JPH06202739A - 電気制御式液圧制御装置 - Google Patents

電気制御式液圧制御装置

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Publication number
JPH06202739A
JPH06202739A JP34917492A JP34917492A JPH06202739A JP H06202739 A JPH06202739 A JP H06202739A JP 34917492 A JP34917492 A JP 34917492A JP 34917492 A JP34917492 A JP 34917492A JP H06202739 A JPH06202739 A JP H06202739A
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JP
Japan
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pressure
valve
port
pilot
control device
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Application number
JP34917492A
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English (en)
Inventor
Hirotoshi Nakao
裕利 中尾
Akio Mito
昭夫 水戸
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直線性,再現性,応答性をよくして制御精度
を高め、且つオーバライド特性を持たず、高いサージ圧
が発生しないようにすること。 【構成】 液圧発生源1より圧液の供給を受けるプレッ
シャポートPmと、リザーバタンク7に還流するタンク
ポートTmとを備えた主弁2のパイロットポートPi
に、電磁アクチュエータ10とそれに対抗するスプリン
グ11とによりスプール12が変位されるパイロット弁
3のパイロット圧液を供給してその弁体8の移動速度を
制御する。そのため、電気制御部6が圧力指令信号Pc
と圧力変換器5によってプレッシャポートPmの液圧を
検出したフィードバック信号Pfとを一致させるよう
に、電磁アクチュエータ10に対して操作信号を発生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、油圧作動油等の流体
の圧力を高精度に制御する液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液圧制御装置としては、例えば圧
力指令信号と出力液圧の検出信号との偏差に応じて、電
気制御部がトルクモータを駆動してスプールを移動さ
せ、上記出力液圧が指令された圧力になるように制御す
るサーボ弁がある。
【0003】このようなサーボ弁においては、弁体の変
位は電気制御部の操作量に比例するため、例えばある圧
力指令に対して、液圧発生源の供給流量が少しでも変化
すると、弁体を変位させてそれを補償しなければなら
ず、電気制御部の操作量をある程度変化させる必要があ
る。これをオーバライド特性という。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これを除くためには、
電気制御部には積分補償要素が必要になり、それによっ
て応答速度が遅くなるという問題があった。そればかり
か、制御ポートに接続されるアクチュエータの作動等に
より、圧力指令に対して圧力変換器(圧力センサ)のあ
る管路の液圧が低下すると、電気制御部の積分器が飽和
する。このときアクチュエータの停止などによって当該
管路の液圧が上昇し、上記圧力指令値に達しても積分器
の飽和により更に上昇するため、高いサージ圧が発生し
てしまうことがあるという問題もあった。
【0005】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、前述のオーバライド特性を持たず、圧力指令と
検出圧力の偏差も非常に小さくでき、直線性及び再現性
に優れた電気制御式液圧制御装置を提供することを目的
とする。また、高いサージ圧が発生しないようにするこ
