JPH0621191B2 - タイヤトレツド用加硫ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレツド用加硫ゴム組成物

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JPH0621191B2
JPH0621191B2 JP59135082A JP13508284A JPH0621191B2 JP H0621191 B2 JPH0621191 B2 JP H0621191B2 JP 59135082 A JP59135082 A JP 59135082A JP 13508284 A JP13508284 A JP 13508284A JP H0621191 B2 JPH0621191 B2 JP H0621191B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、低温における性能が改良されたタイヤトレツ
ド用加硫ゴム組成物に関し、詳しくは、雪上および氷上
における制動性能がすぐれると共に、湿潤路面における
制動性能およびタイヤに必要な動的特性等の各性能が良
好なタイヤトレツド用加硫ゴム組成物に関するものであ
る。
<従来の技術> 従来より寒冷地におけるタイヤの氷上・雪上における運
動性能を確保するために、トレツドにスパイクを打込ん
だスパイクタイヤや、特殊な配合物をトレツドに用いた
スノータイヤが使用されている。これらの低温時に使用
するタイヤに要求される性能は、常温で使用される一般
用タイヤの性能と大きく異なるため、トレツドに使用さ
れる配合物中のゴムも違つた種類のものであるのが一般
的である。その結果これまでは、一般用タイヤと冬期用
タイヤの両方を用意し、必要に応じて使い分けなければ
ならなかつた。
ところが、最近、高速道路の発達に伴い、自動車の行動
範囲が広まり、また、冬期の除雪も多く行なわれるよう
になり、2種のタイヤを使い分けることが困難となり、
その結果冬期の寒冷地に一般用タイヤを装着した自動車
が多く乗り入れることや、逆にスパイクタイヤやスノー
タイヤを装着した自動車が、高速道路や除雪した道路を
走ることとなつた。
<発明が解決しようとする問題点> 一般用タイヤは、特に湿潤路面における制動性や、操従
性を重視するためにトレツドに比較的高いガラス転移点
を有するスチレン−ブタジエン共重合体を主とするゴム
組成物を使用するのが一般的であり、そのため、低温に
なるとゴムがぜい化し、氷上、雪上における制動性能
(アイス・スキツド抵抗)が劣り、冬期、寒冷地で使用
するのは危険である。
一方、スパイク付きタイヤで、通常の路面を走行する場
合には、スパイクによる舗装路面の損傷およびそれによ
る粉じんの発生や、騒音が社会問題化しており、スノー
タイヤで一般路面を走行する場合は、湿潤路面における
制動性能(ウエツト・スキツド抵抗)が劣るばかりでな
く、トレツドの摩耗が激しいなどの問題があり適当でな
い。
かかる問題点を改善しようとする試みが、例えば、特公
昭58−7662号公報、特公昭58−46257号公
報、特開昭56−122845号公報等においてなされている
が、その効果は必ずしも十分なものとはいえず、通常の
タイヤの性能に加えて低温時の性能が改良され年間を通
して使用可能なオールウエザータイヤや、冬期において
スパイクなしで、良好な制動性能を有するスパイクレス
タイヤの出現が望まれていた。
<問題点を解決するための手段及び作用> 本発明者らは、かかる状況下において、低温における性
能が改善され、雪上ないし氷上の制動性能が良好である
と共に、湿潤路面での制動性が改良され、更に耐摩耗性
のすぐれたタイヤトレツド用加硫ゴム組成物を得るべく
鋭意検討を重ねた結果、特定の構造のスチレン−ブタジ
エン共重合体を原料ゴム成分として含有し、更に限定さ
れた種類と量のゴム用伸展油、限定された種類と量のカ
ーボンブラツクを使用し、特定の硬度の加硫ゴム組成物
