JPH06216877A - スペクトラム拡散測距システム - Google Patents

スペクトラム拡散測距システム

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JPH06216877A
JPH06216877A JP5314464A JP31446493A JPH06216877A JP H06216877 A JPH06216877 A JP H06216877A JP 5314464 A JP5314464 A JP 5314464A JP 31446493 A JP31446493 A JP 31446493A JP H06216877 A JPH06216877 A JP H06216877A
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JP
Japan
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spread spectrum
signal
correlation peak
code
communication device
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JP5314464A
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Takeshi Hashimoto
武志 橋本
Noriyuki Hamao
紀幸 浜尾
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Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
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Clarion Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンボルバ上で符号同期をとることなく簡易
に距離測定を行い得るスペクトラム拡散測距システムの
提供。 【構成】 測距側スペクトラム拡散通信装置1が、加算
器33で受信したSS拡散信号dと、PN符号発生部1
2からのPN符号を掛け算部32を介して変調したSS
信号iとを合成してコンボルバ24の入力側に加え、参
照入力側にはPN符号発生部29からのPN符号を掛け
算部30を介して変調した(入力SS信号dに対し時間
反転された)SS信号eを入力して相関ピークを出力
し、増幅部25、検波部26を経てピーク検出部27で
相関ピーク検出パルスj,kを得る。次に、距離測定部
35が、PNクロック発振部11からのPNクロックに
同期して、相関ピーク検出パルスjの立上りと相関ピー
ク検出パルスkとの立上りまでの時間を計測し、該計測
時間に基づいて距離を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスペクトラム拡散測距シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトラム拡散通信(以下、SS通信
と記す)方式の応用技術として測距方式が知られてい
る。この測距方式ではスペクトラム拡散信号(以下、S
S信号と記す)を測距側SS通信装置と被測距側SS通
信装置の間で折返し送受信を行い、PN符号の位相差
(時間差)から距離を測定する。
【0003】図3は、従来の測距方式を用いた測距側ス
ペクトラム拡散通信装置及び被測距側SS通信装置の構
成例を示すブロック図であり、測距側SS通信装置1’
と被測距側SS通信装置5が示されており、測距側SS
通信装置1’は送信ブロック10、受信ブロック20’
及び距離測定部35’の3ブロックに大別されて示され
ている。以下、測距側SS通信装置1’と被測距側SS
通信装置2’の間でのSS通信方式による送受信及び測
距におけるそれぞれの装置の動作について述べる。
【0004】 (1)[測距側SS通信装置1’の送信ブロック10の
動作]PNクロック発振部11から図4のに示すよう
な周期t1のPNクロックを発生させ、このクロックを
基にPN符号発生部12から図4のに示すようにPN
クロックの立上りエッジと同期してPNチップ長t1、
周期t2のPN符号aと、図4のに示すようなPN符
号のスタートパルスbを出力する。掛け算部13はPN
符号発生部12から出力される図5のに示すような電
力スペクトラムをもつベースバンドのPN符号aと局部
発振部14から出力されるキャリアf1との掛け算を行
