JPH06194867A - 磁性トナーの製造方法 - Google Patents

磁性トナーの製造方法

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JPH06194867A
JPH06194867A JP5163948A JP16394893A JPH06194867A JP H06194867 A JPH06194867 A JP H06194867A JP 5163948 A JP5163948 A JP 5163948A JP 16394893 A JP16394893 A JP 16394893A JP H06194867 A JPH06194867 A JP H06194867A
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JP
Japan
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toner
magnetic particles
magnetic
particles
weight
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JP5163948A
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English (en)
Inventor
Masahisa Ochiai
正久 落合
Masateru Hirayama
正輝 平山
Hisayo Nakahara
久与 中原
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、磁性体粒子の分散が良好で、安定
した画像特性を持つ小粒径磁性トナーを提供することを
目的とする。 【構成】 少なくとも磁性体粒子を含む重合性単量体混
合液を、重合することにより磁性トナーを製造する方法
において、磁性体粒子を少なくともラジカル発生剤と共
に重合性単量体中に分散させ、次いで重合することを特
徴とする。これによりトナーの磁性粉分散性が向上し、
連続印字に対しても安定な画像特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電荷潜像を現像する
ための磁性トナーの製造方法に関する。特に単量体組成
物を重合することにより得られる、高精細画像を与える
磁性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電気的または磁気的潜像を現像して画像
を形成し、記録する種々のプロセスの一つとして電子写
真法が知られている。この電子写真法では、一般に光導
電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像
を形成し、次いでこの潜像をトナーを用いて現像し、ト
ナー画像を形成する。得られたトナー画像はそのまま定
着するか、あるいは紙などに転写した後加熱、加圧等の
手段により定着され、複写物となる。トナーを用いて現
像する方法としては、パウダークラウド法やタッチダウ
ン法または磁気ブラシ現像法など種々の方法が提案さ
れ、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用さ
れている。
【0003】これらの現像方式の中で、磁気ブラシ現像
法は画質が良好であること、装置の小型化が容易である
こと、長寿命であることなどから広く普及している。磁
気ブラシ現像法の中にも磁性キャリアと非磁性トナーを
用いる二成分現像法とトナーのみを使用する一成分現像
法などがあり、それぞれに特徴を有している。その中で
磁性トナーを使用する現像方式は、装置がさらに小型で
あること、トナーの濃度制御が不要であるといった利点
を有する。
【0004】従来、これらの目的に用いるトナーは、一
般に熱可塑性樹脂中に磁性体粒子あるいは染料、顔料か
らなる着色剤を溶融混練し、着色剤を樹脂中に均一に分
散させた後、粉砕、分級することにより、所定の粒径分
布を持つトナーとして製造されてきた。ところが近年、
さらに高解像度の画像形成が要求され、これにはトナー
粒子径を小さくすることが有効であることがわかってき
た。そのため、トナーを小粒子径化する試みがなされて
いるが、粉砕法によるトナーは平均粒径7μm前後がそ
の限界であった。そこで、さらに小粒径のトナーを製造
する方法として重合法によるトナーが提案されている。
