JPH06202254A

JPH06202254A - 蓄積蛍光体の放射線撮影による患者識別装置

Info

Publication number: JPH06202254A
Application number: JP5293764A
Authority: JP
Inventors: Richard Weil; ウェイルリチャード
Original assignee: Eastman Kodak Co
Current assignee: Eastman Kodak Co
Priority date: 1992-11-25
Filing date: 1993-11-25
Publication date: 1994-07-22
Also published as: US5418355A; US5264684A; EP0603511A1

Abstract

(57)【要約】【目的】Ｘ線検査に関連する情報と、蓄積蛍光体に記
録されたＸ線画像との関連付けを容易に行うことのでき
る蓄積蛍光体の放射線撮影による患者識別装置を提供す
る。【構成】蓄積蛍光体カセット４２は、患者２４、蓄積
蛍光体カセット４２をそれぞれ識別するために設けられ
た患者識別用バー・コード５８、蓄積蛍光体識別用バー
・コード５０及びＸ線装置２６に設けられたＸ線検査種
別バー・コードをバー・コード走査装置７２の走査によ
りそれぞれ検査情報として記憶する記憶装置４５と、患
者の身体のＸ線像をＸ線装置２６により得られるＸ線画
像信号をそれぞれ記憶する蓄積蛍光体プレートと、を有
する。蓄積蛍光体読取装置８４は、蓄積蛍光体カセット
４２から検査情報とＸ線画像信号とを関連づけて読み取
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、蓄積蛍光体に記憶され
ている患者のＸ線潜像をＸ線画像信号に変換するための
蓄積蛍光体の放射線撮影に関する。より詳細には、本発
明は、患者のＸ線検査データを患者のＸ線画像に整合さ
せる蓄積蛍光体の放射線撮影による患者識別装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のフィルム／スクリーン放射線撮影
では、通常用いられている患者識別装置は、以下のよう
な特徴を持っている。

【０００３】１．放射線医師が、患者に対して行う特定
の検査項目を検査依頼書に書き込む。検査依頼書が、放
射線撮影部門に送付される。

【０００４】２．技術者が依頼書を読み、Ｘ線フィルム
・カセットとポータブルＸ線発生装置を患者のベッドに
運ぶ。

【０００５】３．技術者が検査を行い、フィルムをＸ線
で露光する。

【０００６】４．カセットに依頼書が張られ、露光され
たフィルムが暗室に搬入される。

【０００７】５．事前に印刷された情報カードが、フィ
ルムに「撮影される」。このような情報には、患者の名
前、医療記録番号、誕生日、病院名、日時、及び他の一
般的な情報が含まれる。

【０００８】６．フィルムは現像及び焼付けされ、放射
線撮影技師が「良好な」画像が記録されたことを検証す
る。

【０００９】７．露光の日時、技法、及び技術者の識別
を表すステッカーが、フィルムに貼られる。

【００１０】８．仕上げられたＸ線フィルムは、ライト
・ボックス上に置かれ、放射線医師あるいは内科医が、
検討及び診断する。

【００１１】Ｘ線画像の依頼、保存及び搬送に関して、
直接撮影法には固有の問題があるために、蓄積蛍光体の
放射線撮影装置が提案されている。蓄積蛍光体に記憶さ
れる一時的画像が、Ｘ線画像ディジタル信号に変換さ
れ、記憶され、現像及び焼付けされ、搬送される。アメ
リカ特許第３１８４７号に記載のように、感光性（ｐｈ
ｏｔｏｓｔｉｍｕｌａｂｌｅ）の蛍光体シートが、Ｘ線
放射のような短い波長の放射線画像（ｉｍａｇｅ−ｗｉ
ｓｅ）パターンに露光され、感光蛍光体シート内の潜像
パターンが記録される。赤灯あるいは赤外線等の比較的
長い波長の放射線を用いて、蛍光体を誘導して、潜像が
読み取られる。誘導されると、誘導性の（ｓｔｉｍｕｌ
ａｂｌｅ）蛍光体は、青あるいは紫等の中間波長の放射
線を放出する。この場合、放射線の放出量は、受け入れ
たＸ線放射線の量に比例する。発振あるいは回転走査ミ
ラーを用いて、ラスター・パターンのついた誘導性の蛍
光体シートを走査することによって、Ｘ線画像信号が発
生される。放出される放射線は、光電検出器検知され
て、電気的なＸ線画像信号を発生する。この信号は、記
憶され、送出され、あるいはモニターに表示されるか、
あるいはＸ線フィルムとして再生される。

