JPH06209825A - 導電性繊維製品及びその製造方法 - Google Patents

導電性繊維製品及びその製造方法

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JPH06209825A
JPH06209825A JP26308492A JP26308492A JPH06209825A JP H06209825 A JPH06209825 A JP H06209825A JP 26308492 A JP26308492 A JP 26308492A JP 26308492 A JP26308492 A JP 26308492A JP H06209825 A JPH06209825 A JP H06209825A
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JP
Japan
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fiber
conductivity
fibers
low
conductive
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Application number
JP26308492A
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English (en)
Inventor
Ikuo Mizoguchi
郁夫 溝口
Toshihiko Shoji
敏彦 庄子
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KANAGAWA KK
Achilles Corp
Original Assignee
KANAGAWA KK
Achilles Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磨耗や熱による導電性が劣化する虞がなく、
しかも使用中に繊維が倒伏したり折れ曲がって導電性や
塵埃除去性能の低下する虞のない導電性繊維製品及びそ
の製造方法を提供する。 【構成】 高導電性繊維4と、該高導電性繊維4よりも
導電性が低い低導電性繊維5とからなる立毛部3を有
し、且つ該立毛部3における高導電性繊維4と低導電性
繊維5の繊維長が、低導電性繊維>高導電性繊維である
とともに、少なくとも一方の繊維に捲縮が生じている導
電性繊維製品1。この製品1は、何れか一方が熱捲縮性
を有する高導電性の高熱収縮性繊維4と低導電性繊維5
を用い、しかも熱収縮率が高導電性繊維>低導電性繊維
となるように選択して繊維長の略等しい立毛部を有する
製品を得、次いで加熱処理して高導電性繊維4を低導電
性繊維5よりも大きく収縮させるとともに、少なくとも
一方の繊維に捲縮を生じさせる等により得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコピー機等にお
ける除電具として用いることのできる、導電性繊維製品
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】導電性
繊維は各種用途に利用されているが、その一用途とし
て、コピー機のドラムや紙等の静電気を除去するととも
に静電気によって吸引された塵埃を掻き落とすために用
いる除電具がある。この除電具として、導電性繊維をア
ルミ板等で挟持してブラシ状としたもの、導電性繊維で
経二重パイル組織を織製し、カットして芯材に巻付けて
ロールブラシ状としたものが知られている。
【0003】この種の除電具における導電性繊維として
は、従来より、金属メッキ、硫化銅被覆或いは複合紡糸
法等により製造されたもの、或いは導電性高分子と繊維
とを複合一体化してなるもの等が使用されている。
【0004】しかしながら、これら導電性繊維は耐磨耗
性が不充分で導電性が磨耗によって低下し易いととも
に、熱による導電性の劣化を生じ易く、このためコピー
機のドラム等の高熱部分に常に直接接触している除電具
では、比較的短期間で導電性の低下をきたすという問題
があった。また導電性繊維の先端が常にドラム等に接触
しているため、導電性繊維に塵埃が付着し易く、この塵
埃の付着により導電性が低下するという問題もあった。
【0005】また上記従来の除電具は、導電性繊維が倒
伏したり折れ曲がったりし易く、この結果、静電気除去
性能や塵埃の掻き落とし性能が低下する等の問題も生じ
ていた。
【0006】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
例えば除電具として用いた場合の導電性能の耐久性に優
れた導電性繊維製品及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】即ち本発明の導電性繊維製品は、高導電性