【0005】重合によるトナー製造法の一つに懸濁重合
法が知られている。懸濁重合法においては、重合性単量
体および着色剤、必要に応じて重合開始剤、帯電制御
剤、その他の添加剤を溶解または分散させた単量体組成
物を、懸濁安定剤を含む水相中に、攪拌下に加えて造粒
し、重合反応後、粒子を濾過、乾燥させてトナー粒子を
製造している。この懸濁重合法は、粉砕工程を全く含ま
ないため、比較的容易に小粒子径トナーを製造できる方
法である。
【0006】しかしながら、懸濁重合により磁性トナー
を製造する場合、磁性体粒子の表面は親水性であるた
め、磁性体粒子をモノマー中に機械的に分散させても再
び凝集し、均一にモノマー中に分散させることは困難で
あった。その結果、得られたトナーは磁力の点でバラツ
キを生じ、実用的でなかった。
【0007】そこで、磁性体粒子のモノマーに対する分
散性を向上させるため、これまでいくつかの方法が提案
されている。例えば、特開昭60−107656号公報
では、磁性体粒子をグラフト処理し、極性基を持つ樹脂
と組み合わせて重合性混合物中に添加することにより、
磁性体粒子がトナーの表面に露出することなく、良好な
特性が得られると記載されている。しかし極性基を持つ
樹脂は粒子の外側に集まりやすく、粒子の懸濁安定化に
寄与するとしているが、逆に極性基はトナーの高湿度環
境下での帯電を困難にするという問題がある。
【0008】また、磁性体粒子を疎水化処理する方法と
しては、シランカップリング剤やチタネートカップリン
グ剤およびグラフト重合処理などの方法が知られてい
る。例えば、特開昭54−84731号公報には磁性体
粒子をカップリング剤で処理する方法について記載があ
る。これら磁性体粒子を疎水化処理する場合、流動床法
などの乾式法では1次粒子の状態まで解砕が起こらず、
凝集体内部まで、疎水化することが出来ない。湿式法で
は1次粒子の状態で表面処理できるが、これを分散媒か
ら分離して乾燥する時に、凝集が起こり、モノマー中に
均一に分散させることが困難となる。したがって、これ
らの方法では、磁性体粒子を均一に含むトナー粒子を得
ることは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】磁性体粒子をモノマー
中に分散する方法として、特開昭62−267762号
公報には過酸化物系重合開始剤により表面処理された磁
性体粒子を使用する方法が記載されている。この方法に
よれば、有機過酸化物により表面処理された磁性体粒子
は重合工程において重合禁止作用を起こさず、トナーの
分散が良好になるとしている。しかし、この方法によっ
ても、小粒子径トナーとしては磁性体粒子の分散が不十
分であり、さらに分散性を向上させる必要がある。ま
た、有機過酸化物により表面処理が進行した場合、磁性
体粒子の重合禁止作用がなくなり、分散媒として重合性
単量体を使用すると重合が進行し、磁性体粒子/単量体
混合液の粘度が上昇し、懸濁重合により得られるトナー
の粒径が大きくなりすぎるという不都合がある。
【0010】本発明の目的は、懸濁重合により作成した
粒子が磁性体粒子を均質に含み、磁性体粒子がトナー粒
子中に独立して存在することができる小粒径磁性トナー
を得ることのできる製造方法を提供することである。本
発明の他の目的は、高湿度や低湿度の環境下でも、安定
した帯電特性を有する磁性トナーを得ることのできる製
造方法を提供することにある。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記問題点
を解決するために為されたもので、少なくとも磁性体粒
子を含む重合性単量体混合液を、重合することにより磁
性トナーを製造する方法において、磁性体粒子を少なく
ともラジカル発生剤と共に重合性単量体中に分散させ、
次いで重合することを特徴とする。
【0012】これまでに知られている分散剤および分散
方法は、重合性単量体に対する磁性体粒子の分散に、あ
る程度の効果があり、磁性体粒子の分散された単量体混
合液を静置した時に、磁性体粒子の沈降が生じないこと
や、塗料の分散性評価に用いられるヘグマンスケール
で、磁性体粒子の凝集がほとんど認められないまでに至
っている。
【0013】しかしながら、この単量体混合液を懸濁重
合した場合、得られたトナーの特性は電気抵抗や帯電量
が低く、画像濃度が低くかぶりの多い画像しか得られな
かった。また、初期に良好な画像が得られても、多数枚
プリントや高湿度環境下では画像濃度が低下したり、か
ぶりが増加するケースが認められた。このようなトナー
