JPH06200809A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH06200809A
JPH06200809A JP5000835A JP83593A JPH06200809A JP H06200809 A JPH06200809 A JP H06200809A JP 5000835 A JP5000835 A JP 5000835A JP 83593 A JP83593 A JP 83593A JP H06200809 A JPH06200809 A JP H06200809A
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Japan
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air
cylinder
fuel ratio
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JP5000835A
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English (en)
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Kenichi Sato
健一 佐藤
Kyugo Hamai
九五 浜井
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィードバック制御を行いながら、運転領域
別に記憶された気筒別補正値により、気筒間における空
燃比のずれを無くし、排気性状を一定にして、三元触媒
による排気浄化を効率的に行う。 【構成】 排気集合部酸素センサによる空燃比のフィー
ドバック制御条件が成立していると(S11)、空燃比フ
ィードバック補正値αのリーン側時間TL α、リッチ側
時間TR α、#1気筒から排出される排気の排気成分の
リーン時間TL #1、リッチ時間TR #1が検出され
(S13〜16)、KINJ0n=a×(A−B#1−b)+1な
る式(但しA=TL α/TR α、B#1=TL #1/T
R #1)により気筒別補正係数が演算され(S19)、こ
れに基づいて燃料供給量が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の空燃比制御装
置に関し、詳しくは、気筒毎の空燃比段差を補正する空
燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の空燃比制御装置を備えた内燃機
関としては、従来、例えば特開平3−149330号公
報等に示されるようなものがある。即ち、排気管の集合
部に酸素センサを設け、該酸素センサの信号に基づいて
各気筒別に空燃比フィードバック制御し、各気筒別の空
燃比フィードバック補正係数及び全気筒を空燃比フィー
ドバック制御したときの空燃比フィードバック補正係数
を各々求め、これらのばらつきを求めて基本燃料噴射量
を気筒別に修正した後に、全気筒で空燃比フィードバッ
ク制御するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の空燃比制御装置にあっては、特定気筒のみ空
燃比フィードバック制御を行い、集合部の酸素センサに
よってその気筒の空燃比を検出しようとしているが、他
の気筒はフィードバックコントロールされないために、
集合部の酸素センサは他の気筒の空燃比の影響を受け
て、検出しようとしている気筒の空燃比を正確に検出す
ることができない。
【0004】また1気筒のみでフィードバック制御を行
うために、空燃比の応答性が悪く、触媒における排気成
分の転換(浄化)が充分に行われない。また、従来例で
は空燃比のずれはインジェクタの特性ばらつき,インジ
ェクタの劣化としてフィードバック補正値は1つの気筒
につき1個であるが、実際は気筒毎の吸入空気量のばら
つきが運転条件により異なるため、従来例では充分な補
正ができない。
【0005】ところで、上記酸素センサは、機関の全気
筒若しくは、部分気筒(例えばV型8気筒機関で片バン
クずつ)の排気通路(排気マニホールド)の集合部に設
けられており、排気中の酸素濃度比を各気筒に分離して
検出するものではなく、各気筒の略平均値としての酸素
濃度比を検出するものであった。しかしながら、機関に
は各気筒間での空燃比ばらつきを与える要因が複数ある
ため、上記のような酸素センサを用いて全気筒若しくは
部分気筒の空燃比フィードバック制御を行った場合に
は、各気筒の空燃比を個々に目標空燃比に制御すること
ができず空燃比の変動を充分に抑止することができない
ため、排気性状が一定せず、排気を浄化するための三元
触媒の能力を大きく設定する必要があって、三元触媒に
用いる貴金属の使用量が増大してコストアップを招くと
いう問題があった。
【0006】上記各気筒間での空燃比ばらつきを与える
要因としては、吸気分配の不均一,燃料噴射弁の特性の