とすることにより、前記目的を達成できることを見い出
し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、原料ゴム、カーボンブラツク、ゴ
ム用伸展油、加硫剤、その他ゴム用配合薬品を含有し、
加硫して得られる加硫ゴム組成物であつて、 〔I〕原料ゴムの30〜100重量%が、 (a) リチウム系触媒によつて、スチレンとブタジエン
を共重合して得られ、 (b) スチレン含有量が5〜30重量%、 (c) ブタジエン部のミクロ構造のビニル結合量が16
%未満、 (d) ムーニー粘度(ML1+4、100℃)が60〜15
0、 (e) ムーニー粘度計によつて測定した緩和時間が10
〜150秒、 である分岐状スチレン−ブタジエン共重合体であり、 〔II〕他の原料ゴムが天然ゴム、ポリイソプレンゴム、
乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴムから選ばれ
た1種以上であり、 〔III〕ゴム用伸展油として、粘度比重恒数が0.82
〜0.92であり、クルツ分析法によるナフテン炭素含
有量が35%以上であるナフテン系ゴム用伸展油を、原
料ゴム100重量部あたり20〜40重量部含有し、 〔IV〕カーボンブラツクとして、ヨウ素吸着量が80mg
/g以上、ジブチルフタレート吸油量が100ml/10
0g以上であるカーボンブラツクを、原料ゴム100重
量部あたり50〜95重量部含有し、 〔V〕前記カーボンブラツクの重量と、ゴム用伸展油の
重量の差が25〜35重量部であり、 〔VI加硫物の−10℃で測定したJIS硬度が65以下で
あるタイヤトレツド用加硫ゴム組成物である。
以下、本発明に関して詳しく述べる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物に使用する原料ゴムの30
〜100重量%は、特定のスチレン−ブタジエン共重合
体である。この特定の構造のスチレン−ブタジエン共重
合体は、リチウム系触媒によつてスチレンとブタジエン
を共重合して得られたものである。該共重合体の結合ス
チレン量は5〜30重量%である。結合スチレン量が5
重量%未満では、加硫物の引張強度が低く、またウエツ
ト・スキツド抵抗も不十分であり、一方、結合スチレン
量が30重量%を超えると反撥弾性が悪くなり、低温性
能が低下する。また、該スチレン−ブタジエン共重合体
のブタジエン部分のミクロ構造のビニル結合量は16%
未満である。ビニル結合量が16%を超えると、同−ス
チレン含有量において耐摩耗性が低下する。さらに、ス
チレン−ブタジエン共重合体のムーニー粘度(ML1+4
100℃)は、60〜150である。共重合体のムーニ
ー粘度が60未満では、耐摩耗性が劣り、一方、ムーニ
ー粘度が150を超すと配合混練時や成型時における加
工性が劣り、高分子量である特徴を生かせないため好ま
しくない。該共重合体のムーニー粘度は、80〜130
が好ましい。さらにまた、該スチレン−ブタジエン共重
合体は、特定の分岐を有する分岐状重合体である。この
ような分岐状のスチレン−ブタジエン共重合体は、バツ
チ重合法や連続重合法によつて、リチウム触媒でスチレ
ンとブタジエンを共重合して得られたリチウム活性末端
を有する活性重合体を、リチウム活性末端と反応可能な
多官能性の化合物と反応させカツプリングさせることに
よつて得られる。かかる多官能性化合物としては、四塩
化ケイ素、四塩化スズ、四臭化ケイ素、メチル三塩化ケ
イ素の活性ハロゲン化合物、ポリエポキシ化合物、ポリ
イソシアネート、多官能性エステル等が挙げられる。ま
た、分岐状スチレン−ブタジエン共重合体は、100℃
以上の高温下において、ゲルの発生しにくい状態に保持
しつつ、比較的長い時間重合することによつても得られ
る。このような分岐状スチレン−ブタジエン共重合体の
分岐の程度は、ムーニー粘度計を使用し、剪断力をかけ
