JPH06209772A - リパーゼの製造法及びそれに用いるリパーゼ生産菌 - Google Patents

リパーゼの製造法及びそれに用いるリパーゼ生産菌

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JPH06209772A
JPH06209772A JP3202093A JP3202093A JPH06209772A JP H06209772 A JPH06209772 A JP H06209772A JP 3202093 A JP3202093 A JP 3202093A JP 3202093 A JP3202093 A JP 3202093A JP H06209772 A JPH06209772 A JP H06209772A
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lipase
producing
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pseudomonas
antibiotic
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Yukie Gotou
志江 後藤
Kazumi Tanaka
計実 田中
Kazunori Sakimoto
和範 崎元
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗生物質耐性を有するリパーゼ生産菌を培養
し、培養物からリパーゼを採取することによるリパーゼ
の製造法およびそれに用いるリパーゼ生産菌。 【構成】 シュードモナス属菌株を親株として変異によ
り得られた抗生物質耐性を有する菌株を培養し、培養物
からリパーゼを採取することを特徴とするリパーゼの製
造法およびそれに用いるリパーゼ生産菌。 【効果】 本発明によるリパーゼの製造法およびそれに
用いるリパーゼ生産菌によりリパーゼの高生産化がはか
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工業用酵素として有用で
あるリパーゼを効率よく製造する方法に関する。更に詳
しくは抗生物質耐性を有するリパーゼ生産菌株を用いて
効率よくリパーゼを製造する方法に関する。また、酵素
の生産に有用である抗生物質耐性を有する菌に関する。
【0002】
【従来の技術】リパーゼは、食品加工用酵素、消化剤と
しての医療用酵素、血中脂質の測定のための試薬用酵
素、油脂の加水分解や油脂の改質のための工業用酵素と
して広範に使用されている。近年においてはさらに洗剤
用酵素としてリパーゼが洗浄力の向上に有効であるとい
われ注目されている。
【0003】工業用リパーゼの生産菌に関しては従来よ
り多くの菌株が報告されており、その一部は工業的生産
に利用されている。例えば、それらの菌株はシュードモ
ナス(Pseudomonas) 属、アルカリゲネス(Alcaligenes)
属、アクロモバクター(Achromobacter) 属、ムコール(M
ucor) 属、キャンディダ(Candida) 属、フミコーラ(Hum
icola)属に由来することが知られている。また、リパー
ゼを生産するシュードモナス属の菌株にはシュードモナ
ス・フルオレッセンス(Ps. fluorescens) 、シュードモ
ナス・セパシア(Ps. cepacia) 、シュードモナス・フラ
ジ(Ps. fragi)、シュードモナス・アエルギノサ(Ps. ae
ruginosa)、シュードモナス・アルカリゲネス(Ps. alca
ligenes) などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの菌株
によるリパーゼの生産性は一般的に極めて低く、産業上
の利用において必ずしも満足できるものではない。そこ
で、通常、この問題を解決するために突然変異による生
産性の改善が試みられる。従来の生産性改善方法は、突
然変異処理を施し、生き残った全ての菌の中からより生
産性の高い菌株を選び出すという方法であるが、この方
法は膨大な時間と労力を要するものである。そこで、こ
れらリパーゼを一層効率よく製造する方法の確立が強く
求められている。また、他の酵素については、バンコマ
イシンあるいはリストセチンに耐性を有する菌株を用い
てセルラーゼ、プロテアーゼあるいはアミラーゼを効率
よく製造する方法(特開平1−222771号)、ツニ
カマイシンに耐性を有する菌株を用いてα−アミラーゼ
を製造する方法(T. Sasaki et. al., BIOCHEMICAL AND
