JPH0619603U - 車両用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートパッドの形状によりマチ部の構造が複
雑になるのを防ぎ、またシートの種類によるフレーム構
造の変更を必要としない、車両用シートを提供すること
を目的とする。 【構成】 シートフレーム４上部にクッション材である
シートパッド７を載置し、シートフレーム４とシートパ
ッド７をシートの表皮材であるトリムカバー８により被
包し、シートクッション３の形状を保持する車両用シー
ト１であって、シートフレーム４と、シートパッド７の
間にシートクッション３の表面形状のべースになり、か
つ、トリムカバー８の端部を係止する係止部５ａを備え
た形状保持プレート５を設け、この形状保持プレート５
をシートフレーム４に固着させたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は自動車などの車両用シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は従来の車両用シートの一部破断した斜視図であるが図５に示すように、 シート２１はシートクッション２２とシートバック２３からなり、このシートク ッション２２において、骨組みとなるシートフレーム２４を包囲して、シートパ ッド２５が設けられており、トリムカバー２６がこれらシートフレーム２４とシ ートパッド２５を被包しており、このトリムカバー２６の四辺端末部２６ａをシ ートフレーム２４に掛止しており、この掛止状態を図６に示す。

【０００３】 図６において、トリムカバー２６の四辺端末部２６ａを各々折り返して縫合し 長尺の袋状の中に金属性のワイヤー２８を収納しており、トリムカバー２６の端 末部２６ａを固定するシートフレーム２４の底面周縁に複数の係止孔２４ａをフ レーム２４の一部を切り起こして設けて、この底面側に折り込んだ端末部２６ａ のワイヤー２８とシートフレーム２４の係止孔２４ａとをクリップ２７で掛止し 、トリムカバー２６をシートフレーム２４に係止していた。

【０００４】 また、図７は従来技術におけるホールド性を高めたシートを示しており、図６ と同じ構成要素は同じ符号がつけてある。

【０００５】 図７に示すようなシートはスポーツタイプの乗用車等に用いられており、シー トフレーム２４に支持部材３３が溶着させてあり、この支持部材３３をシートパ ッド３４で覆うことにより、シートクッション３５の側端部にサポート部３５ａ を形成し、複雑な形状にも対応させていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら上記従来のシートでは、マチ部の形状はシートパッドとトリム端 末止めにて保持されており、そのためシートパッドの形状によって、フレーム構 造を変更しなければならず、コストの面で問題があり、また図７に示すようなシ ートではシートパッドの形状が特異なためシートフレームのみで端末止めや形状 保持をしようとした場合、構造が複雑になるという問題があった。

【０００７】 本考案は、上記の問題点に着目して成されたものであって、シートパッドの形 状によりマチ部の構造が複雑になるのを防ぎ、またシートの種類によるフレーム 構造の変更を必要としない、車両用シートを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案はシートフレーム上部にクッション材を載 置し、前記シートフレームと前記クッション材をシートの表皮材により被包し、 前記シートフレームと、前記クッション材の間にシートクッションの表面形状の べースになり、かつ、前記表皮材の端部を係止する係止部を備えた形状保持プレ ートを設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

したがって本考案によれば、前記形状保持プレートと前記クッション材により 、前記シートクッションの表面形状を形成するので、前記シートフレームの構造 を前記クッション材の形状に合わせる必要がなくなり、また前記形状保持プレー トに前記表皮材を掛止することにより、マチ部の構造を簡略化できる。

【００１０】

【実施例】

以下本考案に係わる車両用シートに付いて図１乃至図４に基づき説明する。図 １は本考案に関わる車両用シートの一部破断した斜視図であり、図２は同分解斜 視図であり、図３は図１ＡーＡ線に沿う断面図であるが図１乃至図３において、 車両用シート１はシートバック２とシートクッション３より構成されていて、こ のシートクッション３において、シートクッション３の骨組みであり、車体本体 （図示せず）との接合部材である、シートフレーム４にシートクッション３の形 状のべースとなる形状保持プレート５を固定ネジ６により固着させてあり、この 形状保持プレート５をクッション材であるシートパッド７で覆い、さらに表皮材 であるトリムカバー８でこれら形状保持プレート５とシートパッド７を包囲し、 端部を形状保持プレート５に係着させることにより、シートクッション３を構成 している。

【００１１】 シートフレーム４はトレイ状の部材であり、上端周縁部は外側に折り返され、 形状保持プレート５を支持する当接部４ａが形成されており、底面後部には車体 本体に接合するための接合部４ｂが設けてあり、底面前部には形状保持プレート ５を固定ネジ６により係着するためのネジ孔４ｃが設けられている。

【００１２】 形状保持プレート５の下端部には内側に折り返されてトリムカバー８を係止す る係止部５ａが形成されており、上面側端部には、シートの用途に合わせた形状 のホールド部５ｂが形成されており、このホールド部５ｂの間にはシートフレー ム４に固定するためのネジ孔５ｃが設けられており、このネジ孔５ｃを貫通させ た固定ネジ６をシートフレーム４側のネジ孔４ｃに螺合させることにより、シー トフレーム４に形状保持プレート５が固定されている。

【００１３】 シートパッド７はウレタン等の柔軟部材であり、形状保持プレート５に対応し た形状をしており、形状保持プレート５をシートパッド７で包囲し、さらにこれ ら形状保持プレート５とシートパッド７をトリムカバー８で被包し、このトリム カバー８の端末部を形状保持プレート５の係止部５ａに折り込み、その後この係 止部５ａを圧潰することにより、トリムカバー８の端末部を形状保持プレート５ の係止部５ａに係止しており、トリムカバー８の両端末部を係止することでシー トパッド７を形状保持プレート５に圧着させており、マチ部９の構造も簡略化さ れている。

【００１４】 また図４には、本考案に係わるサイド部のサポート性を高めたシートを示して あり、この様な車両用シート１１ではシートクッション１３の両側部１３ａが盛 り上げてあり、シートクッション１３の表面形状も通常の車両用シート１に比べ ると複雑になるが本考案では、形状保持プレート１５のホールド部１５ａの形状 を変化させることで対応でき、シートフレーム４は通常の車両用シート１と同一 のものを使用している。

【００１５】

【考案の効果】

以上、説明したように本考案は、形状保持プレートとクッション材により、シ ートクッションの表面形状を形成するので、シートフレームの構造をシートパッ ドの形状に合わせる必要がなくなり、シートフレームの構造を変更すること無く 多種のシートに対応させることができ、また形状保持プレートにトリムカバーを 係止することにより、マチ部の構造を簡略化でき、シート製作時の作業性も向上 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる車両用シートの一部破断した斜
視図である。

【図２】同分解斜視図である。

【図３】図１ＡーＡ線に沿う断面図である。

【図４】本考案に係わる車両用シートの一部破断した斜
視図である。

【図５】従来の車両用シートの一部破断した斜視図であ
る。

【図６】図５ＢーＢ線に沿う断面図である。

【図７】従来の車両用シートの一部破断した断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 車両用シート ２ シートバック ３ シートクッション ４ シートフレーム ５ 形状保持プレート ５ａ 係止部 ６ 固定ネジ ７ シートパッド（クッション材） ８ トリムカバー（表皮材）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シートフレーム上部にクッション材を載置
   し、前記シートフレームと前記クッション材をシートの
   表皮材により被包し、前記シートフレームと、前記クッ
   ション材の間にシートクッションの表面形状のべースに
   なり、かつ、前記表皮材の端部を係止する係止部を備え
   た形状保持プレートを設けたことを特徴とする車両用シ
   ート。