JPH06237977A - 複合脱臭剤の製造方法 - Google Patents

複合脱臭剤の製造方法

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JPH06237977A
JPH06237977A JP50A JP3070793A JPH06237977A JP H06237977 A JPH06237977 A JP H06237977A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 3070793 A JP3070793 A JP 3070793A JP H06237977 A JPH06237977 A JP H06237977A
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Tamio Noda
多美夫 野田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸性、中性及び塩基性の悪臭原因物質の脱
臭、特に、CH3CHO、CH3SH、NH3 の脱臭性能に優れた複
合脱臭剤の製造方法を提供する。 【構成】 活性炭粒子に所要量の水溶性有機バインダー
を添加した混練物を成形し、この成形物に鎖状珪酸マグ
ネシウム微粉末の懸濁液を塗着して被覆し、この被覆成
形物を非酸化性雰囲気で加熱焼成し、得られた焼結成形
物に金属塩とヒドラジンの混合水溶液を含浸せしめる
か、又は活性炭粒子と鎖状珪酸マグネシウム微粉末に水
を添加した混練物を成形し、この成形物を非酸化性雰囲
気で加熱焼成し、得られた焼結成形物に金属塩とヒドラ
ジンの混合水溶液を含浸せしめて複合脱臭剤を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性、中性及び塩基性
の悪臭原因物質の脱臭、特に、アセトアルデヒド(CH3CH
O)、トリメチルアミン(CH3SH) 、アンモニア(NH3) の脱
臭性能に優れた複合脱臭剤の製造方法に関する。この複
合脱臭剤は、例えば、空気清浄化用フィルター、水の浄
化用フィルター等に効果的に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】空気等の気体又は河川等の液体中には、
しばしば、複数の悪臭原因物質が介在している。このよ
うな流体中の悪臭原因物質の除去手段として従来から各
種の脱臭剤が研究されてきた。昔から一般的に知られて
いる脱臭剤として活性炭がある。この活性炭はその比表
面積が大きいので、脱臭剤や水の浄化用に用いられてい
る。しかし、活性炭の吸着特性を高めるために、その粒
度を小さくすると活性炭粒子群の通気、通液抵抗が大き
くなり、処理対象の空気や水を循環させるエネルギーの
消費量が大きくなるという欠点がある。
【0003】前記活性炭粒子の通気、通液性の問題を解
決する手段として、活性炭粒子に、例えば、水溶性有機
バインダーを添加して可塑性を付与し、これをハニカム
形状に加圧成形したり、又は流動性を付与し、これをウ
レタンフォームに塗布した構造体とすることにより通
気、通液性を改善する方法などが用いられてきた。しか
し、前記したような活性炭構造体はその通気、通液性は
改善されるが、活性炭の成形又は保形に必須の水溶性有
機バインダーにより各活性炭粒子の微細気孔の相当部分
が閉塞されるため、これらの活性炭構造体には、活性炭
の持つ高比表面積という本来の特性が損なわれ、吸着性
能が落ちるという問題があった。
【0004】また、活性炭の微細粒子は燃え易く、特
に、空気の流れがある場所では何らかの着火原因は火災
をもたらすという危険性が高いという欠点がある。更
に、活性炭はアンモニアやアルデヒド類などの親水性悪
臭原因物質に対する吸着力が弱いという問題があり、例
えば、特開昭56−53744号公報に開示されている
ように、活性炭に化学反応性の高いアニリンを添着させ
て除去性能を改善したり、特開昭56−95319号公
報に開示されているように、フェニルフドラジンと化学
反応させて除去性能を高めたりする等の手段がとられて
きた。しかし、本発明者の知見によれば、化学反応物質
自体の悪臭が問題となったり、使用する化学物質の活性
維持が困難で寿命が短い等の弱点があり、これらも根本