【００１２】フィルムをベースとした放射線撮影と同様
に、蓄積蛍光体の放射線撮影は、Ｘ線画像を患者と整合
させる必要がある。大病院のＩＣＵ等において大量のＸ
線画像が写される場合、Ｘ線画像と患者の識別作業は、
途方もなく大変なはずである。Ｘ線の露光状態関数とし
てＸ線信号を処理するために、Ｘ線の露光状態及び他の
患者の識別データを、Ｘ線画像信号と整合させることが
望まれる。このような整合により、診断専門医（例え
ば、放射線医師）は適切に、モニター上でＸ線画像を観
察したり、Ｘ線フィルム再生を適切に行うことができ
る。

【００１３】公知の蓄積蛍光体の放射線撮影装置では、
患者に関する情報は、作業端末に入力され、磁気カード
に転送される。（例えば、アメリカ特許第４６４１２４
２、４７３９４８０、４８８５４６８号。）蓄積蛍光体
にＸ線露光が行われると、技術者は露光された蓄積蛍光
体を収容しているカセットを読取装置に装填し、対応す
る磁気カード読取装置に磁気カードを通して、患者のデ
ータを読取装置に送り込む。この装置は多数の問題点が
ある。例えば、患者のデータを二重に入力することであ
る。入院する時に、患者のデータは、通常コンピュータ
に入力される。さらに、コンピュータ処理された放線線
撮影カセットと、患者のデータを特定の順序付けして、
維持することが要求される。

【００１４】アメリカ特許第４９６０９９４号には、誘
導性の蛍光体層で被覆されたＸ線フィルムを収容するカ
セットと、カセットには取り外しできないように付けら
れたカセット記憶装置が開示されている。記憶装置は蓄
積可能、記録可能、読取り可能、さらに消去可能なデー
タを収容しており、カセットのコーナー部から所定の距
離離れて取付られている。がっちりと取付けられた記憶
装置は、データの転送と電源用に４つの接触部を有して
いる。この特許には、カセットに個々のバー・コードを
使用することは、開示されていない。

【００１５】以下のアメリカ特許に開示されている健康
管理用のバー・コード識別装置は、蓄積蛍光体の放射線
撮影装置への使用に、完全に適すると言うわけではな
い。そのアメリカ特許とは、第４８５７７１３、５００
６６９９、４８３５３７４及び４８５７３７２号であ
る。

【００１６】手持ち型のバー・コード走査装置を用いる
蓄積蛍光体の放射線撮影による患者識別装置が、本出願
人のアメリカ特許出願９６３０３６号（１９９２年１０
月１９日出願）に提案されている。この装置では、手持
ち型のバー・コード走査装置を使ってデータを記録して
いる。この画像は、コンピュータによってディジタルに
記録され、現像及び焼き付けされ、転送され、記憶され
るので、検査データも画像と共に移動させるためには、
ディジタル形式であることが要求される。検査データ
は、蓄積蛍光体読取装置によってバー・コード走査装置
から直接読み取られ、画像ファイルに対応するヘッダー
・ファイルに読み込まれる。電子ビュー・ボックス（電
子モニタ）を用いる放射線撮影技術によって、画像の品
質が保証され、必要な情報と共に、画像はフィルム上に
レーザー・プリンタによって印刷される。従って、「事
後処理」は必要ではない。