とも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、次の(A)〜(D)からなる電気制御式
液圧制御装置を提供する。
【0007】(A)液圧発生源より圧液の供給を受ける
プレッシャポートと、リザーバタンクに還流するタンク
ポートとを備え、内蔵する弁体の変位に応じて前記プレ
ッシャポートの圧力を制御する主弁、(B)電気信号に
応じた推力を発生する電磁アクチュエータとそれに対抗
するスプリングとによりスプールが変位され、その変位
が前記電磁アクチュエータの推力によって定まり、上記
主弁にパイロット圧液を供給してその弁体の移動速度を
制御するパイロット弁、(C)前記液圧発生源から前記
主弁のプレッシャポートへの圧液供給管路の圧力を検出
して電気信号を発生する圧力変換器、(D)圧力の指令
信号と前記圧力変換器からの電気信号とを受け、両信号
値を一致させるように前記パイロット弁の電磁アクチュ
エータに対して操作信号を発生する電気制御部、
【0008】この電気制御式液圧制御装置において、上
記パイロット弁を3方弁とし、主弁はその弁体の一方の
端部に前記液圧発生源からの供給液圧を作用させ、他方
の端部にそのパイロット3方弁の制御ポートの液圧を作
用させるようにするとよい。あるいは、上記パイロット
弁を4方弁とし、主弁はその弁体の両端部にそれぞれそ
のパイロット4方弁の第1,第2の制御ポートの液圧を
作用させるよにしてもよい。
【0009】この発明はまた、次の(a)〜(d)から
なる電気制御式液圧制御装置も提供する。 (a)液圧発生源より圧液の供給を受けるプレッシャポ
ートと、リザーバタンクに還流するタンクポートと、前
記プレッシャポートとタンクポートの間に設けられ、内
蔵する弁体の変位に応じて前記制御ポートの圧力を制御
する主弁、(b)電気信号に応じた推力を発生する電磁
アクチュエータとそれに対抗するスプリングとによりス
プールが変位され、その変位が前記電磁アクチュエータ
の推力によって定まり、上記主弁にパイロット圧液を供
給してその弁体の移動速度を制御するパイロット弁、
(c)主弁の制御ポートの圧液を検出して電気信号を発
生する圧力変換器、(d)圧力の指令信号と前記圧力変
換器からの電気信号とを受け、両信号値を一致させるよ
うに前記パイロット弁の電磁アクチュエータに対して操
作信号を発生する電気制御部、
【0010】この電気制御式液圧制御装置において、上
記パイロット弁を3方弁とし、主弁はその弁体の一方の
端部にそのパイロット3方弁の制御ポートの液圧を作用
させ、他方の端部にスプリングによる付勢力を作用させ
るようにするとよい。あるいは、上記パイロット弁を4
方弁とし、主弁は主スプールの両端部にそれぞれそのパ
イロット4方弁の第1,第2の制御ポートの液圧を作用
させるようにしてもよい。
【0011】また、これらのかく電気制御式液圧制御装
置において、上記電気制御部には比例補償要素又は比例
補償要素と微分補償要素を備えるのが望ましい。さら
に、上記電気制御部には圧力変換器からの電気信号の値
に応じて補償定数を変化させる手段を備えるとよい。あ
るいはまた、上記電気制御部には比例補償要素と微分補
償要素と二次微分補償要素とを備えるようにするとよ
い。
【0012】
【作用】このように構成したこの発明による電気制御式
液圧制御装置は、いずれも電気制御部からパイロット弁
への操作量によって電磁アクチュエータがそのスプール
を変位させ、それに略比例した流量でパイロット液が制
御ポートに流入するかあるいはそこから放出される。す
なわち、パイロット弁への操作量は主弁の弁体の変位速
度を制御することになる。このように制御された主弁の
弁体は、その変位量に拘わらずある位置で整定すると
き、パイロットの操作量は略一定(中立)であるため、
液圧発生源からの供給流量に拘わらないことになる。
【0013】したがって、液圧供給流量が変化しても電
気制御部によるパイロット弁の操作量を変化させる必要
がなくなり、オーバライド特性を持たない液圧制御装置
となる。しかも、圧力指令値と検出圧力値の偏差も非常
に小さいものとなり、直線性及び再現性にも優れる。
【0014】また、液圧が低下した場合にも、電気制御
部に積分補償要素を持たないことにより、検出圧力値が
圧力指令値を上回ると、直ちにパイロット弁を操作して
圧力を低下させるため、サージ圧は低く抑えられる。さ
らに、電気制御部に微分補償要素を備え、あるいはさら
