JPH06200719A - Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法 - Google Patents

Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH06200719A
JPH06200719A JP111593A JP111593A JPH06200719A JP H06200719 A JPH06200719 A JP H06200719A JP 111593 A JP111593 A JP 111593A JP 111593 A JP111593 A JP 111593A JP H06200719 A JPH06200719 A JP H06200719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sprayed layer
alloy
valve body
flame
atomic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP111593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Takahashi
和也 高橋
Tsuyoshi Baba
剛志 馬場
Ryuichi Kubota
隆一 窪田
Seiichi Koike
精一 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP111593A priority Critical patent/JPH06200719A/ja
Publication of JPH06200719A publication Critical patent/JPH06200719A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L3/00Lift-valve, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces; Parts or accessories thereof
    • F01L3/02Selecting particular materials for valve-members or valve-seats; Valve-members or valve-seats composed of two or more materials
    • F01L3/04Coated valve members or valve-seats

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェース部に、密着力が高く、且つ割れを生
じることのない溶射層を備えたAl合金製吸気バルブを
提供する。 【構成】 Al合金製吸気バルブ1はAl合金製バルブ
本体2と、そのバルブ本体2のフェース部3に設けられ
た耐熱耐摩耗性溶射層4とよりなる。溶射層4は、Cr
およびMoから選択される少なくとも一種の合金元素A
Eの含有量が5原子%≦AE≦35原子%であるCo基
合金より構成される。Co基合金は、溶射時の半溶融状
態における粒子硬度が高いので、その粒子がフェース部
3に十分に食込み、これにより溶射層4の密着力が向上
する。また溶射処理は短時間で行われ、その処理時間内
においてCo基合金はフェース部3との界面で合金化す
ることはなく、したがって脆い金属間化合物の生成が回
避されるので、溶射層4は靱性を有し、割れを生じるこ
とがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Al合金製エンジンバ
ルブ、特に、Al合金製バルブ本体と、そのバルブ本体
のフェース部に設けられた耐熱耐摩耗性溶射層とよりな
るエンジンバルブおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種エンジンバルブとしては、
その溶射層をセラミック、Ni基合金、WC等より構成
したものが知られている(例えば、特開昭63−128
10号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように溶射層をセラミックまたはWCより構成すると、
フェース部に対する溶射層の密着力は高くなるが、溶射
層の靱性不足に起因して、それに割れが生じ易い、とい
う問題がある。また溶射層をNi基合金より構成する
と、溶射層の割れを回避することはできるが、その密着
力不足に起因して溶射層が剥離し易い、という問題があ
る。
【0004】本発明は前記に鑑み、フェース部に対する
密着力が高く、また靱性を備えた溶射層を有する前記A
l合金製エンジンバルブおよびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、Al合金製バ
ルブ本体と、そのバルブ本体のフェース部に設けられた
耐熱耐摩耗性溶射層とよりなるAl合金製エンジンバル
ブにおいて、前記溶射層は、CrおよびMoから選択さ
れる少なくとも一種の合金元素AEの含有量が5原子%
≦AE≦35原子%であるCo基合金より構成されるこ
とを特徴とする。
【0006】本発明は、Al合金製バルブ本体と、その
バルブ本体のフェース部に設けられた耐熱耐摩耗性溶射
層とよりなり、前記溶射層は、CrおよびMoから選択
される少なくとも一種の合金元素AEの含有量が5原子
%≦AE≦35原子%であるCo基合金より構成される
Al合金製エンジンバルブを製造するに当り、前記溶射
層形成時における前記バルブ本体の温度TをT≦450
℃に設定することを特徴とする。
【0007】
【作用】第1発明において、前記組成のCo基合金は、
溶射時の半溶融状態における粒子硬度が高いので、その
粒子がAl合金製バルブ本体のフェース部に十分に食込
み、これにより溶射層の密着力が向上する。また溶射処
理は短時間で行われ、その処理時間内において前記組成
のCo基合金はフェース部との界面で合金化することは
なく、したがって脆い金属間化合物の生成が回避される
ので溶射層は靱性を有し、割れを生じることがない。
【0008】Co基合金において、それがCrおよびM
oの両合金元素AEを含む場合にもその含有量の和は5
原子%≦AE≦35原子%である。
【0009】ただし、合金元素AEの含有量がAE<5
原子%では溶射層の耐食性が減退し、一方、AE>35
原子%では溶射層の硬さが低くなるため耐摩耗性が低下
する。
【0010】第2発明において、溶射層形成時における
バルブ本体の温度Tを前記のように設定すると、フェー
ス部の変形を回避して溶射層の割れを防止することがで
きる。ただし、バルブ本体の温度TがT>450℃では
フェース部が変形するおそれがある。
【0011】
【実施例】図1,図2において、Al合金製エンジンバ
ルブとしての吸気バルブ1はAl合金製バルブ本体2
と、そのバルブ本体2のフェース部3に設けられた耐熱
耐摩耗性溶射層4とよりなる。溶射層4は、Crおよび
Moから選択される少なくとも一種の合金元素AEの含
有量が5原子%≦AE≦35原子%であるCo基合金よ
り構成される。
【0012】前記組成のCo基合金は、溶射時の半溶融
状態における粒子硬度が高いので、その粒子がAl合金
製バルブ本体2のフェース部3に十分に食込み、これに
より溶射層4の密着力が向上する。また溶射処理は短時
間で行われ、その処理時間内において前記組成のCo基
合金はフェース部3との界面で合金化することはなく、
したがって脆い金属間化合物の生成が回避されるので溶
射層4は靱性を有し、割れを生じることがない。
【0013】以下、吸気バルブ1の具体例について説明
する。
【0014】先ず、バルブ本体2を次のような各工程を
