ウォーム歯車3
61a→かさ歯車362a→自在継手70→駆動軸71
→自在継手72→かさ歯車73→かさ歯車74→自在継
手75→駆動軸76→自在継手77→右後輪7。
【0089】この差動装置3aは図13に示されるよう
に設計変更することもできる。このものは、咬合する平
歯車が基部に設けられたウォームセットで形成された遊
星歯車で伝動するものである。
【0090】図14に示されるものは、前記図9に示さ
れる差動装置800にとって代わりうるもう1つの差動
装置800aであって、これを取り付けた6×4双後軸
車両のエンジンの動力は下記の4つのコース(29)、
(30)、(31)、(32)をへて伝達される。
【0091】(29)遊星キャリヤ801a→(基部に
互いに咬合する平歯車を備えた)遊星ウォームセット8
02a、803a→ウォーム歯車804a→右中間車輪
400。
【0092】(30)遊星キャリヤ801a→(基部に
互いに咬合する平歯車を備えた)遊星ウォームセット8
02a、803a→ウォーム歯車805a→かさ歯車8
51a→自在継手501→駆動軸502→自在継手50
3→かさ歯車504→かさ歯車505→左後輪500。
【0093】(31)遊星キャリヤ801a→(基部に
互いに咬合する平歯車を備えた)遊星ウォームセット8
06a、807a→ウォーム歯車808a→左中間車輪
600。
【0094】(32)遊星キャリヤ801a→(基部に
互いに咬合する平歯車を備えた)遊星ウォームセット8
06a、807a→ウォーム歯車809a→かさ歯車8
91a→自在継手701→駆動軸702→自在継手70
3→かさ歯車704→かさ歯車705→左後輪700。
【0095】また、図15に示される差動装置900a
は、図10で示される差動装置900に取って代わりう
るものである。これを取付けた6×4単一後軸車両のエ
ンジンの動力は下記の4つのコース(33)、(3
4)、(35)、(36)に分別して伝達される。
【0096】(33)遊星キャリヤ901a→遊星交差
ウォームセット902a、903a、904a→ウォー
ム歯車905a→右内輪610。
【0097】(34)遊星キャリヤ901a→遊星交差
ウォームセット902a、903a、904a→ウォー
ム歯車906a→左内輪710。
【0098】(35)遊星キャリヤ901a→(基部に
互いに咬合する平歯車を備えた)遊星ウォームセット9
07a、970a→かさ歯車908a→右外輪410。
【0099】(36)遊星キャリヤ901a→(基部に
互いに咬合する平歯車を備えた)遊星ウォームセット9
07a、970a→かさ歯車909a→左外輪510。
【0100】また、図16に示されるように図15の差
動装置900aの遊星交差ウォームセット902a、9
03、904を、咬合する平歯車903aを基部に設け
ているウォームセット902a、903a、904aに
代えたものでもよい。
【0101】前記各実施例から次のようなことが分か
る。本発明の設計概念を運用変化して形成される実施例
はかなり多くあるが、ひとえに同じ理念に基づいてい
る。すなわち、1個の遊星キャリヤを共用する2個の2
つの自由度を有する遊星歯車手段を接合して、1個の3
つの自由度を有する差動装置を組み立てて構成し、かつ
そのうちの一方の遊星歯車手段の両側のサイド歯車を、
車両がカーブ走行するときの最大および最小回転半径で
走行する車輪に連結する。そして、他方の遊星歯車手段
の両側のサイド歯車をそれぞれその他の両方の車輪に連
接して、そのエンジンの動力を常に(右前/左後)と
(左前/右後)の斜向き交差方式で伝達駆動するのであ
る。
【0102】それが6×4単一後軸車両に使用されるば
あいは、(右外/左外)と(右内/左内)の内外別々に
伝動駆動する方式を取る。したがって、いずれかの車輪
が空転またはスリップしても、その他の各車輪は必然的
になおも動力が伝達される。さらに顕著な例として右前
輪および左後輪があるいは左前輪および右後輪が一緒に
空転しても、その他の両側の車輪により継続して走行す
ることができ、同じ側の前後の車輪(たとえば左前輪お
よび左後輪、または右前輪および右後輪)が同時に宙に
浮いたときに始めて動力が失効される。このような状態
は正常のドライブでは生じないものである。ちなみに、
同じ側の前後の車輪が同時に宙に浮くことは、通常車両
が転覆したことを意味し、もはや動力が必要でないとき
であろう。
【0103】
【発明の効果】前述のように、本発明は、新しい設計理
念により、従来の四輪駆動車両における三組の2つの自
由度を有する差動器を装備しなければならないものを簡
単化して、一組の3つの自由度を有する差動装置を装備
すれば四輪駆動車両の各車輪にそれぞれ個別に駆動力を
与えることができるようにしたので製造コストを低減
し、かつ差動装置に鎖錠装置を設けなくても、従来の四
輪駆動車両における中央および後軸差動器に鎖錠装置を
付設したと同様な効果を保たせることができるため、結
果的に動力の伝達機能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における差動装置の一実施例を示す構造
説明図である。
【図2】4×4四輪駆動車両のカーブ走行時における車
輪の走行軌跡説明図である。
【図3】6×4双後軸四輪駆動車両のカーブ走行時にお
ける車輪の走行軌跡説明図である。
【図4】6×4単一後軸四輪駆動車両のカーブ走行時に
おける車輪の走行軌跡説明図である。
【図5】本発明における他の実施例における差動装置の
説明図である。
【図6】図1の差動装置を4×4駆動車両に適用した説
明図である。
