JPH06198654A - プラスチック製品の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック製品を作る時に必要とする金
型を使用せず，シリコンなどのゴムを使って，プラスチ
ック製品の製造を行う。 【構成】 第１図に示すように，作りたいプラスチッ
ク製品の原型を取り除いたゴム２の空洞内に湯口４から
プラスチック１を注入する。ゴム２は変形を防ぐため，
外面に密着してその全面に金属などの強度のある外枠３
で囲まれている。そのため，ゴム２の空洞内に注入され
たプラスチック１は原型通りの形状となる。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 この発明は，装飾品や工業製品などを製造する産業分野
に関する。

（ロ） 従来の技術 従来のプラスチック製品の製造法には，圧縮成形，射出
成形，ブロー成形，反応射出成形，回転成形，トランス
ファー成形などの方法があり，いずれの方法も金型を製
作し，その金型内でプラスチック製品を製作する方法で
ある。

（ハ） 発明が解決しようとする問題点 従来の方法は，プラスチック製品を作るために，金型を
製作しなければならない。この金型を作るということ
は，それだけで製造費用が相当に高くなることを意味し
ている。単品多量生産方式では，金型費用の製造原価に
対する比率は極く小さくなり，問題は生じないが，これ
からの時代において，多品種少量生産を必要とする製品
は，ますます増加しており，この場合には，製造原価を
相当に高くするという問題を生じる。また，金型による
プラスチック製品では，複雑な形状のものを作ることが
困難であった。それらの問題を解決するため，金型を使
わないで，シリコンゴムなどのゴムを使って，多品種少
量生産でも，あるいは，複雑な形状の製品の生産でも，
安価で良質なプラスチック製品を製造する方法を考案し
た。

（ニ） 問題を解決するための手段 従来のプラスチック製品を製造する方法と抜本的に異な
る点は，金型を使用せず，シリコンゴムなどのゴムを使
用する所にある。すなわち，そのゴムが従来の金型の役
割をはたすことになり，そのゴム型の製作のための費用
は，極端に安価となる。かつ，精度も高く，従来の場合
より，一層複雑な形状も可能となる。しかし，そのゴム
の空洞にプラスチックの溶液を，たんに注入するだけで
あると，ゴムの弾性によって，空洞が膨張して，完成品
のプラスチック製品は原型と異なってくる。そのため，
特別に硬いゴムを用い，かつゴムの外側には変形を防ぐ
ための外枠をゴムに密着して据え付ける。これらの方法
によって，ゴムによるプラスチック製品が製作できる。

（ホ） 実施例 本発明の一例として，下記の手順でプラスチック製品の
製作を実施した。

（１）作りたいプラスチック製品の形状に，原型を製作
する。

（２）シリコンゴムなどのゴム２（以下，ゴム２と称す
る。）で，原型を包んで加圧しながら熱を加える。ある
いは，二種類のゴムを混合してゴム型を作る。

（３）ゴム２を二個に切り離して，原型を取り除く。

（４）第一図に示すように，湯口４からプラスチック１
を注入する時のゴム２の変形を防ぐため，ゴム２の外面
に密着して全面に金属などの強度のある外枠３を設置す
る。

（５）湯口４からプラスチック１を注入する。この作業
は，プラスチック製品を一度に複数個作ることも含まれ
ている。

（６）ゴム２の空洞内に注入されたプラスチック１を取
り出し，最終の完成品として必要となる各種の作業工程
を経て，商品となるプラスチック製品を完成する。

（ヘ） 発明の効果 本発明のプラスチック製品の製造方法は，金型を使用し
ないで，ゴム２を使用し，プラスチック製品の量産を行
う，新しいプラスチック製品の製造法である。そのた
め，今までの金型製作に必要とした費用が不要になり，
ゴム型の製作で代換できるため，相当に安価となり，多
品種少量生産に適している。その上，ゴム２を使用する
ため，今までの方法より一層複雑な形状の製品も簡単に
製作でき，より一層安価なプラスチック製品の製造が可
能となった。

【図面の簡単な説明】

第一図はプラスチック製品を製作するための実施態様を
示す縦断面図である。 １・・・プラスチック ２・・・ゴム ３・・・外枠 ４・・・湯口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 作りたいプラスチック製品の型をした原型を，シリコン
   ゴムなどのゴムで包んでゴム型を作り，そのゴムを切り
   開き，原型を取り除く。取り除かれた原型の型をしたゴ
   ム内の空洞にプラスチックを注入して，各種の形状をし
   たプラスチック製品を製造することを特徴とするプラス
   チック製品の製造法。