経て製造した。(a)Al−6重量%Cr−2重量%Z
r−3重量%Feの組成を有するAl合金の溶湯を調製
する工程、(b)前記溶湯を用いてアトマイズ法を行う
ことにより、Al合金粉末を製造する工程、(c)Al
合金粉末を缶に封入して高温下で脱ガス処理を行い、押
出し用素材を製作する工程、(d)押出し用素材に熱間
押出し加工を施してロッド状Al合金を得る工程、
(e)ロッド状Al合金に機械加工を施してバルブ本体
2を製作する工程。
【0015】次に、バルブ本体2のフェース部3に溶射
およびその他の表面処理を施して、吸気バルブ1の実施
例1,2および比較例1〜9を得た。
【0016】表1,表2はフェース部3に対する表面処
理法および処理材を示す。表1は実施例1,2および比
較例1〜5に関し、また表2は比較例6〜9に関するも
のである。なお、溶射法の実施条件は次の通りである。
適用溶射法 高速ガス炎溶射法;溶射ノズルとフェース
部との距離 300mm;バルブ本体の回転送り速度50
0mm/sec ;重なりピッチ 5mm、酸素ガス圧力 17
0〜180psi;燃料供給量 20リットル/h;溶
射粉末供給量 8kg/h;バルブ本体の温度T 150
〜490℃(この温度Tはバルブ本体をガス冷却するこ
とによって得られたもので、表1に示されている)。ま
た溶射層は、当初厚さtが150μmになるように形成
され、その後機械加工によりt=100μmに仕上げら
れたものである。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】 表2において、比較例8は、肉盛溶接法を行っていると
きにフェース部に溶損が認められた。
【0019】次に、実施例1,2および比較例1〜7,
9(比較例8は除外)をエンジンに組込んでベンチテス
トを行い、溶射層等の摩耗量および性状を調べたとこ
ろ、表3,表4の結果を得た。テスト条件は次の通りで
ある。使用エンジン 排気量1300ccのSOHC型
4気筒4バルブエンジン;テストモード 全負荷、定回
転の連続運転;回転数 7000rpm ;運転時間 10
0時間;バルブシート材質 Fe系焼結材(0.9〜
1.5重量%C、2〜3重量%Cu、0.4〜0.8重
量%Mo、残部Fe)。
【0020】また溶射層等の密着力を調べるため、次の
ような方法でテストピースを製作し、それらテストピー
スについて引張りテストを行ったところ、表3,表4の
結果を得た。
【0021】〔テストピースの製造〕 (a) 図3に示すように、前記ロッド状Al合金を、
それに機械加工を施してテーパピン状に形成し、その合
金5の小径部6を四角形の軟鋼製支持板7の中央にあけ
たテーパ孔8に嵌合して、小径部6の端面9と支持板7
の一面10とを同一面上に保持した。この場合、端面9
の直径は3.8mmである。 (b) Al合金5の端面9および支持板7の一面10
に溶射層4等を形成して、実施例1,2および比較例1
〜7,9に対応するテストピース11を得た。
【0022】〔引張りテスト〕次のような引張りテスト
を行うことにより、Al合金(バルブ本体2)に対する
溶射層4等の密着力を測定した。
【0023】図4に示すように、テストピース11の支
持板7を、引張りテスタにおけるホルダ12の保持溝1
3に嵌め、またテーパピン状Al合金5の端部に引張り
テスタのロッド14をピン15を介して連結し、次いで
ホルダ12およびロッド14を、引張り速度0.5mm/
min の条件で相互に逆方向へ移動させ、Al合金5が溶
射層4等から分離したときの平均引張り荷重を、溶射層
4等の密着力として測定した。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】 表3から明らかなように、実施例1,2においては、溶
射層4の摩耗量が極めて少なく、また密着力も高く、そ
の上溶射層4が靱性を備えているので割れを生じること
がない。さらに、溶射層4形成時にバルブ本体2の温度
TをT≦450℃に保持するので、バルブ本体2の変形
および溶射層4の割れを回避することができ、またAl
合金組織を変化させることもない。
【0026】比較例1は、実施例1に対応するが、溶射
層形成時のバルブ本体の温度TがT>450℃であるこ
とに起因して、バルブ本体の変形および溶射層の割れが
生じる。
【0027】比較例2〜4は溶射層の密着力が低く、溶
射層の剥離が生じる。比較例5は溶射層の密着力は高い
が、その靱性が低いので溶射層に割れが生じる。
【0028】比較例6は、拡散被覆層とバルブ本体との
界面に脆い金属間化合物が生成されるので、その層の密
着力が極端に低くなって剥離する。比較例7は、メッキ
層が脆いため比較例5と同様に割れ、欠け等が生じる。
比較例9は表面処理が施されていないことから耐摩耗性
がない。
【0029】なお、本発明エンジンバルブは排気バルブ
にも適用される。
【0030】
【発明の効果】第1発明によれば、溶射層を前記Co基
合金より構成することによって、Al合金製バルブ本体
に対する溶射層の密着力を高め、またその溶射層の割れ
を回避し得るAl合金製エンジンバルブを提供すること
ができる。
【0031】第2発明によれば、前記Al合金製エンジ
ンバルブを確実に量産し得る製造方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸気バルブの要部正面図である。
【図2】フェース部の拡大断面図である。
【図3】テストピースの要部破断正面図である。
【図4】テストピースを引張りテスタに取付けた状態を
示す側面図である。
【符号の説明】
1 吸気バルブ(エンジンバルブ) 2 バルブ本体 3 フェース部 4 溶射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 精一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al合金製バルブ本体(2)と、そのバ
    ルブ本体(2)のフェース部(3)に設けられた耐熱耐
    摩耗性溶射層(4)とよりなるAl合金製エンジンバル
    ブにおいて、前記溶射層(4)は、CrおよびMoから
    選択される少なくとも一種の合金元素AEの含有量が5
    原子%≦AE≦35原子%であるCo基合金より構成さ
    れることを特徴とするAl合金製エンジンバルブ。
  2. 【請求項2】 Al合金製バルブ本体(2)と、そのバ
    ルブ本体(2)のフェース部(3)に設けられた耐熱耐
    摩耗性溶射層(4)とよりなり、前記溶射層(4)は、
    CrおよびMoから選択される少なくとも一種の合金元
    素AEの含有量が5原子%≦AE≦35原子%であるC
    o基合金より構成されるAl合金製エンジンバルブを製
    造するに当り、前記溶射層形成時における前記バルブ本
    体(2)の温度TをT≦450℃に設定することを特徴
    とするAl合金製エンジンバルブの製造方法。
JP111593A 1993-01-07 1993-01-07 Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法 Pending JPH06200719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP111593A JPH06200719A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP111593A JPH06200719A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06200719A true JPH06200719A (ja) 1994-07-19

