JPH0620827B2 - 4輪駆動車用トランスフアクラツチ装置 - Google Patents

4輪駆動車用トランスフアクラツチ装置

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JPH0620827B2
JPH0620827B2 JP59223582A JP22358284A JPH0620827B2 JP H0620827 B2 JPH0620827 B2 JP H0620827B2 JP 59223582 A JP59223582 A JP 59223582A JP 22358284 A JP22358284 A JP 22358284A JP H0620827 B2 JPH0620827 B2 JP H0620827B2
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    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K17/00Arrangement or mounting of transmissions in vehicles
    • B60K17/34Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles
    • B60K17/348Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed
    • B60K17/35Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed including arrangements for suppressing or influencing the power transfer, e.g. viscous clutches
    • B60K17/3505Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed including arrangements for suppressing or influencing the power transfer, e.g. viscous clutches with self-actuated means, e.g. by difference of speed

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、前輪および後輪を同一のエンジンで駆動しう
るパートタイム式4輪駆動車(4WD車)に関し、特に
そのトランスファクラッチ装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より、例えば前輪駆動ベース(FFベース)のパー
トタイム式4輪駆動車両においては、後輪の駆動連結を
油圧作動クラッチの結合にて達成できるようにしたもの
が各種開発されている。
そして、かかるクラッチを作動させるため、オイルポン
プを別体で設け(このオイルポンプとしては電動オイル
ポンプや自動変速機用オイルポンプが用いられる)、こ
のオイルポンプの吐出圧を適宜調整してクラッチへ供給
するようになっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来のこのような4輪駆動車用トランス
ファクラッチ装置では、オイルポンプを別体にして設け
なければならないほか、オイルポンプの吐出圧調整のた
めの手段が複雑になるという問題点がある。
さらに、従来のこのような4輪駆動車用トランスファク
ラッチ装置では、オイルポンプとクラッチとが回転軸の
軸方向に並んで配設されているので、軸方向寸法が大き
く、装置全体が大がかりになってしまうという問題点が
ある。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもの
で、コンパクトな構成で、しかもオイルポンプからの吐
出圧の自動調整を簡素な構成で行なえるようにするとと
もに、装置全体の軸方向寸法を小さくすることができ、
しかもクラッチのトルク伝達容量を十分に確保できるよ
うにした、4輪駆動車用トランスファクラッチ装置を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
