JPH06206237A - 樹脂枠体付き板状体の製造方法 - Google Patents

樹脂枠体付き板状体の製造方法

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JPH06206237A
JPH06206237A JP1973293A JP1973293A JPH06206237A JP H06206237 A JPH06206237 A JP H06206237A JP 1973293 A JP1973293 A JP 1973293A JP 1973293 A JP1973293 A JP 1973293A JP H06206237 A JPH06206237 A JP H06206237A
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plate
resin frame
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JP1973293A
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Noriyuki Yoshihara
紀幸 吉原
Kazuhiro Takahashi
和浩 高橋
Hiroyuki Watanabe
広行 渡辺
Tokuyuki Enoshita
徳之 榎下
Akira Uchiyama
晃 内山
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • B29C45/14336Coating a portion of the article, e.g. the edge of the article
    • B29C45/14434Coating brittle material, e.g. glass
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
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Abstract

(57)【要約】 【構成】A)不飽和カルボン酸またはその誘導体変性さ
れたポリプロピレン系重合体と、不飽和カルボン酸また
はその誘導体と塩素とによって変性されたポリプロピレ
ン系重合体の、有機溶剤溶液あるいは前記重合体が有機
溶媒中に分散してなる分散物と、B)ポリウレタン系樹
脂の溶液と、C)接着性付与剤とを少なくとも含んでい
るプライマーを板状体の周縁部に塗布して、樹脂枠体を
板状体の周縁部に一体成形する。 【効果】非ポリ(塩化ビニル)樹脂系熱可塑性樹脂を用
いた樹脂枠体とガラス板とを強固に接着することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂枠体付き板状体の製
造方法、特に樹脂枠体をガラス板周縁部に強固に一体成
形する枠体付き板状体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用や建築物用の窓として、ガラス板
とガラス板を嵌め込んだ開口部との隙間に、装飾あるい
はシール性を高めるために樹脂枠体を取り付けることが
通常行われている。
【0003】従来、この樹脂枠体の取り付けは、例えば
特開昭57−158479号、特開昭57−15848
0号に開示されているように、射出成形や押出し成形等
によりあらかじめ成形した樹脂枠体をガラス板の周辺部
に接着したり、ガラス板を開口部にはめ込んだ後隙間に
押出し成形等で作ったガスケットを嵌め込んだりする方
法が行われている。しかし、これらの方法では、人手に
頼る部分が多く工程の自動化が困難であり、水密性にも
乏しくまた工程数も多く経済的でなかった。
【0004】そこで、近年、通称モジュールアッシーウ
インドー(以下MAWという)と呼ばれる、板状体の周
囲にウインドシールド用枠体を一体成形したガラス窓が
普及してきた。このMAWは、特開昭57−15848
1号や特開昭58−73681号に例示されるように、
金型に板状体、さらには金属製枠体、クリップ等を備え
つけた後、金型のキャビティ空間に樹脂を射出してガラ
ス板に樹脂枠体を一体成形して製造されるものであり、
板状体に樹脂枠体が一体成形されているので、組み付け
工数も少なく、水密性や密着性に富み、また優れた外観
を提供することができるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらMAWにおける
