JPH06222150A - 粒子加速器のスクリーンモニタ - Google Patents

粒子加速器のスクリーンモニタ

Info

Publication number
JPH06222150A
JPH06222150A JP1287093A JP1287093A JPH06222150A JP H06222150 A JPH06222150 A JP H06222150A JP 1287093 A JP1287093 A JP 1287093A JP 1287093 A JP1287093 A JP 1287093A JP H06222150 A JPH06222150 A JP H06222150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screen
frame
red
light
particle accelerator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1287093A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoharu Marushita
元治 丸下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP1287093A priority Critical patent/JPH06222150A/ja
Publication of JPH06222150A publication Critical patent/JPH06222150A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Particle Accelerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 粒子加速器のビームライン9にスクリーン2
0を進入退出可能に設ける。スクリーンの素材として
は、放射光の照射点が発熱して赤熱するカーボンやタン
グステン等の高融点材料からなる成形板を用いる。スク
リーンを回転させて放射光の光軸に対して傾斜させるよ
うにし、また、スクリーンを水冷構造のフレーム23に
取り付けてそのフレームの前面側を傾斜面26とするこ
とが好ましい。 【効果】 高エネルギの放射光が照射されても照射点が
溶けることなく発熱して赤熱し、赤熱した位置を観察す
ることで放射光の位置を明瞭にモニタし得る。スクリー
ンを回転させることで照射点の赤熱の程度を調節し得
る。水冷構造のフレームによりフレームとスクリーンの
過熱を防止できるとともに冷却能力を調節することによ
っても照射点の赤熱の程度を調節し得る。フレームの前
面側を傾斜面とすることでフレームの熱損傷も自ずと防
止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シンクロトロン等の粒
子加速器のビームラインに設けられるスクリーンモニタ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、直径が10m以下の比較的小型の
粒子加速器としてシンクロトロンが開発されつつあり、
そのようなシンクロトロンから放射される放射光である
シンクロトロン放射光(SOR光)を利用して、たとえ
ば超LSIの製造、医療分野における診断、分子解析、
構造解析等の様々な分野への適用が期待されている。
【0003】図4は小型シンクロトロンの概要を示すも
のであって、電子銃等の電子発生装置1で発生させた電
子ビームを直線加速器(ライナック)2で光速近くに加
速し、偏向電磁石3で偏向させてインフレクタ4を介し
て蓄積リング5に入射する。蓄積リング5に入射した電
子ビームは高周波加速空洞6によりエネルギを与えられ
ながら収束電磁石7で収束され、偏向電磁石8で偏向さ
れて蓄積リング5内を周回し続ける。そして、偏向電磁
石8で偏向される際にSOR光Sが発生し、それが光取
り出しラインであるビームライン9を通してたとえば露
光装置10に出射されて利用されるのである。
【0004】上記のような粒子加速器においては、SO
R光Sがビームライン9中の所定の軌道を通るかどうか
を運転開始当初にモニタする必要があり、そのためのス
クリーンモニタをビームライン9の要所に設置するよう
にしている。
【0005】図5は従来一般に採用されているスクリー
ンモニタの一例を示すものである。これは、ビームライ
ン9に対して所定角度傾斜するようなスクリーン15
を、ビームライン9内に進入かつ退出させるべく昇降自
在(図5においては紙面の表裏方向に移動自在)に設け
るとともに、そのスクリーン15の側方にカメラ16を
スクリーン15側に向けて設けた構成のものである。ス
クリーン15としては、ガラス等の基板の表面に蛍光物
質を塗布してたとえば図6に示すような目盛を縦横に付
したものが一般的である。
【0006】上記のスクリーンモニタによりSOR光S
の光軸のモニタを行う際には、スクリーン15を降下さ
せて図5に示すようにビームライン9中に配置したうえ
で、ビームライン9の上流側からSOR光Sをスクリー
ン15の表面に対して照射する。すると、SOR光Sが
照射された位置が蛍光を発して光るので、その位置をビ
ューポート17を通してカメラ16により観測すること
でSOR光Sの実際の光軸を確認し、それに基づいて必
要に応じて光軸修正等を行うのである。そのような作業
が終了した後には、スクリーン15を引き上げてビーム