BIOPHYSICAL RESEACH COMMUNICATIONS, 70, 125-131, 1
976)などの例があるが、リパーゼにおいてこのような報
告はなされていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、リパーゼ
生産菌のリパーゼ生産性の向上について鋭意研究を行っ
た結果、リパーゼ生産菌に抗生物質耐性を付与すれば、
リパーゼ生産性が大きく向上することを見いだし、本発
明を完成した。例えば、シュードモナス属の人工あるい
は自然突然変異株であって、抗生物質の一つであるスト
レプトマイシンに対する耐性を有する菌株がリパーゼを
培地中に著量生産することを見いだした。なお、本発明
におけるストレプトマイシン耐性とは、普通の細菌では
本来生育できないような濃度のストレプトマイシン存在
下、例えば菌株の種類により異なるが、一般には数十pp
m 程度のストレプトマイシン存在下でも生育が可能な性
質である。
【0006】また、例えば、リパーゼ生産菌に、抗生物
質の一種である細胞壁合成阻害剤に対する耐性を付与す
れば、リパーゼ生産性が大きく向上することを見いだし
た。なお、本発明における細胞壁合成阻害剤耐性とは、
普通の菌株では本来生育できないような濃度の細胞壁合
成阻害剤存在下、例えば菌株の種類により異なるが、一
般には数十ppm程度の細胞壁合成阻害剤存在下でも生
育が可能な性質である。
【0007】すなわち、本発明は抗生物質耐性を有する
リパーゼ生産菌を用いたリパーゼの製造方法を提供する
ものである。また、リパーゼのごとき酵素の生産に有用
である抗生物質耐性を有する菌を提供するものである。
本発明において、抗生物質耐性を有する菌は、例えば、
次のようにして得られる。すなわち、耐性を付与したい
リパーゼ生産菌(親株)を適当な培地に生育させ、その
菌体を紫外線、X線などの照射、あるいはエチルメタン
スルフォネート(EMS)、N−メチル−N’−ニトロ
−N−ニトロソグアニジン(NTG)、p−ジメチルア
ミノベンゼンジアゾスルホン酸などの既知の突然変異誘
発物質で処理し、適当に洗浄希釈して親株の生育できな
い濃度(最小生育阻止濃度(MIC))の抗生物質を含
む、例えばストレプトマイシンの場合には数十ppm 程度
を、また細胞壁合成阻害剤の場合には100ppm程度
を含む寒天培地に広げ、生育してくるストレプトマイシ
ン耐性や細胞壁合成阻害剤耐性などの抗生物質耐性菌株
のコロニーを得る。このようにして得られた耐性株の多
くが驚くべきことに親株に比べ多量のリパーゼを生産す
るので、これらの耐性株の中から高リパーゼ生産菌を得
ることができる。
【0008】また得られた耐性株を親株として、更に人
工的あるいは自然突然変異によりリパーゼ生産性のより
優れた菌株を得ることができるが、それらの変異株およ
び該変異株を培養することによるリパーゼの製造法も本
発明に包含される。
【0009】本発明で用いられるリパーゼ生産菌の代表
的な例として具体的に例示すれば、シュードモナス(Pse
udomonas) 属NCIMB10541株を親株として上記
の操作により得られたシュードモナスSD703(微工
研菌寄第13307号)などのストレプトマイシン耐性
株およびNCIMB10541株を親株として上記の操
作により得られたシュードモナス・メンドシナSD70
4(微工研菌寄第13357号)などの細胞壁合成阻害
剤耐性株が挙げられる。なお、NCIMB10541株
は英国 National Collection of Industrial and Marin
e Bacteria, Aberdeen, Scotlandより入手したタイプカ
ルチャーであり、その菌学的性質はバージーズ・マニュ
アル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Ber
gey's Mannual of Systematic Bacteriology (1984))に
記載されている。この菌株の変異により得られたストレ
プトマイシン耐性株であるシュードモナスSD703な
どのストレプトマイシン耐性株の菌学的性質は、ストレ
プトマイシン耐性度及びリパーゼの生産性以外は親株と
実質的に同一であり、同様に細胞壁合成阻害剤耐性株で
あるシュードモナス・メンドシナSD704などの細胞
壁合成阻害剤耐性株の菌学的性質は細胞壁合成阻害剤耐
性度及びリパーゼの生産性以外は親株と実質的に同一で
ある。
【0010】本発明において用いられる抗生物質とは、
微生物その他の細胞の発育を阻害する物質と定義され