樹脂枠体の樹脂材料としては、金型内に流動性よく射出
でき、ガラス板が一体成形の際に割れたりすることが少
なく、また安価に入手できる点に鑑みて非ポリ(塩化ビ
ニル)樹脂系熱可塑性樹脂が好ましく使用されるもので
あるが、一方ではこのような樹脂枠体とガラス板との接
着性が十分でなく、車両や建築物に装着された場合の安
定性が悪いという欠点を有していた。
【0006】また、特開昭63−25005号、特開平
2−183079号に開示されているように、樹脂枠体
材料にカルボン酸基を有する樹脂をブレンドあるいは、
カルボン酸基、またはその誘導体基を含有する分子単位
を結合させることによってガラス板との接着性を改良、
向上させることが提案されてきたが、それでも車両用や
建築物用に要求される接着性能を満足できるまでには到
らなかった。
【0007】本発明の目的は、従来技術が有していた前
述のような欠点を解決しようとするものであり、従来知
られていなかった枠体付き板状体の製造方法を新規に提
供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、樹脂成形用金型に板状
体を装着して挟持し、金型内に非ポリ(塩化ビニル)樹
脂系軟質熱可塑性樹脂を注入してガラス板の周縁部に樹
脂枠体を一体成形する枠体付き板状体の製造方法であっ
て、樹脂枠体が一体成形される板状体の周縁部に、 A)不飽和カルボン酸またはその誘導体によって変性さ
れたポリプロピレン系重合体と、不飽和カルボン酸また
はその誘導体と塩素とによって変性されたポリプロピレ
ン系重合体と、から選ばれた変性ポリプロピレン系重合
体の有機溶剤溶液、あるいは、前記変性ポリプロピレン
系重合体が有機溶媒中に分散してなる分散物、のいずれ
か一方と、 B)ポリウレタン系樹脂の溶液と、 C)接着性付与剤とを少なくとも含むプライマーをあら
かじめ塗布して乾燥した後に、樹脂成形用金型に板状体
を装着して挟持することを特徴とする樹脂枠体付き板状
体の製造方法を提供するものである。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。図
1は、本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法を一例を
示す概略断面図である。樹脂成形用下型4と上型3との
間に板状体5の周縁部付近を挟持して板状体を樹脂成形
用金型に装着し、金型のキャビティー10内に非ポリ
(塩化ビニル)樹脂系軟質熱可塑性樹脂を射出成形機1
によって射出して、板状体の周縁部に樹脂が固化して樹
脂枠体を一体成形する。
【0010】射出される樹脂と板状体とが良好に接着す
るように、板状体を樹脂成形用金型に装着する前に、樹
脂枠体が一体成形される板状体の周縁部にプライマーを
塗布するが、このプライマーは少なくとも、不飽和カル
ボン酸、不飽和カルボン酸の誘導体、塩素および不飽和
カルボン酸、塩素および不飽和カルボン酸の誘導体のい
ずれかによって変性されたポリプロピレン系重合体を含
んでいて、以下これらのいずれかによって変性されたポ
リプロピレン系重合体を総称して、変性ポリプロピレン
系重合体と呼ぶ。
【0011】上記したプライマーは、A)変性ポリプロ
ピレン系重合体の有機溶剤溶液か、変性ポリプロピレン
系重合体が有機溶媒中に分散してなる分散物、のいずれ
か一方と、B)ポリウレタン系樹脂の溶液と、C)接着
性付与剤とを少なくとも含んでいるものである。
【0012】上記のようにして、図2に示すように板状
体の周縁部に樹脂枠体が一体成形され、板状体5と樹脂
枠体2とが強固に接着されている。なお、図2は本発明
によって得られた樹脂枠体付き板状体の例を示す要部断
面図であり、図2(a)は板状体として単板ガラスを用
いたもので、図2(b)は板状体として複層ガラスを用
いたものである。
【0013】本発明における変性ポリプロピレン系重合
体の有機溶剤溶液、あるいは変性ポリプロピレン系重合
体が有機溶媒中に分散してなる分散物(以下変性ポリプ
ロピレンの溶液または分散物という)としては、ポリプ
ロピレン系重合体の有機溶剤溶液に不飽和カルボン酸等
をグラフト反応させ、必要であればさらに塩素を付加さ
れたものが使用できる。
【0014】また、変性ポリプロピレンの溶液または分
散物は、ポリプロピレン系重合体と不飽和カルボン酸等
を押出機中で溶融混合し、グラフト反応させることによ
っても得られ、ポリプロピレン系重合体としてはプロピ