の性質を調べるため、トナー粒子薄片を透過型電子顕微
鏡で観察したところ、磁性体粒子の分散が不十分である
ことがわかった。特に高精細画像を目標とする平均粒径
7μm以下のトナーではその傾向が顕著であった。
【0014】本発明者らは、磁性体粒子の分散に対し鋭
意検討の結果、特定の分散方法を用いることにより、磁
性体粒子がトナー粒子内部に均一に分散し、極めて良好
な画像を与えることを見いだし、本発明に至った。ここ
で有効な分散方法とは、磁性体粒子を少なくともラジカ
ル発生剤と共に重合性単量体中に分散させ、次いで重合
開始剤を加え懸濁重合する方法である。この場合、ラジ
カル発生剤の他に帯電制御剤や分散剤を加えて分散させ
ても良い。磁性体粒子の分散処理は、40℃以下または
室温で行うことが好ましい。
【0015】この理由については必ずしも明らかではな
いが、次のように推察している。ラジカル発生剤と単量
体をラジカル発生剤の分解温度以上に加熱すると、通常
は単量体の重合が進行する。ここで磁性体粒子が共存す
ると磁性粉と単量体の相互作用を生じ、磁性粉表面をポ
リマーで修飾可能となる。ここで修飾とは、ポリマーが
磁性粉表面に吸着した状態または磁性粉表面にグラフト
重合を生じている状態、あるいは両者の中間の状態を意
味するものとする。
【0016】ここで、ラジカル発生剤分解温度以下であ
っても、ボールミルのような衝撃力を用いる分散装置中
で磁性体粒子を単量体中に分散剤と共に分散させると、
磁性体粒子表面は加熱した場合と同様にポリマーで修飾
される。この単量体分散液を懸濁重合することにより磁
性体粒子の分散を得ることが可能である。さらに帯電制
御剤を加えた場合に良好な分散性をより向上することが
できた。このことから、帯電制御剤は分散の安定化に寄
与していると考えられる。また、ラジカル発生剤分解温
度近く加熱した分散系ではモノマー液の粘度が上昇し、
トナー粒子が大きくなる傾向がある。常温での分散は磁
性粉分散時の重合の分散を制御し、粘度の上昇を防ぐ働
きもあると考えられる。
【0017】磁性体粒子の分散剤として、例えば次に挙
げるものを添加しても良い。シランカップリング剤とし
ては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ビニルト
リアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−
アニリノプロピルトリメトキシシランなどがある。ま
た、イソプロピルトリイソステアリックチタネートなど
のチタネートカップリング剤、p−スチレンスルホン酸
ナトリウム、p−スチレンスルホン酸カリウム、スチレ
ンスルホン酸カルシウム、アクリル酸、メタクリル酸、
p−クロロスチレンなどがある。
【0018】分散剤の添加量としては、特に制限はない
が磁性体100重量部に対し0.1〜10重量部の割合
で添加するのが良い。また、本発明に係る分散剤を、分
散助剤として既存の分散剤と組み合わせて使用すること
は何等差し支えない。磁性体の分散方法としては、単量
体モノマーと磁性体粒子、必要に応じ分散剤と帯電制御
剤を加えて、ボールミルやサンドミル、アトライターな
ど公知の混合装置により分散すれば良い。
【0019】トナー粒子中の磁性粉の分散状態は、例え
ば次のような方法で調査することができる。トナーを包
埋カプセルに入れ、予め所定の割合で調合されたエポキ
シ樹脂溶液を混合して、樹脂を硬化させる。これをミク
ロトームカッターを用いて数百nmの薄片とし、透過型
電子顕微鏡で観察するか、または断面を光学顕微鏡やレ
ーザー顕微鏡で観察する。
【0020】本発明に使用する重合性単量体はラジカル
重合性のものであり、生成した重合体がトナーの要求さ
れる熱特性と静電気特性を有するよう一種または二種以
上を組合せて使用される。このような単量体の例として
は、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニ
ルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレ
フィン系単量体、モノオレフィン系単量体などがある。
【0021】モノビニル単量体としては、スチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n
−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
3,4−ジクロロスチレン等のスチレンとその誘導体が
挙げられる。