このため、本発明の4輪駆動車用トランスファクラッチ
装置は、前輪および後輪を同一のエンジンで駆動しうる
4輪駆動車において、上記前輪に駆動力を伝達する第1
回転軸と、上記後輪に駆動力を伝達する第2回転軸とを
そなえるとともに、これらの回転軸の一方に上記エンジ
ンから動力を伝達する動力伝達系をそなえ、上記の第1
回転軸と第2回転軸との回転速度差によって駆動される
オイルポンプと、上記の第1回転軸と第2回転軸との間
に介装されたクラッチとが設けられて、上記回転速度差
に応じた上記オイルポンプの吐出圧を上記クラッチを接
方向制御側油室へ供給すべく上記のオイルポンプとクラ
ッチとを連結する油路が設けられて、上記のオイルポン
プとクラッチとが、それぞれ上記回転軸と同軸的に配設
されるとともに、同回転軸の半径方向にほぼ整合して配
設され、上記オイルポンプの外周側に上記クラッチが設
けられたことを特徴としている。
〔作 用〕
上述の構成により、上記の前輪側第1回転軸と後輪側第
2回転軸との間に回転速度差が生じると、上記オイルポ
ンプからは上記回転速度差に応じた吐出圧が吐出され、
この吐出圧が上記油路を介して上記クラッチの接方向制
御側油室に供給され、速やかに、油室内の油圧が立ち上
がり、差動回転数に応じたクラッチトルクが得られる。
また、クラッチオイルポンプの外周側に設けられている
ので、トルク伝達容量を十分に確保できる。
〔実施例〕
以下、図面により本発明の実施例について説明すると、
第1〜6図は本発明の一実施例としての4輪駆動車用ト
ランスファクラッチ装置を示すもので、第1図はその要
部を示す縦断面図、第2図は本装置を装備した車両の動
力系を示す概略構成図、第3図はそのリリーフバルブを
示す縦断面図、第4図はその要部の横断面図、第5図は
そのオイルポンプのための油圧回路図、第6図はその作
用を説明するためのグラフである。
本発明は、第2図に示すごとく、前輪43,44および
後輪52,53を同一のエンジン1で駆動しうるパート
タイム式4輪駆動車に係るものであるが、更にその詳細
を説明すると、第1,2図に示すごとく、横置きのエン
ジン1に動力伝達系Tを構成する変速機2が連結され、
そのドライブギヤ(または4速カウンタギヤ)3には、
前輪43,44に駆動力を伝達する第1回転軸を構成す
る鞘軸5,5′と一体のギヤ7が噛合している。
鞘軸5,5′は、ボルト55により、固定されている。
そして、このギヤ7付き鞘軸5,5′には、前輪駆動用
の軸4(以下、「前輪出力軸4」という)がスプライン
嵌合しており、この前輪出力軸4と鞘軸5,5′とで上
記の第1回転軸を構成する。
このようにして、動力伝達系Tからの動力が常時第1回
転軸に伝えられるようになっている。
また、本トランスファクラッチ装置13が、第1回転軸
を構成する鞘軸5,5′と、後輪52,53に駆動力を
伝達する第2回転軸を構成する後輪駆動用の軸6(以
下、「後輪出力軸6」という)との間に介装されてい
る。
このトランスファクラッチ装置13は、鞘軸5,5′ひ
いては前輪出力軸4と後輪出力軸6との回転速度差によ
って駆動されこの回転速度差に応じた圧力でオイルを吐
出するギヤ式オイルポンプ14と、このオイルポンプ1
4からの吐出油を油路を介して受けることにより前輪出
力軸4側と後輪出力軸6側との結合度を調整して上記回
転速度差を抑制するクラッチ32とをそなえて構成され
ている。
次にこれらのオイルポンプ14やクラッチ32の配設状
態について説明する。
第1図に示すごとく、鞘軸5′には、ポンプケース15
がスプライン嵌合しており、このポンプケース15の外
径側にクラッチ32が設けられていて、ポンプケース1
5の内径側には、クラッチ32の軸方向の端部間に収容
されるようにオイルポンプ14が設けられている。
オイルポンプ14としては、例えば、クリセントの無い
内歯歯車ポンプ(ロータポンプ)が用いられ、このオイ
ルポンプ14は、後輪出力軸6にスプライン嵌合した外
歯歯車(ピニオン)としてのインナギヤ17と、このイ
ンナギヤ17と噛合するがこのインナギヤ17と偏心し
た位置に配設される内歯歯車(インターナルギヤ)とし
てのアウタギヤ18とをそなえており、インナギヤ17
およびアウタギヤ18は、その歯形がハイポサイクロイ
ド曲線をなすように形成されて、ポンプケース15,1
6内に設けられる。