る。本発明において用いられるかかる抗生物質は特に限
定されるものではなく、通常、細胞壁合成阻害剤、蛋白
質合成阻害剤、核酸合成阻害剤、もしくは細胞膜構造に
障害を与える抗生物質として分類されている抗生物質で
あればよい。細胞壁合成阻害剤としては、例えば、β−
ラクタム系抗生物質、リピッドサイクルに作用する抗生
物質、D−アラニンの取り込みを阻害する抗生物質など
が挙げられる。β−ラクタム系抗生物質の例としては、
カルベニシリン、ペニシリン、アンピシリンなど、リピ
ッドサイクルに作用する抗生物質の例としては、バンコ
マイシン、レストセチン、エンラマイシン、マコルボマ
イシン、モエノマイシンなど、D−アラニンの取り込み
を阻害する抗生物質の例としては、D−シクロセリンな
どが挙げられ、またその他の細胞壁合成阻害剤としては
ツニカマイシンなどが挙げられる。蛋白質合成阻害剤と
しては、例えば、ストレプトマイシン、スペクチノマイ
シンなどが挙げられる。核酸合成阻害剤としては、例え
ば、リファマイシンなどが挙げられる。
【0011】本発明のリパーゼ製造法で用いられる培地
は、用いる菌株が増殖し得るものならば任意のものでよ
く、例えば炭素源としては同化できる炭素化合物または
これを含有するものであればよく、例えばグルコース、
澱粉もしくは液化澱粉などの澱粉水解物、糖蜜、グリセ
リン、油脂、コーンスティープリカー、Tween系界
面活性剤など、窒素源としては同化可能な窒素化合物ま
たはこれを含有するものであればよく、例えば大豆粉、
肉エキス、ファーマメディア、コーンスティプリカーな
どの有機窒素源、アンモニウム塩、硝酸塩などの無機窒
素源が用いられる。またこの他に、無機塩類としては通
常用いられるリン酸一水素塩等のリン酸塩、マグネシウ
ム塩、カルシウム塩、マンガン塩などを適宜添加するこ
ともできる。
【0012】本発明における抗生物質耐性菌の培養は好
気条件下に例えば通気撹拌法や振盪培養法によって行
う。培養温度は10〜40℃の範囲で行うがとりわけ2
0〜37℃の範囲で行うことが好ましい。培養時のpH
については培養全期を通してpH5〜12で行えば良い
が、特に初発pHは7〜9.5 の範囲とすることが好まし
い。培養時間は通常8〜100時間の範囲であるが、リ
パーゼ蓄積量が最高に達したときに培養を終了すればよ
い。特に経済性の見地から20〜50時間の範囲とする
ことが好ましい。培地組成および培養条件により抗生物
質耐性株のリパーゼの生産性は大きく変動するが、いか
なる培養条件においても各々の親株の1.5 〜2倍以上の
リパーゼを生産する。
【0013】このようにして培養を行った後、培養液か
らのリパーゼの採取は、リパーゼを採取するための常法
にしたがって分離、精製することにより行うことができ
る。すなわち培養液から濾過法や遠心分離法などの公知
の適当な方法により菌体や培地固形物を分離して、上清
液または濾液を得ることができる。これらの分離液を濃
縮しまたは濃縮することなく可溶性塩類を添加して酵素
を沈澱させる塩析法、親水性有機溶剤を添加し酵素ある
いは夾雑物を沈澱させる有機溶剤沈澱法、イオン交換樹
脂を用いた吸着脱離法、膜分離あるいはゲル濾過法、安
定補助剤なしに噴霧乾燥する方法、凍結乾燥法などの分
離もしくは精製手段を単独または複数組み合わせてリパ
ーゼを溶液あるいは粉末など所望の形態で得ることがで
きる。
【0014】本発明で得られるリパーゼの活性は公知の
方法、例えば、トリオレイン−ポリビニルアルコール
(PVA)エマルジョンを基質とする乳化系測定法を用
いて測定する。具体的には酵素液0.1ml 、200mMトリ
ス緩衝液(pH9.0)0.4ml 、及びトリオレインエマルジ
ョン0.5ml からなる反応液を共栓付き試験管中で37℃
にて10分間反応させ、反応停止液として1N塩酸0.2m
l を用いて反応を停止させる。トリオレイン−PVAエ
マルジョンは、PVA2%水溶液(ポバールPVA11
7((株)クラレ商品名):ポバールPVA205
((株)クラレ商品名)=9:1)15mlに1.5 gのト
リオレインを加え氷冷しながら18000rpm10分間ホモジ
ナイズしたものである。反応停止液、n−ヘキサン2m
l、イソプロピルアルコール2ml、蒸留水1mlを加え激
しく撹拌し、静置後ヘキサン層をサンプリングし、TL
C−FID法(Minagawa et. al., Lipids. 18 732(198
3))にてオレイン酸を定量する。活性の単位は、1分間
に1マイクロモルのオレイン酸を生成する酵素量を1ユ
ニット(U)とする。
【0015】