に二次微分補償要素を加えると、サージ圧の低減が一層
改善される。また、検出圧力値の高低によって電気制御
部の補償定数(例えばゲイン)を変化させることによ
り、より最適な応答波形を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面を参照して具
体的に説明する。図1はこの発明の第1実施例の電気制
御式液圧制御装置の液圧及び電気回路構成図である。
【0016】この液圧制御装置は、液圧発生源1と、そ
れによる負荷への圧液供給管路(ライン)4の液圧を制
御する主弁2及びパイロット弁3と、の液圧を検出して
電気信号を発生する圧力変換器(圧力センサ)5と、圧
力指令信号Pcと圧力変換器5からの電気信号(以下
「フィードバック信号」という)Pfとを受け、その偏
差が小さくなるようにパイロット弁3に対して操作信号
Suを発生する電気制御部6とから成る。なお、7はリ
ザーバタンクである。
【0017】主弁2は、液圧発生源1より圧液の供給を
受けるプレッシャポートPmと、リザーバタンク7に還
流するタンクポートTm1,Tm2とを備え、内蔵する
弁体であるスプール8の変位に応じてプレッシャポート
Pmの圧力を制御する。
【0018】パイロット弁3は、電気制御部6からの電
気信号Suに応じた推力を発生する電磁アクチュエータ
10とそれに対抗するスプリング11とによりスプール
12が変位され、その変位が電磁アクチュエータ10の
推力によって定まり、主弁2のスプール8の移動速度を
制御する。
【0019】このパイロット弁3は3方弁であり、その
プレッシャポートPpを圧液供給ライン4に、タンクポ
ートTpをリザーバタンク7にそれぞれ連通させ、その
間に設けられた制御ポートCpを主弁2のパイロットポ
ートPiに連通させている。主弁2は、そのスプール8
の一方の端部に液圧発生源1からの供給液圧を作用さ
せ、他方の端部にパイロット弁3の制御ポートCpの液
圧を作用させている。
【0020】電気制御部6は、圧力指令信号Pcと圧力
変換器5からのフィードバック信号Pfとを受け、その
偏差を小さくして両信号値を一致させるように、パイロ
ット弁3の電磁アクチュエータ10に対して操作信号S
uを出力する。この操作信号Suによって励磁される電
磁アクチュエータ10の押圧力とスプリング11の付勢
力とがバランスするように、パイロット弁3のスプール
12がx方向に摺動変位される。それによって、主弁4
4のスプール8がX方向へ摺動変位する。
【0021】例えば、圧力指令信号Pcが昇圧指令にな
ると、電気制御部6はパイロット弁3のスプール10を
右方(+)へ変位させるように、電磁アクチュエータ10
の押圧力を増加させる、すなわち励磁電流を増加させる
操作信号Suを出力する。それによって、パイロット弁
3の制御ポートCpがプレッシャポートPpに連通し、
それが主弁2のパイロットポートPiに連通しているの
で、そこに流入流量が発生し、主弁2のスプール8が下
方(+)に変位する。
【0022】そのため、主弁2のプレッシャポートPm
とタンクポートTm間の流路は狭まり、プレッシャポー
トPm及びそれに連通する圧液供給ライン4の液圧が上
昇する。それによって、圧力変換器5の検出信号である
フィードバック信号Pfが上昇して圧力指令信号Pcに
近付くと、電気制御部6が出力する操作信号Suが除々
に小さくなるため、パイロット弁3のスプール12が左
方(−)に変位し、これにより主弁2のスプール8の変
位速度は減少する。
【0023】そして、フィードバック信号Pfが圧力指
令信号Pcの値に達すると、パイロット弁3のスプール
12は中立位置となり、主弁2のスプール8は整定す
る。したがって、プレッシャポートPmとタンクポート
Tmの開度が整定し、一定圧力を保持する。圧力指令信
号Pcが降圧指令になった場合の動作は、上述の動作の
逆である。
【0024】図2は、この第1実施例による圧力指令P
cと、パイロット弁3のスプール12の変位x、主弁2
のスプール8の変位X、及び圧液供給ライン4の圧力変
化の関係を示す波形図である。
【0025】この実施例によれば、パイロット弁3によ
って制御される主弁2のスプール(弁体)8は、その変
位量にかかわらずある位置で整定するとき、パイロット
弁3の操作量はほぼ一定(中立)であるため、液圧供給
減1の供給流量に拘わらないことになる。すなわち、オ