なお、ポンプケース16はボルト19でケース15に固
定されている。
また、このオイルポンプ14には、第5図に示すごと
く、2つのポート20,21が形成されているが、一方
のポート20は、油路292,チェックバルブ24および吸
入油路291を介して後輪出力軸6の軸端に開口するオ
イル吸入口22に連通接続されるとともに、油路294
およびチェックバルブ28を介して吐出油路29に連通
接続されており、他方のポート21は、油路293,チ
ェックバルブ25および吸入油路291を介してオイル
吸入口22に連通接続されるとともに、油路295およ
びチェックバルブ28′を介して吐出油路29′に連通
接続されている。
さらに、油路291と、クラッチ32の接方向制御側油
室37に連通する油路298との間には、リリーフバル
ブ26付きの油路296が介装されている。
また、油室37から、クラッチ32のピストン36に穿
設されたオリフィス30付きの大気開放油路297が分
岐している。
これにより、もし前輪出力軸4側と後輪出力軸6側との
間に回転速度差が生じて、インナギヤ17が矢印a方向
に回転すると、オイルが、オイル吸入口22,油路29
1,チェックバルブ25,油路293を経てポート21
へ吸入されたあと、ポート20,油路294,チェック
バルブ28を経て油路29から吐出される。このときの
吐出圧特性は第6図に符号Aで示すようになる。
逆に、インナギヤ17が矢印b方向に回転すると、オイ
ルは、オイル吸入口22,油路291,チェックバルプ
24,油路292を経て、ポート20へ吸入されたあ
と、ポート21,油路295,チェックバルブ28を経
て油路29から吐出される。このときの吐出圧特性も第
6図に符号Aで示すようになる。
なお、特性Aにおいて、回転速度差がある値以上になる
と、吐出圧の上昇がほとんどなくなるのは、吐出圧が各
所定値以上で、リリーフバルブ26が開くからである。
また、特性Aにおけるリリーフバルブ26が開く前の特
性部分は、オリフィス30の作用により、回転速度差の
2乗に比例している。
ここで、リリーフバルブ26の開特性やオリフィス30
の絞り度合を適宜設定してあるので、特性Aを所望のも
のにすることができる。
なお、油路291は、その一部が後輪出力軸6内に穿設
されており、油路291のオイル吸入口22寄りの部分
には、オイルフィルタ23が設けられている。
ところで、ポンプケース16の外周には第1図に示すご
とく、環状の段部16aが形成されており、この段部1
6aには、環状ピストン36が嵌め込まれている。これ
によりこのピストン36とシリンダ37a(ポンプケー
ス16およびスリーブ35)との間に、油室37が形成
されたことになる。そして、この油室37に油路29,
29′が連通している。
したがって、油路29,29′から吐出されるオイルに
よって、ピストン36が押し出されるようになってい
る。
このようにピストン36が押し出されると接状態となる
クラッチ32がピストン36に隣接して設けられてい
る。
油室37には、シリンダ37aの内壁37bとピストン
36との間に、付勢機構としての環状スプリング56が
介装されていて、第6図中の符号Bで示すように、ピス
トン36に予めクラッチ32の接方向に付勢力(初期制限
トルク)を付与している。
クラッチ32は、クラッチバブとしてのポンプケース1
5,16の外周部にスプライン係合する複数(ここで
は、4)の環状クラッチ板33と、後輪出力軸6付きク
ラッチシリンダ37aとしてのスリーブ35の内周部に
スプライン係合する複数の環状クラッチ板34とをそな
えて構成されており、クラッチ板33,34は交互に配
設されて、摩擦係合要素を構成している。
したがって、油室37へ圧油が供給されて、ピストン3
6が押し出されると、クラッチ板33,34が相互に密
着せしめられて、ポンプケース15とスリーブ35,す
なわち前輪出力軸4側と後輪出力軸6側とが係合する。
このときオイルポンプ14の吐出圧に応じてピストン3
6を押し出す力が変わるので、クラッチ32の係合度、
すなわちトルク伝達度もこれに応じて変わる。なお、第
1図中の符号54,54′はストッパ部材を示す。
また、前記の油路297はクラッチ32のクラッチ板3
3,34(この部分の圧力はほぼ大気圧となっている)
に向けて開口しており、これにより油路279からのオ