た後の緩和時間を測定することによつて判断できる。該
スチレン−ブタジエン共重合体のムーニー粘度計によつ
て測定される緩和時間は、加硫物性と加工性のバランス
を図るために10〜150秒の範囲であることが必要で
ある。
ここで、ムーニー粘度計を用いて測定される緩和時間は
以下の如き方法にて測定される。すなわち、ASTM−D−
1646のムーニー粘度計に駆動部とトルク検出部のウ
オームギアの間にクラツチの取付けられたムーニー粘度
計を用いる。第1図にこの装置の構成図の1例を示す。
第1図において、1は駆動部、1は変速のための歯車、
3はクラツチ、4はウオームギア、5はトルク検出のた
めのダイヤルゲージ、6はダイ、7はローター、8はエ
アーシリンダー、9はヒーター、10は測温体、11は
温度調節器である。尚、寸法等はASTM−D−1646に
準ずる。ローターは2rpmになる様、歯車、ウオームギ
アーは設計されている。
試料は、ローターの上下、すなわちダイ中に示せられ、
ダイ温度は100℃に設定されている。
エアーシリンダに1.2トンとなる様圧力をかけ、通常
の測定法にて1分間予熱した後、4分間ローターを回転
させ、ダイヤルゲージの読みからムーニー粘度を測定す
る。4分回転後、クラツチをはずし(電磁クラツチが望
ましい)、ゲージーの読みがクラツチをはずす寸前のム
ーニー粘度の20%になるまでの時間を緩和時間(秒)と
する。
上述の測定法による緩和時間はポリマー分子間のからみ
合いの粘度を示すもので、緩和時間の長いポリマー程、
分子間のからみ合いが良好である。
このような分岐状スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを
使用することによつて、バンバリーミキサーにおける加
工性、ミキシングロールによる加工性が、従来のリチウ
ム触媒による非分岐スチレン−ブタジエン共重合体に比
べて大巾に改良され、またコールドフロー(ゴムの室温
保管時の低温流れ)が改良され、ゴム組成物配合時の工
程の改善、ゴム包装における包装形態の簡略化等に有効
である。
更に、本発明で用いる分岐状スチレン−ブタジエンに共
重合体のG.P.C(ゲル・パーミユエーシヨン・クロマト
グラフ)によつて測定される分子量分布(重量平均分子
量(▲▼)と数平均分子量(▲▼)との比(▲
▼/▲▼))は、1.5〜4.0が好ましく、
加工性と加硫物物性とのすぐれたバランスを保持するた
めには、分子量分布は2.0〜3.0であることが特に
好ましい。
また、本発明の組成物に用いる分岐状スチレン−ブタジ
エン共重合体のブロツクスチレンの含有量は、動的特性
を保持するためには5重量%未満が好ましく、3重量%
以下であることが更に好ましい。
本発明において、原料ゴムとしての前記特定の分岐状ス
チレン−ブタジエン共重合体は、原料ゴムの30〜10
0重量%使用される。使用量が30重量%未満では、ウ
エツト・スキツド特性とアイス・スキツド特性とのバラ
ンスの改良効果が少ない。
上記分岐状スチレン−ブタジエン共重合体と共に、本発
明の原料ゴムとして用いる他のゴムは、天然ゴム、ポリ
イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、乳化重合スチレ
ン−ブタジエンゴムから選ばれた1種以上である。これ
らのゴムのD.S.Cによつて測定したガラス転移温度は、
加硫ゴムの低温性能を保持するために、−50℃以下で
あることが好ましい。
本発明に用いるゴム用伸展油としては、粘度比重恒数が
0.82〜0.92、クルツ分析法によるナフテン炭素
含有量が35%以上であるナフテン系ゴム用伸展油であ
り、原料ゴム100重量部あたり、20〜60重量部用
いる。
粘度比重恒数が0.82より小さい伸展油および粘度比
重恒数が0.82以上であつてもクルツ分析法によるナ
フテン炭素含有量が35%未満であるゴム用伸展油を用
いた場合においては、加硫ゴム組成物の低温性能(アイ
ス・スキツド特性)は良好であるものの、ウエツト・ス