ーバライド特性を持たない液圧制御装置を構成できる。
同様に、圧力指令と圧力変換器5の出力であるフィード
バック信号との偏差(定常偏差)も非常に小さいものと
なり、直線性及び再現性に優れた液圧制御装置を実現で
きる。
【0026】次に、この発明の第2実施例を図3に示
す。この電気制御式液圧制御装置は、パイロット弁3′
として4方弁を用い、2つの制御ポートCp1,Cp2
を有し、その一方の制御ポートCp1を主弁のスプール
8の一端部側のパイロットポートPi1に、他方の制御
ポートCp2をスプール8の他端部側のパイロットポー
トPi2にそれぞれ連通して、主弁2のスプール8の両
端部にそれぞれパイロット弁3′の第1,第2の制御ポ
ートCp1,Cp2の液圧を作用させている。
【0027】なお、主弁8の構造も図1の第1実施例の
ものと若干異なるが、便宜字ょう同一符号を付してい
る。その他の構成は図1に示した第1実施例と同様であ
るので、その説明は省略する。この実施例によっても、
第1実施例と同様な作用・効果が得られる。
【0028】図4はこの発明の第3実施例を示す。この
電気制御式液圧制御装置は、主弁といてポペット弁20
を使用し、その弁体であるポペット21を比較的弱いス
プリング22によって円錐面状のシート部23に押しつ
け付勢すると共に、パイロットポートPiを図1に示し
た第1実施例と同じパイロット弁3の制御ポートCpに
連通させ、プレッシャポートPmに液圧発生源1から圧
液供給ライン4を介して供給される圧液のタンクポート
Tmへの逃し流量を制御して、その圧力を制御する。そ
の他の構成は図1に示した第1実施例と同様である。
【0029】この第3実施例によれば、ポペット21を
付勢するスプリング22を設けているので、その分だけ
最小制御圧力は高くなるが、流量が非常に少なくなって
も、最小パイロット圧力が得られるメリットがある。そ
の他の作用・効果は第1,第2実施例と同様である。
【0030】図5はこの発明の第4実施例を示す。この
電気制御式液圧制御装置は、主弁の構造が第1実施例に
おける主弁2と若干異なり、パイロット弁3との接続も
若干相違するが、基本的には第1実施例と共通してい
る。なお、パイロット弁3のプレッシャポートPpとタ
ンクポートTpを図1の第1実施例とは左右逆にしてい
る。
【0031】そして、この主弁2′には制御ポートCm
を設けており、プレッシャポートPmに流入する液圧発
生源1からの圧液の供給とタンクポートTm1へ逃す割
合を可変して制御ポートCmの液圧、すなわち圧液供給
ライン9の液圧を制御する。また、この主弁2′はその
弁体であるスプール8′の一方の端部にパイロット弁
(3方弁)3の制御ポートCpの液圧を作用させ、他方
の端部にスプリング15による付勢力を作用させてい
る。
【0032】この第4実施例において、例えば圧力指令
信号Pcが昇圧指令になると、電気制御部6はパイロッ
ト弁3のスプール12を右方(+)へ変位させるよう
に、電磁アクチュエータ10の押圧力を増加させる、す
なわち励磁電流を増加させる操作信号Suを出力する。
それによって、パイロット弁3の制御ポートCpがタン
クポートTpに連通し、それが主弁2′のパイロットポ
ートPiに連通しているので、そこに放出流量が発生
し、主弁2′のスプール8′が上方(+)に変位する。
【0033】そのため、主弁2′の制御ポートCmがプ
レッシャポートPmに開口し、プレッシャポートPmよ
り制御ポートCmに流入流量が発生して、制御ポートC
mが昇圧される。このときの昇圧速度は、上記流入流量
とパイロットポートPiに連通する管路及び電磁アクチ
ュエータ10の動作速度によって決まる。
【0034】そして、圧力変換器5によるフィードバッ
ク信号Pfが圧力指令信号Pcの値に近付くと、電気制
御部6はその操作信号Suを減少し、パイロット弁3の
スプール12は左方へ変位し、中立状態を越える。これ
により、パイロット弁3の制御ポートCpはプレッシャ
ポートPpに開口し、そのプレッシャポートPpから制
御ポートCpへの流入流量が発生する。それによって、
主弁2′のスプール8′は下方(−)に変位し、昇圧速
度が減少する。
【0035】圧力変換器5によるフィードバック信号P
fが圧力指令信号Pcの値に達すると、パイロット弁3
のスプール12は再び中立位置に戻り、主弁2′のスプ
ール8′も略中立位置で停止し、制御ポートCmを閉口