的な解決とはなり難かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、硫化水素、メ
チルメルカプタン等の酸性悪臭原因物質、アセトアルデ
ヒド、ホルムアルデヒド、ピリジン等の中性悪臭原因物
質及びアンモニア、トリメチルアミン等の塩基性の悪臭
原因物質の脱臭機能を兼ね備え、特に、従来の脱臭剤で
充分に脱臭できていなかった、アセトアルデヒド(CH3CH
O)、トリメチルアミン(CH3SH) 、アンモニア(NH3) の脱
臭性能に優れた脱臭剤とするには、特有の脱臭機能を有
する脱臭剤を有機的かつ経済的に複合することが望まれ
る。
【0006】また、脱臭組成物を通気、通液性の良い構
造体とし、かつその保形のために使用する水溶性有機バ
インダー等の吸着性能を阻害する物質を残留させないで
所望の強度を有する構造体となし、しかも、流体中に溶
出せず、遅燃性もしくは難燃性であることが望まれてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、活性炭
粒子に所要量の水溶性有機バインダーを添加した混練物
を成形し、この成形物に鎖状珪酸マグネシウム微粉末の
懸濁液を塗着して被覆し、この被覆成形物を非酸化性雰
囲気で加熱焼成し、得られた焼結成形物に金属塩とヒド
ラジンの混合水溶液を含浸せしめて複合脱臭剤を製造す
る方法が提供される。
【0008】本発明に従えば、また、活性炭粒子と鎖状
珪酸マグネシウム微粉末に水を添加した混練物を成形
し、この成形物を非酸化性雰囲気で加熱焼成し、得られ
た焼結成形物に金属塩とヒドラジンの混合水溶液を含浸
せしめて複合脱臭剤を製造する方法が提供される。
【0009】また本発明の第二の態様では、前記混練物
の成形物に、更に鎖状珪酸マグネシウム微粉末の懸濁液
を塗着して被覆することによって所望の複合脱臭剤を製
造することもできる。
【0010】
【作用】鎖状珪酸マグネシウム、例えばセピオライト、
パリゴルスカイト等の構造はタルク(滑石)の小片を煉
瓦積みした状態の繊維状構造を呈しており、これらは比
表面積が 200〜300m3/g の天然鉱物で、例えば、セピオ
ライトは約 200オングストロームの細孔を多数保有して
おり、また、パリゴルスカイトはセピオライトより若干
小さい細孔を多数保有している。本発明者はこれらの鎖
状珪酸マグネシウムが比較的低温の焼成温度において焼
結性を有し、かつ通気性を保つ点に着目した。
【0011】また、金属塩とヒドラジンの反応生成物に
ついて脱臭性能を試験したところ、その中で、Ni、Al、
Zn及びTiの一種あるいはそれ以上の金属塩(例えば、硫
酸塩、塩酸塩、リン酸塩などの無機塩)水溶液とヒドラ
ジンとを反応させて生成した金属塩ヒドラジンの複塩を
乾燥して得られる組成物の脱CH3CHO性能、脱NH3 性能が
優れていることに着目した。
【0012】ヒドラジンは還元力の強い、反応性の高い
物質であり、また、自己分解性も強く自然にNH3 やN2
H2、H2O 等に分解、あるいは酸化されてしまう物質であ
るが、金属塩との複塩とすることにより化学的に安定性
を増し、より強い活性を持つガス類と反応するまでヒド
ラジンを安定化させることができる。より強い活性を持
つガス類としては、例えば、CH3CHO等のアルデヒド類が
あり、ヒドラジンとの化学吸着力が強いため複塩に取り
込まれてしまい、空気等の清浄化が可能となる。金属塩
及びヒドラジンの含浸量については特に制限はないが、
金属塩とヒドラジンとの複塩として活性炭粒子に対し、
10〜30重量%(更に好ましくは15〜25重量%)(乾燥
時)含浸させるのが好ましい。また含浸させる際の水溶
液中の濃度はできるだけ多く溶解させるのが好ましい
が、実際には溶解量に限界があるので、 0.5〜1モル/
リットル程度とする。
【0013】即ち、本発明の第一の態様によれば、活性
炭粒子に所要量の水溶性有機バインダー(例えばメチル
セルロース系などの任意の水溶性有機バインダーを使用
できる)を添加した混練物を成形するので、加圧成形時
などに要求される可塑性は確実に得られる。なお、水溶
性有機バインダーの配合量には特に限定はないが、結合
効果の発揮や活性炭の作用効果への悪影響などを考慮し
て活性炭に対して約15〜25重量%とするのが好ましい。
次に、この活性炭成形物に鎖状珪酸マグネシウム微粉末
の懸濁液を塗着して被覆し、この被覆成形物を非酸化性