キツド特性が劣り両スキツド特性のバランスが劣ると共
に、加硫物の引張強度、引裂強度等の機械的強度が劣
る。一方、粘度比重恒数が0.92より大きい、いわゆ
るアロマ系伸展油を使用した場合には、組成物のアイス
・スキツド特性が劣り、本発明の目的を達成できない。
本発明においては、上記ゴム用伸展油は、あらかじめ原
料ゴムに、マスターバツチとして含有されることが好ま
しいが、混練時において、カーボンブラツクの分散性を
向上するために、少量のプロセス油として上記ゴム用伸
展油を添加することも可能である。また上記限定以外の
油をプロセス油として少量使用することも可能である
が、それらの油成分は、本発明のナフテン系ゴム用伸展
油の性能を阻害しない範囲の種類および量に限定されな
ければならない。前記、ナフテン系ゴム用伸展油の量
が、原料ゴム100重量部あたり20重量部未満では、
アイス・スキツド特性が必ずしも十分ではなく、一方6
0重量部を超えると強度および動的特性が大巾に低下す
る。
本発明においては、カーボンブラツクとして、ヨウ素吸
着量が、80mg/g以上、ジブチルフタレート吸油量が
100ml/100g以上である補強性のカーボンブラツ
クを、原料ゴム100重量部あたり50〜95重量部使
用する。
上記範囲のヨウ素吸着量、ジブチルフタレート吸油量の
カーボンとしては、各種の粒径、ストラクチヤーのある
カーボンブラツクのうち、ISAF級、IISAF級、HAF級のカ
ーボンブラツクが該当する。上記限定以外のカーボンブ
ラツクを使用した場合においては、加硫ゴム組成物の補
強効果、耐摩耗性改良効果が劣る。
カーボンブラツクの使用量が50重量部未満では、引裂
強度等に低下が見られ、一方、95重量部を上回ると、
低温性能および動的特性が劣る。
本発明の加硫ゴム組成物は、−10℃で測定したJIS硬
度(A)は、65以下であることが、良好なアイス・ス
キツド特性を賦与させるために必要である。
上記、低温におけるJIS硬度を有する加硫ゴム組成物を
得るために、本発明における、原料ゴムの限定、ゴム用
伸展油の限定が必要でありさらに、前記、カーボンブラ
ツクの量と、ゴム用伸展油の量との差が、25〜35重
量部であることが必要である。この差が25未満である
と、引張強度が不足し、一方、差が35を超えるとアイ
ススキツド特性が劣る。
本発明に用いられる加硫剤は、硫黄を主とするものであ
り、更にパーオキサイド類や、硫黄供与物質も使用でき
る。
また、組成物に使用されるゴム用配合品としては、ステ
アリン酸を代表的なものとする加硫助剤、各種系統の加
硫促進剤、亜鉛華、老化防止剤、その他の配合剤があ
り、本発明の目的の達成を阻止するものでなければいず
れも本発明の組成物に使用可能である。
本発明の組成物は、ゴム用の混練機械として、インター
ナルミキサー、オープンロール等によつて混合混練さ
れ、成型された後130〜200℃の温度にて加硫さ
れ、目的とする成形体となる。
以下、実施例及び比較例を示す。これらは本発明を説明
するものであつて、範囲を限定するものではない。な
お、実施例及び比較例における各種測定は、以下の方法
により測定した。
硬さ(−10℃):JIS硬度計(Aタイプ)を用い、
−10℃の室内に試験片を2時間放置後測定 引張強度:JIS−K−6301に従い測定 JIS反撥弾性:JIS−K−6301に準じ、試料を60
℃に加熱して測定 耐摩耗性:ピコ摩耗試験機を使用して測定。比較例1
−6のSBR1502の組成物を100とした指数で表
示。
ウエツト・スキツド抵抗:ブリテイシユ・ポータブル
スキツドテスアーを使用し、路面として、セイフテイー
ウオーク(3M社製)を用いて、23℃の室内で測定。
比較例1−6の組成物の測定値を100とする指数で表
示。
アイス・スキツド抵抗:ウエツト・スキツド抵抗と同
じ測定機を使用。−10℃に設定した室内で、表面温度
−10℃の氷を路面として測定。比較例1−6の測定値
を100とする指数で表示。