い、PN符号aを高周波変調する。ここで、高周波変調
されたPN符号aをSS信号cと呼ぶ。送信アンテナ1
5からは図5の及び図4のに示すような中心周波数
f1のSS信号cの送信を行う。
【0005】 (2)[被測距側SS通信装置5の動作]測距側SS通
信装置1’側から送信アンテナ15を介して送信される
中心周波数f1のSS信号cを受信アンテナ51で受信
し、BPF(バンドパスフィルタ)52によりスペクト
ルのメインローブ以外の不要な周波数成分を除去する。
増幅器53はSS信号cの増幅を行い周波数変換部54
により図5のに示すような中心周波数f2のSS信号
dに変換し、送信アンテナ55からSS信号dを折返し
送信する。ここで、周波数変換は、測距側SS通信装置
1’側から送信されるSS信号と被測距側SS通信装置
5側から折返し送信するSS信号の干渉を排除するため
に行われる。
【0006】 (3)[測距側SS通信装置1’の受信ブロック20’
の動作]被測距側SS通信装置5の送信アンテナ55か
ら折返し送信される中心周波数f2で伝搬遅延2τのS
S信号dを受信アンテナ21で受信する。BPF22は
SS信号dにおけるスペクトルのメインローブ以外の不
要な周波数成分を除去する。そして、増幅器23により
SS信号dの増幅を行ってコンボルバ24の信号入力側
に入力する(図6の参照)。
【0007】コンボルバ24の参照入力側にはSS信号
dに対し時間反転した図6のに示すようなSS信号e
(バーPN)を入力する。ここでSS信号eは送信ブロ
ック10の場合と同様にPNクロック発振部11からの
周期t1のPNクロックを基にPN符号発生部29から
出力されるPNチップ長t1、周期t2のPN符号f1
と局部発振部31から出力されるキャリアf2を掛け算
器30で掛け算したものである。
【0008】コンボルバ24では、SS信号dとSS信
号eの相関演算を行いSS信号dとSS信号eが一致す
ると図6のに示すような相関ピークを出力する。な
お、相関ピークのパルス幅及び周期はコンボルバにより
時間が2倍に圧縮されるので、パルス幅はt1で周期が
1/2t2となる。
【0009】増幅部25は相関ピークの増幅を行い、検
波部26は図6ののように相関ピークの包絡線検波を
行う。ピーク検出部27は図7Aに示すようなコンパレ
ータにより構成され、相関ピークが基準信号より大きい
ときに図5のに示すような相関ピーク検出パルスgを
出力する。
【0010】同期回路28はピーク検出部27から出力
される相関ピーク検出パルスgとPN符号発生器29か
ら出力されるPN符号fのスタートパルスhの立上りエ
ッジを基に位相制御を行い、図6の,に示すように
SS信号d(PN)とSS信号e(バーPN)のPN符
号パターンがコンボルバ24のゲート上で一致するよう
にする(以下、同期回路28のこの動作を符号同期とい
う)。
【0011】 (4)[距離測定部35’の動作]符号同期後に距離測
定部35’は図6の(図4のと同じ)に示すような
送信PN符号aのスタートパルスbの立上りエッジと図
6のに示すようなPN符号fのスタートパルスhの立
上りエッジとの間の時間をカウントする。なお、カウン
ト動作はPNクロック発振部11から出力されるPNク
ロックに基づいて行う。
【0012】距離測定部35’によるパルス数のカウン
ト結果をnとすると、測距側SS通信装置1’と被測距
側SS通信装置5の間の折返し送受信での電波伝搬時間
τは、t1をPNクロックの1周期とすると、 τ=t1・n となる。よって、測距側SS通信装置1’と被測距側S
S通信装置5間の距離Lは、Cを光速とすると、コンボ
ルバにより時間が2倍に圧縮されているので、 L=C・τ から求めることができる。上述した従来技術によるSS
測距方式ではコンボルバを用いることにより参照PN符
号パターンを任意に設定でき、符号分割多重(CDM
A)が実現できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によるSS測距方式では、コンボルバのゲート上
において受信SS信号と参照SS信号のPN符号パター
ンの符号同期をとるための同期回路が必要であり、ま
た、コンボルバにはゲート遅延時間が発生するのでこれ
を補償するために補償回路を必要とすることから、符号
同期精度及びゲート遅延時間の測定精度が距離測定の精
度に影響するという問題点があった。
【0014】本発明の第1の目的は上記問題点を解消す
るために創案されたものであり、コンボルバ上で符号同
期をとることなく簡易に距離測定を行い得るスペクトラ
ム拡散測距システムを提供することにある。また、前記