繊維と、該高導電性繊維よりも低い導電性を有するか又
は実質的に導電性を有さない低導電性繊維とからなる立
毛部を有し、且つ該立毛部における高導電性繊維と低導
電性繊維の繊維長が、低導電性繊維>高導電性繊維であ
るとともに、少なくとも一方の繊維に捲縮が付与されて
いることを特徴とする。
【0008】上記、高導電性繊維としては、繊維にポリ
ピロールを複合一体化して導電性を付与したものが好ま
しい。
【0009】また本発明の導電性繊維製品の製造方法の
第1は、高導電性繊維と、該高導電性繊維よりも低い導
電性を有するか又は実質的に導電性を有さない低導電性
繊維の少なくとも一方の繊維が熱捲縮性を有し、且つ熱
収縮率が高導電性繊維>低導電性繊維なる関係を有する
高導電性繊維と低導電性繊維とにより、両繊維の繊維長
が略等しい立毛部を形成し、次いで加熱処理して該立毛
部における高導電性繊維を低導電性繊維よりも大きく収
縮させるとともに、熱捲縮性を有する繊維に捲縮を生じ
させ、繊維長を低導電性繊維>高導電性繊維なる関係を
有するとともに、少なくとも一方の繊維が捲縮した立毛
部を形成することを特徴とする。
【0010】この第1の製造方法において、繊維長が略
等しい低導電性繊維と高導電性繊維とからなる立毛部
は、低導電性繊維と、該低導電性繊維よりも熱収縮率が
大なる高導電性繊維とを用いて得た添毛織物における低
導電性繊維と高導電性繊維とからなる繊維部の略中央部
を切断して形成することが好ましい。
【0011】また、本発明の導電性繊維製品の製造方法
の第2は、少なくとも一方の繊維が熱捲縮性である低熱
収縮性繊維と高熱収縮性繊維とにより立毛部を形成する
工程、高熱収縮性繊維に低熱収縮性繊維よりも高い導電
性を付与して高導電性繊維とするとともに、低熱収縮性
繊維を該高導電性繊維よりも低い導電性を有するか又は
実質的に導電性を有さない低導電性繊維とする導電化処
理工程、高熱収縮性繊維を低熱収縮性繊維よりも大きく
収縮させるとともに、熱捲縮性を有する繊維を捲縮させ
る加熱処理工程、とを経て、前記高導電性繊維と前記低
導電性繊維との繊維長が低導電性繊維>高導電性繊維で
あるとともに、少なくとも一方の繊維が捲縮した立毛部
を形成することを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。
【0013】図1は本発明の導電性繊維製品1の要部断
面図を示し、該導電性繊維製品1は、基部2と該基部2
と一体の立毛部3とからなり、立毛部3は高導電性繊維
4と低導電性繊維5とから構成され、これらの繊維のう
ち高導電性繊維4には捲縮が付与されている。
【0014】上記基部2を構成する素材としては、ポリ
エステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニト
リル系繊維、ポリプロピレン繊維、芳香族ポリイミド繊
維、綿、レーヨン、ウール、麻、ポリビニルアルコール
繊維等の天然或いは合成繊維からなる織布、不織布、編
布や、金属箔、フィルム等が挙げられる。
【0015】本発明の導電性繊維製品1における立毛部
3を構成する高導電性繊維4としては、表面抵抗値が1
8 Ω以下のものが好ましい。高導電性繊維4として
は、金属メッキ型導電性繊維、硫化銅染色型導電性繊
維、複合紡糸型導電性繊維、導電性高分子重合一体型導
電性繊維等を用いることができる。
【0016】上記金属メッキ型導電性繊維としては、繊
維表面に銀、ニッケル、銅等が無電解メッキされたポリ
アクリロニトリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリア
ミド系繊維、芳香族ポリアミド系繊維、レーヨン等が挙
げられる。
【0017】硫化銅染色型導電性繊維としては、水溶性
第二銅無機塩を含硫黄還元剤で還元して硫化銅を繊維表
面に固着したポリアクリロニトリル系繊維、ポリエステ
ル系繊維、ポリアミド繊維、アクリロニトリル/塩化ビ
ニリデン共重合型難燃性アクリル繊維等が挙げられる。
【0018】また複合紡糸型導電性繊維としては、導電
性カーボン練込みのアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂等を多層構造、楔型構造、海島型構造等
に紡糸した繊維が挙げられる。
【0019】更に導電性高分子重合一体型導電性繊維と
しては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリ
アクリロニトリル系繊維、芳香族ポリイミド繊維、ポリ
ビニルアルコール繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチ
レン繊維、再生セルロース系繊維等の天然或いは合成繊
維の表面に、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフ
ェン等の導電性高分子を重合一体化した繊維が挙げられ
るが、特に繊維にポリピロールを複合一体化したものが
好ましい。
【0020】上記上記高導電性繊維4は種類の異なるも
のを2種以上混合して用いることができる。また高導電
性繊維4には、平滑剤、柔軟剤、ワックス、オイリング
剤等の仕上げ剤を水溶液、エマルジョン、水分散液、有
機溶剤溶液等として付与しても良い。これら仕上剤を付
与すると、製織時の糸切れを防止できて好ましい。
【0021】本発明における低導電性繊維5の「低導電
性」とは、前記高導電性繊維4に比べて導電性が低いこ
と、即ち相対的な「低導電性」を意味するものである。
従って、本発明において低導電性繊維5としては、高導
電性繊維4よりも導電性が低い全ての導電性繊維はもと
より、実質的に導電性を有さない非導電性繊維も用いる
ことができる。素材としては、高導電性繊維や基部を構
成する素材と同様の天然或いは合成繊維が用いられる。
好ましい低導電性繊維5は表面抵抗値が108Ω以上の
繊維である。低導電性繊維5は種類の異なるものを2種
以上混合して陥ることができる。
【0022】使用する高導電性繊維4及び低導電性繊維
5の繊度は、導電性繊維製品1の用途によっても異なる
が、通常は、1〜65デニール程度の繊度のものが好ま
しい。特に静電気除去を主目的とする用途に用いる場合
には25デニール以下、特に1〜3デニール程度が好ま
しく、除塵を主目的とする用途に用いる場合には、特に
5〜20デニール程度が好ましい。また、高導電性繊維
4よりも低導電性繊維5の方を太くすることが好まし
く、この場合、素材によっても異なるが1〜5倍程度太
くすることが好ましい。低導電性繊維5の長さは、導電
性繊維製品1の用途によって異なるが、一般に0.5〜1
0mm程度、特に1〜8mm程度が好ましい。また高導電性
繊維4と低導電性繊維5との繊維長の差:ΔLは、0.1
〜3mmが好ましい。
【0023】本発明において、高導電性繊維4と低導電
性繊維5との使用割合は、高導電性繊維:低導電性繊維
=1:99〜60:40が好ましい。
【0024】図1に示す実施例では、高導電性繊維4よ
りなる糸6と、低導電性繊維5よりなる糸7とを別々に
用いて導電性繊維製品1を形成しているが、図2に示す
ように高導電性繊維4と低導電性繊維5とを混合紡糸し
た糸8を用いて導電性繊維製品1を形成することもでき
る。
【0025】上記高導電性繊維4は捲縮しているが、こ
の捲縮の状態及び程度としては繊維の自由長を減じて螺
旋状、波打状となり、低導電性繊維の倒伏を抑制するた
めに空間的な広がりを有していることが好ましい。上記
繊維の捲縮としては、潜在的に熱捲縮性を有する繊維が
熱処理によって収縮する際に生じる熱捲縮、高伸度ウー
リー加工糸を用いて立毛部を形成することによって得ら
れる捲縮等が挙げられる。
【0026】本発明の導電性繊維製品1において、立毛
部3を構成する高導電性繊維4と低導電性繊維5はいず
れか一方が捲縮していれば良く、図1、図2に示した如
く高導電性繊維4のみが捲縮している場合に限らず、特
に図示しないが、低導電性繊維5のみが捲縮している場
合や両方の繊維が捲縮している場合のいずれであっても
良い。また、高導電性繊維4及び/又は低導電性繊維5
の一部のみに捲縮が付与されていても良い。両繊維が捲
縮している場合は繊維相互がからみ合い、倒伏が更に防
止できる。
【0027】本発明の導電性繊維製品1は、コピー機の
ドラムや紙に帯電する静電気を除去するための静電気除
去具や、自動車ウインドーの除塵、防震を目的とするス
タビライザー、磁気テープ走行時クリーニング材等とし
て利用することができる。
【0028】特に低導電性繊維5としてフッ素系繊維等
の低摩擦係数繊維を用いた導電性繊維製品は、フッ素系
繊維の防汚性、滑性を損なうことなく静電気除去性能を
発揮するため、自動車の窓ガラスのスタビライザーとし
て好適であり、またフッ素系繊維への塵埃の付着も防止
できる。
【0029】本発明の導電性繊維製品1を製造するに
は、高導電性繊維と低導電性繊維とを用いて製造する方
法と、立毛状に形成した繊維に後処理にて導電性を付与
して製造する方法等が採用される。本発明の導電性繊維
製品1を製造する第1の方法は、先ず少なくとも一方が
熱捲縮性を有する、低導電性繊維と、該低導電性繊維よ
りも熱収縮率が大きい高導電性繊維とにより両繊維の長
さが略等しい立毛部を形成し加熱処理する方法である
が、該立毛部を有する製品を得る方法としては、
【0030】低導電性繊維と高導電性繊維とからなる
平織物の経糸又は緯糸の一部を除去する方法。 低導電性繊維と高導電性繊維とからなるクロセット織
物の経糸の中間部を切断する方法。 布地、フィルム、金属箔、金属棒等に低導電性繊維と
高導電性繊維とを静電植毛する方法。 低導電性繊維と高導電性繊維とからなる織物に起毛を
施す方法。 低導電性繊維と高導電性繊維を用いたパイル状の立毛