【００１７】健康管理識別装置に関する最近の状況が、
テキサス州ダラスのダラス半導体会社によって配布され
た冊子「タッチ・ザ・フューチャー」に記載されてい
る。自給式ステンレス・スティールに含まれるソリッド
・ステート読取／書込用記憶装置は、患者識別願号の付
与のための病院用ブレスレットに取付可能な自己吸着型
の支持体を持つものでも良い。患者の枕元での検査への
適用もまた提案されている。この場合、ソリッド・ステ
ート記憶装置の容器は、看護婦のバッヂと、試薬の容器
に接着される。手持ち型のメーターは、これらの記憶装
置からパーソナル・コンピュータに受け入れられる情報
をダウンロードする。この冊子には、蓄積蛍光体の放射
線撮影装置のソリッド・ステート記憶装置の容器に関し
ては、何も示されていない。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，従来の
装置においては、患者のＸ線検査に関連する情報を、蓄
積蛍光体に記録されたＸ線画像と関連づけることは困難
である。

【００１９】本発明は以上のような課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、Ｘ線検査に関連す
る情報と、蓄積蛍光体に記録されたＸ線画像との関連付
けを容易に行うことのできる蓄積蛍光体の放射線撮影に
よる患者識別装置を提供することである。

【００２０】

【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明における蓄積蛍光体の放射線撮影に
よる患者識別装置は、患者を識別するために、患者に適
合される患者識別用バー・コード手段と、患者のＸ線画
像を記憶するための蓄積蛍光体を収容する蓄積蛍光体カ
セット手段であって、前記蓄積蛍光体を識別するための
蓄積蛍光体識別用バー・コード手段と、自己接着導電容
器に収容された読取／書込用不揮発性記憶装置と、を有
する蓄積蛍光体カセット手段と、前記蓄積蛍光体に記憶
されたＸ線画像のＸ線検査種別特性を識別するためにＸ
線源に取り付け可能なＸ線検査種別バー・コード手段で
あって、患者の身体の特定箇所を識別するための第１の
組のバー・コードと、Ｘ線の露光状態を識別する第２の
組のバー・コードを有するＸ線検査種別バー・コード手
段と、前記蓄積蛍光体が患者のＸ線画像に露光されると
きに、前記患者識別用バー・コード手段と前記蓄積蛍光
体識別用バー・コード手段と前記Ｘ線検査種別バー・コ
ード手段とを走査し、患者識別情報と蓄積蛍光体識別情
報と前記記憶装置に記憶されたＸ線検査種別情報とを含
む識別情報を生成し、前記蓄積蛍光体に接着されている
前記読取／書込用不揮発記憶装置に識別情報を転送する
ために、記憶装置に接続されているプローブを含む手持
ち型のバー・コード走査手段と、前記蓄積蛍光体に記憶
されたＸ線画像をＸ線画像信号に変換する蓄積蛍光体読
取手段であって、前記蓄積蛍光体識別用バー・コード手
段を読み取って、Ｘ線画像信号と関連づける蓄積蛍光体
識別信号を生成するバー・コード読取手段と、読取／書
込可能な記憶装置に接続させ、前記記憶装置に記憶され
た識別情報を、転送された情報をＸ線画像信号に関連づ
ける蓄積蛍光体読取装置に転送する読取り／書込可能な
記憶プローブと、を有する蓄積蛍光体読取手段と、を含
むことを特徴とする。

【００２１】

【作用】従って、本発明によれば、患者を識別する患者
識別用バー・コード手段と、蓄積蛍光体を識別する蓄積
蛍光体識別用バー・コード手段と、Ｘ線画像のＸ線検査
種別特性を識別するＸ線検査種別バー・コード手段と、
を手持ち型のバー・コード走査手段で読み取る。その読
み取った検査情報を蓄積蛍光体カセット手段が有する読
取／書込用不揮発性記憶装置に転送する。蓄積蛍光体読
取手段において、生成するバー・コード読取手段は、蓄
積蛍光体識別用バー・コード手段を読み取って得た蓄積
蛍光体識別信号と蓄積蛍光体に記憶されているＸ線画像
信号とを関連づける。記憶プローブは、読取／書込用不
揮発性記憶装置から検査情報を識別情報として読み取
る。