してその圧力を保持する。圧力指令信号Pcが降圧指令
になった場合の動作は、上述の動作の逆である。
【0036】図6は、この実施例による圧力指令Pc
と、パイロット弁3のスプール12の変位x,主弁2′
のスプール8′変位X,及び圧液供給ライン9の圧力変
化の関係を示す波形図である。この第4実施例によって
も、前述の各実施例の場合とほぼ同様に、定常偏差が小
さく直線性及び再現性に優れた液圧制御装置を実現でき
る。
【0037】図7はこの発明の第5実施例を示す。この
電気制御式液圧制御装置は、パイロット弁として、図3
に示した第2実施例のパイロット弁3′と同じ4方弁を
用いたものであり、主弁2′は上述の第4実施例と若干
相違するが、便宜上同一の符号を付している。このよう
に構成しても、前述の各実施例と同様な作用・効果が得
られる。
【0038】次に、これらの各実施例における電気制御
部6の回路構成例を図8に示す。この回路は、圧力変換
器5による液圧検出信号Pfを反転増幅する反転増幅回
路61と、その出力と圧力指令信号Pcとを加算入力す
る比例補償回路62と、反転増幅回路61の出力を微分
して反転増幅する微分補償回路63と、その出力と比例
補償回路62の出力とを加算入力する反転増幅回路64
と、その出力に応じてパイロット弁3又は3′の電磁ア
クチュエータ10を駆動するドライバ回路(電圧/電流
変換回路)65とによって構成されている。
【0039】この微分補償回路63によるゲイン(Gai
n)と位相(Phase)の関係を図9に示す。この図のD
で示す区間を微分補償として用いる。 その場合の微分
定数をkdとすると、kd=C12である。このよう
に、比例補償回路62と共に微分補償回路63を設けた
ので、圧力の変化程度も閉ループで取り込んで速めにパ
イロット弁を操作するため、応答波形を速くなめらかに
することができ、積分補償要素を持たないため高いサー
ジ圧が発生するようなこともない。
【0040】図10は、電気制御部6の他の回路構成例
を示すものである。この回路は、図9に示した前述の回
路構成に加えて、フィルタ回路66及び二次微分補償回
路67と、反転増幅回路68,バイアス加算回路69を
設けたものであり、特に二次微分補償回路67を設けた
点に特徴を有する。これは、制御圧力波形をより滑らか
にすることを目的としている。
【0041】すなわち、微分補償回路63は圧力の変化
率を応じて、流入流量即ち主弁の弁体の開度を速く閉じ
ようとするが、二次微分補償回路67は主弁の弁体の変
位速度をいち早く低減しようとするものである。
【0042】例えば、電気制御部6の操作信号Suに対
し、パイロット弁3又は3′のスプール12がオーバシ
ュートするなどした場合に、発生する主弁2又は2′ス
プール8又は8′の高い変位速度を抑える等の効果があ
り、それによる波形の乱れを抑えることができる。この
ようにすれば、作動油の粘性の異常な低下等による不安
定性を除くこともできる。
【0043】図11は、電気制御部6のさらに他の例を
示すブロック図であり、差検出回路70によって検出す
る圧力指令信号Pcと圧力変換器5からのフィードバッ
ク信号Pfとの偏差信号Peを可変利得増幅器71によ
って増幅するようにし、そのゲイン(補償定数)を、フ
ィードバック信号Pfの値に応じて変化させるようにし
たものである。65はドライバ回路としてのV/I変換
回路であり、操作信号Suに応じた電流を前述したパイ
ロット弁3又は3′の電磁アクチュエータ10のコイル
に流す。
【0044】前述の各実施例における主弁2又は2′の
スプール8又は8′の変位速度は、パイロット弁3又は
3′のスプール12の変位(開口面積)に比例するが、
これは圧力条件によって変化する非線形の要素である。
すなわち、公知のオリフィスの式に、q=C・A√(Δ
P/ρ) があり、流量係数Cと流体の密度ρを略一定
としたとき、流量qは開口面積Aと差圧力ΔPの平方根
とに比例するものであり、当該主弁の弁体(スプール)
の変位速度はこの流量qに比例するものである。
【0045】したがって、あらゆる圧力条件で、任意の
値の圧力指令と圧力フィードバックの偏差量に対し、主
弁の弁体に一定の変位速度(圧力変化速度)を与えるた
めには、圧力指令信号Pcとフィードバック信号Pfの
偏差量に対し、これからパイロット弁の操作量を発生す
る過程に、図12に破線で示すような、圧力フィードバ
ック値の平方根に反比例する利得(ゲイン)特性を持っ