【実施例】次にこれらの抗生物質耐性株の取得につい
て、参考例・実施例で示すが、これは単なる例示であり
本発明を限定するものではなく、本発明で用いられる抗
生物質耐性株は他の方法によって得られたものでもよ
い。
【0016】参考例1 NCIMB10541株を各濃度のストレプトマイシン
を含有せしめた以下に示す培地組成1に塗布し、ストレ
プトマイシンの最小生育阻止濃度を求めた。すなわち、
ストレプトマイシンを添加した培地1に上記NCIMB
10541株懸濁液(菌濃度108 個/ml)を一白金耳
塗布した後、35℃で1日放置し該菌株の表面生育を目
視で観察した。この結果を表1に示す。
【0017】 培地組成1 ヘプトン 1.0 % 酵母エキス 0.5 % 塩化ナトリウム 0.5 % 炭酸ナトリウム 0.3 % 寒天 2.0 % (培地はオートクレーブにより121℃・20分間の滅
菌処理を行った。)
【0018】
【表1】
【0019】この結果から明らかなようにNCIMB1
0541株に対する最小阻止濃度はストレプトマイシン
約50ppm であった。
【0020】参考例2 NCIMB10541株を各濃度のカルベニシリンを含
有せしめた以下に示す培地組成2に塗布し、カルベニシ
リンの最小生育阻止濃度を求めた。すなわち、カルベニ
シリンを添加した培地2に上記NCIMB10541株
懸濁液(菌濃度108 個/ml)を一白金耳塗布した後、
35℃で1日放置し該菌株の表面生育を目視で観察し
た。この結果を表2に示す。
【0021】 培地組成2 ヘプトン 1.0 % 酵母エキス 0.5 % 塩化ナトリウム 0.5 % 寒天 2.0 % (培地はオートクレーブにより121℃・20分間の滅
菌処理を行った。)
【0022】
【表2】
【0023】この結果から明らかなようにNCIMB1
0541株に対する最小阻止濃度はカルベニシリン約1
00ppm であった。
【0024】実施例1 NCIMB10541株を培地組成1の平板培地を用
い、35℃で16時間培養しその一白金耳量をモルトン
栓付き試験管に入れた寒天を含まぬ前記培地組成1の液
体培地5mlに接種した。これを5時間培養し遠心分離を
行い、得られた菌体を生理食塩水に懸濁し終濃度100
ppm になるようにN−メチル−N’−ニトロ−N−ニト
ロソグアニジン(NTG)溶液を加え、10分間30℃
に放置した。次に遠心分離により菌体を集め、生理食塩
水で洗浄し、寒天を除いた前記培地組成1の液体培地で
35℃で16時間振盪培養した。この培養液をストレプ
トマイシンを200ppm 含有する培地組成1の平板培地
に、1枚あたり生菌数が約108 個になるように希釈し
て撒いた。35℃で1日間培養し生育してきた菌の集落
はその大部分がストレプトマイシン耐性株であった。
【0025】実施例2 実施例1で得た菌株及び親株をモルトン栓付き試験管に
入れた下に示す培地組成3の液体培地2mlに一白金耳接
種した。これを35℃で18時間振盪培養した後、培養
液を遠心分離してその上清について前記の方法により、
リパーゼ活性を測定した。その結果、表3に示すリパー
ゼ高生産性の耐性株を得た。得られたストレプトマイシ
ン耐性株の約60%でリパーゼの生産性が親株を上回っ
ており、その生産性は親株の約 1.5〜2倍であった。表
3のなかで最も生産性の高い菌株である NO.31をシュ
ードモナスSD703と命名し工業技術院微生物工業技
術研究所に微工研菌寄第13307号として寄託した。
【0026】 培地組成3 大豆粉 2.0 % グルコース 2.0 % 硫酸アンモニウム 0.1 % 尿素 0.1 % 酵母エキス 0.5 % リン酸一水素二カリウム 0.5 % 硫酸マグネシウム・7水和物 0.1 % 炭酸ナトリウム 0.3 % (培地はオートクレーブにより121℃・20分間の滅菌処理を行った。)
【0027】
【表3】
【0028】実施例3 シュードモナスSD703及び親株を各々、モルトン栓
付き試験管に入れた以下に示す培地組成4の液体培地2
mlに一白金耳接種した。これを35℃で18時間振盪培
養した後、培養液を遠心分離してその上清について前記
の方法によりリパーゼ活性を測定したところ、表4に示
す結果を得た。
【0029】 培地組成4 カザミノ酸 2.0 % グルコース 2.0 % リン酸一水素二アンモニウム 0.1 % リン酸一水素二カリウム 0.3 % 酵母エキス 0.5 % 硫酸マグネシウム・7水和物 0.1 % 炭酸ナトリウム 0.3 % Tween80 0.7 %
【0030】
【表4】
【0031】実施例4 NCIMB10541株を培地組成2の平板培地を用