雰囲気で加熱焼成されるので、活性炭粒子の成形及び保
形のために添加した前記水溶性有機バインダーは分解焼
出して残存せず、従来技術のように、活性炭粒子の細孔
が閉塞されることはない。また被覆材である鎖状珪酸マ
グネシウム微粉末は焼結され、この焼結皮膜で活性炭成
形物を挟持する保形強度のある構造物となる。この構造
物は耐水性及び難燃性を具備し、活性炭本来の色相が鎖
状珪酸マグネシウムの色相に改善できるという特長もあ
る。
【0014】本発明では、更に、前記焼結成形物に金属
塩とヒドラジンの混合水溶液を含浸させるので、焼結成
形物の表面及び細孔に金属塩とヒドラジンの複塩が保持
され、活性炭で脱臭されない親水性悪臭原因物質、例え
ば、CH3CHO、NH3 等に優れた脱臭機能が付加される。
【0015】また、本発明の第二の態様では、活性炭粒
子と鎖状珪酸マグネシウム微粉末に水を添加した混練物
を成形するので、加圧成形時などに要求される可塑性は
確実に得られる。次に、この成形物は非酸化性雰囲気で
加熱焼成されるので、活性炭粒子間に介在する鎖状珪酸
マグネシウム微粒子相互が焼結し、成形状態を保持する
強度を発現し、また、この構造物は耐水性及び遅燃性を
具備する。本発明では、更に、得られた焼結成形物に金
属塩とヒドラジンの混合水溶液を含浸させるので、焼結
成形物の表面及び細孔に金属塩とヒドラジンの複塩が保
持され、活性炭で脱臭されない親水性悪臭原因物質に優
れた脱臭機能が付加される。
【0016】更に、本発明の第二の態様では、活性炭粒
子と鎖状珪酸マグネシウム微粉末に水を添加した混練物
の成形物に鎖状珪酸マグネシウム微粉末の懸濁液を塗着
して被覆し、この被覆成形物を非酸化性雰囲気で加熱焼
成する。このため、活性炭粒子間に介在する鎖状珪酸マ
グネシウム微粒子相互が焼結し、成形状態を保持する強
度と、焼結皮膜で活性炭成形物を挟持する保形強度を有
する構造体となる。鎖状珪酸マグネシウム微粉末の塗着
量には特に限定はないが、活性炭粒子に対し20〜80重量
%程度とするのが好ましい。また、活性炭本来の色相が
鎖状珪酸マグネシウムの色相に改善できるという特長も
ある。
【0017】本発明で使用する前記活性炭粒子として
は、後述する成形体の形状及びその成形体の壁厚によっ
て異なるが、一般には、その粒度は1mm以下とするのが
好ましく、例えば、ハニカム形状等の成形体とする場
合、その壁厚が薄くなるほど、その成形性を確保するた
めに活性炭粒子は粒度が、例えば 0.1mm以下(平均粒径
0.05mm)のような微細化活性炭粒子を使用するのが好ま
しい。なお、活性炭粒子の変形例としては、繊維状活性
炭を使用することができる。前記活性炭粒子を単独に成
形する場合には、成形性と成形後焼成処理するまでの保
形性を確保するために、水溶性有機バインダーを添加、
混練して必要な可塑性及び保形性を得る。
【0018】本発明で使用する前記鎖状珪酸マグネシウ
ム微粉末の粒度には特に限定はないが、その使用形態に
よって異なるが、前述したように活性炭粒子の成形物に
塗着する場合には、鎖状珪酸マグネシウムの積層皮膜を
形成するのに適した粒度、例えば 0.1mm以下(平均粒径
0.05mm)の微粉末とするのが好ましい。また、前述した
ように活性炭粒子と混合する場合には、活性炭粒子と同
等もしくはそれ以下の微粉末とするのが好ましい。
【0019】前記鎖状珪酸マグネシウムはその産地によ
ってその性状が異なり、例えば塊状で産出する鎖状珪酸
マグネシウム塊は粉砕加工した際に発生する 0.1mm以下
の微粒子を選択使用するのが経済的である。また粘土状
の形態で産出する鎖状珪酸マグネシウムは、例えば1〜
2μmの超微粉を含有しており、前記したように鎖状珪
酸マグネシウムの使用形態によって、これを単独使用し
たり、又は前記粉砕した 0.1mm以下の微粉末と所望の割
合に配合して使用することができる。
【0020】前記鎖状珪酸マグネシウム微粉末の量は、
その使用形態によって異なるが、前述したように活性炭
粒子の成形物に塗着した鎖状珪酸マグネシウム微粉末の
焼結皮膜で活性炭成形体の強度を確保する場合は、活性
炭成形体に対して40〜50重量%程度とすることが好まし
く、この塗着層は複数層とすることが強度的に好まし
い。
【0021】また、前述したように活性炭粒子と混合し
た鎖状珪酸マグネシウム微粉末の焼結体で成形体の強度
を確保する場合には、その構造強度が塗着皮膜の場合よ