た増幅器があることが望ましい。
【0046】しかし、そのような増幅器の構成が困難な
場合は、図12に一点鎖線あるいは実線で示すようなA
GC特性(圧力フィードバック値に対して略反比例)の
可変利得増幅器71(図11)を用いても実用上充分で
ある。
【0047】その結果、図13に示すように可変利得増
幅器71の利得が変化し、偏差量(Pe)に対して出力
される操作量(Su)がフィードバック信号Pfの値に
応じて変わるようになる。それによって、あらゆる圧力
領域で高い応答性を有し、かつ安定性を確保する液圧制
御装置を構成することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の電
気制御式液圧制御装置によれば、圧力指令値に対する制
御液圧の直線性,再現性,及び応答性がよく、しかもオ
ーバライド特性がなく、高い制御精度が得られる。ま
た、アクチュエータ等の負荷の停止時などに発生するサ
ージ圧を低くすることもできる。しかも、構造が比較的
簡単で安価に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の電気制御式液圧制御装
置の液圧及び電気回路構成図である。
【図2】図1の第1実施例による圧力指令,パイロット
弁及び主弁のスプールの変位及び圧液供給ラインの圧力
変化の関係を示す波形図である。
【図3】この発明の第2実施例を示す図1と同様な図で
ある。
【図4】この発明の第3実施例を示す図1と同様な図で
ある。
【図5】この発明の第4実施例を示す図1と同様な図で
ある。
【図6】図5の第4実施例による圧力指令,パイロット
弁及び主弁のスプールの変位及び圧液供給ラインの圧力
変化の関係を示す波形図である。
【図7】この発明の第5実施例を示す図1と同様な図で
ある。
【図8】この発明の各実施例における電気制御部6の回
路構成例を示す回路図である。
【図9】図8における微分補償回路63によるゲイン
(Gain)と位相(Phase)の関係を示す線図である。
【図10】この発明の各実施例における電気制御部6の
他の回路構成例を示す回路図である。
【図11】この発明の各実施例における電気制御部6の
さらに他の回路構成例を示すブロック図である。
【図12】同じくその圧力フィードバック値に対すると
増幅器の利得特性の説明に供する線図である。
【図13】図11における可変利得増幅器71の利得と
偏差量及び操作量の関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 液圧発生源 2,2′ 主弁(スプール弁) 20 主弁(ポペット弁) 3 パイロット弁(3
方弁) 3′ パイロット弁 (4方弁) 4,9 圧液供
給ライン 5 圧力変換器 6 電気制御部 7 リザー
バタンク 8,8′ スプール(弁体) 10 電磁アクチュ
エータ 11,15,22 スプリング 12 パイロット弁
のスプール 12 補償器 13,14 減算回路 15,
16 切換回路 21 ポペット(弁体) 62 比例補償回路 6
3 微分補償回路 65 ドライバ回路(電圧/電流変換回路) 67 二次微分補償回路 71 可変利得増幅器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧発生源より圧液の供給を受けるプレ
    ッシャポートと、リザーバタンクに還流するタンクポー
    トとを備え、内蔵する弁体の変位に応じて前記プレッシ
    ャポートの圧力を制御する主弁と、 電気信号に応じた推力を発生する電磁アクチュエータと
    それに対抗するスプリングとによりスプールが変位さ
    れ、その変位が前記電磁アクチュエータの推力によって
    定まり、上記主弁にパイロット圧液を供給してその弁体
    の移動速度を制御するパイロット弁と、 前記液圧発生源から前記主弁のプレッシャポートへの圧
    液供給管路の圧力を検出して電気信号を発生する圧力変
    換器と、 圧力の指令信号と前記圧力変換器からの電気信号とを受
    け、両信号値を一致させるように前記パイロット弁の電
    磁アクチュエータに対して操作信号を発生する電気制御
    部とから成ることを特徴とする電気制御式液圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気制御式液圧制御装置