【図7】図5の差動装置を4×4駆動車両に適用した説
明図である。
【図8】図1の差動装置を6×4双後軸車両に適用した
説明図である。
【図9】図5の差動装置を6×4双後軸車両に適用した
説明図である。
【図10】図1の差動装置を6×4単一後軸車両に適用
した説明図である。
【図11】図5の差動装置を6×4単一後軸車両に適用
した説明図である。
【図12】本発明におけるさらに他の実施例における差
動装置を4×4駆動車両に適用した説明図である。
【図13】図12の差動装置を設計変更した実施例の説
明図である。
【図14】本発明におけるさらに他の実施例における差
動装置を6×4双後軸車両に適用した説明図である。
【図15】本発明におけるさらに他の実施例における差
動装置を6×4単一後軸車両に適用した説明図である。
【図16】図15の差動装置を設計変更した実施例の説
明図である。
【図17】従来の差動器の構造説明図である。
【符号の説明】
a 第1の遊星歯車手段における太陽歯車 a1 太陽歯車aの回転軸 b 第1の遊星歯車手段におけるサイド歯車 b1 サイド歯車bの回転軸 c 第2の遊星歯車手段における太陽歯車 c1 太陽歯車cの回転軸 d 第2の遊星歯車手段におけるサイド歯車 d1 サイド歯車dの回転軸 K 遊星キャリヤ P1 第1の遊星歯車手段における遊星歯車セット P2 第2の遊星歯車手段における遊星歯車セット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに取り付けられた変速機の伝動
    軸の出力端に咬合する内歯歯車と中空ハウジングとを一
    体にして車軸周りを回転する共用の遊星キャリヤが形成
    され、前記ハウジング内部に前記遊星キャリヤを共用す
    る2組の遊星歯車手段が左右対称で、かつ同心状に軸支
    され、前記遊星歯車手段のうちの第1の遊星歯車手段の
    第1の太陽歯車およびサイド歯車の各回転軸は、車両が
    カーブする際に最大半径および最小半径で回転する車輪
    に連結され、ならびに前記遊星歯車手段のうちの第2の
    遊星歯車手段の太陽歯車およびサイド歯車の各回転軸は
    他の両車輪に連結され、前記回転軸により四つの車輪を
    個別に同時に駆動できるようにしてなるフルタイム四輪
    駆動車両の差動装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の遊星歯車手段の遊星歯車セッ
    ト両側に咬合する太陽歯車およびサイド歯車の回転軸は
    それぞれ前記ハウジング両側壁より伸出させられて車両
    の右前輪および左後輪に連結され、前記第2の遊星歯車
    手段の遊星歯車セットに咬合する太陽歯車およびサイド
    歯車の回転軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁より伸出
    させられて車両の左前輪および右後輪に連結され、4×
    4車両に使用されるようにしてなる請求項1記載のフル
    タイム四輪駆動車両の差動装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の遊星歯車手段の太陽歯車およ
    びサイド歯車の回転軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁
    より進出させられて車両の右中間車輪および左後輪に連
    結され、前記第2の遊星歯車の太陽歯車およびサイド歯
    車の回転軸はそれぞれ前記ハウジング両側壁より伸出さ
    せられて車両の左中間車輪および右後輪に連結され、6
    ×4双後輪車両に使用されるようにしてなる請求項1記
    載のフルタイム四輪駆動車両の差動装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の遊星歯車手段の太陽歯車およ
    びサイド歯車の回転軸は前記ハウジング両側壁より伸出
    させられて右外輪および左外輪に連結され、前記第2の
    遊星歯車手段の太陽歯車およびサイド歯車の回転軸はそ
    れぞれ前記ハウジング両側壁より伸出させられて右内輪
    および左内輪に連結され、6×4単一後軸車両に使用さ
    れるようにしてなる請求項1記載のフルタイム四輪駆動
    車両の差動装置。
  5. 【請求項5】 前記遊星キャリヤを共用する前記2組の
    遊星歯車手段を、大小2組に二重に囲むように接合して
    なる請求項1記載のフルタイム四輪駆動車両の差動装
    置。
  6. 【請求項6】 前記各遊星歯車手段およびサイド歯車
    を、ウォームおよびウォーム歯車で構成してなる請求項
    1記載のフルタイム四輪駆動車両の差動装置。
JP32045092A 1992-11-30 1992-11-30 フルタイム四輪駆動車両の差動装置 Pending JPH06239160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008037421A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Getrag Driveline Systems Gmbh ドライブトレーン用アクスルドライブユニット
CN102806845A (zh) * 2011-06-02 2012-12-05 黄贤荣 全时八轮驱动车辆差速传动***

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