【００２２】このように、共通する蓄積蛍光体識別信号
（蓄積蛍光体識別用バー・コード手段）を有する識別情
報とＸ線画像信号とを対応づけることができる。

【００２３】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例
について説明する。図１は、本発明に係る本実施例が病
院等の多床医療施設の集中看護室で使用される概要を示
した斜視図である。図示の如く、医療施設には、診療を
必要とする患者１８、２０、２２、２４に対応させて複
数のベッド１０、１２、１４、１６が有る。可搬型のＸ
線装置２６は、キャビネットに支持されている可動アー
ム３０に取り付けられたＸ線源２８を有する。キャビネ
ット３２は、Ｘ線源２８用の制御機器と電源を有する。
キャビネット３２には、車輪が付いていてベッドからベ
ッドへの移動が容易である。

【００２４】本実施例では、患者の身体のＸ線像は、蓄
積蛍光体カセット３６、３８、４０、４２内にある誘導
性の蓄積蛍光体によって作成される。従って、蓄積蛍光
体カセット３６、３８、４０、４２は、個々の患者に用
意される。蓄積蛍光体カセット３６、３８、４０、４２
は、独自に各蓄積蛍光体を識別するための蓄積蛍光体識
別用バー・コード４４、４６、４８、５０を有する。蓄
積蛍光体カセット３６、３８、４０、４２には、それぞ
れ対応させて読取／書込可能な不揮発性の記憶装置３
７、３９、４１、４５が取り付けられている。

【００２５】図２は、蓄積蛍光体カセット４２の要部を
省略した斜視図である。図２に示されるように、蓄積蛍
光体カセット４２は、蓄積蛍光体識別用バー・コード５
０の付いている脱着可能な蓄積蛍光体としての蓄積蛍光
体プレート４３を有する。この蓄積蛍光体プレート４３
に患者のＸ線画像を記憶する。読取／書込可能な記憶装
置４５が、蓄積蛍光体カセット４２に取付られている様
子が示されている。図８に示されるように、記憶装置４
５’を、蓄積蛍光体プレート４３の別の位置に取り付け
ても良い。蓄積蛍光体カセットの好例が、アメリカ特許
第５０６５８５５号に開示されている。

【００２６】患者１８、２０、２２、２４は、各自のチ
ャート６０、６２、６４、６６上に患者を識別するため
の専用の患者識別用バー・コード５２、５４、５６、５
８を持っている（図４）。患者識別用バー・コード５
２、５４、５６、５８を患者の手首に装着されている患
者識別用ブレスレットに付けても良い。

【００２７】Ｘ線装置２６は、Ｘ線検査の種類、及び／
またはＸ線露光状態等Ｘ線検査種別特性を識別するバー
・コードの付いたリストを付するチャート６８を有す
る。図３に詳細に示されるように、チャート６８は、種
類の異なる検査情報に関するバー・コードを数組、７０
Ａ〜７０Ｈ、を持っている。これらのバー・コードは、
次に示すように、患者の身体の特定箇所を識別するため
の第１の組のバー・コードと、Ｘ線の露光状態を識別す
る第２の組のバー・コードを有している。バー・コード
群７０Ａは、ＡＰ、横、ＲＬＤ、ＬＤＤ、Ｘ線表等のＸ
線投射源を表す。バー・コード群７０Ｂは、胸、頭蓋
骨、腹部、背骨、骨盤、四肢等の患者の身体の部分を表
す。バー・コード群７０Ｃは、仰向け、半直立、直立等
の患者の***を表す。バー・コード群７０Ｄは、Ｘ線源
と患者との距離を表す、例えば、４０センチ、４２セン
チ、４５センチ、５０センチ、７２センチ等である。バ
ー・コード群７０Ｅと７０Ｆは、Ｘ線源の露光パラメー
タ、例えば、キロボルト（５０、６０、７０、８０、８
５等）と、ミリアンペア電流−ＭＡＳ（例えば、１．２
５、１．５、３．２，５０、８０）を表す。バー・コー
ド群７０Ｇは、垂直、水平等の蓄積蛍光体プレートの方
位を表す。バー・コード群７０Ｈは、放射線技術者のコ
メントを表す。