伝搬時間はカウンタを用いて計測するが、上の例のよう
な場合の“時間”は非常に短いため精度良く計測しよう
とすると、発振周波数の非常に高いクロックジェネレー
タを用いなくてはならない。しかしながらカウンタには
カウントできる限界の周波数があり、高速のクロックを
用いると動作しなくなってしまう。そこでこの問題を解
決するために次に示す方法を取ることがある。即ち、も
ともとの高速のクロックを分周し順次別のカウンタを動
作させカウントすると言う方式である。しかしながらこ
の場合、例えば、精度を1/10にしようとすると、カ
ウンタ10個が、1/100にしようとすると100個
のカウンタが必要となり、多数のカウンタを必要とする
と言う問題がある。
【0015】本発明の第2の目的は高速のクロック、或
いは、多数のカウンタを必要とせず測距を行うことを可
能としたスペクトラム拡散測距システムを提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために第1の発明のスペクトラム拡散測距システム
は、PNクロック発振部を含む送信ブロックと、受信ブ
ロックと、距離測定部からなる測距側スペクトラム拡散
通信装置と、該測距側スペクトラム拡散通信装置に対し
て測定可能な距離範囲内に設けられた被測距側スペクト
ラム拡散通信装置とを有し、送信ブロックが前記PNク
ロック発振部からのPNクロックに同期する第1のPN
符号を変調して第1のスペクトラム拡散信号として送信
し、前記被測距側スペクトラム拡散通信装置が前記第1
のスペクトラム拡散信号を受信して周波数変換して第2
のスペクトラム拡散信号として送信し、前記受信ブロッ
クが前記第2のスペクトラム拡散信号を受信して、該第
2のスペクトラム拡散信号に対して時間反転した反転ス
ペクトラム拡散信号と該第2のスペクトラム拡散信号と
から相関ピークを得るスペクトラム拡散測距システムに
おいて、受信ブロックが、第1のPN符号を変調して第
3のスペクトラム拡散信号を得る第1のPN符号変調手
段と、PNクロック発振部からのPNクロックに同期す
る第2のPN符号を変調して反転スペクトラム拡散信号
を得る第2のPN符号変調手段と、第2のスペクトラム
拡散信号と前記第3のスペクトラム拡散信号から合成信
号を得る合成手段と、合成信号と反転スペクトラム拡散
信号から第1の相関ピーク及び第2の相関ピークを得る
相関手段と、相関手段からの前記第1及び第2の相関ピ
ークを検波し、第1及び第2の相関ピーク検出パルスを
得る相関ピーク検出パルス生成手段と、を有し、距離測
定部が、PNクロック発振部からのPNクロックに同期
して、第1の相関ピーク検出パルスの立上りと第2の相
関ピーク検出パルスとの立上りまでの時間を計測し、該
計測時間に基づいて測距側スペクトラム拡散通信装置か
ら被測距側スペクトラム拡散通信装置までの距離を算出
することを特徴とする。
【0017】上記第2の目的を達成するため、第2の発
明のスペクトラム拡散測距システムは、PN符号発生部
を含む送信ブロックと、受信ブロックと、距離測定部か
らなる測距側スペクトラム拡散通信装置と、該測距側ス
ペクトラム拡散通信装置に対して測定可能な距離範囲内
に設けられた被測距側スペクトラム拡散通信装置とを有
し、前記送信ブロックが前記PN符号発生部からの第1
のPN符号を変調して第1のスペクトラム拡散信号とし
て送信し、前記被測距側スペクトラム拡散通信装置が前
記第1のスペクトラム拡散信号を受信して周波数変換し
て第2のスペクトラム拡散信号として送信し、前記受信
ブロックが前記第2のスペクトラム拡散信号を受信し
て、該第2のスペクトラム拡散信号から相関ピークを得
るスペクトラム拡散測距システムにおいて、前記受信ブ
ロックが、前記第2のスペクトラム拡散信号を周波数変
換する周波数変換手段と、周波数変換された第2のスペ
クトラム拡散信号が入力されて相関ピークを得る相関手
段と、前記PN符号発生器からのスタートビットを遅延
させて出力する遅延手段と、遅延されたスタートビット
により上記相関ピークの通過をオンオフするゲート手段
と、上記ゲート手段の出力に基づいて前記遅延手段の遅
延量を設定し、設定された遅延量から前記測距側スペク
トラム拡散通信装置から前記被測距側スペクトラム拡散
通信装置までの距離を計測する判定手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0018】
【作用】上記構成により第1の発明のスペクトラム拡散
測距システムは、受信ブロックが、第1のPN符号変調
手段により第1のPN符号を変調して第3のスペクトラ