部を有する織物又は編物とする方法。 低導電性繊維と高導電性繊維とを毛経又は毛緯として
用い、添毛織物とする方法(ビロード、プラッシュ、コ
ーデュロイ等)。 等の方法が挙げられ、及びの方法では平面的(二次
元的)立毛部を有する製品が得られ、〜の方法では
立体的(三次元的)立毛部を有する製品が得られる。
【0031】尚、これら編織物として得られる繊維製品
では、高導電性繊維からなる糸と、低導電性繊維からな
る糸とを混合して用いた場合と、高導電性繊維と低導電
性繊維とを混合紡糸した糸を用いた場合とがある。
【0032】図3、図4は上記の方法(二重ビロード
織)によって導電性繊維製品1を得る方法を略図的に示
すものである。図3は二組の経糸、緯糸を使って二枚の
基布2aを組織し、低導電性繊維5からなる糸と、捲縮
性を有する高導電性繊維4からなる糸を毛経9として使
った添毛織物10の要部斜視図を示し、該織物10の毛
経9の中間部を切断することにより、図4に示すような
繊維長が略等しい高導電性繊維4と低導電性繊維5とか
らなる立毛部3aを有する2枚のシート状製品1aが得
られる。この製品1aの基部2を必要に応じて所定の幅
にして製品とすることもできる。
【0033】次いで、略等しい繊維長の高導電性繊維4
と低導電性繊維5とからなる立毛部3aを有する製品1
aを加熱処理する。この加熱処理により高導電性繊維4
が捲縮して図1に示すように高導電性繊維4の繊維長が
低導電性繊維5の繊維長よりも短い立毛部3を有する本
発明の導電性繊維製品1が得られる。図2は高導電性繊
維4と低導電性繊維5とを混紡した糸8を用いた場合の
実施例を示す要部断面図である。
【0034】上記高導電性繊維4と低導電性繊維5は、
加熱処理によって繊維長の差:ΔLが生じるように、低
導電性繊維の熱収縮率<高導電性繊維の熱収縮率なる関
係を有する繊維が選定されるが、ΔLの値が前記好まし
い範囲内となるように、両者の熱収縮率の差を1〜60
%程度とすることが好ましい。
【0035】熱収縮率の差は、紡糸条件、ヒートセット
条件、熱履歴、残留歪、延伸倍率等による熱収縮性の異
なる繊維を適宜に組合わせて使用することで得られ、ま
た撚糸条件、製織条件、導電性付与条件、加熱処理条件
等を調整することにより熱収縮率の差を上記の範囲に調
整できる。
【0036】また繊維に熱捲縮性を付与するには、撚糸
による方法、繊維の長手方向に熱収縮性の異なる素材を
複合した所謂サイド・バイ・サイド型繊維等とする方法
等が採用できる。例えばサイド・バイ・サイド型繊維を
構成する熱収縮性の異なる素材の組み合わせとしては、
分子量、化学構造、結晶性等の異なるポリエステル樹脂
を組合わせたポリエステル繊維が挙げられる。
【0037】加熱処理方法としては、乾熱処理、熱水浸
漬処理、加熱蒸気雰囲気曝露処理等が挙げられる。
【0038】上記加熱処理を合理的に行う方法として、 (a)静電植毛によって得た立毛部を有する製品におい
て繊維を接着するために用いる接着剤の乾燥及び/又は
熱硬化反応を行うための加熱処理と、繊維を収縮させる
ための加熱処理とを同時に行う方法。 (b)添毛織物から得た、図4に示す如き立毛部3aを
有する製品1aの基部2(基布2a)と立毛部3aの繊
維とを固着させるために、基部2にバックコーティング
された接着剤の乾燥及び/又は熱硬化反応を行うための
加熱処理と、繊維を収縮させるための加熱処理とを同時
に行う方法や立毛部を形成した後、加熱水蒸気中にて収
縮、捲縮を行わせる方法。 等が挙げられる。
【0039】上記接着剤としては、繊維の収縮率を高め
たい場合には、エマルジョン型接着剤又は水溶液型接着
剤を用いることが好ましい。これは繊維の熱収縮が水分
の存在下で著しくなるためである。エマルジョン型接着
剤としては、例えばポリアクリル酸エステル系、ポリウ
レタン系、スチレン−ブタジエン共重合体系、アクリル
酸エステル−ブタジエン共重合体系、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体系、クロロプレンゴム系、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体系、酢酸ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合体系等が挙げられる。また、水溶液型接着
剤としては、例えばデンプン系、アクリル酸−アクリル
酸エステル共重合体系、ポリウレタン系、ポリビニルア
ルコール系、ポリクロロプレンゴム系、ポリ酢酸ビニル
系、酢酸ビニル−アクリル酸エステル系、エチレン−酢
酸ビニル共重合体系等が挙げられる。これら接着剤には
必要に応じて導電性カーボンや金属微粒子等の導電性素
材を添加することができる。
【0040】また本発明の導電性繊維製品1を製造する
第2の方法は、その少なくとも一方の繊維が熱捲縮性を
有し、しかも熱収縮率の異なる繊維を用いて立毛部を形