ばらつき,シリンダの充填効率差等があり、これらによ
り各気筒で空燃比のリッチ・リーンが発生するが、従来
の空燃比フィードバック制御では気筒毎に空燃比を検出
できない構成であるため、全体の平均で略目標空燃比に
制御できていたとしても、気筒間での空燃比ばらつきに
よって目標空燃比を中心として空燃比が変動することに
なっていたものである。
【0007】さらに、各気筒の略平均値としての検出し
た酸素濃度比によりフィードバック制御を行うために、
空燃比の応答性が悪く、触媒における排気成分の転換
(浄化)が充分に行われない。本発明は上記問題点に鑑
みなされたもので、気筒毎の空燃比段差を修正して、実
際の空燃比を目標空燃比に近づけるように燃料供給量を
フィードバック制御可能なようにすることができる内燃
機関の空燃比制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、図1
に示すように、各気筒からの排気が合流された排気中の
所定成分から各気筒に供給される混合気の平均された空
燃比を検出する平均空燃比検出手段と、該平均空燃比検
出手段により検出された空燃比に基づいて気筒別に空燃
比を目標空燃比に近づくようにフィードバック補正する
空燃比フィードバック制御手段と、を備えた内燃機関の
空燃比制御装置において、各気筒からの排気の所定成分
に基づいて気筒別に空燃比を検出する気筒別空燃比検出
手段を設け、前記平均空燃比検出手段により検出される
空燃比が目標空燃比に対してリッチ及びリーンに制御さ
れている各時間と、気筒別空燃比検出手段により検出さ
れる気筒別のリッチ及びリーン時間とを比較して、気筒
別の空燃比のずれを検出するずれ検出手段と、前記ずれ
検出手段により検出されるずれに基づいて気筒別に空燃
比を補正する空燃比補正手段と、を設ける構成とした。
【0009】また、図2に示すように、機関運転状態に
基づき複数に区分される運転領域別に、前記ずれ検出手
段により検出されるずれに基づいて気筒別に空燃比を補
正する気筒別補正値を記憶した気筒別補正値記憶手段
と、前記気筒別補正値記憶手段において記憶された気筒
別補正値を、前記平均空燃比検出手段により検出される
空燃比が目標空燃比に対してリッチ及びリーンに制御さ
れている各時間と、気筒別空燃比検出手段により検出さ
れる気筒別のリッチ及びリーン時間とに基づいて、学習
により修正して書換える学習修正手段と、を含んで構成
してもよい。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、各気筒からの排気が合流
された排気中の所定成分に基づいて平均空燃比検出手段
により検出される空燃比に基づいて、気筒別に空燃比が
目標空燃比に近づくようにフィードバック補正される。
ここで、気筒別の空燃比のずれが、前記平均空燃比検出
手段により検出される空燃比が目標空燃比に対してリッ
チ及びリーンに制御されている各時間と、気筒別空燃比
検出手段により検出される気筒別のリッチ及びリーン時
間とを比較することにより検出される。
【0011】さらに、空燃比補正手段が、前記ずれに基
づいて、気筒別に空燃比を補正する。さらに、機関運転
状態に基づき複数に区分される運転領域別に、前記ずれ
検出手段により検出されるずれに基づいて気筒別に空燃
比を補正する気筒別補正値を記憶し、該気筒別補正値を
学習により修正して書換えるようにしてもよい。
【0012】尚、前記気筒別補正値を時間に基づいて学
習しているので、酸素センサが劣化して酸素センサの出
力(電圧)がばらつくようになった場合も、リッチ側と
リーン側との時間の測定のみで必要な精度を確保するこ
とができるので、例えば酸素センサの出力を用いてリッ
チ側とリーン側との面積(時間×電圧)を求めて、各気
筒の状態を判定する構成等に比較して、精度が落ちるの
を極力回避することができるものである。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図3において、4気筒内燃機関1には、エアク
リーナ2から吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マ
ニホールド5を介して空気が吸入される。吸気マニホー
ルド5のブランチ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設け
られている。燃料噴射弁6はソレノイドに通電されて開
弁し通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの駆動パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の圧力
に調整された燃料を噴射供給する。
【0014】機関1の燃焼室には点火栓7が設けられて
いて、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させ
る。そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気