    において、前記パイロット弁は3方弁であり、主弁はそ
    の弁体の一方の端部に前記液圧発生源からの供給液圧を
    作用させ、他方の端部に前記パイロット3方弁の制御ポ
    ートの液圧を作用させていることを特徴とする電気制御
    式液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気制御式液圧制御装置
    において、前記パイロット弁は4方弁であり、主弁はそ
    の弁体の両端部にそれぞれ前記パイロット4方弁の第
    1,第2の制御ポートの液圧を作用させていることを特
    徴とする電気制御式液圧制御装置。
  4. 【請求項4】 液圧発生源より圧液の供給を受けるプレ
    ッシャポートと、リザーバタンクに還流するタンクポー
    トと、前記プレッシャポートとタンクポートの間に設け
    られ、内蔵する弁体の変位に応じて前記制御ポートの圧
    力を制御する主弁と、 電気信号に応じた推力を発生する電磁アクチュエータと
    それに対抗するスプリングとによりスプールが変位さ
    れ、その変位が前記電磁アクチュエータの推力によって
    定まり、上記主弁にパイロット圧液を供給してその弁体
    の移動速度を制御するパイロット弁と、 主弁の制御ポートの圧液を検出して電気信号を発生する
    圧力変換器と、 圧力の指令信号と前記圧力変換器からの電気信号とを受
    け、両信号値を一致させるように前記パイロット弁の電
    磁アクチュエータに対して操作信号を発生する電気制御
    部とから成ることを特徴とする電気制御式液圧制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電気制御式液圧制御装置
    において、前記パイロット弁は3方弁であり、主弁はそ
    の弁体の一方の端部に前記パイロット3方弁の制御ポー
    トの液圧を作用させ、他方の端部にスプリングによる付
    勢力を作用させていることを特徴とする電気制御式液圧
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電気制御式液圧制御装置
    において、前記パイロット弁は4方弁であり、主弁は主
    スプールの両端部にそれぞれ前記パイロット4方弁の第
    1,第2の制御ポートの液圧を作用させていることを特
    徴とする電気制御式液圧制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    電気制御式液圧制御装置において、前記電気制御部には
    比例補償要素又は比例補償要素と微分補償要素を備えて
    いることを特徴とする電気制御式液圧制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    電気制御式液圧制御装置において、前記電気制御部には
    前記圧力変換器からの電気信号の値に応じて補償定数を
    変化させる手段を備えていることを特徴とする電気制御
    式液圧制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    電気制御式液圧制御装置において、前記電気制御部には
    比例補償要素と微分補償要素と二次微分補償要素とを備
    えていることを特徴とする電気制御式液圧制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009264315A (ja) 2008-04-28 2009-11-12 Yanmar Co Ltd 排気ガス浄化装置
GB2506548B (en) * 2011-06-08 2018-05-09 Benjamin Baines William Improvements to security arrangement methods and computer software

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JP2009264315A (ja) 2008-04-28 2009-11-12 Yanmar Co Ltd 排気ガス浄化装置
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