成し、その後、加熱処理にて収縮、捲縮を生じせしめる
工程と、導電化処理にて繊維に導電性を付与して高導電
性繊維を形成する工程とを経て製造する方法である。例
えば、上記〜の方法によって、少なくとも一方の繊
維が熱捲縮性である低熱収縮性繊維と高熱収縮性繊維に
よって、両繊維の繊維長が略等しい立毛部を形成して後
に、加熱処理にて一方の繊維を捲縮させ、導電化処理に
て高導電性繊維、低導電性繊維を形成する方法、あるい
は導電化処理にて高導電性とされる短い繊維と長い繊維
とを用いて静電植毛して後、加熱処理、導電化処理する
方法、あるいは捲縮した繊維を用いて上記、、〜
の方法により捲縮した繊維を含む立毛部を形成して後
に、加熱処理、導電化処理する方法等が挙げられる。
【0041】上記加熱処理工程と導電化処理工程は、ど
ちらを先に行っても良く、また同時に行っても良い。
【0042】導電化処理方法としては、水溶性第二銅無
機塩を、含硫黄還元剤で還元して硫化銅を繊維に直接反
応固着せしめて導電性を付与する方法(硫化銅法と称
す)、繊維をポリエチレンイミン等で前処理した後に上
記と同様の処理により繊維に硫化銅を反応固着する方法
(ポリエチレンイミン/硫化銅法と称す)、ピロール、
アニリン、チオフェン等のモノマーを二硫酸アンモニウ
ム、塩化第二鉄等を触媒として繊維の少なくとも表面に
重合一体化せしめる方法(導電性高分子一体化法と称
す)等が挙げられる。
【0043】導電化処理の方法に応じた繊維の組み合わ
せを採用することによって、一方の繊維を選択的に、或
いは低導電性繊維と高導電性繊維が形成されるように導
電化することができる。導電性繊維を用いて立毛部を形
成した場合であっても、元の導電性よりも高い導電性が
付与されて低導電性繊維と高導電性繊維とが形成されれ
ば良い。
【0044】導電化処理に応じた繊維の組み合わせの具
体例としては、 (イ)硫化銅法により導電化処理を行う場合は、低導電
性繊維としてポリアミド系繊維、ポリイミド系繊維、ポ
リエステル系繊維、フッ素系繊維等を単独又は組み合わ
せ選択し、高導電性繊維としてポリアクリロニトリル系
繊維を用いる。 (ロ)ポリエチレンイミン/硫化銅法により導電化処理
を行う場合は、低導電性繊維としてフッ素系繊維を選択
し、高導電性繊維としてポリアミド系繊維、ポリエステ
ル系繊維を組み合わせる。 (ハ)導電性高分子一体化法により導電化処理を行う場
合は、低導電性繊維としてフッ素系繊維等を選択し、高
導電性繊維としてポリアクリロニトリル系繊維、ポリア
ミド系繊維、ポリエステル系繊維を組み合わせる。 等が例示される。
【0045】また、加熱処理は、乾熱処理、熱水浸漬処
理、加熱蒸気雰囲気曝露処理等によって行われ、熱収縮
率の大きい繊維が収縮されるとともに熱捲縮性を有する
繊維が捲縮されるが、上記加熱処理を合理的に行う方法
としては、 (c)導電性高分子一体化法により導電化処理した後に
行う乾燥処理と、繊維を収縮、捲縮させるための加熱処
理とを同時に行う方法。 (d)硫化銅法にて導電化処理する際の加熱によって、
繊維を収縮、捲縮させる方法。 (e)ポリエチレンイミン/硫化銅法にて導電化処理す
る場合に、前処理工程であるポリエチレンイミンで処理
する際に、繊維を収縮、捲縮させる方法。 等が挙げられる。
【0046】また、本発明の導電性繊維製品1は、捲縮
した導電性繊維を用いて上記、あるいは〜等の
方法にて製造することも、また、一方の繊維が熱捲縮性
を有する長い低導電性繊維と短い高導電性繊維を静電植
毛して後、次いで加熱処理して一方の繊維を捲縮させて
得ることもできる。長さの異なる繊維を静電植毛して導
電性繊維製品を製造する場合は、高導電性繊維(或いは
高導電性が付与される繊維)として熱収縮率の小さい繊
維を用いる場合に特に有効である。
【0047】次に具体的実施例を挙げて本発明を更に詳
細に説明する。
【0048】実施例1 フッ素繊維(450D/30F)を低導電性繊維として
用い、熱捲縮性が増大するポリエステル繊維(350D
/24F、低伸度ウーリー加工糸)をポリピロールで導
電化処理した繊維を高導電性繊維として用い、フッ素繊
維が2万本/平方インチ、導電化処理したポリエステル
繊維が1.6万本/平方インチとなるように二重ビロード
織し、両繊維の略中央を切断して、立毛部の繊維長5mm
の製品を得た。
【0049】尚、上記熱捲縮性ポリエステル繊維の導電
化処理は、酸化剤として塩化第二鉄を含む1.5%owf の
ピロールモノマー水溶液を、23±2℃に保持して、該
溶液中に繊維を180分間浸漬する方法を採用した。導
電化処理後の繊維を洗浄後、無張力下で65℃にて4時
間減圧乾燥した。またベース生地には、ポリエステル:
レーヨン=65:35混紡の50番手双糸よりなる混紡
糸を用いた。
【0050】次いで上記製品の裏面に、固形分40%の
ポリアクリル酸エステル系エマルジョン型接着剤(商品