【0022】アクリル系単量体としては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチルなどがある。
【0023】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど、ビ
ニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテ
ル、ビニルフェニルエーテルなどがある。ジオレフィン
系単量体としては、例えばブタジエン、イソプレン、ク
ロロプレンなど、モノオレフィン系単量体としてはエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
【0024】本発明に使用するラジカル発生剤や重合開
始剤としては、公知の重合開始剤を一種または二種以上
組合せて使用することができる。例えば、2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,
4−ジメチル)バレロニトリル、2,2′−アゾビス4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾ
イルパ−オキサイド、2,4−ジクロロパ−オキサイ
ド、イソプロピルパ−オキシカ−ボネ−ト、クメンハイ
ドロパ−オキサイド、ラウロイルパ−オキサイド系開始
剤などを使用して重合を行なうことができる。これらの
重合開始剤の使用量は、磁性体粒子分散のためのラジカ
ル発生剤としては、単量体組成物の約0.1〜2重量%
程度の添加が、またトナー粒子を構成するポリマーの重
合用としては単量体組成物の約0.1〜5重量%である
ことが好ましい。
【0025】架橋剤としては一分子中に不飽和結合を二
個以上有する架橋性単量体を用い、共重合させることも
可能である。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレ
ングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、フタル酸ジアリルなどが挙げられる。これらの架橋
性単量体を重合性単量体に対して共重合させる割合は、
単量体全量に対して0.2〜2重量%であることが好ま
しい。
【0026】着色剤として、磁性体粒子の他に公知の染
料および顔料を使用することができる。例えば、染料
は、ニグロシン染料、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダ
レクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシッ
クレッド1、C.I.ソルベントレッド、C.I.バットレッ
ド、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー
2、C.I.アシッドブル−15、C.I.ベーシックブルー
3、C.I.ソルベントブルー、C.I.ダイレクトグリーン
6、C.I.ソルベントレッドなどがある。顔料としては、
ファーネスブラック、アセチレンブラック、カドミウム
イエロー、ハンザイエローG、ナフト−ルイエローS、
ピラゾロンレッド、パーマネントレッド4R、モリブデ
ンオレンジ、ファストバイオレットB、フタロシアニン
ブルー、マラカイトグリーン、フタロシアニングリーン
などが挙げられる。これらの着色剤は、充分な濃度の可
視像が形成されるにふさわしい割合で含有されることが
必要であり、通常単量体組成物全量に対し、2〜20重
量%の割合とされる。
【0027】磁性体粒子としては、鉄、コバルト、ニッ
ケルなどの強磁性金属の粉末、またはこれらにクロム、
マンガン、銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素などを
加えた合金、その酸化物であるマグネタイト、フェライ
トの微粉末を用い得る。磁性体粒子の粒径は0.1〜2
μmの範囲が好ましい。これらの磁性体粒子の添加量は
トナーの全重量に対して、20〜70重量%が好まし
い。
【0028】帯電制御剤としては、ニグロシン、四級化
アンモニウム塩、ポリアルキルアミド、モリブデン酸キ
レ−ト顔料、モノアゾ染料の金属錯体、ナフテン酸金属
塩、サリチル酸金属錯体などがある。これら帯電制御剤
の添加量はトナーの全重量に対して、0.1〜5重量%
が好ましい。
【0029】上記のモノマー組成物を、機械式や超音波
式のホモジナイザーにより水中に懸濁させて、重合する