さらに、原料ゴム、伸展油、カーボンブラツクは、以下
に示すものを使用した。
ナフテン系伸展油:共同石油製、R−200、粘度比
重恒数=0.836、ナフテン炭素含有量=38%(ク
ルツ法) アロマ系伸展油:共同石油X−140、粘度比重恒数
=0.965、ナフテン炭素含有量=25%(クルツ法) パラフイン系伸展油:富士興産P−200、粘度比重
恒数=0.813、ナフテン炭素含有量=29%(クル
ツ法) ジエン35R:旭化成工業製、溶液重合ポリブタジエ
ンゴム、ムーニー粘度35 SBR1502:日本ゼオン製、乳化重合スチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム、スチレン含有量23.5%、ム
ーニー粘度52 天然ゴム:RSS1号 カーボンブラツクN339: ヨウ素吸着量=90mg/g ジブチルフタレート吸油量=120ml/100g カーボンブラツクN285 ヨウ素吸着量=102mg/g ジブチルフタレート吸油量=124ml/100g カーボンブラツクN550 ヨウ素吸着量=43mg/g ジブチルフタレート吸油量=121ml/100g <実施例> 〔試料の調整〕 内容積10の撹拌機およびジヤケツト付きの反応器
に、精製ブタジエンを24.6g/分、精製スチレンを
5.4g/分、精製シクロヘキサンを130g/分、n
−ブチルリチウムをブタジエン100重量部あたり0.
065重量部の速度で、各各連続的にポンプで反応器底
部より供給し、反応器内温を100℃に保持し、かつ反
応器内圧を8kg/cm2に保ちつつ、反応器頂部より、重
合反応が完結した活性重合体を含有する溶液を連続的に
抜き出した。得られたスチレン−ブタジエン共重合体の
ムーニー粘度が安定した後、反応器より抜き出した重合
体溶液を2基目の反応基に連続的に供給する一方、この
ポリマー溶液中に含有される活性リチウムに対して、
0.6当量に相当する四塩化ケイ素を連続的に供給し、
カツプリング反応させ分岐重合体とした。この分岐重合
体を含有する溶液に、安定剤としてBHTを添加した後、
溶媒を除去し目的とする分岐状スチレン−ブタジエン共
重合体(試料−Aという)を得た。試料Aの分析値を表
1に示す。なお、試料AのコルソフのOSO4分解法による
ブロツクスチレン量は1.1%、DSC法によるガラス転
移温度は−79℃、G.P.Cにより、ポリスチレンの較正
曲線を使用して測定した分子量分布(▲w▼/▲
▼)は2.45であつた。
ムーニー粘度計を使用する緩和時間の測定は、本文中に
記載の方法に従つて測定した。
表1に記載の試料−B、試料−F、試料−G、試料−
J、試料−Kは、試料−Aを得たのと同様な方法によ
り、供給するスチレンの量、n−ブチルリチウムの量、
カツプリング剤量を変化させ、異なるスチレン含有量、
ムーニー粘度、分岐度(緩和時間)の試料とした。な
お、試料−Jについては、ブタジエン部分のビニル量を
調節するために、重合系に少量のテトラハイドロフラン
を添加した。
また、試料−C,Eに関しては、バツチ重合法により、
初期に所定量のスチレンの全量とブタジエンの70%を
仕込みn−ブチルリチウムを加えて重合を開始した後、
重合反応後期に残量のブタジエンを重合系を添加して、
重合反応を完結した後、所定のカツプリング剤を添加す
る方法によつて得た。試料−Hは、上記方法でカツプリ
ング剤を添加しない方法で得た。
いずれの試料に関しても、分析結果を表1に示した。
非分岐の重合体である試料−Hは、室温放置時のコール
ドフローが大きかつたが、他の調整した試料に関して
は、実用上問題となるコールドフローはなかつた。
実施例1及び比較例1 表2に示す配合組成で、B型バンバリーミキサーを使用
して混練し、未加硫のゴム配合物を得、続いて配合物を
所定の形状に成型後、加硫プレスを用い160℃で加硫
し、試験片を得た。
得られた加硫物物性の測定結果を表2に示す。
表2の結果より、本発明の組成物において、ゴム用伸展