名:ボンコート、大日本インキ化学製)を固形分換算で
50g/m2 となるように塗布して140℃で10分間
加熱して上記接着剤を乾燥するとともに、繊維を熱収縮
させて目的とする導電性繊維製品を得た。
【0051】この導電性繊維製品は立毛部の表面にフッ
素繊維が表出しており、また導電化処理したポリエステ
ル繊維はフッ素繊維よりも約2.5mm短く、しかも捲縮が
著しく増大していた。この製品は摩擦帯電圧が100V
以下であった。またこの製品の導電性の耐久性を70℃
×95%RH湿熱促進試験、70℃熱老化試験、耐光性
試験(63℃ブラックパネル温度)及び摩擦堅牢度試験
(500g荷重、綿布)により試験したところ、極めて
優れた結果が得られた。
【0052】更に対ガラス板荷重1kg、1万回摩擦試験
を行った後の製品の立毛部を観察したところ、立毛部の
繊維が倒伏したり折れ曲がったりせず、優れた導電性が
保持されていることが認められた。この導電性繊維製品
は、自動車窓ガラス用のスタビライザーとして好適なも
のであった。
【0053】実施例2 レーヨン繊維(420D/60F)を低導電性繊維とし
て用い、熱捲縮性が潜在するアクリル繊維(100D/
50F、ハイバルキー糸用)をポリピロールで導電化処
理した繊維を高導電性繊維として用い、レーヨン繊維が
5万本/平方インチ、導電処理したアクリル繊維が3.3
万本/平方インチとなるように二重ビロード織し、両繊
維の略中央を切断して、立毛部の繊維長5mmの製品を得
た。
【0054】尚、上記熱捲縮性が潜在するアクリル繊維
の導電化処理は、コーン状態(見掛密度0.20g/cc)
で、塩化第二鉄を酸化剤とした1.2%owf のピロールモ
ノマー水溶液を、23±2℃に保持して該溶液中に繊維
を180分間浸漬液循環する方法を採用した。処理後の
繊維を水洗後、コーン状態のまま65℃で4時間減圧下
に乾燥した。またベース生地には実施例1と同様のポリ
エステル/レーヨン=60/35、50番手双糸を用い
た。
【0055】上記製品の裏面に実施例1と同様の接着剤
を塗布した後、140℃で10分間加熱して接着剤を乾
燥するとともに、ポリエステル繊維を熱収縮させて導電
性繊維製品を得た。この製品は立毛部の表面にレーヨン
繊維が表出しており、また導電化処理したアクリル繊維
はレーヨン繊維よりも約2.0mm短く、しかも捲縮が生じ
ていた。この製品び摩擦帯電圧は100V以下であり、
また導電性の耐久性は極めて良好であった。更にクリー
ニングブラシロール耐久性試験後にも立毛部の繊維が倒
伏したり折れ曲がったりせず、優れた静電気除去能力が
保持されていることが認められた。
【0056】比較例1 捲縮性を有さない他は実施例1で用いたと同様のポリエ
ステル繊維を、同様の方法によって導電化処理して得た
導電性繊維を用いて実施例1と同様にして立毛部の繊維
長5mmとしたものを、そのまま導電性繊維製品として用
いた。この導電性繊維製品は、摩擦帯電圧が100V以
下であったが、フッ素繊維と導電性ポリエステル繊維が
同一繊維長のため、表面平滑性に乏しく、対ガラス板荷
重1kg、1万回摩擦試験後に導電性繊維が倒伏し、ウィ
ンドースタビライザーとしては好ましくなかった。
【0057】比較例2 ポリピロールで導電化処理するアクリル繊維として、捲
縮性は有さないが熱収縮性は有する繊維を用いた他は、
実施例2と同様にして立毛部5mmの製品を得、この製品
を熱処理してレーヨン繊維の繊維長よりもアクリル繊維
の繊維長が短い製品を得た。熱処理後の製品における、
レーヨン繊維とアクリル繊維の繊維長の差:ΔLは1.0
mmであった。
【0058】この製品は摩擦帯電圧、導電性の耐久性と
もに優れていたが、クリーニングブラシロール耐久性試
験後に繊維の倒伏が認められた。
【0059】実施例3 フッ素繊維(1000D/500F)と、熱捲縮性を有
するアクリル繊維(300D/60F×3)を用いてポ
リエステル織布を基布として混織し、幅12mmの立毛部
を形成した。立毛部の幅方向の繊維本数はフッ素繊維8
本、アクリル繊維4本とし立毛長は基布込みで3mmとし
た。次いで上記製品の裏面に実施例1と同様の接着剤を
塗布した後、140℃で10分間加熱して接着剤を乾燥
するとともに、アクリル繊維を捲縮させてフッ素繊維の
繊維長よりも短いものとした。
【0060】この後、この製品を、繊維重量比で0.5%
のピロールモノマー水溶液中に浸漬し、過硫酸アンモニ
ウムを触媒として10℃で2時間反応させ、基布及びア
クリル繊維の少なくとも表面にポリピロールを重合一体
化して導電化した。一方、フッ素繊維にはポリピロール
が形成されておらず、フッ素繊維には導電性が付与され
ていなかった。
【0061】この製品の摩擦帯電圧は100V以下であ
り、また導電性の耐久性は極めて良好であった。更にク
リーニングブラシロール耐久性試験にも立毛部の繊維が
倒伏したり折れ曲がったりせず、優れた静電気除去能力