ダクト9,三元触媒10及びマフラー11を介して排気が排
出される。三元触媒10は、排気成分中のCO,HCを酸
化し、また、NOX を還元して、他の無害な物質に転換
する排気浄化装置であり、混合気を理論空燃比で燃焼さ
せたときに両転換効率が最も良好なものとなる。
【0015】コントロールユニット12は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイスを
含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種の
センサからの入力信号を受け、後述の如く演算処理し
て、燃料噴射弁6の作動を制御する。 前記各種のセン
サとしては、吸気ダクト3中に熱線式あるいはフラップ
式のエアフローメータ13が設けられていて、吸入空気流
量Qに応じた電圧信号を出力する。
【0016】またクランク角センサ14が設けられてい
て、4気筒の場合、クランク角 180°毎のリファレンス
信号REF(基準信号)とクランク角1°又は2°毎の
ポジション信号POS(単位信号)とを出力する。ここ
で、リファレンス信号REFの周期、あるいは所定時間
内におけるポジション信号POSの発生数を計測するこ
とにより、機関回転速度Nを算出可能であると共に、前
記リファレンス信号REFのうちの1つは他とそのパル
ス幅によって識別可能で#1気筒の気筒判別信号となっ
ている。また、機関1のウォータジャケットの冷却水温
Twを検出する水温センサ15等が設けられている。
【0017】さらに、#1気筒〜#4気筒の排気マニホ
ールド8は、図4に示すように集合し、連通する排気ダ
クト9を介して排気を三元触媒10及びマフラー11に導く
ようになっている。そして、排気マニホールド8には、
#1気筒〜#4気筒から排出される排気の排気成分を検
出する気筒別空燃比検出手段としての酸素センサ21,2
2,23及び24が設けられている。
【0018】また、排気ダクト9には、平均空燃比検出
手段としての酸素センサ31が設けられ、排気中の酸素濃
度を介して機関1に吸入される混合気の空燃比を検出し
ている。ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵
されたマイクロコンピュータのCPUは、図5,図6及
び図9〜図12にフローチャートとして示すROM上のプ
ログラムに従って演算処理を行い、燃料噴射を制御す
る。
【0019】尚、空燃比フィードバック制御手段、ずれ
検出手段、空燃比補正手段及び学習修正手段としての機
能は、前記プログラムにより達成されるものである。ま
た気筒別補正値記憶手段としては、コントロールユニッ
ト12に内蔵されたマイクロコンピュータのバックアップ
付のRAMが相当する。図5は燃料噴射量演算ルーチ
ン、即ち各気筒に噴射供給する燃料噴射量を演算するル
ーチンで、所定時間(例えば10ms)毎に実行される。
【0020】ステップ1(図中ではS1と記してある。
以下同様)では、エアフローメータ13からの信号に基づ
いて検出される吸入空気流量Q,クランク角センサ14か
らの信号に基づいて算出される機関回転速度N,水温セ
ンサ15からの信号に基づいて検出される水温Tw等を入
力する。ステップ2では吸入空気流量Qと機関回転速度
Nとから単位回転当たりの吸入空気流量に対応する基本
燃料供給量Tp=K×Q/N(Kは定数)を演算する。
【0021】ステップ3では、各種補正係数COEF
(=1+KMR+KTw+KAS+KAI+・・・)を水温Tw
等に基づいて設定する。次のステップ4ではバッテリ電
圧に基づいて電圧補正分Tsを設定する。これは、バッ
テリ電圧の変動による燃料噴射弁6の噴射流量変化を補
正するためのものである。
【0022】ステップ5では、別ルーチンで設定される
空燃比フィードバック補正値LAMBDAαを読み込む。ステ
ップ6では、当該燃料噴射が行われる気筒に対応した気
筒別補正値の学習値であって、後述する学習ルーチンで
設定される気筒別補正値KINJn を読み込む。
【0023】ステップ7では、燃料供給量Tiを次式に
従って演算する。 Ti=Tp・COEF・LAMBDA・KINJn +Ts ステップ8ではステップ7で設定された燃料供給量Ti
を当該演算気筒用の出力用レジスタにセットする。これ
により、予め定めた機関回転同期(例えば1回転毎)の
燃料噴射タイミングになると、最新にセットされた燃料
噴射量Tiに相当するパルス幅をもつ駆動パルス信号が
当該演算気筒に設けられた燃料噴射弁6に与えられて、
燃料噴射が行われる。
【0024】尚、ステップ7において演算した燃料供給
量Tiは複数の気筒が同時噴射する場合の燃料供給量T
iであるが、シーケンシャル噴射の場合は、 Ti=Tp・COEF・LAMBDA・KINJn ・2+Ts となることは勿論である。次に、図6のフローチャート
に示すプログラムは、本発明の第1実施例に係るもので
あり、空燃比フィードバック補正値α(初期値=1.