ライン9内から退出させ、通常運転に移行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なスクリーン15にSOR光Sが照射されると、その照
射点はSOR光Sの熱エネルギを受けて高温になるもの
である。そして、図4に示したような小型シンクロトロ
ンにおいてはSOR光のエネルギはさほど大きなもので
はないので、上述したように基板に蛍光物質を塗布した
形態のスクリーン15を用いることで何等支障がない
が、そのようなスクリーン15をSOR光のエネルギが
きわめて大きい大型の粒子加速器にそのまま適用した場
合には、照射点の温度が基板の融点を越えてしまってス
クリーン15が局部的に溶けてしまう懸念がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、優れた耐熱性を有していて大型の粒子加速器にも適
用し得るスクリーンモニタを提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子加速器の
ビームラインを通して取り出す放射光をモニタするべ
く、放射光が照射されるスクリーンをビームラインに対
して進入退出可能に設けた構成のスクリーンモニタであ
って、前記スクリーンを、放射光が照射されるとその照
射点が発熱して赤熱するカーボンやタングステン等の高
融点材料を素材とする成形板により形成したことを特徴
とするものである。この場合、前記スクリーンを放射光
の光軸に対して傾斜させるべくビームライン中において
回転可能とすることが好ましく、また、前記スクリーン
を水冷構造のフレームに取り付けるとともに、そのフレ
ームの放射光が照射される側の表面を放射光の光軸に対
して傾斜する傾斜面とすることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明のスクリーンモニタにおいては、スクリ
ーンの素材として高融点材料たとえばカーボンやタング
ステン等の融点が3,000℃以上の材料からなる成形
板が用いられていて、そのスクリーンに放射光が照射さ
れると照射点が溶けることなく発熱して赤熱するので、
赤熱した位置を観察することで放射光の位置をモニタす
る。この際、スクリーンを回転させて放射光の光軸に対
して傾斜させれば、放射光の照射面積が変化してスクリ
ーンへの入熱量が変化し、赤熱の程度を調節し得る。ま
た、スクリーンを水冷構造のフレームに取り付けること
によりフレーム自身およびスクリーンの過熱を防止でき
るとともに、冷却能力を調節することによってもスクリ
ーンの温度したがって赤熱の程度を調節し得る。さら
に、フレームの前面側を傾斜面としておくことによりフ
レームに対する放射光の照射面積が拡大されて熱負荷が
自ずと低減し、フレームの熱損傷が防止される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図3を参照し
て説明する。本実施例のスクリーンモニタは、図3に示
すようにスクリーン20をビームライン9中に配置して
SOR光Sを照射し、その照射位置を、外部に設けたカ
メラ21によりビューポート22を通して斜め前方から
観察することでSOR光をモニタするようにされてい
る。
【0012】本実施例におけるスクリーン20は、融点
がきわめて高い材料、たとえばカーボン(融点は3,7
00℃)やタングステン(同、3,410℃)等を素材
とする成形板により形成されていて、このスクリーン2
0は、高エネルギのSOR光Sが照射されても照射点が
発熱して赤熱するのみで溶けてしまうようなことがない
ものとされている。
【0013】上記のスクリーン20は、図1および図2
に示すように矩形枠状のフレーム23に取り付けられ、
そのフレーム23の上部にはビームライン9を貫通して
いる軸体24が接続されている。軸体24は、図示を略
した適宜の駆動機構により自身の長手方向(上下方向)
に昇降するとともに自身の軸線を中心として回転するよ
うにされており、軸体24を昇降させることでフレーム
23とともにスクリーン20をビームライン9中に進
入、退出させるとともに、軸体24を回転させることで
スクリーン20の向きを変えてSOR光Sの光軸に対し
て傾斜させることができるようになっている。
【0014】また、上記のフレーム23は銅等の耐熱性
を有する金属により形成されているとともに図2に示す
ように冷却水流路25を有する水冷構造とされたもの
で、冷却水を強制循環させることでフレーム23および
スクリーン20を冷却してそれらの過熱を防止するよう
になっている。さらに、フレーム23の前面側すなわち
SOR光Sが照射される側の表面は、SOR光Sの光軸
に対して傾斜している傾斜面26とされている。それら
傾斜面26の光軸に対する傾斜角度θは10°程度に設
定すると良い。
【0015】上記構成のスクリーンモニタでは、スクリ
ーン20がカーボンやタングステン等の高融点材料によ
り形成されているので、高エネルギのSOR光Sが照射
されても溶けてしまうようなことがないことはもとよ
り、照射点が赤熱して発光することからカメラ21によ
る観察を明瞭に行なうことができる。
【0016】そして、通常は図3(a)に示すようにス
クリーン20をSOR光Sの光軸に対して直交させた状
態で配置することが良いが、必要に応じて、たとえばS
OR光Sの強度が低いために照射点がさほど高温になら
ずに赤熱温度に達しないような場合には、軸体24を回
転させることで図3(b)に示すようにスクリーン20
の向きをSOR光Sの光軸に対して傾斜させるようにし