際、水中での懸濁状態を安定化させるために、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸
バリウム、シリカ、アルミナなどの難水溶性無機塩類の
微粒子を分散安定剤として使用することが一般的であ
る。特にコロイダルシリカはその一次粒子径が10ない
し30nmと小さくより少ない量で目的の粒径を得られ
るためトナーの懸濁安定剤として適当である。これらの
分散安定剤は、単量体に対し、0.01〜10重量%の
割合で用いることが好ましい。これらの分散安定剤の他
に、少量の安定助剤を加えることはなんら差し支えな
い。分散安定助剤としては、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロ−ス、澱粉、ポリビニルアルコ−ルなどの水溶
性高分子、界面活性剤等を使用できる。
【0030】本発明において、上述した成分以外に必要
に応じて、帯電制御剤、流動性改質剤、クリーニング
剤、充填剤などの添加剤を添加しても良い。重合体粒子
表面に添加される微小ポリマー粒子としては、ポリエチ
レン、ポリポロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタ
クリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリ四フッ化エチ
レンなどの重合体または共重合体などがある。特に、分
散重合やソープフリー乳化重合により得られた、表面に
吸水性の無い粒子が好ましい。
【0031】流動性改質剤としては、疏水性シリカ、酸
化チタン、ポリビニリデンフルオライド、金属石鹸など
の微粉末が、クリ−ニング助剤としては、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシ
ウム、ポリメチルメタクリレ−ト、ナイロン、ポリ四フ
ッ化エチレン、シリコンカ−バイドなどの微粉末を用い
ることができる。これらの添加剤は、モノマ−組成物中
に混合分散させて用いるか、または、得られたトナ−粒
子の表面に添加しても良い。
【0032】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明の内容をさらに
詳細に説明する。
【0033】(実施例1)スチレン43重量部、2−エ
チルヘキシルアクリレート7重量部、ジビニルベンゼン
0.1重量部、マグネタイト(関東電化工業〔株〕製K
BC−100S)49重量部、過酸化ベンゾイル1重量
部を室温にてボールミルで6時間混合分散させた。
【0034】次に、容器に窒素ガスにより曝気したイオ
ン交換水1000重量部と微粉末シリカ(日本アエロジ
ル〔株〕製#130)5重量部を入れ、アゾビス2,4
−ジメチルバレロニトリル2.5重量部を加えたモノマ
−分散液100重量部を上記分散媒中に加え、ホモジナ
イザ−(日本特殊機化工業〔株〕製ホモミキサ−)で6
000rpmで10分間懸濁造粒した。反応容器を窒素
置換した後、パドル攪拌翼を備えた攪拌装置に変更し、
200rpmで攪拌を続けながら70℃で8時間、更に
80℃で2時間反応させた。この重合懸濁液に水酸化ナ
トリウム30重量部を加えて50℃で2時間攪拌し、こ
れを濾過、水洗、脱水を行なった後50℃で12時間減
圧乾燥を行ない粉体を得た。
【0035】この粉体に疎水性シリカ(日本アエロジル
〔株〕製R972)0.5重量部をヘンシェルミキサー
で添加し、トナーを得た。このトナーの粒子径をコール
ターカウンターで測定したところ、体積平均粒径が6.
2μmであった。また、ガードリング電極を備えた平行
平板セル中にトナーをタッピング充填し、1万V/cm
の電圧により電気抵抗率を測定したところ、5×1015
Ω-cmであった。さらに、トナーからクロロホルムによ
って樹脂成分を溶解除去し、磁性体のみを取り出して、
FT−IRにより赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、磁性体粒子表面がポリマーにより被覆されているこ
とが確認された。
【0036】このトナ−を用いて市販プリンタ(日本電
気〔株〕製PC−PR601)にて作像したところ、画
像濃度1.32で、ブラシマ−クやかぶりのない、解像
度、階調性、ベタ部の緻密性の良好な高品位の画像が得
られた。またA4、5000枚連続印字テストでも画質
にほとんど変化が見られなかった。
【0037】(実施例2)スチレン37重量部、n−ブ
チルメタクリレ−ト13重量部、ジビニルベンゼン0.