イルによってクラッチ32の冷却や潤滑を行なうことが
できる。
ところで、前輪出力軸4には、第2図に示すごとく、ギ
ヤ38が取り付けられており、このギヤ38は前輪用差
動機構40(以下、「前輪用デフ40」という)のリン
グギヤ39に噛合している。これにより前輪出力軸4か
らのトルクは、前輪用デフ40で分割され左右の前輪駆
動軸41,42へ伝達されて、前輪43,44を回転駆
動する。
また、後輪出力軸6はベベルギヤ機構45を介してプロ
ペラ軸47に連結されており、このプロペラ軸47の後
部のベベルギヤ47aが後輪用差動機構49(以下、
「後輪用デフ49」という)のリングギヤ48に噛合し
ている。これにより後輪出力軸6からのトルクは、後輪
用デフ49で分割され左右の後輪駆動軸50,51へ伝
達されて、後輪52,53を回転駆動する。
本発明の実施例としての4輪駆動車用トランスファクラ
ッチ装置は上述ごとくの構成されているので、前輪駆動
での走行中に、前輪43,44がスリップを起こして、
前輪出力軸4側の回転速度が後輪出力軸6側の回転速度
よりも速くなった場合には、インナギヤ17が矢印a方
向へ回転する。
これにより、オイルが、オイル吸入口22,油路29
1,チェックバルブ25,油路293を経てポート21
から吸入され、ポート20,油路294,チェックバル
ブ28を経て油路29から油室37内へ吐出される。
この吐出圧は、前輪出力軸4側と後輪出力軸6側との回
転速度差に応じた値であるので、ピストン36によるク
ラッチ板33,34を押し付ける力も上記回転速度差に
応じて決まる。
その結果クラッチ32によって伝えられるトルクの大き
さも上記回転速度差に応じて変わる。
このように回転速度差が生じると、この差に応じた結合
度で、クラッチ32が接状態となるため、該回転速度差
が抑制されるようになって、その結果後輪出力軸6側へ
もトルクが伝達される。これにより前輪43,44が空
転した場合は、自動的に4輪駆動状態に切り替って後輪
52,53を回転駆動できる。
このとき、上記回転速度差に応じてクラッチ32による
伝達トルク量を自動制御しているので、運転フィーリン
グや操縦安定性の悪化を招くことがない。
また、環状スプリング56により、ピストン36が常時
クラッチ板34に付勢されていて、クラッチ板33,3
4の間のクリアランスがないので、回転差が生じてオイ
ルポンプ14が吐出を開始すれば、直ちにクラッチ板3
3,34を押圧するところとなり、差動回転数が生じた
後には、速やかに油圧が立ち上がり、差動回転数に応じ
たクラッチトルクが瞬時に得られる。
そして、環状スプリング56により、第6図中の符号C
で示す付勢機構をそなえない従来のものと比較して、大
きな初期制限トルクBを与えられることができ、その初
期制限トルクBの値は、環状スプリング56により任意
の値に設定できる。
特に、第6図に示す特性Aの立上がり部分は、回転速度
差の2乗に比例しているので、微少な回転速度差では、
トルクが余り変化せず、これにより低速旋回時などのブ
レーキング減少を小さくできる利点もある。
また、ピストン36でクラッチ板33,34を押し付け
るタイプのクラッチ32およびクリセントの無い小半径
のロータポンプがオイルポンプ14として使用されてい
るので、構造のコンパクト化をはかれるとともに、この
オイルポンプ14がクラッチ32の軸方向の幅のなかに
収まるように、クラッチ32の内径側に配設されている
ので、より一層コンパクト化をはかれるのである。
すなわち、オイルポンプ14とクラッチ32とが、回転
軸4,6と同軸的に配設されるとともに、回転軸4,6
の半径方向に整合して配設されているので、半径方向の
寸法を小さくすることができる。
ここで注目すべきことは、クラッチ32がオイルポンプ
14の外周側に設けられる構成であるため、クラッチ板
33,34として従来のものと同径のものを用いている
ことができ、このことにより、クラッチ32のトルク伝
達容量は十分に確保されているという点である。
なお、該回転速度差がある値を超えると、安全のため、
リリーフバルブ26の作用により、吐出圧の上昇が抑え
られる。
逆に後輪52,53の方が前輪43,44よりも速くま
わった場合は、自動的にインナギヤ17が矢印b方向へ
回転する。
これによりオイルの供給路が自動的に切り替わって、オ
イルは、オイル吸入口22,油路291,チェックバル