が保持されていることが認められた。
【0062】実施例4 実施例3と同様の繊維を用いて立毛部を形成し、基布裏
面に同様の接着剤を塗布後、同様にして加熱処理した
後、繊維重量比で0.5%のチオ硫酸ナトリウム、0.75
%の硫酸銅を含む水溶液中に20℃で120分浸漬して
処理した。この結果、立毛部のアクリル繊維が選択的に
導電化されたが、フッ素繊維には実質的に導電性が付与
されていなかった。
【0063】この製品の摩擦帯電圧は100V以下であ
り、また導電性の耐久性は極めて良好であった。更にク
リーニングブラシロール耐久性試験にも立毛部の繊維が
倒伏したり折れ曲がったりせず、優れた静電気除去能力
が保持されていることが認められた。
【0064】実施例5 フッ素繊維(1000D/500F)と、熱捲縮性を有
する6−ナイロン繊維(1000D/68F)を用い
て、立毛部の繊維本数比が、フッ素繊維:ナイロン繊維
=8:4となるように混織し、幅12mmの立毛部を形成
した。次いで基布の裏面に実施例3と同様の接着剤を塗
布した後、実施例3と同様にして加熱処理し、ナイロン
繊維をフッ素繊維の繊維長よりも短く捲縮させた。
【0065】次いで、繊維重量比で0.5%のピロールモ
ノマー水溶液中に浸漬し、ピロールモノマーを該モノマ
ーに対しモル比で2.5倍の加硫酸アンモニウムを触媒と
して10℃で2時間反応させて重合したところ、基布及
びナイロン繊維には導電性が付与されていたが、フッ素
繊維には実質的に導電性は付与されていなかった。
【0066】この製品の摩擦帯電圧は100V以下であ
り、また導電性の耐久性は極めて良好であった。更にク
リーニングブラシロール耐久性試験にも立毛部の繊維が
倒伏したり折れ曲がったりせず、優れた静電気除去能力
が保持されていることが認められた。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明の導電性繊維
製品は、高導電性繊維と低導電性繊維とからなる立毛部
を有し、該立毛部における高導電性繊維と低導電性繊維
の繊維長が、低導電性繊維>高導電性繊維となるように
構成したため、高導電性繊維の磨耗による導電性の低下
を生じ難い。またコピー機のドラム等の静電気除去具と
して用いる場合も、高導電性繊維が常に高温のドラム等
に接触したままとなることがないから、熱による導電性
の劣化を防止できる効果がある。
【0068】更に高導電性繊維、低導電性繊維の少なく
とも一方が捲縮しているため、立毛部の弾力性に優れ、
この結果、立毛部の繊維の倒伏や折れ曲がりによる導電
性能や塵埃除去性の低下の虞が少ない。
【0069】また本発明の導電性繊維製品の製造方法に
よれば、低導電性繊維と該低導電性繊維よりも熱収縮率
の大きい高熱収縮性繊維(又は高熱収縮性の高導電性繊
維)の熱収縮率の差と捲縮性を予め考慮して両繊維を選
択しておけば、加熱処理によって容易に繊維長が、低導
電性繊維>高導電性繊維なる関係を有し、且つこれら繊
維の少なくとも一方に捲縮が生じた導電性繊維製品を容
易に得ることができ、優れた導電性繊維製品を効率良く
製造することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性繊維製品の一例を示す要部断面
図である。
【図2】本発明の導電性繊維製品の他の例を示す要部断
面図である。
【図3】本発明の導電性繊維製品の製造に用いる添毛織
物の斜視略図である。
【図4】図3に示す添毛織物の毛経の略中央を切断した
製品の縦断面図である。
【符号の説明】
1 導電性繊維製品 3 立毛部 4 高導電性繊維 5 低導電性繊維 9 毛経 10 添毛織物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】上記基部2を構成する素材としては、ポリ
エステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニト
リル系繊維、ポリプロピレン繊維、芳香族ポリアミド
維、綿、レーヨン、ウール、麻、ポリビニルアルコール
繊維等の天然或いは合成繊維からなる織布、不織布、編
布や、金属箔、フィルム等が挙げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】更に導電性高分子重合一体型導電性繊維と
しては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリ
アクリロニトリル系繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリ
ビニルアルコール繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチ
レン繊維、再生セルロース系繊維等の天然或いは合成繊
維の表面に、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフ
ェン等の導電性高分子を重合一体化した繊維が挙げられ
るが、特に繊維にポリピロールを複合一体化したものが
好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】実施例1 フッ素繊維(2400D/360F)を低導電性繊維と
して用い、熱捲縮性が増大するポリエステル繊維(35
0D/24F、低伸度ウーリー加工糸)をポリピロール
で導電化処理した繊維を高導電性繊維として用い、フッ
素繊維が2万本/平方インチ、導電化処理したポリエス
テル繊維が1.6万本/平方インチとなるように二重ビ
ロード織し、両繊維の略中央を切断して、立毛部の繊維
長5mmの製品を得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】実施例3 フッ素繊維(2400D/360F)と、熱捲縮性を有
するアクリル繊維(300D/60F×3)を用いてポ
リエステル織布を基布として混織し、幅12mmの立毛
部を形成した。立毛部の幅方向の繊維本数はフッ素繊維
8本、アクリル繊維4本とし立毛長は基布込みで3mm
とした。次いで上記製品の裏面に実施例1と同様の接着
剤を塗布した後、140℃で10分間加熱して接着剤を
乾燥するとともに、アクリル繊維を捲縮させてフッ素繊
維の繊維長よりも短いものとした。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】実施例5 フッ素繊維(2400D/360F)と、熱捲縮性を有
する6−ナイロン繊維(1000D/68F)を用い
て、立毛部の繊維本数比が、フッ素繊維:ナイロン繊維
=8:4となるように混織し、幅12mmの立毛部を形
成した。次いで基布の裏面に実施例3と同様の接着剤を
塗布した後、実施例3と同様にして加熱処理し、ナイロ
ン繊維をフッ素繊維の繊維長よりも短く捲縮させた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高導電性繊維と、該高導電性繊維よりも
    低い導電性を有するか又は実質的に導電性を有さない低
    導電性繊維とからなる立毛部を有し、且つ該立毛部にお
    ける高導電性繊維と低導電性繊維の繊維長が、低導電性
    繊維>高導電性繊維であるとともに、少なくとも一方の
    繊維に捲縮が付与されていることを特徴とする導電性繊
    維製品。
  2. 【請求項2】 高導電性繊維が、繊維にポリピロールを
    複合一体化して導電性を付与した繊維であることを特徴
    とする請求項1記載の導電性繊維製品。
  3. 【請求項3】 高導電性繊維と、該高導電性繊維よりも
    低い導電性を有するか又は実質的に導電性を有さない低
    導電性繊維の少なくとも一方の繊維が熱捲縮性を有し、
    且つ熱収縮率が高導電性繊維>低導電性繊維なる関係を
    有する高導電性繊維と低導電性繊維とにより、両繊維の
    繊維長が略等しい立毛部を形成し、次いで加熱処理して
    該立毛部における高導電性繊維を低導電性繊維よりも大
    きく収縮させるとともに、熱捲縮性を有する繊維に捲縮
    を生じさせ、繊維長を低導電性繊維>高導電性繊維なる
    関係を有するとともに、少なくとも一方の繊維が捲縮し
    た立毛部を形成することを特徴とする導電性繊維製品の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の導電性繊維製品の製造
    方法において、低導電性繊維と高導電性繊維の繊維長が
    略等しい立毛部を、低導電性繊維と高導電性繊維とを用
    いて得た添毛織物における低導電性繊維と高導電性繊維
    とからなる繊維部の略中央部を切断して形成することを
    特徴とする導電性繊維製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の繊維が熱捲縮性である
    低熱収縮性繊維と高熱収縮性繊維とにより立毛部を形成
    する工程、高熱収縮性繊維に低熱収縮性繊維よりも高い
    導電性を付与して高導電性繊維とするとともに、低熱収
    縮性繊維を該高導電性繊維よりも低い導電性を有するか
    又は実質的に導電性を有さない低導電性繊維とする導電
    化処理工程、高熱収縮性繊維を低熱収縮性繊維よりも大
    きく収縮させるとともに、熱捲縮性を有する繊維を捲縮
    させる加熱処理工程、とを経て、前記高導電性繊維と前
    記低導電性繊維との繊維長が低導電性繊維>高導電性繊
    維であるとともに、少なくとも一方の繊維が捲縮した立
    毛部を形成することを特徴とする導電性繊維製品の製造
    方法。
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