1重量部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン0.3重量部、ポリエステル系分散剤(ICI
〔社〕製ハイパーマーPS3)0.5部、帯電制御剤
(オリエント化学工業〔株〕製ボントロンE−81)重
量1部、マグネタイト(戸田工業〔株〕製MAT−22
2)48重量部、ラウロイルパーオキサイド2重量部を
アトライターに入れ30℃で8時間混合分散した。得ら
れたモノマー分散液を実施例1と同様の方法で重合と後
処理を行い、粉体を得た。
【0038】この粉体500重量部に平均粒径0.4μ
mのアクリル微粒子(綜研化学〔株〕製MP−400
0)5重量部を加えトナーを得た。このトナーの体積平
均粒径は7.5μm、電気抵抗率は8×1015Ω-cmで
あった。ミクロトーム薄片を作製し、観察したところ、
図1に示すように磁性体粒子はトナー粒子中に良好な分
散を示した。このトナーを用いて実施例1と同様の方法
で画像評価を行なったところ、画像濃度1.30で、か
ぶりや文字のちりが極めて少ない高品位の画像が得られ
た。またA4、5000枚のテストパターン印字を行っ
たところ、画質の変化が少なくクリーニング性も良好で
あった。
【0039】(実施例3)トナー組成としてスチレン4
2重量部、2−エチルヘキシルアクリレ−ト8重量部、
ジビニルベンゼン0.1重量部、帯電制御剤(オリエン
ト化学〔株〕製ボントロンS−34)1重量部、チタネ
ートカップリング剤(味の素〔株〕製プレンアクトTT
S)1重量部、p−スチレンスルホン酸カリウム0.2
重量部、マグネタイト(戸田工業〔株〕製EPT−50
0)50重量部、アゾビスイソブチロニトリル2重量部
を加えた他は実施例1と同様の方法により重合体粒子の
製造を行い、これに、シリカ(アエロジルR972)
0.7重量部を加え磁性トナーを得た。得られたトナー
は、体積平均粒径が5.8μmであった。
【0040】このトナーの電気抵抗率は3×1015Ω-c
m、帯電量はフェライトキャリア(日立金属〔株〕製K
BN−100)を用い、トナー濃度30重量%の条件で
−23μC/gを示した。このトナーを用いて、実施例
1と同様の方法により画像評価を行った。その結果、画
像濃度は1.38で、かぶりや滲みの無いシャープな画
像が得られた。
【0041】(比較例1)実施例1において、ラジカル
発生剤(過酸化ベンゾイル)を加えない他は実施例1と
同様なモノマー組成および方法で、平均粒径8.0μm
のトナーを得た。このトナーの電気抵抗率は2×109
Ω-cmと低く、実施例1と同様に画像評価を行ったとこ
ろ、画像濃度は0.95と低く、背景部のかぶりも多か
った。このトナーの磁性粉分散性を調べたところ、図2
に示す様に磁性粉はトナー粒子の外周には存在するが、
トナー粒子内部には観察されなかった。
【0042】(比較例2)実施例2において、単量体混
合物の分散を60℃にて3時間行った他は、実施例2と
同様の組成および方法でトナーを製造した。ここで、得
られた単量体混合物は粘度が上昇し、その結果トナーの
体積平均粒径は11.8μmと大きくなった。このトナ
ーを用いて実施例2と同様に画像評価を行ったところ、
画像濃度は1.35であったが、解像度が低く文字のつ
ぶれが目立った。また、連続印字テストでは、1000
枚でかぶりを生じた。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上記述のような構成および
作用であり、懸濁重合により製造されるトナーにおい
て、磁性体粒子の分散性に優れ、画像濃度が高くかぶり
のない高精細画像を与えるトナーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られたトナーの粒子構造を示
す顕微鏡写真である。
【図2】比較例によるトナーの粒子構造をし示す顕微鏡
写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも磁性体粒子を含む重合性単量
    体混合液を重合することにより磁性トナーを製造する方
    法において、磁性体粒子を少なくともラジカル発生剤と
    共に重合性単量体中に分散させ、次いで重合することを
    特徴とする磁性トナーの製造方法。
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