い、35℃で16時間培養しその一白金耳量をモルトン
栓付き試験管に入れた寒天を含まぬ前記培地組成1の液
体培地5mlに接種した。これを5時間培養し遠心分離を
行い、得られた菌体を生理食塩水に懸濁し終濃度100
ppm になるようにN−メチル−N’−ニトロ−N−ニト
ロソグアニジン(NTG)溶液を加え、10分間30℃
に放置した。次に遠心分離により菌体を集め、生理食塩
水で洗浄し、寒天を除いた前記培地組成2の液体培地で
35℃で16時間振盪培養した。この培養液をカルベニ
シリンを100ppm 含有する培地組成2の平板培地に、
1枚あたり生菌数が約108個になるように希釈して撒
いた。35℃で1日間培養し生育してきた菌の集落はそ
の大部分がカルベニシリン耐性株であった。
【0032】実施例5 実施例4で得た菌株及び親株をモルトン栓付き試験管に
入れた培地組成3の液体培地2mlに一白金耳接種した。
これを35℃で18時間振盪培養した後、培養液を遠心
分離してその上清について前記の方法により、リパーゼ
活性を測定した。その結果、表5に示すリパーゼ高生産
性の耐性株を得た。得られたカルベニシリン耐性株の多
くのリパーゼの生産性が親株を上回っており、その生産
性は親株の約2〜2.5 倍であった。表5のなかで最も生
産性の高い菌株である NO.15をシュードモナス・メン
ドシナSD704と命名し工業技術院微生物工業技術研
究所に微工研菌寄第13357号として寄託した。
【0033】
【表5】
【0034】実施例6 シュードモナス・メンドシナSD704及び親株を各
々、モルトン栓付き試験管に入れた培地組成4の液体培
地2mlに一白金耳接種した。これを35℃で18時間振
盪培養した後、培養液を遠心分離してその上清について
前記の方法によりリパーゼ活性を測定したところ、表6
に示す結果を得た。
【0035】
【表6】
【0036】
【発明の効果】本発明による抗生物質耐性株は、親株の
1.5 〜2.5 倍以上のリパーゼ生産性を有するので、リパ
ーゼの工業的生産に極めて有利に利用されるものであ
る。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗生物質耐性を有するリパーゼ生産菌を
    培養し、培養物からリパーゼを採取することを特徴とす
    るリパーゼの製造法。
  2. 【請求項2】 抗生物質耐性を有するリパーゼ生産菌が
    シュードモナス(Pseudomonas )属に属する菌である請
    求項1記載のリパーゼの製造法。
  3. 【請求項3】 抗生物質が細胞壁合成阻害剤である請求
    項1乃至2記載のリパーゼの製造法。
  4. 【請求項4】 細胞壁合成阻害剤がβ−ラクタム系抗生
    物質である請求項3記載のリパーゼの製造法。
  5. 【請求項5】 β−ラクタム系抗生物質がカルベニシリ
    ンである請求項4記載のリパーゼの製造法。
  6. 【請求項6】 抗生物質がストレプトマイシンである請
    求項1乃至2記載のリパーゼの製造法。
  7. 【請求項7】 抗生物質耐性を有するリパーゼ生産菌が
    シュードモナスSD703(微工研菌寄第13307
    号)である請求項1乃至2または6記載のリパーゼの製
    造法。
  8. 【請求項8】 抗生物質耐性を有するリパーゼ生産菌が
    シュードモナス・メンドシナSD704(微工研菌寄第
    13357号)である請求項1乃至5記載のリパーゼの
    製造法。
  9. 【請求項9】 シュードモナスSD703(微工研菌寄
    第13307号)およびその変異株。
  10. 【請求項10】 シュードモナス・メンドシナSD70
    4(微工研菌寄第13357号)およびその変異株。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996027002A1 (fr) * 1995-02-27 1996-09-06 Novo Nordisk A/S Nouveau gene de lipase et procede de production de lipase a l'aide de celui-ci
WO1996027659A1 (fr) * 1995-03-06 1996-09-12 Novo Nordisk A/S Nouvelle lipase, son procede de production, et micro-organisme la produisant

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