り強いので鎖状珪酸マグネシウム微粉末の量を少なくす
ることができ、活性炭構造体に対して20〜30重量%とす
るのが好ましい。また、前記活性炭粒子と鎖状珪酸マグ
ネシウム微粉末を混合使用し、この成形物に更に鎖状珪
酸マグネシウム微粉末の懸濁液を塗着する場合には、こ
の薄く塗着した皮膜は活性炭構造体の表面色相を改善
し、鎖状珪酸マグネシウムの乾燥物の色相である白色と
することができる。
【0022】前記成形体の形状としては、粒子状、板
状、紐状、網状又はハニカム状などの任意の形状とする
ことができる。この成形物の成形性は活性炭粒子に添加
する水溶性有機バインダー又は鎖状珪酸マグネシウムに
添加する水等の可塑剤の添加量によって確保される。こ
れらの水溶性有機バインダー又は可塑剤は、成形物の非
酸化性雰囲気、例えば還元性雰囲気又は窒素ガス等の中
性雰囲気での加熱焼成処理時に蒸発逸散し、その後に残
る空所が成形体の通気、通液性に寄与する。
【0023】前記成形物の加熱焼成処理温度は 400〜 6
00℃とすることが好ましく、 400℃未満であると鎖状珪
酸マグネシウム微粉末の焼結が不十分となり、所望の強
度が確保されないおそれがある。 600℃を超えると鎖状
珪酸マグネシウムの細孔が閉塞し、通気、通液性を低下
するおそれがある。
【0024】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を説明するが、
本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないこ
とは言うまでもない。
【0025】実施例1 粒径が 0.1mm以下の活性炭粉末と 0.1mm以下のセピオラ
イト粉末とを20重量部対80重量部の割合で配合し水で混
練してハニカムを製造し、それを40℃で2時間、 100℃
で4時間乾燥した後、窒素雰囲気下に 400℃〜 500℃で
3時間加熱焼成してハニカムを製造した。このハニカム
の形状は断面が 1.5mm×1.5mm の空間を並べた格子状の
構造で壁厚は約0.2mm 、空孔数は42×80=3360個、全体
の大きさは約80mm×100mm で、厚さは20mm、重さは焼成
後で約83〜95gであった。
【0026】前記焼成成形体を、硫酸アルミニウムとヒ
ドラジンとをそれぞれ 0.5モル/リットル溶解した水溶
液に10分間浸漬した後、 100℃で3時間乾燥して、脱臭
剤とした。この水溶液の含浸による重量増加率は8〜10
重量%であった。比較のために、活性炭粒子を水溶性有
機バインダー(ユケン工業(株)製メチルセルロース系
バインダー、セランダー430MK )と水を混練して成形し
た活性炭ハニカムも製造した。その構造及び寸法は前記
ハニカムと同様とし、その重量は約85gであった。
【0027】上で得られたそれぞれの脱臭剤ハニカムの
吸着脱臭性能を比較するために脱NH 3 、脱CH3CHO及び脱
CH3SH 性能を評価し、その結果を表1に示した。脱臭試
験装置は図1に示した構造のもので、内容積は1m3、循
環ファンの風量は約 400リットル/分であった。 NH3
初期濃度は50ppm 、CH3CHOの初期濃度は20ppm 、CH3SH
の初期濃度は20ppm に調整した。脱臭率の測定は10分、
20分及び30分の3回実施したが、表には30分の到達値の
みを示した。比較例の活性炭ハニカムに対し、本発明品
の複合脱臭剤ハニカムは活性炭の総重量は相対的に小さ
くなっているにも拘わらず、焼成温度に関係無く、脱CH
3SH 性能が大きく改善されている。また、硫酸アルミニ
ウムとヒドラジンの水溶液を含浸させた本発明の複合脱
臭剤ハニカムは脱NH3 及び脱CH3CHO性能が著しく改善さ
れていることが明らかである。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2 粒径が 0.1mm以下の活性炭粉末に水溶性有機バインダー
(ユケン工業(株)製メチルセルロース系バインダー、
セランダー430MK )を約20重量%配合して活性炭のハニ
カムを製造した。この活性炭のハニカム成形物に、 0.1
mm以下のセピオライト粉末を水と混練してコーティング
した。それを40℃で2時間、 100℃で4時間乾燥した
後、窒素雰囲気下で 400℃〜 600℃で3時間加熱焼成し
た。このハニカムの形状は断面が4mm×4mmの空間を並
