JPH06206498A - ドアミラー取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドアミラーの設置作業を簡略化するととも
に、コーナブラケットの取付強度を十分に確保し、かつ
コーナブラケットの設置部を効果的にシールすることが
できるようにする。 【構成】 アウタパネル１とインナパネル２とからなる
ドア本体３の上端部にコーナブラケット５を取り付け、
このコーナブラケット５の外側面にドアミラー支持部１
３を一体に形成し、このドアミラー支持部１３にドアミ
ラー１２の基端部を回動自在に支持させた。また、必要
に応じて上記コーナブラケット５にゴムまた軟質プラス
チック材等からなる被覆層１５を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車のサイドドア等
に設けられるドアミラー取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば実開昭６３−１３４８１４
号公報に示されるように、アウタパネルとインナパネル
とからなるドア本体の上端部にコーナブラケット（コー
ナピース）を取り付けるとともに、上記コーナブラケッ
トにドアーミラーを回動自在に支持するミラー支持部材
を取り付けるように構成されたドアウインドのコーナピ
ース取付構造が知られている。

【０００３】そして、ドアサッシュのないハードトップ
車では、通常図４に示すように、コーナブラケット２１
の外側面を覆うようにミラー支持部材２２が設置されて
ボルト止め等の手段で取り付られ、このミラー支持部材
２２にドアミラー２３の基端部が回動自在に支持されて
いる。また、コーナブラケット２１の表面にゴムまた塗
装可能な軟質プラスチック材等からなる被覆層２４を設
け、この被覆層２４の下端部に突設された舌片２５，２
６をドア本体２７の上端面に当接させることにより、ド
ア本体２７の上端開口部２８をシールすることが行なわ
れている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のようにコーナブ
ラケット２１に取り付けられたミラー支持部材２２にド
アミラー２３を支持させるように構成された従来のドア
ミラー取付構造においては、コーナブラケット２１をド
ア本体２７にボルト止めした後、このコーナブラケット
２１にミラー支持部材２２をボトル止め等の手段で固定
し、さらにミラー支持部材２２に対してドアミラー２３
を取り付けなければならず、その作業が煩雑であるとい
う問題がある。しかも、上記コーナブラケット２１に形
成されミラー支持部材２２の取付孔等から侵入した水分
および風等が上端開口部２８からドア本体２７内に侵入
するという問題がある。

【０００５】また、上記ゴムまたは軟質プラスチック材
等からなる被覆層２４を設けたものでは、この被覆層２
４の存在によってコーナブラケット２１に対するミラー
支持部材２２の取付強度が不足し易くなるという問題が
ある。

【０００６】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、ドアミラーの設置作業を簡略化する
とともに、コーナブラケットの取付強度を十分に確保
し、かつコーナブラケットの設置部を効果的にシールす
ることができるドアミラー取付構造を提供することを目
的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明は、
外側面にドアミラー支持部が一体に形成されたコーナブ
ラケットを、アウタパネルとインナパネルとからなるド
ア本体の上端部に取り付けるとともに、上記ドアミラー
支持部にドアミラーの基端部を回動自在に支持させたも
のである。

【０００８】請求項２に係る発明は、ドアミラー支持部
が一体に突設されたコーナブラケットにゴムまたは軟質
プラスチック材等からなる被覆層を設けたものである。

【０００９】

【作用】上記請求項１記載の発明によれば、ドアミラー
支持部が突設されたコーナブラケットをドア本体に取り
付けることにより、ドアミラー支持部がドア本体の上方
前端部に設置され、このドアミラー支持部にドアミラー
の基端部が回動自在に支持されることになる。

【００１０】上記請求項２記載の発明によれば、ゴムま
たは軟質プラスチック材等からなる被覆層によってコー
ナブラケットが被覆されることにより、コーナブラケッ
トが装飾されるとともに、ドアミラーの揺動変位時にコ
ーナブラケットに一体に形成されたミラー支持部にドア
ミラーが当接する際に、上記被覆層が干渉材としての機
能を果たすことになる。

【００１１】

【実施例】図１および図２は、本発明に係るドアミラー
取付構造の実施例を示している。このドアミラー取付構
造は、自動車のフロントドアの前端部において、アウタ
パネル１とインナパネル２とからなるドア本体３の上端
部に設けられている。このドア本体３の上端部には、ド
アガラス４およびコーナブラケット５を設置するための
開口部６が形成されている。また、上記インナパネル２
の上辺部には、下方に突出する折り曲げ片７が連設され
ている。

【００１２】上記コーナブラケット５は、側面から見て
三角形状のベースプレート８と、このベースプレート８
の外周部から側方（車内側）に向けて突設された周壁部
９と、この周壁部９の下端部から下方に突設された取付
部１０とを有し、これらが亜鉛ダイキャストによって形
成されている。

【００１３】上記コーナブラケット５のベースプレート
８には、外方に突出する膨出部１１が形成され、この膨
出部１１の下端部には、ドアミラー１２の基端部を回動
自在に支持するドアミラー支持部１３が一体に形成され
ている。このドアミラー支持部１３の上面には、ドアミ
ラー１２の基端部に設けられた回転軸（図示せず）等が
取り付けられる凹部１４が形成されている。

【００１４】また、上記コーナブラケット５には、ゴム
または塗装可能な軟質プラスチック材等からなる被覆層
１５がベースプレート８の外側面、ドアミラー支持部１
３の下面および周壁部９の壁面等にそれぞれ設けられて
いる。上記周壁部９の下部上面に設けられた被覆層１５
ｂの内側端部には、ドア本体３のインナパネル２の上端
面に当接する舌片１６が形成されている。また、ドアミ
ラー支持部１３の下面に設けられた被覆層１５ｃの内側
端部には、ドア本体３のアウタパネル１の上端面に当接
する舌片１７が形成されている。