ブ24,油路292を経てポート20から吸入され、ポ
ート21,油路295,チェックバルブ28を経て油路
29から油室37内へ吐出される。
この吐出圧も前輪出力軸4側と後輪出力軸6側との回転
速度差に応じた値であるので、ピストン36によるクラ
ッチ板33,34を押し付ける力は上記回転速度差に応
じて決まる。
その結果クラッチ32によって伝えられるトルクの大き
さも上記回転速度差に応じて変わる。
この場合も回転速度差に応じた結合度で、クラッチ32
が接状態となるため、該回転速度差が抑制されるように
なって、その結果前輪出力軸4側へもトルクが伝達され
る。これにより後輪52,53の回転を抑制して、前輪
43,44を回転駆動できる。
そしてこの場合も、上記回転速度差に応じてクラッチ3
2による伝達トルク量が自動制御されているので、運転
フィーリングや操縦安定性の悪化を招くことがない。
なお、この場合も上記回転速度差がある値を超えると、
安全のため、リリーフバルブ26の作用により、吐出圧
の上昇が抑えられる。
ところで、ロータポンプで構成されるオイルポンプ14
は、ゲロータポンプと比較して、その噛み合い部14
a,歯先シール部14bおよびポート部14cにおい
て、次のような特長をそなえている。
I) 噛み合い部14aにおいて 1. 閉じ込み容積が非常に小さいので、もれが少なく、
脈動も小さい。
2. 圧力角が小さいので、アウラーローラのラジアルフ
ォースが小さい。従って、アウターロータの軸受荷重が
小さくなり、トルク損失が少なくなる。
3. スリップ量が少ないので、噛み合い面の摩耗も少な
く、摩擦損失も少ない。
スリップスピードが早くなる部分では、歯の噛み合い
が、はずれる。
II) 歯先シール部14bにおいて 2〜3枚の歯で、INポート21(20)とOUTポー
ト20(21)をシールしている。また歯先のクリアラ
ンスは高圧になると、小さくなる。従って高い容積効率
が得られる。
III) INおよびOUTポート部14cにおいて 歯の噛み合い部分がなく、ギヤ室が連続的につながって
いる。従って、吸込部に油を充満し易く、キャビテーシ
ョンの発生が少ない。また、歯がコンタクトしていない
ので、騒音の発生や歯の摩耗がない。
また、TCポンプ(クリセント付き内歯歯車ポンプ)と
比較しても、すぐれた特性をそなえており、 1) クリセントが無いので、ボディ加工の容易性および
低コスト化に寄与する。
2) ピニオン17とインターナルギヤ18との歯数の差
が小さく(例えば、1)インターナルギヤ18の外径が
縮小して、取付寸法,トルク損失が減少する。
3) ハイポサイクロイド曲線をベースとして歯形が作ら
れており、歯のすべりの減少および静寂性の向上をはか
ることができる。
4) 1回転軸の吐出量が多く、同一吐出量を得るのに、
小さな取付寸法で済む。
5) 噛み合い率が1に近く、1つの歯が噛み合えば、他
の歯の噛み合いが終わるので、これにより、噛み合いの
音の低減および歯面摩耗の低減に効果がある。
また、本装置においては、伝達トルクと回転速度差の積
がエネルギーロスとなって発熱するが、オイルの一部が
油路297を通じてクラッチ32のクラッチ板33,3
4へ向けて排出されるようになっているので、クラッチ
32の冷却や潤滑を十分に行なうことができる利点もあ
る。
なお、本装置は後輪駆動ベースの4輪駆動車にも適用で
きるが、この場合、常時はエンジンからの動力が第2回
転軸に伝達される。
さらに、オイルポンプ14としてギヤ式のものに限る必
要はなく、その他のオイルポンプを上記実施例と同様に
組込んで使用することができる。
また、付勢機構としては、各種スプリング等が用いられ
る。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の4輪駆動車用トランスフ
ァクラッチ装置によれば、前輪および後輪を同一のエン
ジンで駆動しうる4輪駆動車において、上記前輪に駆動
力を伝達する第1回転軸と、上記後輪に駆動力を伝達す
る第2回転軸とをそなえるとともに、これらの回転軸の
一方に上記エンジンから動力を伝達する動力伝達系をそ
なえ、上記の第1回転軸と第2回転軸との回転速度差に
よって駆動されるオイルポンプと、上記の第1回転軸と
第2回転軸との間に介装されたクラッチとが設けられ
て、上記回転速度差に応じた上記オイルポンプの吐出圧