【００２８】本実施例において、医療施設でＸ線を扱う
技術者は、手持ち型の携帯用のバー・コード走査装置７
２を所持している。バー・コード走査装置７２（図５）
は、バー・コードを走査するレーザー走査装置７４を有
し、走査されたバー・コードを、記憶装置７６に記憶さ
れる電気信号に変換する。バー・コード走査装置７２
は、記憶装置７６に記憶するデータを入力するためのキ
ーパッド７８と、更には、入力されたデータ及び他の情
報を表示するための表示装置８０を有することが好まし
い。制御装置７３、記憶装置７６、表示装置８０とキー
パッド７８は、内部でバス８２に接続されている。さら
に、バー・コード走査装置７２は、バス８２に接続され
ているメモリー・プローブ７５を有する。このメモリー
・プローブ７５は、バー・コード走査装置７２から情報
を蓄積蛍光体カセット上の記憶装置、例えば、蓄積蛍光
体カセット４２上の記憶装置４５’（図８）に、情報を
転送する。

【００２９】患者にＸ線を照射する時、技術者は患者識
別用バー・コードを走査し、蓄積蛍光体識別用バー・コ
ードを走査し、そしてＸ線検査の種類を表すバー・コー
ドを走査する。従って、例えば図１に示されるように、
Ｘ線源２８が、患者２４の上に置かれ、蓄積蛍光体カセ
ット４２が、患者２４の胸部の下に置かれる。Ｘ線撮影
をするとき、技術者はバー・コード走査装置７２を使っ
て、患者のチャート６６上の患者識別用バー・コード５
８を走査し、蓄積蛍光体カセット４２上の蓄積蛍光体識
別用バー・コード５０を走査し、検査種別チャート６８
上のＸ線検査種別バー・コード７０Ａ〜７０Ｈを走査す
る。技術者識別用バー・コードを読み込むことも可能で
ある。Ｘ線検査を実施する時、キーパッド７８を介し
て、技術者はデータを修正したり、手で入力することも
できる。次に、技術者はバー・コード走査装置７２か
ら、蓄積蛍光体カセット４２の蓄積蛍光体プレート４３
上の記憶装置４５’に患者識別情報と蓄積蛍光体識別情
報とＸ線検査種別情報とを含む識別情報（検査情報）を
転送する。患者２４のＸ線検査を終了すると、技術者は
Ｘ線装置２６を患者１８、２０、２２へと移動させて、
Ｘ線画像を蓄積蛍光体カセット３６、３８、４０に形成
させる。

【００３０】一連のＸ線照射の後、携帯型のバー・コー
ド走査装置７２によって走査された各露光の関連デー
タ、バー・コード走査装置７２によって個々のカセット
記憶装置３７、３９、４１、４５に転送されたデータ
を、技術者は蓄積蛍光体カセット３６、３８、４０、４
２に記憶させ、蓄積蛍光体カセット３６、３８、４０、
４２を重ねて蓄積蛍光体読取局に運ぶ。このような蓄積
蛍光体読取局が、図６に示されている。蓄積蛍光体読取
局は、蓄積蛍光体読取装置８４と、ワークステーション
から構成されている。蓄積蛍光体読取装置８４の挿入溝
９０に、露光済み蛍光体を連続して送り込むために、蓄
積蛍光体あるいはカセットの積層部（図示されず）があ
ることが、好ましい。

【００３１】露光済み蓄積蛍光体は蓄積蛍光体読取装置
８４によって読み取られ、Ｘ線画像信号に変換され、適
当な記憶装置に記憶される。同時に、蓄積蛍光体読取装
置８４内のバー・コード読取装置が、記憶蛍光体識別用
バー・コードを読み取り、この読み取った記憶蛍光体識
別用バー・コードの信号（蓄積蛍光体識別信号）を読み
取られたＸ線画像信号と関連づける。各蓄積蛍光体が読
取装置８４に挿入され、記憶されたＸ線画像がＸ線画像
信号に変換されると、蓄積蛍光体識別用バー・コード４
４、４６、４８、５０が蓄積蛍光体読取装置８４内で読
み取られる。さらに、蓄積蛍光体読取装置８４内の記憶
プローブが、記憶装置３７、３９、４１、４５からの検
査情報を識別情報として蓄積蛍光体読取装置８４に転送
する。蓄積蛍光体読取装置８４内で、検査情報は、読み
取られたＸ線画像信号と関連づけられる。蓄積蛍光体か
ら読み取られたＸ線画像信号は、該当する患者、Ｘ線検
査種別、及びワークステーションに在るさらに他の処理
情報と関連づけられる。ワークステーションは、キーボ
ード１１０とモニタ１１２を有する。