油の限定、カーボンブラツクの量の限定、ゴムの種類の
限定は、本発明の効果を達成するために必要であること
が明らかである。
実施例2及び比較例2 実施例1と同様にして、表3に示す本発明の範囲内の組
成物および比較のための組成物を得、加硫物物性を測定
した。結果を表3に示す。
表3の結果より、本発明の組成物において、スチレン−
ブタジエン共重合体のスチレン含有量、ブタジエン部分
のビニル結合量、ムーニー粘度、緩和時間、加硫物の硬
度の限定が、本発明の効果の達成に必要であることは明
らかである。
実施例3及び比較例3 実施例1と同様に、表4に示す配合組成の組成物を得、
加硫物の物性を測定した。
表4の結果から明らかな如く、他の原料ゴムとブレンド
した場合においても、特定のスチレン−ブタジエン共重
合体を本発明の範囲内で使用した実施例3−1〜3−4
の組成物は、各物性のバランスのとれたものとなるが、
比較例3−1の組成物は、特定のスチレン−ブタジエン
共重合体が少ないため、ウエツト・スキツド抵抗とアイ
ス・スキツド抵抗のバランスが劣る。
また、カーボンブラツクのヨウ素吸着量およびジブチル
フタレート吸油量が本発明の範囲外であるカーボンブラ
ツクを使用した比較例3−2の組成物は、本発明の限定
の範囲内のカーボンブラツクを使用した組成物に比べ
て、引張強度および耐摩耗性が劣る。
<効果> 本発明の加硫ゴム組成物は、特に低温特性を重視する、
オールウエザータイヤないしスタツドレスタイヤのトレ
ツド用途に好適であるが他の用途にもその特性を生かし
て使用できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の組成物に用いられるポリブタジエンゴ
ムの緩和時間を測定するムーニー粘度計の概略構成図で
ある。 1……駆動部、2……変速のための歯車、3……クラツ
チ、4……ウオームギア、5……トルク検出のためのダ
イヤルゲージ、6……ダイ、7……ローター、8……エ
アーシリンダー、9……ヒーター、10……測温体、1
1……温度調節器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ゴム、カーボンブラツク、ゴム用伸展
    油、加硫剤、その他のゴム用配合薬品を含有し、加硫し
    て得られた加硫ゴム組成物であつて、 〔I〕原料ゴムの30〜100重量%が、 (a) リチウム系触媒によつて、スチレンとブタジエン
    を共重合して得られ、 (b) スチレン含有量が5〜30重量%、 (c) ブタジエン部のミクロ構造のビニル結合量が16
    %未満、 (d) ムーニー粘度(ML1+4、100℃)が60〜15
    0、 (e) ムーニー粘度計によつて測定した緩和時間が10
    〜150秒、 である分岐状スチレン−ブタジエン共重合体であり、 〔II〕他の原料ゴムが天然ゴム、ポリイソプレンゴム、
    ポリブタジエンゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン共
    重合体ゴムから選ばれた1種以上であり、 〔III〕ゴム用伸展油として、粘度比重恒数が0.82
    〜0.92であり、クルツ分析法によるナフテン炭素含
    有量が35%以上であるナフテン系ゴム用伸展油を、原
    料ゴム100重量部あたり20〜60重量部含有し、 〔IV〕カーボンブラツクとして、ヨウ素吸着量が80mg
    /g以上、ジブチルフタレート吸油量が100ml/10
    0g以上であるカーボンブラツクを、原料ゴム100重
    量部あたり50〜95重量部含有し、 〔V〕前記カーボンブラツクの重量とゴム用伸展油の重
    量との差が25〜35重量部であり、 〔VI〕加硫物の−10℃で測定したJIS硬度が65以下
    であるタイヤトレツド用加硫ゴム組成物
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