レン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体(プロ
ピレン含量:50〜99.9モル%)、プロピレンとC
4 〜C8 のα−オレフィンの共重合体(プロピレン含
量:50〜99.9モル%)、プロピレン・エチレンと
4 〜C8 のα−オレフィンの共重合体(プロピレン含
量:50〜99.9モル%)等が挙げられ、これらの中
ではプロピレン・エチレン共重合体(プロピレン含量:
50〜99.9モル%)が好ましい。
【0015】変性されたポリプロピレン系重合体におい
て、不飽和カルボン酸またはその誘導体の含有量は変性
される前のポリプロピレン系重合体に対して0.1〜1
0wt%であることが好ましく、さらには塩素の含有量
が5〜50wt%であることが好ましい。さらに、変性
されたポリプロピレン系重合体は、その極限粘度
(〔η〕)が0.3〜2.0dl/gであって、変性さ
れたポリプロピレン系重合体の溶液中または分散物の固
形分量は5〜50wt%であることが好ましい。
【0016】溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クメン、シメン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、シクロ
ヘキサン等の脂環式炭化水素、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、
酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエ
ステルが好ましく使用できるがこれらの中では芳香族炭
化水素系のトルエン、キシレン、またはメチルエチルケ
トンが特に好ましい。
【0017】この変性ポリプロピレンの溶液または分散
物と、ポリエステルポリオールと過剰量のポリイソシア
ネートとの反応物であるポリウレタン系樹脂溶液、また
はポリエステルポリオールと過剰量のポリイソシアネー
トの反応物の有機溶剤に、官能基数が2より大きいポリ
イソシアネートをさらに添加したポリウレタン系樹脂溶
液を任意の割合でブレンドした溶液に、R1 m2 nSiR
3 4-m-nの一般式で表わされるシランカップリング剤、あ
るいはチタネート系カップリング剤から選ばれた接着性
付与剤を添加した溶液を、板状体の周縁部に塗布して乾
燥後、成形型内に板状体を装着して、非ポリ(塩化ビニ
ル)樹脂系熱可塑性樹脂を射出成形することにより板状
体の周縁部に強固に接着された樹脂枠体付き板状体を製
造することができる。
【0018】なお、R1 m2 nSiR3 4-m-nの一般式にあ
る、R1 基はグリシドキシアルキル基、イソシアネトア
ルキル基、メルカプトアルキル基、アミノアルキル基、
N−アミノアルキル−アミノアルキル基、エピオキシシ
クロヘキシルオキシアルキル基のいずれか、R2 はアル
キル基、水素基のいずれか、R3 はアルコキシル基、ア
リールオキシ基のいずれかから選択されたものであり、
mは1から3の整数、nは0から2の整数、m+nは3
以下である。
【0019】変性ポリプロピレンの溶液または分散物と
ポリウレタン系樹脂溶液のブレンド比率は、樹脂枠体に
用いる非ポリ(塩化ビニル)樹脂系熱可塑性樹脂の種
類、要求される接着スペック等により適宜調整できる
が、接着信頼性の点に鑑みて、変性ポリプロピレンの溶
液または分散物とポリウレタン系樹脂溶液の固形分比
が、90:10〜10:10であることが好ましい。
【0020】またR1 m2 nSiR3 4-m-nの一般式で表わ
されるシランカップリング剤、あるいはチタネート系カ
ップリング剤から選ばれた接着性付与剤は、任意の割合
でブレンドされた変性ポリプロピレンの溶液または分散
物とポリウレタン系樹脂溶液に添加されることで板状体
との接着性を発現できるが、接着性付与剤を直接ガラス
に塗布することも可能である。
【0021】変性ポリプロピレンの溶液または分散物
と、ポリウレタン系樹脂溶液とに添加される接着性付与
剤の量としては、固形分比率で0.5%〜10%の範囲
でガラス板等の板状体と樹脂枠体との接着性が向上さ
れ、特に1%〜3%の添加量が耐久接着性の点で好まし
い。
【0022】本発明で使用される非ポリ(塩化ビニル)
樹脂系熱可塑性樹脂はポリオレフィン系、ポリスチレン
系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系の
エラストマーから選択された一般の熱可塑性樹脂であれ
ば特に制限はないが、ガラス板等の板状体の割れを防止