【００３２】図７には、蓄積蛍光体読取装置８４の詳細
が示されている。図に示したように、蓄積蛍光体プレー
ト１２４を含む蓄積蛍光体カセット１２２は、カセット
積載用プラットホーム１２０に載せられる。積載レバー
１２６を回して、蓄積蛍光体カセット１２２を定位置に
固定し、引出具１２８を用いて蓄積蛍光体カセット１２
２を取り外す。引出具１２８は、水平ステージ１３４に
摺動可能に取り付けられ、蓄積蛍光体プレート１２４と
係合するフック１３６を有する。引出具１２８は、蓄積
蛍光体プレート１２４を、蓄積蛍光体カセット１２２か
ら引き出して、水平ステージ１３４に置く。

【００３３】水平ステージ１３４は、レール１４０と１
４２上に取り付けられている。水平ステージ１３４に対
して蓄積蛍光体プレート１２４を積載し、位置決め機構
１４６と直交する方向に、水平ステージ１３４は移動可
能である。水平ステージ１３４は、ブロック１５２に取
り付けられたスクリュー・モータ１５０によって駆動さ
れる。レール１４０と１４２は、蓄積蛍光体読取装置８
４のフレーム部材１５４によって支持されている。

【００３４】レーザー走査部品について、以下に説明す
る。蓄積蛍光体読取装置８４は、蓄積蛍光体プレート１
２４を誘導するためのレーザー１５６（ヘリウム・ネオ
ン・ガス・レーザー等）を含む。レーザー１５６は、レ
ーザー光線１５８を発生する。このレーザー光線１５８
は、シャッター１６０を透過する。レーザー光線１５８
は、ミラー１６４によって反射され、ビーム・スプリッ
ター１６６を透過する。ビーム・スプリッター１６６
は、レーザー光線の一部を、基準光電検出器１６８に向
ける。ビーム・スプリッター１６６透過後、レーザー光
線１５８はコリメータ１７０を透過する。コリニアーレ
ーザー光線は、検流計１７４によって駆動される発振走
査ミラー１７２によって屈折される。走査ミラー１７２
は、レーザー光線１５８に線走査ラスタ・モーションを
与える。検流計１７４は、一定の角速度でミラー１７２
を駆動する。

【００３５】ｆ−θレンズ１７６は、蓄積蛍光体プレー
ト１２４の平面に、焦点平面（ｆｉｅｌｄｏｆｆｏ
ｃｕｓ）及び一定な線速度を発生する。折り畳みミラー
（ｆｏｌｄｉｎｇｍｉｒｒｏｒ）１７８は、レーザー
光線１５８を集光器１８０を介して、蓄積蛍光体プレー
ト１２４に向ける。集光器１８０は、本出願人のアメリ
カ特許第５１５１５９２号に開示されたものでよい。レ
ーザー光線の誘導光が、蓄積蛍光体プレート１２４中の
蓄積蛍光体に、光（青）を出させる。これは、蓄積蛍光
体プレート１２４中に記憶されたＸ線画像の働きによる
ものである。集光器１８０は、この光を光電子増倍管
（ＰＭＴ）１８２に供給する。ＰＭＴ１８２の前面にあ
るフィルター１８４が、拡散した誘導レーザー光をブロ
ックし、蓄積蛍光体プレート１２４によって発せられた
光を透過させる。新しい蓄積蛍光体プレート１２４が水
平ステージ１３４に置かれると、走査が開始される。そ
の定位置から、ステージ１３４は、集光器１８０の下を
移動する。この時点で、蓄積蛍光体プレート１２４上の
潜像したＸ線像の取得が開始される。走査の終了時、水
平ステージ１３４は、定位置に戻される。