【００１５】上記構成においてドアミラー１２をフロン
トドアに設置するには、コーナブラケット５の下端部に
設けられた取付部１０をドア本体１の上端開口部６内に
挿入し、ドア本体３のインナパネル２に設けられた折り
曲げ片７に上記取付部１０を取付ボルト１８によって締
着することにより、上記コーナブラケット５をドア本体
３の前端部に固定する。

【００１６】上記のようにしてコーナブラケット５をド
ア本体３に固定することにより、ドアミラー支持部１３
がドア本体３の上方前端部に設置されることになる。そ
して、上記ドアミラー支持部１３の凹部１４にドアミラ
ー１２の基端部を取り付けることにより、ドアミラー１
２がその回転軸を支点として回動自在に支持されること
になる。

【００１７】このようにコーナブラケット５のベースプ
レート８にドアミラー支持部１３を一体に突設したた
め、従来のようにドア本体にコーナブラケットを取り付
けた後、このコーナブラケットにミラー支持部材を取り
付けるという二段階の作業が不要となり、コーナブラケ
ット５およびドアミラー支持部１３を同時にドア本体３
に取り付けることができ、これによってドアミラー１２
の設置作業を簡略化することができる。

【００１８】しかも、上記コーナブラケット５にミラー
支持部材を取り付けるための取付孔を形成する必要がな
いので、この取付孔からドア本体３内に雨水および風等
が侵入するという事態の発生を防止することができる。
したがって、ドア本体内３に配設されたドアロック機構
等が上記雨水の影響を受けて錆を生じたり、ドア本体２
内に侵入した風に起因する風切り音が発生したりするの
を確実に防止することができる。

【００１９】すなわち、上記被覆層１５ｂ，１５ｃに連
設された舌片１６，１７を、ドア本体３のアウタパネル
１およびインナパネル２の上端面に当接させることによ
り、ドア本体３の上端開口部６を確実にシールすること
ができるため、この上端開口部６からドア本体３の内部
に水分および空気が侵入するのを防止し、これによって
上記弊害の発生を防ぐことができる。

【００２０】また、上記のようにコーナブラケット５に
軟質プラスチック材等からなる被覆層１５を設けた場合
には、この被覆層１５によってコーナブラケットの表面
を適正に装飾することができるとともに、上記ドアミラ
ー支持部１３に設置されたドアミラー１２の回動変位時
に、このドアミラー１２と亜鉛ダイキャストからなるコ
ーナブラケット５のベースプレート８とが直接接触する
のを防止し、これらが損傷するのを効果的に防止するこ
とができる。

【００２１】例えば、図３に示すように、張出し状態に
あるドアミラー１２に、その後方から障害物等が当接し
て仮想線で示すように、ドアミラー１２が回転軸の軸心
Ｏを支点に車体の前方側に揺動変位し、ドアミラー１２
の基端部前面がコーナブラケット５の膨出部１１に当接
した場合には、この膨出部１１を覆うように設置された
被覆層１５ａが干渉材の機能を果たすことにより、ドア
ーミラー１２の基端部およびコーナブラケット５の膨出
部１１が損傷するのを防止することができる。

【００２２】なお、上記実施例では、亜鉛ダイキャスト
によってコーナブラケット５を形成した例について説明
したが、このコーナブラケットの材質は上記実施例に限
定されることなく種々の変形が可能であり、鋼板材をプ
レス加工し、あるいは複数の部材を溶接して接合する等
により、上記コーナブラケットを形成した構造とするこ
ともできる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、コーナ
ブラケットのベースプレートにドアミラー支持部を一体
に形成したため、このコーナブラケットをドア本体に取
り付けることにより、ドアミラー支持部が同時にドア本
体に取り付けられることになり、ドアミラーをドア本体
に取り付ける作業を簡略化することができる。

【００２４】また、上記コーナブラケットにミラー支持
部材を取り付けるための取付孔を形成する必要がないの
で、この取付孔からドア本体内に雨水および風が侵入す
るという事態の発生を防止し、ドア本体のシール性を効
果的に向上させることができる。

【００２５】また、上記コーナブラケットにゴムまたは
軟質プラスチック材等からなる被覆層を設けた構成によ
ると、この被覆層によってコーナブラケットの表面を適
正に装飾することができるとともに、上記ドアミラー支
持部に設置されたドアミラーの回動変位時に、このドア
ミラーとコーナブラケットとが直接接触するのを防止す
ることができる。したがって、上記被覆層が発揮する干
渉作用により、ドアミラーの基端部およびコーナブラケ
ットの膨出部等が損傷するのを効果的に防止できるとい
う利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るドアミラー取付構造の実施例を示
す側面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】従来例を示す図２相当図である。

【符号の説明】

１ アウタパネル ２ インナパネル ３ ドア本体 ５ コーナブラケット １２ ドアミラー １３ ドアミラー支持部 １５ 被覆層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外側面にドアミラー支持部が一体に形成
   されたコーナブラケットを、アウタパネルとインナパネ
   ルとからなるドア本体の上端部に取り付けるとともに、
   上記ドアミラー支持部にドアミラーの基端部を回動自在
   に支持させたことを特徴とするドラミラー取付構造。
2. 【請求項２】 ドアミラー支持部が一体に形成されたコ
   ーナブラケットに、ゴムまたは軟質プラスチック材等か
   らなる被覆層を設けたことを特徴とする請求項１記載の
   ドアミラー取付構造。