0)を、酸素センサ31による空燃比のリッチ・リーン検
出に基づいて比例積分制御すると共に、機関運転状態に
基づき複数に区分される運転領域別に、前記基本燃料供
給量Tpを気筒別に補正するための気筒別補正値KINJn
を設定するためのプログラムである。
【0025】図6のフローチャートに示すプログラム
は、機関1の1回転毎に実行されるものであり、後述す
るように、先ず#1気筒について実行される。ステップ
11では、現在、空燃比のフィードバック制御条件が成立
しているか否かを判定する。ここで、空燃比フィードバ
ック制御を停止(クランプ)する条件とは、例えば、以
下に示すような場合である。
【0026】 始動時 低水温時 機関高負荷運転時 減速運転時 アイドル運転時 酸素センサ31の異常時 そして、空燃比フィードバック制御条件が成立している
ときには、ステップ12に進み、学習を実施すべく、現在
の運転領域を判定する。
【0027】ステップ12では、前述の基本燃料供給量T
pと機関回転数Nとによって区分される複数の運転領域
のうち、該当する運転領域を判定する。尚運転領域毎
に、前述の空燃比フィードバック補正値αや気筒別補正
値KINJn が記憶されている。ステップ13では、図7に示
すような、酸素センサ31による空燃比フィードバック制
御における空燃比フィードバック補正値αの減量補正し
ている時間(リーン側時間)TL αを読込む。
【0028】ステップ14では、前記ステップ13にて空燃
比フィードバック補正値αを読込んだ直後の、#1気筒
の排気マニホールド8に設けた酸素センサ21によって検
出される、#1気筒から排出される排気の排気成分がリ
ーンな状態にある時間(リーン時間)TL #1を読込む
(図7参照)。ステップ15では、図7に示すような、酸
素センサ31による空燃比フィードバック制御における空
燃比フィードバック補正値αの増量補正している時間
(リッチ側時間)TR αを読込む。
【0029】ステップ16では、前記ステップ13にて空燃
比フィードバック補正値αを読込んだ直後の、#1気筒
の排気マニホールド8に設けた酸素センサ21によって検
出される、#1気筒から排出される排気の排気成分がリ
ッチな状態にある時間(リッチ時間)TR #1を読込む
(図7参照)。ステップ17では、前記ステップ13で読込
んだTL αと、ステップ15で読込んだTR αとの比A
(=TL α/TR α)を算出する。
【0030】ステップ18では、前記ステップ14で読込ん
だTL #1とステップ16で読込んだTR #1との比B#
1(=TL #1/TR #1)を算出する。ステップ19で
は、#1気筒に係る空燃比のずれを無くすように、前記
基本燃料供給量Tpを補正するための気筒別補正係数KI
NJ0nを次式に従って、演算する。 KINJ0n=a×(A/B#1−b)+1 ここで、上記式における定数aは気筒別補正係数KINJ0n
のA/B#1に対する傾きであり、また定数bは以下に
述べるものである。即ち、酸素センサ21の出力のリッチ
からリーンへの応答性とリーンからリッチへの応答性の
違いにより、A/B#1=1のときが必ずしも燃料噴射
量補正が不要な状態ではなく、酸素センサ21の応答性を
補正するためにbを設定してある。
【0031】尚、当該ステップ19において、前記気筒別
補正係数KINJ0nを次式に従って演算してもよい。即ち、 KINJ0n=a×(A−B#1−b)+1 ここで、定数a,bは前述と同様に酸素センサ21の応答
性を補正するために設定したものである。
【0032】ステップ20では、ステップ12において判定
した運転領域に係る気筒別補正係数KINJ0nの学習値KINJ
n が、気筒間における空燃比のずれを無くす方向に学習
されるように、以下の式に従って気筒別補正値KINJn を
更新算出する。 KINJn =c×KINJn +(1−c)×KINJ0n 但し、cは加重平均のための係数である。
【0033】そして、ステップ20で演算された気筒別補
正値KINJn は、ステップ21で、基本燃料供給量Tpと機
関回転数Nとによって区分される複数の運転領域のう
ち、該当する運転領域の更新データとして、マップデー