ム拡散信号を得て、第2のPN符号変調手段によりPN
クロック発振部からのPNクロックに同期する第2のP
N符号を変調して反転スペクトラム拡散信号を得る。そ
して、合成手段により第2のスペクトラム拡散信号と前
記第3のスペクトラム拡散信号から合成信号を得て、相
関手段により合成信号と反転スペクトラム拡散信号から
第1の相関ピーク及び第2の相関ピークを得て、相関ピ
ーク検出パルス生成手段により相関手段からの第1及び
第2の相関ピークを検波し、第1及び第2の相関ピーク
検出パルスを得る。次に、距離測定部が、PNクロック
発振部からのPNクロックに同期して、第1の相関ピー
ク検出パルスの立上りと第2の相関ピーク検出パルスと
の立上りまでの時間を計測し、該計測時間に基づいて測
距側スペクトラム拡散通信装置から被測距側スペクトラ
ム拡散通信装置までの距離を算出する。
【0019】また第2の発明のスペクトラム拡散測距シ
ステムは、受信ブロックが、第2のスペクトラム拡散信
号の周波数を変換して相関手段に入力して相関ピークを
得る。そしてこの相関ピークはゲート手段に入力され、
このゲート手段はPN符号発生器からのスタートビット
を遅延手段により遅延させた信号でオンオフされ、その
出力に基づいて判定手段が上記遅延手段の遅延量を設定
する。判定手段はこの設定された遅延量から前記距離を
計測する。
【0020】
【実施例】図1は第1の発明に基づくスペクトラム測距
装置の構成を示すブロック図であり、測距側SS通信装
置1が示されている。図1において、図3に示した記号
と等しい記号の部分の構成及び作用は図3の該当部分の
構成と同様である。また、被測距側SS通信装置の構成
は図3に示した被測距側SS通信装置5と同様であり、
図示を省略する。
【0021】図1において、10は送信ブロックであり
構成は図3の送信ブロックと同様である。20は受信ブ
ロックであり、21は受信アンテナ、22はBPF、2
3,25は増幅部、24はコンボルバであり相関手段に
相当し、26は検波部、27はピーク検出部、29はP
N符号発生部、30,32は掛け算部、31は局部発振
部、33は加算器であり合成手段に相当し、35は距離
測定部である。
【0022】また、PN符号発生部12、局部発振部3
1及び掛け算部32は第1のPN符号変調手段に相当
し、PN符号発生部29、局部発振部31及び掛け算部
30は第2のPN符号変調手段に相当し、増幅部15、
検波部16及びピーク検出部27は相関ピーク検出手段
に相当する。なお、図1において、送信ブロックの動作
及び被測距側SS通信装置の動作は前述した図3の場合
と同様であり、説明を省略する。
【0023】まず、測距側SS通信装置1の受信ブロッ
ク20の動作について述べると、図1において、被測距
側SS通信装置(図示せず)から折返し送信される図2
のに示すような中心周波数f2でのSS信号d(PN
1)を受信アンテナ21で受信する。BPF22はSS
信号dにおけるスペクトルのメインローブ以外の不要な
周波数成分を除去する。そして、増幅部23によりSS
信号dの増幅を行って加算器33に入力する。また、加
算器33の他の一方にはPN符号発生部12から出力さ
れるPN符号aと局部発振部31から出力されるキャリ
アf2を掛け算器32で掛け算した結果である図2の
に示すようなSS信号i(PN2)を入力する。加算器
33ではSS信号dとSS信号iの合成を行い、その出
力をコンボルバ24の信号入力側に入力する。
【0024】コンボルバ24の参照入力側にはSS信号
dに対し時間反転した図2のに示すようなSS信号e
(バーPN)を入力する。ここでSS信号eは送信ブロ
ック10の場合(図3(前述)の説明参照)と同様にP
Nクロック発振部11からの周期t1のPNクロックを
基にPN符号発生部29から出力されるPNチップ長t
1、周期t2のPN符号f1と局部発振部31から出力
されるキャリアf2を掛け算器30で掛け算したもので
ある。
【0025】コンボルバ24では、SS信号dとSS信
号e及びSS信号iとSS信号eの相関演算を行い、S
S信号dとSS信号eが一致すると図2ののような相
関ピークが得られ、SS信号iとSS信号eが一致する
と図2ののような相関ピークが得られ、コンボルバ出
力では図2ののような合成出力が得られる。
【0026】増幅部25は相関ピークの増幅を行い、検
波部26は図2ののように相関ピークの包絡線検波を
行う。
【0027】ピーク検出部27は図7Aに示すようなコ
ンパレータにより構成され、相関ピークが基準信号より
大きいときに図2のに示すような相関ピーク検出パル
スj及びkを出力する。