ても良い。このようにすれば、スクリーン20に対する
SOR光Sの照射面積が拡大し、それによってスクリー
ン20への入熱量が増大して(換言すれば透過量が低減
して)照射点の温度が高まり、より赤熱し易くなる。ま
た、照射点が十分に赤熱しないような場合には、フレー
ム23に循環供給する冷却水の水量や水温を調節して冷
却能力を低減させることによっても、フレーム23およ
びスクリーン20の温度を上昇させて照射点を赤熱させ
ることが可能である。
【0017】さらに、上記のスクリーンモニタでは、フ
レーム23の前面側を傾斜面26としているので、フレ
ーム23の熱損傷をも有効に防止できるものである。す
なわち、スクリーン20を昇降させた際にはごく短時間
ではあるもののSOR光Sがフレーム23に照射されて
しまうことが避けられないので、SOR光Sが高エネル
ギの場合にはフレーム23が局部的に溶けてしまうこと
が懸念される。このため、上記のスクリーンモニタでは
フレーム23を水冷構造として強制水冷するのみなら
ず、フレーム23の前面側を傾斜面26としておくこと
によりフレーム23に対するSOR光Sの照射面積が自
ずと拡大されるようになっており、それによって単位面
積当たりの熱負荷が低減してフレーム23の過熱が抑制
されるようになっている。なお、スクリーン20を昇降
させる際に図3(b)に示すようにスクリーン20を傾
斜させれば、フレーム23に対するSOR光Sの照射面
積は上下方向のみならず水平方向にも拡大することにな
るので、少なくともスクリーン20を昇降させる際には
そのように傾斜させることが好ましい。
【0018】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明によれ
ば、スクリーンの素材としてカーボンやタングステン等
の高融点材料からなる成形板を採用したので、高エネル
ギの放射光が照射されてもスクリーンが溶けてしまうよ
うなことのない優れた耐熱性能を有することはもとよ
り、放射光の照射点が赤熱して発光するのでその観察を
明瞭に行なうことができるという効果を奏し、特に大型
粒子加速器に適用して好適である。また、スクリーンを
回転させるように構成することにより、必要に応じてス
クリーンの向きを放射光の光軸に対して傾斜させること
で照射点が赤熱温度になるような調節が可能であり、さ
らに、スクリーンを水冷構造のフレームに取り付けるこ
とによりフレーム自身およびスクリーンを冷却し得てそ
れらの過熱を防止できるとともに、冷却能力を調節する
ことによっても照射点における赤熱の程度が調節可能で
あり、しかもフレームの前面側を傾斜面とすることでフ
レームの熱損傷も有効に防止できるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるスクリーンモニタの概
略構成を示す正面図である。
【図2】同、側面図である。
【図3】同装置の使用状態を示す平面図である。
【図4】小型シンクロトロンの概要を示す平面図であ
る。
【図5】従来一般のスクリーンモニタの使用状態を示す
平面図である。
【図6】同モニタにおけるスクリーンの正面図である。
【符号の説明】
S SOR光(放射光) 9 ビームライン 20 スクリーン 21 カメラ 23 フレーム 24 軸体 25 冷却水流路 26 傾斜面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子加速器のビームラインを通して取り
    出す放射光をモニタするべく、放射光が照射されるスク
    リーンをビームラインに対して進入退出可能に設けた構
    成のスクリーンモニタであって、前記スクリーンを、放
    射光が照射されるとその照射点が発熱して赤熱するカー
    ボンやタングステン等の高融点材料を素材とする成形板
    により形成したことを特徴とする粒子加速器のスクリー
    ンモニタ。
  2. 【請求項2】 前記スクリーンを放射光の光軸に対して
    傾斜させるべくビームライン中において回転可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒子加速器のスクリ
    ーンモニタ。
  3. 【請求項3】 前記スクリーンを水冷構造のフレームに
    取り付けるとともに、そのフレームの放射光が照射され
    る側の表面を放射光の光軸に対して傾斜する傾斜面とし
    たことを特徴とする請求項1または2に記載の粒子加速
    器のスクリーンモニタ。
JP1287093A 1993-01-28 1993-01-28 粒子加速器のスクリーンモニタ Withdrawn JPH06222150A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1287093A JPH06222150A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 粒子加速器のスクリーンモニタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1287093A JPH06222150A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 粒子加速器のスクリーンモニタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06222150A true JPH06222150A (ja) 1994-08-12