タの更新が行われる。ステップ22では、すべて気筒につ
いて当該学習が完了したか否かを判断すべく、本実施例
は機関は4気筒であるので、気筒数を代表するnが4で
あるか否かを判断し、n≠4と判断された場合は、ステ
ップ23でnをインクリメントした後、ステップ11に戻
り、以下#2気筒〜#4気筒について前述と同様に、学
習が実施される。
【0034】ステップ22で、n=4と判断された場合
は、ステップ24でnを1として、本ルーチンを終了す
る。尚、機関が例えば6気筒の場合には、n=6と判断
された場合に本ルーチンを終了することは勿論である。
従って、本第1実施例にあっては、集合部酸素センサに
よるフィードバック制御を行いながら、各気筒の空燃比
のずれを同時に検出することが可能であるため、各気筒
の空燃比を精度良く検出することが可能となった。また
集合部酸素センサによるフィードバック制御を行いなが
ら各気筒の空燃比を補正していくため、三元触媒10にお
ける排気浄化性能を悪化させることなく、制御できる。
【0035】即ち、図8の点線に示すように、例えば、
集合部酸素センサによるフィードバック制御において
は、混合比が適正になるようにフィードバック補正され
るが、#1気筒の空燃比が混合比不適正でリッチ側にず
れている場合を考える。この場合は、ステップ17で算出
した比A(=TL α/TR α)は略1となる。一方、ス
テップ18で算出した比B#1(=TL #1/TR #1)
は、TR #1がTL #1より長くなるため、B#1はB
#1<1となり、もってA/B#1が大きくなり、#1
気筒の気筒別補正係数KINJ0nは小さく設定される。従っ
て、#1気筒に係る燃料供給量Tiは小さく設定され、
リーン化が図られることとなる。
【0036】さらに、本第1実施例では、所定の気筒、
所定の運転領域について補正値を算出した後に加重平均
して学習値を得ているため、学習頻度を確保しながら、
学習値を安定化させることが可能となるという効果もあ
る。また、前記気筒別補正値KINJn を時間TL α,TR
α,TL #1及びTR #1等に基づいて修正あるいは学
習修正しているので、酸素センサ21,31等が劣化して酸
素センサの出力(電圧)がばらつくようになった場合
も、リッチ側とリーン側との時間の測定のみで必要な精
度を確保することができるので、例えば酸素センサの出
力を用いてリッチ側とリーン側との面積(時間×電圧)
を求めて、各気筒の状態を判定する構成等に比較して、
精度が落ちるのを極力回避することができるとうい効果
もある。
【0037】次に本発明に係る第2実施例に係る制御を
説明する。尚、燃料噴射量演算ルーチンについては、第
1実施例と同様であるので説明を省略する。次に、図9
及び図10のフローチャートに示すプログラムは、前述と
同様に、機関運転状態に基づき複数に区分される運転領
域別に、前記基本燃料供給量Tpを気筒別に補正するた
めの気筒別補正値KINJn を設定するためのプログラムで
あるが、図6に示すフローチャートと同一作用を奏する
ステップについては、同一ステップ番号を付して説明を
省略する。
【0038】ステップ11において、空燃比フィードバッ
ク制御条件が成立していると判断されたときには、ステ
ップ31に進み、後述する相加平均のデータ数を表すmを
1とする。ステップ32では、現在の運転領域がステップ
12で判定された運転領域と同一の運転領域にあるか否か
を判断し、同じ場合のみ、ステップ33に進む。
【0039】ステップ33では、酸素センサ31による空燃
比フィードバック制御における空燃比フィードバック補
正値αの減量補正している時間(リーン側時間)TL α
1 (TL αm においてm=1)を読込む。ステップ34で
は、前記ステップ33にて空燃比フィードバック補正値α
を読込んだ直後の、#1気筒の排気マニホールド8に設
けた酸素センサ21によって検出される、#1気筒から排
出される排気の排気成分がリーンな状態にある時間(リ
ーン時間)TL #11 (TL #1m においてm=1)を
読込む。
【0040】ステップ35では、酸素センサ31による空燃