【0028】次に、距離測定部35の動作について述べ
ると、距離測定部35は相関ピーク検出パルスjの立上
りエッジと相関ピーク検出パルスkの立上りエッジとの
間の時間のカウントを行う。また、カウント動作はPN
クロック発振部11から出力されるPNクロックに基づ
いて行い、図2のに示す相関ピーク検出パルスjはS
S信号iとSS信号eの相関演算によるものを示し、相
関ピーク検出パルスkはSS信号dとSS信号eの相関
演算によるものを示す。なお、距離測定部35による時
間のカウントは相関ピーク検出パルスjの立下りエッジ
と相関ピーク検出パルスkの立下りエッジとの間の時間
のカウントでもよい。
【0029】これにより、距離測定部35によるカウン
ト数をnとすると、測距側SS通信装置1と被測距側S
S通信装置5の間の折返し送受信での電波伝搬時間τ
は、t1をPNクロックの1周期とすると、 τ=t1・n となる。コンボルバ24により時間が2倍に圧縮されて
いるので、測距側SS通信装置1’と被測距側SS通信
装置5間の距離Lは、Cを光速とすると、 L=C・τ から求めることができる。
【0030】上記により、第1の発明のSS測定装置に
よれば、コンボルバのゲート上においてPN符号パター
ンの同期をとることなく正確に電波伝搬時間を計測する
ことができ、また、コンボルバを用いることにより参照
PN符号パターンを任意に設定できるので、符号分割多
重(CDMA)が容易に実現できる。
【0031】図8は第2の発明に基づくスペクトラム測
距装置の構成を示すブロック図であり、測距側SS通信
装置1が示されている。なお、被測距側SS通信装置の
構成は図3に示した被測距側SS通信装置5と同様であ
るので、図示を省略する。図1において、60は送信ブ
ロックであり、PN符号発生器(PNG)61、シグナ
ルジェネレータ62、掛け算器63、バンドパスフィル
タ(BPF)64、増幅器65、送信アンテナ66から
成る。70は受信ブロックであり、受信アンテナ71、
バンドパスフィルタ72,73、シグナルジェネレータ
74、掛け算器75、マッチドフィルタ76、ゲート回
路77、判定回路78、遅延回路79から成る。
【0032】遅延回路79は、例えば、図9に示すよう
に、複数の遅延器791〜79n及びスイッチSW1〜S
nから成り、夫々の遅延器の遅延量τ1,τ2…はτ
1=(1/2)t、τ2=(1/4)t…と2のべき乗
に反比例した形となっている。図9の構成の遅延回路7
9において、スイッチのオンオフ状態によりパルスが入
力されるとき幾つかのパルスが出力されるが、ゲート回
路77はその最初のパルスのみでオンオフするように制
御される。
【0033】送信ブロック60において、PN符号発生
器61は任意の周期tでPN符号を1周期分生成してい
る。この時、tはPN符号1周期の時間より長い時間と
する。このPN符号はシグナルジェネレータ62からの
出力信号と掛け算器63で掛け算されて高周波変調が行
われ、得られたRF信号はBPF64、増幅器65を介
して送信アンテナ66から送信される。
【0034】受信ブロック70では、前述したように被
測距側SS通信装置(図示せず)から折り返し送信され
たSS信号を、受信アンテナ71で受信する。この受信
信号はマッチドフィルタ76のため、バンドパスフィル
タ72を介して掛け算器75によりシグナルジェネレー
タ74からの出力信号と掛け算されて周波数変換され、
バンドパスフィルタ73を介してマッチドフィルタ76
に入力される。
【0035】これによりマッチドフィルタ76から相関
ピークが出力されるが、この相関ピークはゲート回路7
7を通り判定回路78に入力される。ゲート回路77は
PN符号発生器61からのスタートビット(STB)
を、遅延回路79で遅延させた信号によりオンオフされ
マッチドフィルタ76からの相関出力を判定回路78に
入力するかどうかのゲート動作をする。オンの場合、判
定回路78に相関出力を入力させ、オフの場合、相関出
力をマスクする。判定回路78はゲート回路77の出力
信号に基づいたタイミングで遅延回路79のスイッチを
オンオフすることにより遅延量の設定を行い、この遅延
量により前記測距の距離を計測する。
【0036】図10は上述した動作の一例を示すタイミ
ングチャートで、PN符号とSTBは図示の関係となっ
ていて、また被測距側SS通信装置から折り返してきた
受信信号から得られた相関ピークのタイミングは図示の
通りとする。また図10で、スイッチ1〜スイッチ4は
図9の各スイッチSW1〜SW4のオンオフ状態をあらわ
しており、更に遅延ゲートはSTBが遅延回路79を通