Family

ID=11492467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP111593A Pending JPH06200719A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06200719A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0859131A1 (en) * 1997-02-14 1998-08-19 Fuji Oozx Inc. Poppet valve and method of making it

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0859131A1 (en) * 1997-02-14 1998-08-19 Fuji Oozx Inc. Poppet valve and method of making it

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5584663A (en) Environmentally-resistant turbine blade tip
EP0353480B1 (en) Pistons
JP3853100B2 (ja) 耐摩耗性に優れた銅合金
JP2008538385A (ja) 金属マトリックス複合体形成方法およびこれを用いて製造されたコーティング層およびバルク
JP6011098B2 (ja) 大型船舶用エンジン排気バルブの製造方法
US6571472B2 (en) Restoration of thickness to load-bearing gas turbine engine components
EP3181727B1 (en) Coated articles
JP6139545B2 (ja) ニッケルを含みかつal203表面コーティングを有する超硬炭化タングステンから作られる摩擦撹拌接合工具
CN113319272A (zh) 型钢输送辊耐磨层用金属陶瓷粉末材料及耐磨层的制作方法
JPS63118058A (ja) セラミツク溶射部材およびその製造方法
CN112423916B (zh) 滑动部件及内燃机用部件
JP4394349B2 (ja) 炭化タングステンおよび炭化クロムを含有する、ピストンリング用の耐磨耗層
He et al. Microstructure and wear behaviors of a WC10%-Ni60AA cermet coating synthesized by laser-directed energy deposition
US20130216798A1 (en) Coated article and process of coating an article
JP2001503816A (ja) 内燃機関の被覆された耐摩耗性部品、特にピストンリングおよびそれらの製造方法
EP2915965B1 (en) Engine valve
CN110004372B (zh) 一种耐高温、抗氧化、耐磨冶金辊及其制备方法
JP7041407B2 (ja) 摺動部材
JPH06200719A (ja) Al合金製エンジンバルブおよびその製造方法
US7401586B2 (en) Valve seat rings made of basic Co or Co/Mo alloys, and production thereof
WO2014014069A1 (ja) 大型船舶用エンジン排気バルブの製造方法
CN112533710B (zh) 滑动部件和内燃机用部件
JP3460160B2 (ja) 連続鋳造用鋳型の製造方法
WO2023145424A1 (ja) 摺動部材及び該摺動部材を備える内燃機関
JPH1137464A (ja) ガスタービン燃焼器のライナ