を上記クラッチの接方向制御側油室へ供給すべく上記の
オイルポンプとクラッチとを連結する油路が設けられ
て、上記のオイルポンプとクラッチとが、それぞれ上記
回転軸と同軸的に配設されるとともに、同回転軸の半径
方向にほぼ整合して配設され、上記オイルポンプの外周
側に上記クラッチが設けられるという構成により、次の
ような効果ないし利点が得られる。
(1) 前後輪間に回転速度差が生じると、オイルポンプ
の吐出圧が上昇してクラッチを接方向に差動させるの
で、自動的に4輪駆動状態に切り替わり、しかも上記回
転速度差に応じて上記クラッチによる伝達トルク量を自
動的に制御できるので、運転フィーリングや操縦安定性
の悪化を招くことがない。
(2) オイルポンプとクラッチとが、同軸的に配設され
るとともに、回転軸の半径方向にほぼ整合して配設され
るので、装置の軸方向スペースを短縮することができ
る。
(3) オイルポンプの外周側にクラッチを設けているの
で、クラッチのトルク伝達容量を十分に確保できる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜6図は本発明の一実施例としての4輪駆動車用ト
ランスファクラッチ装置を示すもので、第1図はその要
部を示す縦断面図、第2図は本装置を装備した車両の動
力系を示す概略構成図、第3図はそのリリーフバルブを
示す縦断面図、第4図はその要部の横断面を示す模式
図、第5図はそのオイルポンプのための油圧回路図、第
6図はその作用を説明するためのグラフである。 1……エンジン、2……変速機、3……ドライブギヤ、
4……第1回転軸を構成する前輪出力軸、5,5′……
鞘軸、6……第2回転軸を構成する後輪出力軸、7……
ギヤ、13……トランスファクラッチ装置、14……オ
イルポンプ、14a……噛み合い部、14b……歯先シ
ール部、14c……ポート部、15,16……ポンプケ
ース、16a……段部、17……インナギヤ、18……
アウタギヤ、19……ボルト、20,21……ポート、
22……オイル吸入口、23……オイルフィルタ、2
4,25……チェックバルブ、26……リリーフバル
ブ、28,28′……チェックバルブ、29,29′…
…油路、30……オリフィス、32……クラッチ、3
3,34……クラッチ板、35……スリーブ、36……
ピストン、37……油室、37a……シリンダ、37b
……内壁、38……ギヤ、39……リングギヤ、40…
…前輪用デフ、41,42……前輪駆動軸、43,44
……前輪、45……ベベルギヤ機構、47……プロペラ
軸、47a……ベベルギヤ、48……リングギヤ、49
……後輪用デフ、50,51……後輪駆動軸、52,5
3……後輪、54,54′……ストッパ部材、55……
ボルト、56……付勢機構としての環状スプリング、2
91〜298……油路、T……動力伝達系。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪および後輪を同一のエンジンで駆動し
    うる4輪駆動車において、上記前輪に駆動力を伝達する
    第1回転軸と、上記後輪に駆動力を伝達する第2回転軸
    とをそなえるとともに、これらの回転軸の一方に上記エ
    ンジンから動力を伝達する動力伝達系をそなえ、上記の
    第1回転軸と第2回転軸との回転速度差によって駆動さ
    れるオイルポンプと、上記の第1回転軸と第2回転軸と
    の間に介装されたクラッチとが設けられて、上記回転速
    度差に応じた上記オイルポンプの吐出圧を上記クラッチ
    の接方向制御側油室へ供給すべく上記のオイルポンプと
    クラッチとを連結する油路が設けられていて、上記のオ
    イルポンプとクラッチとが、それぞれ上記回転軸と同軸
    的に配設されるとともに、同回転軸の半径方向にほぼ整
    合して配設され、上記オイルポンプの外周側に上記クラ
    ッチが設けられたことを特徴とする、4輪駆動車用トラ
    ンスファクラッチ装置。
JP59223582A 1984-05-29 1984-10-24 4輪駆動車用トランスフアクラツチ装置 Expired - Lifetime JPH0620827B2 (ja)

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