べた格子状の構造で、壁厚は約1mm、空孔数は16×20=
320個、全体の大きさは約80mm×100mm で、厚さは20m
m、重さはセピオライトをコーティングして焼成したも
のが約83〜95g、比較例として、活性炭に前記水溶性有
機バインダーを添加、成形して固めただけのハニカムは
約80gであった。これらの焼成成形体を硫酸アルミニウ
ムとヒドラジンとをそれぞれ 0.5モル/リットル溶解し
た水溶液に10分間浸漬し、その後 100℃で3時間乾燥し
て脱臭剤を得た。
【0030】上で得られたそれぞれの脱臭剤ハニカムの
吸着性能を比較するために、脱NH3、脱CH3CHO及び脱CH3
SH 性能を評価し、その結果を表2に示した。脱臭試験
装置は図1に示した構造のもので、内容積は1m3、循環
ファンの風量は約 400リットル/分であった。 NH3の初
期濃度は50ppm 、CH3CHOの初期濃度は20ppm 、CH3SHの
初期濃度は20ppm に調整した。脱臭率の測定は10分、20
分及び30分の3回実施したが、表には30分の到達値のみ
を示した。
【0031】表2の結果から、本発明の複合脱臭剤はセ
ピオライトのコーティング量と焼成温度によって差があ
るが、比較例の活性炭ハニカムに対して脱CH3SH 性能が
大きく改善されていることが明らかである。また、硫酸
アルミニウムとヒドラジンの水溶液を含浸させた本発明
の複合脱臭剤は脱NH3 及び脱CH3CHO性能が著しく改善さ
れている。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吸着脱臭力と通気、通液性が大きく、かつ耐火災性のよ
い複合脱臭剤を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における本発明の複合脱臭剤の脱臭性能
を評価する試験装置の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1…密閉容器 2…循環ファン 3…脱臭剤評価試料 4…ガス導入口 5…ガスサンプル採取口 6…ガス循環の方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭粒子に水溶性有機バインダーを添
    加した混練物を成形し、この成形物に鎖状珪酸マグネシ
    ウム微粉末の懸濁液を塗着して被覆し、この被覆成形物
    を非酸化性雰囲気で加熱焼成し、得られた焼結成形物に
    金属塩とヒドラジンの混合水溶液を含浸せしめて複合脱
    臭剤を製造することを特徴とする複合脱臭剤の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 活性炭粒子と鎖状珪酸マグネシウム微粉
    末に水を添加した混練物を成形し、この成形物を非酸化
    性雰囲気で加熱焼成し、得られた焼結成形物に金属塩と
    ヒドラジンの混合水溶液を含浸せしめて複合脱臭剤を製
    造することを特徴とする複合脱臭剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記混練物の成形物に鎖状珪酸マグネシ
    ウム微粉末の懸濁液を塗着して被覆することを特徴とす
    る請求項2記載の複合脱臭剤の製造方法。
JP50A 1993-02-19 1993-02-19 複合脱臭剤の製造方法 Withdrawn JPH06237977A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005305268A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Fuji Industrial Co Ltd レンジフードファン用脱臭材及びその脱臭材を具備するレンジフードファン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005305268A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Fuji Industrial Co Ltd レンジフードファン用脱臭材及びその脱臭材を具備するレンジフードファン

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