比フィードバック制御における空燃比フィードバック補
正値αの増量補正している時間(リッチ側時間)TR α
1 (TR αm においてm=1)を読込む。ステップ36で
は、前記ステップ33にて空燃比フィードバック補正値α
を読込んだ直後の、#1気筒の排気マニホールド8に設
けた酸素センサ21によって検出される、#1気筒から排
出される排気の排気成分がリッチな状態にある時間(リ
ッチ時間)TR #11 (TR #1m においてm=1)を
読込む。
【0041】ステップ37では、所定の気筒,所定の運転
領域について相加平均のデータ数を表すmが所定値m0
以上となったか否かを判断する。そして、m≧m0 と判
断された場合は、後述する学習の安定化を図るために充
分データの平均化が図れたとして、ステップ38に進む。
一方mがm0 未満であると判断された場合には、ステッ
プ39にてmをインクリメントした後にステップ12に戻
る。
【0042】ステップ38では、TL αm ,TR αm ,T
L #1m 及びTR #1m の相加平均値TL α0 ,TR α
0 ,TL #10 及びTR #10 を演算する。即ち、例え
ば TL α0 =(TL α1 TL α2 +・・・TL αm )/m として演算される。ステップ39では、前記ステップ38で
演算したTL α0 とTR α0 との比D(=TL α0 /T
R α0 )を算出する。
【0043】ステップ40では、前記ステップ38で演算し
たTL #10 とTR #10 との比E#1(=TL #10
/TR #10 )を算出する。ステップ40では、#1気筒
に係る空燃比のずれを無くすように、前記基本燃料供給
量Tpを補正するための気筒別補正係数KINJ0nを次式に
従って、演算する。 KINJ0n=a×(D/E#1−b)+1 ここで、上記式における定数a及びbは前述と同様であ
る。
【0044】尚、当該ステップ40において、前記気筒別
補正係数KINJ0nを次式に従って演算してもよい。即ち、 KINJ0n=a×(D−E#1−b)+1 ステップ42では、ステップ41において判定した運転領域
に係る気筒別補正係数KINJ0nの学習値KINJn が、気筒間
における空燃比のずれを無くす方向に学習されるよう
に、以下の式に従って気筒別補正値KINJn を更新算出す
る。
【0045】KINJn =c×KINJn +(1−c)×KINJ0n 但し、cは加重平均のための係数である。そして、ステ
ップ42で演算された気筒別補正値KINJn は、ステップ21
で、基本燃料供給量Tpと機関回転数Nとによって区分
される複数の運転領域のうち、該当する運転領域の更新
データとして、マップデータの更新が行われる。
【0046】従って、本第2実施例においても、前述の
第1実施例と同様の作用,効果が得られる。さらに、本
第2実施例では、所定の気筒,所定の運転領域について
各々の検出時間の相加平均を求め、充分安定した検出時
間を用いて補正値を算出し、さらに加重平均して学習値
を得ているため、安定化が大変高い学習値を得ることが
可能となるという効果がある。
【0047】次に本発明に係る第3実施例に係る制御を
説明する。尚、燃料噴射量演算ルーチンについては、第
1実施例と同様であるので説明を省略する。次に、図11
及び図12のフローチャートに示すプログラムは、前述と
同様に、機関運転状態に基づき複数に区分される運転領
域別に、前記基本燃料供給量Tpを気筒別に補正するた
めの気筒別補正値KINJn を設定するためのプログラムで
あるが、図9及び図10に示すフローチャートと同一作用
を奏するステップについては、同一ステップ番号を付し
て説明を省略する。
【0048】ステップ51では、前記ステップ21で、更新
され新たに記憶された学習値か或いは既に記憶されてい
る学習値かの何れか学習値を用いて、更新された所定の
運転領域における気筒別補正値KINJ1 ,KINJ2 ,KINJ3
及びKINJ4 が各々1以上であるか否か、及び別ルーチン
として行われる基本空燃比学習制御による学習値(酸素
センサ31による学習値)Lαが1未満であるか否かを判
断する。
【0049】そしてYESと判断された場合は、ステッ