【００３６】水平ステージ１３４の定位置への到達直
後、消去ランプ（図示せず）が点灯する。所定の消去時
間（例えば、３０秒）後、消去ランプは消され、引出具
１２８が、蓄積蛍光体プレート１２４を矢印１４６の方
向に移動させ、蓄積蛍光体カセット１２２に戻す。この
状態で、蓄積蛍光体読取装置の使用者は、積載レバー１
２６を回して、カセット積載用プラットホーム１２０か
ら蓄積蛍光体カセット１２２を取り出すことができる。

【００３７】蓄積蛍光体プレート１２４の走査中、発せ
られるＸ線は、ＰＭＴ１８２によってＸ線電気信号に変
換される。この信号は、増幅器ＡＤＣ１８６によって、
ディジタル画像信号に変換される。

【００３８】患者識別及び検査情報は、記憶プローブ１
９４から蓄積蛍光体読取装置８４に転送される。各蓄積
蛍光体プレート１２４が、蓄積蛍光体カセット１２２か
ら取り出されると、カセット・バーコード読取装置１９
６が、蓄積蛍光体プレート１２４上のバー・コードを読
み取る。画像データと、対応する患者と検査情報が、記
憶装置１８８に記憶され、コンピュータ１９０によって
相関される。

【００３９】不揮発性読取／書込記憶装置が図９と図１
０に示されている。図示したように、記憶装置２００
は、円筒状の導電性（ステンレス・スチール等の）容器
２０２を有する。この容器中に不揮発性の半導体記憶装
置が収容されている。容器２０２には、接着性のバッキ
ング２０４が付いており、自己接着導電容器を形成す
る。このバッキング２０４によって、記憶装置２００を
蓄積蛍光体カセット１２２あるいは、蓄積蛍光体プレー
ト１２４に取り付ける。記憶装置２００は、容器２０２
から隔離されている内面２０６を有する。容器２０２の
リム２０８は電気接地接点であり、内面２０６はデータ
接点である。単一のデータ接点と接地帰線のみを必要と
する単線のプロトコルを介して、データが記憶装置２０
０へと送られ、ここから返される。

【００４０】図１１は、記憶装置２００と係合するプロ
ーブ２１０を示している。プローブ２１０は、データ接
点フェース２１４と、データ接点フェース２１４から絶
縁されている電気接地リム２１６を有する。ワイヤー２
１８と２２０は、システム制御接続を行う。

【００４１】患者識別装置は、医療分野、特に蓄積蛍光
体Ｘ線撮影装置に、適用可能である。

【００４２】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、患者、
Ｘ線画像、検査種別を識別するためにそれぞれに患者識
別用バー・コード手段、蓄積蛍光体識別用バー・コード
手段、Ｘ線検査種別バー・コード手段を持たせ、これら
を蓄積蛍光体が記憶される蓄積蛍光体カセット手段に設
けた読取／書込用不揮発性記憶装置に１つの検査情報と
して持たせることができるので、患者のＸ線検査に関連
する情報とＸ線画像とを１つの蓄積蛍光体カセット手段
にまとめておくことが可能となる。

【００４３】また、蓄積蛍光体読取手段においては、バ
ー・コード読取手段を設けたので蓄積蛍光体カセット手
段に含まれる蓄積蛍光体に記憶されているＸ線画像信号
を蓄積蛍光体識別用バー・コード手段（蓄積蛍光体識別
信号）と関連づけることができる。

【００４４】これにより、読取／書込用不揮発性記憶装
置に記憶されている識別情報としての検査情報とＸ線画
像信号とは、蓄積蛍光体識別用バー・コード手段（蓄積
蛍光体識別信号）を整合させることで、患者のＸ線検査
に関連する情報とＸ線画像とを蓄積蛍光体読取手段にお
いても容易に関連づけることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る患者識別装置の一実施例が適用さ
れている医療装置の斜視図である。