ってその遅延出力によりゲート回路77がオンオフする
状態を示している。
【0037】測定開始時に図10でスイッチ1はオフ、
その他のスイッチ2〜4はオンとなっている。遅延回路
79は一番目の遅延ゲートの立上りの時スイッチ2をオ
フに、n番目の遅延ゲートの立上りの時スイッチn+1
をオフするように制御される。
【0038】一方、判定回路78は1番目のSTBから
遅延ゲートの立上りまでに相関ピークが存在すれば、ス
イッチ1をオンに、n番目のSTBから遅延ゲートの立
上りまでに相関ピークが存在すればスイッチnをオンに
するように遅延回路79の遅延量を制御する。このよう
にしてスイッチの数だけ制御を行うと、スイッチの状
態、即ち設定される遅延量から前記距離を計測すること
ができる。なおこの場合、被測距側SS通信装置で生じ
る遅延等物理的に生じる遅延は予め補正しておく必要が
ある。
【0039】なお、図8の実施例では相関手段としてマ
ッチドフィルタ76を用いたが、これに代えて図11に
示すようにコンボルバ76’を用いてもよい。但しコン
ボルバ76’を用いた場合、リファレンス信号がシグナ
ル信号(受信信号)と時間的に逆方向に移動しながら相
関がとられるため、得られる時間情報はマッチドフィル
タで得られる時間情報の半分の時間となる。またPNG
61から出力されるPN1,PN2はイメージ符号であ
り、スタートビット(STB)はPN1,PN2が時間
反転で同位相となるとき発生する。
【0040】図12は前述した遅延回路79の各スイッ
チを動作させるための判定回路78の一構成例を示す。
同図において、78aは比較回路、78bはカウンタ、
78cはデマルチプレクサ、78dはラッチ回路、78
eはD型フリップフロップである。同図でゲート回路7
7の出力は比較回路78aで基準信号と比較され、その
出力でラッチ回路78dを動作させる。PNG61から
のスタートビットSTBはカウンタ78bに入力され、
そのカウント出力はデマルチプレクサ78cを介してラ
ッチ回路78dに送られる。D型フリップフロップ回路
78eは遅延回路79からのオンオフ信号(ON/OF
F)でトリガーされ、ラッチ回路78dのカウント出
力、即ちスイッチSW1〜SWn用制御信号を出力する。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、コンボルバのゲート上においてPN符号パターンの
同期をとることなく正確な電波伝搬時間を計測すること
ができる。また、同期をとるための同期回路を必要とせ
ず、更に相対的な相関ピークの時間差により距離を測定
するので、コンボルバのゲート補償回路を必要としない
ことから、従来例と比較して回路規模(大きさ)を縮小
することが可能となる。また第2の発明によれば、高速
のクロック、或いは多数のカウンタを必要とせず、簡単
な構成のSS測距装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明のスペクトラム拡散測距システムの
一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の装置でのコンボルバへの信号の入力タイ
ミングチャートである。
【図3】従来のスペクトラム拡散測距システムの構成例
を示すブロック図である。
【図4】図1及び図3の装置の各構成の入出力信号の波
形図である。
【図5】電力スペクトラムのメインローブの説明図であ
る。
【図6】図3の装置でのコンボルバへのSS信号の入力
タイミングチャートである。
【図7】ピーク検出部の構成例とピークパルスを示す図
である。
【図8】第2の発明の一実施例を示すブロック図であ
る。
【図9】遅延回路の構成例を示す図である。
【図10】図8の実施例の動作説明用のタイミングチャ
ートである。
【図11】図8の実施例の変形例を示すブロック図であ
る。
【図12】判定回路の一構成例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1,1’ 測距側SS通信装置 5 被測距側SS通信装置 10 送信ブロック 20,20’ 受信ブロック 23,25 増幅部 24 コンボルバ(相関手段) 26 検波部 27 ピーク検出部 29 PN符号発生部 30,32 掛け算部 31 局部発振部 33 加算器(合成手段) 35,35’ 距離測定部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PNクロック発振部を含む送信ブロック
    と、受信ブロックと、距離測定部からなる測距側スペク
    トラム拡散通信装置と、該測距側スペクトラム拡散通信