プ52に進み、気筒別補正値KINJ1 ,KINJ2 ,KINJ3 及び
KINJ4 のなかにおける最小値をKINJmin として求める。
ステップ53では、ステップ21で、更新した該当する運転
領域の更新データとしての気筒別補正値KINJn 、及び基
本空燃比学習制御による学習値Lαを次式に従って補正
する。
【0050】KINJn =KINJn −(KINJmin −1) Lα=Lα +(KINJmin −1) 一方、ステップ51でNOと判断された場合は、ステップ
54に進む。ステップ54では、気筒別補正値KINJ1 ,KINJ
2 ,KINJ3 及びKINJ4 が各々1未満で、且つ基本空燃比
学習制御による学習値Lαが1以上であるか否かを判断
する。
【0051】そしてYESと判断された場合は、ステッ
プ55に進み、気筒別補正値KINJ1 ,KINJ2 ,KINJ3 及び
KINJ4 のなかにおける最大値をKINJmax として求める。
ステップ56では、ステップ21で、更新した該当する運転
領域の更新データとしての気筒別補正値KINJn 、及び基
本空燃比学習制御による学習値Lαを次式に従って補正
する。
【0052】KINJn =KINJn −(KINJmax −1) Lα=Lα +(KINJmax −1) 一方、ステップ54でNOと判断された場合は、ステップ
55及び56をジャンプして、ステップ21で記憶した気筒別
補正値KINJn 、及び基本空燃比学習制御による学習値L
αを補正することなく、そのまま設定する。
【0053】従って、本第3実施例においても、前述の
第1実施例と同様の作用,効果が得られる。尚、基本空
燃比学習が加味されているので、燃料供給量Tiは次式
に従って演算する。 Ti=Tp・COEF・LAMBDA・KINJn ・Lα+Ts さらに、本第3実施例では、所定の気筒,所定の運転領
域について各々の検出時間の相加平均を求め、充分安定
した検出時間を用いて補正値を算出し、さらに加重平均
して学習値を得ているため、安定化が大変高い学習値を
得ることが可能となるという効果がある。
【0054】さらに、ステップ51〜ステップ56において
気筒別補正値KINJn による補正が最も最小になるように
しており、気筒別補正値KINJn 及び基本空燃比学習制御
による学習値Lαとも極端に大きく補正することが防止
される。ここで、気筒別補正値KINJn 及び基本空燃比学
習制御による学習値Lαとも、所定の制限値内に制限さ
れるものであり、さらに当該制限値を超えると当該制限
値にクランプされ、充分な補正が行われない惧れがある
が、本第3実施例では、この惧れを回避することが可能
となり、より学習の効果が高いものとなるという効果が
ある。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、各気筒からの排気が合流された排気に係る空燃比に
基づいて、気筒別に空燃比が目標空燃比に近づくように
フィードバック補正されると共に、空燃比補正手段が、
前記各気筒からの排気が合流された排気に係る空燃比
と、気筒別空燃比検出手段により検出される気筒別空燃
比のリッチ時間, リーン時間とに基づいて、気筒別に空
燃比を補正する。
【0056】また、さらに、運転領域毎に学習により修
正更新される運転領域別に記憶された気筒別補正値によ
り、気筒間における空燃比のずれを無くすように補正さ
れることにより、どの運転領域においても当該気筒別補
正が少なくなり、空燃比のフィードバック制御が確実に
行われ、排気性状が一定し、三元触媒による排気浄化が
効率的に行われるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】本発明の構成を示す機能ブロック図
【図3】本発明の実施例に係る内燃機関の燃料供給装置
の全体構成を示すシステム構成図
【図4】図3における酸素センサの取付け位置を説明す
るための平面図
【図5】本発明の実施例における空燃比制御を説明する
ためのフローチャート
【図6】本発明の第1実施例における気筒別補正値を設
定する制御を説明するためのフローチャート