【図２】本実施例における蓄積蛍光体カセットの一部を
省略した斜視図である。

【図３】本実施例におけるＸ線装置が有するＸ線検査の
種類を示したチャートの概略図である。

【図４】本実施例における患者識別用のチャートの概略
図である。

【図５】本実施例におけるバー・コード走査装置のブロ
ック図である。

【図６】本実施例における蓄積蛍光体カセットを読み取
るための蓄積蛍光体読取局の斜視図である。

【図７】本実施例における蓄積蛍光体読取装置の要部ブ
ロック図と、部分概略図である。

【図８】本実施例における蓄積蛍光体カセットに接着さ
れた読取／書込可能な記憶装置を示す蓄積蛍光体カセッ
トの部分斜視図である。

【図９】本発明における典型的な読取／書込可能な記憶
装置の平面図である。

【図１０】本発明における典型的な読取／書込可能な記
憶装置の側面図である。

【図１１】図９、図１０に示された記憶装置との情報の
送受信に使用され、図７の蓄積蛍光体読取装置と、図５
のバー・コード走査装置に取り付けられたプローブの側
面図である。

【符号の説明】

１０、１２、１４、１６ベッド２６Ｘ線装置２８Ｘ線源３０可動アーム３２キャビネット３６、３８、４０、４２、１２２蓄積蛍光体カセット３７、３９、４１、４５、４５’ 記憶装置４３、１２４蓄積蛍光体プレート４４、４６、４８、５０蓄積蛍光体識別用バー・コー
ド５２、５４、５６、５８患者識別用バー・コード６０、６２、６４、６６チャート７２バー・コード走査装置７３制御装置７４レーザー走査装置７５メモリー・プローブ７６記憶装置７８キーパッド８０表示装置８２バス８４蓄積蛍光体読取装置１２０カセット積載用プラットホーム１２６積載レバー１２８引出具１３４水平ステージ１３６フック１４６位置決め機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】蓄積蛍光体の放射線撮影による患者識別
装置であって、患者を識別するために、患者に適合される患者識別用バ
ー・コード手段と、患者のＸ線画像を記憶するための蓄積蛍光体を収容する
蓄積蛍光体カセット手段であって、前記蓄積蛍光体を識
別するための蓄積蛍光体識別用バー・コード手段と、自
己接着導電容器に収容された読取／書込用不揮発性記憶
装置と、を有する蓄積蛍光体カセット手段と、前記蓄積蛍光体に記憶されたＸ線画像のＸ線検査種別特
性を識別するためにＸ線源に取り付け可能なＸ線検査種
別バー・コード手段であって、患者の身体の特定箇所を
識別するための第１の組のバー・コードと、Ｘ線の露光
状態を識別する第２の組のバー・コードを有するＸ線検
査種別バー・コード手段と、前記蓄積蛍光体が患者のＸ線画像に露光されるときに、
前記患者識別用バー・コード手段と前記蓄積蛍光体識別
用バー・コード手段と前記Ｘ線検査種別バー・コード手
段とを走査し、患者識別情報と蓄積蛍光体識別情報と前
記記憶装置に記憶されたＸ線検査種別情報とを含む識別
情報を生成し、前記蓄積蛍光体に接着されている前記読
取／書込用不揮発記憶装置に識別情報を転送するため
に、記憶装置に接続されているプローブを含む手持ち型
のバー・コード走査手段と、前記蓄積蛍光体に記憶されたＸ線画像をＸ線画像信号に
変換する蓄積蛍光体読取手段であって、前記蓄積蛍光体
識別用バー・コード手段を読み取って、Ｘ線画像信号と
関連づける蓄積蛍光体識別信号を生成するバー・コード
読取手段と、読取／書込可能な記憶装置に接続させ、前
記記憶装置に記憶された識別情報を、転送された情報を
Ｘ線画像信号に関連づける蓄積蛍光体読取装置に転送す
る読取り／書込可能な記憶プローブと、を有する蓄積蛍
光体読取手段と、を含むことを特徴とする蓄積蛍光体の放射線撮影による
患者識別装置。