するために成形圧力を高くできない理由で、バーフロー
金型内の樹脂圧が200kg/cm2 以下の条件で射出
成形をした際に得られる成形品の流動長と厚みの比(L
/T)が140以上の流動特性を持つ樹脂が好ましい。
【0023】本発明において、ブレンドされたプライマ
ーあるいは接着性付与剤等を板状体の周縁部に塗布する
方法としては、例えば、板状体の周縁部を周回するよう
にして非接触でスプレーする方法や、ハケ等によって直
接塗布する方法など、適宜の方法によって塗布されるも
のである。
【0024】なお、本発明における枠体とは、板状体の
まわりに形成されるガスケット、モールディング、ウェ
ザーストリップ、あるいはシールゴム等を総称したもの
であり、板状体の全周に設けられるようにしてもよい
し、あるいは全周のうち途中でとぎれていてもよいし、
あるいは板状体の一辺あるいは数辺に設けられたもので
あってもよい。
【0025】本発明における板状体に一体成形される枠
体は、外観が単純な黒色樹脂枠体だけでなく、アイオノ
マー被覆された光輝モールと樹脂枠体の一体モール、S
US製光モールと樹脂枠体の一体モール等、板状体を金
型に装着する際に、板状体とともにこれらのモールを装
着し、板状体への金属製モールと樹脂枠体の一体成形枠
体としてもよい。
【0026】本発明における板状体としては平板状のも
のであっても彎曲状のものであってもよく、また、車両
や建築物等の窓に備えられる場合には、単板ガラス、強
化ガラス、合わせガラス、複層ガラス等が板状体として
用いられる。
【0027】さらに、本発明における板状体としては、
例えばポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリメチ
ルメタクリレート類等のいわゆる有機透明樹脂材等から
なるか、あるいは少なくともこれらを2枚以上積層した
ものからなる合成樹脂製の板も使用され、これら合成樹
脂製の板とガラス板とを積層したものも使用され、ま
た、合成樹脂製の板やガラス板の表面には熱線反射性の
被膜が施されていても、黒セラミック塗料等が塗装され
たものであってもよい。
【0028】本発明における樹脂成形温度は、樹脂が十
分溶融するほどの温度と、分解してしまわない温度の範
囲内であれば特に制限はないが、好ましくは170℃〜
280℃の範囲である。また、その他成形条件として金
型温度、ゲート点数、注入圧力と保圧の組み合わせパタ
ーンを適宜組み合わせることにより板状体に発生する応
力を最小限度に抑制し、枠体のバリやヒケ等の外観欠点
を解消するように決められる。
【0029】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは
ない。
【0030】(合成例1)トルエン中に、エチレンを5
モル%含んだプロピレン・エチレン共重合体を、250
g/リットルの濃度になるように添加し、オートクレー
ブ中で140℃まで加熱、撹拌し、溶解した。
【0031】このポリプロピレン溶液100重量部に対
して、無水マレイン酸3.5重量部、ジクミルパーオキ
サイド0.9重量部を、それぞれ4時間かけて140℃
にて添加した後、1時間撹拌を続け、冷却した。冷却
後、溶液にアセトンを加えてポリマーを析出させ、濾別
した。さらに十分なアセトンで洗浄後、濾過、乾燥を行
い、変性ポリプロピレンを得た。この変性ポリプロピレ
ンの極限粘度(〔η〕)は1.7dl/g、無水マレイ
ン酸含量は0.8重量%であった。
【0032】次いで、この変性ポリプロピレン25重量
部とトルエン75重量部を撹拌機付きオートクレーブに
入れ、140℃に加熱して樹脂を完全に溶解した後、撹
拌しながら25℃/時間の冷却速度で90℃まで降温し
た後、5℃/時間の冷却速度でで70℃まで徐冷した。
続いて40℃/時間の冷却速度で30℃まで降温したと
ころ、乳白色の均一な分散物が得られた。
【0033】なお、こうして得られた分散物の分散粒子
の平均粒径は、コールターカウンターにて測定したとこ
ろ8μmであった。また、上記分散物を100メッシュ
のステンレス製スクリーンフィルターで濾過し、濾過残
を乾燥して重量を測定したところ、その重量は該分散物
の0.1%以下であった。
【0034】(実施例1)単板ガラスからなる板状体の
周縁部に、合成例1で合成した変性ポリプロピレンの分
散物と、ポリウレタン系樹脂としてタイフォースMC−
325[固形分:25%トルエン/メチルエチルケトン
溶媒](大日本インキ化学工業製)と、ポリイソシアネ