【図7】同上実施例における酸素センサ出力のサンプリ
ングのタイミングを説明するためのタイムチャート
【図8】同上実施例における作用を説明するためのタイ
ムチャート
【図9】本発明の第2実施例における気筒別補正値を設
定する制御を説明するためのフローチャート
【図10】本発明の第2実施例における気筒別補正値を設
定する制御を説明するためのフローチャート
【図11】本発明の第3実施例における気筒別補正値を設
定する制御を説明するためのフローチャート
【図12】本発明の第3実施例における気筒別補正値を設
定する制御を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
1 内燃機関 6 燃料噴射弁 10 三元触媒 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 21 酸素センサ 31 酸素センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各気筒からの排気が合流された排気中の所
    定成分から各気筒に供給される混合気の平均された空燃
    比を検出する平均空燃比検出手段と、 該平均空燃比検出手段により検出された空燃比に基づい
    て気筒別に空燃比を目標空燃比に近づくようにフィード
    バック補正する空燃比フィードバック制御手段と、 を備えた内燃機関の空燃比制御装置において、 各気筒からの排気の所定成分に基づいて気筒別に空燃比
    を検出する気筒別空燃比検出手段を設け、 前記平均空燃比検出手段により検出される空燃比が目標
    空燃比に対してリッチ及びリーンに制御されている各時
    間と、気筒別空燃比検出手段により検出される気筒別の
    リッチ及びリーン時間とを比較して、気筒別の空燃比の
    ずれを検出するずれ検出手段と、 前記ずれ検出手段により検出されるずれに基づいて気筒
    別に空燃比を補正する空燃比補正手段と、 を設けたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】機関運転状態に基づき複数に区分される運
    転領域別に、前記ずれ検出手段により検出されるずれに
    基づいて気筒別に空燃比を補正する気筒別補正値を記憶
    した気筒別補正値記憶手段と、 前記気筒別補正値記憶手段において記憶された気筒別補
    正値を、前記平均空燃比検出手段により検出される空燃
    比が目標空燃比に対してリッチ及びリーンに制御されて
    いる各時間と、気筒別空燃比検出手段により検出される
    気筒別のリッチ及びリーン時間とに基づいて、学習によ
    り修正して書換える学習修正手段と、 を含んで構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃
    機関の空燃比制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7063080B2 (en) 2003-12-04 2006-06-20 Denso Corporation Cylinder-by-cylinder air-fuel ratio controller for internal combustion engine
JP2011523989A (ja) * 2008-01-24 2011-08-25 マック トラックス インコーポレイテッド 多気筒エンジン内の燃焼の制御方法及び多気筒エンジン
WO2024019150A1 (ja) * 2022-07-21 2024-01-25 ヤマハ発動機株式会社 独立スロットル型又は不等間隔燃焼型の多気筒エンジンユニット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011523989A (ja) * 2008-01-24 2011-08-25 マック トラックス インコーポレイテッド 多気筒エンジン内の燃焼の制御方法及び多気筒エンジン
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