Family

ID=11817462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1287093A Withdrawn JPH06222150A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 粒子加速器のスクリーンモニタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06222150A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11238950A (ja) * 1998-02-20 1999-08-31 Kawasaki Heavy Ind Ltd 自由電子レーザ装置設置方法
JP2016035478A (ja) * 2010-04-19 2016-03-17 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ アイソトープ生成システム用の自己シールドターゲット

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11238950A (ja) * 1998-02-20 1999-08-31 Kawasaki Heavy Ind Ltd 自由電子レーザ装置設置方法
JP2016035478A (ja) * 2010-04-19 2016-03-17 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ アイソトープ生成システム用の自己シールドターゲット
US9693443B2 (en) 2010-04-19 2017-06-27 General Electric Company Self-shielding target for isotope production systems

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3696230A (en) Laser lens cooling and cleaning system
JPH0372174B2 (ja)
JP2614457B2 (ja) レーザープラズマx線発生装置及びx線射出口開閉機構
US9777375B2 (en) Converging mirror furnace
US7974383B2 (en) System and method to maintain target material in ductile state
JP3795028B2 (ja) X線発生装置および前記装置を用いたx線治療装置
JPH06222150A (ja) 粒子加速器のスクリーンモニタ
KR101871857B1 (ko) 전자빔 브레이징 장치 및 전자빔을 이용한 브레이징 방법
US20070090097A1 (en) Laser welding system for welding workpiece
JP5383034B2 (ja) 被検査物の温度制御機能を有するx線検査装置
CN112317907B (zh) 用于阳极靶盘的钎焊装置及方法
DE60325844D1 (de) Vorrichtung zur erzeugung von röntgenstrahlung mit wärmeabsorbierendem bauteil
JPH05505213A (ja) 光線により工作材料を表面処理するための装置
JPS6333261B2 (ja)
JPH1187089A (ja) 放射線発生装置
JP4101570B2 (ja) 成膜装置
US11021787B2 (en) Coating arrangement and method
JP2006040920A (ja) リフロー半田付け装置及び方法、並びに基板保持板
KR102287256B1 (ko) 심냉온도의 정밀 전자빔 가공장치 및 가공방법
JPH06181099A (ja) 粒子加速器のスクリーンモニタ
JP5514595B2 (ja) 電子線照射装置
Kalantar et al. X‐ray imaging of uniform large scale‐length plasmas created from gas‐filled targets on Nova
JPH06160599A (ja) 粒子加速器における放射光スリット装置
JPH05297148A (ja) 粒子加速器のスクリーンモニタ装置
JPH06148396A (ja) 粒子加速器における放射光スリット装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000404