ートとしてミリオネートMR400[固形分:100
%](日本ポリウレタン工業製)と、シランカップリン
グ剤としてA187[固形分:100%](日本ユニカ
ー製)とを、各々が70部/21.2部/5.8部/3
部の割合となるようにブレンドした溶液を塗布し、室温
で溶媒を除去した。
【0035】この後、図1に示すようにガラス板を金型
に装着し、ポリオレフィン系エラストマーであるグドマ
ーS702B(三井石油化学工業製)を240℃で金型
のキャビティー内に射出して固化し、樹脂枠体が一体と
なったガラス板を得た。この樹脂枠体付きのガラス板に
ついて、樹脂部分にナイフで斜めに切れ目を入れ、人力
によって樹脂枠体をガラス板から剥そうとしたが樹脂枠
体とガラス板が強固に接着しており、樹脂枠体自身が破
壊してしまった。
【0036】(実施例2)シランカップリング剤として
A189(日本ユニカー製)をエタノール/水混合溶液
で1wt%に調整した溶液(A189/エタノール/水
=1部/70部/29部)を予めガラスに塗布し、風乾
あるいは120℃で5分間オーブンで加熱し室温まで冷
却した後に、合成例1で合成した変性ポリプロピレンの
分散物と、ポリウレタン系樹脂としてディックタイトO
S−550S[固形分:35%トルエン/メチルエチル
ケトン/メチレンクロライド溶媒](大日本インキ化学
工業製)、ポリイソシアネートとしてミリオネートMR
400(日本ポリウレタン工業製)とを、各々が88部
/10部/2部の割合となるようにブレンドした溶液を
ガラス板の周縁部に塗布し、風乾後実施例1と全く同様
の方法で成形を行い、樹脂枠体付きガラス板を得た。
【0037】この樹脂枠体付きガラス板について、12
0℃のオーブンに1000時間放置して取り出し、室温
まで冷却した後、実施例1と同様の方法で接着状態を調
べた(人力による剥離)結果、ガラス板と樹脂枠体とは
強固に接着されており両者を引き剥すことはできなかっ
た。
【0038】(比較例1)合成例1で合成した変性ポリ
プロピレンの分散物と、シランカップリング剤A187
(日本ユニカー製)とを、97部/3部の割合でブレン
ドした溶液をガラス板の周縁部に塗布して風乾の後、実
施例1と全く同様の方法で樹脂枠付きガラス板を成形し
たが、樹脂枠体は人力によって容易にガラス板から剥す
ことができた。
【0039】(比較例2)合成例1で合成した変性ポリ
プロピレンの分散物と、ポリウレタン系樹脂としてタイ
フォースMC−325(大日本インキ化学工業製)、ポ
リイソシアネートとしてミリオネートMR400(日本
ポリウレタン工業製)を、各々が70部/24部/6部
の割合となるようにブレンドした溶液をガラス板の周縁
部に塗布して風乾の後、実施例1と全く同様の方法で成
形を行い樹脂枠体付きガラス板を得たが、やはり樹脂枠
体とガラス板との接着強度は低く、容易に樹脂枠体をガ
ラス板から剥すことができた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂枠体の材料として
非ポリ(塩化ビニル)樹脂系熱可塑性樹脂を用いた場合
に、ガラス板等の板状体と樹脂枠体との接着力が向上
し、特に板状体が車両や建築物の窓として使用される場
合の安定性や水密性に富んだ樹脂枠体付き板状体を得る
ことができる。さらに、本発明によれば、このようなM
AWにおける樹脂枠体の樹脂材料として非ポリ(塩化ビ
ニル)樹脂系熱可塑性樹脂が使用できるため、金型内に
流動性よく射出でき、ガラス板が一体成形の際に割れた
りすることが少なく、また安価に入手できる材料によっ
て、接着力に富んだ樹脂枠体付き板状体を得ることがで
きる。さらに本発明によれば、板状体に樹脂枠体が一体
成形されているので、組み付け工数も少なく、水密性や
密着性に富んだ樹脂枠体付き板状体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法を一例
を示す概略断面図
【図2】本発明による樹脂枠体付き板状体の例を示す要
部断面図
【符号の説明】
1:射出成形機 2:樹脂枠体 3:樹脂成形用上型 4:樹脂成形用下型 5:板状体 10:キャビティー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 広行 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 榎下 徳之 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油化 学工業株式会社内 (72)発明者 内山 晃 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油化 学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂成形用金型に板状体を装着して挟持