    装置に対して測定可能な距離範囲内に設けられた被測距
    側スペクトラム拡散通信装置とを有し、 前記送信ブロックが前記PNクロック発振部からのPN
    クロックに同期する第1のPN符号を変調して第1のス
    ペクトラム拡散信号として送信し、前記被測距側スペク
    トラム拡散通信装置が前記第1のスペクトラム拡散信号
    を受信して周波数変換して第2のスペクトラム拡散信号
    として送信し、前記受信ブロックが前記第2のスペクト
    ラム拡散信号を受信して、該第2のスペクトラム拡散信
    号に対して時間反転した反転スペクトラム拡散信号と該
    第2のスペクトラム拡散信号とから相関ピークを得るス
    ペクトラム拡散測距システムにおいて、 前記受信ブロックが、前記第1のPN符号を変調して第
    3のスペクトラム拡散信号を得る第1のPN符号変調手
    段と、前記PNクロック発振部からのPNクロックに同
    期する第2のPN符号を変調して前記反転スペクトラム
    拡散信号を得る第2のPN符号変調手段と、前記第2の
    スペクトラム拡散信号と前記第3のスペクトラム拡散信
    号から合成信号を得る合成手段と、前記合成信号と前記
    反転スペクトラム拡散信号から第1の相関ピーク及び第
    2の相関ピークを得る相関手段と、前記相関手段からの
    前記第1及び第2の相関ピークを検波し、第1及び第2
    の相関ピーク検出パルスを得る相関ピーク検出パルス生
    成手段と、を有し、 前記距離測定部が、前記PNクロック発振部からのPN
    クロックに同期して、前記第1の相関ピーク検出パルス
    の立上りと第2の相関ピーク検出パルスとの立上りまで
    の時間を計測し、該計測時間に基づいて前記測距側スペ
    クトラム拡散通信装置から前記被測距側スペクトラム拡
    散通信装置までの距離を算出することを特徴とするスペ
    クトラム拡散測距システム。
  2. 【請求項2】 PN符号発生部を含む送信ブロックと、
    受信ブロックと、距離測定部からなる測距側スペクトラ
    ム拡散通信装置と、該測距側スペクトラム拡散通信装置
    に対して測定可能な距離範囲内に設けられた被測距側ス
    ペクトラム拡散通信装置とを有し、 前記送信ブロックが前記PN符号発生部からの第1のP
    N符号を変調して第1のスペクトラム拡散信号として送
    信し、前記被測距側スペクトラム拡散通信装置が前記第
    1のスペクトラム拡散信号を受信して周波数変換して第
    2のスペクトラム拡散信号として送信し、前記受信ブロ
    ックが前記第2のスペクトラム拡散信号を受信して、該
    第2のスペクトラム拡散信号から相関ピークを得るスペ
    クトラム拡散測距システムにおいて、 前記受信ブロックが、前記第2のスペクトラム拡散信号
    を周波数変換する周波数変換手段と、周波数変換された
    第2のスペクトラム拡散信号が入力されて相関ピークを
    得る相関手段と、前記PN符号発生器からのスタートビ
    ットを遅延させて出力する遅延手段と、遅延されたスタ
    ートビットにより上記相関ピークの通過をオンオフする
    ゲート手段と、 上記ゲート手段の出力に基づいて前記遅延手段の遅延量
    を設定し、設定された遅延量から前記測距側スペクトラ
    ム拡散通信装置から前記被測距側スペクトラム拡散通信
    装置までの距離を計測する判定手段と、を有することを
    特徴とするスペクトラム拡散測距システム。
JP5314464A 1992-11-24 1993-11-19 スペクトラム拡散測距システム Pending JPH06216877A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100335296B1 (ko) * 1998-03-05 2002-05-02 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 거리 검출 방법 및 그 장치
US8706392B2 (en) 2009-05-07 2014-04-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Distance detection device and collision determination device

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