    し、金型内に非ポリ(塩化ビニル)樹脂系軟質熱可塑性
    樹脂を注入してガラス板の周縁部に樹脂枠体を一体成形
    する枠体付き板状体の製造方法であって、樹脂枠体が一
    体成形される板状体の周縁部に、 A)不飽和カルボン酸またはその誘導体によって変性さ
    れたポリプロピレン系重合体と、不飽和カルボン酸また
    はその誘導体と塩素とによって変性されたポリプロピレ
    ン系重合体と、から選ばれた変性ポリプロピレン系重合
    体の有機溶剤溶液、 あるいは、前記変性ポリプロピレン系重合体が有機溶媒
    中に分散してなる分散物、 のいずれか一方と、 B)ポリウレタン系樹脂の溶液と、 C)接着性付与剤とを少なくとも含むプライマーを塗布
    して乾燥した後に、樹脂成形用金型に板状体を装着して
    挟持することを特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】A)における変性される前のポリプロピレ
    ン系重合体に対し、不飽和カルボン酸またはその誘導体
    の含有量が0.1〜10wt%であり、さらには塩素の
    含有量が5〜50wt%であって、変性されたポリプロ
    ピレン系重合体の極限粘度(〔η〕)が0.3〜2.0
    dl/g、かつ変性されたポリプロピレン系重合体の溶
    液中または分散物の固形分量が5〜50wt%であるこ
    とを特徴とする請求項1の樹脂枠体付き板状体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】ポリウレタン系樹脂溶液が、ポリエステル
    ポリオールと過剰量のポリイソシアネートとの反応物の
    有機溶剤溶液であることを特徴とする請求項1の樹脂枠
    体付き板状体の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリウレタン系樹脂溶液が、ポリエステル
    ポリオールと過剰量のポリイソシアネートの反応物の有
    機溶剤溶液に、官能基数が2より大きいポリイソシアネ
    ートをさらに添加したものであることを特徴とする請求
    項1の樹脂枠体付き板状体の製造方法。
  5. 【請求項5】接着性付与剤が、シランカップリング剤、
    チタネート系カップリング剤、から選ばれたものである
    ことを特徴とする請求項1の樹脂枠体付き板状体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】接着性付与剤が、R1 m2 nSiR3 4-m-n
    一般式で表わされ、R1 基がグリシドキシアルキル基、
    イソシアネトアルキル基、メルカプトアルキル基、アミ
    ノアルキル基、N−アミノアルキル−アミノアルキル
    基、エピオキシシクロヘキシルオキシアルキル基のいず
    れか、R2 がアルキル基、水素基のいずれか、R3 がア
    ルコキシル基、アリールオキシ基のいずれかから選択さ
    れ、mが1から3の整数、nが0から2の整数、m+n
    が3以下であることを特徴とする請求項1の樹脂枠体付
    き板状体の製造方法。
  7. 【請求項7】非ポリ(塩化ビニル)樹脂系熱可塑性樹脂
    が、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリエステル
    系、ポリアミド系、ポリウレタン系エラストマーのいず
    れかから選択され、樹脂の分解温度以下で射出成形した
    際にバーフロー金型内の樹脂圧が200kg/cm2
    下の条件で得られる成形品の流動長と厚みの比(L/
    T)が140以上であることを特徴とする請求項1の樹
    脂枠体付き板状体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108811491A (zh) * 2017-02-27 2018-11-13 法国圣戈班玻璃厂 封装方法

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